JP6280854B2 - 作業計画情報送信方法 - Google Patents

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Description

本発明は、営農支援システム等の遠隔監視システムに使用される作業計画情報送信方法に係る。特に、本発明は、遠隔監視システムの利便性の向上を図るための改良に関する。
従来、特許文献1に開示されているように、農作物の生産管理システムにおいて、各種情報に基づいて農作業の作業計画を立てることが知られている。具体的に、この特許文献1には、作業計画を立てるための各種情報が格納されたマスタ情報データベースから作業計画処理部に種々の情報を読み込み、この作業計画処理部によって、圃場に対応する作業計画を立てることが開示されている。また、この作業計画は作業計画データベースに登録される。そして、農作業を担当する作業者に作業計画を知らせる手段として、この登録されている作業計画をプリントアウトしている。つまり、作業者は、プリントアウトされた作業計画書を受け取って圃場に持参し、その作業計画書に従った農作業を行うことになる。
特開2009−64231号公報
ところが、特許文献1のものでは、作業者は、担当する圃場に向かう前に、生産管理システムの出力装置(プリンタ)が設置されている場所まで移動して作業計画書を受け取る必要があり煩雑であった。また、作業者が、複数の圃場で順に農作業を行う場合には、各圃場毎の作業計画書をそれぞれプリントアウトする必要があり、これも煩雑であった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、作業計画の取得を作業者が容易に行えるシステムを実現するための作業計画情報送信方法を提供することにある。
前記課題を解決するための本発明の解決手段は、端末が発信した日時情報および作業領域に関連する位置情報を遠隔サーバが受信し、この遠隔サーバが、前記日時情報および前記作業領域に関連する位置情報を受信した際に、この作業領域に関連する位置情報に基づいて作業領域を特定する。また、日時および作業領域に応じて予め登録されている複数の作業計画、または、所定の生産管理モデルにより生成される複数の作業計画の中から、前記受信した日時情報および前記特定された作業領域に基づいて作業計画を選択する。そして、この選択された作業計画の情報を、前記日時情報および前記作業領域に関連する位置情報を発信した端末に返信する。また、予め登録されている各作業領域毎の個別の特徴を提示する情報である各履歴情報の中から、前記特定された作業領域に該当する履歴情報を選択し、この選択された履歴情報を、前記選択された作業計画の情報と併せて前記端末に返信することを特徴とする。
この特定事項により、端末から発信された日時情報および作業領域に関連する位置情報を遠隔サーバが受信すると、この遠隔サーバは、作業領域に関連する位置情報に基づいて作業領域を特定する。また、遠隔サーバは、複数の作業計画の中から、前記受信した日時情報および前記特定した作業領域に基づいて作業計画を選択する。そして、遠隔サーバは、この選択した作業計画の情報を端末(前記日時情報および前記作業領域に関連する位置情報を発信した端末)に返信する。このように端末と遠隔サーバとの間で双方向の情報伝達が行われることにより、作業者は、自己の担当する圃場を対象とした作業計画を、端末を利用して確認することができる。つまり、作業者が作業計画の情報を受け取る場所は、遠隔サーバから離れた場所(端末の場所)となり、例えば、作業計画の情報を作業領域(農作業を行う現場)等で受け取ることができる。このため、「作業者が、プリントアウトされた作業計画書を受け取った後に圃場に向かう」といった従来技術において必要であった動作は必要なくなる。その結果、作業計画の情報の取得が容易になり、システムの利便性の向上を図ることができる。なお、前記端末としては、前記特定された作業領域で作業を行う作業機に搭載されたものであってもよいし、作業者が携帯している情報端末(例えばスマートフォン等のモバイル端末)であってもよい。
また、ここでいう各作業領域毎の個別の特徴を提示する情報である各履歴情報とは、例えば、「石が多い作業領域である」、「作業領域が湿田である」、「作業機が走行する際に注意を要する場所がある作業領域である」等といった情報である。このような履歴情報が、作業計画の情報と併せて端末に返信される。これにより、その作業領域での作業が初めてである作業者や、その作業領域での作業の経験が少ない作業者であったとしても、この履歴情報によって注意を促して作業を行わせることができる。このため、前記履歴情報を認識していなかったことに起因する不具合を未然に防止することができる。また、端末が発信した位置情報に基づく作業領域のみの履歴情報が選択されて端末に返信されるため、不要な情報(作業者が担当していない作業領域の履歴情報)を端末が受信することはなく、履歴情報の確認が容易である。
また、遠隔サーバ、前記選択された作業計画の情報を前記端末に返信したことを記憶し、所定期間内は、この選択された作業計画の情報の前記端末への返信を停止することが好ましい。
この構成によれば、所定期間内において、端末から日時情報および作業領域に関連する位置情報を遠隔サーバが受信する度に、過去に返信した作業計画の情報と同じ作業計画の情報が端末(既に作業計画の情報を受け取っている端末)に返信されてしまうといったことを回避できる。例えば、所定のタイミング毎に(例えば作業機の起動タイミング毎に)端末から日時情報および作業領域に関連する位置情報が自動発信される場合、その度に、同じ作業計画の情報が遠隔サーバから端末に返信されてしまうといったことがなくなる。過去と同じ作業計画の情報が遠隔サーバから端末に返信されてしまう場合、その度に作業者は、作業を中断して、端末が受信した情報を確認することになり、その作業が煩雑となるが、本構成では、所定期間内に過去と同じ作業計画の情報が遠隔サーバから端末に返信されてしまうことがないため、作業を中断することがなくなる。
また、遠隔サーバ、前記日時情報および前記作業領域に関連する位置情報に加えて、作業機の識別情報およびその作業機の所定の稼動情報を受信し、前記作業機の識別情報と関連付けて前記所定の稼動情報を稼動履歴として記録する。また、遠隔サーバ、前記日時情報および前記作業領域に関連する位置情報に加えて、前記作業機の識別情報を受信した際に、この識別情報に基づいて稼動履歴および作業機の種類を特定し、稼動履歴および作業機の種類に対応して予め定められた作業機の作業前点検項目の中から、前記特定された稼動履歴および作業機の種類に該当する作業前点検項目を選択し、この選択された作業前点検項目の情報を、前記選択された作業計画の情報と併せて前記端末に返信することが好ましい。
この構成によれば、遠隔サーバは、作業機の識別情報およびその作業機の所定の稼動情報を受信した際、この所定の稼動情報を稼動履歴として記録する。また、遠隔サーバは、作業機の識別情報に基づいて稼動履歴および作業機の種類を特定する。そして、遠隔サーバは、前記特定された稼動履歴および作業機の種類に該当する作業前点検項目を選択して、その作業前点検項目の情報を端末に返信する。このため、作業開始前に、対象とする作業機に固有の稼動履歴および作業機の種類に応じた作業前点検項目を作業者に認識させることができ、現在の作業機の状態に応じた適切な作業前点検を効率良く行うことができる。なお、前記作業機の所定の稼動情報を遠隔サーバが受信するタイミングとしては、前記日時情報および前記作業領域に関連する位置情報を受信するタイミングだけでなく、その他のタイミング(例えば作業機のキーOFF時)にも受信するようにしてもよい。
また、遠隔サーバ、前記作業機のメンテナンスが行われた場合に、その作業機の識別情報と関連付けてメンテナンス履歴を記録し、この記録されたメンテナンス履歴を照合して、前記選択される作業前点検項目からメンテナンス済みの項目を除外することが好ましい。
この構成によれば、メンテナンス済みの項目は、作業前点検項目の情報として端末に返信されることがない。つまり、メンテナンス履歴と整合の取れた作業前点検項目の情報を端末に返信して作業者に確認させることができ、メンテナンス済みの項目について、作業者に作業前点検を促すことがない。このため、必要のない作業前点検を作業者に行わせることがなくなり、作業前点検を効率良く行うことができる。
また、遠隔サーバは、前記作業計画毎の作業目標値が予め登録されており、前記遠隔サーバが、これら作業目標値のうち、前記選択された作業計画に該当する作業目標値を選択し、この選択された作業目標値の情報を、前記選択された作業計画の情報と併せて前記端末に返信することが好ましい。
この構成によれば、作業者は、作業目標値を認識しながら作業計画に従った作業を行うことになる。このため、作業者に、効率的な作業を意識付けすることができる。
また、遠隔サーバ、前記日時情報および前記作業領域に関連する位置情報に加えて、所定の稼動情報を受信し、この稼動情報から、作業領域別の作業実績情報、または、作業別の作業実績情報を作成することが好ましい。
また、遠隔サーバ、前記日時情報および前記作業領域に関連する位置情報に加えて、作業者情報および所定の稼動情報を受信し、これら情報から、作業者別の作業実績情報を作成することが好ましい。
これらの構成によれば作業実績の多面的な分析が可能となり、システムの高効率化に役立てることができる。
本発明では、遠隔サーバが、日時情報および作業領域に関連する位置情報を端末から受信した際、それらの情報に基づいて選択された作業計画の情報を前記端末に返信するようにしている。このため、作業者における作業計画の取得が容易になり、システムの利便性の向上を図ることができる。
農業機械を遠隔監視する遠隔監視システムであって、アクセスポイントを介さない通信構成の一例を模式的に示す概略構成図である。 農業機械を遠隔監視する遠隔監視システムであって、アクセスポイントを介した通信構成の一例を模式的に示す概略構成図である。 遠隔監視端末装置を備えた農業機械の概略構成を示すブロック図である。 農業機械における遠隔監視端末装置の概略構成を示すブロック図である。 遠隔監視システムにおける管理サーバとして作用する遠隔サーバの概略構成を示すブロック図である。 記憶部に格納されたデータ例を模式的に示すデータ構造図である。 作業計画情報の返信動作の手順を示すフローチャートである。 作業前点検項目の選択動作の手順を示すフローチャートである。 作業実績情報に基づく作業実績表示画面であって、圃場別の収穫量を表示させた画面を示す図である。 作業実績情報に基づく作業実績表示画面であって、直近3年分における圃場別の収穫量を表示させた画面を示す図である。 作業実績情報に基づく作業実績表示画面であって、圃場別の農業機械の燃費を表示させた画面を示す図である。 作業実績情報に基づく作業実績表示画面であって、直近3年分における圃場別の農業機械の燃費を表示させた画面を示す図である。 作業実績情報に基づく作業実績表示画面であって、農作業別の作業時間を表示させた画面を示す図である。 作業実績情報に基づく作業実績表示画面であって、作業者別の作業時間を表示させた画面を示す図である。 作業実績情報に基づく作業実績表示画面であって、特定の作業における作業者別の作業時間を表示させた画面を示す図である。 作業実績情報に基づく作業実績表示画面であって、直近3年分における特定の作業者の作業時間を表示させた画面を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、作業機として、コンバイン、耕耘機や田植機等の農業機械を例にとって添付図面を参照しつつ説明する。
[遠隔監視システムの全体構成について]
図1は、農業機械110,…を遠隔監視する遠隔監視システム100においてアクセスポイントを介さない通信構成の一例を模式的に示す概略構成図である。図2は、農業機械110,…を遠隔監視する遠隔監視システム100においてアクセスポイントを介した通信構成の一例を模式的に示す概略構成図である。図3は、遠隔監視端末装置200を備えた農業機械110,…の概略構成を示すブロック図である。また、図4は、農業機械110における遠隔監視端末装置200の概略構成を示すブロック図である。
図1および図2に示すように、遠隔監視システム100は、1つまたは複数(ここでは複数)の農業機械(作業機の一例)110,…と、農業機械110,…にそれぞれ設けられた遠隔監視端末装置200と、遠隔監視端末装置200に通信網140を介して接続される遠隔サーバ130とを備えている。
遠隔サーバ130は、農業機械110,…に対して遠く離れた位置にある遠隔監視センター120に配置されており、農業機械110の稼動状態に関するデータである予め定めた所定の稼動情報(稼動データ)を収集して蓄積するようになっている。そして、遠隔サーバ130は、LAN(Local Area Network)やインターネット等のネットワーク150を介してパーソナルコンピュータ等の固定端末機(具体的にはクライアントコンピュータ)160,…、或いは/さらに、多機能携帯電話機(所謂スマートフォン)やタブレット携帯端末機等の携帯端末機(具体的にはクライアントコンピュータ)170,…に接続され、蓄積したデータが固定端末機160,…或いは/さらに、携帯端末機170,…に取り込まれることで、農業機械110のユーザやディーラ等の利用者によって利用されるようになっている。固定端末機160および携帯端末機170は、制御部161,171を備えている。制御部161,171は、遠隔サーバ130から送られてきたデータに基づいた表示情報や、各種の入力画面を表示したり、利用者により入力された必要な情報を受け付けたりするようになっている。
遠隔監視端末装置200および遠隔サーバ130は、それぞれ、通信部210,131(具体的には通信モジュール)を有し、通信網140を介して互いの通信部210,131で接続されることで、遠隔監視端末装置200と遠隔サーバ130との間で情報の送受信を行うことが可能とされている。これにより、遠隔サーバ130は、遠隔監視センター120で利用者により農業機械110,…を遠隔監視できるようになっている。
なお、通信網140は、有線通信網でもよいし、無線通信網でもよく、有線通信網および無線通信網を組み合わせたものであってもよい。
遠隔サーバ130と遠隔監視端末装置200とが互いに通信する通信構成としては、アクセスポイントを介さない通信構成(図1参照)と、アクセスポイント(この例では携帯端末機180)を介した通信構成(図2参照)とを例示できる。
アクセスポイントを介さない図1に示す通信構成では、通信網140として、代表的には、電気通信事業者が提供する公衆回線網であって、固定電話機や携帯電話機等の端末機同士を通信させる公衆回線網を挙げることができる。
アクセスポイントを介した図2に示す通信構成では、通信網140として、代表的には、公衆回線網を介したインターネットを挙げることができる。この場合、遠隔監視端末装置200における通信部210は、アクセスポイントを介してインターネットにアクセス可能な携帯端末機180に対してWiFi(登録商標)規格に代表されるIEEE802.11規格の無線LAN通信等の短距離無線通信を介した通信(所謂、携帯端末機180のテザリング機能を用いた通信)を行うことができる。携帯端末機180は、制御部181を備えている。この制御部181は、遠隔サーバ130から送られてきたデータに基づいた表示情報や、各種の入力画面を表示したり、作業者により入力された必要な情報を受け付けたりするようになっている。
図3に示すように、農業機械110,…は、1つまたは複数(ここでは複数)の作業部111,…と、遠隔監視端末装置200とを備えている。ここで、作業部111,…としては、例えば、農業機械がコンバインである場合には、走行作業部、刈り取り作業部、脱穀作業部等を挙げることができる。
各作業部111,…には、電子制御装置(具体的にはコントローラ)113,…が設けられている。電子制御装置113,…は、各種アクチュエータ(図示せず)に対して指令を行い、各作業部111,…の運転状態を適切に制御する。各電子制御装置113,…は、CAN(Controller Area Network)規格に基づいて互いにデータ転送されるようになっている。
詳しくは、各電子制御装置113,…は、各作業部111,…での各種センサにて検出した検出値情報(信号)および各種スイッチのオン・オフ情報に基づいて各作業部111,…への運転状態を作動制御する。また、各電子制御装置113,…は、農業機械110の故障や動作不良或いは盗難等の不具合(具体的には不具合や異常等)が発生したか否かの不都合発生の有無を適宜判断し、不都合が発生した場合には、該不都合に応じた情報(例えばエラーコード)を生成する。
作業部111,…のうちのエンジン112を作動させる作業部(走行作業部111a)は、エンジン112と、エンジン112の回転数や負荷状態などを監視し、最適な燃料噴射圧力や燃料噴射時期を燃料システムに指示してエンジン全体を制御する電子制御装置113(エンジンコントローラ113a)と、発電機114と、起動スイッチSWとを備えており、バッテリーBTが搭載されている。そして、電子制御装置113(エンジンコントローラ113a)は、作業部111(走行作業部111a)の作動制御の他、運転開始/休止の操作や、エンジン112の駆動による運転状態の制御が行われるようになっている。
なお、作業部111(走行作業部111a)のエンジン112の稼動状態において、発電機114から供給される電力によってバッテリーBTの充電が適宜行われるようになっている。
作業部111(走行作業部111a)に備えられている起動スイッチSWは、電源オン状態と電源オフ状態とを選択的に切り替える切り替えスイッチとされている。ここで、電源オン状態は、バッテリーBTから遠隔監視端末装置200における制御部240(図4参照)および電子制御装置113(エンジンコントローラ113a)へ電力を供給する状態とされる。電源オフ状態は、バッテリーBTから遠隔監視端末装置200における制御部240および電子制御装置113(エンジンコントローラ113a)への電力供給を遮断する状態とされる。
詳しくは、バッテリーBTは、遠隔監視端末装置200における制御部240に接続された電源接続ラインL1および電子制御装置113(エンジンコントローラ113a)に接続された電源接続ラインL2の双方に起動スイッチSWを介して接続されている。
この例では、起動スイッチSWは、所謂キースイッチと呼ばれるスイッチであり、「ON」端子は、電源接続ラインL1,L2の接続端子である。「OFF」端子は、起動スイッチSWがオフ状態のときの端子である。
なお、起動スイッチSWのオン状態およびオフ状態に関わらず、バッテリーBTと遠隔監視端末装置200における電源制御部220(図4参照)とが電源接続ラインL3を介して接続されている。
[遠隔監視端末装置について]
図4に示すように、遠隔監視端末装置200は、通信部210と、通信時におけるデータの送受信、各種の入出力制御および演算処理の制御を行う制御部240と、制御部240に電力を供給する電源制御部220と、農業機械110の稼動状態に関する稼動情報が入力される複数の接続端子T,…とを備えている。
(通信部)
通信部210は、遠隔監視センター120(図1および図2参照)における遠隔サーバ130の通信部131と同一の通信プロトコル(通信規約)で通信可能とされている。通信時に送受信されるデータは、通信プロトコルに従うように通信部210で変換される。そして、通信部210は、制御部240にて取得した農業機械110の稼動情報等を遠隔サーバ130に送信する。
(電源制御部)
電源制御部220は、起動スイッチSWのオフ状態およびオン状態に関わらず、バッテリーBTに接続されている。具体的には、電源制御部220の入力側電源ライン(図示せず)とバッテリーBTとが電源接続ラインL3によって接続されている。これにより、電源制御部220は、バッテリーBTからの電力が常時供給されるようになっている。
また、制御部240の電源ライン(図示せず)と電源制御部220の出力側電源ライン(図示せず)とが電源接続ラインL4によって接続されている。
(位置検出部)
本実施の形態では、遠隔監視端末装置200は、GNSS(Global Navigation Satellite System:全地球測位システム)を用いて測位する。この例では、遠隔監視端末装置200は、GPS(Global Positioning System)衛星からの電波を受信するGPSセンサ(位置センサの一例)231と、GPSセンサ231にて受信した電波に基づいて農業機械110の位置情報等を検出する位置検出部232と、位置検出部232にて検出した位置情報等の各種データを一時的に格納する情報記憶部233とをさらに備えている。
GPSセンサ231は、GPS衛星からの電波(世界標準日時を含む情報)を受信するようになっている。ここで、世界標準日時は、協定世界時(UTC:Universal Time, Coordinated)を意味する。
位置検出部232は、農業機械110が位置している現在地の情報の他、農業機械110の速度情報を検出したり、農業機械110の方位情報を検出したりすることができる。すなわち、位置情報は、農業機械110の緯度、経度、速度および方位の情報を含んでいる。
具体的には、位置検出部232は、GPSセンサ231およびGPS衛星と共にGPS衛星システム(測位システム)を構成している。
情報記憶部233は、フラッシュメモリ(flash memory)等の不揮発性メモリを含んでいる。情報記憶部233は、電源制御部220に接続されており、バッテリーBTからの電力が常時供給されるようになっている。
(制御部)
制御部240は、CPU(Central Processing Unit)等のマイクロコンピュータからなる処理部250と、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリ、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリを含む記憶部260と、起動情報送信制御部241と、稼動情報送信制御部242と、イベント発報情報送信制御部243と、位置情報送信制御部244と、メンテナンス情報送信制御部245とを備えている。
制御部240は、処理部250が記憶部260のROMに予め格納された制御プログラムを記憶部260のRAM上にロードして実行することにより、各種構成要素の作動制御を行うようになっている。
(接続端子)
接続端子T,…は、エラー状態情報(具体的には0または1のエラー有無情報)等の二値情報(具体的には二値化信号)や、数値データ、エラーコード、積算時間計(アワーメータ)による積算時間等の積算情報等の入力端子を有している。
次に、起動情報送信機能、稼動情報送信機能、イベント発報情報送信機能、位置情報送信機能およびメンテナンス情報送信機能について順に説明する。
[起動情報送信機能]
制御部240は、農業機械110が運転されて遠隔監視端末装置200が起動したときに(具体的には、遠隔監視端末装置200が農業機械110の起動スイッチSWのオン操作を受け付けたときに)起動情報を遠隔サーバ130に送信する起動情報送信制御部241を備えている。ここで、起動情報は、起動時の農業機械110の稼動開始位置情報(具体的には経度、緯度であって、本発明でいう作業領域に関連する位置情報)および稼動開始日時(具体的には世界標準の西暦、年、月、日、時、分、秒であって、本発明でいう日時情報)とされている。なお、前記位置情報は、農業機械110の速度や方位を含んでいてもよい。
また、遠隔監視端末装置200は、通信部210にて各種情報を遠隔サーバ130の通信部131の通信プロトコルに応じたフォーマットに変換した後、通信網140および通信部131を経て遠隔サーバ130に送信する。これにより、遠隔監視センター120側で農業機械110の起動情報(具体的には緯度、経度および世界標準の西暦、年、月、日、時、分、秒)を確認することができる。このことは、後述する稼動情報送信機能の稼動情報および位置情報送信機能の位置情報についても同様である。
[稼動情報送信機能]
制御部240は、農業機械110の起動スイッチSWのオフ操作時に稼動情報を遠隔サーバ130に送信する稼動情報送信制御部242を備えている。また、この稼動情報送信制御部242から稼動情報を遠隔サーバ130に送信するタイミングとしては、起動スイッチSWのオフ操作時だけでなく、前記起動情報送信制御部241によって起動情報が遠隔サーバ130に送信されるタイミングや、後述する位置情報送信制御部244によって位置情報が遠隔サーバ130に送信されるタイミングとしても設定されている。つまり、起動情報や位置情報に加えて稼動情報が遠隔サーバ130に送信されるようになっている。
なお、アクセスポイントを介さない図1に示す通信構成では、農業機械110から遠隔サーバ130に直接的に稼動情報が送信される。また、アクセスポイントを介した図2に示す通信構成では、携帯端末機180を経由して(無線LAN通信等の短距離無線通信を介して)、農業機械110から遠隔サーバ130に稼動情報が送信される。
[イベント発報情報送信機能]
イベント発報情報送信制御部243は、所定の不都合を含む所定のイベント発報の発生時に不都合内容の特定情報を含むイベント発報情報を農業機械110の固有の識別情報(以下、機械識別情報SDという。)と共に遠隔サーバ130に送信する。機械識別情報SDとしては、遠隔監視端末装置200の端末電話番号であってもよく、予め設定した農業機械110の固有の識別番号(数字のみでなく、記号のみ或いは番号と記号とを組み合わせたものを含む。)であってもよい。図1に示す通信構成では、遠隔監視端末装置200の端末電話番号とされており、図2に示す通信構成では、遠隔監視端末装置200に予め登録しておいた農業機械110の固有の識別番号とされている。
[位置情報送信機能]
制御部240は、農業機械110の稼動中に予め定めた所定の周期(例えば30秒)毎および予め定めた所定の操作部の操作(例えば農業機械110の走行ハンドルの操作角度が所定回転角度以上になる操作)毎に位置情報および日時を取得して情報記憶部233(図4参照)に格納し、この情報記憶部233に格納した位置情報(具体的には経度、緯度)および日時(具体的には世界標準の西暦、年、月、日、時、分、秒)を遠隔サーバ130に送信する位置情報送信制御部244を備えている。
なお、アクセスポイントを介さない図1に示す通信構成では、農業機械110から遠隔サーバ130に直接的に位置情報が送信される。また、アクセスポイントを介した図2に示す通信構成では、携帯端末機180を経由して、農業機械110から遠隔サーバ130に位置情報が送信される。
[メンテナンス情報送信機能]
制御部240は、農業機械110に対するメンテナンス作業が行われたときにメンテナンス情報を遠隔サーバ130に送信するメンテナンス情報送信制御部245を備えている。ここで、メンテナンス情報は、メンテナンス作業の内容である。また、このメンテナンス情報としては、メンテナンス時の農業機械110の位置情報(具体的には経度、緯度)および日時(具体的には世界標準の西暦、年、月、日、時、分、秒)を含んでいてもよい。
詳しくは、メンテナンス情報送信制御部245は、農業機械110に備えられた各種センサからの出力により、メンテナンス作業の実施の有無を判別し、メンテナンス作業が実施された場合に、前記メンテナンス情報を遠隔サーバ130に送信する。例えば、エンジンオイルの油面を検出するオイルレベルセンサが備えられ、エンジン停止後の所定時間経過後からの再起動時に検出される油面高さが、前回の起動時における油面高さよりも上昇している場合には、エンジンオイルの補充が行われたと判断して、そのメンテナンス情報(エンジンオイルが補充されたことの情報)を遠隔サーバ130に送信する。また、エンジン112の排気系に備えられたDPF(Diesel Particulate Filter)の前後差圧をセンサによって検出している場合に、その前後差圧が小さくなった場合には、PM除去運転(PMの焼き切り)が行われたと判断して、そのメンテナンス情報(PM除去運転が行われたことの情報)を遠隔サーバ130に送信する。
また、このメンテナンス情報送信制御部245では、メンテナンス作業を実施した作業者が遠隔監視端末装置200または携帯端末機180を操作することでメンテナンス作業を実施したことの情報を入力した場合に、その情報(メンテナンス作業の内容の情報)が遠隔サーバ130に送信される。
[遠隔サーバについて]
図5は、遠隔監視システム100における管理サーバとして作用する遠隔サーバ130の概略構成を示すブロック図である。
図5に示すように、遠隔監視センター120における遠隔サーバ130は、通信部131と、通信時におけるデータの送受信、各種の入出力制御および演算処理の制御を行う制御部132と、各種情報が記憶または登録される記憶部135とを備えている。
(通信部)
通信部131は、第1通信部131aおよび第2通信部131bを備えている。
アクセスポイントを介さない図1に示す通信構成では、第1通信部131aは、遠隔監視端末装置200の通信部210と同一の通信プロトコル(通信規約)で通信可能とされている。また、アクセスポイントを介した図2に示す通信構成では、第1通信部131aは、携帯端末機(作業者が携帯している携帯端末機)180の通信部と同一の通信プロトコル(通信規約)で通信可能とされている。通信時に送受信されるデータは、通信プロトコルに従うように第1通信部131aで変換される。第1通信部131aは、前述した起動情報、稼動情報、イベント発報情報、位置情報、メンテナンス情報等を受信する。また、第1通信部131aは、後述するように、作業計画の情報を遠隔監視端末装置200の通信部210または携帯端末機180に送信する。例えば、アクセスポイントを介さない図1に示す通信構成では、作業計画の情報を遠隔監視端末装置200の通信部210に送信する。また、アクセスポイントを介した図2に示す通信構成では、作業計画の情報を携帯端末機180に送信する。また、このアクセスポイントを介した図2に示す通信構成であっても、作業計画の情報を遠隔監視端末装置200の通信部210に送信する場合もある(詳しくは後述する)。
第2通信部131bは、固定端末機160,…や携帯端末機170,…と同一の通信プロトコル(通信規約)で通信可能とされている。通信時に送受信されるデータは、通信プロトコルに従うように第2通信部131bで変換される。第2通信部131bは、後述するように、作業実績の情報等を固定端末機160や携帯端末機170に送信する。
(制御部)
制御部132は、CPU等のマイクロコンピュータからなる処理部134と、ROM、RAM等の揮発性メモリおよびハードディスク装置やフラッシュメモリ等の書き換え可能な不揮発性メモリとを含む記憶部135と、農作業の作業実績情報を作成する作業実績情報作成部136とを有している。
制御部132は、処理部134が記憶部135のROMに予め格納された制御プログラムを記憶部135のRAM上にロードして実行することにより、各種構成要素の作動制御を行うようになっている。
また、本実施形態に係る遠隔サーバ130の特徴として、前記制御部132は、作業領域特定部141、作業計画選択部142、履歴情報選択部143、作業機種類特定部144、作業前点検項目特定部145、作業目標値選択部146を備えている。
また、前記記憶部135は、作業計画登録部151、返信情報記憶部152、作業領域履歴情報記憶部153、稼動履歴記憶部154、作業前点検項目記憶部155、メンテナンス履歴記憶部156、作業目標値登録部157を備えている。以下、各部の機能について説明する。
(作業領域特定部)
作業領域特定部141は、前記遠隔監視端末装置200または携帯端末機180から日時情報および位置情報(以下、作業領域に関連する位置情報という場合もある)を受信した際に、この位置情報に基づいて作業領域(圃場)を特定するものである。
つまり、前述した農業機械110における起動情報送信制御部241による起動情報送信機能によって発信される起動情報(日時情報および位置情報)、または、前述した農業機械110における位置情報送信制御部244による位置情報送信機能によって発信される日時情報および位置情報(作業領域に関連する位置情報)を、遠隔サーバ130が受信すると、この作業領域特定部141が、この位置情報に基づいて作業領域を特定することになる。例えば、現在の位置情報から特定される農業機械110の位置に最も近い圃場が、作業領域として特定されることになる。
例えば、農業機械110が耕耘機や田植機である場合には、この農業機械110は圃場近くまで搬送(トラック等による搬送)された後に起動スイッチSWがオン操作される場合が多い。この場合、農業機械110は、作業すべき圃場の近くで起動スイッチSWがオン操作されるため、前記起動情報送信制御部241による起動情報送信機能によって発信される起動情報(日時情報および位置情報)に従って作業領域(圃場)が特定されることになる。
一方、農業機械110がコンバインである場合には、この農業機械110は圃場まで自走する場合が多い。この場合、例えば納屋に収容されている農業機械110の起動スイッチSWがオン操作された時点では作業領域(圃場)は特定されない。そして、農業機械110が、作業すべき圃場の近くまで自走したタイミングで前記位置情報送信制御部244による位置情報送信機能によって発信される日時情報および位置情報(所定周期毎に発信される情報)に従って作業領域(圃場)が特定されることになる。
また、仮に、位置情報によって特定される農業機械110の位置が複数の圃場の中間位置となっており、農業機械110の位置が単一の圃場として特定できない場合には、これら複数の圃場それぞれを作業領域として特定することになる。つまり、作業領域特定部141は、位置情報に基づき、農作業を行う可能性のある圃場の全てを作業領域として特定することになる。
また、この作業領域特定部141は、農業機械110から受ける位置情報に基づいて作業領域を特定する機能だけでなく、アクセスポイントを介した図2に示す通信構成にあっては、携帯端末機180の通信部から発信された日時情報および位置情報(作業領域に関連する位置情報)を受信すると、この位置情報に基づいて作業領域を特定するようになっている。例えば、作業者が携帯端末機180を操作して圃場の位置情報を入力した場合には、この携帯端末機180の通信部から発信される位置情報は、ある圃場を特定するものとなるため、作業領域特定部141は、その位置情報に該当する圃場を作業領域として特定することになる。なお、この場合に、作業者が複数の圃場の位置情報を入力した場合には、これら複数の圃場が作業領域として特定されることになる。
(作業計画登録部)
記憶部135の作業計画登録部151には、所有者が所有している圃場の全てに対し、それぞれの圃場に対応付けて作業計画(作業日時と作業内容とを関連付けた情報)が登録されている。つまり、複数の圃場を所有している場合、各圃場それぞれにおいて生産する農作物が異なっていたり、各圃場において必要とされている農作業(例えば、代掻き、田植え、農薬散布、収穫等の農作業)が異なっていたりするため、各圃場それぞれに対し、農作物および必要とされている農作業に応じて作業計画が個別に立てられて、その情報が作業計画登録部151に登録されている。具体的には、一つの圃場に対する同一の農作業は数日間に亘って実施される場合が多いため、この作業計画としては、農作業の内容と、その農作業を実施する期間とが関連付けられて作業計画として登録されている。
なお、この作業計画登録部151に登録されている作業計画としては、圃場の所有者等が、固定端末機160や携帯端末機170を操作することで入力したものであってもよいし、予め構築された生産管理モデルにより生成されたものであってもよい。
ここで、生産管理モデルとは、農作物の種類等に応じて、日時と農作業との関係を予め特定した標準作業計画(標準生産管理モデル)に対し、数日前から現時点までの降水量、日照時間、気温等の気象条件に基づいて、必要とする農作業を自動的に補正して生成されるものである。つまり、生産管理モデルにより生成された作業計画を作業計画登録部151に記憶させる場合には、前述したように気象条件に応じて逐次更新された作業計画が各圃場に対応して記憶されている。
(作業計画選択部)
作業計画選択部142は、前記作業計画登録部151に登録されている複数の作業計画、または、前記生産管理モデルにより生成されている複数の作業計画の中から、前記受信した日時情報および前記特定された(作業領域特定部141によって特定された)作業領域に基づいて作業計画を選択するものである。
つまり、作業計画選択部142は、作業計画登録部151に登録されている複数の作業計画の中から、受信した日時情報で特定される日時に合致し、且つ、受信した位置情報から特定された作業領域に合致する作業計画を選択(抽出)するものである。
これにより、前記遠隔監視端末装置200または携帯端末機180に向けて返信される情報の一つである「作業計画」が特定されることになる。つまり、遠隔サーバ130から、前記遠隔監視端末装置200または前記携帯端末機180に向けて返信される情報としては、この「作業計画」が含まれることになる。
このようにして選択された作業計画の情報は、前記制御部132および通信部131の動作によって、第1通信部131aから遠隔監視端末装置200または携帯端末機180に返信され、その端末の画面に作業計画が表示されることになる。
この場合における返信先の端末は、前記日時情報および位置情報(作業領域に関連する位置情報)を発信した端末である。例えば、前記日時情報および位置情報と共に、これら情報を発信した端末の識別情報(端末電話番号等)を受信し、この識別情報を有する端末に対して作業計画の情報を返信することになる。
具体的には、記憶部135には、農業機械110および携帯端末機180の識別情報を格納したテーブルが備えられており、前記情報を受信した際に、このテーブルから端末を特定し、その端末の識別情報(端末電話番号等)に向けて作業計画の情報を返信することになる。図6は、このテーブルの一例として、農業機械110の識別情報を格納したテーブルを示している。この図6のものでは、農業機械110の型式138aに対応して、カテゴリ138b、商品区分138c、シリーズ名138d、機番138e、遠隔監視端末装置200に通信接続するための端末電話番号138fが登録されている。これにより、仮に、前記日時情報および位置情報を発信した端末が農業機械110の遠隔監視端末装置200であった場合には、受信した情報の中に含まれる農業機械110の識別情報から、図6のテーブルを参照することで、日時情報および位置情報を発信した遠隔監視端末装置200を特定し、この特定された遠隔監視端末装置200に対して前記作業計画の情報を返信することになる。
(返信情報記憶部)
返信情報記憶部152は、遠隔サーバ130から、前記遠隔監視端末装置200または携帯端末機180に向けて作業計画の情報が返信された場合、この返信が行われたことを所定期間(例えば、その日の一日間)記憶しておく。具体的には、返信した作業計画の内容(圃場および農作業の内容)、返信した端末(作業計画の返信先の端末)の識別情報を記憶しておく。
そして、前記作業計画選択部142において作業計画が特定された場合に、前記制御部132は、この特定された作業計画と、返信情報記憶部152に記憶されている作業計画とを比較する。そして、特定された作業計画が、返信情報記憶部152に記憶されている作業計画(当日、既に返信された作業計画)と同じもの(圃場、農作業の内容、返信先の端末の識別情報が同じもの)であった場合、前記制御部132は、その作業計画の返信を停止するようになっている。
これにより、過去に返信した作業計画の情報(当日に返信した作業計画の情報)と同じ作業計画の情報が、この作業計画の情報を既に受け取っている遠隔監視端末装置200または携帯端末機180に返信されてしまうといったことを回避できる。例えば、所定のタイミング毎に(例えば農業機械110の起動タイミング毎に)遠隔監視端末装置200から日時情報および作業領域に関連する位置情報が自動発信される場合、その度に、同じ作業計画の情報が遠隔サーバ130から遠隔監視端末装置200に返信されてしまうといったことがなくなる。過去と同じ作業計画の情報が遠隔サーバ130から遠隔監視端末装置200に返信されてしまう場合、その度に作業者は、作業を中断して、遠隔監視端末装置200が受信した情報を確認することになり、その作業が煩雑となるが、本実施形態では、所定期間内に過去と同じ作業計画の情報が遠隔サーバ130から遠隔監視端末装置200に返信されてしまうことがないため、作業を中断することがなくなる。
(作業領域履歴情報記憶部)
作業領域履歴情報記憶部153には、所有者が所有している圃場のそれぞれに対して、各圃場の特徴を提示する情報が登録されている。例えば、「石が多い作業領域(圃場)である」、「作業領域が湿田である」、「農業機械110が走行する際に注意を要する場所がある作業領域である」等といった情報が、各圃場の個別の特徴として作業領域履歴情報記憶部153に登録されている。
この作業領域履歴情報記憶部153に登録される情報を取得するための手法としては、前述した農業機械110におけるイベント発報情報送信制御部243によるイベント発報情報送信機能によって発信されるイベント発報情報を、遠隔サーバ130が受信すると、受信したイベント発報情報が圃場の特徴に係わる情報であった場合に、その情報が作業領域履歴情報として作業領域履歴情報記憶部153に記憶されるようになっている。一例を挙げると、エンジン112のトルクが急激に上昇することでイベント発報が発生し、そのイベント発報情報を遠隔サーバ130が受信した場合には、「圃場に石が存在している」という作業領域履歴情報を作業領域履歴情報記憶部153に記憶することになる。
また、この作業領域履歴情報記憶部153に登録される作業領域履歴情報としては、所有者が固定端末機160や携帯端末機170を操作することで入力された情報や、作業者が遠隔監視端末装置200や携帯端末機180を操作することで入力された情報であってもよい。
(履歴情報選択部)
履歴情報選択部143は、前記作業領域履歴情報記憶部153に登録されている作業領域履歴情報(イベント発報情報から得られた圃場の特徴を提示する情報)から所定の情報を選択するものである。
つまり、作業領域履歴情報記憶部153に登録されている複数の作業領域履歴情報の中から、前記特定された作業領域に対応する作業領域履歴情報を選択(抽出)するものである。これにより、前記遠隔監視端末装置200または携帯端末機180に向けて返信される情報の一つである「作業領域履歴情報」が特定されることになる。つまり、遠隔サーバ130から、前記遠隔監視端末装置200または前記携帯端末機180に向けて返信される情報としては、この「作業領域履歴情報」が含まれることになる。この「作業領域履歴情報」は、前記「作業計画」に併せて前記遠隔監視端末装置200または前記携帯端末機180に返信される。そして、この端末の画面に前記「作業計画」に併せて「作業領域履歴情報」が表示されることになる。
これにより、その作業領域での作業が初めてである作業者や、その作業領域での作業の経験が少ない作業者であったとしても、この作業領域履歴情報によって注意を促して作業を行わせることができる。このため、作業領域履歴情報を認識していなかったことに起因する不具合を未然に防止することができる。また、遠隔監視端末装置200または携帯端末機180が発信した位置情報に基づく作業領域のみの履歴情報が選択されて遠隔監視端末装置200または携帯端末機180に返信されるため、不要な情報(作業者が担当していない作業領域の履歴情報)を端末が受信することはなく、作業領域履歴情報の確認が容易である。
(稼動履歴記憶部)
稼動履歴記憶部154は、遠隔監視端末装置200から受信した農業機械110の識別情報およびその農業機械110の稼動情報を受信し、この農業機械110の識別情報と関連付けて農業機械110の稼動情報を稼動履歴として記録していくものである。
具体的には、前記稼動情報送信制御部242において取得された稼動情報(エンジン112の回転数、稼動積算時間、エンジン負荷率、車速など)を遠隔サーバ130が受信し、この稼動情報に基づいて、例えば、農業機械110の稼動時間の積算値、燃料消費量、農作物の収穫量等の各種情報が、農業機械110毎に(農業機械110の識別情報と関連付けて)記録される。なお、前記収穫量の情報については、周知の収穫量センサによって取得するようにしてもよい。
(作業機種類特定部)
作業機種類特定部144は、遠隔監視端末装置200から受信した農業機械110の識別情報から、その農業機械110の種類を特定するものである。つまり、情報を発信した農業機械110が、コンバイン、耕耘機、田植機の何れであるのか、また、その農業機械110の仕様等の情報が特定されることになる。具体的には、例えば日時情報および位置情報を発信した端末が農業機械110の遠隔監視端末装置200であった場合には、受信した情報の中に含まれる農業機械110の識別情報から、図6のテーブルを参照することで、農業機械110の種類を特定する。
(作業前点検項目記憶部)
作業前点検項目記憶部155は、農業機械110の種類に応じた作業前点検項目が予め記憶されている。農業機械110は、その種類によって構造が異なるため、その作業前に必要となる点検項目もそれぞれ異なっている。この作業前点検項目記憶部155では、この点を考慮し、農業機械110の種類に応じた作業前点検項目が記憶されている。具体的な作業前点検項目については周知であるため、ここでの説明は省略する。
(メンテナンス履歴記憶部)
メンテナンス履歴記憶部156は、前記農業機械110におけるメンテナンス情報送信制御部245によるメンテナンス情報送信機能によって発信されるメンテナンス情報を、遠隔サーバ130が受信した際に、このメンテナンス情報を記憶する。なお、このメンテナンス情報を記憶しておく期間は、そのメンテナンスの内容によって異なっている。例えば、メンテナンス間隔が比較的短い項目(例えば前記PM除去運転)に対しては、このメンテナンス情報を記憶しておく期間は比較的短くなっている。逆に、メンテナンス間隔が比較的長い項目(例えばエンジンオイルの交換やベルト類の交換)に対しては、このメンテナンス情報を記憶しておく期間は比較的長くなっている。これらメンテナンス情報を記憶しておく期間は任意に設定が可能である。
(作業前点検項目特定部)
作業前点検項目特定部145は、前記作業前点検項目記憶部155に記憶されている各種作業前点検項目の中から、農業機械110の種類(前記作業機種類特定部144において特定された農業機械110の種類)に応じた作業前点検項目を選択するものである。
また、この選択される作業前点検項目としては、前記メンテナンス履歴記憶部156に記憶されているメンテナンス項目については除外される。例えば、エンジンオイルが補充されたことの情報がメンテナンス履歴記憶部156に記憶されている場合には、作業前点検項目記憶部155から選択される作業前点検項目としては「エンジンオイルのチェック」が除外される。また、PM除去運転が行われたことの情報がメンテナンス履歴記憶部156に記憶されている場合には、作業前点検項目記憶部155から選択される作業前点検項目としては「PM堆積量のチェック」が除外される。
そして、前記制御部132および通信部131の動作によって、前記選択された作業前点検項目の情報が遠隔サーバ130から、遠隔監視端末装置200または携帯端末機180に返信されるようになっている。つまり、遠隔サーバ130から、前記遠隔監視端末装置200または前記携帯端末機180に向けて返信される情報としては、この「作業前点検項目の情報」が含まれることになる。この「作業前点検項目の情報」は、前記「作業計画」に併せて前記遠隔監視端末装置200または前記携帯端末機180に返信される。
このようにして作業前点検項目の情報が遠隔監視端末装置200または携帯端末機180に返信されるため、作業開始前に、対象とする農業機械110に固有の稼動履歴および農業機械110の種類に応じた作業前点検項目を作業者に認識させることができ、現在の農業機械110の状態に応じた適切な作業前点検を効率良く行うことができる。また、メンテナンス済みの項目は、作業前点検項目の情報として返信されることがないため、必要のない作業前点検を作業者に行わせることがなくなり、作業前点検を効率良く行うことができる。
(作業目標値登録部)
作業目標値登録部157は、作業計画毎の作業目標値が予め登録されている。例えば、作業計画毎に、また、圃場毎に、作業時間、収穫量、農業機械110の燃料消費量といった作業目標値が予め登録されている。これら作業目標値は、圃場の所有者が固定端末機160や携帯端末機170を操作することにより任意の値として入力が可能である。
(作業目標値選択部)
作業目標値選択部146は、前記遠隔監視端末装置200または携帯端末機180から日時情報および作業領域に関連する位置情報を受信した際に前記作業計画選択部142によって選択された作業計画に対応する作業目標値を前記作業目標値登録部157から選択する。
そして、前記制御部132および通信部131の動作によって、前記選択された作業目標値を前記遠隔監視端末装置200または携帯端末機180に返信するようになっている。つまり、遠隔サーバ130から、前記遠隔監視端末装置200または前記携帯端末機180に向けて返信される情報としては、この「作業目標値の情報」が含まれることになる。この「作業目標値の情報」は、前記「作業計画」に併せて前記遠隔監視端末装置200または前記携帯端末機180に返信される。
(作業計画情報の返信動作)
次に、前記遠隔サーバ130において実行される作業計画情報の返信動作(遠隔監視端末装置200または携帯端末機180への作業計画情報の返信動作)について図7のフローチャートに沿って説明する。この図7に示したフローチャートの動作は、遠隔サーバ130に備えられた制御部132において実行される
先ず、遠隔監視端末装置200または携帯端末機180から各種情報を受信したか否かが判定される(ステップSa1)。例えば、アクセスポイントを介さない図1に示す通信構成の場合には、遠隔監視端末装置200からの日時情報、位置情報、農業機械110の識別情報、農業機械110の稼動情報、農業機械110のメンテナンス情報等を受信したか否かを判定する。一方、アクセスポイントを介した図2に示す通信構成の場合には、携帯端末機180からの日時情報および位置情報を受信したか否かを判定する。なお、農業機械110の起動スイッチSWがONされており且つ携帯端末機180と遠隔監視端末装置200との間での通信(IEEE802.11規格の無線LAN通信等)が可能な状況である場合には、遠隔サーバ130が携帯端末機180から受信する情報としては、前記日時情報および位置情報に加えて、農業機械110の識別情報、農業機械110の稼動情報、農業機械110のメンテナンス情報等も含まれることになる。
各種情報を未だ受信していない場合には(ステップSa1:No)、そのままリターンされる。一方、各種情報を受信した場合には(ステップSa1:Yes)、受信した位置情報に基づいて作業領域(圃場)を特定する(ステップSa2)。この作業領域の特定は、前記作業領域特定部141において行われる。
作業領域を特定した後、この作業領域に対応する作業計画を選択する(ステップSa3)。この作業計画の選択は、前記作業計画選択部142が、前記作業計画登録部151に登録されている作業計画の中から選択することにより行われる。この場合、前記特定された作業領域が一つである場合には、作業計画登録部151に登録されている作業計画の中から1つの作業計画が選択されることになる。また、前記特定された作業領域が複数である場合には、作業計画登録部151に登録されている作業計画の中から複数の作業計画が選択されることになる。例えば、農業機械110が、互いに隣り合う圃場の中間位置にあり、前記位置情報からは1つの圃場に特定されない場合には、これら隣り合う圃場の位置情報が遠隔サーバ130に送信されることになるので、この作業領域特定部141によって特定される作業領域が複数となり、これに伴って作業計画選択部142で選択される作業領域も複数となる。また、携帯端末機180から送信された位置情報が複数の圃場を指定している場合にも、作業領域特定部141によって特定される作業領域が複数となり、これに伴って作業計画選択部142で選択される作業領域も複数となる。
その後、前記選択された作業計画は、既に携帯端末機180または遠隔監視端末装置200に返信済みのものであるか否かを判定する(ステップSa4)。これは、前記返信情報記憶部152に同一の作業計画が記憶されているか否かを判定することにより行われる。
選択された作業計画が返信済みのものであった場合には(ステップSa4:Yes)、携帯端末機180または遠隔監視端末装置200に作業計画の情報を返信することなくリターンされる。
選択された作業計画が、返信情報記憶部152に記憶されたものではない場合には(ステップSa4:No)、作業領域の履歴情報を選択する(ステップSa5)。これは、前記履歴情報選択部143が、前記作業領域履歴情報記憶部153に記憶されている作業領域履歴情報(イベント発報情報から得られた圃場の特徴を提示する情報)を選択することにより行われる。
また、作業前点検項目の選択が行われる(ステップSa6)。この作業前点検項目の選択動作について、図8のフローチャート(作業計画情報の返信動作のサブルーチン)に沿って説明する。先ず、受信した農業機械110の履歴情報から、対応する農業機械110の稼動履歴および農業機械110の種類を特定する(ステップSb1)。そして、これらの情報から作業前点検項目を選択する(ステップSb2)。
そして、選択された作業前点検項目の中に、前記メンテナンス履歴記憶部156に記憶されているメンテナンス履歴に対応する項目が存在するか否かを判定する(ステップSb3)。そして、このメンテナンス履歴に対応する項目が存在していない場合には(ステップSb3:No)、前記選択された作業前点検項目が、携帯端末機180または遠隔監視端末装置200に返信すべき作業前点検項目として特定される。
一方、メンテナンス履歴に対応する項目が存在している場合には(ステップSb3:Yes)、前記選択された作業前点検項目から、このメンテナンス履歴に対応する項目を除外し、この項目が除外された後の作業前点検項目が、携帯端末機180または遠隔監視端末装置200に返信すべき作業前点検項目として特定される(ステップSb4)。
このようにして作業前点検項目が選択された後(図7のSa6)、選択された作業計画の作業目標値を選択する(ステップSa7)。これは、前記作業目標値選択部146が、前記選択された作業計画に対応する作業目標値を前記作業目標値登録部157から選択することにより行われる。
以上のようにして、作業計画、作業領域の履歴、作業前点検項目および作業目標値がそれぞれ選択され、これらの情報が、前記日時情報および位置情報を発信した端末(携帯端末機180または遠隔監視端末装置200)に返信されることになる(ステップSa8)。
以上説明したように、本実施形態では、携帯端末機180または遠隔監視端末装置200と遠隔サーバ130との間で双方向の情報伝達が行われることにより、作業者は、自己の担当する圃場を対象とした作業計画を、携帯端末機180または遠隔監視端末装置200を利用して確認することができる。つまり、作業者が作業計画の情報を受け取る場所は、遠隔サーバ130から離れた場所(端末の場所)となり、例えば、作業計画の情報を作業領域の現場等で受け取ることができる。このため、「作業者が、プリントアウトされた作業計画書を受け取った後に圃場に向かう」といった従来技術において必要であった動作は必要なくなる。その結果、作業計画の情報の取得が容易になり、遠隔監視システム100の利便性の向上を図ることができる。
[作業実績情報作成部]
次に、農作業の作業実績情報を作成する作業実績情報作成部136について説明する。この作業実績情報作成部136は、農業機械110から取得した稼動情報や作業者情報(作業者が遠隔監視端末装置200または携帯端末機180から入力する作業者の識別情報(例えば作業者のID等))を利用して、農作業の作業実績をグラフ等に表示してユーザやディーラ等の利用者に利用させるものである。また、遠隔サーバ130に備えられた表示部133によって農作業の作業実績を表示するようにしてもよい。
この作業実績情報作成部136の機能としては、農業機械110の稼動情報から、作業領域別の作業実績情報、作業別の作業実績情報を作成すること、および、作業者情報並びに農業機械110の稼動情報からから、作業者別の作業実績情報を作成することである。
図9〜図16は、作業実績情報作成部136によって作成された作業実績情報を、HTML言語等のWebページの表示画面を記述するためのマークアップ言語で作成されたデータとして、固定端末機160や携帯端末機170の表示画面に表示させたものである。
この表示画面を固定端末機160や携帯端末機170に表示させるにあたっては、固定端末機160や携帯端末機170から利用者が暗証番号を入力する等の認証動作を行うことによってシステムにログインすることで表示が可能になる。
図9は、ある年度(例えば2011年)における圃場別の収穫量を表示させた場合の画面である。中央がメイン表示であり、右側がサブ表示となっている。メイン表示のグラフでは、横軸が収穫量となっており、縦軸が頻度(圃場の数)となっている。また、サブ表示では、収穫量が多い上位5つの圃場および収穫量が少ない下位5つの圃場を表示している。
図10は、直近3年分における圃場別の収穫量を表示させた場合の画面である。中央がメイン表示であり、右側がサブ表示となっている。メイン表示のグラフでは、横軸が収穫量となっており、縦軸が頻度(圃場の数)となっている。このメイン表示では、2011年の収穫量を一点鎖線で、2012年の収穫量を破線で、2013年の収穫量を実線でそれぞれ示している。また、サブ表示では、各年度における、収穫量が多い上位5つの圃場および収穫量が少ない下位5つの圃場を表示している。
図11は、ある年度における圃場別の農業機械110の燃費を表示させた場合の画面である。中央がメイン表示であり、右側がサブ表示となっている。メイン表示のグラフでは、横軸が燃費となっており、縦軸が頻度(圃場の数)となっている。また、サブ表示では、燃費が良い上位5つの圃場および燃費が悪い下位5つの圃場を表示している。
図12は、直近3年分における圃場別の農業機械110の燃費を表示させた場合の画面である。中央がメイン表示であり、右側がサブ表示となっている。メイン表示のグラフでは、横軸が燃費となっており、縦軸が頻度(圃場の数)となっている。このメイン表示では、2011年の燃費を一点鎖線で、2012年の燃費を破線で、2013年の燃費を実線でそれぞれ示している。また、サブ表示では、各年度における、燃費が良い上位5つの圃場および燃費が悪い下位5つの圃場を表示している。
図13は、ある年度における農作業別の作業時間を表示させた場合の画面である。横軸が農作業となっており、縦軸が作業時間となっている。
図14は、ある年度における作業者別の作業時間を表示させた場合の画面である。横軸が作業者となっており、縦軸が頻度(作業時間)となっている。
図15は、特定の作業(図中のものは代掻き)における作業者別の作業時間を表示させた場合の画面である。横軸が作業者となっており、縦軸が頻度(作業時間)となっている。
図16は、直近3年分における特定の作業者(図中のものは作業者2)の作業時間を表示させた場合の画面である。横軸が各年度となっており、縦軸が作業時間となっている。また、この画面では、サブ表示において作業者の選択が可能となっており、対象とする作業者を切り替え可能となっている。
このように、各種の作業実績を作成し、これを表示可能としたしたことにより、作業実績の多面的な分析が可能となり、システムの高効率化に役立てることができる。なお、作業実績情報の種類としては前述したものには限定されず、種々のものがある。
[他の実施の形態について]
本実施の形態に係る遠隔監視システム100は、コンバイン、耕耘機や田植機等の走行作業機械に適用したが、それに限定されるものではなく、トラクター、ショベルカー、ホイルローダやキャリヤ等の建設作業機械といった走行作業機や、プレジャーボート、漁船といった船舶にも好適に適用することができる。
100 遠隔監視システム
110 農業機械(作業機)
130 遠隔サーバ
131 通信部
132 制御部
135 記憶部
136 作業実績情報作成部
140 通信網
141 作業領域特定部
142 作業計画選択部
143 履歴情報選択部
144 作業機種類特定部
145 作業前点検項目特定部
146 作業目標値選択部
150 ネットワーク
151 作業計画登録部
152 返信情報記憶部
153 作業領域履歴情報記憶部
154 稼動履歴記憶部
155 作業前点検項目記憶部
156 メンテナンス履歴記憶部
157 作業目標値登録部
180 携帯端末機
200 遠隔監視端末装置
210 通信部
241 起動情報送信制御部
242 稼動情報送信制御部
243 イベント発報情報送信制御部
244 位置情報送信制御部
245 メンテナンス情報送信制御部

Claims (7)

  1. 端末が発信した日時情報および作業領域に関連する位置情報を遠隔サーバが受信し、
    前記遠隔サーバが、前記日時情報および前記作業領域に関連する位置情報を受信した際に、この作業領域に関連する位置情報に基づいて作業領域を特定し、
    日時および作業領域に応じて予め登録されている複数の作業計画、または、所定の生産管理モデルにより生成される複数の作業計画の中から、前記受信した日時情報および前記特定された作業領域に基づいて作業計画を選択し、
    この選択された作業計画の情報を、前記日時情報および前記作業領域に関連する位置情報を発信した端末に返信し、
    予め登録されている各作業領域毎の個別の特徴を提示する情報である各履歴情報の中から、前記特定された作業領域に該当する履歴情報を選択し、この選択された履歴情報を、前記選択された作業計画の情報と併せて前記端末に返信することを特徴とする作業計画情報送信方法。
  2. 請求項1記載の作業計画情報送信方法において、
    前記遠隔サーバが、前記選択された作業計画の情報を前記端末に返信したことを記憶し、所定期間内は、この選択された作業計画の情報の前記端末への返信を停止することを特徴とする作業計画情報送信方法。
  3. 請求項1記載の作業計画情報送信方法において、
    前記遠隔サーバが、前記日時情報および前記作業領域に関連する位置情報に加えて、作業機の識別情報およびその作業機の所定の稼動情報を受信し、
    前記作業機の識別情報と関連付けて前記所定の稼動情報を稼動履歴として記録し、
    前記日時情報および前記作業領域に関連する位置情報に加えて、前記作業機の識別情報を受信した際に、この識別情報に基づいて稼動履歴および作業機の種類を特定し、
    稼動履歴および作業機の種類に対応して予め定められた作業機の作業前点検項目の中から、前記特定された稼動履歴および作業機の種類に該当する作業前点検項目を選択し、この選択された作業前点検項目の情報を、前記選択された作業計画の情報と併せて前記端末に返信することを特徴とする作業計画情報送信方法。
  4. 請求項3記載の作業計画情報送信方法において、
    前記遠隔サーバが、前記作業機のメンテナンスが行われた場合に、その作業機の識別情報と関連付けてメンテナンス履歴を記録し、
    この記録されたメンテナンス履歴を照合して、前記選択される作業前点検項目からメンテナンス済みの項目を除外することを特徴とする作業計画情報送信方法。
  5. 請求項1記載の作業計画情報送信方法において、
    前記遠隔サーバには、前記作業計画毎の作業目標値が予め登録されており、前記遠隔サーバが、これら作業目標値のうち、前記選択された作業計画に該当する作業目標値を選択し、この選択された作業目標値の情報を、前記選択された作業計画の情報と併せて前記端末に返信することを特徴とする作業計画情報送信方法。
  6. 請求項1記載の作業計画情報送信方法において、
    前記遠隔サーバが、前記日時情報および前記作業領域に関連する位置情報に加えて、所定の稼動情報を受信し、この稼動情報から、作業領域別の作業実績情報、または、作業別の作業実績情報を作成することを特徴とする作業計画情報送信方法。
  7. 請求項1記載の作業計画情報送信方法において、
    前記遠隔サーバが、前記日時情報および前記作業領域に関連する位置情報に加えて、作業者情報および所定の稼動情報を受信し、これら情報から、作業者別の作業実績情報を作成することを特徴とする作業計画情報送信方法。
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