JP6281487B2 - 電池 - Google Patents

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Description

本発明は、活物質の沈殿による充放電性能の低下を防止できる電池に関する。
従来から、活物質を含有するスラリーを電極として用いた電池が知られている。例えば、特許文献1においては、第1の電気化学的に活性な流体を含有する第1の電極区画と、第2の電気化学的に活性な流体を含有する第2の電極区画と、両電極区画の間に設けられたイオン交換媒体とを有する電気化学セルが開示されている。この電気化学セルは、動作中に、電気化学的に活性な流体が電極区画の外に移送されることがないように、または、電気化学的に活性な流体の約20重量%未満が電極区画の外に移送されるように構成されている。
また、特許文献2には、ケースの内部を正極室と負極室とに分離するリチウムイオン伝導性固体電解質膜と、正極室に収容され、正極活物質が非水系電解液に分散された正極スラリーと、負極室に収容され、負極活物質が非水系電解液に分散された負極スラリーとを備えたスラリー利用型二次電池が開示されている。この技術は、リチウム二次電池の利点を生かしながら、電池反応のムラが生じにくく電極の構造劣化も招かないようにすることを課題とした技術である。
特表2013−535801号公報 特開2009−224141号公報
活物質を含有するスラリーを電極として用いた場合、正極負極間での電解液の循環や、電池内部および電池外部の間での電解液の循環がなければ、活物質が沈殿し、充放電性能を維持することが困難になる場合がある。本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、活物質の沈殿による充放電性能の低下を防止できる電池を提供することを主目的とする。
上記課題を解決するために、本発明においては、正極室に収容された正極側スラリーと、負極室に収容された負極側スラリーと、上記正極室および上記負極室を区画するセパレータとを備える電池であって、上記正極側スラリーは、ナノサイズの正極活物質および正極側電解液を含有し、かつ、上記正極活物質が分散状態を維持するように、上記正極活物質の粒径および上記正極側スラリーの粘度が調整されており、上記負極側スラリーは、ナノサイズの負極活物質および負極側電解液を含有し、かつ、上記負極活物質が分散状態を維持するように、上記負極活物質の粒径および上記負極側スラリーの粘度が調整されており、上記セパレータは、イオン伝導性を有し、かつ、上記正極側電解液および上記負極側電解液が非透過であることを特徴とする電池を提供する。
本発明によれば、正極側スラリーおよび負極側スラリーが、それぞれ、活物質が分散状態を維持するように、活物質の粒径およびスラリーの粘度が調整されており、さらに、セパレータが電解液を透過させないため、活物質の沈殿による充放電性能の低下を防止した電池とすることができる。
上記発明においては、下記式により算出される上記正極活物質および上記負極活物質の沈降速度Vが、それぞれ1.65×10−4cm/s以下であることが好ましい。
沈降速度V=(ρ−ρ)gr/18η
(ρは活物質の密度であり、ρは溶媒の密度であり、rは活物質の粒径であり、gは重力加速度であり、ηはスラリーの粘度である)
上記発明においては、充放電における上記正極活物質および上記負極活物質の体積変化に応じて、上記正極室および上記負極室の容積が変化する可変構造を備えることが好ましい。
上記発明において、上記可変構造は、正極集電体および負極集電体の少なくとも一方が電池の厚み方向に移動可能なピストン構造であることが好ましい。
上記発明において、上記可変構造は、上記セパレータが可撓性を有する構造であることが好ましい。
本発明の電池は、活物質の沈殿による充放電性能の低下を防止できるという効果を奏する。
本発明の電池の一例を示す概略断面図である。 本発明の電池の他の例を示す概略断面図である。 図2に示す電池を分解した概略斜視図である。 本発明の電池の他の例を示す概略断面図である。 本発明の電池の他の例を示す概略断面図である。
以下、本発明の電池について、詳細に説明する。
図1は、本発明の電池の一例を示す概略断面図である。図1における電池20は、正極室11に収容された正極側スラリー3と、負極室12に収容された負極側スラリー6と、正極室11および負極室12を区画するセパレータ7とを備える。正極側スラリー3は、ナノサイズの正極活物質1および正極側電解液2を含有し、かつ、正極活物質1が分散状態を維持するように、正極活物質1の粒径と、正極側スラリー3の粘度とが調整されている。同様に、負極側スラリー6は、ナノサイズの負極活物質4および負極側電解液5を含有し、かつ、負極活物質4が分散状態を維持するように、負極活物質4の粒径および負極側スラリー6の粘度が調整されている。また、セパレータ7は、イオン伝導性を有し、正極側電解液2および負極側電解液5を透過させない性質を有する。
本発明によれば、正極側スラリーおよび負極側スラリーが、それぞれ、活物質が分散状態を維持するように、活物質の粒径およびスラリーの粘度が調整されており、さらに、セパレータが電解液を透過させないため、活物質の沈殿による充放電性能の低下を防止した電池とすることができる。
上述したように、活物質を含有するスラリーを電極として用いた場合、正極負極間での電解液の循環や、電池内部および電池外部の間での電解液の循環がなければ、活物質が沈殿し、充放電性能を維持することが困難になる場合がある。これに対して、本発明におけるスラリーは、活物質が分散状態を維持するように、活物質の粒径およびスラリーの粘度が調整されているため、活物質が沈殿することなく、充放電性能を維持することができる。また、本発明におけるスラリーは、スラリーの粘度に基づいて活物質の分散状態を調整している。スラリー粘度が変化すると、活物質の分散状態も変化するため、分散状態の管理が困難となるが、本発明におけるセパレータは電解液を透過させない性質を有するため、スラリー粘度が変化せず、活物質の分散状態が維持される。そのため、分散状態の管理がしやすいという利点がある。このように、本発明においては、活物質が分散状態を維持するように粘度が調整されたスラリーと、電解液を透過させないセパレータという一体不可分の構成を採用することで、活物質の沈殿による充放電性能の低下を防止することができる。
また、本発明におけるスラリーは、活物質が分散状態を維持するように、活物質の粒径およびスラリーの粘度が調整されているため、正極負極間での電解液の循環や、電池内部および電池外部の間での電解液の循環が基本的に不要となる。そのため、電池の小型化を図りやすいという利点がある。また、活物質を電極内で固定化した従来の電池では、充放電時に活物質が膨張収縮すると、電極に割れが生じ、イオン伝導パスおよび電子伝導パスが断絶する場合がある。特に、膨張収縮しやすい活物質では、伝導パスの断絶は顕著に発生する。これに対して、活物質が電極内で固定化されていない電池(活物質が電極内で流動する電池)では、電極の割れによる伝導パスの断絶が生じないという利点がある。
以下、本発明の電池について、構成ごとに説明する。
1.正極側スラリー
本発明における正極側スラリーは、正極活物質が分散状態を維持するように、正極活物質の粒径および正極側スラリーの粘度が調整されている。「正極活物質が分散状態を維持する」とは、電池を1週間静置した場合に、静置前後で、正極活物質の沈殿による充放電性能の低下が確認されない程度に正極活物質が分散されている状態をいう。
「正極活物質が分散状態を維持する」ことは、例えば、正極側スラリーにおける正極活物質の沈降速度Vによって規定することができる。なお、下記式は、終末沈降速度式に該当する。
沈降速度V=(ρ−ρ)gr/18η
(ρは活物質の密度であり、ρは溶媒の密度であり、rは活物質の粒径であり、gは重力加速度であり、ηはスラリーの粘度である)
正極活物質の沈降速度Vは、例えば1.65×10−4cm/s以下であることが好ましい。1.65×10−4cm/sは、1週間(6.048×10秒)で100cmの沈降に相当する。このように沈降速度が極めて小さければ、通常の充放電で生じる熱による熱拡散により、正極活物質の沈殿を防止できる。また、実用面においても、例えば車の振動等によっても、正極活物質の分散状態は維持される。なお、本発明においては、スラリーの粘度を調整する粘度調整材を用いても良い。
正極側スラリーは、ナノサイズの正極活物質を含有する。「ナノサイズ」とは、正極活物質の平均粒径(D50)が1μm以下であることをいう。正極活物質の平均粒径(D50)は、例えば500nm以下であることがより好ましい。
正極活物質の種類は、特に限定されるものではないが、例えば、酸化物活物質を挙げることができる。リチウム電池に用いられる酸化物活物質としては、例えば、LiCoO、LiMnO、LiNiO、LiVO、LiNi1/3Co1/3Mn1/3等の岩塩層状型活物質、LiMn、Li(Ni0.5Mn1.5)O等のスピネル型活物質、LiFePO、LiMnPO、LiNiPO、LiCuPO等のオリビン型活物質等を挙げることができる。
正極側スラリーは、正極側電解液を含有する。正極側電解液は、イオン伝導性を有する液体であれば、特に限定されるものではない。正極側電解液は、例えば、支持塩および溶媒を含有する。支持塩としては、例えば、金属塩を挙げることができる。リチウム電池に用いられる支持塩としては、例えば、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF等の無機リチウム塩、およびLiCFSO、LiN(CFSO、LiN(CSO、LiC(CFSO等の有機リチウム塩等を挙げることができる。
正極側電解液の溶媒は、水であっても良く、非水溶媒であっても良い。非水溶媒は、非プロトン性溶媒であることが好ましく、具体的には、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ブチレンカーボネート(BC)、γ−ブチロラクトン、スルホラン、アセトニトリル、1,2−ジメトキシメタン、1,3−ジメトキシプロパン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフランおよびこれらの任意の混合物等を挙げることができる。なお、正極側電解液の溶媒として、イオン液体を用いても良い。正極側電解液における支持塩の濃度は、例えば0.5mol/L〜3mol/Lの範囲内である。
正極側スラリーは、少なくとも正極活物質および正極側電解液を含有するが、さらに導電化材を含有していても良い。導電化材としては、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、VGCF、グラファイト等の炭素材料を挙げることができる。
正極側スラリーの固形分濃度は、特に限定されるものではないが、例えば10重量%〜90重量%の範囲内であり、20重量%〜80重量%の範囲内であることが好ましい。
2.負極側スラリー
本発明における負極側スラリーは、ナノサイズの負極活物質を含有する。負極活物質の種類は、特に限定されるものではないが、例えば金属活物質およびカーボン活物質を挙げることができる。金属活物質としては、例えばIn、Al、SiおよびSn等を挙げることができる。一方、カーボン活物質としては、例えばメソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、高配向性グラファイト(HOPG)、ハードカーボン、ソフトカーボン等を挙げることができる。なお、負極活物質の平均粒径、負極側電解液の種類等のその他の事項は、上述した正極側スラリーと同様であるので、ここでの記載は省略する。
また、正極側スラリーにおける正極側電解液と負極側スラリーにおける負極側電解液とは、同じであっても良く、異なっていても良い。後者の場合、支持塩の種類が異なること、支持塩の濃度が異なること、溶媒の種類が異なることの少なくとも一つを満たすことが好ましい。
3.セパレータ
本発明におけるセパレータは、イオン伝導性を有し、かつ、正極側電解液および負極側電解液が非透過である。上述したように、正極側スラリーおよび負極側スラリーは、活物質が分散状態を維持するように、活物質の粒径およびスラリーの粘度が調整されているが、正極側電解液または負極側電解液がセパレータを透過すると、スラリーの粘度が変わってしまい、分散状態を維持することが困難となる。そのため、スラリーの粘度を維持するために、セパレータには、正極側電解液および負極側電解液を透過させない性質が必要とされる。なお、セパレータは正極室および負極室を区画する部材であるため、当然、正極活物質および負極活物質も透過させない性質を有する。
セパレータの種類は特に限定されるものではないが、通常、固体電解質材料を含有する。セパレータの一例としては、無機固体電解質材料から構成されるセパレータを挙げることができる。無機固体電解質材料としては、例えば、酸化物固体電解質材料、硫化物固体電解質材料等を挙げることができる。Liイオン伝導性を有する酸化物固体電解質材料としては、例えば、Li−La−Ti−O系材料(例えば、Li0.5La0.5TiO)、Li−Zn−Ge−O系材料(例えば、Li14Zn(GeO))、Li−Si−O系材料(例えば、LiSiO)、Li−Ge−O系材料(例えば、LiGeO)、Li1+xAlGe2−x(PO(0≦x≦2)、Li1+xAlTi2−x(PO(0≦x≦2)、Li−La−Zr−O系材料(例えば、LiLaZr12)、Li−P−O−N系材料(例えば、Li2.9PO3.30.46)等を挙げることができる。
Liイオン伝導性を有する硫化物固体電解質材料としては、例えば、LiS−P、LiS−P−LiI、LiS−P−LiO、LiS−P−LiO−LiI、LiS−SiS、LiS−SiS−LiI、LiS−SiS−B−LiI、LiS−SiS−P−LiI、LiS−B、LiS−P−Z(ただし、m、nは正の数。Zは、Ge、Zn、Gaのいずれか。)、LiS−GeS、LiS−SiS−LiPO、LiS−SiS−LiMO(ただし、x、yは正の数。Mは、P、Si、Ge、Al、Bのいずれか。)等を挙げることができる。なお、上記「LiS−P」の記載は、LiSおよびPを含む原料組成物を用いてなる硫化物固体電解質を意味し、他の記載についても同様である。また、上記硫化物固体電解質材料は、Li−P−S系材料(Li−P−Ge−S系材料を含む)、Li−Ge−S系材料、Li−Si−S系材料であることが好ましい。
また、無機固体電解質材料は、非晶質材料であっても良く、結晶質材料であっても良い。非晶質材料としては、例えば、酸化物ガラス等のガラスを挙げることができ、結晶質材料としては、例えば、結晶化酸化物ガラス等の結晶化ガラス(ガラスセラミックス)、焼結体等を挙げることができる。
上記セパレータは、無機固体電解質材料のみから構成されていても良く、さらにポリマーを含有していても良い。無機固体電解質材料と供に用いられるポリマーとしては、フッ素系ポリマー、ゴム等を挙げることができる。フッ素系ポリマーとしては、例えばPVDFを挙げることができる。ゴムとしては、例えば、SBR等のジエン系ゴムを挙げることができる。
また、セパレータの他の例としては、ポリマー固体電解質材料から構成されるセパレータを挙げることができる。ポリマー固体電解質材料は、電解液にポリマーを添加したゲル電解質材料であっても良く、ポリマー自身がイオン伝導性を有する真性ポリマー電解質材料であっても良い。電解液をゲル化するポリマーとしては、例えば、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリアクリルニトリル(PAN)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等を挙げることができる。
また、本発明におけるセパレータは、正極側電解液および負極側電解液を透過させない緻密性を有することが好ましい。特に、セパレータは厚さ方向に貫通孔を有しないことが好ましい。セパレータの充填率は、例えば95%以上であり、99%以上であることがより好ましい。また、本発明におけるセパレータは、正極側電解液および負極側電解液を透過させない厚さを有することが好ましい。セパレータの厚さは、例えば1μm以上であり、10μm以上であることが好ましい。一方、セパレータの厚さは、例えば1000μm以下であり、500μm以下であることが好ましい。
4.その他の構成
本発明の電池は、通常、正極側スラリーから集電を行う正極集電体、および、負極側スラリーから集電を行う負極集電体を有する。正極集電体の材料としては、例えばSUS、アルミニウム、ニッケル、鉄、チタンおよびカーボン等を挙げることができる。一方、負極集電体の材料としては、例えばSUS、銅、ニッケルおよびカーボン等を挙げることができる。本発明においては、正極室の内部に(例えば正極室の内壁に接するように)正極集電体を設けても良く、正極室の構成部材として、電池ケースとともに正極集電体を用いても良く、電池ケースに必要な絶縁処理を行い、電池ケースの一部を正極集電体として用いても良い。これらの点は、負極集電体に関しても同様である。なお、本発明に用いられる電池ケースの材料は、一般的な材料であれば良く、例えばSUS等を挙げることができる。
5.電池
本発明の電池は、正極室と、負極室と、正極室および負極室を区画するセパレータとを備える。中でも、本発明の電池は、充放電における正極活物質および負極活物質の体積変化に応じて、正極室および負極室の容積が変化する可変構造を備えることが好ましい。上述したように、本発明におけるセパレータは、正極側電解液および負極側電解液を透過させない性質を有する。そのため、充放電における正極活物質および負極活物質の体積変化(膨張収縮)によって、正極室および負極室に大きな応力が生じるという特有の課題がある。そのため、その応力を緩和するために、正極室および負極室の容積が変化する可変構造を設けることが好ましい。
また、可変構造を設けない場合、正極活物質および負極活物質の膨張収縮の影響を緩和するために、電池内部に空隙(スラリーで満たされていない領域)を設けることは可能であるが、その場合、電池のエネルギー密度が低下するという問題がある。これに対して、可変構造を設けることで、電池内部に空隙を設ける必要がなくなり、電池のエネルギー密度の向上を図ることができる。
可変構造の一例としては、正極集電体および負極集電体の少なくとも一方が電池の厚み方向に移動可能なピストン構造を挙げることができる。ここで、図2(a)においては、正極室11が、電池ケースである絶縁部材33と、セパレータ7と、正極集電体31とから構成されており、負極室12が、電池ケースである絶縁部材33と、セパレータ7と、負極集電体32とから構成されている。図2(a)に示す電池に充電を行うと、正極活物質1に含まれる金属イオンが、セパレータ7を介して負極活物質4に移動する。
その結果、図2(b)に示すように、正極活物質1は収縮し、負極活物質1は膨張する。図2(b)においては、正極集電体31および負極集電体32が電池の厚み方向Dに移動可能なピストン構造であるため、正極室11の容積が小さくなり、負極室12の容積が大きくなる。なお、図2(b)に示す電池に放電を行うと、図2(a)に示す状態に戻る。図3は、図2に示す電池を分解した概略斜視図である。図3においては、正極側の絶縁部材33aおよび負極側の絶縁部材33bで、セパレータ7を挟むことで、セパレータ7を固定化する。さらに、絶縁部材33aの中空部分に適合するように正極集電体31が配置され、絶縁部材33bの中空部分に適合するように負極集電体32が配置される。
可変構造の他の例としては、セパレータが可撓性を有する構造を挙げることができる。ここで、図4(a)においては、正極室11が、電池ケースである正極集電体31および絶縁部材33と、セパレータ7とから構成されており、負極室12が、電池ケースである負極集電体32および絶縁部材33と、セパレータ7とから構成されている。言い換えると、正極側の電池ケースと、負極側の電池ケースとを絶縁部材33を介して積層することで、正極側の電池ケースおよび負極側の電池ケースを、それぞれ正極集電体31および負極集電体32として用いている。さらに、セパレータ7は可撓性を有している。図4(a)に示す電池に充電を行うと、正極活物質1に含まれる金属イオンが、セパレータ7を介して負極活物質4に移動する。
その結果、図4(b)に示すように、正極活物質1は収縮し、負極活物質4は膨張する。図4(b)においては、セパレータ7が可撓性を有するため、セパレータ7が正極側に撓み、正極室11の容積が小さくなり、負極室12の容積が大きくなる。なお、図4(b)に示す電池に放電を行うと、図4(a)に示す状態に戻る。可撓性を有するセパレータとしては、ポリマーを含有するセパレータを挙げることができる。具体的には、ポリマー固体電解質材料から構成されるセパレータ、無機固体電解質材料およびポリマーから構成されるセパレータ等を挙げることができる。セパレータのヤング率は、特に限定されるものではないが、例えば0.001GPa〜10GPaの範囲内であり、0.01GPa〜5GPaの範囲内であることが好ましい。
また、図5(a)においては、正極室11が、電池ケースである正極集電体31と、セパレータ7とから構成されており、負極室12が、正極集電体31の一部の内壁を絶縁処理した絶縁部材33と、セパレータ7と、負極集電体32とから構成されている。さらに、セパレータ7は可撓性を有している。図5(a)に示す電池に充電を行うと、正極活物質1に含まれる金属イオンが、セパレータ7を介して負極活物質4に移動する。
その結果、図5(b)に示すように、正極活物質1は収縮し、負極活物質4は膨張する。図5(b)においては、負極集電体32が電池の厚み方向Dに移動可能なピストン構造であり、さらに、セパレータ7が可撓性を有するため、セパレータ7が正極側に撓む。そのため、正極室11の容積が小さくなり、負極室12の容積が大きくなる。なお、図5(b)に示す電池に放電を行うと、図5(a)に示す状態に戻る。また、図5は、負極集電体32がピストン構造であり、正極集電体31がピストン構造ではない態様であるが、正極集電体31がピストン構造であり、負極集電体32がピストン構造ではない態様であっても良く、正極集電体31および負極集電体32の両方がピストン構造である態様であっても良い。なお、図示しないが、可変構造の他の例としては、電池ケースが可撓性を有する構造等を挙げることもできる。
また、上述したように、本発明における正極側スラリーは、正極活物質が分散状態を維持するように、正極活物質の粒径および正極側スラリーの粘度が調整されている。そのため、正極室の内部に正極側スラリーを機械的に撹拌する撹拌装置が配置されていないことが好ましい。同様に、正極室は、正極側スラリーを循環するための循環装置(外部循環装置)に接続されていないことが好ましい。負極室についても同様であり撹拌装置が配置されていないことが好ましく、循環装置に接続されていないことが好ましい。
本発明の電池においては、セパレータを介して、正極活物質および負極活物質の間をイオンが移動する。上記イオンは、金属イオンであることが好ましい。金属イオンの種類は、特に限定されるものではないが、例えば、Liイオン、Naイオン、Mgイオン、Caイオン、Alイオン等を挙げることができる。また上記イオンはHイオンであっても良い。また、本発明の電池は、一次電池であっても良く、二次電池であっても良いが、中でも、二次電池であることが好ましい。繰り返し充放電でき、例えば車載用電池として有用だからである。なお、一次電池には、一次電池的使用(充電後、一度の放電だけを目的とした使用)も含まれる。また、電池の形状としては、例えば、コイン型、ラミネート型、円筒型および角型等を挙げることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1 … 正極活物質
2 … 正極側電解液
3 … 正極側スラリー
4 … 負極活物質
5 … 負極側電解液
6 … 負極側スラリー
7 … セパレータ
10 … 電池ケース
11 … 正極室
12 … 負極室
20 … 電池

Claims (3)

  1. 正極室に収容された正極側スラリーと、負極室に収容された負極側スラリーと、前記正極室および前記負極室を区画するセパレータとを備える電池であって、
    前記正極側スラリーは、ナノサイズの正極活物質および正極側電解液を含有し、かつ、前記正極活物質が分散状態を維持するように、前記正極活物質の粒径および前記正極側スラリーの粘度が調整されており、
    前記負極側スラリーは、ナノサイズの負極活物質および負極側電解液を含有し、かつ、前記負極活物質が分散状態を維持するように、前記負極活物質の粒径および前記負極側スラリーの粘度が調整されており、
    前記セパレータは、イオン伝導性を有し、かつ、前記正極側電解液および前記負極側電解液が非透過であり、
    充放電における前記正極活物質および前記負極活物質の体積変化に応じて、前記正極室および前記負極室の容積が変化する可変構造を備え、
    前記可変構造は、正極集電体および負極集電体の少なくとも一方が電池の厚み方向に移動可能なピストン構造であることを特徴とする電池。
  2. 下記式により算出される前記正極活物質および前記負極活物質の沈降速度Vが、それぞれ1.65×10−4cm/s以下であることを特徴とする請求項1に記載の電池。
    沈降速度V=(ρ−ρ)gr/18η
    (ρは活物質の密度であり、ρは溶媒の密度であり、rは活物質の粒径であり、gは重力加速度であり、ηはスラリーの粘度である)
  3. 前記可変構造として、前記ピストン構造とは別に、前記セパレータが可撓性を有する構造をさらに備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電池。
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