JP6172640B2 - 核酸の定量方法、検出プローブ、検出プローブセット、及び核酸の検出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、核酸の定量方法、検出プローブ、検出プローブセット、及び核酸の検出方法に関する。
従来、細胞内の遺伝子発現量を測定する手段としてmRNAをターゲットとしたDNAマイクロアレイが広く用いられている。21世紀に入って、短鎖の非コードRNAであるmiRNAが、生体内の遺伝子発現の制御をしていることが報告され、miRNAの異常発現とがんを初めとした様々な疾患との関係が明らかになりつつある。このような知見に基づき、miRNAをターゲットとしたDNAマイクロアレイの開発競争が繰り広げられている。
更に、2008年にmiRNAが血液中を循環していることが発見されたことにより(非特許文献1参照)、血液検査するだけでがんの診断ができる可能性が示され、miRNAをターゲットとしたDNAマイクロアレイ市場が近い将来急拡大するものと見込まれている。
一方、cDNAへの逆転写反応を利用した定量PCR(qRT−PCR)法もmiRNAを定量する技術として広く実用化されている。定量PCR法は、逆転写酵素を用いてmiRNAをcDNAに変換し、該cDNAを増幅することにより、鋳型となったmiRNA量を見積もる方法である。定量PCR法は、PCR反応を用いて一定量まで増幅したcDNA量を測定する方法であるため、DNAマイクロアレイに比べて定量性が高い一方で、複数のサンプルや多種のmiRNAに対する並列処理が難しいという問題点がある。
miRNAをターゲットとした既存のDNAマイクロアレイ(以下、miRNA標的DNAマイクロアレイという。)は、目的となるmiRNAに相補的にハイブリダイズする遺伝子配列を持つ核酸プローブを透明基板上に並べたものである。
miRNA標的DNAマイクロアレイを用いたmiRNAの定量方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。先ず、生体サンプルからmiRNAを抽出し、該miRNAを蛍光標識した後に、miRNA標的DNAマイクロアレイに添加し、基板上の核酸プローブにハイブリダイズさせる。次いで、基板に非特異的に吸着したmiRNAを洗浄した後、蛍光強度を指標にmiRNA量を見積もる。
生体サンプルからmiRNAを調製する際には、生体サンプルから全RNAを抽出・精製し、miRNAを含む全RNAを蛍光標識した後に、蛍光標識miRNAを含む蛍光標識全RNAを、miRNA標的DNAマイクロアレイに接触させる。
しかし、生体内、特に血液中のmiRNA量は、全RNA中、0.01質量%と極めて少ないため、このような前処理の過程が複雑な場合、miRNAは、ピペット操作の途中で吸着や分解の影響を受けやすい。さらに、測定ごとの蛍光標識率の変動が測定結果の再現性を低くしてしまうという問題点も持ち合わせている。
また、このような手作業による前処理は、研究者や臨床検査技師の技術差によって影響を受けるため、将来的にはμ−TAS(Micro−Total Analysis Systems)を用いて、全ての前処理工程をチップ上で行えるように全自動化されることが望まれている。ここで、μ−TASとは、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いて、チップ上に微小な流路や反応室、混合室を設け、一つのチップ上で生体分子を分析するマイクロ流体デバイスを意味する。
しかしながら、以下のように蛍光標識法がボトルネックとなり、全自動化への組み込みが進んでいない。
miRNAの主な蛍光標識法として、miRNAの塩基部分に直接蛍光標識する方法や、T4DNAリガーゼなどの酵素を用いてmiRNAの3’末端に蛍光標識したヌクレオチドを付加する方法が挙げられる。
しかし、これらの方法では全ての核酸が非特異的に蛍光標識されるため、基板上の核酸プローブにハイブリダイゼーションさせる前に、予め蛍光標識された標的miRNAから未反応の蛍光試薬等を取り除く必要がある。これらの分離にはゲルろ過クロマトグラフィーを用いるのが一般的であり、約22塩基と短いmiRNAを、未反応の蛍光試薬から精度良く分離する必要がある。例えば、μ−TASを用いて分離する場合には、生体サンプルを、樹脂の詰まった領域を長距離移動させる工程が必要であり、スペースの限られたチップ内でかかる工程を行うのは極めて難しい。また、例え可能であっても、連続して実験を繰り返すためには、未反応の蛍光試薬を洗い流すために長時間の洗浄が必要であり、現実的ではない。
上記の問題点に対し、未反応の蛍光色素の分離過程を省いてmiRNAを検出できるサンドイッチ型マイクロアレイ法が考案されている(特許文献1参照。)。
係るサンドイッチ型マイクロアレイ法の第1の方法として、具体的には、以下の工程が挙げられる。先ず、第1の部分100及び第2の部分101からなる各miRNA103に相補的な配列を有する核酸プローブを二分割し、捕捉プローブ104(Capture probe)と検出プローブ105(Detect probe)とする。そして、各miRNA103の第1の部分100に相補的な配列を有する捕捉プローブ104群を基板106上に配列させてマイクロアレイを作製する(図5参照)。
次いで、各miRNA103を、作製したマイクロアレイ基板(基板106)に接触させた後、各miRNA103の第2の部分101に相補的な配列を有する検出プローブ105群を含む溶液をマイクロアレイ基板(基板106)に接触させることで、miRNA103、捕捉プローブ104、検出プローブ105の3者をハイブリダイゼーションさせる(図5参照)。検出プローブ105は、miRNA103の第2の部分101を認識して結合するため、捕捉プローブ104への非特異的な結合は起こらず、未反応の検出プローブ104をクロマトクラフィーなどで分離する必要がない。
しかしながら、特許文献1に記載の第1の方法では、miRNA103に相補的な配列を有する核酸プローブを2つに分割することにより、1つのプローブ上のmiRNA103に相補的な配列はそれぞれ10塩基程度となる。その結果、miRNA103と核酸プローブとの親和性が減少し、血液中に極微量しか存在しないmiRNA103を正確に定量することが難しい。
また、生体サンプル中には約70塩基のpre−miRNA(miRNAの前駆体)が含まれている。pre−miRNAは約22塩基のmiRNAの配列を含んでいるため、特許文献1の第1の方法では両者を区別できず、遺伝子発現制御機能を有するmiRNAのみを正確に定量できないという根本的な問題を抱えている。
この解決策として特許文献1に記載の第2の方法では、更に、リガーゼを用いてmiRNA103と核酸プローブを共有結合させる方法が提案されている(図6参照)。しかしながら、図5に示される第1の方法において、リガーゼを用いた場合、miRNA103とハイブリダイズした検出プローブ105と捕捉プローブ104が共有結合した後、miRNA103が解離して他の捕捉プローブ104に結合することにより、同一分子のmiRNA103が複数回に亘って検出される危険がある。
一方、図6に示される第2の方法においては、さらに2種類の橋渡し用プローブ107,108(c−bridge107, d−bridge108)を使用することで、捕捉プローブ104とmiRNA103と検出プローブ109とをライゲーションにより共有結合させ、基板106上に捕捉されたmiRNA103が基板106から解離することを防いでいる。
国際公開第2008/052774号
Mitchellら、Proc.Nat.Acad.Sci.、第105巻、第10513〜10518頁、2008年
しかしながら、例えば、特許文献1に記載の第2の方法では、miRNA103と4種類のプローブが全て衝突して5種類の分子が複合体を形成した場合のみシグナルが検出されるため、定量性が悪くなるという問題を抱えており、操作も煩雑で時間を要する。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、簡便で、高精度かつ高感度に、核酸を定量することができる核酸の定量方法、並びに、該核酸の定量方法に用いられる検出プローブ、検出プローブセット、及び核酸の検出方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記の課題を解決するため、鋭意研究を行った結果、ステムループ構造を形成する検出プローブを用いることにより課題を解決できることを見出した。本発明の一実施態様は、下記(1)〜(5)を提供するものである。
(1)本発明の一実施態様における核酸の定量方法は、
(a)第1の部分及び第2の部分からなる核酸を含有する核酸試料と、
ステムループ構造を形成し、前記第2の部分とハイブリダイズし得る配列を含み、5’突出末端又は3’突出末端を有し、標識物質により標識されている検出プローブと、を含む溶液を、
前記第1の部分とハイブリダイズし得る配列を含む捕捉プローブが固定された基板に接触させる工程と、
(b)前記第2の部分を前記検出プローブにハイブリダイズさせ、前記第1の部分を前記捕捉プローブにハイブリダイズさせ、前記基板上に核酸−検出プローブ−捕捉プローブ複合体を形成させる工程と、
(c)前記検出プローブの末端と、前記核酸及び前記捕捉プローブの末端と、をライゲーションさせる工程と、
(d)前記基板上に形成された前記核酸−検出プローブ−捕捉プローブ複合体中の標識物質を定量的に検出し、検出結果から前記核酸試料中の核酸を定量する工程と、
を有することを特徴とする。
(2)本発明の一実施態様における検出プローブは、核酸試料中の第1の部分及び第2の部分からなる核酸を検出するために用いられる検出プローブであって、相補鎖を形成する2つのステム部と、前記2つのステム部間の領域であり、標識物質により標識されているループ部と、前記第2の部分とハイブリダイズし得る配列からなり、5’突出末端又は3’突出末端と、を備えることを特徴とする。
(3)本発明の一実施態様における検出プローブセットは、核酸試料中の複数種類の第1の部分及び第2の部分からなる核酸を検出するために用いられる複数種類の検出プローブからなる検出プローブセットであって、前記複数種類の検出プローブは、相補鎖を形成する2つのステム部と、前記2つのステム部間の領域であり、それぞれ、異なる種類の標識物質により標識されているループ部と、前記第2の部分とハイブリダイズし得る配列からなり、5’突出末端又は3’突出末端と、を備え、前記ループ部の標識と前記第2の部分の塩基配列が対応づけられていることを特徴とする。
(4)本発明の一実施態様における核酸の検出方法は、
(a)第1の部分及び第2の部分からなる核酸を含有する核酸試料と、
ステムループ構造を形成し、前記第2の部分とハイブリダイズし得る配列を含み、5’突出末端又は3’突出末端を有し、標識物質により標識されている検出プローブと、を含む溶液を、
前記第1の部分とハイブリダイズし得る配列を含む捕捉プローブが固定された基板に接触させる工程と、
(b)前記第2の部分を前記検出プローブにハイブリダイズさせ、前記第1の部分を前記捕捉プローブにハイブリダイズさせ、前記基板上に核酸−検出プローブ−捕捉プローブ複合体を形成させる工程と、
(c)前記第1の部分を前記捕捉プローブにハイブリダイズさせ、前記検出プローブの末端と、前記核酸及び前記捕捉プローブの末端と、をライゲーションさせる工程と、
(d)前記基板上に形成された前記核酸−検出プローブ−捕捉プローブ複合体中の標識物質を検出する工程と、
を有することを特徴とする。
(5)本発明の一実施態様における核酸の検出方法は、
(a’)第1の部分及び第2の部分からなる核酸を含有する核酸試料を、前記第1の部分とハイブリダイズし得る配列を含む捕捉プローブが固定された基板に接触させる工程と、
(b’)ステムループ構造を形成し、前記第2の部分とハイブリダイズし得る配列を含み、5’突出末端又は3’突出末端を有し、標識物質により標識されている検出プローブを、前記基板に接触させて前記第2の部分を前記検出プローブにハイブリダイズさせ、前記第1の部分を前記捕捉プローブにハイブリダイズさせ、前記基板上に核酸−検出プローブ−捕捉プローブ複合体を形成させる工程と、
(c)前記第1の部分を前記捕捉プローブにハイブリダイズさせ、前記検出プローブの末端と、前記核酸及び前記捕捉プローブの末端と、をライゲーションさせる工程と、
(d)前記基板上に形成された前記核酸−検出プローブ−捕捉プローブ複合体中の標識物質を検出する工程と、
を有することを特徴とする。
本発明によれば、高精度に、核酸を定量することができる。
本実施形態における核酸の定量方法の一態様の模式図である。 本実施形態における検出プローブの一態様の模式図である。 実施例1におけるmiRNAの定量結果である。 実施例2におけるmiRNAの定量結果である。 従来の核酸の定量方法の一態様の模式図である。 従来の核酸の定量方法の一態様の模式図である。 本実施形態における核酸の定量方法の一態様の模式図である。 実施例4における電気泳動の結果である。 実施例5におけるマイクロチップの模式図である。 実施例5におけるガラス基板上に固定した検出プローブの蛍光像である。 実施例5におけるガラス基板上に固定した捕捉プローブ又は検出プローブの蛍光像である。
≪核酸の定量方法≫
検出対象の核酸としては、特に限定されないが、miRNAや転写が途中で止まった短鎖mRNA等の短鎖RNAが好ましく、生体内に多種類存在し、遺伝子発現の制御に関与しているmiRNAがより好ましい。
一例として、本実施形態の核酸の定量方法は、
(a)第1の部分及び第2の部分からなるmiRNAを含有する核酸試料と、
ステムループ構造を形成し、前記第2の部分とハイブリダイズし得る配列を含み、5’突出末端又は3’突出末端を有し、標識物質により標識されている検出プローブと、を含む溶液を、
前記第1の部分とハイブリダイズし得る配列を含む捕捉プローブが固定された基板に接触させる工程と、
(b)前記第2の部分を前記検出プローブにハイブリダイズさせ、前記第1の部分を前記捕捉プローブにハイブリダイズさせ、前記基板上にmiRNA−検出プローブ−捕捉プローブ複合体を形成させる工程と、
(c)前記検出プローブの末端と、前記miRNA及び前記捕捉プローブの末端と、をライゲーションさせる工程と、
(d)前記基板上に形成された前記miRNA−検出プローブ−捕捉プローブ複合体中の標識物質を定量的に検出し、検出結果から前記核酸試料中のmiRNAを定量する工程と、
を有する。
以下、図1を参照しながら、本実施形態における各工程について説明する。
工程(a)は、第1の部分1及び第2の部分2からなるmiRNA3を含有する核酸試料と、ステムループ構造を形成し、前記第2の部分2とハイブリダイズし得る配列5bを含み、5’突出末端又は3’突出末端を有し、標識物質5aにより標識されている検出プローブ5と、を含む溶液を、第1の部分1とハイブリダイズし得る配列を含む捕捉プローブ4が固定された基板6に接触させる工程である。
図1に示すように、検出対象のmiRNA3を、第1の部分1及び第2の部分2に2分割する。即ち、miRNA3は、第1の部分及び第2の部分からなる。
捕捉プローブ4及び検出プローブ5は、それぞれ、miRNA3の第1の部分1及び第2の部分2にハイブリダイズし得るものである。そのため、第1の部分1及び第2の部分2の長さは、5〜17塩基が好ましく、約22塩基からなるmiRNAを2分割した塩基数という観点から、7〜15塩基がより好ましい。
これら第1の部分1及び第2の部分2の長さは、(1)第1の部分1及び第2の部分2のTm値がT4DNAリガーゼの至適温度(37℃)付近であること、及び(2)配列特異性が保たれること、の2点が担保されていれば上記塩基数に限定されない。上記2点は、第1の部分1及び第2の部分2のGC含有量や標的miRNAに類似の核酸の存在などによって影響される。
本実施形態においては、miRNA3の5’側の部分を第1の部分1とし、miRNA3の3’側の部分を第2の部分2とする。
尚、本発明及び本願明細書において「ハイブリダイズし得る」とは、本発明に用いられる捕捉プローブ及び検出プローブの一部がストリンジェントな条件下で標的核酸(標的miRNA)にハイブリダイズし、標的核酸(標的miRNA)以外の核酸分子にはハイブリダイズしないことを意味する。「ストリンジェントな条件」とは、例えば、Molecular Cloning−A LABORATORY MANUAL THIRD EDITION(Sambrookら、Cold Spring Harbor Laboratory Press)に記載の条件が挙げられる。
核酸試料は、核酸を含有する試料であれば、特に限定されないが、例えば、本実施形態の核酸の定量方法をがんの診断に用いる場合には、がんの発症が確認されている者、若しくはがんの発症が疑われている者、又はがん治療を受けている患者等の被験者の血液、リンパ液、髄液、精液、唾液、尿等のサンプルから核酸を抽出することにより得られるものであることが好ましい。これらのサンプルからの核酸抽出は、トリゾルを用いる等、定法により行うことができるが、短鎖RNAを抽出する方法を利用することが好ましい。
上述したように、血液中のmiRNA量は、全RNA中、0.01質量%と極めて少ないため、サンプルから抽出された全RNAから分画により濃縮したmiRNAを核酸試料として用いてもよいが、本実施形態においては、検出対象のmiRNA自体を標識物質で標識する必要が無いため、分画操作をしていないものを核酸試料といて用いてもよい。
捕捉プローブ4は、5’末端領域に、miRNA3の第1の部分1とハイブリダイズし得る配列を含む。
miRNA3を高精度に定量する観点から、捕捉プローブ4は、miRNA3の第2の部分2とハイブリダイズしないように、miRNA3の第2の部分2に相補的な配列を含まないことが好ましい。
基板6に固定された捕捉プローブ4が、miRNA3とハイブリダイゼーションするためには、分子的な自由度が必要であることから、捕捉プローブ4は、基板6と結合する3’末端にスペーサー4aを有していることが好ましい。スペーサー4aの長さとしては、特に限定されないが、3〜50塩基が好ましく、5〜25塩基がより好ましい。ただし、スペーサーに用いられる塩基は、同程度の長さと柔らかさを持ったPEG等のリンカーで代替可能である。係る場合には、スペーサー4aに用いられる塩基数は0塩基でもよい。
捕捉プローブ4の長さは、プローブとして機能するために必要な長さであれば特に限定されないが、第1の部分1及びスペーサー4aの塩基数を勘案し、3〜50塩基が好ましく、5〜40塩基がより好ましい。
捕捉プローブ4は、DNAでもRNAでもよく、DNAやRNAと同様の機能を有するものであれば、天然、非天然に限られず、PNA(ペプチド核酸)、LNA(Locked Nucleic Acid)、BNA(Bridged Nucleic Acid)等の人工核酸を含むものであってもよい。DNAやRNAと比較して、標的miRNA3との親和性が高く、DNA分解酵素やRNA分解酵素に認識されにくく、T4DNAリガーゼ等のDNAリガーゼの基質になり得る観点から、捕捉プローブ4は、LNA又はBNAを含むことが好ましい。
工程(c)におけるライゲーションに際し、本実施形態においては、捕捉プローブ4の5’末端を、T4ポリヌクレオチドキナーゼ等の酵素を用いて、リン酸化しておくことが好ましい。
また、工程(d)において、基板6上に形成されたmiRNA3―検出プローブ5−捕捉プローブ4複合体を定量するに際し、捕捉プローブ4は、検出プローブ5を標識する標識物質とは異なる種類の標識物質で標識されていることが好ましい。捕捉プローブ4を標識する標識物質としては、後述する検出プローブ5の標識に用いられるものと同様のものが挙げられる。
捕捉プローブ4を固定するために用いられる基板6としては、ガラス基板、シリコン基板、プラスチック基板、金属基板等が挙げられる。捕捉プローブ4を基板6上に固定する方法としては、光リソグラフ技術を利用して、基板上に高密度でプローブを固定する方法やガラス基板等にスポッティングによりプローブを固定する方法が挙げられる。
光リソグラフ技術を利用する場合には、基板6上で捕捉プローブ4を合成してもよい。スポッティングにより捕捉プローブ4を固定する場合には、捕捉プローブ4に固相結合部位を設け、基板6に固相結合部位認識部位を設けておくことが好ましい。
このような固相結合部位/固相結合部位認識部位の組み合わせとしては、捕捉プローブ4をアミノ基、ホルミル基、SH基、スクシミジルエステル基等の官能基で修飾して設けられた固相結合部位と、基板6をアミノ基、ホルミル基、エポキシ基、マレイミド基等を有するシランカップリング剤で表面処理して設けられた固相結合部位認識部位との組み合わせや、金-チオール結合を利用した組合せが挙げられる。
また、スポッティングにより捕捉プローブを固定する他の方法として、シアノール基を有する捕捉プローブを、ガラス基板に吐出し、配列させ、シランカップリング反応により共有結合させる方法も挙げられる。
本実施形態において、検出プローブ5は、3’末端領域に、miRNA3の第2の部分2とハイブリダイズし得る配列5bを含む。
miRNA3を高精度に定量する観点から、検出プローブ5は、miRNA3の第1の部分1とハイブリダイズしないように、miRNA3の第1の部分1に相補的な配列を含まないことが好ましい。
検出プローブ5は、ステムループ構造を形成する。ステムループ構造とは、一本鎖核酸において、分子内で離れた2箇所の領域に相補的な配列がある場合、核酸の塩基対間の相互作用によって相補鎖(ステム構造)を形成するとともに、その2箇所の領域に狭まれた配列がループ構造を形成するものをいい、ヘアピンループとも称される。
本実施形態において、検出プローブ5は、5’末端側から、相補鎖を形成する2つのステム部5c,5dと、該2つのステム部5c,5d間の領域であるループ部5eと、第2の部分2とハイブリダイズし得る配列5bとからなる。即ち、検出プローブ5は、3’突出末端を有している。検出プローブは、突出末端を有しており、検出プローブが有する突出末端が、5’突出末端であるか3’突出末端であるかは、捕捉プローブと基板とが捕捉プローブの5’末端を介して結合しているか3’末端を介して結合しているかによる。
仮に、捕捉プローブが、miRNAと同じ塩基配列領域を含むpre−miRNA(miRNAの前駆体)と複合体を形成したとしても、検出プローブが突出末端を有するため、立体障害が生じ、検出プローブ−miRNA−捕捉プローブ複合体が形成されない。従って、本実施形態によれば、pre−miRNAは認識されず、標的miRNAのみを認識するため、高精度に標的miRNAを定量することができる。
検出プローブ5におけるステム部の長さは、ループ部の長さとの兼ね合いによって決まり、検出プローブ5が安定してステムループ構造を形成できる長さであれば特に限定されないが、3〜50塩基が好ましく、5〜20塩基がより好ましい。
検出プローブ5におけるループ部の長さは、ステム部の長さとの兼ね合いによって決まり、検出プローブ5が安定してステムループ構造を形成できる長さであれば特に限定されないが、3〜200塩基が好ましく、5〜100塩基がより好ましい。
検出プローブ5の長さは、ステムループ構造を形成でき、プローブとして機能するために必要な長さであれば特に限定されないが、第2の部分2の塩基数及びステムループ構造形成に必要な塩基数を勘案し、14〜200塩基が好ましく、24〜150塩基がより好ましい。
検出プローブ5は、DNAでもRNAでもよく、DNAやRNAと同様の機能を有するものであれば、天然、非天然に限られず、PNA(ペプチド核酸)、LNA(Locked Nucleic Acid)、BNA(Bridged Nucleic Acid)等の人工核酸を含むものであってもよい。DNAやRNAと比較して、標的miRNAとの親和性が高く、DNA分解酵素やRNA分解酵素に認識されにくく、T4DNAリガーゼ等のDNAリガーゼの基質になり得る観点から、検出プローブ5は、LNA又はBNAを含むことが好ましい。
捕捉プローブ4及び検出プローブ5の少なくともいずれか一方が、LNA又はBNAを含むことが好ましく、捕捉プローブ4及び検出プローブ5の両方が、LNA又はBNAを含むことがより好ましい。
工程(c)におけるライゲーションに際し、検出プローブ5の5’末端を、T4ポリヌクレオチドキナーゼ等の酵素を用いて、リン酸化しておくことが好ましい。
検出プローブ5は、標識物質5aにより標識されている。後述するmiRNA3―検出プローブ5−捕捉プローブ4複合体を形成する際の立体障害の観点から、標識物質5aは、ループ部5eに結合していることが好ましい。
標識物質としては、例えば、蛍光色素、蛍光ビーズ、量子ドット、ビオチン、抗体、抗原、エネルギー吸収性物質、ラジオアイソトープ、化学発光体、酵素等が挙げられる。
蛍光色素としては、FAM(カルボキシフルオレセイン)、JOE(6−カルボキシ−4’,5’−ジクロロ2’ ,7’−ジメトキシフルオレセイン)、FITC(フルオレセインイソチオシアネート)、TET(テトラクロロフルオレセイン)、HEX(5'−ヘキサクロロ−フルオレセイン−CEホスホロアミダイト)、Cy3、Cy5、Alexa568、Alexa647等が挙げられる。
全RNA中、miRNAはごく微量しか存在しないため、分画せずにmiRNAを高効率に標識することは困難である。一方、本実施形態においては、予め標識した検出プローブを用いるため、高感度に、miRNAを定量することができる。
捕捉プローブ4が標識物質により標識されている場合、捕捉プローブ4を標識する標識物質と検出プローブ5を標識する標識物質との組合せは、FRET(蛍光共鳴エネルギー移動;Fluorescence Resonance Energy Transfer)が起こり得ないくみあわせであっても、FRETが起こり得る組合せでもあってもよい。
標的miRNAの有する配列や長さによって、FRET効率が異なるという観点からは、FRETが起こり得ない組合せが好ましい。FRETが起こり得る標識物質の組合せを用いる場合であっても、例えば、捕捉プローブの基板に近い末端をFAMで標識し、検出プローブの基板から最も遠いループ部分をAlexa647で標識する等、両者間でFRETが起きないように設計することもできる。
また、検出プローブが捕捉プローブに連結された場合と基板に吸着した場合とを区別することができるという観点からは、FRETが起こり得る組合せが好ましい。
FRETが起こりうる標識物質の組合せとしては、励起波長が490nm付近の蛍光色素(例えば、FITC、ローダミングリーン、Alexa(登録商標)fluor 488、Body P FL等)と励起波長が540nm付近の蛍光色素(例えば、TAMRA、テトラメチルローダミン、Cy3)、または、励起波長が540nm付近の蛍光色素と励起波長が630nm付近の蛍光色素(例えば、Cy5等)の組み合わせが好ましい。
また、本実施形態においては、捕捉プローブ及び検出プローブの2つのプローブが、標的miRNAの第1の部分及び第2の部分をそれぞれ認識する。例えば、miRNAが、let−7a(5’−UGAGGUAGUAGUUGUAUAGUU−3’)である場合、let−7aの第1の部分を5’−UGAGGUAGUAG−3’とし、第2の部分を5’− UUGUAUAGUU−3’とし、それぞれにハイブリダイズし得る配列を含む捕捉プローブ及び検出プローブを作製する。ここで、検出プローブにおいて、第2の部分とハイブリダイズし得る配列を、5’−AACTATACAA−3’とすると、let−7aの第2の部分の1塩基目のグアニンがアデニンに代わったlet−7f(5’−UGAGGUAGUAGUUGUAUAGUU−3’)は、検出プローブとライーゲーションによる共有結合を形成することができない。
このように、本実施形態によれば、miRNA中の1塩基の違いも厳密に識別し、高精度に標的miRNAを定量することができる。
ここで、let−7aとlet−7fの第1の部分の配列が全く同じであるため、それぞれ並列的に定量する場合、両者はマイクロアレイ上の同一の捕捉プローブ4にハイブリダイズし、それぞれがmiRNA3―検出プローブ5−捕捉プローブ4複合体を形成する。従って、当該領域では両miRNAが合算されたシグナルが検出され、誤った結果を導く場合がある。これは、例えば特許文献1において、致命的な問題である。
本発明者らは、以下の3点によりこの問題を解決できることを見出した。
第1に、前記工程(a)において、前記溶液は、異なる種類の標識物質により標識されている複数種類の検出プローブを含むことが好ましい。
これは、let−7aとlet−7fの第2の部分とそれぞれハイブリダイズする検出プローブ(let−7a)と検出プローブ(let−7f)を異なる標識物質により標識し、それぞれのシグナルを個別に定量する方法である。標識物質として、例えば波長の異なる蛍光物質であるAlexa532又はAlexa647を用いて、両検出プローブを標識する方法が挙げられる。
第2に、前記工程(a)において、前記核酸試料は、検出対象の複数種類のmiRNAを含有し、前記複数種類のmiRNAの第1の部分がそれぞれ重複しないように、前記捕捉プローブの5’末端と3’末端のうち、どちら側が基板に固定されるかを選択されることが好ましい。
これは、類似miRNAのうち、配列の異なる部分にハイブリダイズするプローブを捕捉プローブとして用いる方法である。let−7aおよびlet−7fを例にすると、配列の異なる3’末端側の5’−UUGUAUAGUU−3’及び5’−UUGUAUAGUU−3’を第1の部分とし、共通の配列である5’末端側の5’−UGAGGUAGUAG−3’を第2の部分とする。図1に記載の5’末端と3’末端の配置を反転させることで、補足プローブ4の5’末端側を基板上に固定した捕捉プローブ4−検出プローブ5−miRNA3複合体を形成させることが可能になる。この場合、let−7a及びlet−7fに対する検出プローブ5は同一の配列であり、標識される標識物質も同一となる。
また、第3に、前記工程(a)において、前記溶液は、塩基長の異なる複数の検出プローブと、塩基長の異なる複数の捕捉プローブを含むことが好ましい。例えば、標的対象の2種類のmiRNAがlet−7a(5’−UGAGGUAGUAGGUUGUAUAGUU−3’)及びlet−7b(5’−UGAGGUAGUAGGUUGUGUU−3’)である場合、let−7a用のプローブとして、相補鎖が14塩基の捕捉プローブ(5’−AACCTACTACCTCA−3’; C−probe−let7a−D8)と8塩基の検出プローブ(5’−AACTATAC−3’;D−probe−let7a−D8)を用意し、let−7b用プローブとして13塩基の捕捉プローブ(5’−ACCTACTACCTCA−3’; C−probe−let7b−D9)と9塩基の検出プローブ(5’−AACCACACA−3’ ; D−probe−let7b−D9)を用意する。
let−7aは8塩基の検出プローブ(D−probe−let7a−D8)のみと反応して2者複合体を形成し、さらに14塩基の捕捉プローブ(C−probe−let7a−D8)とハイブリダイゼーションして3者複合体を形成し、T4 DNA ligaseにより共有結合される。
一方、let−7aとD−probe−let7a−D8の2者複合体は、13塩基のC−probe−let7b−D9とハイブリダイゼーションすることが可能だが(但し、塩基同士が横に並んだ場合に起こるStacking効果がないので親和性は低い)、図7右上のように1塩基分ニックが入るため、ライゲーションされない。後述する実施例2で述べるようにライゲーションされない場合、シグナルが5万分の1になるため、let−7aのシグナルはC−probe−let7b−D9が固定されたスポット上には表れない。
その逆に、let−7bは9塩基の検出プローブ(D−probe−let7b−D9)のみと反応して2者複合体を形成し、さらに13塩基のC−probe−let7b−D9とハイブリダイゼーションして3者複合体を形成し、T4 DNA ligaseにより共有結合される。
一方、let−7bとD−probe−let7b−D9の2者複合体は、14塩基のC−probe−let7b−D9とハイブリダイゼーションすることが可能だが、図7右下のように1塩基分余るため、ライゲーションされない。
後述する実施例4では、図7左上のように捕捉プローブと検出プローブが隣り合う場合にはシグナルが得られるが、図7右上のように1塩基不足する場合にはシグナルが全く得られなくなることを確認している。具体的には、let−7aとD−probe−let7a−D8に対して、基板に固定するための捕捉プローブとしてC−probe−let7a−D8またはC−probe−let7b−D9を混合し、溶液中で反応させたのち、アクリルアミド電気泳動により3者複合体の形成を確認した。その結果、C−probe−let7a−D8と混合した時のみ3者複合体が形成されることが確認されている。
このように、本実施形態によれば、類似miRNAを厳密に区別し、高精度に標的miRNAを定量することができる。特に、標的対象の2種類のmiRNAの存在量が大きく異なる場合、本実施形態によれば、少ない存在量の標的miRNAを正確に定量することができる。
miRNA3を含有する核酸試料と、検出プローブ5と、を含む溶液に用いられる液体としては、通常のハイブリダイゼーションに用いられる緩衝液等が挙げられる。
工程(b)は、第2の部分2を検出プローブ5にハイブリダイズさせ、第1の部分1を捕捉プローブ4にハイブリダイズさせ、基板6上にmiRNA3―検出プローブ5−捕捉プローブ4複合体を形成させる工程である。
工程(b)において、miRNAは立体構造を形成しやすいため、95℃で5分間程度インキュベーションして、miRNAを熱変性させ、プローブとハイブリダイズしやすい状態にしておくことが好ましい。
ハイブリダイゼーションは、特に限定されるものではなく、各プローブのTm値等を考慮した上で、温度、pH、塩濃度、緩衝液等の通常の条件下で行うことができるが、高精度にmiRNAを定量する観点から、ストリンジェントな条件で行うことが好ましい。
ストリンジェントな条件とは、例えば、30℃程度の温度条件(プローブの配列のTmより5℃〜10℃程高い温度条件)、1M未満の塩濃度条件等が挙げられる。
工程(c)は、検出プローブ5の末端と、miRNA3及び捕捉プローブ4の末端と、をライゲーションさせる工程である。
捕捉プローブ4及び検出プローブ5にハイブリダイズしたmiRNA3が、これらのプローブから解離することを防ぐために、検出プローブ5の5’末端と、miRNA3の3’末端と、をライゲーションさせ、検出プローブ5の3’末端と、捕捉プローブ4の5’末端と、をライゲーションさせる。
ライゲーションすることにより、工程(e)において、miRNA3が複数に亘って検出されることを防ぐことができる。
ライゲーションに用いる酵素としては、DNAリガーゼが好ましく、例えばT4DNAリガーゼが挙げられる。
工程(b)及び工程(c)は、同時に行われてもよい。即ち、ハイブリダイゼーション及びライゲーションが、同時に行われてもよい。
また、生合成の過程で、miRNAの5’末端がリン酸化されるため、他の実施形態として、5’突出末端を有する検出プローブを用い、捕捉プローブと基板とを捕捉プローブの5’末端を介して結合させる場合、検出プローブの3’末端と、miRNAの5’末端と、をライゲーションさせ、検出プローブの5’末端と、捕捉プローブの3’末端と、をライゲーションさせることができる。
プローブを、捕捉プローブ4と検出プローブ5の2つに分割することにより、各プローブと標的miRNA3との親和性が若干減少するが、上述した、(1)基板6と捕捉プローブ4をスペーサー4aを介して結合させ、捕捉プローブ4に分子的な自由度を付与すること(2)捕捉プローブ4及び/又は検出プローブ5がLNA又はBNAを含むことで、各プローブとmiRNA3との親和性を高めること、により各プローブと標的miRNA3との親和性を高めることができる。
ハイブリダイゼーション反応終了後、非特異的にハイブリダイズしたものを除去するために、基板6を洗浄することが好ましい。洗浄方法についても通常の条件下で行うことができる。高精度にmiRNAを定量する観点から、ストリンジェントな条件で行うことが好ましく、例えば、基板6を塩濃度の低い溶液中を振とうさせて数回洗浄する方法が挙げられる。
工程(d)は基板6上に形成されたmiRNA3―検出プローブ5−捕捉プローブ4複合体中の標識物質5aを定量的に検出し、検出結果から核酸試料中のmiRNA3を定量する工程である。
上記の様に、検出プローブ5は標識物質5aで標識されているため、miRNA3―検出プローブ5−捕捉プローブ4複合体中の標識物質5aを定量的に検出する。その際、段階希釈した既知量のmiRNAを用いて、標準曲線を作製し、該標準曲線を利用することが好ましい。かかる検出結果を用いて核酸試料中のmiRNA3を定量することができる。
工程(d)における、標識物質の検出方法は、特に限定されるものではなく、例えば、核酸マイクロアレイ自動検出装置を用いて、複合体の蛍光強度を測定する等、核酸を検出する場合に通常行われる方法を用いて行うことができる。
本実施形態のmiRNAの定量方法によれば、従来必要であった橋渡し用プローブが不必要なため、操作が簡便化され、更に、miRNA自体を標識物質で標識する必要が無いため、高感度に標的miRNAを定量することができる。
また、本実施形態のmiRNAの定量方法によれば、ステムループ構造を形成する検出プローブを用いるため、pre−miRNAを認識することなく、miRNA中の1塩基の違いも厳密に識別し、高精度に標的miRNAを定量することができる。
≪検出プローブ及び検出プローブセット≫
図2に示すように、本実施形態の検出プローブは、核酸試料中の第1の部分及び第2の部分からなる核酸を検出するために用いられる検出プローブ5である。検出プローブ5は、5’末端側から、相補鎖を形成する2つのステム部5c,5dと、前記2つのステム部5c,5d間の領域であり、標識物質により標識されているループ部5eと、前記第2の部分とハイブリダイズし得る配列5bと、からなる。即ち、検出プローブ5は、3’突出末端を有している。また、本実施形態の検出プローブは、5’突出末端を有していてもよい。係る場合、本実施形態の検出プローブは、5’末端領域側に前記第2の部分とハイブリダイズし得る配列を有する。
また、類似miRNAを厳密に区別して認識できる観点から、前記ループ部の標識は、前記第2の部分の塩基配列と対応づけられていることが好ましい。
また、検出プローブ5の標的核酸は、miRNAであることが好ましい。
検出プローブ5は、1つの標識物質により標識されていてもよく、図3に示されるように、複数の標識物質5a1,5a2により標識されていてもよい。この標識物質5a1,5a2は、同じ物質であってもよく、異なる物質であってもよい。
標識物質5a1,5a2として、同じ物質を用いた場合には、標識の強度を上げることができ、より高感度に標的miRNAを検出することができる。
また、標識物質5a1,5a2として、異なる物質を用いた場合、例えば、上述したFRETが起こりうる組合せの標識物質を用いることにより、検出プローブのステムループ構造形成の有無を、FRETを指標に確認することができる。
本実施形態の検出プローブセットは、核酸試料中の複数種類の第1の部分及び第2の部分からなる核酸を検出するために用いられる複数種類の検出プローブからなる検出プローブセットである。この複数種類の検出プローブは、上述した本実施形態の検出プローブにおいて、ループ部がそれぞれ、異なる種類の標識物質により標識されたものであり、このループ部の標識と前記第2の部分の塩基配列が対応付けられている。
また、本実施形態の検出プローブセットの標的核酸は、miRNAであることが好ましい。
上述したように、検出対象の複数のmiRNAの中には、該miRNAを構成する第1の部分の塩基配列が同じものが複数存在する。
本実施形態の検出プローブセットによれば、この検出プローブセットを構成する検出プローブが認識する標的miRNAの配列情報(第2の部分の塩基配列)を、それぞれ異なる種類の標識によって対応付けているため、各miRNAを厳密に識別することができる。
≪核酸の検出方法≫
[第1実施形態]
本実施形態の核酸の検出方法は、
(a)第1の部分及び第2の部分からなる核酸を含有する核酸試料と、
ステムループ構造を形成し、前記第2の部分とハイブリダイズし得る配列を含み、5’突出末端又は3’突出末端を有し、標識物質により標識されている検出プローブと、を含む溶液を、
前記第1の部分とハイブリダイズし得る配列を含む捕捉プローブが固定された基板に接触させる工程と、
(b)前記第2の部分を前記検出プローブにハイブリダイズさせ、前記第1の部分を前記捕捉プローブにハイブリダイズさせ、前記基板上に核酸−検出プローブ−捕捉プローブ複合体を形成させる工程と、
(c)前記第1の部分を前記捕捉プローブにハイブリダイズさせ、前記検出プローブの末端と、前記核酸及び前記捕捉プローブの末端と、をライゲーションさせる工程と、
(d)前記基板上に形成された前記核酸−検出プローブ−捕捉プローブ複合体中の標識物質を検出する工程と、
を有する。
本実施形態の核酸の検出方法における各工程は、上述した≪核酸の定量方法≫の各工程と同様であるため、その説明を省略する。
[第2実施形態]
本実施形態の核酸の検出方法は、
(a’)第1の部分及び第2の部分からなる核酸を含有する核酸試料を、前記第1の部分とハイブリダイズし得る配列を含む捕捉プローブが固定された基板に接触させる工程と、
(b’)ステムループ構造を形成し、前記第2の部分とハイブリダイズし得る配列を含み、5’突出末端又は3’突出末端を有し、標識物質により標識されている検出プローブを、前記基板に接触させて前記第2の部分を前記検出プローブにハイブリダイズさせ、前記第1の部分を前記捕捉プローブにハイブリダイズさせ、前記基板上に核酸−検出プローブ−捕捉プローブ複合体を形成させる工程と、
(c)前記第1の部分を前記捕捉プローブにハイブリダイズさせ、前記検出プローブの末端と、前記核酸及び前記捕捉プローブの末端と、をライゲーションさせる工程と、
(d)前記基板上に形成された前記核酸−検出プローブ−捕捉プローブ複合体中の標識物質を検出する工程と、
を有する。
本実施形態の核酸の検出方法においては、先ず、核酸試料を捕捉プローブが固定された基板に接触させた後に、検出プローブを該基板に接触させる。他の工程については、第1実施形態の核酸の検出方法と同様である。
本実施形態のmiRNAの検出方法によれば、従来必要であった橋渡し用プローブが不必要なため、操作が簡便化され、更に、miRNA自体を標識物質で標識する必要が無いため、高感度に標的miRNAを検出することができる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
(標的miRNA、捕捉プローブ、及び検出プローブの合成)
標的miRNAとして、miR−141の配列を有するRNAを合成した。また、これに相補的な配列を有する捕捉プローブと検出プローブの2種の核酸プローブを設計・合成した。
用いた標的miRNA、捕捉プローブ、及び検出プローブの配列を以下に示す。
(1)標的miRNA:miR−141
[配列:5’−UAACACUGUCUGGUAAAGAUGG−3’] (配列番号1:22mer)
(2)捕捉プローブ1(Capture probe1)
[配列:5’−p−X1−fS−3’]
X1は以下の配列を表し、pはリン酸を表し、Sはチオール基を表し、fは6−FAM(6−フルオロセイン)を表す。
X1:ACCAGACAGTGTTAACAACAACAACAACAACAACA(配列番号2:35mer)
(3)検出プローブ1(Detect probe1)
[配列:5’−p−X2−Al−X3−3’]
X2、X3は以下の配列を表し、pはリン酸を表し、AlはAlexa647−AminoC6−dAを表す。
X2:CTCAACTGGTGTCGTGG(配列番号3:17mer)
X3:GTCGGCAATTCAGTTGAGCCATCTTT(配列番号4:26mer)
インクジェット装置(MicroJet社製LaboJet−500Bio)を用いて、ガラス基板上に、表1に示す捕捉プローブを含む溶液を吐出し、マイクロアレイを作製した。
表1中、20×SSC bufferの組成は、3M NaCl,0.3M クエン酸ナトリウムである。
さらに、任意の濃度のmiR−141と検出プローブ1を含有するハイブリダイゼーション反応溶液を表2のように調製した。
ハイブリダイゼーション反応溶液を95℃で5分間インキュベーションした後、室温に戻し、これにT4 DNA ligaseを、最終濃度が5units/μlになるよう加えた。次いで、このハイブリダイゼーション反応溶液を、マイクロアレイ基板に接触させた状態で密封し、シェーカー上で1000rpmの速さで振とうさせながら30℃で2時間ハイブリダイゼーションさせた。
ハイブリダイゼーション反応終了後、マイクロアレイ基板を0.2×SSC buffer(30mM NaCl,3mM クエン酸ナトリウム)中で10分間振とうさせて洗浄し、この洗浄操作を2回繰り返した。続いて基板を乾燥させ、蛍光顕微鏡で観察し、蛍光強度を測定した。
結果を図3に示す。プローブを固定した各スポットにおいて、Alexa647標識された検出プローブの蛍光像が観察され、ハイブリダイゼーション反応に用いたmiR−141の分子数0.5fmol〜50fmolの範囲で線形性が確認された。このことから、スポット全体の蛍光強度はmiRNA濃度に依存してシグナルが上昇していることが確認された。
[実施例2]
(標的miRNA、捕捉プローブ、及び検出プローブの合成)
別種の標的miRNAとして、miR−143の配列を有するRNAを合成した。また、これに相補的な配列を有する捕捉プローブと検出プローブの2種の核酸プローブを設計・合成した。
用いた標的miRNA、捕捉プローブ、及び検出プローブの配列を以下に示す。
(1)標的miRNA:miR−143
[配列:5’− UGAGAUGAAGCACUGUAGCUC−3’] (配列番号5:21mer)
(2)捕捉プローブ2(Capture probe1)
[配列:5’−p−X4−fS−3’]
X4は以下の配列を表し、pはリン酸を表し、Sはチオール基を表し、fは6−FAM(6−フルオロセイン)を表す。
X4:GTGCTTCATCTCAACAACAACAACAACAACAACA(配列番号6:34mer)
(3)検出プローブ2(Detect probe1)
[配列:5’−p−X5−Al−X6−3’]
X5、X6は以下の配列を表し、pはリン酸を表し、AlはAlexa647−AminoC6−dAを表す。
X5:CTCAACTGGTGTCGTGG(配列番号7:17mer)
X6:GTCGGCAATTCAGTTGAGGAGCTACA(配列番号8:26mer)
実施例1と同様の方法で、マイクロアレイを作製し、ハイブリダイゼーションを行い、基板上のスポット全体の蛍光強度を測定した。
[比較例1]
実施例2において、T4 DNA ligaseを加えない以外は、実施例2と同様の方法で、マイクロアレイを作製し、ハイブリダイゼーションを行い、基板上のスポット全体の蛍光強度を測定した。
実施例2及び比較例1の結果を図4に示す。実施例2においては、ハイブリダイゼーション反応に用いたmiR−143の分子数0.03fmol〜10fmolの範囲で線形性が確認された。一方、T4 DNA ligaseを用いない比較例1においては、その検出感度は10分の1程度まで減少したことから、標的miRNA、捕捉プローブ、及び検出プローブをライゲーションすることで検出感度が格段に上昇することが確認された。
[実施例3]
(標的miRNA、捕捉プローブ、及び検出プローブの合成)
類似の標的miRNAとして、miR−141及びmiR−200aの配列を有するRNAを合成した。また、これらに相補的な配列を有する捕捉プローブ1種と検出プローブ2種の合計3種の核酸プローブを設計・合成した。
用いた標的miRNA、捕捉プローブ、及び検出プローブの配列を以下に示す。
(1)標的miRNA:miR−141
[配列:5’−UAACACUGUCUGGUAAAGAUGG−3’] (配列番号1:22mer)
(2)標的miRNA:miR−200a
[配列:5’−UAACACUGUCUGGUAAGAUG−3’] (配列番号9:22mer)
(3)捕捉プローブ1(Capture probe1)
[配列:5’−p−X1−fS−3’]
X1は以下の配列を表し、pはリン酸を表し、Sはチオール基を表し、fは6−FAM(6−フルオロセイン)を表す。
X1:ACCAGACAGTGTTAACAACAACAACAACAACAACA(配列番号2:35mer)
(4)検出プローブ1(Detect probe1)
[配列:5’−p−X2−Al−X3−3’]
X2、X3は以下の配列を表し、pはリン酸を表し、AlはAlexa647−AminoC6−dAを表す。
X2:CTCAACTGGTGTCGTGG(配列番号3:17mer)
X3:GTCGGCAATTCAGTTGAGCCATCTTT(配列番号4:26mer)
(5)検出プローブ3(Detect probe3)
[配列:5’−p−X2−Al−X7−3’]
X2、X3は以下の配列を表し、pはリン酸を表し、AlはAlexa532−AminoC6−dAを表す。
X2:CTCAACTGGTGTCGTGG(配列番号3:17mer)
X7:GTCGGCAATTCAGTTGAGCATCTT(配列番号10:26mer)
実施例1と同様の方法で、マイクロアレイを作製した。
さらに、miR−141又はmiR−200aと、検出プローブ1及び検出プローブ3を含有するハイブリダイゼーション反応溶液を表3のように調製した。
実施例1と同様の方法で、ハイブリダイゼーションを行い、基板上のスポット全体の蛍光強度を測定した。
結果を表4に示す。プローブを固定した各スポットにおいて、Alexa647又はAlexa532で標識された検出プローブの蛍光像がそれぞれ観察され、その蛍光強度からmiR−141及びmiR−200aを定量した。標的miRNAに完全に相補的な配列を有する検出プローブの蛍光強度を100%とすると、2塩基異なる配列を有するmiRNA存在下においては蛍光強度が1%以下となり、検出プローブが高い特異性を有していることが確認された。
[実施例4]
(標的miRNA、捕捉プローブ、及び検出プローブの合成)
標的miRNAとして、let−7aの配列を有するRNAを合成した。また、これに相補的な配列を有するが長さの異なる2種の捕捉プローブと検出プローブの合計3種の核酸プローブを設計・合成した。
用いた標的miRNA、捕捉プローブ、及び検出プローブの配列を以下に示す。
(1)標的miRNA:let−7a
[配列:5’− UGAGGUAGUAGGUUGUAUAGUU−3’] (配列番号11:22mer)
(2)捕捉プローブ3(Capture probe3)
[配列:5’−p−X9−fS−3’]
X9は以下の配列を表し、pはリン酸を表し、Sはチオール基を表し、fは6−FAM(6−フルオロセイン)を表す。
X9:AACCTACTACCTCAACAACAACAACAACAACAACA(配列番号12:35mer)
(3)捕捉プローブ4(Capture probe4)
[配列:5’−p−X10−fS−3’]
X10は以下の配列を表し、pはリン酸を表し、Sはチオール基を表し、fは6−FAM(6−フルオロセイン)を表す。
X10:ACCTACTACCTCAACAACAACAACAACAACAACA(配列番号13:34mer)
(4)検出プローブ4(Detect probe4)
[配列:5’−p−X11−Al−X12−3’]
X11、X12は以下の配列を表し、pはリン酸を表し、AlはAlexa647−AminoC6−dAを表す。
X11:CTCAACTGGTGTCGTGG(配列番号14:17mer)
X12:GTCGGCAATTCAGTTGAGAACTATAC(配列番号15:26mer)
ハイブリダイゼーション反応溶液を95℃で5分間インキュベーションした後、室温に戻し、これにT4 DNA ligaseを、最終濃度が5units/μlになるよう加えた。次いで、このハイブリダイゼーション反応溶液を、30℃で2時間ハイブリダイゼーションさせた。
ハイブリダイゼーション反応終了後、尿素変性アクリルアミドゲル電気泳動を行い、捕捉プローブ−検出プローブ4−let−7aからなる3者複合体の形成を確認した。
結果を図8に示す。検出プローブ4に結合しているAlexa647の蛍光を指標に泳動後のゲルを撮影したところ、捕捉プローブ3を含む場合は約130塩基長の位置に3者複合体のバンドが見られた。一方、捕捉プローブ4を含む場合はシグナルが全く出なかったことから、捕捉プローブの塩基長を変化させることで3者複合体の形成を制御できることが示された。すなわち、捕捉プローブ3および4を基板上の別の領域に固定した場合は、let−7aおよびlet−7bのシグナルが互いに異なる領域で検出されることになる。以上のように、本実施形態によれば、類似miRNA群を特異的に定量できる。
[実施例5]
図9に示すマイクロチップをPDMS(Polydimethylsiloxane)で作製し、実施例1の試薬を用いて、マイクロチップ上でmiRNAの定量を試みた。各流路は、幅200μm、高さ20μmであり、かつ溶液導入口が2つ配置されており、それぞれがガス圧により開閉するバルブで区切られている。このような流路セットが30 mm角のガラス基板上に6組並列に並んでいる。
まず、捕捉プローブ固定用流路(破線の四角で囲われたPDMS製の流路)をガラス基板に貼り付け、一方の導入口からFAM標識捕捉プローブ溶液を導入してガラス基板上に固定した。その後洗浄し、流路を取り除いた。その結果、図10に示すように検出プローブを線状に固定することができた。
続いて、捕捉プローブ固定用流路を取り除いたガラス基板に対し、ハイブリダイゼーション用流路を貼りあわせ、「窒素ガスB」で洗浄溶液用流路のバルブを閉じながら、サンプル溶液(25 nM miR−141, 100 nM Alexa647標識検出プローブ, T4 DNA ligase等を含む)を「サンプル液導入口」からシリンジポンプで導入した(流速:0.8μl/min, 10分間)。続いてバルブを切り替えて洗浄溶液を流し、捕捉プローブが固定されている領域上に結合したAlexa647標識検出プローブの量を計測した。結果を図11に示す。図11左図に示す破線部分に固定された捕捉プローブとの交点において、図11右図に示す破線部分を流れたmiRNAおよび検出プローブが優位に結合しており、マイクロ流路においても本実施形態のmiRNAの定量法が適用可能であることが確認された。
以上の結果から、本実施形態によれば、簡便で、高精度かつ高感度に、核酸を定量できることが明らかである。
簡便で、高精度かつ高感度に、核酸を定量することができる核酸の定量方法、並びに、該核酸の定量方法に用いられる検出プローブ及び検出プローブセットを提供できる。
1,100…第1の部分、2,101…第2の部分、3,103…miRNA、4,104…捕捉プローブ、4a…スペーサー、5,105,109…検出プローブ、5a,5a1,5a2…標識物質、5b…配列、5c,5d…ステム部、5e…ループ部、6,106…基板、107,108…橋渡し用プローブ

Claims (13)

  1. (a)第1の部分及び第2の部分からなる核酸を含有する核酸試料と、
    ステムループ構造を形成し、前記第2の部分とハイブリダイズし得る配列を含み、5’突出末端又は3’突出末端を有し、標識物質により標識されている検出プローブと、を含む溶液を、
    前記第1の部分とハイブリダイズし得る配列を含む捕捉プローブが固定された基板に接触させる工程と、
    (b)前記第2の部分を前記検出プローブにハイブリダイズさせ、前記第1の部分を前記捕捉プローブにハイブリダイズさせ、前記基板上に核酸−検出プローブ−捕捉プローブ複合体を形成させる工程と、
    (c)前記第1の部分を前記捕捉プローブにハイブリダイズさせ、前記検出プローブの末端と、前記核酸及び前記捕捉プローブの末端と、をライゲーションさせる工程と、
    (d)前記基板上に形成された前記核酸−検出プローブ−捕捉プローブ複合体中の標識物質を定量的に検出し、検出結果から前記核酸試料中の核酸を定量する工程と、
    を有することを特徴とする核酸の定量方法。
  2. 前記工程(a)において、前記溶液は、異なる種類の標識物質により標識されている複数種類の検出プローブを含む請求項1に記載の核酸の定量方法。
  3. 前記工程(a)において、前記核酸試料は、検出対象の複数種類の核酸を含有し、前記複数種類の核酸の第1の部分がそれぞれ重複しないように、前記捕捉プローブの5’末端と3’末端のうち、どちら側が基板に固定されるかを選択される請求項1又は2に記載の核酸の定量方法。
  4. 前記工程(a)において、前記溶液は、塩基長の異なる複数の検出プローブと、塩基長の異なる複数の捕捉プローブを含む請求項1〜3のいずれか一項に記載の核酸の定量方法。
  5. 前記工程(b)及び前記工程(c)は、同時に行われる請求項1〜4のいずれか一項に記載の核酸の定量方法。
  6. 前記捕捉プローブ及び/又は前記検出プローブはLNA(Locked Nucleic Acid)又はBNA(Bridged Nucleic Acid)を含む請求項1〜5のいずれか一項に記載の核酸の定量方法。
  7. 核酸試料中の第1の部分及び第2の部分からなる核酸を検出するために用いられる検出プローブであって、
    相補鎖を形成する2つのステム部と、
    前記2つのステム部間の領域であり、標識物質により標識されているループ部と、
    前記第2の部分とハイブリダイズし得る配列からなり、5’突出末端又は3’突出末端と、を備える出プローブと、
    前記第1の部分とハイブリダイズし得る配列を含み、基板に固定された捕捉プローブと、を含むことを特徴とするプローブセット
  8. 前記ループ部の標識は、前記第2の部分の塩基配列と対応づけられている請求項7に記載のプローブセット
  9. 前記核酸は、miRNAである請求項7又は8に記載のプローブセット
  10. 核酸試料中の複数種類の第1の部分及び第2の部分からなる核酸を検出するために用いられる複数種類の検出プローブあって、
    前記複数種類の検出プローブは、相補鎖を形成する2つのステム部と、前記2つのステム部間の領域であり、それぞれ、異なる種類の標識物質により標識されているループ部と、前記第2の部分とハイブリダイズし得る配列からなり、5’突出末端又は3’突出末端と、を備え、
    前記ループ部の標識と前記第2の部分の塩基配列が対応づけられている複数種類の検出プローブと、
    前記第1の部分とハイブリダイズし得る配列を含み、基板に固定された複数種類の捕捉プローブと、を含むことを特徴とするプローブセット
  11. 前記核酸は、miRNAである請求項10に記載のプローブセット
  12. (a)第1の部分及び第2の部分からなる核酸を含有する核酸試料と、
    ステムループ構造を形成し、前記第2の部分とハイブリダイズし得る配列を含み、5’突出末端又は3’突出末端を有し、標識物質により標識されている検出プローブと、を含む溶液を、
    前記第1の部分とハイブリダイズし得る配列を含む捕捉プローブが固定された基板に接触させる工程と、
    (b)前記第2の部分を前記検出プローブにハイブリダイズさせ、前記第1の部分を前記捕捉プローブにハイブリダイズさせ、前記基板上に核酸−検出プローブ−捕捉プローブ複合体を形成させる工程と、
    (c)前記第1の部分を前記捕捉プローブにハイブリダイズさせ、前記検出プローブの末端と、前記核酸及び前記捕捉プローブの末端と、をライゲーションさせる工程と、
    (d)前記基板上に形成された前記核酸−検出プローブ−捕捉プローブ複合体中の標識物質を検出する工程と、
    を有することを特徴とする核酸の検出方法。
  13. (a’)第1の部分及び第2の部分からなる核酸を含有する核酸試料を、前記第1の部分とハイブリダイズし得る配列を含む捕捉プローブが固定された基板に接触させる工程と、
    (b’)ステムループ構造を形成し、前記第2の部分とハイブリダイズし得る配列を含み、5’突出末端又は3’突出末端を有し、標識物質により標識されている検出プローブを、前記基板に接触させて前記第2の部分を前記検出プローブにハイブリダイズさせ、前記第1の部分を前記捕捉プローブにハイブリダイズさせ、前記基板上に核酸−検出プローブ−捕捉プローブ複合体を形成させる工程と、
    (c)前記第1の部分を前記捕捉プローブにハイブリダイズさせ、前記検出プローブの末端と、前記核酸及び前記捕捉プローブの末端と、をライゲーションさせる工程と、
    (d)前記基板上に形成された前記核酸−検出プローブ−捕捉プローブ複合体中の標識物質を検出する工程と、
    を有することを特徴とする核酸の検出方法。
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