JP6279489B2 - ナノインプリント用光硬化性組成物、及びそれを使用した微細パターン基板の製造方法 - Google Patents

ナノインプリント用光硬化性組成物、及びそれを使用した微細パターン基板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ナノインプリント用光硬化性組成物、及びそれを使用した微細パターン基板の製造方法に関する。本願は、2013年1月15日に日本に出願した、特願2013−004758号の優先権を主張し、その内容をここに援用する。
発光ダイオード(LED)は、エネルギー変換効率に優れており、長寿命であることから電子機器等に多く使用されている。LEDは、無機材料基板の上にGaN系半導体から成る発光層が積層された構造を有する。しかし、無機材料基板とGaN系半導体及び大気との間には大きな屈折率差が存在するため、発光層で生じた全光量のうち多くが内部で反射を繰り返して消滅し、光取り出し効率が悪いことが問題であった。
上記問題を解決する方法としては、無機材料基板の表面に数μm程度の微細なパターンを形成し、その上にGaN系半導体から成る発光層を積層する方法が知られている。
微細なパターンを形成する方法としては、従来はフォトリソグラフィーにより無機材料基板上にマスクを作成し、得られたマスクを使用してエッチングすることによりパターンを形成していた。しかし、無機材料基板の大型化やナノパターン化が進み、それに伴うコストと加工時間の増加が問題となった。そこで、前記フォトリソグラフィーに代えて、ナノインプリントによりマスクを形成する方法が注目されている。
ナノインプリントに使用される光硬化性組成物としては、例えば、脂環構造を有するビニルエーテルや、脂環構造と芳香環構造とを有するビニルエーテル等のラジカル重合性化合物を使用することが知られている(特許文献1、2)。しかし、前記ラジカル重合性化合物は硬化収縮が大きく、微細なパターンを精度良く作成することは困難であった。また、光硬化性組成物には、基板上に塗布後、速やかに硬化して薄膜を形成することが求められるが、ラジカル重合性化合物は酸素による重合阻害を受けて硬化速度が低下すること、特に薄膜において硬化性が低下することが問題であった。酸素による重合阻害に対しては、窒素などの不活性ガスの雰囲気下で硬化させる方法も考えられるが、設備が大掛かりであるため費用が増大し、空気を置換するのに時間を要するため作業効率が低下するという問題があった。
特開2003−327628号公報 特開2011−84527号公報 特開2011−157482号公報
従って、本発明の目的は、基板に薄く塗布して光照射することにより速やかに硬化して薄膜を形成することができ、硬化収縮が小さく、モールドの微細なパターンを精度良く転写することができるナノインプリント用光硬化性組成物を提供することにある。
本発明の他の目的は、前記ナノインプリント用光硬化性組成物を使用する微細パターン基板の製造方法を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、前記微細パターン基板の製造方法により得られる微細パターン基板、及びそれを備える半導体装置を提供することにある。
本発明者等は上記課題を解決するため鋭意検討した結果、脂環式エポキシ基を有する特定のカチオン重合性化合物と、フッ化アルキルフルオロリン酸アニオンを有する光カチオン重合開始剤を含有する硬化性組成物は、酸素により重合が阻害されないため酸素雰囲気下でも基板に薄く塗布して光照射することにより速やかに硬化して薄膜を形成することができること(すなわち、薄膜硬化性に優れること)、硬化収縮が小さく、モールドの微細なパターンを精度良く転写することができることを見いだした。そして、前記硬化性組成物を使用してナノインプリントを行うと、モールドの微細なパターンが精度良く転写されたマスクを形成することができることを見いだした。尚、本明細書において「脂環式エポキシ基」とは、脂環を構成する隣り合う2つの炭素原子が1つの酸素原子と共に環を形成してなる基(特に、シクロヘキサン環を構成する隣接する2つの炭素原子と酸素原子とで構成されるエポキシ基)である。本発明はこれらの知見に基づいて完成させたものである。
すなわち、本発明は、下記成分(A)及び成分(B)を含むナノインプリント用光硬化性組成物を提供する。
成分(A):下記式(a-1)で表される化合物
Figure 0006279489
[式中、R1〜R18は同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、酸素原子若しくはハロゲン原子を含んでいてもよい炭化水素基、又は置換基を有していてもよいアルコキシ基を示す。Xは、単結合又は連結基を示す]
成分(B):フッ化アルキルフルオロリン酸アニオンを有する光カチオン重合開始剤
本発明は、更に、下記成分(C)を含む前記のナノインプリント用光硬化性組成物を提供する。
成分(C):数平均分子量が500以上のカチオン重合性化合物(成分(A)に含まれる化合物を除く)
本発明は、また、成分(C)が、ポリカーボネート骨格、ポリエステル骨格、ポリジエン骨格、ノボラック骨格、又は脂環骨格を有するカチオン重合性化合物である前記のナノインプリント用光硬化性組成物を提供する。
本発明は、また、前記に記載のナノインプリント用光硬化性組成物にインプリント加工を施して得られたマスクを使用して無機材料基板をエッチングする微細パターン基板の製造方法を提供する。
本発明は、また、前記に記載の微細パターン基板の製造方法により得られる微細パターン基板を提供する。
本発明は、また、前記に記載の微細パターン基板を備える半導体装置を提供する。
すなわち、本発明は以下に関する。
(1)下記成分(A)及び成分(B)を含むナノインプリント用光硬化性組成物。
成分(A):式(a-1)[式中、R1〜R18は同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、酸素原子若しくはハロゲン原子を含んでいてもよい炭化水素基、又は置換基を有していてもよいアルコキシ基を示す。Xは、単結合又は連結基を示す]で表される化合物
成分(B):フッ化アルキルフルオロリン酸アニオンを有する光カチオン重合開始剤
(2)更に、下記成分(C)を含む(1)に記載のナノインプリント用光硬化性組成物。
成分(C):数平均分子量が500以上のカチオン重合性化合物(成分(A)に含まれる化合物を除く)
(3)成分(C)が、ポリカーボネート骨格、ポリエステル骨格、ポリジエン骨格、ノボラック骨格、又は脂環骨格を有するカチオン重合性化合物である(2)に記載のナノインプリント用光硬化性組成物。
(4)ナノインプリント用光硬化性組成物に含まれるカチオン重合性化合物全量(100重量%)における成分(A)の含有量が10〜70重量%である(1)〜(3)の何れか1つに記載のナノインプリント用光硬化性組成物。
(5)式(a-1)で表される化合物を硬化させた際の体積膨張率が0〜30%である(1)〜(4)の何れか1つに記載のナノインプリント用光硬化性組成物。
(6)式(a-1)で表される化合物のうち、Xがエステル結合を含む基である化合物の含有量が、ナノインプリント用光硬化性組成物に含まれる式(a-1)で表される化合物全量(100重量%)の40重量%以下である(1)〜(5)の何れか1つに記載のナノインプリント用光硬化性組成物。
(7)成分(B)におけるフッ化アルキルフルオロリン酸アニオンを有する光カチオン重合開始剤のカチオン部がトリアリールスルホニウムイオンである(1)〜(6)の何れか1つに記載のナノインプリント用光硬化性組成物。
(8)更に、下記成分成分(D)を含む(1)〜(7)の何れか1つに記載のナノインプリント用光硬化性組成物。
成分(D):分子内に1個以上のオキセタニル基を有する、数平均分子量500未満の化合物
(9)(1)〜(8)の何れか1つに記載のナノインプリント用光硬化性組成物にインプリント加工を施して得られたマスクを使用して無機材料基板をエッチングする微細パターン基板の製造方法。
(10)(9)に記載の微細パターン基板の製造方法により得られる微細パターン基板。
(11)(10)に記載の微細パターン基板を備える半導体装置。
本発明のナノインプリント用光硬化性組成物は上記構成を有するため、酸素雰囲気下でも基板に薄く塗布して光照射すると、速やかに且つ硬化収縮を抑制しつつ硬化して、硬化性に優れた薄膜を形成することができる。そのため、微細なパターンを速やかに、且つ精度良く転写することができる。そして、本発明のナノインプリント用光硬化性組成物を使用してナノインプリントを行うと、モールドの微細なパターンが精度良く転写されたマスクを形成することができ、それを使用して無機材料基板をエッチングすることにより、設計図面通りの優れた寸法再現性を有する微細なパターンを無機材料基板表面に形成することができる。
[ナノインプリント用光硬化性組成物]
本発明のナノインプリント用光硬化性組成物は、下記成分(A)及び成分(B)を含む。
成分(A):式(a-1)で表される化合物
成分(B):フッ化アルキルフルオロリン酸アニオンを有する光カチオン重合開始剤
(成分(A))
本発明の成分(A)は下記式(a-1)で表される化合物である。下記式(a-1)で表される化合物はカチオン重合性を有し(すなわち、下記式(a-1)で表される化合物はカチオン重合性化合物である)、薄膜硬化性に優れる。
Figure 0006279489
上記式(a-1)におけるR1〜R18は同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、酸素原子若しくはハロゲン原子を含んでいてもよい炭化水素基、又は置換基を有していてもよいアルコキシ基を示す。Xは単結合又は連結基を示す。
1〜R18におけるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等を挙げることができる。
1〜R18における炭化水素基としては、例えば、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、及びこれらが2以上結合した基を挙げることができる。
上記脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ヘキシル、オクチル、イソオクチル、デシル、ドデシル基等のC1-20アルキル基(好ましくはC1-10アルキル基、特に好ましくはC1-4アルキル基);ビニル、アリル、メタリル、1−プロペニル、イソプロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、5−ヘキセニル基等のC2-20アルケニル基(好ましくはC2-10アルケニル基、特に好ましくはC2-4アルケニル基);エチニル、プロピニル基等のC2-20アルキニル基(好ましくはC2-10アルキニル基、特に好ましくはC2-4アルキニル基)等を挙げることができる。
上記脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロドデシル基等のC3-12シクロアルキル基;シクロヘキセニル基等のC3-12シクロアルケニル基;ビシクロヘプタニル、ビシクロヘプテニル基等のC4-15架橋環式炭化水素基等を挙げることができる。
上記芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル、ナフチル基等のC6-14アリール基(好ましくはC6-10アリール基)等を挙げることができる。
また、上述の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、及び芳香族炭化水素基から選択される基が2以上結合した基における、脂肪族炭化水素基と脂環式炭化水素基とが結合した基としては、例えば、シクロへキシルメチル基等のC3-12シクロアルキル−C1-20アルキル基;メチルシクロヘキシル基等のC1-20アルキル−C3-12シクロアルキル基等を挙げることができる。脂肪族炭化水素基と芳香族炭化水素基とが結合した基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基等のC7-18アラルキル基(特に、C7-10アラルキル基);シンナミル基等のC6-14アリール−C2-20アルケニル基;トリル基等のC1-20アルキル置換C6-14アリール基;スチリル基等のC2-20アルケニル置換C6-14アリール基等を挙げることができる。
1〜R18における酸素原子若しくはハロゲン原子を含んでいてもよい炭化水素基としては、上述の炭化水素基における少なくとも1つの水素原子が、酸素原子を有する基又はハロゲン原子を有する基で置換された基等を挙げることができる。上記酸素原子を有する基としては、例えば、ヒドロキシル基;ヒドロパーオキシ基;メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロピルオキシ、ブトキシ、イソブチルオキシ基等のC1-10アルコキシ基;アリルオキシ基等のC2-10アルケニルオキシ基;C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、ハロゲン原子、及びC1-10アルコキシ基から選択される置換基を有していてもよいC6-14アリールオキシ基(例えば、トリルオキシ、ナフチルオキシ基等);ベンジルオキシ、フェネチルオキシ基等のC7-18アラルキルオキシ基;アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、(メタ)アクリロイルオキシ、ベンゾイルオキシ基等のC1-10アシルオキシ基;メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル基等のC1-10アルコキシカルボニル基;C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、ハロゲン原子、及びC1-10アルコキシ基から選択される置換基を有していてもよいC6-14アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル、トリルオキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニル基等);ベンジルオキシカルボニル基等のC7-18アラルキルオキシカルボニル基;グリシジルオキシ基等のエポキシ基含有基;エチルオキセタニルオキシ基等のオキセタニル基含有基;アセチル、プロピオニル、ベンゾイル基等のC1-10アシル基;イソシアナート基;スルホ基;カルバモイル基;オキソ基;及びこれらの2以上がC1-10アルキレン基等を介して、又は介することなく結合した基等を挙げることができる。上記ハロゲン原子を有する基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等を挙げることができる。
1〜R18におけるアルコキシ基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロピルオキシ、ブトキシ、イソブチルオキシ基等のC1-10アルコキシ基を挙げることができる。
前記アルコキシ基が有していてもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、C1-10アルコキシ基、C2-10アルケニルオキシ基、C6-14アリールオキシ基、C1-10アシルオキシ基、メルカプト基、C1-10アルキルチオ基、C2-10アルケニルチオ基、C6-14アリールチオ基、C7-18アラルキルチオ基、カルボキシル基、C1-10アルコキシカルボニル基、C6-14アリールオキシカルボニル基、C7-18アラルキルオキシカルボニル基、アミノ基、モノ又はジC1-10アルキルアミノ基、C1-10アシルアミノ基、エポキシ基含有基、オキセタニル基含有基、C1-10アシル基、オキソ基、及びこれらの2以上がC1-10アルキレン基等を介して、又は介することなく結合した基等を挙げることができる。
1〜R18としては、なかでも水素原子が好ましい。
上記式(a-1)におけるXは、単結合又は連結基(1以上の原子を有する2価の基)を示す。上記連結基としては、例えば、2価の炭化水素基、カルボニル基、エーテル結合、エステル結合、アミド基、及びこれらが複数個連結した基等を挙げることができる。上記2価の炭化水素基としては、例えば、メチレン、メチルメチレン、ジメチルメチレン、エチレン、プロピレン、トリメチレン基等の直鎖又は分岐鎖状のC1-18アルキレン基(好ましくは直鎖又は分岐鎖状のC1-3アルキレン基);1,2−シクロペンチレン、1,3−シクロペンチレン、シクロペンチリデン、1,2−シクロヘキシレン、1,3−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキシレン、シクロヘキシリデン基等の2価のC3-12シクロアルキレン基、及び2価のC3-12シクロアルキリデン基(好ましくは2価のC3-6シクロアルキレン基、及び2価のC3-6シクロアルキリデン基)等を挙げることができる。
上記式(a-1)で表される化合物を硬化させた際の体積膨張率は、未硬化物の体積を基準として、例えば0〜30%程度であることが好ましく、特に好ましくは0〜10%、最も好ましくは0.5〜5.0%である。体積膨張率が上記範囲を下回ると(マイナスの値であると)、硬化収縮によりモールドの微細なパターンを精度良く転写することが困難となる傾向がある。
尚、式(a-1)で表される化合物を硬化させた際の体積膨張率は、以下の方法で算出できる。
すなわち、式(a-1)で表される化合物とカチオン重合開始剤を含む組成物にUV照射することにより硬化させて硬化物を形成し、硬化前の組成物の比重xと硬化物の比重yを得、下記式により算出することができる。
体積膨張率=[(y−x)/x]×100
式(a-1)で表される化合物は1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。本発明においては、なかでも、立体障害が小さく、光照射により速やかに硬化反応を進行することができ、硬化膨張性を有する点で、(3,4,3’,4’−ジエポキシ)ビシクロへキシル[体積膨張率:2.4%]を使用することが好ましい。
また、式(a-1)で表される化合物のうち、Xがエステル結合を含む基である化合物の使用量は、式(a-1)で表される化合物全量(100重量%)の40重量%以下(好ましくは30重量%以下、特に好ましくは10重量%未満、最も好ましくは5重量%未満)であることが好ましい。式(a-1)で表される化合物のうち、Xがエステル結合を含む基である化合物の含有量が上記範囲を上回ると、薄膜硬化性が低下する傾向がある。
上記式(a-1)で表される化合物は、例えば、式(a-1')で表されるオレフィンをエポキシ化することによって製造することができる。エポキシ化反応は、公知乃至慣用の方法により実施することができる。尚、式(a-1')におけるR1〜R18、Xは、式(a-1)におけるR1〜R18、Xと同じである。
Figure 0006279489
エポキシ化反応に使用されるエポキシ化剤としては、公知乃至慣用の酸化剤(例えば、有機過カルボン酸類、ハイドロパーオキサイド類等)を使用することができる。前記有機過カルボン酸類としては、例えば、過ギ酸、過酢酸、過プロピオン酸、過安息香酸、トリフルオロ過酢酸、過フタル酸等を挙げることができる。前記ハイドロパーオキサイド類としては、例えば、過酸化水素、ターシャリーブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等を挙げることができる。
また、ナノインプリント用光硬化性組成物に含まれるカチオン重合性化合物全量(100重量%)における成分(A)の含有量(2種以上含有する場合はその総量)は、例えば10〜70重量%程度、好ましくは20〜60重量%である。成分(A)の含有量が上記範囲を下回ると、薄膜硬化性及び転写性が低下する傾向がある。一方、成分(A)の含有量が上記範囲を上回るとエッチング耐性が低下する傾向がある。
(成分(B))
本発明の成分(B)における光カチオン重合開始剤は、光の照射によって酸を発生して、ナノインプリント用光硬化性組成物に含まれるカチオン重合性化合物の硬化反応を開始させる化合物(=光酸発生剤)であり、光を吸収するカチオン部と酸の発生源となるアニオン部からなる。
本発明においては光カチオン重合開始剤としてフッ化アルキルフルオロリン酸アニオンを有する化合物を使用することを特徴とする。前記化合物は安全性に優れ、且つ、光の照射のみによって成分(A)を含むカチオン重合性化合物の硬化を促進することができ、ナノインプリント用光硬化性組成物に優れた薄膜硬化性を付与することができる。本発明の光カチオン重合開始剤は1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
フッ化アルキルフルオロリン酸アニオンは、例えば、下記式(b)で表される。
[(Rf)nPF6-n- (b)
(式(b)中、Rfは水素原子の80%以上がフッ素原子で置換されたアルキル基を示し、nは1〜5の整数を示す)
前記式(b)中、Rfは水素原子の80%以上がフッ素原子で置換されたアルキル基(好ましくはC1-4アルキル基)であり、なかでも、CF3、C25、(CF32CF、C37、C49、(CF32CFCF2、CF3CF2(CF3)CF、(CF33C等の、水素原子の100%がフッ素原子で置換された直鎖状又は分岐鎖状のC1-4アルキル基が好ましい。
従って、光カチオン重合開始剤のアニオン部としては、特に、[(C253PF3-、[(C373PF3-、[((CF32CF)3PF3-、[((CF32CF)2PF4-、[((CF32CFCF23PF3-、及び[((CF32CFCF22PF4-等が好ましい。
また、光カチオン重合開始剤のカチオン部としては、ヨードニウムイオン、スルホニウムイオン、及びセレニウムイオン等を挙げることができる。本発明においては、なかでもードニウムイオン、及びスルホニウムイオンが好ましい。
前記ヨードニウムイオンとしては、例えば、ジフェニルヨードニウム、ジ−p−トリルヨードニウム、ビス(4−ドデシルフェニル)ヨードニウム、ビス(4−メトキシフェニル)ヨードニウム、(4−オクチルオキシフェニル)フェニルヨードニウム、ビス(4−デシルオキシ)フェニルヨードニウム、4−(2−ヒドロキシテトラデシルオキシフェニル)フェニルヨードニウム、4−イソプロピルフェニル(p−トリル)ヨードニウムおよび4−イソブチルフェニル(p−トリル)ヨードニウム等のアリールヨードニウムイオン(特に、ビスアリールヨードニウムイオン)を挙げることができる。
前記スルホニウムイオンとしては、例えば、トリフェニルスルホニウム、ジフェニル[4−(フェニルチオ)フェニル]スルホニウム、トリ−p−トリルスルホニウム等のアリールスルホニウムイオン(特に、トリアリールスルホニウムイオン)を挙げることができる。
本発明の光カチオン重合開始剤としては、例えば、4−イソプロピルフェニル(p−トリル)ヨードニウムトリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、[1,1’−ビフェニル]−4−イル[4−(1,1’−ビフェニル)−4−イルチオフェニル]フェニル トリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、ジフェニル[4−(フェニルスルホニル)フェニル]トリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムトリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、[4−(4−ビフェニリルチオ)フェニル]−4−ビフェニリルフェニルスルホニウム トリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェート等を好適に使用することができる。
成分(B)の含有量としては、ナノインプリント用光硬化性組成物に含まれるカチオン重合性化合物(2種以上含有する場合はその総量)100重量部に対して、例えば0.1〜20重量部程度、好ましくは0.5〜10重量部、特に好ましくは0.5〜5重量部である。成分(B)の含有量が上記範囲を下回ると、薄膜硬化性が低下する傾向がある。一方、成分(B)の含有量が上記範囲を上回ると、ナノインプリント用光硬化性組成物の保存安定性が低下する傾向がある。
(成分(C))
本発明のナノインプリント用光硬化性組成物は、カチオン重合性化合物として上記式(a-1)で表される化合物(成分(A))以外の化合物を含有していてもよい。本発明のナノインプリント用光硬化性組成物としては、なかでも、数平均分子量が500以上のカチオン重合性化合物(以後「高分子量カチオン重合性化合物」と称する場合がある)を含有することが好ましい。高分子量カチオン重合性化合物を併用することにより、薄膜硬化性をより一層向上することができる。また、高分子量カチオン重合性化合物は形状安定性に優れるため、併用することにより硬化収縮を抑制することができ転写性をより一層向上することができる。
高分子量カチオン重合性化合物の数平均分子量は500以上であり、好ましくは500〜100000、特に好ましくは500〜80000、最も好ましくは500〜50000である。高分子量カチオン重合性化合物の数平均分子量が上記範囲を下回ると、形状安定性を付与する効果が得られにくくなる傾向がある。一方、高分子量カチオン重合性化合物の数平均分子量が上記範囲を上回ると、硬化性組成物の粘度が上昇し、作業性が低下する傾向がある。また、ナノインプリント用光硬化性組成物を硬化して得られる硬化物の表面平滑性が低下する傾向もある。
高分子量カチオン重合性化合物はカチオン硬化性官能基を含有する。高分子量カチオン重合性化合物1分子内に含有するカチオン硬化性官能基の数は2個以上が好ましい。
前記カチオン硬化性官能基としては、例えば、水酸基、エポキシ基、オキセタニル基等の電子供与性基を挙げることができる。本発明の高分子量カチオン重合性化合物は前記電子供与性基の1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて含有することができる。
高分子量カチオン重合性化合物としては、例えば、ポリカーボネート骨格、ポリエステル骨格、ポリジエン骨格、ノボラック骨格、及び脂環骨格等から選択される骨格と上記カチオン硬化性官能基を有する化合物等を挙げることができる。これらは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。本発明においては、なかでも、カチオン硬化性官能基としてエポキシ基を含有する高分子量カチオン重合性化合物を使用することが好ましい。
前記ポリカーボネート骨格を有する高分子量カチオン重合性化合物は、ホスゲン法、又はジアルキルカーボネート(例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等)若しくはジフェニルカーボネートとポリオールとのエステル交換反応(特開昭62−187725号、特開平2−175721号、特開平2−49025号、特開平3−220233号、特開平3−252420号公報参照)を経て合成される。
前記エステル交換反応で用いられるポリオールとしては、例えば、1,6−ヘキサンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,12−ドデカンジオール、ポリブタジエンジオール、ネオペンチルグリコール、テトラメチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,3−ジヒドロキシアセトン、ヘキシレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、ジトリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、トリメチロールオクタン、ペンタエリスリトール等を挙げることができる。また、エステルグリコール(三菱瓦斯化学(株)製)やポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールを用いることも可能である。
前記ポリカーボネート骨格を有する高分子量カチオン重合性化合物としては、例えば、商品名「プラクセルCD205」、「プラクセルCD205PL」、「プラクセルCD205HL」、「プラクセルD210」、「プラクセルCD210PL」、「プラクセルCD210HL」、「プラクセルCD220」、「プラクセルCD220PL」、「プラクセルCD220HL」、「プラクセルCD220EC」、「プラクセルCD221T」(以上、(株)ダイセル製)や商品名「UM−CARB90(1/3)」、「UM−CARB90(1/1)」、「UC−CARB100」(以上、宇部興産(株)製)等が市販品として入手可能である。
ポリエステル骨格を有する高分子量カチオン重合性化合物は、ポリオールとカルボン酸の反応を経て合成することができる。その他、ラクトン類の開環重合を経て合成することができる。
前記ポリエステル骨格を有する高分子量カチオン重合性化合物の原料となるポリオールとしては、上記エステル交換反応で用いられるポリオールと同様の例を挙げることができる。
前記ポリエステル骨格を有する高分子量カチオン重合性化合物の原料となるカルボン酸としては、例えば、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸、フマル酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アゼライン酸、クエン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シトラコン酸、1,10−デカンジカルボン酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、無水ピロメリット酸、無水トリメリット酸、乳酸、リンゴ酸、グリコール酸、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等を挙げることができる。
前記ポリエステル骨格を有する高分子量カチオン重合性化合物の原料となるラクトン類としては、例えば、ε-カプロラクトン、δ-バレロラクトン、γ-ブチロラクトン等を挙げることができる。
前記ポリエステル骨格を有する高分子量カチオン重合性化合物としては、例えば、「プラクセル205U」、「プラクセルL205AL」、「プラクセルL208AL」、「プラクセルL212AL」、「プラクセルL220AL」、「プラクセルL230AL」、「プラクセル220ED」、「プラクセル220EC」、「プラクセル220EB」、「プラクセル303」、「プラクセル305」、「プラクセル308」、「プラクセル312」、「プラクセルL312AL」、「プラクセル320」、「プラクセルL320AL」、「プラクセル320ML」、「プラクセル410」、「プラクセル410D」、「プラクセルP3403」、「プラクセルE227」、「プラクセルDC2009」、「プラクセルDC2016」、「プラクセルDC2209」(以上、(株)ダイセル製)や、「クラレ ポリオールP−510」(クラレ(株)製)等が市販品として入手可能である。
前記ポリジエン骨格を有する高分子量カチオン重合性化合物としては、例えば、ポリブタジエン骨格やポリイソプレン骨格を有する分子鎖の両末端にカチオン硬化性官能基を有する化合物や、前記ポリブタジエン骨格やポリイソプレン骨格を有する分子鎖の二重結合の一部がエポキシ化された化合物等を挙げることができる。例えば、商品名「エポリードPB3600」((株)ダイセル製)、「Poly ip」(出光興産(株)製)等が市販品として入手可能である。
前記ノボラック骨格を有する高分子量カチオン重合性化合物としては、例えば、商品名「EPICLON N−740」、「EPICLON N−770」、「EPICLON N−775」、「EPICLON N−865」、「EPICLON N−890」、「EPICLON N−660」、「EPICLON N−670」、「EPICLON N−673」、「EPICLON N−680」、「EPICLON N−690」、「EPICLON N−695」、「EPICLON N−665−EXP」、「EPICLON N−672−EXP」、「EPICLON N−655−EXP−S」、「EPICLON N−662−EXP−S」、「EPICLON N−665−EXP−S」、「EPICLON N−670−EXP−S」、「EPICLON N−685−EXP−S」(以上、DIC(株)製)、「YDPN−638」、「YDCN−700−2」、「YDCN−700−3」「YDCN−700−5」、「YDCN−700−7」、「YDCN−700−10」、「YDCN−704」、「YDCN−704A」(以上、新日鉄住金化学(株)製)等が市販品として入手可能である。
脂環骨格を有する高分子量カチオン重合性化合物としては、例えば、商品名「EHPE3150」((株)ダイセル製)や、商品名「EPICLON HP−7200L」、「EPICLON HP−7200」、「EPICLON HP−7200H」、「EPICLON HP−7200HH」、「EPICLON HP−7200HHH」(以上、DIC(株)製)等のジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂等を挙げることができる。
本発明のナノインプリント用光硬化性組成物に含まれるカチオン重合性化合物全量(100重量%)における成分(C)の配合量(2種以上使用する場合はその総量)は、例えば10〜50重量%程度、好ましくは20〜40重量%、特に好ましくは25〜40重量%である。
(成分(D))
本発明のナノインプリント用光硬化性組成物は、カチオン重合性化合物として上記成分(A)、(C)以外に、数平均分子量が500未満(例えば100〜450程度、好ましくは300〜450)のカチオン重合性化合物(上記式(a-1)で表される化合物(成分(A))を除く、以後「低分子量カチオン重合性化合物」と称する場合がある)を含有することができる。
前記低分子量カチオン重合性化合物は1分子内にカチオン硬化性官能基を1個以上含有する。
前記カチオン硬化性官能基としては、例えば、エポキシ基、オキセタニル基、ビニルエーテル基等の電子供与性基を挙げることができる。これらは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて含有することができる。
従って、低分子量カチオン重合性化合物としては、例えば、上記式(a-1)で表される化合物以外のエポキシ化合物、分子内に1個以上のオキセタニル基を有する化合物、分子内に1個以上のビニルエーテル基を有する化合物等を挙げることができる。これらは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
前記式(a-1)で表される化合物以外のエポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物等の芳香族グリシジルエーテル系エポキシ化合物;前記芳香族グリシジルエーテル系エポキシ化合物を水素化して得られる脂環式グリシジルエーテル系エポキシ化合物;脂肪族多価アルコールのモノ又はポリグリシジルエーテル等の脂肪族グリシジルエーテル系エポキシ化合物;グリシジルエステル系エポキシ化合物;グリシジルアミン系エポキシ化合物等を挙げることができる。
上記分子内に1個以上のオキセタニル基を有する化合物としては、例えば、3,3−ビス(ビニルオキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(2−エチルヘキシルオキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(ヒドロキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−[(フェノキシ)メチル]オキセタン、3−エチル−3−(ヘキシロキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(クロロメチル)オキセタン、3,3−ビス(クロロメチル)オキセタン、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、ビス([1−エチル(3−オキセタニル)]メチル)エーテル、4,4’−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]ビシクロヘキシル、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]シクロヘキサン、1,4−ビス([(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル)ベンゼン、3−エチル−3([(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル)オキセタン、キシリレンビスオキセタン等を挙げることができる。本発明においては、例えば、商品名「OXT221」、「OXT121」(以上、東亞合成(株)製)、商品名「OXBP」(宇部興産(株)製)等の市販品を使用することもできる。
上記分子内に1個以上のビニルエーテル基を有する化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシイソプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、3−ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−ヒドロキシブチルビニルエーテル、3−ヒドロキシイソブチルビニルエーテル、2−ヒドロキシイソブチルビニルエーテル、1−メチル−3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、1−メチル−2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、1−ヒドロキシメチルプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシシクロヘキシルビニルエーテル、1,6−ヘキサンジオールモノビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、1,3−シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、1,2−シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、p−キシレングリコールモノビニルエーテル、m−キシレングリコールモノビニルエーテル、o−キシレングリコールモノビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、テトラエチレングリコールモノビニルエーテル、ペンタエチレングリコールモノビニルエーテル、オリゴエチレングリコールモノビニルエーテル、ポリエチレングリコールモノビニルエーテル、ジプロピレングリコールモノビニルエーテル、トリプロピレングリコールモノビニルエーテル、テトラプロピレングリコールモノビニルエーテル、ペンタプロピレングリコールモノビニルエーテル、オリゴプロピレングリコールモノビニルエーテル、ポリプロピレングリコールモノビニルエーテル、及びこれらの誘導体等を挙げることができる。
本発明のナノインプリント用光硬化性組成物は、カチオン重合性化合物として、上記成分(A)、(好ましくは成分(A)、(C))と共に、成分(D)(特に、分子内に1個以上のオキセタニル基を有する、数平均分子量500未満の化合物)を含有することが、初期硬化速度を向上することができ、薄膜硬化性をより一層向上することができる点で好ましい。
本発明のナノインプリント用光硬化性組成物全量(100重量%)における成分(D)の含有量は、例えば5〜40重量%程度、好ましくは10〜30重量%である。成分(D)を上記範囲で含有することにより、初期硬化速度を向上することができ、薄膜硬化性をより一層向上することができる。
本発明のナノインプリント用光硬化性組成物には、上記カチオン重合性化合物、光カチオン重合開始剤以外にも、本発明の効果を損なわない範囲で他の成分を含有していてもよい。他の成分としては、例えば、水酸基含有化合物(例えば、ジエチレングリコール等)、光増感剤(例えば、チオキサントン化合物等)、消泡剤、レベリング剤、カップリング剤(例えば、シランカップリング剤等)、界面活性剤、無機充填剤、難燃剤、紫外線吸収剤、イオン吸着体、蛍光体、離型剤、顔料分散剤、分散助剤等の慣用の添加剤を挙げることができる。
他の成分の含有量(2種以上を含有する場合はその総量)は、ナノインプリント用光硬化性組成物全量(100重量%)の10重量%以下程度である。
本発明のナノインプリント用光硬化性組成物としては、なかでもレベリング剤を含有することが、得られる硬化物の表面平滑性を向上することができる点で好ましい。
前記レベリング剤としては、例えば、アクリル系レベリング剤、シリコン系レベリング剤等を挙げることができる。本発明においては、例えば、商品名「BYK−350」、「BYK−UV3510」(ビックケミー・ジャパン(株)製)等の市販品を好適に使用することができる。
レベリング剤の使用量としては、ナノインプリント用光硬化性組成物全量(100重量%)の0.1〜5重量%程度である。
本発明のナノインプリント用光硬化性組成物は、例えば、上記成分を所定の割合で撹拌・混合して、必要に応じて真空下で脱泡することにより調製することができる。
本発明のナノインプリント用光硬化性組成物の粘度は、例えば20Pa・s以下程度、好ましくは10Pa・s以下である。粘度が上記範囲を上回ると、作業性が低下する傾向がある。また、得られる硬化物の表面平滑性が低下する傾向がある。尚、本発明の粘度はレオメーター(商品名「PHYSICA MCR301」、Anton Paar社製)を用いて温度25℃、回転速度20/秒で測定して得られる値である。
[微細パターン基板の製造方法]
本発明の微細パターン基板の製造方法は、上記ナノインプリント用光硬化性組成物にインプリント加工を施して得られたマスクを使用して無機材料基板をエッチングすることを特徴とする。
本発明の微細パターン基板は、例えば、下記工程を経て製造することができる。
工程1:無機材料基板表面にナノインプリント用光硬化性組成物を薄く塗布し塗膜を形成する。
工程2:得られた塗膜にパターンが形成されたモールドを接触させ該パターンを転写する(インプリント加工)。
工程3:光照射によりナノインプリント用光硬化性組成物を硬化させ、その後、離型して、モールドのパターン形状が転写された薄膜を得る。
工程4:モールドのパターン形状が転写された薄膜をマスクとして、無機材料基板をエッチングすることにより微細パターンを得る。
工程1において使用する無機材料基板としては、例えば、シリコン基板、サファイア基板、セラミックス基板、アルミナ基板、リン化ガリウム基板、ヒ化ガリウム基板、リン化インジウム基板、チッ化ガリウム基板等を使用することができる。
ナノインプリント用光硬化性組成物を前記無機材料基板表面に塗布する方法としては、例えば、スクリーン印刷法、カーテンコート法、スプレー法等を挙げることができる。その際、必要に応じて、希釈溶剤(例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコール誘導体;アセトン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類等)で希釈して濃度を調整することができる。塗膜の厚みとしては、例えば0.1〜10μm程度、好ましくは0.3〜3μmである。本発明においては上記ナノインプリント用光硬化性組成物を使用するため、薄膜硬化性に優れる。
工程2において使用するモールドとしては、例えば、シリコーンモールド、熱可塑性樹脂モールド、硬化性樹脂モールド、金属モールド等を挙げることができる。モールドを塗膜に接触させる際の押圧力としては、例えば100〜1000Pa程度である。モールドを塗膜に接触させる時間は、例えば1〜100秒程度である。また、モールドが有するパターン形状としては、発光層で生じた光の取り出し効率を向上することができる形状であれば特に制限されることがなく、例えば、台形、円錐形、ラウンド型等を挙げることができる。
工程3において光照射に使用する光(活性エネルギー線)としては、ナノインプリント用光硬化性組成物の重合反応を進行させる光であればよく、赤外線、可視光線、紫外線、X線、電子線、α線、β線、γ線等の何れを使用することもできる。なかでも、取り扱い性に優れる点で、紫外線が好ましい。紫外線の照射には、例えば、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、カーボンアーク、メタルハライドランプ、太陽光、LEDランプ、レーザー等を使用することができる。
本発明のナノインプリント用光硬化性組成物は上記構成を有するため硬化速度が非常に速く、薄膜硬化性に優れる。光の照射条件は、紫外線を照射して膜厚1μmの薄膜を形成する場合には、紫外線積算光量を例えば100〜3000mJ/cm2程度に調整することが好ましい。
工程3と工程4の間にはポストキュア工程を設けてもよい。ポストキュア工程を設けることにより形状の安定性やエッチングの再現性を向上することができる。ポストキュアは加熱及び/又は光照射によって行うことができる。加熱によりポストキュアを行う場合は例えば50〜180℃で0.5〜3時間程度加熱することが好ましい。また、光照射によりポストキュアを行う場合は、例えば10〜100mW/cm2程度の照射強度で、10〜100秒程度照射することが好ましい。
工程4におけるエッチング方法としては、ドライエッチング法、ウェットエッチング法等を挙げることができる。本発明においては、なかでもドライエッチング法を採用することが好ましく、特に、反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)を採用することが、高精度の微細加工を可能とする点で好ましい。
本発明の微細パターン基板の製造方法では、上記ナノインプリント用光硬化性組成物を使用するため光の照射によって、硬化収縮率の極めて低い薄膜を無機材料基板表面に速やかに形成することができる。また、そうして得られたモールドの形状が精度よく転写された薄膜をマスクとして使用するため、モールドの微細なパターンが精度良く転写された微細パターン基板が得られる。
[半導体装置]
本発明の半導体装置(例えば、LED)は、上記微細パターン基板を備えることを特徴とする。
例えば、LEDは上記微細パターン基板表面に有機金属気相成長法(MOPVE)等により発光層(GaN層)を成長させて得られた発光体とレンズ及び配線等で構成される。
本発明の半導体装置(特に、LED)は、本発明のナノインプリント用光硬化性組成物を使用して形成された微細パターン基板を備えるため光取り出し効率に優れ、高輝度、長寿命、低消費電力、低発熱性等の特性を有する。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
調製例1(式(a-1)で表される化合物の調製)
95重量%硫酸70g(0.68モル)と1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(DBU)55g(0.36モル)を撹拌混合して脱水触媒を調製した。
撹拌機、温度計、および脱水管を備え且つ保温された留出配管を具備した3リットルのフラスコに、水添ビフェノール(=4,4’−ジヒドロキシビシクロヘキシル)1000g(5.05モル)、上記で調製した脱水触媒125g(硫酸として0.68モル)、プソイドクメン1500gを入れ、フラスコを加熱した。内温が115℃を超えたあたりから水の生成が確認された。さらに昇温を続けてプソイドクメンの沸点まで温度を上げ(内温162〜170℃)、常圧で脱水反応を行った。副生した水は留出させ、脱水管により系外に排出した。なお、脱水触媒は反応条件下において液体であり反応液中に微分散していた。3時間経過後、ほぼ理論量の水(180g)が留出したため反応終了とした。
反応終了後、反応器内の液について、10段のオールダーショウ型の蒸留塔を用い、プソイドクメンを留去した後、内部圧力10Torr(1.33kPa)、内温137〜140℃にて蒸留し、731gのビシクロヘキシル−3,3’−ジエンを得た。
得られたビシクロヘキシル−3,3’−ジエン243g、酢酸エチル730gを反応器に仕込み、窒素を気相部に吹き込みながら、かつ、反応系内の温度を37.5℃になるようにコントロールしながら約3時間かけて30重量%過酢酸の酢酸エチル溶液(水分率0.41重量%)274gを滴下した。過酢酸溶液滴下終了後、40℃で1時間熟成し反応を終了した。さらに30℃で反応終了時の粗液を水洗し、70℃/20mmHgで低沸点化合物の除去を行い、脂環式エポキシ化合物270gを得た。得られた脂環式エポキシ化合物のオキシラン酸素濃度は15.0重量%であった。また1H−NMRの測定では、δ4.5〜5ppm付近の内部二重結合に由来するピークが消失し、δ3.1ppm付近にエポキシ基に由来するプロトンのピークの生成が確認され、3,4,3’,4’−ジエポキシビシクロヘキシルであることが確認された。
実施例1〜9、比較例1〜6
表に示す配合組成(単位:重量部)に従って各成分を配合し、室温にてフラスコ内で撹拌・混合することにより均一なナノインプリント用光硬化性組成物を得た。
得られたナノインプリント用光硬化性組成物、及び該ナノインプリント用光硬化性組成物を硬化して得られた硬化物について、以下の方法で(1)粘度、(2)硬化性、(3)形状転写性、及び(4)表面均一性を評価した。評価結果は下記表1にまとめて示す。
(1)粘度の測定
実施例及び比較例で得られたナノインプリント用光硬化性組成物の粘度(Pa・s)は、レオメーター(商品名「PHYSICA MCR301」、Anton Paar社製)を用いて温度25℃、回転速度20回転/秒で測定した。
(2)硬化性の評価
実施例及び比較例で得られたナノインプリント用光硬化性組成物103重量部に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(商品名「MMPGAC」、(株)ダイセル製、以後「MMPGAC」と称する場合がある)60重量部を添加して得られた希釈液をスピンコーターを用い、表に記載のスピンコート回転数でシリコンウェハ上に塗布して塗膜(膜厚:1μm)を形成した。
得られた塗膜にポリジメチルシロキサンモールド(パターンの高さ対横幅比(=アスペクト比)2:1)を200Paで押圧して60秒間接触させた状態で、紫外線照射装置(UVもしくはUV−LED照射装置)を用いて表に記載の光量の紫外線を照射し、その後離型することにより、表面にポリジメチルシロキサンモールドのパターンがインプリントされた薄膜を得た。
得られた薄膜を25℃条件下でアセトンに5秒間浸漬し、その後の薄膜について目視で観察し、下記の基準により硬化性を評価した。
評価基準
○(良好):パターン形状が乱れることなく、保持された
△(やや良好):パターンの一部がアセトンに溶解し、残存した樹脂が白く基板に残っており、パターンに欠損がみられた
×(不良):パターンが完全に失われた
(3)形状転写性の評価
上記(2)硬化性の評価において得られた表面にシリコーンモールドのパターンがインプリントされた薄膜について、パターンの高さ対横幅比(=アスペクト比)を測定し、下記基準により形状転写性を評価した。
評価基準
○(良好):アスペクト比が2:1〜1.9:1の場合
△(やや良好):アスペクト比が1.5:1以上、1.9:1未満の場合
×(不良):アスペクト比が1.5:1未満の場合、もしくはパターンが崩れている箇所が存在する場合
(4)表面均一性の評価
実施例及び比較例で得られたナノインプリント用光硬化性組成物103重量部に、MMPGACを60重量部添加して得られた希釈液を、スピンコーターを用いて表に記載のスピンコート回転数でシリコンウェハ上に塗布して塗膜(膜厚:1μm)を形成した。得られた塗膜に紫外線照射装置(UVもしくはUV−LED照射装置)を用いて表に記載の光量の紫外線を照射して薄膜を得た。
得られた薄膜の厚みを段差計(商品名「T−4000」、(株)小坂研究所社製)を使用して測定し、薄膜における最も厚い箇所の厚み(T1)と最も薄い箇所の厚み(T2)の差(T1−T2)を段差とし、下記基準により表面均一性を評価した。
評価基準
○(良好):段差(T1−T2)が0.02μm以下の場合
△(やや良好):段差(T1−T2)が0.02μmを超え、0.050μm以下場合
×(不良):段差(T1−T2)が0.050μmを超える場合
Figure 0006279489
Figure 0006279489
尚、実施例及び比較例で使用した成分は、以下の通りである。
<カチオン重合性化合物>
ビシクロジエポキシ化合物(a-1):3,4,3’,4’−ジエポキシビシクロヘキシル(上記調製例1で得られた化合物を使用した)、数平均分子量:194
OXT−221:3−エチル−3([(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル)オキセタン、商品名「OXT−221」、東亞合成(株)製、数平均分子量:214
OXBP:ビフェニル骨格を有するオキセタン化合物、商品名「OXBP」、宇部興産(株)製、数平均分子量:383
N−890:変性ノボラック型エポキシ樹脂、商品名「EPICLON N−890」、DIC(株)製、数平均分子量:500以上
HP−7200:ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、商品名「EPICLON HP−7200」、DIC(株)製、数平均分子量:550
PB3600:液状エポキシ化ポリブタジエン、商品名「エポリード PB3600」、(株)ダイセル製、数平均分子量:5900
EHPE3150:透明固形エポキシ化合物、商品名「EHPE3150」、(株)ダイセル製、数平均分子量:500以上
<光カチオン重合開始剤>
b−1:フッ化アルキルフルオロリン酸アニオンを含む開始剤、[4−(4−ビフェニリルチオ)フェニル]−4−ビフェニリルフェニルスルホニウムトリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェートをプロピレンカーボネートで50%に希釈した化合物
b−2:フッ化アルキルフルオロリン酸アニオンを含む開始剤、ジフェニル[4−(フェニルスルホニル)フェニル]トリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェート
654027:アリルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートとジアリルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートの50%混合物をプロピレンカーボネートで50%に希釈した化合物、シグマ アルドリッチ ジャパン製
407216:アリルスルホニウムヘキサフルオロホスフェートとジアリルスルホニウムヘキサフルオロホスフェートの50%混合物をプロピレンカーボネートで50%に希釈した化合物、シグマ アルドリッチ ジャパン製
IRGACURE250:ヨードニウム塩系光カチオン開始剤、商品名「IRGACURE250」、BASF社製
<添加剤>
BYK−350:レベリング剤、アクリル系共重合物、商品名「BYK−350」、ビックケミー・ジャパン(株)製
BYK−UV3510:レベリング剤、ポリエーテル変性ポリジメリルシロキサンとポリエーテルの混合物、商品名「BYK−UV3510」、ビックケミー・ジャパン(株)製
本発明のナノインプリント用光硬化性組成物は、酸素雰囲気下でも基板に薄く塗布して光照射すると、速やかに且つ硬化収縮を抑制しつつ硬化して、硬化性に優れた薄膜を形成することができる。そのため、微細なパターンを速やかに、且つ精度良く転写することができる。そして、本発明のナノインプリント用光硬化性組成物を使用してナノインプリントを行うと、モールドの微細なパターンが精度良く転写されたマスクを形成することができ、それを使用して無機材料基板をエッチングすることにより、設計図面通りの優れた寸法再現性を有する微細なパターンを無機材料基板表面に形成することができる。

Claims (6)

  1. 下記成分(A)、成分(B)及び成分(C)を含み、カチオン重合性化合物全量における成分(C)の配合量が10〜30重量%であるナノインプリント用光硬化性組成物。
    成分(A):下記式(a-1)で表される化合物
    Figure 0006279489
    [式中、R1〜R18は同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、酸素原子若しくはハロゲン原子を含んでいてもよい炭化水素基、又は置換基を有していてもよいアルコキシ基を示す。Xは、単結合又は連結基を示す]
    成分(B):フッ化アルキルフルオロリン酸アニオンを有する光カチオン重合開始剤
    成分(C):数平均分子量が500以上のカチオン重合性化合物(成分(A)に含まれる化合物を除く)
  2. 成分(C)が、ポリカーボネート骨格、ポリエステル骨格、ポリジエン骨格、ノボラック骨格、又は脂環骨格を有するカチオン重合性化合物である請求項1に記載のナノインプリント用光硬化性組成物。
  3. 更に、下記成分(D)を含む請求項1又は2に記載のナノインプリント用光硬化性組成物。
    成分(D):数平均分子量が500未満のカチオン重合性化合物(成分(A)に含まれる化合物を除く)
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載のナノインプリント用光硬化性組成物にインプリント加工を施して得られたマスクを使用して無機材料基板をエッチングする微細パターン基板の製造方法。
  5. 請求項4に記載の微細パターン基板の製造方法により得られる微細パターン基板。
  6. 請求項5に記載の微細パターン基板を備える半導体装置。
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