JP6280363B2 - マルチパック用包装箱 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば缶ビール、発泡酒缶、チューハイ缶等のアルコール飲料缶;缶ジュース、缶コーヒー、缶紅茶、缶入り茶等のノンアルコール飲料缶等の飲料が充填された容器を一定数量並列した状態のまま包装するマルチパック用包装箱に関する。
従来、缶ビールや缶ジュース等の容器を複数個、一列で又は複数列で起立させた状態のまま整列させて置き、複数個の容器からなる容器群の上面(天面)、側面及び下面(底面)を包み込むようにして包装することのできる紙製のマルチパック用包装箱が使用されている。かかるマルチパック用包装箱は、一般に、容器群の上面(天面)を覆う上面板、上面板の対向する両端部のそれぞれに連接され、容器群の側面を覆う側面板、及び各側面板の端部に連接され、容器群の下面(底面)を覆う底面板を備え、側面板が存在しない両端部において容器群の少なくとも一部の側面を視認可能な開口部が形成されている。
このようなマルチパック用包装箱を使用することにより、複数個の缶ビールや缶ジュース等を1個の包装体に纏め、一度にかつ簡易に持ち運ぶことができるようになり、さらに、纏め売りの効果も相俟って、当該マルチパック用包装箱の使用が近年急速に拡大しつつある。
このようなマルチパック用包装箱においては、コストダウンや紙資源の有効活用を図るために、マルチパック用包装箱の板紙幅を縮小して使用面積を縮小することが試みられている。しかしながら、マルチパック用包装箱の板紙幅を縮小すると、一般に、容器の保持力が低下する傾向となる。すなわち、板紙幅の縮小と容器の保持力向上とは、いわゆるトレードオフの関係にあると言え、板紙幅を縮小して使用面積を縮小し、かつ、容器の保持力を向上させようとすることは、極めて困難である。
このような問題を解決するために、従来、マルチパック用包装箱を用いて包装される容器(容器群)の保持力を向上させるために、当該マルチパック用包装箱の底面板に、各容器の底部(容器底凹部)と係合し得るロッキングタブ(容器底固定片)が形成されてなるものが提案されている(特許文献1参照)。
米国特許第6988617号明細書
上記特許文献1に記載のマルチパック用包装箱において、ロッキングタブは、一部が開放する略U字状の切り取り線により構成されるものであって、当該切り取り線に沿って切り取られたロッキングタブを順次山折り、谷折りに2段に折り曲げ、折り曲げられたロッキングタブを容器底凹部内に潜り込ませ、ロッキングタブの先端部を容器底凹部の内壁に当接させることで、底面板側から容器を固定することができる。
しかしながら、容器(容器群)を包装したマルチパック用包装箱の製造工程における搬送過程や、製品出荷後の配送過程等において、当該ロッキングタブが容器底凹部の内壁との当接部位から外れて外部に飛び出してしまうことがあり、それにより、マルチパック用包装箱における容器の保持力が低下してしまうという問題や、見栄えが悪くなってしまうという問題がある。
また、容器(容器群)を包装したマルチパック用包装箱の搬送過程や、製品出荷後の配送過程等においてロッキングタブが外部に飛び出さないまでも、容器底凹部の内壁との当接部位からずれてしまうことがある。このとき、容器の容器底凹部の深さによっては、図13に示すように、ロッキングタブ300の折り返し部分340が容器底凹部115に当接することがある。一般に、容器底凹部115には、製造年月日、賞味期限等の情報が印字されているが、ロッキングタブ300の折り返し部分340が容器底凹部115に当接した状態で容器が揺れ動く(回転する)と、容器底凹部115(容器底の印字)がロッキングタブにより擦られ、容器底凹部115の印字が消失してしまうという問題がある。
このような実状のもと、本発明は、収納された容器の容器底を固定する容器底固定片が、製造工程における搬送過程や、製品出荷後の配送過程等において、容器底から外れ、外部に飛び出してしまうのを防止することができるとともに、容器底凹部の内壁との当接部位から容器底固定片がずれたとしても、容器底の印字の消失を防止することのできるマルチパック用包装箱を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、容器底の周縁に形成されたリング状の凸状リム部により包囲される容器底凹部を有し、前記容器底凹部が、前記凸状リム部と前記容器底凹部の平面視中心との間に曲率の変化する曲率変化部を有する容器であって、2個×n列(nは1以上の整数である)に並列配置した当該容器をまとめて収容するためのマルチパック用包装箱であって、並列配置される複数個の容器からなる容器群の上面を覆うための上面板と、前記上面板の両側部に連接され、前記各容器の側面を覆うために対向配置される側面板と、前記側面板のそれぞれに連接され、互いに係着し得る係止部を有する底面板と、前記底面板と前記側面板との連接部位に位置する折り線を跨ぐようにして形成されており、前記複数の容器のうちの少なくとも一の容器の前記容器底凹部内に潜り込ませ得る容器底固定片とを備え、前記容器底固定片は、先端部と、前記底面板に固着されている基部と、前記先端部と前記基部との間に位置する折目線とを有し、前記底面板から切り取られ、前記基部に沿って山折りとし、前記折目線に沿って谷折りとし、前記容器底凹部内に潜り込ませた前記容器底固定片の前記先端部を前記容器底凹部の前記曲率変化部に当接させたときに、前記先端部及び前記折目線の間の面と、前記折目線及び前記基部の間の面とのなす角度θ1、並びに前記折目線及び前記基部の間の面と前記底面板とのなす角度θ2が、いずれも90°未満となるように、前記容器底固定片が構成され、前記容器底固定片の前記基部と前記折目線との間の長さが、前記容器が収容されたときに、当該容器の容器底凹部に前記谷折りにされる折目線部分が接触しない長さであり、前記係止部を介して係着された前記底面板により構成される前記マルチパック用包装箱の底部の中心から前記底面板と前記側面板との連接部位に位置する前記折り線までの垂直長さAと、前記底部の中心から前記基部を通る線分までの垂直長さBとが、A:B=1:0.86〜1:1未満の関係を有し、前記容器底固定片には、前記先端部と前記基部との間に位置する前記折目線から、前記基部方向に向かって延伸し、互いに略平行であって、その前記基部側の一端が連続する又は不連続な2本の切り込み線が形成されており、前記底面板から切り取り、前記基部に沿って山折りとし、前記折目線に沿って谷折りとした前記容器底固定片を前記容器底凹部内に潜り込ませたときに、前記容器底固定片の前記先端部及び前記折目線の間の面に連続する支柱部が形成されることを特徴とするマルチパック用包装箱を提供する(発明1)。
上記発明(発明1)によれば、基部及び折目線に沿って山折り及び谷折りとした容器底固定片を容器の容器底凹部に潜り込ませ、容器底固定片の先端部を容器底凹部の内壁である曲率変化部に当接させたときに、先端部及び折目線の間の面と、折目線及び基部の間の面とのなす角度θ1、並びに折り線及び基部の間の面と底面板とのなす角度θ2が、90°未満となり、係止部を介して底面板を係着し、当該係着されてなる底面板により構成されるマルチパック用包装箱の底部の短手方向中央部から底面板と側面板との連接部位に位置する折り線までの長さAと、当該底部の短手方向中央部から基部までの長さBとが、A:B=1:0.86〜1:1未満であることで、マルチパック用包装箱内で容器底を固定(保持)するための容器底固定片が、複数の容器を収納したマルチパック用包装箱の揺動、回動等によって容器底から外れ、外部に飛び出すことがなく、容器底を確実に固定することができる。また、容器底固定片において谷折りされる折り線部分が容器底凹部に接触することがないため、容器底凹部の印字が消失するのを抑制することができる。
上記発明(発明1)においては、前記角度θ1と前記角度θ2との差(θ1−θ2)が、15°未満であるのが好ましい(発明2)。
上記発明(発明1,2)においては、前記側面板が存在しない両端部において前記容器群の一部の側面を視認可能な開口部が形成されており、前記容器底固定片は、少なくとも前記開口部側に位置する前記容器に対応するようにして形成されているのが好ましい(発明3)。
上記発明(発明1〜3)においては、前記容器底固定片の先端部は、湾曲形状を有しており、前記容器底固定片の先端部の曲率半径は、前記容器底凹部側からの平面視における前記容器底凹部の曲率変化部を通る仮想円の曲率半径以上であるのが好ましい(発明4)。
上記発明(発明1〜4)においては、前記底面板から切り取り、前記基部に沿って山折りとし、前記折り線に沿って谷折りとした前記容器底固定片を前記容器底凹部内に潜り込ませたときに、前記容器底固定片の先端部の少なくとも2点が、前記容器底凹部側からの平面視における前記容器底凹部の曲率変化部を通る仮想円に当接するのが好ましい(発明5)。
上記発明(発明1〜5)においては、前記容器底固定片の前記基部の幅が、前記先端部と前記基部との間の前記折目線が位置する部分における前記容器底固定片の幅よりも大きいのが好ましく(発明6)、前記容器底固定片の基部の幅が、前記先端部と前記基部との間の前記折り線が位置する部分における前記容器底固定片の幅よりも1〜3mm大きいのが好ましい(発明7)。
また、本発明は、上記発明(発明1〜)に係るマルチパック用包装箱に容器を収納してなることを特徴とするマルチパック包装製品を提供する(発明)。
本発明によれば、収納された容器の容器底を固定する容器底固定片が、製造工程における搬送過程や、製品出荷後の配送過程等において、容器底から外れ、外部に飛び出してしまうのを防止することができるとともに、容器底凹部の内壁との当接部位から容器底固定片がずれたとしても、容器底の印字の消失を防止することのできるマルチパック用包装箱を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るマルチパック用包装箱を示す展開図である。 図2は、図1に示す展開された箱オリジナル紙を組み立てた本発明の一実施形態に係るマルチパック用包装箱(容器が収納された状態)を示す斜視図である。 図3は、本発明の一実施形態における保持フラップ機構部とこれに隣接する上部開口穴(端部開口穴)との形態(図1におけるA部の形態)を主として示す部分拡大平面図である。 図4は、本発明の一実施形態における容器底固定片の近傍の形態(図1におけるB部の形態)を示す部分拡大平面図である。 図5は、本発明の一実施形態における上面板とこの上面板の両端に連接する側面板との連接部近傍を示した部分拡大平面図である。 図6は、本発明の一実施形態における容器底固定片を2段に折り曲げた形態を示す斜視図である。 図7は、本発明の一実施形態における容器底固定片を2段に折り曲げて容器底凹部に挿着させ、容器が固定された状態を示す部分拡大断面図である。 図8は、本発明の一実施形態に係るマルチパック用包装箱の底部の構造を示す、当該マルチパック用包装箱内部から見た平面図である。 図9は、本発明の一実施形態に係るマルチパック用包装箱に収容され得る容器の容器底の形状を示す部分拡大切断端面図(図9(A))及び底面図(図9(B))である。 図10は、本発明の一実施形態における容器底固定片の先端部が容器底凹部の曲率変化部に当接する状態を示す部分拡大平面図である。 図11(A)及び(B)は、本発明の一実施形態における容器底固定片の形態を示す部分拡大平面図である。 図12は、本発明の一実施形態における容器底固定片の他の態様であって、当該容器底固定片を2段に折り曲げた形態を示す斜視図である。 図13は、従来のマルチパック用包装箱において容器底固定片の折り返し部分が容器底に接触する状態を示す部分拡大切断端面図である。
以下、本発明の実施の形態に係るマルチパック用包装箱について、図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態においては、ビール缶を6個収納(直列した3缶を2列に並列配置させて収納)することのできるマルチパック用包装箱を例に挙げて説明するが、本発明に係るマルチパック用包装箱は、これに限定されるものではない。
図1は、本実施形態に係るマルチパック用包装箱を示す展開図であり、図2は、図1に示す展開された箱オリジナル紙を組み立てた本実施形態に係るマルチパック用包装箱(容器が収納された状態)を示す斜視図であり、図3は、本実施形態における保持フラップ機構部とこれに隣接する上部開口穴(端部開口穴)との形態(図1におけるA部の形態)を主として示す部分拡大平面図であり、図4は、本実施形態における容器底固定片の近傍の形態(図1におけるB部の形態)を示す部分拡大平面図であり、図5は、本実施形態における上面板とこの上面板の両端に連接する側面板との連接部近傍を示した部分拡大平面図であり、図6は、本実施形態における容器底固定片を2段に折り曲げた形態を示す斜視図であり、図7は、本実施形態における容器底固定片を2段に折り曲げて容器底凹部に挿着させ、容器が固定された状態を示す部分拡大断面図であり、図8は、本発明の一実施形態に係るマルチパック用包装箱の底部の構造を示す、当該マルチパック用包装箱内部から見た平面図であり、図9は、本発明の一実施形態に係るマルチパック用包装箱に収容され得る容器の容器底の形状を示す部分拡大切断端面図(図9(A))及び底面図(図9(B))であり、図10は、本発明の一実施形態における容器底固定片の先端部が容器底凹部の曲率変化部に当接する状態を示す部分拡大平面図であり、図11(A)及び(B)は、本発明の一実施形態における容器底固定片の形態を示す部分拡大平面図であり、図12(A)及び(B)は、本発明の一実施形態における容器底固定片の他の態様であって、当該容器底固定片を2段に折り曲げた形態を示す斜視図である。
本実施形態に係るマルチパック用包装箱1において収納対象となる容器100は、容器底110の周縁に形成されたリング状の凸状リム部111で包囲される容器底凹部115を有するものである(図9(A)参照)。なお、容器100の容器底凹部115は、凸状リム部111と容器底凹部115の平面視中心113(容器底凹部115における最も深い点)との間に、容器底凹部115の曲率(平面視中心113を通る容器の切断端面における容器底凹部115の曲率)が変化する曲率変化部112を有する。後述するように、本実施形態における容器底固定片30は、この曲率変化部112に先端部35が当接するように構成されている(図7参照)。
本実施形態に係るマルチパック用包装箱1は、図1に示す展開シート(パック用シート)を組み立てることによって形成することができ、展開シートは、図1に示すように、横長の略矩形形状をなしている。
なお、本実施形態に係るマルチパック用包装箱1について説明する上で、便宜上、展開シートの短手方向を「幅方向」と、展開シートの長手方向を「長さ方向」と称することとする(図1に示した矢印を参照)。
図1に示す展開シートにおいて、その中央部は上面板2を構成し、上面板2の両端部のそれぞれに側面板3,4が折り線2aを介して連接されている。そして、側面板3における、上面板2が連接されている端部(折り線2a側)と対向する端部には底面板5が折り線3a,5aを介して連接され、側面板4における、上面板2が連接されている端部(折り線2a側)と対向する端部には底面板6が折り線3a,5aを介して連接されている。なお、折り線5aは、その両端部が開口部P側の端部にまで至るように側面板3,4と底面板5,6との境界部分に形成されているが、折り線3aは、開口部P側の端部にまでは至らないように側面板3,4と底面板5,6との境界部分に形成されている。
本実施形態においては、上面板2は、直列3個を並列2列に起立状態に整列させたビール缶6個の上面を覆うように、幅方向には略ビール缶3缶分、長さ方向には略ビール缶2缶分の長さからなる面積を備えている。そして、上面板2の両端部にはビール缶の側部を覆うようにその高さに相当する側面板3,側面板4がそれぞれ境界線をなす折り線2aを介して連接されている。なお、本実施形態に係るマルチパック用包装箱1として、2個×3列(並列(長さ方向)2個、直列(幅方向)3個)に並列配置してなるビール缶を収納可能なものを例に挙げて説明するが、このような態様に限定されるものではなく、2個×n列(nは1以上の整数である。並列(長さ方向)2個、直列(幅方向)n個)に並列配置してなる容器(ビール缶)を収納可能なものであってもよい。
底面板5,6には、互いに係着し得る係止部7(底面板5側)及び係止部8(底面板6側)が、それぞれ形成されている。係止部7の係止孔7aと係止部8の切り込み部分8aとが対になり、また、係止部7の切り込み孔7bと係止部8の係止片部分8bとが対となり、底面板5,6が互いに係着される。この係止部7,8を介して2つの底面板5,6を互いに係着することで、マルチパック用包装箱1の底部50(図8参照)が構成される。
そして、係止部7,8を介して底面板5,6を係着することにより、複数の容器100からなる容器群を包むように収納できるマルチパック用包装箱1が組立てられる(図2参照)。その結果、側面板3,4が存在しない両端部において容器群の一部の側面を視認可能な開口部Pが、それぞれ形成されることになる。
図1に示すように、側面板3,4の両端部(開口部P側)における上面板2側には、内部に収納される容器が包装箱の開口部Pから飛び出したり脱落したりするのを防止し得る、容器の上部を保持するための保持フラップ機構部90が形成されている。
さらに、上面板2と側面板3,4との連接部分の近傍であって、開口部Pに近い位置に、開口部P側に配置された4つの容器のそれぞれに対応する4つの端部開口穴21が形成されており、端部開口穴21の間に位置するように、略中央に配置された2つの容器のそれぞれに対応する2つの中部開口穴22が形成されている。この容器に対応する端部開口穴21及び中部開口穴22の縁部の一部が容器の上部に当接することによって、収納される容器の上部が係止される。本実施形態においては、端部開口穴21及び中部開口穴22と保持フラップ機構部90との双方の係止効果によって、これらと係合される容器の保持力を格段に向上させることができる。さらには、このような仕様によりマルチパック用包装箱1の少なくとも幅方向の寸法を短縮することができるため、紙原料の使用量の削減を図ることができる。
図1及び図3に示すように、保持フラップ機構部90は、開口部Pの内側に折り込まれて容器を保持する機能を有する押込フラップ片92と、容器の上部を係止して抜き止め作用をする抜き止め帯片91とを有する。
押込フラップ片92は、山折り線92aを介してマルチパック用包装箱1の内部に折り込まれるように構成されている。そのため、山折り線92aは、組み立てられたマルチパック用包装箱1における側面板3,4の開口部P側の端部を構成することになる。抜き止め帯片91は、谷折り線91aを介してその一部が押込フラップ片92に連続するとともに、谷折り線91bを介してその一部が上面板2に連続するように構成されており、抜き止め帯片91と押込フラップ片92との境界の一部は離間されている。このように、これらの境界の一部が離間されていることによって、押込フラップ片92のマルチパック用包装箱1の内部への折り込み及び抜き止め帯片91の谷折りの操作が可能となる。
本実施形態における抜き止め帯片91の帯状形態の片端部91’は、端部開口穴21の開口形態によって形作られている。そして、山折り線92aの片端及び谷折り線91aの片端は、それぞれ、端部開口穴21に至るまで延設されている。
本実施形態における山折り線92aは、長さ方向に平行なライン、又は上面板2に向かうに従い開口部P側方向(外側方向)に傾斜したライン(長さ方向に対する傾斜角度θ=0°超5°以下、好ましくは1〜3°)として構成されている。この山折り線92aの傾斜角度θは、マルチパック用包装箱1に収納される容器の胴径等に応じて、最適な保持力を奏し得るように適宜設定することができる。
また、本実施形態において、端部開口穴21の開口形態は、図3に示すように、角の丸められた頂点が底面板5(6)側に向く略逆三角形状であって、最下点を側面板3(4)の開口部P側にシフトさせた形態(略逆直角三角形状)とするのが好ましい。中部開口穴22の開口形態は、図1に示すように、側面板3(4)から上面板2側に向かって拡がる略ベル形状(略鐘形状)であるのが好ましい。
図1に示すように、本実施形態における側面板3,4の開口部P側の端辺のうち、底面板5,6側に位置する開口部P側の端辺は、押込フラップ片92の下端92bから底面板5,6側に向けて伸びる非傾斜辺3A,4Aと、この非傾斜辺3A,4Aに連続し、開口部P側方向(外側方向)に傾斜する傾斜辺3B,4Bとを含む。
開口部Pの近傍における側面板3,4と底面板5,6との境界部においては、連接部80を介して側面板3,4と底面板5,6とが連接されている。かかる連接部80は、図4に示すように、一端が傾斜辺3B,4Bに連続し、他端が底面板5,6の開口部P側の端辺5A,6Aに連続する連接辺80A、傾斜辺3B,4Bと連接辺80Aとの連続部81にまで至る山折り線80a、及び底面板5,6の開口部P側の端辺5A,6Aと連接辺80Aとの連続部82にまで至る山折り線80bにより囲まれた領域(略三角形状の領域)として構成される。
図4に示すように、連接部80は、側面板3(4)と底面板5(6)との連接部分(境界部分)に位置するようにして設けられる。そして、連接辺80Aは、底面板5(6)の開口部P側の端辺5A(6A)よりも内側に位置し、山折り線3aを開口部P側に向けて伸ばした仮想線VLと交差するように位置する。このような位置関係で連接部80が設けられていることで、当該連接部80(連接辺80A)に対して衝撃が加わり難くなり、仮に連接部80(連接辺80A)に対して衝撃が加わったとしても、山折り線80a,80bに沿って連接部80がマルチパック用包装箱1の内側に向けて折れ曲がることで当該衝撃を吸収し得るため、当該連接部80の破損を抑制することができる。すなわち、山折り線80a,80bの存在により、連接部80に加えられた衝撃に対する緩衝効果が奏されることになる。
図4に示すように、連接辺80Aは、傾斜辺3B(4B)と端辺5A(6A)との間に介在しており、その形状は、角部が丸められた折曲部を両端部に有する形状であってもよいし、開口部P側に向けて凸になる湾曲形状を有していてもよい。連接辺80Aがこのような形状を有することで、連接部80(連接辺80A)に対して加わった衝撃を分散することができるため、連接部80の破損をより抑制することができる。
2本の山折り線80a,80bのなす角度θ’は、連接部80(連接辺80A)に対して加わった衝撃を吸収可能であり、当該連接部80の破損を抑制可能である限り特に制限されるものではないが、好適には90〜100°程度である。
傾斜辺3B(4B)と連接辺80Aとの連続部81、及び端辺5A(6A)と連接辺80Aとの連続部82は、開口部P側に向けて凹になる湾曲形状(曲率半径0.7mm程度(R0.7))を有している。連続部81,82は、連接部80(連接辺80A)に加わった衝撃が集中しやすい部分であり、また、当該連続部81,82に至る山折り線80a,80b部分がその他の部分(折り線が形成されていない部分)に比して低強度であることで、連続部81,82が角形状を有していると、当該衝撃により山折り線80a,80bに沿って破損しやすくなる。しかし、本実施形態においては、連続部81,82が湾曲形状を有していることで、連接部80(連接辺80A)に加わった衝撃が連続部81,82に集中し難くなるため、山折り線80a,80bに沿って破損するのを抑制することができる。
なお、傾斜辺3B(4B)は、折曲点3C(4C)にて連続部81に向かって折れ曲がり、当該連続部81にて連接辺80Aに連続している。また、端辺5A(6A)は、折曲点5B(6B)にて連続部82に向かって折れ曲がり、当該連続部82にて連接辺80Aに連続している。かかる折曲点3C(4C),5B(6B)は、開口部P側に向けて凸になる湾曲形状(曲率半径1mm程度(R1))を有している。これにより、当該折曲点3C(4C),5B(6B)に手指が触れたとしても痛みを伴うことがないという効果を奏し得る。
なお、図5に示すように、両端部の容器に対応して設けられた端部開口穴21の中心線G1は、両端部に位置して収納されている容器の中心線B1より、外方(開口部側)にずれているのが望ましい。端部に位置する端部開口穴21の中心線G1は、端部基準線L1と平行な線であり、容器の中心線B1も、端部基準線L1と平行な線である。ずれ距離K1(単位:mm)は、0.5〜3.0mm程度に設定すればよい。このようにして両端部に位置する端部開口穴21の中心位置を、缶容器の中心位置に対して、幅方向の外側に向けて所望の距離K1のずれを生じさせることによって、缶の保持力を向上させることができる。
中部開口穴22は、その幅P22が端部開口穴21の幅P11よりも大きくなるように形成されるのが望ましい。これらの幅の比(P22/P11)は、好ましくは1.1〜1.5、より好ましくは1.2〜1.4の範囲で適宜設定することができる。さらに、中部開口穴22は、その開口面積S2が端部開口穴21の開口面積S1よりも大きくなるように形成されるのが好ましい。これらの開口面積比(S2/S1)は、1.1〜3.1の範囲で適宜設定することができる。
なお、図1に示すように、上面板2には、指を挿入して持ち上げるための2つのフィンガーホール16と、切り取り線17とが形成されている。この切り取り線17により、上面引裂き開口片が形成されており、上面引裂き開口片の引き剥がし操作が可能となっている。
図1に示すように、側面板3,4と底面板5,6との境界部分には、収容される複数の容器のそれぞれに対応する容器底固定片30が、側面板3,4と底面板5,6との折り線3a,5aを跨ぐようにして形成されている。
容器底固定片30は、底面板5,6に固着されている基部33と、基部33に対向する先端部35と、基部33及び先端部35の間に位置する折目線34とを有し、容器底固定片30の形態に沿って底面板5,6から切り取られることで、基部33を基線として可動可能に構成されている。
この容器底固定片30は、図6及び図7に示すように、基部33を基線として山折りに折り曲げられるとともに、折目線34を基線として谷折りに折り曲げられた状態で容器100の容器底凹部115内に潜り込ませたときに、先端部35が容器底凹部115の曲率変化部112に当接するように構成されている。このようにして折り曲げられた容器底固定片30を容器底凹部115内に潜り込ませることで、容器底が容器底固定片30により固定される。
容器底固定片30は、マルチパック用包装箱1に収納される容器100との位置関係において、基部33及び折目線34を基線として2段に折り曲げられ、容器底凹部115内に潜り込ませ、先端部35を曲率変化部112に当接させたときに、折目線34及び基部33の間の面30bとのなす角度θ1、並びに底面板5(6)と、折目線34及び基部33の間の面30bとのなす角度θ2が90°未満となるように構成されている。すなわち、容器底固定片30は、容器底凹部115内に潜り込ませた状態において、2段に折り曲げられた容器底固定片30と底面板5(6)とにより、略Z字状に構成されることになる。
また、図8に示すように、本実施形態に係るマルチパック用包装箱1を組み立てたとき、係止部7,8を介して底面板5,6を互いに係着して構成される底部50の中心CPから、側面板3(4)及び底面板5(6)の連接部位に位置する折り線5aまでの垂直長さAと、当該底部の中心CPから基部33を通る線分Lbまでの垂直長さBとは、A:B=1:0.86〜1:1未満の関係を有し、好適にはA:B=1:0.88〜1:0.91の関係を有する。このように、上記角度θ1及び角度θ2がいずれも90°未満であって、マルチパック用包装箱1の底部50における基部33の位置が上記規定(A:Bの数値範囲)を満足することで、容器底固定片30が、マルチパック用包装箱1の揺動、回動等によって容器100の容器底から外れて外部に飛び出すことがなく、容器底を確実に固定することができる。
さらに、容器底固定片30は、角度θ1,θ2(図7参照)の差(θ1−θ2)が0°以上15°未満となるように構成されているのが好ましい。より好ましくは、容器底固定片30は、基部33及び折目線34を基線として2段に折り曲げられて容器底凹部115内に潜り込ませ、その先端部35を容器底凹部115の曲率変化部112に当接させたときに、先端部35及び折目線34の間の面30aと底面板5(6)とが略平行になるように、すなわち角度θ1,θ2の差(θ1−θ2)が略0°となるように構成されている。なお、略平行とは、先端部35及び折目線34の間の面30aと底面板5(6)とのなす角度が、10°以内であることを意味する。
容器底固定片30の先端部35は、湾曲形状を有しており、容器底固定片30の先端部35の曲率半径R1は、容器底凹部115側からの容器100の平面視における曲率変化部112を通る仮想円VC(図9(B)参照)の曲率半径R2以上であるのが好ましい。すなわち、基部33及び折目線34を基線として2段に折り曲げられ、容器底凹部115内に潜り込ませたときに、容器底固定片30の先端部35の少なくとも2点が、容器底凹部115側からの容器100の平面視における曲率変化部112を通る仮想円VCに当接し、先端部35の全体が当該仮想円VCに当接しなくてもよいし(図10(A)参照)、先端部35の全体が当該仮想円VCに当接してもよい(図10(B)参照)。より好ましくは、曲率半径R1と曲率半径R2との比は、1:0.15〜0.70程度である。
さらに、図11(A)に示すように、容器底固定片30の基部33から折目線34までの長さLは、基部33及び折目線34を基線として2段に折り曲げられた状態で容器底凹部115内に潜り込ませたときに、容器底固定片30の折目線34部分が容器底凹部115表面に接触しないような長さである。容器底固定片30の基部33から折目線34までの長さLが、基部33から容器100の容器底凹部115までの最短長さよりも短いことで、容器底凹部115内に潜り込ませた容器底固定片30が容器底凹部115表面に接触することがないため、容器底凹部115に設けられた印字が容器底固定片30により擦れて消失することを抑制することができる。なお、基部33から容器底凹部115までの最短長さとは、基部33の端部から容器100の軸方向と平行な線分を引いたときの容器底凹部115までの長さを意味する。
図11(B)に示すように、本実施形態において、容器底固定片30の基部33の幅W33は、折目線34部分における容器底固定片30の幅W34よりも大きいのが好ましい。具体的には、基部33の幅W33は、折目線34部分における容器底固定片30の幅W34よりも1〜3mm程度大きいのが好ましい。このように、折目線34部分における容器底固定片30の幅W34よりも基部33の幅W33が大きいことで、角度θ1と角度θ2との差(θ1−θ2)を0°以上21°未満まで許容することができ、このような角度差(θ1−θ2)であっても、容器底固定片30によって容器を容器底から保持することができるとともに、容器底固定片30が容器底凹部115から外れてしまうのを抑制することができる。
上述したような構成を備える本実施形態に係るマルチパック用包装箱1の中に容器(6個の缶容器)を収納することにより、マルチパック包装製品が完成する。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
上記実施形態においては、缶ビールを包装するためのマルチパック用包装箱を例にとって説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、発泡酒缶、チューハイ缶等のアルコール飲料缶や、缶ジュース、缶コーヒー、缶紅茶、缶入り茶等のノンアルコール飲料缶などその他の各種缶製品に適用してもよい。
上記実施形態においては、収納されるすべての容器100に対応する容器底固定片30が設けられているが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、収納される容器100のうちの一部の容器100に対応する容器底固定片30が設けられていてもよい。例えば、少なくとも1つの容器100に対応する1つの容器底固定片30が設けられていてもよいし、開口部P側に位置する4つの容器100に対応する4つの容器底固定片30が設けられていてもよい。
また、上記実施形態における容器底固定片30は、図12(A)に示すように、基部33の中央部分33’を、底面板5(6)における側面板3(4)の反対方向(底部50の短手方向の中央部CP側)に位置させ、容器底固定片30の折目線34から上記中央部分33’の両端に至る切り込み線を有しており、容器底凹部115内に容器底固定片30を潜り込ませるときに、容器底固定片30の先端部35及び折目線34の間の面30aと底面板5(6)とを連結する支柱部36が形成される態様であってもよい。上記実施形態における容器底固定片30は、容器100が収納された状態のマルチパック用包装箱1の外側から、折目線34近傍を押し込むことにより、基部33が山折りされる。このとき、容器底固定片30の先端部35が容器底に当接する(引っ掛かる)ことで、折目線34が谷折りされる。しかし、容器底固定片30の先端部35が容器底に当接しない(引っ掛からない)と、折目線34が谷折りされることなく、容器底固定片30が裏返ってしまう等の成形不良が生じることがある。一方、図12(A)に示すような支柱部36が形成される態様であれば、容器底凹部115内に容器底固定片30を潜り込ませるときに、容器底固定片30の先端部35を確実に容器底に当接させる(引っ掛ける)ことができる。そのため、容器底固定片30が適切に2段に(略Z字状に)折り込まれ、容器底凹部115内において確実に容器100を保持することができる。
また、図12(A)の態様における基部33の中央部分33’に切り込み線が形成され、容器底凹部115内に容器底固定片30を潜り込ませるときに、容器底固定片30の先端部35及び折目線34の間の面30aに連続する舌片状の支柱部37が形成される態様であってもよい(図12(B)参照)。図12(B)に示すような態様においても、容器底凹部115内に容器底固定片30を潜り込ませるときに、容器底固定片30の先端部35を確実に容器底に当接させる(引っ掛ける)ことができ、容器底固定片30が適切に2段に(略Z字状に)折り込まれ、容器底凹部115内において確実に容器100を保持することができる。
以下、試験例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記試験例に何ら限定されるものではない。
〔試験例1〕
図1に示す展開シートを組み立てて、500mL缶ビール6本を纏めて包装したマルチパック用包装箱1を8パック準備し、4パックのマルチパック用包装箱1を収納した段ボールカートンを2ケース準備した(試料1)。また、容器底凹部115に容器底固定片30を潜り込ませたときの角度θ1,θ2を表1に示すように変更したマルチパック用包装箱1を、各8パック(4パックずつ収納した段ボールカートン2ケース)被験試料として準備した(試料2〜12)。なお、試料2〜12において、容器底固定片30の折目線34の位置を固定し、基部33の位置及び先端部35から折目線34までの長さを変更することにより、角度θ1,θ2を変更した。
また、マルチパック用包装箱1に収容される缶ビールとしては、容器底凹部115における平面視における曲率変化部112を通る仮想円VCの直径42.1mm、容器底凹部115の中央部深さ11.3mmのものを準備した。
被験試料(試料1〜12)としての上記段ボールカートンを2ケース重ねて、輸送包装試験機(アイデックス社製,製品名:BF−50UT)に固定してマルチパック用包装箱1内に収容された缶ビールを強制的に回転させ、容器底固定片30の外部への飛び出しの有無、及び容器底凹部115の印字擦れの有無について試験した。結果を表1に示す。なお、表1において、マルチパック用包装箱1の底部50の中心CPから基部33を通る線分Lbまでの垂直長さBは、当該中心CPから側面板3(4)及び底面板5(6)の連接部位に位置する折り線5aまでの垂直長さAを1としたときの比で表される。また、輸送包装試験機における試験条件を下記に示す。
<試験条件>
Hi周波数:10.0Hz
Lo周波数:40Hz
掃引時間:1分/回
掃引回数:30分
Figure 0006280363
表1に示す結果から明らかなように、基部33及び折目線34を基線として2段に折り曲げられ、容器底凹部115内に潜り込ませ、先端部35を曲率変化部112に当接させたときに、折目線34及び基部33の間の面30bとのなす角度θ1、並びに底面板5(6)と、折目線34及び基部33の間の面30bとのなす角度θ2が90°未満、角度θ1,θ2の差(θ1−θ2)が15°未満となるように、かつマルチパック用包装箱1の底部50の中心CPから側面板3(4)及び底面板5(6)の連接部位に位置する折り線5aまでの垂直長さAと、当該中心CPから基部33を通る線分Lbまでの垂直長さBとが、A:B=1:0.88〜1:0.91となるように容器底固定片30が構成されていることで、容器底固定片30の外部への飛び出しを防止することができ、収容された容器を強固に固定可能であることが確認された。
また、基部33から折目線34までの長さが、容器底凹部に接触しないように設定されていることで、容器底凹部の印字が消失するのを防止可能であることが確認された。
〔試験例2〕
上記試料11のマルチパック用包装箱1における容器底固定片30の基部33の幅W33と、折目線34部分における容器底固定片30の幅W34との関係を下記表2に示すように変更したマルチパック用包装箱1(試料13〜15)、試料11のマルチパック用包装箱1における角度θ1,θ2及び幅W33と幅W34との関係を変更したマルチパック用包装箱1(試料16)、試料11、13〜15のマルチパック用包装箱1における角度θ1,θ2を変更したマルチパック用包装箱1(試料17〜20)及び上記試料12のマルチパック用包装箱1における幅W33と幅W34との関係を変更したマルチパック用包装箱1(試料21)用いた以外は、試験例1と同様にして、容器底固定片30の外部への飛び出しの有無について試験した。結果を表2に示す。なお、表2において、マルチパック用包装箱1の底部50の中心CPから基部33を通る線分Lbまでの垂直長さBは、当該中心CPから側面板3(4)及び底面板5(6)の連接部位に位置する折り線5aまでの垂直長さAを1としたときの比で表される。また、参考として、試料11,12の結果もあわせて表2に示す。
Figure 0006280363
表2に示す結果から明らかなように、容器底固定片30の基部33の幅W33が、折目線34部分における容器底固定片30の幅W34よりも大きく構成されていることで、角度θ1,θ2の差(θ1−θ2)が15°以上、特に15°以上21°未満となるように容器底固定片30が構成されている場合(試料13〜15,18〜20,22)であっても、容器底固定片30の外部への飛び出しを防止することができ、収容された容器を強固に固定可能であることが確認された。
本発明のマルチパック用包装箱は、例えば缶ビール、発泡酒缶、チューハイ缶等のアルコール飲料缶や、缶ジュース、缶コーヒー、缶紅茶、缶入り茶等ノンアルコール飲料缶等の一定数量の容器を包装するための包装箱であり、包装産業一般において利用することができる。
1…マルチパック用包装箱
2…上面板
3,4…側面板
5,6…底面板
30…容器底固定片
33…基部
34…折目線
35…先端部

Claims (8)

  1. 容器底の周縁に形成されたリング状の凸状リム部により包囲される容器底凹部を有し、前記容器底凹部が、前記凸状リム部と前記容器底凹部の平面視中心との間に曲率の変化する曲率変化部を有する容器であって、2個×n列(nは1以上の整数である)に並列配置した当該容器をまとめて収容するためのマルチパック用包装箱であって、
    並列配置される複数個の容器からなる容器群の上面を覆うための上面板と、
    前記上面板の両側部に連接され、前記各容器の側面を覆うために対向配置される側面板と、
    前記側面板のそれぞれに連接され、互いに係着し得る係止部を有する底面板と、
    前記底面板と前記側面板との連接部位に位置する折り線を跨ぐようにして形成されており、前記複数の容器のうちの少なくとも一の容器の前記容器底凹部内に潜り込ませ得る容器底固定片と
    を備え、
    前記容器底固定片は、先端部と、前記底面板に固着されている基部と、前記先端部と前記基部との間に位置する折目線とを有し、
    前記底面板から切り取られ、前記基部に沿って山折りとし、前記折目線に沿って谷折りとし、前記容器底凹部内に潜り込ませた前記容器底固定片の前記先端部を前記容器底凹部の前記曲率変化部に当接させたときに、前記先端部及び前記折目線の間の面と、前記折目線及び前記基部の間の面とのなす角度θ1、並びに前記折目線及び前記基部の間の面と前記底面板とのなす角度θ2が、いずれも90°未満となるように、前記容器底固定片が構成され、
    前記容器底固定片の前記基部と前記折目線との間の長さが、前記容器が収容されたときに、当該容器の容器底凹部に前記谷折りにされる折目線部分が接触しない長さであり、
    前記係止部を介して係着された前記底面板により構成される前記マルチパック用包装箱の底部の中心から前記底面板と前記側面板との連接部位に位置する前記折り線までの垂直長さAと、前記底部の中心から前記基部を通る線分までの垂直長さBとが、A:B=1:0.86〜1:1未満の関係を有し、
    前記容器底固定片には、前記先端部と前記基部との間に位置する前記折目線から、前記基部方向に向かって延伸し、互いに略平行であって、その前記基部側の一端が連続する又は不連続な2本の切り込み線が形成されており、
    前記底面板から切り取り、前記基部に沿って山折りとし、前記折目線に沿って谷折りとした前記容器底固定片を前記容器底凹部内に潜り込ませたときに、前記容器底固定片の前記先端部及び前記折目線の間の面に連続する支柱部が形成されることを特徴とするマルチパック用包装箱。
  2. 前記角度θ1と前記角度θ2との差(θ1−θ2)が、15°未満であることを特徴とする請求項1に記載のマルチパック用包装箱。
  3. 前記側面板が存在しない両端部において前記容器群の一部の側面を視認可能な開口部が形成されており、
    前記容器底固定片は、少なくとも前記開口部側に位置する前記容器に対応するようにして形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のマルチパック用包装箱。
  4. 前記容器底固定片の先端部は、湾曲形状を有しており、
    前記容器底固定片の先端部の曲率半径は、前記容器底凹部側からの平面視における前記容器底凹部の曲率変化部を通る仮想円の曲率半径以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のマルチパック用包装箱。
  5. 前記底面板から切り取り、前記基部に沿って山折りとし、前記折目線に沿って谷折りとした前記容器底固定片を前記容器底凹部内に潜り込ませたときに、前記容器底固定片の先端部の少なくとも2点が、前記容器底凹部側からの平面視における前記容器底凹部の曲率変化部を通る仮想円に当接することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のマルチパック用包装箱。
  6. 前記容器底固定片の前記基部の幅が、前記先端部と前記基部との間の前記折目線が位置する部分における前記容器底固定片の幅よりも大きいことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のマルチパック用包装箱。
  7. 前記容器底固定片の基部の幅が、前記先端部と前記基部との間の前記折り線が位置する部分における前記容器底固定片の幅よりも1〜3mm大きいことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のマルチパック用包装箱。
  8. 求項1〜のいずれかに記載のマルチパック用包装箱に容器を収納してなることを特徴とするマルチパック包装製品。
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