JP6281637B2 - スプールバルブ及び潤滑切換え装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スプールバルブ及びそれを用いた潤滑切換え装置に係り、詳しくはスプールを摺動自在に支持する中空部の周方向一側(片側)のみに開口するドレーンポート等の出力ポートを有するスプールバルブに関する。
一般に、スプールバルブは、スプールを軸方向に移動自在に収納する中空部に、全周に亘る環状の各ポートが形成され、スプールに横方向の力(サイドフォース)が作用しないように設計されている。
ギヤやベアリング等の潤滑対象に供給する潤滑油の流量を調節する潤滑用リレーバルブは、スプールバルブからなり、スロットル用リニアソレノイドバルブからの制御油圧(スロットル圧)が供給される制御油室と、セカンダリ圧等の潤滑用入力圧が供給される入力ポートと、オイルクーラを介して潤滑対象部に所定量の潤滑油を供給する出力ポートと、ドレーンポートとを有する。
本出願人により、中空部の周方向一側にのみ開口するドレーンポートを配置し、かつ該ドレーンポートの開口幅が、上記出力ポートの振り分けが多くなるスプールの移動方向に対して徐々に狭くなる形状に形成した潤滑用リレーバルブ(スプールバルブ)が案出されている(特許文献1参照)。
これにより、出力ポートから出力する潤滑油が多くなる方向のスプールの移動に伴って、ドレーンポートの開口とスプールのランドエッジ部分との間に異物が挟まる場合、該異物は、スプールの移動に伴いドレーンポートの開口における最も狭い部分まで移動した状態でスプールがスティックする。この状態は、ドレーンポートの開口面積が僅かなものであり、従って例えスプールがスティックしても、入力ポートと出力ポートとの連通面積が確保され、出力ポートからの潤滑油量は保障される。
なお、特許文献1の図7等には、ランドに2個の環状溝のようなものが図示されている。これは、例えば特許文献2に示すように、スプールの移動により環状溝(特許文献2の符号22参照)に溜まったオイルをランドと中空部との摺動面に供給して油膜を発生させ、摺動抵抗を低減させるためのものである。従って、特許文献1に示される環状溝は、特許文献2の環状溝と同様に、スプールがどのような移動状態にあっても、ドレーンポートの開口と重ならないように配置されている。
国際公開公報WO2013/099747A1 特開2009−115289号公報
上記特許文献1のように、ドレーンポートが中空部の周方向の一側にのみ開口していると、スプールのランドが該ドレーンポートを閉塞した状態において、入力ポートから該ランドと中空部との間に漏れ込んだ油圧が上記ドレーンポート開口以外のランドに作用すると共に、ドレーンポートの開口部分のランドには上記漏れ込んだ油圧はドレーンポート開口から排出されて該ランドに作用しない。これにより、スプールのランドには片寄った大きなサイドフォースが作用し、ランドと中空部摺接面との間にコジリ等が作用し、スプールの滑らかな動きを妨げる原因となる。
そこで、本発明は、中空部の周方向一側にのみ開口を有するものであっても、上記サイドフォースを減少して、上述した課題を解決したスプールバルブ及びそれを用いた潤滑切換え装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、中空部を有するハウジングと、前記中空部に摺動可能なランドを有するスプールと、を備えたスプールバルブにおいて、
前記ハウジングの中空部に連通して、該中空部の閉塞された一端から順次、制御油室、ドレーンポート、入力ポート、出力ポートが配置され、
前記制御油室に供給される制御油圧が、前記スプールの他端方向から作用する付勢力に抗して該スプールの一端に作用して、前記ランドが前記入力ポートに対する前記出力ポートと前記ドレーンポートとの連通割合いを調節し、
前記ドレーンポートは、前記ハウジングの前記中空部の周方向一側が開口し、該開口以外の周面は前記ランドに摺接する壁面からなり、
前記ランドが前記開口を閉塞した状態において、径方向からみて該ランドの周面における前記開口と軸方向で重なる位置に、環状の凹溝を形成してなる、スプールバルブにある。
入力ポートから入力された入力圧を、第1の出力ポートと第2の出力ポート(ドレーンポート)に振り分け、適切な圧力の油圧を第1の出力ポートから出力すると共に、ランドの端面側から、該ランドと中空部との隙間に漏れ込んだ油圧は、壁面であっても、環状の凹溝を通って開口から排出され、スプールのランドには全周に亘って略々均等の圧力が作用し、ランドに作用するサイドフォースを減少することができる。これにより、中空部の一側(片側)にドレーンポート等の開口があるスプールバルブであっても、ランドに大きなサイドフォースを生じることを防止して、スプールの滑らかな動きを長期に亘って保持することができる。
本実施の形態に係るスプールバルブを示す断面図で、(a)は入力ポートとドレーンポートとが連通した状態、(b)は入力ポートと出力ポートとが連通した状態を示す。 (a)は(b)のA−A面での断面図、(b)はドレーンポートの開口を示す平面図。 スプールに作用する圧力を示す図で、(a)は本実施の形態を示し、(b)は従来のものを示す。 本実施の形態によるスプールのサイドフォースの変化を示す図。 上記スプールバルブを用いた潤滑切換え装置を示す図で、(a)(b)(c)はそれぞれ異なる状態を示す。
以下、図面に沿って本発明の実施の形態について説明する。スプールバルブ1は、図1に示すように、複数のランド2a,2bを有するスプール2と、該スプールを軸方向移動自在に収納する中空部3aを有するハウジング3とを備える。ハウジング3には、上記中空部3aに連通する入力ポート5と、出力ポート(第1の出力ポート)6と、ドレーンポート(第2の出力ポート)7と、制御油室9と、スプリング室10とが形成されている。
本スプールバルブ1は、自動変速機のバルブボディに配置され、潤滑油の流量を制御する潤滑用リレーバルブに適用されて好適である。従って、上記入力ポート5にはセカンダリ圧等の入力圧P1が供給される。出力ポート6からの出力圧P2は、自動変速機の各潤滑対象に供給され、ドレーンポート7からのオイルはオイルパンに排出(EX)される。制御油室9は、中空部3aの一端を閉塞したプラグ(閉塞部)11とスプール2の一端との間に形成され、運転者のトルク要求であるアクセルペダルの踏み量に基づき制御されるスロットル用リニアソレノイドバルブからのスロットル圧等の制御油圧P3が供給される。スプリング室10には、スプール2の他端との間にスプリング12が縮設されており、該スプリング12は、スプール2に対して、上記制御油室9の制御油圧P3と対抗して作用し、かつ該スプリング室10はドレーンポートと同様にドレーン(EX)に連通されている。
上記入力ポート5、出力ポート6及びスプリング室10は、中空部3aの全周に亘る凹溝に連通している。制御油室9には、スプール2の一端面中心部に軸方向に突出する突部2cが形成されており、該突部がプラグ11に当接することにより中空部3aの全周に亘る連通部が形成されている。一方、ドレーンポート7は、図2(a)に示すように、中空部3aの周方向の一側にのみドレーン開口7aが形成され、該開口以外の周面は前記ランド2aに摺接する壁面となっている。該ドレーン開口7aは、図2(b)に示すように、概略おにぎり形からなり、詳しくは入力ポート5から遠い側が周方向に幅広の等幅部Cとなり、入力ポート5に向って徐々に幅狭となるテーパ部Dとからなる。該ドレーン開口7aは、その最大幅である等幅部Cにおいてスプール2の中心軸に対して所定開度αで開口しており、該所定開度αは、180°<α<50°の範囲内、好ましくは120°<α<60°の範囲内にある。
上記スプール2における制御油室9側のランド2aには、その外周面の全周に亘る2本の環状の凹溝15a,15bが形成されており、これら凹溝15a,15bは、上記ランド2aがドレーンポート7を閉塞した状態において上記ドレーン開口7aを横切るように、即ちドレーン開口7aと径方向からみて軸方向に重なる位置に配置されている。なお、上記環状の凹溝15a,15bは、2本に限らず、1本でもよく、又3本若しくはそれ以上の多数でもよい。上記スプール2におけるスプリング室10側のランド2bには、その連通部を構成する小径部2d側の縁部分に段付きのテーパ部17が形成されている。
上記潤滑用リレーバルブに適用されて好適なスプールバルブ1は、以上のような構成からなるので、スロットル圧等の制御油圧P3が低い場合、図1(a)に示すように、スプール2は、スプリング12の付勢力により図面右方向に移動され、ドレーンポート7の開口7a全部がランド2aから外れて連通状態にある。この状態では、入力ポート5とドレーンポート7とが全通状態にあってセカンダリ圧等の入力圧P1がドレーンポート7を介して排出(EX)される。スプール2のランド2bの縁部に形成されたテーパ部17により、入力圧P1が僅かに出力ポート6に連通されて、小流量の出力圧が出力ポート6から出力されてもよい。
スロットル圧等の制御油圧P3が高い場合、図1(b)に示すように、スプール2は、上記制御油圧P3がスプリング12の付勢力に打ち勝って図面方向に移動され、ドレーンポート7の開口7aはそのすべてがランド2aにより閉塞される。この状態では、入力ポート5とドレーンポート7とは非連通となり、入力ポート5と出力ポート6とが連通状態となり、セカンダリ圧等の入力圧P1が出力ポート6から潤滑油圧等の出力圧P2として出力する。
上記入力ポート5とドレーンポート7とが連通した図1(a)の状態と、上記入力ポート5と出力ポート6とが連通した図1(b)の状態の間で、スプール2の小径部2dからなる連通部が、入力ポート5に対してドレーンポート7と出力ポート6とが所定連通割合いで連通する遷移状態となる。この状態では、上記連通割合いに応じて、入力ポート5の入力圧(セカンダリ圧)P1が出力ポート6からの出力圧(潤滑油圧)P2として供給される流量が制御される。これにより、上記図1(a)の潤滑油量等の出力流量が略々0の状態と、図1(b)のセカンダリ圧等の入力圧が略々全量潤滑油等の出力流量として供給される間を滑らかに遷移できる。
図1(a)の出力流量が略々0の状態から図1(b)の出力流量が最大となるように、制御油圧P3を漸増して遷移する際、ドレーン開口7aは、図2(b)に示すような、概略おにぎり形からなるので、スプール2のランド2aが幅広の等幅部Cからテーパ部Dに移って徐々に連通する開口面積が狭くなり、これによりドレーン量が徐々に制限されて出力ポート6からの流量が滑らかに増加する。鉄粉等の異物がオイルに混入してバルブスティックを生じる場合、上記スプールのランド2aがドレーン開口7aを徐々に閉じる際に、該ランド2aの小径部2d側のエッジEに上記異物が引っ掛かることにより発生する場合が多い。上記ランド2aのエッジEに引っ掛かった異物は、該ランド2aの移動によりドレーン開口7aの幅広部から幅狭部に徐々に移動され、最終的にドレーン開口7aのテーパ部Dの頂点に引掛ってバルブスティックとなる。この状態では、ドレーン開口7aの開口部分は、テーパ部Dの先端部分の狭い空間のみとなり、例え上記バルブスティックが生じても、ドレーン流量は少なく、入力ポート5からの入力流量は、殆んど出力ポート6から出力され、潤滑油等の出力流量は十分に確保されて潤滑対象に供給される。
図3は、ドレーンポート7を全閉した状態(図1(b)参照)におけるスプールに作用する圧力分布を示す図である。図3(b)は、上述した環状の凹溝15がないスプール2’からなるスプールバルブ1’を示す図であり、スプール2’におけるランド2aの小径部2d側の端面Fには入力ポート5からの入力圧(セカンダリ圧)P1に基づく出力圧(潤滑油圧)P2が作用して高く、かつ制御油室9側のランド端面Gにも制御油室9の制御油圧(スロットル圧)P3が作用して高い。そして、上記出力圧P2及び制御油圧P3は、スプールのランド2aと中空部3aとの間の隙間を通ってランドの外周面にも作用して高くなるが、中空部3aの周面一側(片側)H1は、ドレーン開口7aに連通して上記圧は解放され、上記ドレーン開口7aから離れた周面他側H2には上記高い圧が作用する。この結果、スプールのランド2aには、周面一側H1と周面他側H2との間で大きな圧力差が生じ、該ランド2aにはスプール2を中空部3aの周面一側H1に押付ける大きなサイドフォースが作用する。
図3(a)は、スプール2のランド2aに2本の環状の凹溝15a,15bを形成した本実施の形態によるスプールバルブ1を示す図であり、ランド2aの両端面F,Gには、同様に出力圧P2及び制御油圧P3に基づく高い圧力が作用する。これら出力圧(潤滑油圧)P2及び制御油圧(スロットル圧)P3は、ランド2aの周面と中空部3aとの間の隙間に入り込むが、ランド2aにはドレーン開口7aに連通する環状の凹溝15a,15bが形成されているため、上記隙間に漏れ込んだ圧力は、上記凹溝15a,15bを通ってドレーン開口7aからドレーンポート7へ排出(解放)される。これにより、ランド2aはその全周に亘って略々均等の低い圧力が作用することになり、ドレーン開口7a側の周面一側(片側)H1及び中空壁面となる周面他側H2も略々同じ圧力となって、圧力差に基づくサイドフォースは大幅に低減される。
図3(b)に示すように、周面一側H1と周面他側H2との間に圧力差がある関係で、環状凹溝15のないスプールバルブ1’にあっては、ランド両端面F,Gに作用する圧力も、圧力解放の少ない周面他側H2の方が高くなるように偏倚しているが、図3(a)に示すように、周面一側H1及び他側H2に大きな圧力差のない本実施の形態によるスプールバルブ1にあっては、ランド両端面F,Gにはその全面に亘って略々均等の圧力が作用している。なお、ランド2aの小径部2d側の端面Fは、出力圧(潤滑油圧)P2となって出力ポート6から排出されるため、制御油室9に作用する制御油圧P3に基づく端面Gより低くなっている。
図4に示すように、環状凹溝のないスプールバルブ1’(変更前)に対して、環状凹溝15a,15bを有する本実施の形態によるスプールバルブ1(変更後)は、上記スプール2(ランド2a)に作用するサイドフォースが大幅(例えば91%)に減少することが確認された。これにより、本実施の形態によるスプールバルブ1は、スプール2が中空部3aをコジルような力が低減されて、滑らかな移動を長期に亘って維持することができる。
ついで、上記スプールバルブ1を潤滑切換え装置Luに用いた実施の形態について、図5に沿って説明する。上記スプールバルブは、潤滑用リレーバルブ1として自動変速機のバルブボディ内に配置される(詳しくは特許文献1参照)。セカンダリレギュレータバルブからのセカンダリ圧(又はロックアップクラッチ係合の場合はセカンダリ排圧)がロックアップリレーバルブ及びリリーフバルブを介して潤滑用入力油路L1に供給される。該潤滑用入力油路L1と、オイルクーラ20を介して自動変速機の各潤滑対象21に導かれる潤滑用出力油路L2との間には、オリフィス23,23と前記スプールバルブからなる潤滑用リレーバルブ1とが並列して配置されている。なお、オリフィス23が介在するバイパス油路L3a,L3bは、本実施の形態では2本であるが、これは1本でも3本以上でもよい。
上記潤滑用入力油路L1は、上記潤滑用リレーバルブ1の入力ポート5に連通し、出力ポート6が上記潤滑用出力油路L2に連通している。また、潤滑用リレーバルブ1の制御油室9には、スロットル用リニアソレノイドバルブからの制御油圧(スロットル圧SLT)P3が供給される。
従って、運転者がアクセルペダルを踏んで自動変速機に所定負荷が作用している通常潤滑状態では、図5(a)に示すように、ドレーンポート7が閉塞されると共に、入力ポート5と出力ポート6とが連通して、潤滑用入力油路L1のセカンダリ圧(又はセカンダリ排圧)からなる潤滑油は、潤滑用出力油路L2に供給され、オイルクーラ20を介して各潤滑対象21に導かれる。この状態では、潤滑用入力油路L1の潤滑油流量は、上記潤滑用リレーバルブ1及びオリフィス23を介して略々その100%が潤滑用出力油路L2に供給されて、各潤滑対象21に導かれる。従って、該通常潤滑にあっては、セカンダリ圧に基づく十分な潤滑油が各潤滑対象21に供給される。
運転者がアクセルペダルの踏圧を解放又は減少して自動変速機の負荷が小さい状態では、潤滑切換え装置Luは、図5(c)に示すように小潤滑状態となる。この状態では、潤滑用リレーバルブ1は、その制御油室9に供給される制御油圧(スロットル圧)P3は低く、入力ポート5がドレーンポート7に連通し、出力ポート6への連通は遮断されるか又は僅かとなる。従って、潤滑用入力油路L1の潤滑油(セカンダリ圧)は、専らオリフィス23を有するバイパス油路L3a,L3bを介して潤滑用出力油路L2に供給され、潤滑用リレーバルブ1を介して供給は略々0となる。この状態では、オイルクーラ20を介して潤滑対象21に供給される潤滑油流量は、潤滑用入力油路L1の33%前後となり、該低負荷状態の自動変速機が必要とする潤滑油量に対応する小流量となる。
上記通常潤滑(図5(a))と小潤滑状態(図5(c))の間が、図5(b)に示す遷移状態となる。この状態では、スロットル用リニアソレノイドバルブからの制御油圧(スロットル圧)P3は、リニアに変化される中間圧となり、潤滑用リレーバルブ1は、その入力ポート5に対する出力ポート6とドレーンポート7との連通割合いが変化して、出力ポート6から潤滑用出力油路L2に供給される流量が滑らかに変化する。例えば、潤滑用リレーバルブ1のドレーンポート7から排出される流量は、入力油路L1の供給油量の67%〜0%に変化し、潤滑対象21に供給される潤滑油量は、供給油量の33%〜100%に変化する。これにより、上記通常潤滑と小潤滑とは、滑らかに変化する遷移状態により切換えられる。
本潤滑切換え装置Luによると、負荷の小さい状態にあっては、潤滑対象に供給される潤滑油は、該負荷に対応した小流量とし、負荷の大きい状態では、セカンダリ圧(又はセカンダリ排圧)に基づく十分な量の通常潤滑とし、かつその間をスロットル圧等の制御油圧により滑らかに変化して切換えるので、自動変速機が必要とする潤滑油量を確保すると共に、余分な潤滑油が潤滑対象に供給されることを減少して、無駄にエネルギ消費することを回避して燃費向上を図ることができる。
上述した実施の形態は、スプールバルブを潤滑用リレーバルブに適用したが、これに限らず、中空部の一側(片側)にドレーン開口を有する他の用途のスプールバルブに同様に適用可能であり、更にドレーン開口に限らず、入力ポートを第1の出力ポートと第2の出力ポートに振分けるバルブにおけるいずれか一方の出力ポートが上記中空部の一側に開口するバルブでもよい。また、スプールバルブは、制御油圧で制御される調圧タイプに限らず、入力ポートを出力ポートとドレーンポートと(又は第1の出力ポートと第2の出力ポート)に切換える切換えバルブにも同様に適用可能である。
上記開示した内容をまとめて示すと以下の通りである。なお、構成要素の図面対照符号をカッコ内に示したが、これにより請求の範囲に記載の構成に何等影響を及ぼすものではない。
1.入力ポート(5)と第1の出力ポート(6)と第2の出力ポート(7)とが形成された中空部(3a)と、
該中空部内を摺動可能なランド(2a)を有するスプール(2)と、を備えたスプールバルブ(1)において、
前記第2の出力ポート(7)は、前記中空部(3a)の周方向一側に開口(7a)を有し、該開口以外の周面が前記ランドに摺接する壁面からなり、
前記ランド(2a)が前記開口(7a)を閉塞した状態において、前記ランド(2a)の周面に前記開口(7a)を横切るように環状の凹溝(15a)(15b)を形成してなる。
これにより、ランドと中空部との間に漏れ込んだ油圧は、凹溝を通って開口から排出されるので、ランドに大きなサイドフォースが発生することなく、スプールの滑らかな移動を長期に亘って維持することができる。
2.前記第2の出力ポートは、ドレーンポート(7)である。
これにより、ランドと中空部との間に漏れ込んだ油圧は、凹溝を通ってドレーン開口から解放され、ランドにサイドフォースが発生することを回避できる。
3.前記スプール(2)の一端と前記中空部(3a)の閉塞された閉塞部(11)との間に、制御油圧(P3)が供給される制御油室(9)を備え、
前記スプール(2)の他端方向から作用する付勢力(12)に抗して該スプールに前記制御油圧(P3)を作用して、前記入力ポート(5)に対する前記第1の出力ポート(6)と前記第2の出力ポート(7)との連通割合いを調節してなる。
これにより、スプールバルブは、制御油圧により調圧されて出力ポートから出力することができ、この際ランドに作用するサイドフォースを低減して、スプールの移動を滑らかにして、高い応答性による正確かつ確実な調圧を行うことができる。
4.潤滑用入力油路(L1)と潤滑用出力油路(L2)との間に、オリフィス(23)を有するバイパス油路(L3a,L3b)と潤滑用リレーバルブ(1)を並列して介在した潤滑切換え装置(Lu)において、
前記潤滑用リレーバルブ(1)が、前記スプールバルブであり、
該スプールバルブ(1)の前記入力ポート(5)を前記潤滑用入力油路(L1)に連通し、前記第1の出力ポート(6)を前記潤滑用出力油路(L2)に連通してなる。
これにより、入力ポートから入力された潤滑用入力圧を、出力ポート(第1の出力ポート)とドレーンポート(第2の出力ポート)に振り分け、対象潤滑部に潤滑油を適切に供給するので、潤滑対象に供給する潤滑油の流量を調節して、必要潤滑油量を確保して確実な潤滑を行うことができると共に、負荷が小さい場合、潤滑油量を少量に制限して、過剰な潤滑油の供給を回避し、省エネルギ、低燃費化を図ることができる。
本発明は、自動車に搭載される自動変速機に適用されて、産業上に利用可能である。
1 スプールバルブ(潤滑用リレーバルブ)
2 スプール
2a ランド
3 ハウジング
3a 中空部
5 入力ポート
6 第1の出力ポート(出力ポート)
7 第2の出力ポート(ドレーンポート)
7a (ドレーン)開口
9 制御油室
12 スプリング
15a,15b 凹溝
21 潤滑対象
23 オリフィス
L1 潤滑用入力油路
L2 潤滑用出力油路
L3a,L3b バイパス油路
Lu 潤滑切換え装置

Claims (4)

  1. 中空部を有するハウジングと、前記中空部に摺動可能なランドを有するスプールと、を備えたスプールバルブにおいて、
    前記ハウジングの中空部に連通して、該中空部の閉塞された一端から順次、制御油室、ドレーンポート、入力ポート、出力ポートが配置され、
    前記制御油室に供給される制御油圧が、前記スプールの他端方向から作用する付勢力に抗して該スプールの一端に作用して、前記ランドが前記入力ポートに対する前記出力ポートと前記ドレーンポートとの連通割合いを調節し、
    前記ドレーンポートは、前記ハウジングの前記中空部の周方向一側が開口し、該開口以外の周面は前記ランドに摺接する壁面からなり、
    前記ランドが前記開口を閉塞した状態において、径方向からみて該ランドの周面における前記開口と軸方向で重なる位置に、環状の凹溝を形成してなる、
    スプールバルブ。
  2. 前記環状の凹溝は、前記ドレーンポートを構成する前記開口の前記制御油室側を横切る位置にある環状の凹溝と、
    前記ドレーンポートを構成する前記開口の前記出力ポート側を横切る位置にある環状の凹溝と、を有する、
    請求項1記載のスプールバルブ。
  3. 前記ドレーンポートを構成する前記開口は、前記入力ポートから遠い側が周方向に幅広の等幅部となり、前記入力ポートに向って徐々に幅狭となるテーパ部となる概略おにぎり形からなる、
    請求項1又は2記載のスプールバルブ。
  4. 潤滑用入力油路と潤滑用出力油路との間に、オリフィスを有するバイパス油路と潤滑用リレーバルブを並列して介在した潤滑切換え装置において、
    前記潤滑用リレーバルブが、前記請求項1ないし3のいずれか1項記載のスプールバルブであり、
    該スプールバルブの前記入力ポートを前記潤滑用入力油路に連通し、前記出力ポートを前記潤滑用出力油路に連通してなる、
    ことを特徴とする潤滑切換え装置。
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