JP6280632B2 - 透明なマイクロアレイで正確にpHをモニターするためのデバイスおよび方法 - Google Patents

透明なマイクロアレイで正確にpHをモニターするためのデバイスおよび方法 Download PDF

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Description

関連出願への相互参照
[0001]本発明は、2013年3月15日付けで出願された米国特許出願第13/834,126号の利益を主張する。この出願の内容は、参照により本明細書に組み入れられる。
発明の分野
[0002]本発明は、バイオセンサー中のマイクロアレイで使用するためのデバイス、およびこのようなデバイスを含むバイオセンサーを使用した生体分子診断方法に関する。さらに本発明は、このようなバイオセンサーにおける生体分子の相互作用を調節するために電極表面近傍のpH勾配を正確に且つ確実に制御するための方法に関する。
[0003]近年、より高い忠実性、例えば感受性および特異性を有する診断テストを必要とする予測、予防、および特に個別化された医薬への関心が高まり続けている。近い将来とりわけ有望な診断技術は、多重測定プラットフォーム、例えば現在調査で使用されているタンパク質アレイである。これらのテストにおけるサンプルは、ヒトの体液、例えば血液、血清、唾液、生体細胞、尿、または他の生体分子であってもよいが、ミルク、ベビーフード、または水などの消耗品であってもよい。この分野内で、核酸、タンパク質などの生体分子に加えて小分子のための低コストの多重化テストへの必要性が増しつつある。このようなテストで求められる感受性および特異性を達成するには、難しい問題がないわけではない。このような問題の一部の解決法として、これらのテストを集積電子工学と組み合わせること、およびCMOS技術を使用することが出現した。
[0004]検出アッセイにおける2つの主要な制約には、感受性および交差反応性が含まれる。これらの要素の両方が最低限の検出可能な濃度に影響を与え、したがって診断の誤差率にも影響を与える。このようなテストにおける感受性は、一般的に、標識の検出精度、プローブ−分析物対(例えば抗体−抗原対)の会合因子、および表面上でのプローブ分子(例えばプローブ抗体)の有効密度によって制限される。また生体サンプル中の他の分子は、プローブ分子(例えば一次抗体)への結合によって、またはテスト部位における表面への分析物の物理吸着によっても最低限の検出可能な濃度に影響を与える可能性がある。また検出物質(例えば二次抗体)が表面に物理吸着することによっても、バックグラウンドシグナルの増加を引き起こす可能性がある。交差反応性とバックグラウンドの問題を解決することは、新しいテストのアッセイ開発に相当な時間を要し、全体的なテストのコストと複雑さを増大させる可能性がある。このようなアッセイは、典型的には最良の試薬および条件を見出すことによって最適化され、さらに最も特異的なプローブ分子(例えば抗体)を製造することによっても最適化される。それにより、長い開発時間、一部の例ではテストの実行不可能性、およびより高い製造コストがもたらされる。例えば、典型的なELISAアッセイの開発は、数人の科学者が1年より長く研究し、アッセイ開発の一環として適切な抗体を見出すことを必要とする。タンパク質の交差反応性が、このような努力の失敗の原因となり得る。
[0005]複数の部位をテストするプラットフォームを提供するバイオセンサーは、上記で説明したアッセイ開発における制限の一部の解決法を提供すると考えられていた。米国特許出願公開第2011/0091870号は、プローブ分子への生体分子分析物(例えばタンパク質)の結合を調節するために異なる反応条件に晒すことができる、このような複数の部位を有するバイオセンサーを説明している。例えば4つの部位を有するバイオセンサーで検出されたシグナルは、数種の要素、例えば4つの要素を有していてもよい。これらの4つの項は、対象のバイオマーカーの濃度、一次抗体(プローブ分子)部位に非特異的に結合してバイオマーカーが結合するのを妨害するサンプル中の妨害分析物の濃度、サンドイッチを形成して誤ったシグナルを生産するサンプル中の妨害分析物の濃度、および最後に表面に物理吸着して誤ったシグナルを生産するサンプル中の妨害分析物の濃度に相当し得る。また各項は結合効率因子であるαijにも比例し、これは、分子の親和性および他のアッセイ条件、例えば質量輸送の関数である。各部位における条件を別々に制御すれば、異なる部位が異なる効率因子を有するようになる。各部位におけるシグナルの正確な測定により、複数の方程式および複数の未知数が生じると予想され、例えば、
であり、式中Canは、標的化された生体分子分析物濃度に対応し、Cj1、Cj2、Cj3は、バックグラウンドシグナルにおいて異なる項をもたらす分子の総濃度に対応する。
[0006]このようなバイオセンサーの、対象の生体分子分析物のための検出システムとしての性能において、結合効率因子の大きい変化をもたらすために異なる部位でアッセイ条件を正確に且つ精密に制御することが重要である。同時係属中の米国特許出願第13/543,300号(その内容は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる)において、このようなバイオセンサーおよびこのような方法は、複数のテスト部位のアレイを有するバイオセンサー中のテスト部位間に結合効率の大きい変化をもたらすために、CMOS、電極アレイ、またはTFTベースの装置と容易に統合することができると説明されている。対象の生体分子分析物を正確に測定するためには、バイオセンサーは高度な信頼度と再現性を必要とする。バイオセンサーの繰り返しの使用に起因する局所的pHの調節における変動とそれに続く測定間の変動は、このようなバイオセンサーによる対象の生体分子分析物の決定の精度を減少させる可能性がある。そのようなものとして、バイオセンサーのマルチサイトアレイの各部位におけるpHの調節は、正確に制御される必要性があり、このようなpH調節における変動は、修正される必要性がある。それゆえに、マルチサイトアレイのテスト部位のそれぞれにおいてpHを正確に、確実に、且つ再生可能に制御することができるバイオセンサーが求められている。
米国特許出願公開第2011/0091870号 米国特許出願第13/543,300号
[0007]本明細書において、例えば複数のテスト部位のアレイを有し、CMOS、電極アレイ、またはTFTベースのバイオセンサーと統合することができる、pHを正確に、確実に、且つ再生可能に制御するためのデバイスおよび方法を提供する。特定には、本出願は、プローブ生体分子と対象の生体分子分析物との間の生体分子の相互作用を調節するために、このようなバイオセンサーの電極表面近傍のpHまたはイオン濃度を確実に且つ再生可能に調節する方法を提供する。本明細書で説明されるデバイスは、バイオセンサーの高度な精度を維持しながらサンプル中の対象の生体分子分析物を繰り返して決定するために、同時係属中の出願第13/543,300号で説明されているようなバイオセンサーで使用することができる。
[0008]一実施態様において、テスト部位のマルチサイトアレイを有するバイオセンサーで使用するためのデバイスであって、
(a)1つまたはそれより多くの電極を支持する透明な支持基質と;
(b)固定されたpH感受性蛍光タンパク質およびその上に固定された1つまたはそれより多くのプローブを有する生体分子境界層と
を含む、上記デバイスが提供される。
[0009]別の実施態様において、
(a)1つまたはそれより多くの電極を支持する透明な支持基質と;
(b)固定されたpH感受性蛍光タンパク質およびその上に固定された1つまたはそれより多くのプローブを有する生体分子境界層と
を含むデバイスを含む、バイオセンサーが提供される。
[0010]別の実施態様において、バイオセンサーにおけるpHまたはイオン濃度を調節する方法であって、
a)生体分子分析物と相互作用する条件を独立して変更することができるテスト部位のマルチサイトアレイを含むバイオセンサーを提供するステップであって、ここで該バイオセンサーは、1つまたはそれより多くの電極を支持する透明な支持基質と、固定されたpH感受性蛍光タンパク質およびその上に固定された1つまたはそれより多くのプローブを有する生体分子境界層とを含むデバイスを有する、ステップ;および
b)1つまたはそれより多くの電極で、水溶液中の電気化学的に活性な物質を反応させてH+イオンまたはOH−イオンを生産するステップ
を含む、上記方法が提供される。
[0011]さらにその他の実施態様において、生体サンプル中の生体分子分析物を検出するための方法であって、該方法は、
(a)生体分子分析物と相互作用する条件を独立して変更することができるテスト部位のマルチサイトアレイを含むバイオセンサーを提供するステップであって、ここで該バイオセンサーは、1つまたはそれより多くの電極を支持する透明な支持基質と、固定されたpH感受性蛍光タンパク質およびその上に固定された1つまたはそれより多くのプローブを有する生体分子境界層とを含むデバイスを有し、該バイオセンサーはさらに、各テスト部位において希釈リン酸緩衝液と電気化学的に活性な物質とを含む水溶液を有する、ステップ;
(b)各テスト部位において、水溶液中の電気化学的に活性な物質を電気化学的に反応させてHイオンまたはOHイオンを生産することによって、各テスト部位におけるpHを調節および制御するステップ;
(c)各テスト部位に生体サンプルを添加するステップ;および
(d)各テスト部位において生体分子分析物を検出するステップ;
を含み、ここでテスト部位における電極表面近傍のpHまたはイオン濃度が異なるテスト部位のセットを得るために、電気化学的に活性な物質および電気化学反応の量を、テスト部位のサブセットアレイ中のテスト部位間で変更し、各テスト部位におけるpHを、pH感受性蛍光タンパク質の蛍光強度によって決定する、上記方法が提供される。
(1) テスト部位のマルチサイトアレイを有するバイオセンサーで使用するためのデバイスであって、
(a)1つまたはそれより多くの電極を支持する透明な支持基材と;
(b)固定されたpH感受性蛍光タンパク質およびその上に固定された1つまたはそれより多くのプローブを有する生体分子境界層と;
を含む、上記デバイス。
(2) pH感受性蛍光タンパク質が、緑色蛍光タンパク質(GFP)である、(1)に記載のデバイス。
(3) 固定されたpH感受性蛍光タンパク質が、電極でも被覆されている領域と、電極で被覆されていない領域との両方を被覆している、(1)または(2)に記載のデバイス。
(4) 1つまたはそれより多くの電極が、酸化インジウムスズ、金、白金、銀、または炭素電極である、(1)〜(3)のいずれか一項に記載のデバイス。
(5) 1つまたはそれより多くの対電極を含み、ここで1つまたはそれより多くの電極は、マルチサイトアレイ中に並べられており、マルチサイトアレイの各部位は、作用電極を含む、(1)〜(4)のいずれか一項に記載のデバイス。
(6) 作用電極が、酸化インジウム電極であり、対電極が、酸化インジウムスズ電極、金電極、白金電極、銀電極、および炭素電極から選択される、(5)に記載のデバイス。
(7) 固定されたプローブが、タンパク質、ペプチド、抗体、抗原、核酸、および細胞から選択される、(1)〜6)のいずれか一項に記載のデバイス。
(8) 1つまたはそれより多くの電極がマルチサイトアレイ中に並べられており、各部位が1つまたはそれより多くの固定されたプローブを含む、(7)に記載のデバイス。
(9) バイオセンサー中に設置されたガラスまたはプラスチック基材が、水溶液と接触している、(1)〜(8)のいずれか一項に記載のデバイス。
(10) 水溶液が、希釈したリン酸緩衝液を含み、ここで水溶液のpHは、pH=5からpH=8の間である、(9)に記載のデバイス。
(11) 硫酸ナトリウム、塩化ナトリウムまたは塩化カリウム、臭化ナトリウムまたは臭化カリウム、ヨウ化ナトリウムまたはヨウ化カリウム、過塩素酸ナトリウムまたは過塩素酸カリウム、硝酸ナトリウムまたは硝酸カリウム、臭化テトラアルキルアンモニウム、ヨウ化テトラアルキルアンモニウム、およびそれらの組み合わせから選択される追加の電解質が、水溶液に添加される、(9)または(10)に記載のデバイス。
(12) 水溶液が、1またはそれより多くの緩衝阻害剤をさらに含む、(9)〜(11)のいずれか一項に記載のデバイス。
(13) 緩衝阻害剤が、ポリ(塩酸アリルアミン)、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロリド)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(エチレンイミン)、ポリ(ビニルアミン)、ポリ(4−ビニルピリジン)およびトリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩から選択される可溶性ポリマーである、(12)に記載のデバイス。
(14) 水溶液が、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、およびそれらの混合物からなる群より選択される水混和性の有機共溶媒を含む、(9)〜(13)のいずれか一項に記載のデバイス。
(15) 水溶液が、塩酸ドーパミン、アスコルビン酸、フェノールおよびそれらの誘導体、ベンゾキノンおよびそれらの誘導体、ナフトキノンおよびそれらの誘導体、ならびに9,10−アントラキノンおよびそれらの誘導体からなる群より選択される電気化学的に活性な物質をさらに含む、(9)〜(14)のいずれか一項に記載のデバイス。
(16) 1つまたはそれより多くの電極が、ポゴピンを介して電子ボードに、z軸接着剤を介してホイル上のチップに、または基材上のチップに連結されている、(9)〜(15)のいずれか一項に記載のデバイス。
(17) 電子ボードまたはチップが、印刷電池、基材に結合した小型電池、基材上でコイルを使用する磁気結合型電力伝達装置、または基材上でコイルを使用するrf結合型電力伝達装置から電力を得る、(16)に記載のデバイス。
(18) バイオセンサーが、CMOS、電極アレイ、またはTFTベースのシステムを含む、(9)〜(17)のいずれか一項に記載のデバイス。
(19) (1)〜(18)のいずれか一項に記載のデバイスを含むバイオセンサー。
(20) 各テスト部位において生体分子分析物と相互作用する条件を独立して変更することができるテスト部位のマルチサイトアレイを含み、ここでガラスまたはプラスチック基材が、水溶液と接触している、(19)に記載のバイオセンサー。
(21) 水溶液が、リン酸緩衝液を含む水溶液である、(20)に記載のバイオセンサー。
(22) 硫酸ナトリウム、塩化ナトリウムまたは塩化カリウム、臭化ナトリウムまたは臭化カリウム、ヨウ化ナトリウムまたはヨウ化カリウム、過塩素酸ナトリウムまたは過塩素酸カリウム、硝酸ナトリウムまたは硝酸カリウム、臭化テトラアルキルアンモニウム、ヨウ化テトラアルキルアンモニウム、およびそれらの組み合わせから選択される追加の電解質が、水溶液に添加される、(19)〜(21)のいずれか一項に記載のバイオセンサー。
(23) バイオセンサーが、CMOS、電極アレイ、またはTFTベースのシステムを含む、(19)〜(22)のいずれか一項に記載のバイオセンサー。
(24) バイオセンサーにおけるpHまたはイオン濃度を調節する方法であって、
(a)(19)〜(23)のいずれか一項に記載の、生体分子分析物と相互作用する条件を独立して変更することができるテスト部位のマルチサイトアレイを含むバイオセンサーを提供するステップ;および
(b)1つまたはそれより多くの電極で、水溶液中の電気化学的に活性な物質を反応させてH イオンまたはOH イオンを生産するステップ;
を含む、上記方法。
(25) 電気化学的に活性な物質が、1nM〜100mMの濃度で添加される、(24)に記載のバイオセンサーにおけるpHまたはイオン濃度を調節する方法。
(26) 電気化学的に活性な物質が、塩酸ドーパミン、アスコルビン酸、フェノールおよびそれらの誘導体、ベンゾキノンおよびそれらの誘導体、ナフトキノンおよびそれらの誘導体、ならびに9,10−アントラキノンおよびそれらの誘導体からなる群より選択される、(24)または(25)に記載のバイオセンサーにおけるpHまたはイオン濃度を調節する方法。
(27) 水溶液が、希釈リン酸緩衝液と、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウムまたは塩化カリウム、臭化ナトリウムまたは臭化カリウム、ヨウ化ナトリウムまたはヨウ化カリウム、過塩素酸ナトリウムまたは過塩素酸カリウム、硝酸ナトリウムまたは硝酸カリウム、臭化テトラアルキルアンモニウムおよびヨウ化テトラアルキルアンモニウムから選択される1またはそれより多くの追加の電解質と、場合により緩衝阻害剤とを含む、(24)〜(26)のいずれか一項に記載のバイオセンサーにおけるpHまたはイオン濃度を調節する方法。
(28) 1つまたはそれより多くの電極における電気化学反応が、定電流様式または定電圧様式で実行される、(24)〜(27)のいずれか一項に記載のバイオセンサーにおけるpHまたはイオン濃度を調節する方法。
(29) 電極におけるpHが、アニーリングパルス、パルス周波数、パルス幅、およびパルス波形のいずれか一つを介して制御される、(28)に記載のバイオセンサーにおけるpHまたはイオン濃度を調節する方法。
(30) パルス幅が、1ナノ秒〜60分の範囲である、(29)に記載のバイオセンサーにおけるpHまたはイオン濃度を調節する方法。
(31) 電極表面近傍のpHが、表面に結合した蛍光タンパク質の蛍光強度を使用して測定される、(24)〜30)のいずれか一項に記載のバイオセンサーにおけるpHまたはイオン濃度を調節する方法。
(32) 生体サンプル中の生体分子分析物を検出する方法であって、該方法は、
(a)生体分子分析物と相互作用する条件を独立して変更することができるテスト部位のマルチサイトアレイを含むバイオセンサーを提供するステップであって、ここで該バイオセンサーは、1つまたはそれより多くの電極を支持するガラスまたはプラスチック基材と、固定されたpH感受性蛍光タンパク質およびその上に固定された1つまたはそれより多くのプローブを有する生体分子境界層とを含むデバイスを有し、該バイオセンサーはさらに、各テスト部位において電気化学的に活性な物質を含む水溶液を有する、ステップ;
(b)各テスト部位において、水溶液中の電気化学的に活性な物質を電気化学的に反応させてH イオンまたはOH イオンを生産することによって、各テスト部位におけるpHを調節および制御するステップ;
(c)各テスト部位に生体サンプルを添加するステップ;および
(d)各テスト部位において生体分子分析物を検出するステップ;
を含み、ここでテスト部位における電極表面近傍のpHまたはイオン濃度が異なるテスト部位のセットを得るために、電気化学的に活性な物質および電気化学反応の量を、テスト部位のサブセットアレイ中のテスト部位間で変更し、各テスト部位におけるpHを、pH感受性蛍光タンパク質の蛍光強度によって決定する、上記方法。
(33) 電極上または電極近傍に配置されていない蛍光タンパク質が、シグナル標準化のための内部基準として使用される、(32)に記載の生体サンプル中の生体分子分析物を検出する方法。
図1は、電極のアレイ(2)を有する基材(ガラスまたはプラスチック)(1)の図解であり、ポリエチレングリコール(PEG)リンカー(3)を使用して固定された蛍光タンパク質(例えば緑色蛍光タンパク質(GFP))のスポット(5)と固定されたプローブ(4)とを包含する生体分子境界層(10)がその上に適用されている。 図2は、溶液のpHの変化に応答した、PEGでコーティングしたITOに共有結合したGFPの蛍光強度の変化を示す。希釈リン酸緩衝液(pH7.4)にHClを添加することによって、溶液のpHを調整した。 図3は、0.1MのNaSOを含有する希釈したリン酸緩衝液(pH=7.4)中の酸化還元活性分子である2−メチル−1,4−ジヒドロキノンの電流駆動型酸化を介してもたらされたITO作用電極の表面におけるpH変化を示す。10秒間誘導した後、電流(50マイクロアンペア)を30秒間適用したところ、GFP蛍光強度の変化で観察した場合、溶液のpHが5.5に低下した(図2は、pH値を評価するための検量線として使用される)。電流を止めた後、50秒以内にpHは中性値に戻った。 図4は、pH調節実験前、その間およびその後のGFPスポットにおける視覚的な変化を例示する。Aは、スポットを通過した蛍光強度のプロファイルを示す。Bは、電極を介して電流を適用する前(0秒)、その間(40秒)、およびその後(110秒)におけるGFPスポットの蛍光強度における変化を示す。 図5は、透明なITO電極に連動したASICチップを有するスライドガラスを示す。
[0017]テスト部位のマルチサイトアレイを有するバイオセンサーにおいてpHを調節する方法は、同時係属中の米国特許出願第13/543,300号で説明されている。バイオセンサーで使用される場合、各テスト部位におけるpHの調節の精度、信頼度および再現性が重要である。しかしながら、各テスト部位におけるpHの調節は、それに続く使用の間に変更される可能性がある。上述の同時係属中の米国特許出願第13/543,300号で説明されているバイオセンサーおよび方法を使用してサンプル中の対象の生体分子分析物の量を正確に決定するためには、各テスト部位におけるpHは、正確に調節または制御される必要がある。本明細書で提供されるデバイスは、このようなバイオセンサー中の各テスト部位におけるpHの正確な決定および制御を可能にし、ここで該デバイスは、
(a)1つまたはそれより多くの電極を支持する透明な支持基材と;
(b)固定されたpH感受性蛍光タンパク質およびその上に固定された1つまたはそれより多くのプローブを有する生体分子境界層と
を含む。
本明細書で説明されるデバイスにおける透明な支持基材は、好ましくはガラスまたはプラスチック基材であるが、ガラス以外の他のあらゆる透明な基材も好ましい。
[0018]マルチサイトアレイ中のテスト部位などの特定のテスト部位で電極(作用電極)によりpHの調節が起こったら、固定されたpH感受性蛍光タンパク質は、電極においてpHを感知することが可能になる。蛍光タンパク質の蛍光強度は、pHの調節によって変化する。蛍光タンパク質の蛍光強度の変化は、pHの変化に比例する(pHと蛍光強度とが直線関係にある)。それゆえに、図2にも示されるように、バイオセンサーが使用中のときはいつでも、蛍光タンパク質の蛍光強度をpHと関連付けることにより、各位置におけるpH値を容易に得ることができる。pHと蛍光強度との相関の正確な較正は、バイオセンサーの使用前に実行してもよいし、または使用中に実行してもよい。バイオセンサーの使用中に較正が実行される場合、マルチサイトアレイ内の1つまたはそれより多くのテスト部位が、蛍光強度とpHとの相関の較正のために提供される場合がある。このようなテスト部位において、電極(作用電極)によってpHが調節されなくなると、固定された蛍光タンパク質の蛍光強度は、電極を介して電流が適用される前のその強度に戻る。
[0019]好ましくは、固定された蛍光タンパク質は、固定された緑色蛍光タンパク質、固定された黄色蛍光タンパク質、および固定されたシアン蛍光タンパク質から選択される。より好ましくは、固定された蛍光タンパク質は、固定された緑色蛍光タンパク質(GFP)である。代替の実施態様において、固定されたpH感受性蛍光タンパク質の代わりに、固定されたpH感受性色素を透明な支持基材上で使用してもよい。バイオセンサー中のテスト部位のマルチサイトアレイにおいて、固定された蛍光タンパク質は、基材上で、電極でも被覆されている領域と、電極で被覆されていない領域とを被覆している。固定された蛍光タンパク質で被覆された電極は、作用電極または対電極のいずれかである。好ましくは、固定された蛍光タンパク質は、基材上に別個のスポットとして適用され、ここで各スポットは、図4Aで示されるように、1つのみのテスト部位と電極で被覆されていない領域と重なっている。電極で被覆されていない領域上の蛍光タンパク質の存在は、pHが電極によって調節されない場合におけるバイオセンサー内の蛍光強度の決定を可能にする。この蛍光強度は、電極によるpHの調節が止まった後に蛍光強度がその元の強度に戻るかどうかを決定することにおいて標準および制御として使用できる。したがって、デバイスを使用して生体材料中の生体分子分析物を検出するための方法において、電極上または電極近傍に配置されていない蛍光タンパク質は、シグナル標準化のための内部基準として使用できる。
[0020]本デバイスは、1つまたはそれより多くの対電極および1つまたはそれより多くの作用電極を包含する。本デバイスにおいて、マルチサイトアレイ中に1つまたはそれより多くの電極を並べることができ、ここでマルチサイトアレイの各部位は、作用電極および/または対電極を含む。電極は、バイオセンサーにおいて好適なあらゆる電極であってもよく、例えば酸化インジウムスズ(ITO)、金、または銀電極である。好ましい実施態様において、本デバイスにおける電極は、酸化インジウムスズ(ITO)電極である。代替の実施態様において、作用電極は、酸化インジウムスズ電極であり、対電極は、酸化インジウム電極、金電極、白金電極、銀電極、および炭素電極から選択される。
[0021]本デバイス中の電極は、pHを調節するため、または検出電極としてのいずれかで、またはその両方で使用される可能性がある。本デバイスまたは本デバイスを使用したバイオセンサーにおいて、1つまたはそれより多くの電極が、ポゴピンを介して電子ボードに、z軸接着剤(z-axis adhesive)を介してホイル上のチップに、または基材上のチップに連結されている。電子ボードまたはチップは、印刷電池、基材に結合した小型電池、基材上でコイルを使用する磁気結合型電力伝達装置(magnetically coupled power transfer)、または基材上でコイルを使用するrf結合型電力伝達装置(rf-coupled power transfer)から電力を得る。
[0022]生体分子プローブは、生体分子境界層内の支持体および/または電極上に接着されるかまたは固定される。生体分子層は、固定されたポリマーの層、好ましくはシランに固定されたポリエチレングリコール(PEG)の層を包含する。表面に固定されたポリエチレングリコール(PEG)は、表面への生体分子分析物の非特異的な吸着を防ぐために使用できる。表面に固定されたPEGの少なくとも一部は、コンジュゲート可能な、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)エステル、マレイミド、アルキン、アジ化物、ストレプトアビジンまたはビオチンなどの末端官能基を含んでいてもよい。生体分子プローブは、表面に固定されたPEGとコンジュゲートすることによって固定されていてもよい。本デバイスの作動中、pHの変化が、例えば固体支持体表面上でのPEG、または生体分子プローブをPEGにコンジュゲートさせるリンカーの共有結合を損なわないことが重要である。好適な他の固定されたポリマーとしては、ポリ(2−アルキル−2−オキサゾリン)、ポリ(N−ビニルピロリドン)、ポリ(ジメチルアクリルアミド)ならびに他の親水性(メタ)アクリレートおよび(メタ)アクリルアミド、ポリホスホリルコリン、ポリスルホベタイン、ポリカルボベタイン(polycarbobetain)、デキストラン、ヘパリン、ヒアルロン酸、アルギン酸、およびカルボキシル化セルロースなどの多糖類が挙げられる。
[0023]好適な生体分子プローブは、対象の分析物が特異的な親和性を有する炭水化物、タンパク質、糖タンパク質、複合糖質、核酸、細胞、またはリガンドであってもよい。このようなプローブは、例えば、抗体、抗体フラグメント、ペプチド、オリゴヌクレオチド、DNAオリゴヌクレオチド、RNAオリゴヌクレオチド、脂質、細胞表面上で糖タンパク質およびグリコリピドと結合するレクチン、糖、アゴニスト、またはアンタゴニストであってもよい。具体的な例において、生体分子プローブは、例えば生体サンプル中に存在する抗原と相互作用するタンパク質抗体であり、この場合、抗原が対象の生体分子分析物である。
[0024]本明細書で提供されるデバイスを含むバイオセンサーは、生体サンプル中の対象の生体分子分析物を決定するための分析方法で使用することができ、ここで生体分子分析物は、例えば抗原もしくは酵素もしくはペプチドなどのタンパク質、全細胞、細胞膜の成分、DNAもしくはRNAなどの核酸、またはDNAオリゴヌクレオチド、もしくはRNAオリゴヌクレオチドであってもよい。
[0025]このような方法において、局所的なpHまたはイオン濃度勾配は、マルチサイトアレイバイオセンサー中の様々なテスト部位で達成することができる。バイオセンサーのマルチサイトアレイのサブセット上の、電極における、特定には生体分子境界層中の(生体分子)プローブの近傍における局所的なpHおよび/またはイオン濃度勾配の変動により、(生体分子)プローブとテストしようとする生体サンプル由来分析物との結合効率を調節することが可能になる。対象の分析物は、(生体分子)プローブに結合すると、例えば標識された二次抗体などの検出物質を使用して検出が可能になる。マルチサイトアレイのサブセットにおける結合効率の調節は、このような対象の分析物の正確な決定方法を提供する。
[0026]本デバイスは、好ましくはバイオセンサー内のテスト部位のマルチサイトアレイであり、このようなマルチサイトアレイは、例えばUS2011/0091870で説明されている。このようなマルチサイトアレイは、好ましくは、テスト部位の多種多様なサブアレイ/サブセットを包含する。各テスト部位は、(生体分子)プローブを使用した(生体分子)分析物の検出を介して生体サンプル由来(生体分子)分析物の分析を行うための部位に相当する。(生体分子)分析物の濃度を決定して(生体分子)分析物の正確な測定を達成することができる複数の方程式および複数の未知数をもたらすと予想される変更されたシグナルの一群を得るために、それぞれのサブアレイ/サブセット中の各テスト部位における分析条件を変更することもできる。
[0027]得られた変更されたシグナルにおける複数の未知数はそれぞれ、結合効率因子であるαij、およびテスト部位で検出される生体サンプルの結合における様々な分子の濃度に比例する項を包含する。複数の未知数を有する複数の方程式は、例えば以下
のように示すことができ、式中Canは、標的化された生体分子分析物濃度に対応し、Cj1、Cj2、Cj3は、バックグラウンドシグナルにおいて異なる項をもたらす分子の総濃度に対応し、その複数の方程式の一群から標的化された生体分子分析物の濃度を決定することができる。
[0028]サブアレイ/サブセットの数、加えて各サブアレイ/サブセット内のテスト部位の数は、このような分析物の正確な測定が達成されるように必要に応じて変更されてもよい。これらの分析条件の一部としては、例えば温度、剪断応力、および圧力などのパラメーターが挙げられる。例えば、生体サンプル中の生体分子プローブおよび対象の分析物が相互作用する水溶液の温度は、テスト部位で電磁熱を使用することにより変更することができる。生体分子プローブと対象の分析物との間に相互作用に関する別の重要な条件は、pHまたはイオン濃度である。
[0029]本明細書で提供されバイオセンサーで使用されるデバイスは、各テスト部位におけるpHを調節するため、さらに生体サンプル中の対象の生体分子分析物の存在および濃度を決定するために、溶液中にこのような複数のテスト部位のアレイを含む。このような使用において、本デバイスは、好ましくは0.1mM〜100mMの濃度を有する、リン酸緩衝液、好ましくは希釈したリン酸緩衝液を含む水溶液と接触している。好ましい実施態様において、希釈したリン酸緩衝液のpHは、5〜8であり、好ましくは7〜8であり、より好ましくは7〜7.5である。
[0030]水溶液は、1またはそれより多くの追加の電解質、例えば硫酸ナトリウムなど、または他のあらゆる好適な強い電解質をさらに含んでいてもよい。好ましくは、追加の電解質は、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウムまたは塩化カリウム、臭化ナトリウムまたは臭化カリウム、ヨウ化ナトリウムまたはヨウ化カリウム、過塩素酸ナトリウムまたは過塩素酸カリウム、硝酸ナトリウムまたは硝酸カリウム、臭化テトラアルキルアンモニウムおよびヨウ化テトラアルキルアンモニウムから選択される。水溶液中に緩衝阻害剤(buffer-inhibitor)が使用されていてもよい。好適な緩衝阻害剤は、ポリ(塩酸アリルアミン)、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロリド)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(エチレンイミン)、ポリ(ビニルアミン)、ポリ(4−ビニルピリジン)およびトリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩から選択されてもよい。例えば同時係属中の米国特許出願第13/543,300号で説明されているようなpHを調節する方法で使用される場合、好ましくは、水溶液はさらに、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、およびそれらの混合物からなる群より選択される水混和性の有機共溶媒も含む。
[0031]このような方法において、本明細書で提供されるデバイスでのpH調節は、電気化学的に活性な物質を使用して実行することができる。好適な電気化学的に活性な物質としては、塩酸ドーパミン、アスコルビン酸、フェノールおよび誘導体、ベンゾキノンおよび誘導体、例えば、2,5−ジヒドロキシ−1,4−ベンゾキノン、2,3,5,6−テトラヒドロキシ−1,4−ベンゾキノン、ならびに2,6ジクロロキノン−4−クロロイミド;ナフトキノンおよび誘導体、例えば、ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、5,8−ジヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、およびカリウム1,4−ナフトキノン−2−スルホネート;ならびに9,10−アントラキノンおよび誘導体、例えば、ナトリウムアントラキノン−2−カルボキシレート、カリウム9,10−アントラキノン−2,6−ジスルホネートが挙げられる。好ましくは、水溶液中の電気化学的に活性な物質の濃度は、1nM〜100mMである。
[0032]別の実施態様において、バイオセンサーにおいて本デバイスを使用することによりpHを調節する方法が提供される。バイオセンサーにおけるpHまたはイオン濃度を調節する方法は、
a)本明細書で説明されているような、生体分子分析物と相互作用する条件を独立して変更することができるテスト部位のマルチサイトアレイを含む、1つまたはそれより多くのデバイスを包含するバイオセンサーを提供するステップ;および
b)1つまたはそれより多くの電極で、水溶液中の電気化学的に活性な物質を反応させてH+イオンまたはOH−イオンを生産するステップ
を含む。
本方法において、水溶液中の電気化学的に活性な物質の濃度は、好ましくは1nM〜100mMである。
[0033]本明細書で説明されるデバイスを使用してバイオセンサーにおけるpHを調節する方法において、電気化学的に活性な物質を、−2V〜+2Vの範囲の電極電位において電気酸化または電気還元することができる。好ましくは、電極電位は−1V〜+1Vの範囲であり、より好ましくは、電極電位は−0.5V〜+0.5Vの範囲である。酸化還元反応を駆動させるのに必要な電圧は、電極表面で生じたpHをモニターするためのリアルタイムのフィードバック法として使用できる。
[0034]1つまたはそれより多くの電極での電気化学反応による、本明細書で説明されるバイオセンサー中のデバイスでのpHまたはイオン濃度の調節は、定電流様式または低電圧様式で実行されてもよい。加えて、pHを調節する方法において、本デバイスの電極にあらゆるタイプの電気パルスを適用することができる。このようなパルスは、アニーリングパルス(annealing pulse)の形態であってもよく、パルス周波数、パルス幅、およびパルス波形によって変更されてもよい。アニーリングパルスにおいて、十分な電圧が適用されると、生体サンプル由来の非共有結合した分子がバイオセンサー中のデバイスから除去されるようにpHを変化させる。このようなアニーリングパルスは、非共有結合した材料を除去するために1回目のサンプルとの接触の後に基材を洗浄する必要性をなくすかまたは少なくする。別の利点は、アニーリングパルスは、単純な洗浄よりも効率的に、デバイスからこのような非共有結合した材料を除去することができる点である。pHを調節するのに好ましいパルス幅は、1ナノ秒〜60分の範囲である。
[0035]別の実施態様において、生体サンプル中の対象の生体分子分析物の存在および/または濃度を決定するために、バイオセンサー中で本明細書で説明されるデバイスを使用する分析方法が提供される。この分析方法は、
a)生体分子分析物と相互作用する条件を独立して変更することができるテスト部位のマルチサイトアレイを含むバイオセンサーを提供するステップであって、ここで該バイオセンサーは、1つまたはそれより多くの電極を支持する透明な支持基材と、固定されたpH感受性蛍光タンパク質およびその上に固定された1つまたはそれより多くのプローブを有する生体分子境界層とを含むデバイスを有し、該バイオセンサーはさらに、各テスト部位において希釈リン酸緩衝液と電気化学的に活性な物質とを含む水溶液を有する、ステップ;
b)各テスト部位において、水溶液中の電気化学的に活性な物質を電気化学的に反応させてH+イオンまたはOH−イオンを生産することによって、各テスト部位におけるpHを調節および制御するステップ;
c)各テスト部位に生体サンプルを添加するステップ;および
d)各テスト部位において生体分子分析物を検出するステップ
を含み、ここでテスト部位における電極表面近傍のpHまたはイオン濃度が異なるテスト部位のセットを得るために、電気化学的に活性な物質および電気化学反応の量を、テスト部位のサブセットアレイ中のテスト部位間で変更し、各テスト部位におけるpHを、pH感受性蛍光タンパク質の蛍光強度によって決定する。
[0036]生体分子分析物は、あらゆる好適な検出方法を使用して検出することができる。このような分析物の公知の検出方法としては、発光、蛍光、比色法、電気化学的方法、インピーダンス測定、または磁気誘導測定が挙げられる。様々なこのような方法において、分析物を、固定された生体分子プローブに結合させて、例えば第二の標識されたプローブなどの、固定されたプローブに結合した分析物に特異的に結合する検出物質を導入する。この検出物質または第二の標識されたプローブが、例えば発光または蛍光などの検出可能なシグナルを発生させる。
[0037]以下の説明は、具体的な実施態様の図解であるが、一般的な知識から理解されると予想される説明の範囲内で改変が可能である。図1は、ガラスまたはプラスチック製の基材(1)を包含するデバイスの一部の側面図を示す。基材(1)上に、1つまたはそれより多くの電極(2)が被覆されており、この基材はさらに生体分子境界層(10)でも被覆されている。生体分子境界層(10)は、固定されたPEG(3)、固定されたプローブ(4)および緑色蛍光タンパク質スポットの形態で固定されたpH感受性蛍光タンパク質(5)を含む。GFPスポット(5)は、電極(2)と電極で被覆されていない領域と重なっている。デバイス上に複数のテスト部位が提供されるように、電極(2)およびGFPスポット(5)がマルチサイトアレイ中に並べられる。
[0038]下記は具体的な方法を例示する実施例であるが、いかなる形でも制限する意図はない。実施例は、一般的な知識から理解されると予想される説明の範囲内で改変が可能である。
緑色蛍光タンパク質(GFP)を用いた蛍光強度でモニターした場合のpHの電気化学的な調節
[0039]使用した電極材料:電極材料は酸化インジウムスズであった。使用した蛍光タンパク質は、電極のアレイを包含するガラス基材に固定されたGFPであった。スポットとしてGFPが適用され、各スポットは、1つの電極と重なっている領域と、電極と重なっていない領域とを被覆していた。
[0040]ITO作用電極の表面におけるpH変化は、0.1MのNaSOを含有する希釈したリン酸緩衝液(pH=7.4)中の酸化還元活性分子である2−メチル−1,4−ジヒドロキノンの電流駆動型酸化を介して起こった。10秒間誘導した後、電流(50マイクロアンペア)を30秒間適用したところ、GFP蛍光強度の変化で観察した場合、溶液のpHが5.5に低下した。図2は、pH値を評価するための検量線として使用された。電流を止めた後、50秒以内にpHは中性値に戻った(図3および4Bで示される通り)。
1 基材
2 電極
3 PEG
4 プローブ
5 pH感受性蛍光タンパク質、GFPスポット
10 生体分子境界層

Claims (33)

  1. テスト部位のマルチサイトアレイを有するバイオセンサーで使用するためのデバイスであって、
    (a)1つまたはそれより多くの電極を支持する透明な支持基材と;
    (b)生体分子境界層と;
    を含み、1つまたはそれより多くのプローブおよびpH感受性蛍光タンパク質が生体分子境界層に固定されており、1つまたはそれより多くの電極上に生体分子境界層が存在する、上記デバイス。
  2. pH感受性蛍光タンパク質が、緑色蛍光タンパク質(GFP)である、請求項1に記載のデバイス。
  3. つまたはそれより多くの電極で被覆されていない基材の領域と1つまたはそれより多くの電極の両方が、pH感受性蛍光タンパク質で被覆されている、請求項1または2に記載のデバイス。
  4. 1つまたはそれより多くの電極が、酸化インジウムスズ、金、白金、銀、または炭素電極である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のデバイス。
  5. 1つまたはそれより多くの対電極を含み、ここで1つまたはそれより多くの電極は、マルチサイトアレイ中に並べられており、マルチサイトアレイの各部位は、作用電極を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のデバイス。
  6. 作用電極が、酸化インジウム電極であり、対電極が、酸化インジウムスズ電極、金電極、白金電極、銀電極、および炭素電極から選択される、請求項5に記載のデバイス。
  7. 1つまたはそれより多くのプローブが、タンパク質、ペプチド、抗体、抗原、核酸、および細胞から選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載のデバイス。
  8. 1つまたはそれより多くの電極がマルチサイトアレイ中に並べられており、各部位が1つまたはそれより多くのプローブを含む、請求項7に記載のデバイス。
  9. 前記透明な支持基材が、ガラスまたはプラスチックであり、バイオセンサー中に設置され、水溶液と接触している、請求項1〜8のいずれか一項に記載のデバイス。
  10. 前記水溶液が、希釈したリン酸緩衝液を含み、ここで水溶液のpHは、pH=5からpH=8の間である、請求項9に記載のデバイス。
  11. 前記水溶液が、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウムまたは塩化カリウム、臭化ナトリウムまたは臭化カリウム、ヨウ化ナトリウムまたはヨウ化カリウム、過塩素酸ナトリウムまたは過塩素酸カリウム、硝酸ナトリウムまたは硝酸カリウム、臭化テトラアルキルアンモニウム、ヨウ化テトラアルキルアンモニウム、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される追加の電解質をさらに含む、請求項9または10に記載のデバイス。
  12. 前記水溶液が、1またはそれより多くの緩衝阻害剤をさらに含む、請求項9〜11のいずれか一項に記載のデバイス。
  13. 緩衝阻害剤が、ポリ(塩酸アリルアミン)、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロリド)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(エチレンイミン)、ポリ(ビニルアミン)、ポリ(4−ビニルピリジン)およびトリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩からなる群より選択される可溶性ポリマーである、請求項12に記載のデバイス。
  14. 前記水溶液が、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、およびそれらの混合物からなる群より選択される水混和性の有機共溶媒をさらに含む、請求項9〜13のいずれか一項に記載のデバイス。
  15. 水溶液が、塩酸ドーパミン、アスコルビン酸、フェノールおよびそれらの誘導体、ベンゾキノンおよびそれらの誘導体、ナフトキノンおよびそれらの誘導体、ならびに9,10−アントラキノンおよびそれらの誘導体からなる群より選択される電気化学的に活性な物質をさらに含む、請求項9〜14のいずれか一項に記載のデバイス。
  16. 1つまたはそれより多くの電極が、ポゴピンを介して電子ボードに、z軸接着剤を介してホイル上のチップに、または基材上のチップに連結されている、請求項9〜15のいずれか一項に記載のデバイス。
  17. 電子ボードまたはチップが、印刷電池、基材に結合した小型電池、基材上でコイルを使用する磁気結合型電力伝達装置、または基材上でコイルを使用するrf結合型電力伝達装置から電力を得る、請求項16に記載のデバイス。
  18. バイオセンサーが、CMOS、電極アレイ、またはTFTベースのシステムを含む、請求項9〜17のいずれか一項に記載のデバイス。
  19. 請求項1〜18のいずれか一項に記載のデバイスを含むバイオセンサー。
  20. 各テスト部位において生体分子分析物と相互作用する条件を独立して変更することができるテスト部位のマルチサイトアレイを含み、透明な支持基材が、ガラスまたはプラスチックであり、水溶液と接触している、請求項19に記載のバイオセンサー。
  21. 前記水溶液が、リン酸緩衝液を含む、請求項20に記載のバイオセンサー。
  22. 前記水溶液が、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウムまたは塩化カリウム、臭化ナトリウムまたは臭化カリウム、ヨウ化ナトリウムまたはヨウ化カリウム、過塩素酸ナトリウムまたは過塩素酸カリウム、硝酸ナトリウムまたは硝酸カリウム、臭化テトラアルキルアンモニウム、ヨウ化テトラアルキルアンモニウム、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される追加の電解質をさらに含む、請求項19〜21のいずれか一項に記載のバイオセンサー。
  23. バイオセンサーが、CMOS、電極アレイ、またはTFTベースのシステムを含む、請求項19〜22のいずれか一項に記載のバイオセンサー。
  24. バイオセンサーにおけるpHまたはイオン濃度を調節する方法であって、
    (a)請求項19〜23のいずれか一項に記載の、生体分子分析物と相互作用する条件を独立して変更することができるテスト部位のマルチサイトアレイを含むバイオセンサーを提供するステップ;および
    (b)1つまたはそれより多くの電極で、水溶液中の電気化学的に活性な物質を反応させてHイオンまたはOHイオンを生産するステップ;
    を含む、上記方法。
  25. 電気化学的に活性な物質が、1nM〜100mMの濃度で添加される、請求項24に記載のバイオセンサーにおけるpHまたはイオン濃度を調節する方法。
  26. 電気化学的に活性な物質が、塩酸ドーパミン、アスコルビン酸、フェノールおよびそれらの誘導体、ベンゾキノンおよびそれらの誘導体、ナフトキノンおよびそれらの誘導体、ならびに9,10−アントラキノンおよびそれらの誘導体からなる群より選択される、請求項24または25に記載のバイオセンサーにおけるpHまたはイオン濃度を調節する方法。
  27. 前記水溶液が、希釈リン酸緩衝液と、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウムまたは塩化カリウム、臭化ナトリウムまたは臭化カリウム、ヨウ化ナトリウムまたはヨウ化カリウム、過塩素酸ナトリウムまたは過塩素酸カリウム、硝酸ナトリウムまたは硝酸カリウム、臭化テトラアルキルアンモニウムおよびヨウ化テトラアルキルアンモニウムからなる群より選択される1またはそれより多くの追加の電解質と、場合により緩衝阻害剤とを含む、請求項24〜26のいずれか一項に記載のバイオセンサーにおけるpHまたはイオン濃度を調節する方法。
  28. 1つまたはそれより多くの電極における電気化学反応が、定電流様式または定電圧様式で実行される、請求項24〜27のいずれか一項に記載のバイオセンサーにおけるpHまたはイオン濃度を調節する方法。
  29. 1つまたはそれより多くの電極におけるpHが、アニーリングパルス、パルス周波数、パルス幅、およびパルス波形のいずれか一つを介して制御される、請求項28に記載のバイオセンサーにおけるpHまたはイオン濃度を調節する方法。
  30. パルス幅が、1ナノ秒〜60分の範囲である、請求項29に記載のバイオセンサーにおけるpHまたはイオン濃度を調節する方法。
  31. 電極表面近傍のpHが、表面に結合した蛍光タンパク質の蛍光強度を使用して測定される、請求項24〜30のいずれか一項に記載のバイオセンサーにおけるpHまたはイオン濃度を調節する方法。
  32. (a)生体分子分析物と相互作用する条件を独立して変更することができるテスト部位のマルチサイトアレイを含むバイオセンサーを提供するステップ;
    (b)各テスト部位において、水溶液中の電気化学的に活性な物質を電気化学的に反応させてHイオンまたはOHイオンを生産することによって、各テスト部位におけるpHを調節および制御するステップ;
    (c)各テスト部位に生体サンプルを添加するステップ;および
    (d)各テスト部位において生体分子分析物を検出するステップ;
    を含む、生体サンプル中の生体分子分析物を検出する方法であって、
    該バイオセンサーは、1つまたはそれより多くの電極を支持するガラスまたはプラスチック基材と、生体分子境界層と、を含むデバイスを有し、
    1つまたはそれより多くのプローブおよびpH感受性蛍光タンパク質が、生体分子境界層に固定されており、1つまたはそれより多くの電極上に生体分子境界層が存在し、
    各テスト部位には電気化学的に活性な物質を含む水溶液があり、テスト部位における電極表面近傍のpHまたはイオン濃度が異なるテスト部位のセットを得るために、電気化学的に活性な物質および電気化学反応の量を、テスト部位のサブセットアレイ中のテスト部位間で変更し、各テスト部位におけるpHを、pH感受性蛍光タンパク質の蛍光強度によって決定する、上記方法。
  33. 1つまたはそれより多くの電極で被覆されていない基材の領域と1つまたはそれより多くの電極の両方が、pH感受性蛍光タンパク質で被覆されており、
    1つまたはそれより多くの電極で被覆されていない基材の領域を被覆している蛍光タンパク質が、シグナル標準化のための内部基準として使用される、請求項32に記載の生体サンプル中の生体分子分析物を検出する方法。
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