JP2010528660A - 環状ヘアピンプローブを使用したシグナルの増幅 - Google Patents

環状ヘアピンプローブを使用したシグナルの増幅 Download PDF

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Abstract

本発明は標的核酸の検出法を提供し、該標的核酸の存在時に形成される環状の2連ヘアピンプローブを使用する。該検出法は、抗体−抗原複合体の存在の検出、及びリガンドのその結合パートナーへの結合の検出に役立つ。本方法実施のためのキット及び反応混合物も提供する。

Description

本発明は、環状ポリヌクレオチドを使用した標的核酸配列の改良型検出法に関する。
本出願は2007年6月6日に出願された米国仮出願第60/942,312号の利益を主張し、当該出願の開示内容は参照により全体として本明細書中に援用される。
さまざまな方法が、免疫アッセイにおけるシグナルの検出や特異核酸配列の検出を高めるために使用されてきた(例えば、一塩基変異多型)。これらの方法は通常、蛍光分子ラベル、酵素複合体、および抗体−オリゴヌクレオチド複合体の使用をともなう。これらの方法の多くで、シグナルの増強は、酵素や抗体複合体上に蛍光分子ラベルのコピーを複数付けたり、関心あるターゲット(例えば、いわゆる免疫−ポリメラーゼ連鎖反応における抗体)に付けたオリゴヌクレオチド配列の下流での増幅に依存することで達成される。
以前のオリゴヌクレオチド検出法は、鋳型依存のライゲーションに依存してきた(例えば、米国特許第4,883,750号;第4,988,617号;第5,494,810号;および第6,027,889号を参照)。また、他者からのオリゴヌクレオチド検出法は2個より多いプローブを必要とし、アプローチのなかには、両プローブとも鋳型にハイブリダイズして環状DNA分子形成の完了を要するものもある(例えば、米国特許第4,883,750号;第4,988,617号;第5,494,810号;および第6,027,889号を参照)。以前に開示されているオリゴヌクレオチド検出法も、約70〜140ヌクレオチド長という比較的長いプローブを使用することで制限を受ける(例えば、国際公開特許第99/049079号を参照)。
例えば、リガンド−結合パートナー間結合対の結合の検出、免疫アッセイまたは一塩基変異多型検出への使用における改良したオリゴヌクレオチド検出法が必要である。本発明は、このような必要性その他に対処するものである。
第一の態様では、本発明は試料中の標的核酸の検出法を提供する。いくつかの実施態様において、この方法は次のステップを含んでなる:
a)試料中に標的核酸が存在するときヘアピン伸長用ポリヌクレオチドが該標的核酸とハイブリダイズする条件下で、試料を該ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドと接触させるステップ;
b)少なくとも2ヌクレオチドの3’−オーバーハングを有する修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドを形成させるよう、該ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドを少なくとも2ヌクレオチドだけ鋳型依存的に伸長させるステップ;
c)該修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドをヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドにリガーゼの存在下接触させるステップ、ここで該ヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドは少なくとも2ヌクレオチドの3’−オーバーハングを有し、該ヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドの該3’−オーバーハングは、該修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの3’−オーバーハングと同数のヌクレオチドを有し、かつ相補的であるので、該リガーゼが該修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの3’−末端を該ヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドの5’−末端にライゲートし、かつ該ヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドの3’−末端を該修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの5’−末端にライゲートでき、ここで該ライゲーションは鋳型非依存のライゲーションであるゆえ環状ポリヌクレオチドを形成する;そして
d)該環状ポリヌクレオチドの有無を検出するステップ、ここで該環状ポリヌクレオチドの存在が試料中の標的核酸の存在を示す。
さらなる態様においては、本発明は試料中の抗原の検出法を提供する。いくつかの実施態様において、この方法は次のステップを含んでなる:
a)抗原が存在するとき抗体が抗原と複合体を形成する条件下で抗体の抗原結合領域を試料と接触させるステップ、ここで該抗体は標的オリゴヌクレオチドに結合している;
b)結合しない抗体を、該抗体と該抗原の複合体から分離するステップ;そして
c)該抗体と該抗原との複合体を検出するステップ、ここで該検出ステップは次のステップを含んでなる:
i)該標的オリゴヌクレオチドを、ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドが該標的ポリヌクレオチドとハイブリダイズする条件下で、該ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドと接触させるステップ、
ii)少なくとも1ヌクレオチドの3’−オーバーハングを有する修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドを形成させるよう、該ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドを少なくとも1ヌクレオチドだけ鋳型依存的に伸長させるステップ、
iii)該修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドをヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドにリガーゼの存在下接触させるステップ、ここで該ヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドは少なくとも1ヌクレオチドの3’−オーバーハングを有し、該ヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドの該3’−オーバーハングは、該修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの3’−オーバーハングと同数のヌクレオチドを有し、かつ相補的であるので、該リガーゼが該修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの3’−末端を該ヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドの5’−末端にライゲートし、かつ該ヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドの3’−末端を該修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの5’−末端にライゲートでき、ここで該ライゲーションは鋳型非依存のライゲーションであるゆえ環状ポリヌクレオチドを形成する;そして、
d)該環状ポリヌクレオチドの有無を検出するステップ、ここで該環状ポリヌクレオチドの存在が抗体抗原複合体の存在を示す。
この方法の実施態様につき、いくつかの実施態様においては、該環状ポリヌクレオチドをプライマー(primer)と接触させて該プライマーの鋳型依存伸長の生成物を測定することで該環状ポリヌクレオチドを検出する。
いくつかの実施態様においては、該鋳型依存伸長はポリメラーゼ連鎖反応を含んでなる。
いくつかの実施態様においては、該鋳型依存伸長は等温増幅法を含んでなる。
いくつかの実施態様においては、鋳型依存の伸長はローリングサークル増幅法(rolling circle amplification)を含んでなる。
いくつかの実施態様では、該標的核酸が抗体に結合している。
いくつかの実施態様では、該生成物は、検出可能な試薬に結合した相補的ポリヌクレオチドに該生成物をハイブリダイズさせることで検出される。
いくつかの実施態様では、該検出可能な試薬がビーズである。
いくつかの実施態様では、該方法が多重フォーマットで行なわれる。
関連した態様では、本発明はキットを提供する。いくつかの実施態様では、該キットは次のものを含んでなる:
a)標的オリゴヌクレオチドに付着した検出用抗体;
b)該標的オリゴヌクレオチドに特異的にハイブリダイズするヘアピン伸長用ポリヌクレオチド、ここで該ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドが該標的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズするとき、該ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの少なくとも1ヌクレオチドの鋳型依存伸長が、少なくとも1ヌクレオチドの3’−オーバーハングを有する修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドを形成する;そして、
c)該修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの3’−オーバーハングに特異的にハイブリダイズする3’−オーバーハングを有するヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチド、これによって環状ポリヌクレオチドを形成する。
別の態様では、本発明は反応混合物を含む。いくつかの実施態様では、該反応混合物は次のものを含んでなる:
a)オリゴヌクレオチドに付着した抗体;
b)該標的オリゴヌクレオチドに特異的にハイブリダイズするヘアピン伸長用ポリヌクレオチド、ここで該ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドが該標的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズするとき、該ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの少なくとも1ヌクレオチドの鋳型依存伸長が、少なくとも1ヌクレオチドの3’−オーバーハングを有する修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドを形成する;そして、
c)少なくとも1ヌクレオチドの鋳型依存型伸長の後、該修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの3’−オーバーハングに特異的にハイブリダイズする3’−オーバーハングを有するヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチド。
該キットならびに反応混合組成物につき、いくつかの実施態様では、該組成物は、該環状ポリヌクレオチド中のユニークなヌクレオチド配列にハイブリダイズするプライマーをさらに含んでなる。
いくつかの実施態様では、該プライマーが蛍光色素分子に付着している。
いくつかの実施態様では、該組成物は、該環状ポリヌクレオチド中のユニークなヌクレオチド配列から増幅した核酸配列にハイブリダイズする検出可能なオリゴヌクレオチドをさらに含んでなる。いくつかの実施態様では、この検出可能なオリゴヌクレオチドが蛍光色素分子に付着しており、いくつかの実施態様では、この検出可能なオリゴヌクレオチドがビーズに付着している。
いくつかの実施態様では、該組成物はさらにデオキシヌクレオチド三リン酸(dNTP)とポリメラーゼを含んで成り、いくつかの実施態様では、該組成物はジデオキシヌクレオチド三リン酸(ddNTP)をさらに含んでなる。
いくつかの実施態様では、標的オリゴヌクレオチドに付着した複数の検出用抗体、複数のヘアピン伸長用ポリヌクレオチド、及び複数の標的オリゴヌクレオチドを同時に検出するに十分な複数のヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドを含んでなる。
いくつかの実施態様では、複数の抗体の一つに付着したオリゴヌクレオチドがそれぞれ異なる核酸配列をもち、いくつかの実施態様では、複数の抗体の一つに付着したオリゴヌクレオチドがそれぞれ同じ核酸配列をもつ。
いくつかの実施態様では、該組成物が捕捉用抗体をさらに含んで成り、該捕捉抗体が検出用抗体と同じ抗原に特異的に結合する。
いくつかの実施態様では、該捕捉用抗体が固体基板に結合している。
定義
「ヘアピン伸長用ポリヌクレオチド」という語は、ヘアピンを形成するオリゴヌクレオチドのことである。いくつかの実施態様では、該ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドは約60、55、50、45、40、または35ヌクレオチド塩基長となり得る。該ヘアピンは、5’−と 3’−配列断片の相補的分子内アニーリングにより、例えば約4〜20塩基対にわたり、例えば約5、10、または15塩基対にわたって形成される。該ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの3’−配列断片は、該標的核酸にアニールし得る。該ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドは、その3’−配列断片がヘアピン形成よりも該標的核酸とのアニーリングに有利に働くように設計されている。例えば、アニールする3’−配列断片は約4〜20ヌクレオチド、例えば約5、10、または15ヌクレオチドとなり得る。該ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの3’−末端は、該標的核酸にアニール後、伸長を受け、ヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドの3’−オーバーハングとアニールし得る3’−オーバーハングを形成する。該標的核酸内に一塩基変異多型(SNP)の所在が知られている場合には、該ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドはSNP箇所の直5’側のところまで連続した核酸断片にアニールし(例えば、1、2、3、4、または5ヌクレオチド塩基)、該ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの3’−末端が首尾よく伸長すればSNP塩基にもアニールすることになる。
「修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチド」という語は、標的核酸にアニールまたはハイブリダイズして3’−伸長反応を受けたヘアピン伸長用ポリヌクレオチドのことである。修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドは未修正のヘアピン伸長用ポリヌクレオチドに対し、その3’−末端に追加のヌクレオチドを付加している。つまり、修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドは3’−オーバーハングをもつ。いくつかの実施態様では、この3’−オーバーハングは少なくとも1ヌクレオチド塩基であり、いくつかの実施態様では、この3’−オーバーハングは少なくとも2ヌクレオチド塩基である。
「ヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチド」という語は、ヘアピンを形成し、修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの3’−オーバーハングとアニールし得る3’−オーバーハングを有するオリゴヌクレオチドのことである。いくつかの実施態様では、該3’−オーバーハングは少なくとも1ヌクレオチド塩基であり、いくつかの実施態様では、該3’−オーバーハングは少なくとも2ヌクレオチド塩基である。いくつかの実施態様では、該ヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドは約60、55、50、45、40、または35ヌクレオチド塩基長となり得る。該ヘアピンは、5’−と 3’−配列断片の相補的分子内アニーリングにより、約4〜20塩基対の長さにわたり、例えば約5、10、または15塩基対にわたって形成される。該ヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドは基本的に該標的核酸にアニールしない。該ヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドの3’−オーバーハングと該修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの3’−オーバーハングは相補性を有する場合、分子間鋳型非依存のライゲーションを行なう。
「環状ポリヌクレオチド」という語は、該ヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドの3’−オーバーハングと該修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの3’−オーバーハングが分子間アニールし、これら2つのポリヌクレオチドがライゲートして遊離した5’−末端も 3’−末端も持たないポリヌクレオチドを形成するときに生じるオリゴヌクレオチドのことである。
「ハイブリダイゼーションの条件」という語句は、ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドを標的核酸にアニールせしめるのに十分な反応条件のことをいう。ハイブリダイゼーションに十分な条件は、温度、塩と、アニールすべき核酸配列断片の長さと組成に依存する。通常の場合、温度は、ハイブリダイズすべき配列断片の算出した融点から約5℃低い温度が選択される。核酸配列断片の融点は、使用可能なアルゴリズム(例えば、ウェブ上のidtdna.comで、Integrated DNA Technologies社から使用可能なもの)で、容易に決定できる。ハイブリダイゼーションに十分な条件は一般に技術的にも公知であり、基本的な実験書、例えば、Sambrook and Russell, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 3rd Edition, 2001, Cold Spring Harbor Press、 および Ausubel, et al., Current Protocols in Molecular Biology, 1987-2007, John Wiley & Sonsに記載されている。
「鋳型非依存のライゲーション」という語は、ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドとヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドとの分子間ライゲーションのことで、ヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドが標的核酸にアニールすることなく起こる。
「オリゴヌクレオチド」又は「ポリヌクレオチド」又は「核酸」という語は、リボ核酸(RNA)又はデオキシリボ核酸(DNA)又はそれらのアナログに相当し得る単体の重合体のことを互換的に指す。これには、RNAやDNAなどのヌクレオチド、ならびにその修飾した形、ペプチド核酸(PNA),ロックした(Locked)核酸(LNA(商標))など、の重合体が含まれる。ある用途においては、該核酸は複合単体型、例えば、RNAとDNAの両方のサブユニットを含む重合体ともなり得る。
核酸は一般的に一本鎖または二本鎖であり、通常ホスホジエステル結合を有するが、時として、ここに紹介するように、例えば、これに制限されるものではないが、ホスホルアミド(Beaucage et al. (1993) Tetrahedron 49(10): 1925 及びその中の引用文献; Letsinger (1970) J. Org. Chem. 35:3800; Sprinzl et al. (1977) Eur. J. Biochem. 81:579; Letsinger et al. (1986) Nucl. Acids Res. 14: 3487; Sawai et al. (1984) Chem. Lett. 805; Letsinger et al. (1988) J. Am. Chem. Soc. 110:4470; 及び Pauwels et al. (1986) Chemica Scripta 26: 1419), ホスホロチオアート (Mag et al. (1991) Nucleic Acids Res. 19:1437 及び米国特許第 5,644,048号), ホスホロジチオアート(Briu et al. (1989) J. Am. Chem. Soc. 111 :2321), O−メチルホスホルアミダイト結合 (Eckstein, Oligonucleotides and Analogues: A Practical Approach, Oxford University Press (1992)), 及びペプチド核酸バックボーン及び結合 (Egholm (1992) J. Am. Chem. Soc. 114: 1895; Meier et al. (1992) Chem. Int. Ed. Engl. 31 : 1008; Nielsen (1993) Nature 365:566; 及び Carlsson et al. (1996) Nature 380:207)など別のバックボーンを有していてもよい核酸アナログが含まれる。これら引用文献は参照することによりそれぞれ本願に組み込まれる。他のアナログの核酸には、正電荷のバックボーンをもつもの(Denpcy et al. (1995) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 92:6097);非イオン性のバックボーン(米国特許第5,386,023号, 第5,637,684号, 第5,602,240号, 第5,216,141号及び第4,469,863号; Angew (1991) Chem. Intl. Ed. English 30: 423; Letsinger et al. (1988) J. Am. Chem. Soc. 110:4470; Letsinger et al. (1994) Nucleoside & Nucleotide 13:1597; Chapters 2 and 3, ASC Symposium Series 580, "Carbohydrate Modifications in Antisense Research", Ed. Y. S. Sanghvi and P. Dan Cook; Mesmaeker et al. (1994) Bioorganic & Medicinal Chem. Lett. 4: 395; Jeffs et al. (1994) J. Biomolecular NMR 34: 17; Tetrahedron Lett. 37:743 (1996))、及び米国特許第5,235,033号及び第5,034,506号、並びに Chapters 6 and 7, ASC Symposium Series 580, Carbohydrate Modifications in Antisense Research, Ed. Y. S. Sanghvi and P. Dan Cook、に記載のものなどリボースなしのバックボーンを含む。これら引用文献は参照することによりそれぞれ本願に組み込まれる。1つ以上の炭素環式の糖を含む核酸も核酸の定義の範囲に含まれる。(Jenkins et al. (1995) Chem. Soc. Rev. ppl69-176、これは参照することで本願に組み込まれる)。 いくつかの核酸が、例えばRawls, C & E News Jun. 2, 1997 page 35にも記載されており、これらは参照することで本願に組み込まれる。これらリボース−リン酸バックボーンの改変は、ラベリング成分など付加的な成分の付加を容易にしたり、あるいは生理的環境中でこのような分子の安定性や半減期を変えるために行なってもよい。
核酸中に一般に見られる自然発生の複素環塩基(例えば、アデニン、グアニン、チミン、シトシン、及びウラシル)に加えて、核酸アナログはまた自然発生でない複素環式又は他の改変した塩基を有する物を含み、これらの多くは本願に記載されているか、あるいは本願で参照されている。具体的には、多くの自然発生でない塩基は更にSeela et al. (1991) Helv. Chim. Acta 74:1790, Grein et al. (1994) Bioorg. Med. Chem. Lett. 4:971-976,及びSeela et al. (1999) Helv. Chim. Acta 82: 1640に記載されており、これらは参照することでそれぞれ本願に組み込まれる。さらに例証するために、融点(Tm)の調整因子として働くヌクレオチドに使用されるある種の塩基を任意的に含んでもよい。例えば、これらのいくつかには、7−デアザプリン(例えば、7−デアザグアニン、7−デアザアデニンなど)、ピラゾロ[3、4-d]ピリミジン、プロピニル−dN(例えば、プロピニル−dU、プロピニル−dCなど)、などが含まれる。例えば、1999年11月23日にSeelaに付与された「SYNTHESIS OF 7-DEAZA-2'- DEOXYGUANOSINE NUCLEOTIDES」というタイトルの米国特許第5,990,303号を参照。参照することで本願に組み込まれる。他の代表的複素環式塩基には、例えばヒポキサンチン、イノシン、キサンチン;2−アミノプリン、2、6−ジアミノプリン、2−アミノ−6−クロロプリン、ヒポキサンチン、イノシン、及びキサンチンの8−アザ誘導体;アデニン、グアニン、2−アミノプリン、2、6−ジアミノプリン、2−アミノ−6−クロロプリン、ヒポキサンチン、イノシン、及びキサンチンの7−デアザ−8−アザ誘導体;6−アザシトシン;5−フルオロシトシン;5−クロロシトシン;5−ヨードシトシン;5−ブロモシトシン;5−メチルシトシン;5−プロピニルシトシン;5−ブロモビニルウラシル;5−フルオロウラシル;5−クロロウラシル;5−ヨードウラシル;5−ブロモウラシル;5−トリフルオロメチルウラシル;5−メトキシメチルウラシル;5−エチニルウラシル;5−プロピニルウラシルなどが含まれる。
「ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件」という語句は、プローブがその標的配列にハイブリダイズする条件、通常は核酸の複合混合物中で、他の配列にはハイブリダイズしない条件のことをいう。ストリンジェントな条件は配列依存であり、異なる環境においては異なった条件となる。長い配列ほど高い温度で特異的にハイブリダイズする。核酸のハイブリダイゼーションの広範な案内書は、例えばTijssen, Techniques in Biochemistry and Molecular Biology - Hybridization with Nucleic Probes, "Overview of principles of hybridization and the strategy of nucleic acid assays" (1993)に見られる。通常、ストリンジェントな条件は、規定のイオン強度pHでの特異的配列の熱融解点(Tm)より5〜10℃低くなるよう選択される。Tmは、(規定のイオン強度、pH,及び核酸濃度で)標的に相補的なプローブの50%が該標的配列に平衡状態でハイブリダイズする温度である(標的配列が過剰にあるので、Tmではプローブの50%が平衡状態で占拠されている)。ストリンジェントな条件は、塩濃度が約1.0Mナトリウムイオン未満、典型としてはpH7.0〜8.3で、約0.01〜1.0Mナトリウムイオン濃度(あるいは他の塩)となるような条件であり、短いプローブ(例えば、10〜50ヌクレオチド)には少なくとも約30℃、長いプローブ(例えば、50ヌクレオチド超)には少なくとも約60℃である。ストリンジェントな条件は、ホルムアミドのような変性剤を添加することで達成してもよい。高ストリンジェントなハイブリダイゼーションでは、ポジティブなシグナルは少なくとも背景の2倍、好ましくは背景のハイブリダイゼーションの10倍となる。例示的な高ストリンジェンシーすなわちストリンジェントなハイブリダイゼーション条件は:50%ホルムアミド、5xSSC及び1%SDSで42℃、又は5xSSC及び1%SDSで65℃でインキュベートし、0.2xSSC及び0.1%SDSで65℃で洗浄する工程を含む。
ここで使用される「リガンド」という語は、検体に特異的に結合するポリペプチド分子を指す。リガンドには、抗体や、非抗体性の特異的結合剤あるいは抗体の可変領域のための別のタンパク骨格として、非免疫グロブリンタンパク性の骨格を使用する「抗体模倣体」などが含まれる。非免疫グロブリン性の骨格を有する特異的結合リガンドには、シトクロムb562(Ku et al, Proc. Natl. Acad. ScL U.S.A. 92(14):6552-6556 (1995)), フィブロネクチン (米国特許第6,818,418号及び第7,115,396号), リポカリン(Beste et al. (Proc. Natl Acad. ScL U.S.A. 96(5): 1898-1903 (1999)), カリックスアレーン(米国特許第5,770,380号), A−ドメイン (例えば、米国特許公開第2004/0175756号、第2005/0048512号、第2005/0053973号、第2005/0089932号及び第2005/0221384号)などをベースにしたものがある。さらなる非免疫グロブリン性のリガンドには、例えば、米国特許第5,260,203号、Murali et al. (Cell. MoI. Biol. 49(2):209-216 (2003))に記載されたものが含まれる。
「抗体」とは、免疫グロブリンファミリーのポリペプチドのことであり、すなわち対応する抗原に非共有的、可逆的、及び特異的に結合できる免疫グロブリンの断片を含んでなるポリペプチドのことをいう。例示的な抗体の構造単位は四量体を含んでなる。各四量体は、2つの相同なポリペプチド鎖の対を含んで成り、各対は1つの「軽」鎖(約25kD)と1つの「重」鎖(約50〜70kD)を有し、これらはジスルフィド結合でつながっている。認められている免疫グロブリンの遺伝子には、κ、λ、α、γ、δ、ε、及びμの定常領域、並びに無数の免疫グロブリンの可変領域の遺伝子がある。軽鎖はκ又はλとして分類される。重鎖はγ、μ、α、δ、及びεとして分類され、これらは次にそれぞれIgG、IgM、IgA、IgD、及びIgEの免疫グロブリンクラスを規定する。各鎖のN−末端は、抗原認識に主として関与する約100〜110ないしはそれ以上のアミノ酸の可変領域を規定する。可変軽鎖(VL)と可変重鎖(VH)という語は、それぞれ軽鎖と重鎖のこれらの領域を指す。本願で使用されるように、「抗体」は抗体及び、例えばDR5に、特異的結合を有するその断片のすべての変化形態を包含する。従って、本概念の枠内には、全長の抗体、キメラ抗体、一本鎖抗体(ScFv)、Fab,Fab’、及び同じ結合特異性を有するこれら断片の多量体(例えば、F(ab’)2)が含まれる。
「抗原」という語は、免疫系を有する動物の体に導入されると、抗体の産生を刺激する物質を指す。抗原はポリペプチドであり得るが、非タンパク性の物質、例えば、核酸、炭水化物、小さな有機化合物であってもよい。抗体は特異的に抗原に結合する。
「特異的に結合する(“bind(s) specifically”あるいは”specifically bind(s)”)という語は、互換的に、抗体が全体又は一部として、非標的抗原に比して標的抗原に選択的に結合することを指す。もちろん、抗体と非標的抗原との間である程度の非特異的相互作用が起きるかもしれないことは知られている。それにもかかわらず、特異的結合は標的抗原の特異的認識によって媒介されるものとして区別しても差し支えない。通常、特異的結合は、供給した分子と標的抗原を有するもの(例えば、アッセイ用ウェルまたは細胞)との間で、結合した抗体と標的抗原を欠くもの(例えば、アッセイ用ウェルまたは細胞)との間でよりも強い会合をもたらす。特異的結合は通常、標的抗原を有する細胞や組織への(単位時間当たりの)結合抗体量を、標的抗原を欠く細胞や組織に比して、約10倍超、好ましくは100倍超の増加をもたらす。2者間の特異的結合は一般的に少なくとも106-1の親和性を意味する。108-1超の親和性が好ましい。特異的結合は、ウェスタンブロット、ELISA、フローサイトメトリー、免疫組織化学など、技術的に公知のいかなる抗体結合アッセイを用いても測定できる。
「アダプター分子」という語は、高親和性結合対の片方を指す。例示的アダプター分子対には、ビオチンとアビジン(例えば、ストレプトアビジン、ニュートラアビジン、キャプトアビジンなど、Molecular Probes Handbook on the worldwide web at invitrogen.comを参照)、スタフィロコッカス・タンパク質(例えば、プロテインA又はプロテインG)と免疫グロブリンGの定常領域、抗体と抗原、リガンド(例えば、抗体模倣体、例えば、A−ドメイン、フィブロネクチン結合ドメイン(「アドネクチン」)や技術上公知、及びここに記載の他の結合骨格)とその特異的結合相手、レクチンとその特異的結合相手の間の高親和性相互作用がある。
図1は、オリゴヌクレオチド連結した検出用リガンド(例えば、抗体)を用いた抗原検出の増幅シグナルを示す。 図2は、検出用リガンドに結合したオリゴヌクレオチド連結アダプター分子(例えば、ストレプトアビジン)を用いた抗原検出の増幅シグナルを示す。 図3は、アダプター分子(例えば、ストレプトアビジン又はビオチン)に特異的に結合するオリゴヌクレオチド連結リガンドを用いた抗原検出の増幅シグナルを示す。 図4は、一塩基変異多型(SNPs)のビーズをベースとした多重検出を示す。 図5は、環状ポリヌクレオチドの形成の特異性を示す。
詳細な記述
1.序論
本発明は、標的核酸配列検出のための改良された方法を提供する。該方法は、標的核酸が、例えば、一塩基変異多型(SNP)の検出、又は結合対の2者間の相互作用、例えば免疫アッセイにおける抗体−抗原相互作用の検出、のシグナルを増幅するための基盤として使用されるところで役立つものであり、該結合対メンバーもしくは抗体を特異的オリゴヌクレオチドに結合させる。
本検出法においては、識別用の(すなわちユニークな、署名入りの)ヌクレオチド塩基を含む標的核酸を検出する。該標的核酸は抗体又は結合対の一方に付けられる。標的核酸の検出には、ヘアピン伸長用ポリヌクレオチド(すなわち伸長用プローブ、図1参照)が標的核酸にハイブリダイズする。該ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの3’−末端は鋳型依存的に、識別用の核酸ヌクレオチド塩基を含みながら伸長して標的核酸に相補的なヌクレオチド塩基対を付け加え、これにより修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドを形成する。該ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの3’−オーバーハングは、その後ヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチド(すなわちライゲーション用プローブ、図1参照)の3’−オーバーハングにアニールし、これら2つのヘアピンプローブは鋳型非依存的にライゲートして環状のポリヌクレオチドを形成する。2つのプローブが全体として使われるが、ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドのみが標的核酸配列にハイブリダイズする。該環状ポリヌクレオチドにユニークな「ジップコード」配列断片が環状ポリヌクレオチド生成の証拠として、従って内在する結合対2者間、抗原−抗体複合体あるいはSNPの存在の証拠として(例えば、増幅により)検出される。本方法は、同時検出及び多数サンプルの解析に非常に適する。
2.方法
a.標的核酸の検出方法
i.試料とヘアピン伸長用ポリヌクレオチドとの接触
試料は、ポリヌクレオチド又は標的抗原を有するどのような出所から得られたものでもよい。例えば、試料は動物、植物、バクテリア、あるいはカビから得てもよい。試料は、哺乳類(例えば、ヒト、霊長類、ネコ、イヌ)の組織、又は体液から得られる。該組織試料は、非侵襲的(例えば髪、内頬組織)、又は切除した組織、例えば生検から得てもよい。体液は、例えば血液、血清、汗、涙、尿、唾液、などから得てもよいが、これらに限定されない。試料はポリヌクレオチドを含む反応混合物であってもよい(例えば、増幅反応からの反応混合物)。
組織試料は、ポリヌクレオチドが検出に回されるなど、技術的に公知の方法によって処理される。組織試料(動物又は植物)を処理するキットは例えばQiagen, Valencia, CAから市販されている。
試料は標的核酸あるいは標的抗原を含んでも含まなくてもよい。検定される試料は、標的核酸又は標的抗原を有すると疑われるものである。ポジティブコントロールの試料は、標的核酸又は標的抗原を含んでいることが分かっているものであり、ネガティブコントロールの試料は標的核酸又は標的抗原を含まないことが分かっているものである。
標的核酸は配列が分かっていても分かっていなくてもよい。これは、合成されたものでも自然から得られるものでもよい。自然から得られたものである場合には、該標的核酸配列を、例えば制限酵素を使用して都合のよい長さに切断してもよい。標的核酸配列は、該標的核酸の有無を決めるのに使用される、1、2、又は3個の連続したヌクレオチドを有するものである。例えば、標的核酸配列は、一塩基変異多型(SNP)、あるいは本方法によって検出される配列中の、一個の識別用ヌクレオチドを有し得る。
標的ポリヌクレオチドはどんな長さでもよい。いくつかの実施態様では、標的ポリヌクレオチドは約100ヌクレオチド塩基未満、例えば約75、50、25、又は10ヌクレオチド塩基、例えば約5〜60、30〜50、又は35〜45ヌクレオチド塩基長である。他の実施態様では、例えばゲノムDNA試料を使用する場合、標的ヌクレオチドは100ヌクレオチド塩基対超、例えば約200、500、1000ヌクレオチド塩基長である。
いくつかの実施態様では、例えばリガンド結合又は免疫アッセイには、該標的核酸はリガンド分子に付けられるが、これは直接連結してもよいし、1つ以上のアダプター分子を通して結合してもよい。リガンド分子は抗体模倣体又は免疫グロブリンであってもよい。抗体模倣体は抗体に比する親和性で標的分子に結合するものであるが、技術的に公知であり、例えば一本鎖結合分子(米国特許第5,260,203号)、シトクロムb562ベースの結合分子(Ku et al. Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 92(14): 6552-6556 (1995))、フィブロネクチン又はフィブロネクチン様のタンパク質骨格(「アドネクチン」、米国特許第6,818,418号及び第7,115,396号参照)、リポカリン骨格(アンチカリン(登録商標)、 Beste et al. (Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 96(5):1898-1903 (1999)参照)、カリックスアレーン骨格(米国特許第5,770,380号)、 及びA−ドメインならびに他の骨格(米国特許公開第2006/0234299号参照)などがある。いくつかの実施態様では、リガンドは免疫グロブリンである。該免疫グロブリンは可変領域の結合ドメインを含み、例えば定常領域を有するフルサイズの抗体であり、FAb分子であり、一本鎖の可変領域、を含む。
本方法において、試料はヘアピン伸長用ポリヌクレオチドと、該ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドが試料中の標的核酸と特異的にハイブリダイズできるに十分な条件下で接触させられる。いくつかの実施態様では、該条件はストリンジェントなハイブリダイゼーションに十分である。ストリンジェントなハイブリダイゼーションの条件は技術的に公知であり、例えばSambrook and Russell, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 3rd Edition, 2001, Cold Spring Harbor Laboratory Press; Ausubel, Current Protocols in Molecular Biology, 1987-2007, John Wiley Interscience、及び本願中に記載されている。
ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドは標的核酸中の識別ヌクレオチド塩基の直5’側で標的核酸にアニール出来るよう設計されており、ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの3’−末端が伸長するとき、追加されるヌクレオチド塩基は識別ヌクレオチド塩基に相補的なものとなる。伸長用プローブのヘアピンの脚(stem)が開いて、オリゴ連結したリガンド上の標的核酸にハイブリダイズする。通常、ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドのヘアピンの脚の分子内ハイブリダイゼーションのTmは、ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの3’配列断片の標的核酸への分子間ハイブリダイゼーションのTmよりも低くなる。
ii.修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチド形成のための鋳型依存伸長の実施
標的核酸へのアニーリングに際し、例えば少なくとも1又は2ヌクレオチド塩基だけヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの3’−末端は伸長される。いくつかのケースでは、該伸長反応は終結を強いられる。いくつかのケースでは、該伸長反応は、ヂデオキシヌクレオチド(「ddNTP」)を該伸長用反応混合物に添加することで終結を強いられる。該伸長反応は、技術的に周知の方法に従って行なわれる(上記Sambrook及びAusubelを参照)。該伸長反応は、例えば少なくとも1つ、或いは少なくとも2つなど、好ましい塩基数だけヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの3’−末端を伸長するに十分な条件下で行なわれる。例えば、ポリメラーゼ、ddNTP,及び任意的に1つ以上のデオキシヌクレオチド(dNTP)を上記ハイブリダイゼーションの反応混合物に添加して伸長用反応混合物を作り、ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの3’−末端を、1つ以上のヌクレオチド塩基分だけ伸長させるに十分な時間、ポリメラーゼが、修正したヘアピン伸長用ポリヌクレオチドをもたらしうる温度に該伸長反応用混合物を曝す。
選択される温度はポリメラーゼに依存する。いくつかの実施態様では、伸長用の温度範囲は約60〜75℃であり、例えば約65〜72℃であり、例えば約60℃、61℃、62℃、63℃、64℃、65℃、66℃、67℃、68℃、69℃、70℃、71℃、72℃、73℃、74℃、又は75℃である。使用するポリメラーゼにより、伸長反応は室温、例えば約25〜37℃で行なってもよい。伸長の温度は伸長反応を通して一定に保ってもよいし、必要に応じ変化させてもよい。ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの3’−末端を伸ばす伸長反応は約2時間未満で完結させてもよいし、例えば約0.25、0.5、0.75、1.0、1.25、1.5時間であってもよい。どのDNAポリメラーゼも該伸長反応に使用でき、例えばDNAポリメラーゼ I、DNAポリメラーゼ Iのクレノウ断片、Taqポリメラーゼ、T4ポリメラーゼ、phi29DNAポリメラーゼ、VentR(登録商標)DNAポリメラーゼ、及び他の技術上公知のものがある。
いくつかの実施態様では、ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの3’−末端は2個以上のヌクレオチド、例えば2、3、4個かそれ以上のヌクレオチド塩基分延ばされる。いくつかの実施態様では、例えば、リガンド−結合パートナー間結合対の結合又は免疫アッセイ測定のアッセイを遂行する場合、該ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの3’−末端は1個以上のヌクレオチド、例えば1、2、3、4個、又はそれ以上のヌクレオチド塩基分だけ伸ばされる。
伸長反応は、鋳型依存的である;すなわち付加した該ヌクレオチド塩基は標的核酸に相補的である。伸長したヌクレオチドにより形成されたオーバーハングは、標的核酸中の識別用の1個以上のヌクレオチド塩基に相補的な1個以上の塩基を含むものである。
iii.環状ポリヌクレオチド形成のための修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドのヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドへのライゲーション
ヘアピン伸長用ポリヌクレオチド(すなわち伸長用プローブ)の3’-末端を伸ばして修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチド(すなわち修正済み伸長用プローブ)を形成して後、熱変性によって該修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドはオリゴ連結したリガンドから分離される。該オリゴ連結リガンドは、例えばフェノール抽出などの標準的技術で除去される。残された修正済み伸長用プローブは該ヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチド(すなわちライゲーション用プローブ)にハイブリダイズ、その後ライゲートし、環状ポリヌクレオチドをもたらす。
修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドのヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドへのライゲーション反応は、鋳型非依存である。これは、修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチド又はヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドのどちらかが、ライゲーション時に標的核酸にハイブリダイズすることを、該ライゲーション反応が必要としないからである。通常、ライゲーション用ヘアピンポリヌクレオチドは標的核酸にハイブリダイズしないし、上で論じたように、通常、ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドのみが標的核酸にアニールする。
さらに、該修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドのヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドへのライゲーションは、ストリンジェントである。すなわち、修正済みヘアピン伸長用の3’−オーバーハングとヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドの3’−オーバーハング間のライゲーションは、オーバーハングが相補的でなければ生じない。相補的なオーバーハングは1、2、3、又は4個のヌクレオチド塩基長となり得る。ヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドの3’−オーバーハングは、該標的核酸中の識別核酸塩基と同一のヌクレオチド塩基を包含する。よってライゲーションは、標的核酸中の識別ヌクレオチド塩基に相補的なヌクレオチド塩基を含むオーバーハングを作りだす、ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの3’−末端の伸長に依存する。
修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドのヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドへのライゲーション反応は該修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドをヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドにライゲートさせ得るに十分な条件下で行なわれる。そのような条件は技術上周知である(例えば、上記Sambrook及びAusubelを参照)。通常、低温でなされるライゲーション反応は、長時間行なわれる。例えば、ライゲーション反応は4℃で一晩、16℃で4〜8時間、又は室温(約20〜25℃)で一時間未満、例えば約10、20、30、40、又は50分間行なえる。リガーゼ酵素およびリガーゼ反応のバッファーは、例えばNew England Biolabs, Ipswitch, MA 又は Promega, Madison, WIから市販されている。リガーゼ反応混合物にはATPが含まれている。
iv.環状ポリヌクレオチドの有無の検出
環状ポリヌクレオチドの形成は技術上知られた方法を使用して検出できる。例えば、環状ポリヌクレオチドは、ゲル電気泳動、制限エンドヌクレアーゼ分解分析、ラジオアイソトープ検出(例えば、32P-ラベル又は33P-ラベルのATPをリガーゼ反応に使用した場合)によって検出できる。他の方法も使用可能である。
ある実施態様では、環状ポリヌクレオチドはライゲートしていないヘアピン伸長用ポリヌクレオチド(修正又は未修正の)、あるいはライゲートしていないヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドのみでは検出できないユニークで連続したヌクレオチド配列の断片を包含している。環状ポリヌクレオチドにユニークな連続配列の断片は「ジップコード」配列とも呼ばれる。ジップコード配列はライゲートした3’−オーバーハングのヌクレオチド塩基を包含する。よって、ジップコード配列は標的核酸配列を識別できるヌクレオチド塩基を含むこととなる。通常、ジップコードはヘアピン伸長用ポリヌクレオチド(すなわち、伸長用プローブ)上に存在する。なぜなら、ジップコードは標的配列に伴なう特異性にマッチしているからである。該ヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチド(すなわち、ライゲーション用プローブ)は普遍的なプローブとなり得、4つの異なるプローブが使用され;それぞれが異なる5’塩基を有する。該方法の例示的実施態様は図示されている。
形成された環状ポリヌクレオチド中のジップコード配列は技術上知られたどのような方法ででも検出できる。いくつかの実施態様では、ジップコード配列は増幅される。ジップコード配列の増幅は、技術上知られている核酸増幅のためのいかなる技術を用いても行なうことができる。プライマーは、ヘアピン伸長用ポリヌクレオチド配列断片上又はヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチド配列断片上どちらの配列断片にもアニールでき、該ジップコード配列を含むまでに伸長する。例示的な方法論には、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、等温増幅法(ISA),ローリングサークル増幅法(RCA)、及びインビトロ翻訳法(IVT)がある。例えば、上記Ausubel、 PCR Primer: A Laboratory Manual, Dieffenbach, et al, eds, 2003, Cold Spring Harbor Laboratory Press; Nilsson, et al, Trends Biotechnol. (2006) 24(2): 83-8; Zhang, et al, Clin Chim Acta. (2006) 363(l-2):61-70; Zhang, et al, Gene (1998) 211 :277-85を参照。
増幅したジップコード配列(すなわち、アンプリコン)は、例えばラベル化プライマー(例えばラジオアイソトープ、蛍光色素分子、酵素、化学発光化合物、など)からの増幅又は増幅した配列へのラベル化ヌクレオチド塩基の組み込みにより直接検出できる。増幅したジップコード配列は、例えばこの増幅したジップコード配列をラベル化ポリヌクレオチドにハイブリダイズすることで間接的にも検出できる。このジップコード配列は、約4〜20塩基長、例えば約4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、又は20塩基長となり得る。ラベル化ポリヌクレオチドは、例えば蛍光色素分子、ラジオアイソトープ、酵素、化学発光化合物、あるいは他の検出可能な成分に付けられる。いくつかの実施態様では、該ポリヌクレオチドは蛍光色素分子に付けられている。適切な蛍光色素分子には、レゾルフィン色素、クマリン色素、キサンテン色素、シアニン色素、ボデピー(BODIPY)色素、ピレン、及び他の蛍光成分がある。ポリヌクレオチドをラベル化するための例示的蛍光成分は、例えばInvitrogen (Molecular Probes)及び Amershamから市販されており、ワールドワイドウェブ上invitrogen.comから入手可能なMolecular Probes Handbookに記載されている。ある実施態様では、蛍光色素分子はローダミン、例えばローダミングリーン、ローダミン6−G ,ローダミン101、である。ある実施態様では、該蛍光色素分子はCy3、アレクサフルオル532、又はフィコエリスリンである。
環状ポリヌクレオチド及び該環状ポリヌクレオチド中のジップコード配列の検出分解能は、該ライゲーション反応混合物をエキソヌクレアーゼ酵素に曝すことで増大させることができる。エキソヌクレアーゼは、いかなる未ライゲートのヘアピン伸長用ポリヌクレオチド及びいかなる未ライゲートのヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドをも消化する。
いくつかの実施態様では、直接的又は間接的にラベルした増幅ジップコード配列が、例えばアッセイ基板(例えばマルチウェルプレート、チップ)又はビーズの表面など、固体の基板に付着している。一種又は多重ラベル化したポリヌクレオチドは、固体基板に付着し得る。いくつかの実施態様では、直接ラベルし増幅したジップコード配列が固体基板(例えばマルチウェルプレート、チップ、ビーズ)に付着した相補的オリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズする。
他の実施態様では、増幅したジップコード配列が、リアルタイムPCR、例えば「モレキュラービーコン」プローブ(”molecular beacon” probe)又は技術上知られた同様の検出方法論で検出される。
ラベルし増幅したジップコード配列は、その後適切な装置で検出される。蛍光ラベルは、例えば照度計、蛍光光度計、レーザー検出システム、又はラジオアイソトープ検出器を使用して検出できる。いくつかの実施態様では、該検出装置はマルチウェルプレート、例えば96穴、192穴、384穴、768穴、1536穴のマルチウェルプレート中の多数の試料を同時に検出可能である。例えば、適切な照度計及び蛍光光度計は、例えばLuminex, Austin TX; Thermo Fisher Scientific, Waltham, MA; 及び Turner Biosystems, Sunnyvale, CAから市販されている。
b.抗原検出の方法
本方法は、レセプター−リガンド、リガンド−結合パートナー結合対の結合を評価するアッセイを行うのに適している。この方法は、免疫アッセイを行う上で鋭敏で効率的な検出法として役立つ。従って、本発明は試料中の抗原を検出する方法を含むものである。
i.オリゴヌクレオチド結合した抗体の試料との接触
上で論じたように、リガンド結合及び免疫アッセイにおいては、標的核酸は直接又は間接にリガンド又は抗体に付着している。
ある実施態様では、標的核酸はリガンド又は抗体に直接(すなわち共有)連結している。これは技術上知られたどの方法によっても達成できる。例えば、標的核酸は、標準的リンカー、例えばホモ−又はヘテロ−二官能性のリンカーを使用してリガンド又は抗体に連結し得る。例示的なヘテロ−二官能性のリンカーには、スクシンイミジル 4−N−マレイミドメチル−シクロヘキサン−1−カルボン酸塩(SMCC)又はスルホスクシンイミジル 4−N−マレイミドメチル−シクロヘキサン−1−カルボン酸塩(Sulfo−SMCC)/N−スクシンイミジル−S−アセチルチオ酢酸塩(SATA)又はN−スクシンイミジル−S−アセチルチオプロピオン酸塩(SATP)又はヒドラゾン/カルボニルがある。リガンド又は抗体にオリゴヌクレオチドを連結するのに使われる生化学結合部分(bioconjugation moieties)は、例えばPierce Biotechnology, Rockford, ILから市販されている。ある実施態様では、スクシンイミジル p−ホルミル安息香酸塩(SFB)を使用して、アミノ修飾したオリゴヌクレオチドにベンズアルデヒド部分を導入できる。スクシンイミジル 6−ヒドラジノニコチン酸アセトンヒドラゾン(SANH)を使用して検出用抗体にヒドラジン部分を導入できる。ヒドラジン修飾した検出用抗体は、その後5’−アルデヒド修飾したオリゴヌクレオチドと反応してオリゴ連結した検出用抗体を形成できる。例えば、図1を参照。
他の実施態様では、標的核酸はリガンド又は抗体に非共有連結している。例えば、該標的核酸はアダプター分子結合対の第一の要素(例えば、アビジン部分、アダプター分子結合対の第二の要素に特異的に結合する抗体)と連結でき、該リガンド又は抗体はアダプター分子結合対の第二の要素(例えばビオチン)に連結し得る。例えば図2及び3を参照。
本発明の検出方法は、どんなタイプの免疫アッセイ又はリガンド−結合パートナー結合対アッセイにも合うものである。例えば、本発明の免疫アッセイは標準的ELISA又はサンドウィッチ・キャプチャーのフォーマットで行なわれ得る。標準的ELISAのフォーマットでは、関心のある抗原(例えば試料中の)をまず(例えば、ビーズ、マルチウェルプレート、アレイチップなど)基板上に塗布し、その後、直接又は間接に標的核酸に連結した検出用抗体と結合させる。サンドウィッチ・キャプチャーのフォーマットでは、関心のある抗原(例えば試料中の)をまず捕捉用抗体に結合させ、その後、やはり直接又は間接に標的核酸に連結した検出用抗体と結合させる。いくつかの実施態様では、捕捉用抗体は、例えばビーズ、マルチウェルプレート、アレイチップなどの固体基板に結合される。ELISAの方法論は技術上周知のものである。例えば、The Elisa Guidebook, Crowther (Editor), Humana Press (2000)を参照。タンパク質アッセイ用チップは、例えばBio-Rad, Hercules, CAから市販されている。
ある実施態様では、捕捉用リガンド(例えば抗体)は、固体基板(例えば、ビーズ、マルチウェルプレート、アレイチップなど)上に固定化され、標的物質(例えば、抗原)を含む試料に触れさせる。該捕捉用リガンドは、試料中結合可能な標的物質に結合する。試料中結合しない物質は洗い流される。捕捉用リガンド−物質の複合体はその後、標的オリゴヌクレオチドに直接連結した該物質の結合パートナー(例えば、検出用抗体)に触れさせる。捕捉用リガンド−物質−結合パートナー(例えば、捕捉用抗体−抗原−検出用抗体)三元複合体の結合相互作用は、該標的核酸の存在によって検出される。図1を参照。
他の実施態様では、捕捉用リガンド(例えば抗体)は固体基板(例えば、ビーズ、マルチウェルプレート、アレイチップなど)上に固定化され、標的物質(例えば、抗原)を含む試料に触れさせる。該捕捉用リガンドは、試料中結合可能な標的物質に結合する。試料中結合しない物質は洗い流される。捕捉用リガンド−物質の複合体はその後、アダプター分子の第一の結合パートナー(例えば、アビジン部分、ビオチン部分)に直接連結した、物質の結合パートナー(例えば、検出用抗体)に触れさせる。該アダプター分子の第二の結合パートナー(例えば、ビオチン部分、アビジン部分、該アダプター分子の第一の結合パートナーに対する抗体)に直接連結した標的オリゴヌクレオチドが、間接的に(すなわち非共有的に)アダプター分子結合対によって該物質の検出用結合パートナーに結合する。捕捉用リガンド−物質−結合パートナー(例えば、捕捉用抗体−抗原−検出用抗体)三元複合体の結合相互作用は、標的核酸の存在によって検出される。図2及び3を参照。
当業者であれば、通常、結合のためのインキュベーションステップの間に、試料や反応混合物からの結合しない成分(例えば、抗原、抗体、リガンド、結合パートナー)は適切なバッファー、例えば、リン酸緩衝生理食塩水、又は1%以下のノニオン系洗剤、例えばTween−80を包含するTris−HClで洗い流されることが分かるだろう。また、非特異的結合は、例えば関連性のないタンパク質、例えばアルブミンでブロックし、もしくは最小限に抑えることが可能である。
関心ある抗原を検出するための試料は、上で論じたように、標的抗原を含むと疑われるどのような出所からのものでもよい。該試料は、反応混合物からでも被験体(例えば、動物又は植物)の組織或いは体液からのものでもよい。いくつかの実施態様では、試料は哺乳類の組織又は体液からのものである。例えば、試料は血液、血清、汗、涙、唾液、尿、又は他の体液からのものでもよい。該哺乳類はヒト、非ヒト霊長類、家畜(例えばイヌ又はネコ)、農業用家畜(例えば、ウマ、ウシ、ヒツジ、ブタ)、げっ歯類(例えば、マウス、ラット、ウサギ、ハムスター、など)からのものでもよい。組織はどのような身体組織でもよく、例えば生検からのものでもよい。試料は関心ある標的抗原を含んでも含んでいなくてもよい。
ii.抗体−抗原複合体の検出
抗体−抗原複合体の結合、又はリガンドがその結合パートナーに特異的に結合する結合は上に述べたステップに従って検出される。リガンド−物質、又は抗体−抗原複合体の検出は、通常、結合しなかった検出用抗体又はリガンド結合のパートナーが洗い流された後に行なわれるものである。本方法は、検出用抗体又はリガンドに連結した標的核酸を検出する。ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドは、ハイブリダイゼーションに十分な条件下で標的核酸と接触する。ハイブリダイゼーションに際し、該ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの3’−末端は、伸長反応で1、2、3、4、ないしそれ以上のヌクレオチド塩基分伸長し、修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドをもたらす。修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの3’−オーバーハングは、その後ヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドの3’−オーバーハングにハイブリダイズする。これらオーバーハングが相補的な場合には、修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドとヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドはライゲートして環状ポリヌクレオチドを形成し得る。該ライゲーションは、鋳型依存である。というのも、修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドかヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドのどちらかが該標的核酸にハイブリダイズすることなしには始まらないからである。しかし、ライゲーションはストリンジェントであり、ヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドの3’−オーバーハングに相補的なヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの3’−オーバーハングに依存する。
環状ポリヌクレオチドは、上で論じた技術上公知のいかなる方法を使用しても検出できる。ある実施態様では、形成した環状ポリヌクレオチドにユニークな核酸配列断片(すなわち、「ジップコード配列」)が検出される。ジップコード配列は技術上公知のどの方法ででも、例えば上で述べた増幅及びハイブリダイゼーションの技術などで検出できる。抗体−抗原複合体又はリガンドの結合パートナーへの結合を検出する方法は、上で述べたように、マルチプレックスの全自動又は部分自動システム中で行なえる。
c.多重検出(multiplex)の方法
本方法は、多数の標的核酸分子の有無の同時検出に特に適している。約10、100、500、1000、1500、2000もの、あるいはそれ以上の試料が、本方法により1つないしはそれ以上の標的核酸について同時に評価できる。多重測定は、上で論じたように、例えば市販のマルチウェルプレート、例えば48穴、96穴、192穴、384穴、768穴、1536穴のマルチウェルプレートで手軽に行なえる。他の実施態様では、多重測定はアレイチップを使用して行なわれる。
多重測定はまた、ハイスループットな条件下ででも全自動又は部分自動システム中で行なえる。本方法に適し得る自動システムは、例えばCaliper Life Sciences, Hopkinton, MAから入手可能である。
多重測定は、Bio-Plex (登録商標) システム (ワールドワイドウェブ上bio-rad.comに記載されている) を使用して手軽に行なえる。簡潔に言えば、Bio-Plex (登録商標) システムは、96穴のマルチウェルプレート(例えばマイクロプレート)中の試料の自動分析を可能にする。環状ポリヌクレオチドにアニールする、蛍光色素分子でラベルしたプライマーから増幅したジップコード配列のアンプリコンを、検出可能なビーズに連結した検出用オリゴヌクレオチドにハイブリダイズさせる。ある実施態様では、96穴の各ウェル中のビーズを、マイクロプレートのウェルの位置を固有に示す特定の色と強度を発しスペクトル的に区分可能な2種類の蛍光色素分子で内部ラベルする(すなわち、Luminex(登録商標) xMAP(登録商標)テクノロジー)。該ビーズ及びジップコード・アンプリコン上の蛍光色素分子ラベルは、フローサイトメトリーで検出される。液体工学のシステムがマイクロプレートからのビーズを分析するように仕向ける。この液体工学のシステムは、各ウェルからのビーズを一列に並べ、2連レーザーのフローサイトメトリーシステムで検出がなされる。第一のレーザーがビーズ中の蛍光色素分子を励起してマイクロプレート上の位置を特定する。第二のレーザーは増幅したジップコード配列に付着した蛍光色素分子を励起する。検出器が各ウェル中のビーズからの情報を記録・総合するので、増幅したジップコード配列からのシグナルが、マイクロプレート中の特定の位置(すなわち、試料、反応混合物)と関連付けられる。
多重アッセイのフォーマットでは、標的核酸の配列は、検定される各試料に対して同じものであっても違うものであってもよい。従って、環状ポリヌクレオチドの形成によって作り出されるジップコード配列もまた、検定される各試料に対して同じものであっても違うものであってもよいということになる。例えば、あるアッセイのフォーマットでは、標的核酸が同じものであり、検定される各試料のアッセイは、4つの反応混合物中、つまり各ヌクレオチド塩基(A,T,G,C)に対して一つずつ、で行なわれる。この実施態様では、ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドとヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドの配列は検定する各試料に対して同一のものとなり得る。ポジティブな検出シグナルは適切なdNTPを含むアッセイ反応混合物中で検出される。
別の多重アッセイのフォーマットでは、標的核酸は公知のものであり、検出用抗体又はリガンドに付着している。一種類の標的核酸配列を含む反応混合物が複数の異なる試料と接触するが、各試料は標的抗原を含んでいても含んでいなくてもよい。該反応混合物は少なくとも抗体又はリガンドに連結した標的核酸とヘアピン伸長用ポリヌクレオチドを含む。ヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドは、伸長反応を行なった後で標的核酸の存在下又は非存在下に反応混合物へと加える。標的核酸(すなわち形成した環状ポリヌクレオチド)は、検出用抗体が標的抗原に特異的に結合した反応混合物中にのみ検出される。いくつかの実施態様では、関心ある標的抗原は、例えば「サンドウィッチフォーマット」タイプの免疫アッセイのように、まず捕捉用抗体で試料から分離される。
さらに別の多重アッセイのフォーマットでは、1つあるいはそれ以上の試料を2つ又はそれ以上の(すなわち複数の)検出用抗体と接触させるが、各検出用抗体は異なる識別標的核酸に付着している。これら異なる標的核酸は、該標的核酸中の識別用(すなわち、署名入りの、ユニークな)ヌクレオチド塩基に応じて、同じか又は異なるヘアピン伸長用ポリヌクレオチドを用いて検出できる。この場合にもやはり、いくつかの実施態様では、関心ある標的抗原は、「サンドウィッチフォーマット」タイプの免疫アッセイのように、まず捕捉用抗体で試料から分離し得る。
3.キット
本発明は、本方法、特に免疫アッセイを行なうための試薬を包含するキットも提供する。該キットは検出用リガンド又は関心ある標的物質(例えば抗原)に対する結合パートナー(例えば抗体)を含み、該リガンド(例えば抗体)が直接又は間接に標的オリゴヌクレオチドに連結している。該標的オリゴヌクレオチドは、より長い核酸配列断片に含まれる1,2,3,4、ないしそれ以上のヌクレオチド塩基を含んでおり、この長い核酸配列断片がヘアピンにハイブリダイズする(すなわちヘアピンに相補的である)。この標的オリゴヌクレオチドは、上で述べたように、検出用抗体に直接連結し得る。他の実施態様では、この標的オリゴヌクレオチドはアダプター分子結合対の第一の要素(例えばアビジン)に直接連結しており、検出用抗体はアダプター分子結合対の第二の要素(例えばビオチン)に直接連結している。
他の実施態様では、例えばSNP検出には、標的オリゴヌクレオチドは連結していない。例えば、標的オリゴヌクレオチドは、試料中のもの又は試料から得られたものであってもよい。いくつかの実施態様では、標的ヌクレオチドはアレイのチップ、例えばシリカ、ガラス、セラミック、金属などのチップに付着している。このようなアッセイチップは技術上公知であり、例えばAffymetrixから市販されている。
このキットはさらに、識別ヌクレオチド塩基の5’側の標的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズするヘアピン伸長用ポリヌクレオチド、及び修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの伸長した3’−オーバーハングとハイブリダイズしライゲートする3’−オーバーハングを有するヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドを包含し得る。このヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドは通常、標的核酸にハイブリダイズしない。いくつかの実施態様では、このヘアピン伸長用ポリヌクレオチド及びヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドは約60ヌクレオチド塩基長未満、例えば40〜50ヌクレオチド塩基長である。
このキットはさらに、修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドとヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドのライゲーションにより形成される環状ポリヌクレオチドに特異的にハイブリダイズするプライマーを包含し得る。このプライマーは、環状ポリヌクレオチド上ライゲーション接合部分の5’側の配列断片に特異的にハイブリダイズする。このプライマーは、検出できる成分(例えば、ラジオアイソトープ、蛍光色素分子、酵素、化学発光化合物、など)でラベルされていてもされていなくてもよい。さらに、このキットは、検出できるようラベルされ(例えば、ラジオアイソトープ、蛍光色素分子、酵素、化学発光化合物、着色ビーズ、などで)、プライマーから増幅されたアンプリコンに特異的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドを包含し得る。いくつかの実施態様では、検出できるようラベルされたオリゴヌクレオチドは例えばビーズ、着色ビーズ、マルチウェルプレートなどの固体基板に付着している。いくつかの実施態様では、この検出できるようラベルされたオリゴヌクレオチドはモレキュラービーコンである。
このキットは任意的に、捕捉用リガンド、又は例えばサンドウィッチアッセイのキャプチャーフォーマットのように、関心ある抗原に結合するための結合パートナー(例えば抗体)も包含してよい。この捕捉用リガンド(例えば抗体)は、例えばビーズ、マルチウェルプレート、アレイチップ、などの固体基板上に固定化できる。いくつかのキットは、dNTP、ddNTP、適切なバッファーや補因子(例えばATP)、酵素(例えば、ポリメラーゼ、リガーゼ)及びこの方法を行なうための試薬の使用に関する使用説明書をも含むものである。このキットは、1枚かそれ以上のマルチウェルプレートも包含し得る。
多重アッセイの実施に供されるキットは、複数の(すなわち2つ又はそれ以上の)、それぞれが対応する検出用抗体又はリガンドに付着した、異なる標的核酸オリゴヌクレオチドを包含し得る。これら異なる標的核酸オリゴヌクレオチドは、識別ヌクレオチド塩基の断片のところでのみ違いがでるよう設計されており、これにより各反応混合物には同じヘアピン伸長用ポリヌクレオチドを使用し得る。しかし、いくつかのキットでは、複数の異なるヘアピン伸長用ポリヌクレオチドが含まれている。このキットはまた、同じか又は複数の異なるヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドを、検出すべき標的抗原の数と特性に応じて包含し得る。
4.反応混合物
この発明はさらに、反応混合物を提供する。この反応混合物には、伸長用反応混合物、ライゲーション用反応混合物、及び検出用反応混合物がある。
いくつかの実施態様では、伸長用反応混合物は、少なくとも、関心ある抗原に特異的に結合する検出用抗体に直接又は間接に(例えば、アダプター分子を通して)連結される標的オリゴヌクレオチド、識別ヌクレオチド塩基(上に述べた)の直5’側の標的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズするヘアピン伸長用ポリヌクレオチド、伸長用ポリメラーゼ、dNTP、及びddNTPを包含する。どのDNAポリメラーゼもこの伸長反応に使用でき、例えばDNAポリメラーゼ I、DNAポリメラーゼ Iのクレノウ断片、Taqポリメラーゼ、T4ポリメラーゼ、phi29DNAポリメラーゼ、VentR(登録商標)DNAポリメラーゼ、及び他の技術上公知のものがある。
他の実施態様では、例えばSNP検出には、標的オリゴヌクレオチドは連結していない。例えば、標的オリゴヌクレオチドは、試料中のもの又は試料から得られたものであってもよい。いくつかの実施態様では、標的ヌクレオチドはアレイのチップ、例えばシリカ、ガラス、セラミック、金属などのチップに付着している。このようなアッセイチップは技術上公知であり、例えばAffymetrixから市販されている。
ライゲーション用反応混合物は、少なくとも、1、2、3,又は4ヌクレオチド塩基の3’−オーバーハングを有する修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチド、正確に伸長した修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの3’−オーバーハングにハイブリダイズしライゲートする3’−オーバーハングを有するヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチド、リガーゼ、及びATPを含むバッファーを包含する。抗体に直接又は間接に連結した標的核酸は、入っていても入っていなくてもよい。
検出用反応混合物(例えば増幅用反応混合物)は、少なくとも、修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドとヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドのライゲーションにより形成される環状ポリヌクレオチド、この環状ポリヌクレオチドのライゲーション接合部分の5’側に特異的にアニールするプライマー、ポリメラーゼ、及びdNTPを包含する。この検出用反応混合物に使用する適切なDNAポリメラーゼは技術上公知であり、例えばDNAポリメラーゼ I、Taqポリメラーゼ、T4ポリメラーゼ、phi29DNAポリメラーゼ、VentR(登録商標)DNAポリメラーゼ、及び他の技術上公知のものがある。いくつかの実施態様では、プライマーは検出できるマーカー(例えばラジオアイソトープ、蛍光色素分子、酵素、化学発光化合物)でラベルされる。いくつかの実施態様では、検出用反応混合物はさらに、環状ポリヌクレオチドに特異的にアニールするプライマーから増幅したアンプリコンにハイブリダイズする、検出できるようラベルしたオリゴヌクレオチドを包含する。この検出できるようラベルしたオリゴヌクレオチドはモレキュラービーコンであってもよい。この検出できるようラベルしたオリゴヌクレオチドは蛍光色素分子に連結していてもよい。他の実施態様では、この検出できるようラベルしたオリゴヌクレオチドは、例えばビーズのような固体基板に付着している。
これら反応混合物は任意的に、捕捉用リガンド、又は例えばサンドウィッチアッセイのキャプチャーフォーマットのように、関心ある抗原に結合するための結合パートナー(例えば抗体)も包含してよい。この捕捉用リガンド(例えば抗体)は、例えばビーズ、マルチウェルプレート、などの固体基板上に固定化できる。いくつかのキットは、dNTP、ddNTP、適切なバッファーや補因子(例えばATP)、酵素(例えば、ポリメラーゼ、リガーゼ)及びこの方法を行なうための試薬の使用に関する使用説明書をも含むものである。いくつかの実施態様では、この反応混合物は1枚かそれ以上のマルチウェルプレートに包含されている。
多重アッセイを行なうための反応混合物は、複数の(すなわち2つかそれ以上の)、それぞれが対応する検出用抗体又はリガンドに付着した、異なる標的核酸オリゴヌクレオチドを包含し得る。これら異なる標的核酸オリゴヌクレオチドは、識別ヌクレオチド塩基の断片のところでのみ違いがでるよう設計されており、これにより各反応混合物には同じヘアピン伸長用ポリヌクレオチドを使用し得る。しかし、いくつかの反応混合物又は反応混合物の複製物では、複数の異なるヘアピン伸長用ポリヌクレオチドが含まれている。この反応混合物はまた、同じか又は複数の異なるヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドを、検出すべき標的抗原の数と特性に応じて包含し得る。
以下の実施例は例示するために提供するものであって、請求の範囲記載の発明を制限するためのものではない。
実施例1:オリゴヌクレオチド連結した検出用抗体でのシグナル増幅
この実施例では、ライゲートした伸長用及びライゲーション用ヘアピンプローブでの、抗原に結合したオリゴヌクレオチド連結抗体由来のシグナルの増幅を説明する。
標的特異的オリゴヌクレオチドは、例えば標準的SMCC/SATA又はヒドラゾン/カルボニルの生化学結合(bioconjugation)技術を用いて検出用抗体に共有連結している。例えば、スクシンイミジル p−ホルミル安息香酸塩(SFB)を使用して、アミノ修飾したオリゴヌクレオチドにベンズアルデヒド部分を導入する。スクシンイミジル 6−ヒドラジノニコチン酸アセトンヒドラゾン(SANH)を使用して検出用抗体にヒドラジン部分を導入する。ヒドラジン修飾した検出用抗体は、その後5’−アルデヒド修飾したオリゴヌクレオチドと反応してオリゴ連結した検出用抗体を形成する。このオリゴヌクレオチド連結した検出用抗体を用いてサンドウィッチを完成させ、その後オリゴヌクレオチド配列へのヘアピンプローブ(「伸長用プローブ」あるいは「ヘアピン伸長用ポリヌクレオチド」)の特異的ハイブリダイゼーションを行なう。図1を参照。
このオリゴヌクレオチドを鋳型として用い、一塩基ないしそれ以上がヘアピン上で伸長する。伸長した塩基はどの3種の組み合わせでもよいが、4種目の塩基はジデオキシヌクレオチドである。伸長したヘアピン(すなわち「修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチド」)はライゲーション用プローブ(すなわち「ヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチド」)にアニールして環状の分子(すなわち「環状ポリヌクレオチド」)を形成する。この環状分子の特異的核酸配列は、次のシグナル増幅の鋳型として機能する。このような増幅には、例えば標準的ポリメラーゼ連鎖反応、又は等温増幅法(IA),ローリングサークル増幅法(RCA)、及びインビトロ翻訳法(IVT)など他の鋳型増幅法がある。この環状の鋳型の形成は、伸長用プローブが正確に伸長してライゲーション用プローブを(リガーゼとともに)ライゲートせしめて環状分子を形成することを考えると、非常に特異的である。
この環状分子の形成は標的特異的アンプリコンの増幅を可能にする。この増幅から生じるアンプリコンは、ビーズをベースとした多重の検出用フォーマット(例えばBio-Plex)に掛けられる。96穴プレートでは、各ウェルは多数の検体の同時検出に順応できる。免疫アッセイにおける標的抗原の場合には、検出する各標的について、環状の生成物が形成されるだろう。環状生成物上に位置する「ジップコード配列」は特異的アンプリコンが環状生成物の外で増幅することを可能にし、この増幅生成物のみが対応するオリゴヌクレオチド連結ビーズにハイブリダイズすることになる。図5を参照。
図2:オリゴヌクレオチド連結したストレプトアビジンでのシグナル増幅
この実施例では、ライゲートした伸長用及びライゲーション用ヘアピンプローブでの、抗原に結合したビオチン化抗体に結合したオリゴヌクレオチド連結ストレプトアビジン由来のシグナルの増幅を説明する。
アダプター分子(例えばアビジン−ビオチン相互作用)を使用したフォーマットは、ビオチン化した検出用抗体を使用する現行のサンドウィッチのフォーマットを維持している。この例では、標的特異的なチオ−オリゴ−ヌクレオチドをDTT処理で還元し、その後、マレイミド誘導体化したストレプトアビジンに連結させる。この方法はオリゴヌクレオチドを検出用抗体に連結させることを回避でき、代わって、ビオチン化抗体をストレプトアビジン−オリゴヌクレオチドに結合させる。この方法の利点には、i)より効率的な連結法であること、ii)厳しい連結手法による抗体不活性化の可能性を低減できるということ、がある。図2を参照。
実施例3:オリゴヌクレオチド連結した抗ビオチン抗体でのシグナル増幅
この実施例では、ライゲートした伸長用及びライゲーション用ヘアピンプローブでの、抗原に結合したビオチン化抗体に結合したオリゴヌクレオチド連結抗ビオチン抗体由来のシグナルの増幅を説明する。
このフォーマットは、該オリゴヌクレオチドの連結法に抗ビオチン抗体を使用する。このケースでは、標的特異的なオリゴヌクレオチドは抗ビオチン抗体に連結している。この方法は、オリゴヌクレオチドを唯一変動するものとするため、該オリゴヌクレオチド連結法をより普遍的で費用効果的なものにする。図3を参照。
実施例4.一塩基変異多型のビーズ・ベースの多重検出
このフォーマットは、とりわけSNP検出に対処するために使用できる。このケースでは、各4倍体がそれぞれA,C、G及びTの伸長をテストする試料を表す。24のビーズ領域での24倍体(24のSNP)の検出を仮定すると、各96穴のプレートは24個の試料に順応できる。24より多くのSNPを分析するには、追加のビーズ領域が必要となる。あるいは、もし24のビーズ領域のみしか使用できないとすれば、同じ試料を追加のウェルに分割することができる。SNPのタイプを特定するには、各試料を4つのそれぞれのウェル(A,B,C,D)に分割する。各ウェルには、SNPの可能性のある個所の直5’側にアニールするプライマーからのプローブ伸長反応のために、それぞれのヌクレオチド(dATP,dGTP,dCTP,又はdTTP)が加えられる。各ウェル中での伸長及びライゲーションの後に形成される環状生成物がSNPを特定する(例えば、もし環状生成物が図4の1Aのウェルで形成されたなら、このSNPの正体はTとなる)。図4を参照。
検出するそれぞれのSNPに対して、環状生成物は一つだけ、4つのウェルの一つに生成する。環状生成物の形成を確認するには、環状生成物のみを増幅させる。増幅した配列のみをオリゴヌクレオチド連結したビーズにハイブリダイズさせる。この方法の特異性をさらに改善するには、非環状生成物を分解するよう、エキソヌクレアーゼ分解のステップを用いてライゲーション生成物を浄化することができる。
SNPの箇所を特定するには、SNPに特異的な検出用プローブにジップコード配列を導入する。環状生成物が形成されれば、このジップコード配列が増幅される。増幅したジップコード配列は蛍光検出用のビーズ上に付着した配列にハイブリダイズする。各ウェルで多重のSNP検出をするには、各SNPはユニークなジップコード配列をもった検出用プローブを有し得る。多数の検出用プローブを各ウェルに添加することができる。各ウェルに加える検出用プローブの数は、多重化に利用できるビーズ領域の数に依存する。多重化には、多数の環状生成物を同時に生成し増幅する。これら増幅した生成物を差別化するために、多種のビーズを添加する。それぞれのビーズ領域は、SNPが位置するところの検出用プローブにマッチしたジップコード配列と対になっている。環状生成物からのアンプリコンは多重検出のためのビーズ上の配列にハイブリダイズするだろう。各ビーズ領域は各SNPに特異的である。
ここに記載の実施例及び実施態様は説明の目的のみのものであり、その範囲内での種々の改良又は変更は、当業者に対して示唆され、また、本出願の精神及び範囲内に、そして、添付された請求の範囲の範囲内に含まれるべきであることは、理解される。ここに引用したすべての刊行物、特許、特許出願は、あらゆる目的において、参照により全体として援用される。

Claims (36)

  1. 試料中の標的核酸を検出する方法であって、
    a)試料中に標的核酸が存在する場合にヘアピン伸長用ポリヌクレオチドが該標的核酸とハイブリダイズする条件下で、試料を該ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドと接触させるステップ;
    b)ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドを少なくとも2ヌクレオチドだけ鋳型依存的に伸長させて、少なくとも2ヌクレオチドの3’−オーバーハングを有する修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドを形成させるステップ;
    c)上記修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドを、ヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドにリガーゼの存在下接触させるステップ、ここで該ヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドは少なくとも2ヌクレオチドの3’−オーバーハングを有し、該ヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドの該3’−オーバーハングは、該修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの3’−オーバーハングと同数のヌクレオチドを有し、かつ相補的であるので、該リガーゼが該修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの3’−末端を該ヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドの5’−末端にライゲートし、かつ該ヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドの3’−末端を該修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの5’−末端にライゲートでき、ここで該ライゲーションは鋳型非依存のライゲーションであり、それにより環状ポリヌクレオチドを形成する;そして
    d)該環状ポリヌクレオチドの有無を検出するステップ、ここで該環状ポリヌクレオチドの存在が上記試料中の標的核酸の存在を示す、
    の各ステップを含んでなる方法。
  2. 前記環状ポリヌクレオチドをプライマーと接触させ、該プライマーの鋳型依存伸長の生成物を測定することにより、該環状ポリヌクレオチドを検出する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記鋳型依存伸長がポリメラーゼ連鎖反応を含んでなる、請求項2に記載の方法。
  4. 前記鋳型依存伸長が等温増幅法を含んでなる、請求項2に記載の方法。
  5. 前記鋳型依存伸長がローリングサークル増幅法を含んでなる、請求項2に記載の方法。
  6. 前記標的核酸が抗体に結合している、請求項1に記載の方法。
  7. 前記生成物が、検出可能な試薬に結合した相補的ポリヌクレオチドに該生成物をハイブリダイズさせることにより検出できる、請求項2に記載の方法。
  8. 前記検出可能な試薬がビーズである、請求項7に記載の方法。
  9. 前記方法が多重(multiplex)フォーマットで行なわれる、請求項1に記載の方法。
  10. 試料中の抗原を検出する方法であって:
    a)抗原が存在する場合に抗体が抗原と複合体を形成する条件下で抗体の抗原結合領域を試料と接触させるステップ、ここで該抗体は標的オリゴヌクレオチドに結合している;
    b)結合しない抗体を、該抗体と該抗原の複合体から分離するステップ;そして
    c)該抗体と該抗原との複合体を検出するステップ、ここで該検出ステップは次のステップを含んでなる:
    i)該標的オリゴヌクレオチドを、ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドが該標的ポリヌクレオチドとハイブリダイズする条件下で、該ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドと接触させるステップ、
    ii)少なくとも1ヌクレオチドの3’−オーバーハングを含む修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドを形成させるよう、該ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドを少なくとも1ヌクレオチドだけ鋳型依存的に伸長させるステップ、
    iii)該修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドをヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドにリガーゼの存在下接触させるステップ、ここで該ヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドは少なくとも1ヌクレオチドの3’−オーバーハングを含み、該ヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドの該3’−オーバーハングは、該修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの3’−オーバーハングと同数のヌクレオチドを有し、かつ相補的であるので、該リガーゼが該修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの3’−末端を該ヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドの5’−末端にライゲートし、かつ該ヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドの3’−末端を該修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの5’−末端にライゲートでき、ここで該ライゲーションは鋳型非依存のライゲーションであり、それにより環状ポリヌクレオチドを形成する;そして
    d)該環状ポリヌクレオチドの有無を検出するステップ、ここで該環状ポリヌクレオチドの存在が抗体及び抗原の複合体の存在を示す、
    の各ステップを含んでなる方法。
  11. 以下の:
    a)標的オリゴヌクレオチドに結合されている検出用抗体;
    b)該標的オリゴヌクレオチドに特異的にハイブリダイズするヘアピン伸長用ポリヌクレオチド、ここで該ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドが該標的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズする際に、該ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの少なくとも1ヌクレオチドの鋳型依存伸長が、少なくとも1ヌクレオチドの3’−オーバーハングを含む修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドを形成する;そして、
    c)該修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの3’−オーバーハングに特異的にハイブリダイズする3’−オーバーハングを含むヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチド、これによって環状ポリヌクレオチドを形成する;
    を含んでなるキット。
  12. 前記環状ポリヌクレオチド中の固有のヌクレオチド配列にハイブリダイズするプライマーをさらに含んでなる、請求項11に記載のキット。
  13. 前記プライマーが蛍光色素分子に結合されている、請求項12に記載のキット。
  14. 前記環状ポリヌクレオチド中の前記ユニークなヌクレオチド配列から増幅した核酸配列にハイブリダイズする検出可能なオリゴヌクレオチドをさらに含んでなる、請求項11に記載のキット。
  15. 前記検出可能なオリゴヌクレオチドが蛍光色素分子に付着した、請求項14に記載のキット。
  16. 前記検出可能なオリゴヌクレオチドがビーズに付着した、請求項14に記載のキット。
  17. デオキシヌクレオチド三リン酸(dNTP)及びポリメラーゼをさらに含んでなる、請求項11に記載のキット。
  18. ジデオキシヌクレオチド三リン酸(ddNTP)をさらに含んでなる、請求項17に記載のキット。
  19. 標的オリゴヌクレオチドに付着した複数の検出用抗体、複数のヘアピン伸長用ポリヌクレオチド、及び複数の標的オリゴヌクレオチドを同時に検出するに十分な複数のヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドをさらに含んでなる、請求項11に記載のキット。
  20. 前記複数の抗体の一つに結合されているオリゴヌクレオチドがそれぞれ異なる核酸配列を有する、請求項19に記載のキット。
  21. 前記複数の抗体の一つに結合されているオリゴヌクレオチドがそれぞれ同じ核酸配列を有する、請求項19に記載のキット。
  22. 捕捉用抗体をさらに含んで成り、該捕捉用抗体が前記検出用抗体と同じ抗原に特異的に結合する、請求項11に記載のキット。
  23. 前記捕捉用抗体が固体基板に結合されている、請求項22に記載のキット。
  24. 以下の:
    a)オリゴヌクレオチドに結合されている抗体;
    b)該標的オリゴヌクレオチドに特異的にハイブリダイズするヘアピン伸長用ポリヌクレオチド、ここで該ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドが該標的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズする際に、該ヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの少なくとも1ヌクレオチドの鋳型依存伸長が、少なくとも1ヌクレオチドの3’−オーバーハングを含む修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドを形成する;そして、
    c)少なくとも1ヌクレオチドの鋳型依存型伸長の後、該修正済みヘアピン伸長用ポリヌクレオチドの3’−オーバーハングに特異的にハイブリダイズする3’−オーバーハングを含むヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチド
    を含んでなる反応混合物。
  25. 前記環状ポリヌクレオチド中の固有のヌクレオチド配列にハイブリダイズするプライマーをさらに含んでなる、請求項24に記載の反応混合物。
  26. 前記プライマーが蛍光色素分子に結合されている、請求項25に記載の反応混合物。
  27. 前記環状ポリヌクレオチド中の前記固有のヌクレオチド配列から増幅した核酸配列にハイブリダイズする検出可能なオリゴヌクレオチドをさらに含んでなる、請求項24に記載の反応混合物。
  28. 前記検出可能なオリゴヌクレオチドが蛍光色素分子に結合されている、請求項27に記載の反応混合物。
  29. 前記検出可能なオリゴヌクレオチドがビーズに結合されている、請求項27に記載の反応混合物。
  30. デオキシヌクレオチド三リン酸(dNTP)及びポリメラーゼをさらに含んでなる、請求項24に記載の反応混合物。
  31. ジデオキシヌクレオチド三リン酸(ddNTP)をさらに含んでなる、請求項30に記載の反応混合物。
  32. 標的オリゴヌクレオチドに結合されている複数の検出用抗体、複数のヘアピン伸長用ポリヌクレオチド、及び複数の標的オリゴヌクレオチドを同時に検出するに十分な複数のヘアピンライゲーション用ポリヌクレオチドをさらに含んでなる、請求項24に記載の反応混合物。
  33. 前記複数の抗体の一つに結合されているオリゴヌクレオチドがそれぞれ異なる核酸配列を有する、請求項32に記載の反応混合物。
  34. 前記複数の抗体の一つに結合されているオリゴヌクレオチドがそれぞれ同じ核酸配列を有する、請求項32に記載の反応混合物。
  35. 捕捉用抗体をさらに含んで成り、該捕捉用抗体が前記検出用抗体と同じ抗原に特異的に結合する、請求項24に記載の反応混合物。
  36. 前記捕捉用抗体が固体基板に結合されている、請求項35に記載の反応混合物。
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