JP6280690B2 - フィルター - Google Patents

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Description

この発明はフィルターに関し、特に対象物に貼着して通過する気体をろ過するフィルターに関するものである。
特許文献1や特許文献2では、換気口やエアコンの吸入口等に貼着して使用するフィルターが開示されている。これらにおいて、フィルターはその一方面上に塗布された粘着剤によって対象物に貼着されているが、その際、特許文献2ではウレタン系粘着剤が用いられている。
ところで、ウレタン系粘着剤の場合、例えば主剤となるポリウレタンポリオールの低分子化や、配合する硬化剤の量を少なくして架橋させない(高分子化させない)ことで粘着力を向上することができる。
又は、フィルターに塗布する粘着剤の量を増やすことで粘着力が向上することが知られている。
登録実用新案第3062814号公報 特開2002−85927号公報
しかしながら上記のように粘着力を向上させるために主剤となるポリウレタンポリオールの低分子化を行う場合、対象物からフィルターを取り外す際に粘着剤が対象物に残ってしまう「糊残り」の問題が生じることがある。
又、対象物表面に細かな凹凸が形成されている(梨地加工されている)場合には、上記のようなウレタン系粘着剤であっても十分な粘着力が得られず、対象物に貼着したフィルターが落下してしまうことがある。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、フィルターを取り外したときに粘着剤が対象物に残ることが無く、表面に細かな凹凸が形成された(梨地加工された)対象物に対しても十分な粘着力が確保されるフィルターを提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項記載の発明は、表面に微細な凹凸が形成された対象物に貼着して通過する気体をろ過するためのフィルターであって、シート状の不織布と、不織布の一方面の少なくとも一部に粘着剤が塗布されてなる粘着層とを備え、粘着剤は、主剤と硬化剤とを含む2液混合型ポリウレタン系粘着剤であり、主剤は、ポリウレタンポリオールを含み、硬化剤は、主剤100重量部に対して2.5〜4.5重量部含まれており、粘着層は、厚さ30〜60μmを有し、粘着剤塗布前の不織布の表面レベルから20〜40μm突出する一方で厚さの残りの部分は、不織布に染み込んでいるものである。
このように構成すると、粘着層が不織布の粘着剤塗布前の表面レベルから所定量突出することで粘着層の有効粘着領域が確保される。又、粘着層の粘着面は不織布表面の凹凸の影響を受けない。更に、有効粘着領域の比率が向上する
請求項記載の発明は、請求項記載の発明の構成において、不織布の一方面に対する粘着層の面積割合は20〜55%である。
このように構成すると、粘着層が形成されていない不織布の部分は通気性を備える。
請求項記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明の構成において、不織布は、厚さ1.0〜2.0mm及び目付け20〜40g/mである。
このように構成すると、フィルターを対象物に貼着したときに、フィルターが対象物の形状に寄り添い易くなる。
請求項記載の発明は、請求項1から請求項のいずれかに記載の発明の構成において、粘着層は、少なくとも不織布の外周端部を除いて形成される。
このように構成すると、フィルターの外周端部は対象物に貼着されない。
以上説明したように、請求項記載の発明は、粘着層が不織布の粘着剤塗布前の表面レベルから所定量突出することで粘着層の有効粘着領域が確保されるため、フィルターを対象物に貼着するのに十分な粘着力が得られる。又、高分子のポリウレタンポリオールを主剤とするため、対象物からフィルターを取り外す際に粘着剤が対象物に残ることは無い。更に、粘着層の粘着面は不織布表面の凹凸の影響を受けないため、粘着面を平滑にすることができる。これによりフィルターを対象物に貼着した際に、対象物表面と粘着面との接触面積を大きくすることができるため、フィルターを安定して貼着することができる。更に、有効粘着領域の比率が向上するので、粘着剤の使用量が低減されると共に、粘着剤が不織布へ裏抜けするのを防止することができる
請求項記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、粘着層が形成されていない不織布の部分は通気性を備えるため、通過する気体をろ過するというフィルターの機能が効果的に発揮される。
請求項記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明の効果に加えて、フィルターを対象物に貼着したときに、フィルターが対象物の形状に寄り添い易くなるため、フィルターをより安定して貼着することができ、使い勝手が向上する。
請求項記載の発明は、請求項1から請求項のいずれかに記載の発明の効果に加えて、フィルターの外周端部は対象物に貼着されないため、フィルターを取り外す際に取り外し作業が容易となる。
この発明の第1の実施の形態によるフィルターの一方面(裏面)の外観形状を概略的に示した平面図である。 図1に示したII−IIラインから見た拡大端面図である。 図2に示された“A”部分を更に拡大した図である。
図1はこの発明の第1の実施の形態によるフィルターの一方面(裏面)の外観形状を概略的に示した平面図である。
図を参照して、フィルター1は、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂からなる円形のシート状の不織布2を主体として構成されている。不織布2は、厚さが1.3±0.2mmであり、目付けが30g/mである。このようにすることで、フィルター1を対象物に貼着したときに、フィルターが対象物の形状に寄り添い易くなり、フィルター1を後述する粘着層3を介して安定して対象物に貼着することができる。
不織布2の一方面には、同心円状であり相似状の粘着層3が複数形成されている。この時、不織布2の一方面に対する粘着層3の面積割合は20〜55%である。これにより、粘着層3が形成されていない不織布2の部分は通気性を備えるため、フィルター1を用いて通気する気体を効果的にろ過することができる。
又、粘着層3は不織布2の外周端部4を除いて形成されているため、フィルター1を対象物に貼着したときに、フィルター1の外周端部4は対象物に貼着されない。これにより対象物からフィルター1を取り外すときに取り外し作業が容易となる。
次に、粘着層3の組成について具体的に説明する。粘着層3は、主剤と硬化剤とを含む2液混合型ポリウレタン系粘着剤によって形成されている。このとき、主剤は分子量が20000の市販のポリウレタンポリオールであり、主剤中のポリウレタンポリオールの割合は100重量%である。尚、本実施の形態では、分子量はすべて重量平均分子量を示しているものとする。又、分子量の測定方法は、島津製作所製「Prominence」を用いて実施した(カラム:TOSOH製TSKgelGMHx2本連結、検出器:RID−10A、溶媒:THF、流速;1ml/分)。
一方で、硬化剤は脂肪族系多官能イソシアネートであり、主剤のポリウレタンポリオール100重量部に対し、脂肪族系多官能イソシアネートは3重量部含まれている。更に、ポリウレタンポリオールと脂肪族系多官能イソシアネートとは、酢酸エチルで希釈されている。この際、ポリウレタンポリオール100重量部に対して、酢酸エチルは5重量部配合されている。
次に、粘着層3の形成方法について説明する。粘着層3の形成に際しては、はじめに不織布2の一方面を100〜150℃で30〜60秒間熱処理してから、その面上に上述の組成からなる2液混合型ポリウレタン系粘着剤をローラーで塗布する。この時、2液混合型ポリウレタン系粘着剤は、熱処理された不織布2の余熱によってその一部がゲル化した状態で不織布2に塗布される。次に、塗布後の不織布2を、全長10m、温度125〜140℃の乾燥炉の中を15〜20m/分の速さで通過させて、塗布された2液混合型ポリウレタン系粘着剤を乾燥(固化)させることで粘着層3は得られる。
図2は図1に示したII−IIラインから見た拡大端面図であり、図3は図2に示された“A”部分を更に拡大した図である。
これらの図を参照して、上述のように形成された粘着層3は、2液混合型ポリウレタン系粘着剤の塗布前の不織布2の表面レベルSから突出している。より具体的には、粘着層3は、2液混合型ポリウレタン系粘着剤塗布前の不織布2の表面レベルSから突出量Hとして20〜40μm突出している。一方で粘着層は、厚さTとして30〜60μmの層を形成している。
このように粘着層3は、2液混合型ポリウレタン系粘着剤を不織布2に塗布する前の表面レベルSから所定量突出することで、粘着層3の有効粘着領域が確保されるため、フィルター1を対象物に貼着するのに十分な粘着力が得られる。
又、粘着層3の厚さを30〜60μmと厚くすることで、粘着層3の粘着面5は不織布2の表面の凹凸の影響を受けなくなるため、粘着面5を平滑にすることができる。これによりフィルター1を図示しない対象物に貼着した際に、対象物表面と粘着面5との接触面積を大きくすることができるため、フィルター1を安定して貼着することができる。
又、一般的に、不織布に粘着剤が染み込むことで不織布が硬化し、結果として不織布の柔軟性が損なわれるが、本実施の形態によれば、粘着層3の全体を占める、不織布2の粘着剤塗布前の表面レベルSから所定量突出する粘着層の割合(H/T)が大きい。そのため、不織布2に染み込む粘着剤の量は減少するので、使用する粘着剤の量を低減することができコスト面で有利である。又、これにより粘着剤が不織布2へ裏抜けするのを防止することができると共に不織布2の柔軟性を保持することができるため、フィルター1を貼着した際、フィルター1が対象物の形状に寄り添い易くすることができる。
更に、2液混合型ポリウレタン系接着剤の主剤を高分子のポリウレタンポリオールとしているため、対象物からフィルター1を取り外す際に粘着剤が対象物に残ることは無い。
尚、上記の実施の形態では、PET樹脂からなる不織布を対象としているが、天然繊維、合成繊維、これらの混合物からなる不織布のいずれでも同様に適用でき、同様の効果を奏する。従って例えばポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアミド繊維、ポリイミド繊維等の合成繊維製の不織布を使用することができる。又、繊維からなる不織布の製造方法も限定的でなく、例えばケミカルボンド法等の公知の製法によって製造された不織布を好適に用いることができる。
又、上記の実施の形態では、不織布は円形であるが、正方形や長方形等でも良く、フィルターを貼着する対象物の大きさや形状に応じて適宜設定すれば良い。
更に、上記の実施の形態では、不織布は、厚さが1.3±0.2mmで目付け30g/mであるが、不織布の厚さと目付けとは、フィルターを貼り付ける対象物に応じて適宜設定すれば良い。例えば、不織布の厚さを1.0〜2.0mm、特に1.1〜1.5mmとし、不織布の目付けを20〜40g/m、特に25〜35g/mとすれば、対象物の形状に寄り添うようにしてフィルターを貼着することができる。
更に、上記の実施の形態では、粘着層は、厚さTとして30〜60μmの層を形成しているが、この厚さは10〜120μmでも良い。
更に、上記の実施の形態では、不織布の一方面に対する粘着層の面積割合は20〜55%であるが、この割合は、10〜60%程度であれば、フィルターの通気性を損なうこと無く、フィルターを安定して貼着することができる。
更に、上記の実施の形態では、主剤であるポリウレタンポリオールの分子量は20000であるが、分子量を15000〜25000(好ましくは18000〜20000)とすれば同様に適用でき、同様の効果を奏する。
更に、上記の実施の形態では、ポリウレタンポリオールは市販のものであるが、例えばポリエステルポリオールとポリエーテルポリオールとを、触媒存在下又は無触媒で有機ポリイソシアネート化合物と反応させてなるものであっても良い。
更に、上記の実施の形態では、硬化剤は脂肪族系多官能イソシアネートであるが、他の硬化剤についても同様に適用でき、同様の効果が得られる。
更に、上記の実施の形態では、主剤であるポリウレタンポリオール100重量部に対し、硬化剤である脂肪族系多官能イソシアネートは3重量部含まれているが、主剤に対する硬化剤の割合は、2.5〜4.5重量部であれば同様に適用でき、同様の効果を奏する。
更に、上記の実施の形態では、主剤中のポリウレタンポリオールの割合は100重量%であるが、他の割合でも良く、通常は95重量%以上とし、さらには99重量%以上とするのが好ましい。
更に、上記の実施の形態では、粘着層は、主剤と硬化剤とを含む2液混合型ポリウレタン系粘着剤から形成されているが、必要に応じて2液混合型ポリウレタン系粘着剤中には他の添加物が含まれていても良い。この時、添加物として、例えば、紫外線吸収剤、充填剤、着色剤、酸化防止剤、消泡剤、光安定剤等が含まれていても良い。
更に、上記の実施の形態では、酢酸エチルを用いて2液混合型ポリウレタン系粘着剤を希釈しているが、必要に応じて希釈を行えば良い。尚、希釈をする場合の溶媒は他の有機溶媒であっても良い。又、希釈率は、例えば主剤100重量部に対して1〜30重量部配合すれば良い。
更に、上記の実施の形態では、粘着層は同心円状に形成されているが、ストライプ状、格子状、散点状、絵柄模様等のいずれの形態であっても良い。
更に、上記の実施の形態では、ローラーを用いて2液混合型ポリウレタン系粘着剤を塗布しているが、他の公知の方法によって塗布しても良い。従って例えばスプレー、刷毛、印刷等によって塗布することができる。又、その際に使用する装置は公知のものを使用すれば良く、例えばロールコーター法、コンマコーター法、ダイコーター法、リバースコーター法、シルクスクリーン法、グラビアコーター法等のいずれを用いても良い。この場合、H/Tの比率が確保できる方法であることが好ましい。
更に、上記の実施の形態では、粘着剤を乾燥させる時の温度を125〜140℃としているが、通常は120〜140℃とすれば同様に適用でき、同様の効果を奏する。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特徴をより具体的に説明する。但し、本発明の範囲は実施例に限定されるものではない。
(1)2液混合型ポリウレタン系粘着剤の調製
主剤として重量平均分子量が20000のポリウレタンポリオールを、硬化剤として脂肪族系多官能イソシアネート系硬化剤を準備した。そして主剤100重量部に対して硬化剤を1.5〜6.5重量部の範囲内で変化させて混合し、さらにそれぞれの混合物を酢酸エチルで希釈することで、これらを実施例1〜7及び比較例1〜10における2液混合型ポリウレタン系粘着剤として調製した。この時、酢酸エチルは主剤100重量部に対して酢酸エチル5重量部となるように配合した。又、ポリウレタンポリオールとしては製品名「サイアバインSH−101」(東洋インキ(株)製)を、脂肪族系多官能イソシアネート系硬化剤としては、製品名「サイアバインT−501」(東洋インキ(株)製)をそれぞれ使用した。
(2)粘着層の形成とフィルターの作製
市販の不織布(厚さ1.3±0.2mm(メーカー公称値)、目付け30g/m)を準備した。そしてこの不織布を100〜150℃で30〜60秒間熱処理を行い、熱処理後の不織布表面上に、実施例1〜7及び比較例1〜10における2液混合型ポリウレタン系粘着剤として調製された粘着剤を、線幅5mm、線と線との間隔が30mmの格子状になるように印刷機を用いて塗布した。
次に、塗布後の不織布を、全長10m、125〜140℃の乾燥炉の中、15〜20m/分の速さで通過させることで、2液混合型ポリウレタン系粘着剤を乾燥(固化)させて粘着層を形成し、これによってフィルターを得た。このようにして得られたフィルターでは、不織布の一方面に対する粘着層の面積割合は37.3%であった。
(3)粘着剤塗布前の不織布の表面レベルからの粘着層の突出量の測定
粘着層が形成される前の不織布から、長さ130±5mm、幅80±5mmの大きさの不織布片10枚と、これと同一の大きさの剥離紙10枚を採取し、これらを重ね合わせたときの厚さを測定した(この測定によって得られた値を以下では「基準値」という)。
次に、上述の(2)によって粘着層が形成された不織布から、長さ130±5mm、幅80±5mmの大きさを試験片として10枚採取し、これらを重ね合わせたときの厚さを測定した(この測定によって得られた値を以下では「測定値」という)。この時、試験片同士が互いに貼着しないように、各々の試験片の粘着層上には、基準値の測定で用いたのと同一の剥離紙を積層した。
そして「測定値」と「基準値」との差から、粘着層を形成することで増加した厚さを求め、この値を、用いた試験片の枚数(10枚)で割ることで、試験片1枚当たりの厚さを計算し、得られた値を「不織布の粘着剤塗布前の不織布の表面レベルからの粘着層の突出量(以下、単に「突出量」という)」とした。尚、「突出量」は図3で示した寸法Hに対応する。
「突出量」={「測定値」−「基準値」}/10)。
尚、上記の厚さ測定には定圧厚み測定器FFG−12(株式会社尾崎製作所製)を使用した。
(4)フィルターの落下に関する評価
上述の(2)によって得られた実施例1〜7及び比較例1〜10のフィルターを、対象物としての梨地加工された換気口カバーに貼着し、以下の条件下において、(A)各フィルターの落下と、(B)対象物からフィルターを取り外したときに粘着剤が換気口カバーに残る「糊残り」について評価した。
(A)フィルターの落下について
表面に微細な凹凸が形成された(梨地加工された)換気口カバー(製品名:「PDG−AW」(株)ユニックス製)に実施例1〜7及び比較例1〜10で得られたフィルターを貼着し、所定時間経過後のフィルターの貼着状態を観察した。この時、フィルターは幅40mm、長さ110mmに切断し、粘着層側を換気口カバーに当接し、フィルターを貼着したものをサンプルとした。貼着(圧着)は、ローラーで圧力2kg/cmにて1往復させる方式で実施した。その後、サンプルを垂直に立掛け、無風状況下15℃にて静置した。1週間経過後及び3ヶ月経過後のサンプルについて、そのフィルターの貼着状態を調べた。
フィルターの落下が確認されなかった場合を「○」、フィルターの一部が剥離されたもののフィルターが落下しなかった場合を「△」、フィルターが落下した場合を「×」と評価した。
(B)糊残りについて
上述した(A)フィルターの落下と同様にして作製した各サンプルを、フィルターを上面にして水平状態で、温度40℃及び湿度75%の恒湿恒温炉に3ヶ月間保持した。その後でフィルターを換気口カバーより取り外した際に、換気口カバーに視認できる糊残りが全くない場合を「○」、影響の無い程度にわずかに残っている場合を「△」、糊残りが視認でき、残った糊を拭き取る等の処置をしないと新たにフィルターを貼着できない状態を「×」と評価した。
(5)総合評価
(A)フィルターの落下についての評価と、(B)糊残りの評価のいずれでも評価が「○」であったときは、総合評価を「○」とした。一方で、フィルターの落下、又は糊残りのいずれかの評価が「△」であったときは、総合評価を「△」した。又、フィルターの落下、又は糊残りのいずれかの評価が「×」であったときは、総合評価を「×」とした。
これらの総合評価結果を表1にまとめる。
Figure 0006280690
表1の結果からわかるように、突出量が30μmであり、主剤100重量部に対する硬化剤の割合が2.5〜4.5重量部であるとき(実施例2〜6)に、フィルターは落下せず、又、フィルターを取り外した後の糊残りは発生しなかった。
一方で、主剤に対する硬化剤の割合はそのままにして、突出量が15μmに減少する(比較例6〜10)と、糊残りについては問題ないものの、フィルターが落下することがわかった。又、突出量が30μmであっても、主剤100重量部に対する硬化剤の割合が5.5〜6.5重量部(比較例1〜3)であるとフィルターの落下が発生し、2.0重量部(実施例1)であると、影響は無い程度ではあるが糊残りが発生し、5.0重量部(実施例7)であるとフィルターの一部剥離が確認された。更に、突出量が15μmである場合、主剤100重量部に対し硬化剤の割合が1.5重量部(比較例4)であるときにはフィルターの一部剥離と糊残りが発生し、その割合が2.0重量部(比較例5)であるときにはフィルターの落下と糊残りの問題が発生した。
これにより、粘着層の突出量が30μmであり、主剤100重量部に対する硬化剤の割合が2.5〜4.5重量部であるときに、対象物に対する糊残りとフィルターの粘着力に対して最も優れた効果を発揮することがわかる。
1…フィルター
2…不織布
3…粘着層
4…外周端部
尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (4)

  1. 表面に微細な凹凸が形成された対象物に貼着して通過する気体をろ過するためのフィルターであって、
    シート状の不織布と、
    前記不織布の一方面の少なくとも一部に粘着剤が塗布されてなる粘着層とを備え、
    前記粘着剤は、主剤と硬化剤とを含む2液混合型ポリウレタン系粘着剤であり、
    前記主剤は、ポリウレタンポリオールを含み、
    前記硬化剤は、前記主剤100重量部に対して2.5〜4.5重量部含まれており、
    前記粘着層は、厚さ30〜60μmを有し、前記粘着剤塗布前の前記不織布の表面レベルから20〜40μm突出する一方で前記厚さの残りの部分は、前記不織布に染み込んでいる、フィルター。
  2. 前記不織布の一方面に対する前記粘着層の面積割合は20〜55%である、請求項1記載のフィルター。
  3. 前記不織布は、厚さ1.0〜2.0mm及び目付け20〜40g/mである、請求項1又は請求項2記載のフィルター。
  4. 前記粘着層は、少なくとも前記不織布の外周端部を除いて形成される、請求項1から請求項のいずれかに記載のフィルター。
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