JP6279380B2 - 磁気検知式センサ - Google Patents

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本発明は、磁石の磁気で作動するスイッチ等の出力により扉や窓等の開閉を検知する磁気検知式センサに係り、特に非正規の磁石をスイッチ等に近接させて扉や窓等の開閉を検知できなくすることを試みる画策行為を検出できる磁気検知式センサに関するものである。
下記特許文献1には磁気検知式センサの発明が開示されている。この磁気検知式センサは、リードスイッチを有する検知ユニットとマグネットから構成される。そして、位置関係を相対的に変更可能な2つの部材(ドア枠とドア)のうち、その一方(ドア枠)に検知ユニットを設けるとともに、その他方(ドア)にマグネットを設け、これら2つの部材が所定の位置関係となる基準位置(ドア閉鎖状態の位置)において検知ユニットとマグネットが互いに向かい合うようにする。2つの部材が基準位置にある場合には、マグネットの磁界によって検知ユニットのリードスイッチがONとなり、2つの部材が基準位置以外の位置にある場合には、マグネットの磁界が検知ユニットから離れてリードスイッチがOFFとなるので、検知ユニットのリードスイッチの出力信号によって2つの部材の位置関係を検知することができる。
図10は、上に説明したような磁気検知式センサを引き違い方式の窓に設置した状態を示す図である。具体的には、引き違い方式の窓を構成する2枚のサッシ100,101の内、屋内側のサッシ100の枠外面(クレセント錠102がある面)に検知ユニット200を取り付け、屋外側のサッシ101のガラス面の前記検知ユニット200と対向する位置にマグネット201を設置することにより、サッシ100,101が閉められた状態において検知ユニット200とマグネット201の距離が最も近く、互いに対向するように構成する。従って、サッシ100,101が閉められていれば、マグネット201と対向する位置にある検知ユニット200のリードスイッチはマグネット201の磁界によってONとなり、この検知ユニット200からの出力信号を無線で受信した図示しない制御部では窓が閉められた状態にあることを遠隔的に検知することができる。また、サッシ100,101が開かれれば、検知ユニット200はマグネット201から離れるのでリードスイッチはOFFとなり、制御部では窓が開いたことを遠隔的に検知することができる。
特開平9−245266号公報
しかしながら、このように窓に取り付けられた磁気検知式センサは、磁気検知式センサの一部を構成する前記マグネットとは異なるもう一つの非正規のマグネットを使用することにより、窓を開けても磁気検知式センサが作動しないようにする行為が行なわれる可能性があった(以下、このような行為を「画策行為」と呼ぶ)。画策用マグネットを、検知ユニット200に対して磁界の影響が及ぶように外部から接近させると、正規のマグネット201が移動して、検知ユニット200に対してその磁界の影響が及ばなくなっても、画策用マグネットが依然として検知ユニット200に対して磁界の影響を与え続け、検知ユニット200のリードスイッチの接点はON状態を維持してしまう可能性がある。
もっとも、特許文献1に記載されたようなドア枠とドアに設ける場合は外部からマグネットの位置を視認できなかったことからこのような画策行為を成功させるのは極めて困難であった。
これに対し、引き違い方式の開閉機構(窓枠と2つの窓)においては、特許文献1の設置態様と同じようにして、2つの窓にマグネットをそれぞれ設け、これらにそれぞれ対応するように窓枠に2つの検知ユニットを設ける場合、検知ユニットとマグネットの組を2つ設置する必要があることから室内の美観を損ねることとなる。
近年では、美観を向上させることの社会的な要請が強まってきており、2つの窓のうちの一方の窓に検知ユニットを設け、他方の窓にマグネットを設け、検知ユニットとマグネットの組を1つだけ設置することで、室内の美観を極力損ねないようにする図10のような設置態様が増えつつある。
そして、このような設置態様においては、マグネットの位置を外部から視認可能であるため、上述のような画策行為に対して対策をする必要が生じてきた。
本発明は、以上説明した従来の課題を解決するためになされたものであり、検知ユニットとマグネットによって窓等の開閉を検知する磁気検知式センサにおいて、非正規のマグネットを用いた画策行為を誤報なく確実に検知できるようにすることを目的としている。
本発明に係る磁気検知式センサは、
位置関係を相対的に変更可能な2つの部材のうち、一方に設けられるマグネットと、他方に設けられて磁界を検知する検知ユニットとから構成され、前記2つの部材が所定の位置関係となる基準位置において向かい合う位置に設置されて使用される磁気検知式センサであって、
前記検知ユニットは、
前記基準位置において前記マグネットと対向する位置であって前記マグネットから生じる磁界を検知する位置に配置された第1の磁界検知部と、
前記基準位置において前記マグネットと前記第1の磁界検知部を結ぶ対向軸を挟む2つの位置であって前記マグネットから生じる磁界のみでは共に磁界を検知しない2つの位置の各々に配置された第2の磁界検知部及び第3の磁界検知部と、
前記第1の磁界検知部が磁界を検知すると前記2つの部材が前記基準位置に有ると判定し、前記第2の磁界検知部及び前記第3の磁界検知部が共に磁界を検知すると異常が有ると判定する制御部と、
を備え
前記制御部は、前記第1の磁界検知部が磁界を検知し、かつ前記第2の磁界検知部と前記第3の磁界検知部のいずれか一方が磁界を検知した場合には、異常が有ると判定することなく前記2つの部材が前記基準位置に有ると判定することを特徴としている。
なお、本発明に係る磁気検知式センサは、特定の位置関係に配置された場合に後述するような一定の作用効果を奏するマグネットと検知ユニットのみから構成される発明であって、位置関係を相対的に変更可能な2つの部材を直接の構成要件とするものではない。すなわち、後述するような一定の作用効果を奏するような使用態様が可能なマグネットと検知ユニットの組み合わせであれば、位置関係を相対的に変更可能な2つの部材が直接の構成要件として含まれていなくとも、本発明の技術的範囲に含まれる。
また、本発明に係る磁気検知式センサにおいて、さらに、
前記制御部は、前記第1の磁界検知部が磁界を検知し、かつ前記第2の磁界検知部及び前記第3の磁界検知部が共に磁界を検知すると、他のマグネットを用いた画策行為による異常と判定してもよい。
本発明に係る磁気検知式センサによれば、2つの部材が基準位置にある場合には、マグネットと検知ユニットは互いに対向する位置にある。このため、画策行為がなければ、第1の磁界検知部はマグネットの磁界を検知するが、第2及び第3の磁界検知部はマグネットの磁界を検知しない状態となる。従って、制御部は、異常があったとは判定せず、第1の磁界検知部の検知結果に基づいて2つの部材が基準位置に有ると判定する。2つの部材が基準位置にない場合には、マグネットと検知ユニットは互いに対向する位置になく、離れている。このため、画策行為がなければ、第1〜第3の各磁界検知部はいずれもマグネットの磁界を検知しない。従って、制御部は、異常があったとは判定せず、検知ユニットの検知結果に基づいて2つの部材が基準位置とは異なる位置にあると判定する。
2つの部材が基準位置にある場合において、画策者が、画策用マグネットを正規のマグネットに対して互いに反発する同極の磁極が近接するような位置関係で接近させたとする。この場合、マグネットの磁界が変化し、この変化したマグネットの磁界を第1〜第3の各磁界検知部が検知する。このとき、制御部は、第2及び第3の各磁界検知部がマグネットの磁界を検知した結果に基づいて異常があったと判定する。
2つの部材が基準位置にある場合において、画策者が、画策用マグネットを正規のマグネットに対して互いに引き寄せられる異極の磁極が近接するような位置関係で接近させたとする。この場合、マグネットの磁界が変化し、第1〜第3の各磁界検知部はいずれもマグネットの磁界を検知しなくなる。このとき、制御部は、第1の磁界検知部がマグネットの磁界を検知しなくなった結果に基づいて、2つの部材が基準位置とは異なる位置にあると判定することができる。
なお、この状態から、画策者が検知ユニットと画策用マグネットとの位置関係を保ちながら、2つの部材の一方又は両方を移動させ、正規のマグネットが検知ユニットから離れ、検知ユニットには画策用マグネットのみが対向した状態になると、検知ユニットの第1〜第3の各磁界検知部が画策用マグネットの磁界を検知する状態となる。このとき、制御部は、第2及び第3の各磁界検知部がマグネットの磁界を検知した結果に基づいて異常があったと判定する。
また、本発明に係る磁気検知式センサによれば、第1の磁界検知部が磁界を検知し、かつ第2の磁界検知部と第3の磁界検知部のいずれか一方が磁界を検知した場合には、制御部は異常が有るとは判定しないので、誤報が発令されることは防止される。各磁気検知部のこのような検知状態は、2つの部材が基準位置と考えられる位置にあり、画策行為がない場合であっても、次のような場合には発生することが考えられる。例えば、検知ユニット又はマグネットの一方又は両方が設置時又は設置後にずれたり、がたつきが生じ、また相対移動可能な2つの部材の位置関係に構造的なずれやがたつきが生じたような場合である。なお、そのような場合には、制御部は異常と判定しないだけでなく、さらに、この検知結果を積極的に利用して部材の位置関係等にずれやがたつき等、何らかの不具合があるとの判定を行ない、この判定結果を外部に出力すれば、ユーザーの注意を喚起することもできる。
引き違い方式の窓に設置した実施形態に係る磁気検知式センサの斜視図である。 分図(a)は、引き違い方式の窓に設置した実施形態に係る磁気検知式センサの水平面を切断面とした断面図であり、説明の便宜上、画策用マグネットを同時に図示したものである。分図(b)は、引き違い方式の窓に設置した実施形態に係る磁気検知式センサの鉛直面である分図(a)のA−A切断線で示した切断面における断面図であり、説明の便宜上、画策用マグネットを同時に図示したものである。 分図(a),(b)は実施形態に係る磁気検知式センサが有するリードスイッチの機能説明図であり、分図(c),(d)は実施形態に係る磁気検知式センサが有するMRセンサの機能説明図である。 実施形態に係る磁気検知式センサの画策行為検出ロジックを説明する図であって、窓が基準位置にあって画策行為がない場合を示す図である。 実施形態に係る磁気検知式センサの機能ブロック図である。 実施形態に係る磁気検知式センサの画策行為検出ロジックを説明する図であって、窓が基準位置にあって画策マグネットが正規マグネットと同極で配置された場合を示す図である。 実施形態に係る磁気検知式センサの画策行為検出ロジックを説明する図であって、窓が基準位置にあって画策マグネットが正規マグネットと異極で配置された場合を示す図である。 実施形態に係る磁気検知式センサの画策行為検出ロジックを説明する図であって、検知ユニットに対して画策マグネットンのみが対向している場合を示す図である。 分図(a)は、実施形態に係る磁気検知式センサの画策行為検出ロジックを説明する図であって、設置時に規準位置にずれが生じて第1磁界検知部とこれを挟む2つの磁界検知部の一方が磁界を検出している状態を示す図である。分図(b)は、実施形態に係る磁気検知式センサの画策行為検出ロジックを説明する図であって、設置後に生じたがたつきによって規準位置にずれが生じ、第1磁界検知部とこれを挟む2つの磁界検知部の他方が磁界を検出するようになった状態を示す図である。 従来の磁気検知式センサを引き違い方式の窓に設置した状態を示す斜視図である。
本発明の実施形態を図1〜図9を参照して説明する。
実施形態の磁気検知式センサ1は、位置関係を相対的に変更できる2つの部材に取り付けられ、両部材が所定の位置関係となる基準位置と、この基準位置とは異なる他の位置のいずれに両部材が存在しているかを検知するためのセンサである。具体的には、家屋等に設けられた窓や扉等の開閉部分に設置されて当該窓等の開閉状態を検知するセキュリティの目的に適したセンサである。
まず、実施形態の構成について説明する。
図1は、位置関係を相対的に変更できる2つの部材の一例として、引き違い方式の窓を例示・図示した実施形態の斜視図である。また図2(a)は図1における水平面を切断線とする平断面図であり、図2(b)は図2(a)のA−A切断線における断面図である。図2(a)及び(b)は、いずれも後の説明の便宜上、後述する画策用マグネット15も同時に図示している。
図1及び図2に示すように、引き違い方式の窓を構成する2枚のサッシ2,3の内、屋内側のサッシ2(図1及び図2(b)において右側のサッシ2、図2(a)において下側のサッシ2)の縦枠4の外面には検知ユニット5が取り付けられている。また、屋外側のサッシ3(図1及び図2(b)において左側のサッシ3、図2(a)において上側のサッシ3)のガラス6の内面(屋内側の面)において、前記検知ユニット5と対向する位置にはマグネット7が設置されている。すなわち、図1及び図2に示すように、サッシ2,3が閉められた状態において検知ユニット5とマグネット7は互いに対向し、両者の距離が最も近くなるような位置関係で配置されている。
なお、実施形態では、サッシ2,3が閉められた上記状態を両サッシ2,3の基準位置と称するものとする。従って、両サッシ2,3の一方又は両方を移動させて窓の少なくとも一部を開いた場合には、その移動の程度に係わらず、両サッシ2,3は基準位置以外の位置にあることとなる。
図1及び図2(b)に示すように、検知ユニット5は、筐体8の内部に回路基板9を備えており、その回路基板9上には、第1の磁界検知部としてのリードスイッチ10と、このリードスイッチ10を挟む両側の各位置に、第2及び第3の磁界検知部として第1のMRセンサ11及び第2のMRセンサ12を有している。
図3(a),(b)に示すように、リードスイッチ10は、2本の長体状のリードを互いに反対側から所定の間隔をおいて平行に配置し、各リードの接点が長手方向と直交する方向に間隔をおいて対向するように構成した素子である。このリードスイッチ10に磁石等の磁界が作用した場合、図3(a)に示すように、磁力線の方向とリードスイッチ10のリードの方向が一致すると、接点は磁力線の方向と交差する方向の力を受けて接触し、リードスイッチ10の出力はONとなる。逆に、図3(b)に示すように、磁力線の方向とリードスイッチ10のリードの方向が異なる場合には、接点は開いたままとなり、リードスイッチ10の出力はOFFとなる。このようにリードスイッチ10が磁界の作用を受けてONとなる場合のリードスイッチ10の長手方向又はこれに一致する磁界の方向、すなわちスイッチのON,OFFを切り換えるのに必要な磁気感度が得られる方向を、便宜上、リードスイッチ10の動作磁界方向と呼ぶ。
図3(c),(d)に示すように、MRセンサ11,12は磁気感度が最大となる所定の動作磁界方向を備えている。このMRセンサ11,12に磁石等の磁界が作用した場合、図3(c)に示すように、磁力線の方向とMRセンサ11,12の動作磁界方向が一致すると、MRセンサ11,12の内部の抵抗値が変化し、MRセンサ11,12の出力はONとなる。逆に、図3(d)に示すように、磁力線の方向とMRセンサ11,12の動作磁界方向が異なる場合には、MRセンサ11,12の内部の抵抗値は変化しないため、MRセンサ11,12の出力はOFFのままとなる。
以上説明したリードスイッチ10及び2個のMRセンサ11,12の検知ユニット5における配置と、リードスイッチ10及び2個のMRセンサ11,12とマグネット7との位置関係について、図1、図2(b)及び図4を参照してさらに説明する。
図1及び図2(b)に示すように、正規のマグネット7は、上下の各端部をN極又はS極とする直方体形状の棒磁石であり、サッシ3のガラス6の内面に対して鉛直方向に平行に取り付けられている。従って、マグネット7の両極から出た磁力線は、図に示すように、その中央部分では鉛直方向に略平行になる。なお、図4では鉛直方向を左右方向に変えて表現している。
図1及び図2(b)に示すように、サッシ2の縦枠4に取り付けられた検知ユニット5の内部では、サッシ2,3の移動方向と直交する鉛直方向に沿って回路基板9が配置されており、この回路基板9の中央には、その動作磁界方向が鉛直方向に平行となるようにリードスイッチ10が配置されている。ここで、図1において、前述したマグネット7の長手方向の中央を通り、水平方向に伸びる直線を仮想すると、両サッシ2,3が基準位置にある場合には、この直線はリードスイッチ10の略中央を通過する。この直線を、基準位置において互いに対向するマグネット7と検知ユニット5(又はリードスイッチ10)を結ぶ直線であるとの意味において、便宜上、対向軸Lと称する。基準位置においてマグネット7を通過する対向軸Lは、マグネット7の磁力線にとって対称軸となる。
図1及び図2(b)に示すように、検知ユニット5の内部では、第1のMRセンサ11及び第2のMRセンサ12が、対向軸Lを含む鉛直面内において、対向軸Lを挟む上方と下方の各位置に軸対称で配置されている。ここで、第1のMRセンサ11及び第2のMRセンサ12は、鉛直面内においてリードスイッチ10の真上及び真下の位置にあるのではなく、対向軸Lを含む鉛直面内において、対向軸Lに直交してリードスイッチ10を通過する鉛直線よりも、マグネット7とは反対側に等寸法だけ離れた位置に配置されている。つまり、図2(b)から明らかなように、第1のMRセンサ11及び第2のMRセンサ12は、リードスイッチ10よりもマグネット7から離れている。
図4は、基準位置におけるリードスイッチ10の配置及び動作磁界方向(矢印参照)と、2個のMRセンサ11,12の配置及び動作磁界方向(矢印参照)と、マグネット7の磁界の状態(図示磁力線参照)を示した図である。この図から分かるように、サッシ2,3が基準位置にある場合には、リードスイッチ10はマグネット7から生じる磁界を検知する位置にあり、2個のMRセンサ11,12はマグネット7から生じる磁界を検知しない位置にある。
図5は、実施形態に係る磁気検知式センサ1の機能ブロック図である。
前述したように、磁気検知式センサ1は、検知ユニット5とマグネット7から構成されており、検知ユニット5は、磁界検知部(図中SW1〜3として表示)として、リードスイッチ10と2個のMRセンサ11,12を備えている。制御部20は、判定手段を含み、検知ユニット5の各部を制御する。記憶部21は、制御部20の動作プログラム、窓の開閉状態等を記憶する。送信部22は、制御部20における判定手段からの信号を遠隔の監視部に無線送信する。無線にて送信するため、窓を開閉するときにも配線が邪魔になることがない。電池23は検知ユニット5を駆動する電力を供給する。
次に、実施形態の作用・効果等について説明する。
図1及び図2に示すように、2つのサッシ2,3が基準位置にある場合には、正規のマグネット7と検知ユニット5は互いに対向する基準位置にある。ここで、図1と同様、図2(a)及び(b)においても画策用マグネット15が存在しないものとすれば、図4に示すように、リードスイッチ10はマグネット7の磁界を検知してON信号を出力するが、第1及び第2のMRセンサ11,12はマグネット7の磁界を検知せず、OFF状態となる。従って、制御部20は、第1及び第2のMRセンサ11,12がOFF信号を出力したことに基づいて異常としての画策行為がなかったものと判定する。又は、画策行為があったと判定することはない。また、制御部20は、リードスイッチ10がON信号を出力したことに基づいて2つのサッシ2,3が基準位置に有ると判定する。送信部22から判定結果の通報を無線で受けた遠隔の監視部では、当該窓は閉止されており、画策行為はないとの状況を認識することができる。
2つのサッシ2,3の一方又は両方を移動し、2つのサッシ2,3が基準位置に存在しなくなった場合には、マグネット7と検知ユニット5は互いに対向する位置は存在しなくなり、離れた状態となる。このため、非正規のマグネットを近づける等の画策行為がなければ、リードスイッチ10及び2個のMRセンサ11,12はいずれもマグネット7の磁界を検知せず、OFFとなる。従って、制御部20は、第1及び第2のMRセンサ11,12がOFF信号を出力したことに基づいて画策行為がなかったものと判定する。また、制御部20は、リードスイッチ10がOFF信号を出力したことに基づいて2つのサッシ2,3が基準位置以外の位置に有ると判定する。送信部22から判定結果の通報を無線で受けた遠隔の監視部では、当該窓は開いており、画策行為はないとの状況を認識することができる。
図6は、2つのサッシ2,3が基準位置にあり、窓が閉まっている状態において、画策行為があった第1の場合である。
これは、画策者が、画策用マグネット15を正規のマグネット7に対して互いに反発する同極の磁極が近接するような位置関係で接近させた場合である。この場合、正規のマグネット7の磁界は磁力線が増え、より遠方にまで達するように変化するため、この変化したマグネット7の磁界はリードスイッチ10だけでなく、第1及び第2のMRセンサ11,12も検知するようになる。制御部20は、第1及び第2のMRセンサ11,12が磁界を検知した結果であるON信号の出力に基づいて画策行為があったと判定し、監視部に通報する。
図7は、2つのサッシ2,3が基準位置にあり、窓が閉まっている状態において、画策行為があった第2の場合である。
これは、画策者が、画策用マグネット15を正規のマグネットに対して互いに引き寄せられる異極の磁極が近接するような位置関係で接近させた場合である。この場合、マグネット7の磁界は磁力線が減少し、より近傍にしか存在しなくなるため、リードスイッチ10と第1及び第2のMRセンサ11,12のいずれもが磁界を検知しなくなる。制御部20は、第1及び第2のMRセンサ11,12が磁界を検知していないため画策行為があったとは判定しないが、リードスイッチ10がOFF信号を出力した結果に基づいて窓が開放されたと判定し、監視部に通報する。
ここで図7に示す基準位置から、画策者が検知ユニット5と画策用マグネット15との位置関係を保ちながら、2つのサッシ2,3の一方又は両方を移動させ、窓を開放した場合を検討する。この場合には、正規のマグネット7は基準位置とは異なる位置に移動し、検知ユニット5に画策用マグネット15のみが対向した図に示す状態となる。この場合、検知ユニット5のリードスイッチ10と第1及び第2のMRセンサ11,12のいずれもが画策用マグネット15の磁界を検知する状態となる。制御部20は、リードスイッチ10がON信号を出力したため窓が閉鎖されたと判定するが、第1及び第2のMRセンサ11,12が磁界を検知してON信号を出力したため画策行為があったと判定し監視部に通報する。
実施形態の構成によれば、図9に示すように、画策行為がない場合において、リードスイッチ10が磁界を検知し、かつ第1又は第2のMRセンサ11,12のいずれか一方が磁界を検知する場合が考えられる。このような状態は、設置時に検知ユニット5又はマグネット7の一方又は両方の設置位置にずれがあった場合や、設置後に何らかの原因で設置位置がずれてしまった場合、さらには窓のサッシ2,3自体に何らかの不具合が生じた場合に発生しうる。このような状態が検知された場合には、制御部20は、画策行為があったとは判定せず、2つのサッシ2,3が基準位置に有り、窓は閉止されているものと判定するので、誤報が生じることはない。しかしながら、リードスイッチ10と2つのMRセンサ11,12が上述のような出力をした場合には、正常な基準位置における出力とは異なることに鑑み、検知ユニット5又はマグネット7の設置位置やサッシ2,3自体の状態に何らかの問題がある可能性を示唆する情報として、これを監視部に無線送信し、監視部がユーザーに報知し、必要に応じて点検又は確認を促すようにしてもよい。また、この報知は、検知ユニット5に音や光を発する報知部を設けて行なってもよい。
以上説明したリードスイッチ10及び2個のMRセンサ11,12の検知ユニット5における配置と、リードスイッチ10及び2個のMRセンサ11,12とマグネット7との位置関係は一例であり、非正規のマグネット(画策マグネット15)による画策行為を検出するためには、種々の配置及び位置関係を採用することができる。例えば、正規のマグネット7の磁力の強さ、リードスイッチ10及び2個のMRセンサ11,12の各磁界検知性能、そして予想される画策用マグネット15の磁力の強さ、さらには取付対象であるサッシ2,3の取付部の寸法等も考慮に入れ、サッシ2,3が基準位置にあるときにはリードスイッチ10が磁界を検知してONとなり、画策用マグネット15による画策行為があったときには2個のMRセンサ11,12が共に磁界を検知してONとなるように、前記配置及び位置関係等を実験によって決定すればよい。
特に、MRセンサ11,12の設置位置については、画策用マグネット15が近づけられて磁界の強さが変化したときに、その変化量が顕著に現れる場所に設けることが好ましい。すなわち、マグネットの磁力線はN極からS極に回り込むようにして出入りするので、磁極付近の磁力線が密になっている。このため、この場所に他の磁界の影響が加わると、その影響は、その密な磁力線の全てに影響を及ぼし、この場所の近傍の磁界の強さが大きく変化する。これに対し、例えば、正規のマグネット7とリードスイッチ10の対向軸L上は、もともと磁力線が疎なため、この場所に他の磁界の影響が加わっても付近の磁界の強さは磁極付近ほど大きくは変化しない。従って、画策用マグネット15による磁界の影響を感度よく検知するためには、画策用マグネット15による影響が顕著に現れる場所、すなわち正規のマグネット7の磁極のなるべく近くにMRセンサ11,12を配置するのが好適である。
ただし、MRセンサ11,12をあまりにも磁極に近づけすぎると、正規のマグネット7の磁界の強さだけで検知した状態になってしまう。また、例えば、N極から出た密な磁力線が回り込んだ部分のさらに内側の領域は、逆に磁力線が疎な部分となっているが、ここは領域としては狭すぎてMRセンサ11,12を配置するのには好適な場所とは言えない。なぜなら、ここにMRセンサ11,12を設置するとすれば、正規マグネット7と検知ユニット5との設置基準を厳格にする必要が出てきてしまうからである。
以上から、MRセンサ11,12の設置位置としては、正規のマグネット7の磁力線が密な場所の近傍であり、正規のマグネット7の磁界の強さのみでは検知しない場所であり、かつ設置基準が厳格になり過ぎない位置が適当である。具体的には、実施形態で説明したような位置が最適である。なお、実施形態では、MRセンサ11,12が同じ検知感度を有するので、対向軸Lに対して対称な位置に設置したが、例えば、MRセンサ11の方がMRセンサ12よりも検知感度が弱い場合には、MRセンサ11は、画策マグネットが近接したときの磁界の変化をより強く受ける位置、例えば、正規マグネットの磁極により近い位置に設置されることとなる。
また、以上説明した実施形態では、検知ユニット5の磁気検出手段としてはリードスイッチ10とMRセンサ11,12を説明したが、これ以外の原理の磁気センサ又は磁気感応スイッチ等を用いてもよい。また、実施形態の磁気検知式センサ1は窓のサッシ2,3に取り付けたが、引き違い式以外の窓、各種形式の扉、そしてシャッター等、引き違い式の窓とは部材の移動態様が異なるその他の相対移動可能な部材に取り付けることができるのはもちろんである。
また、以上説明した実施形態では、2つのサッシ2,3は両方とも移動可能であったが、一方のサッシが固定で他方のサッシが移動可能である場合にも実施形態の磁気検知式センサ1は適用可能であり、その場合には、検知ユニット5は無線であるため、検知ユニット5とマグネット7のいずれを可動側に設けてもよい。
なお、磁気検知式センサ1からの判定結果の通報を受信する監視部は、窓の開放や画策行為の判定結果を受信した場合に利用者に報知を行なう警戒モードと、窓の開放や画策行為の判定結果を受信した場合に利用者に報知を行なわない解除モードとを備えてよい。
この場合、監視部は、利用者の操作によって監視部に対して警戒モード又は解除モードを設定可能な操作部を有し、利用者の操作によって設定された警戒モード又は解除モードを記憶部に記憶しておく。そして、監視部は、窓の開放や画策行為の判定結果を受信したときに、記憶部を参照し、警戒モードを記憶していれば利用者など外部への報知を行い、解除モードを記憶していれば報知を行なわないように構成すればよい。
1…磁気検知式センサ
2…位置関係を相対的に変更可能な2つの部材の一方としてのサッシ(屋内側)
3…位置関係を相対的に変更可能な2つの部材の他方としてのサッシ(屋外側)
5…検知ユニット
7…正規のマグネット
10…第1の磁界検知部であるリードスイッチ
11…第2の磁界検知部である第1のMRセンサ
12…第3の磁界検知部である第2のMRセンサ
20…制御部
L…対向軸

Claims (2)

  1. 位置関係を相対的に変更可能な2つの部材のうち、一方に設けられるマグネットと、他方に設けられて磁界を検知する検知ユニットとから構成され、前記2つの部材が所定の位置関係となる基準位置において向かい合う位置に設置されて使用される磁気検知式センサであって、
    前記検知ユニットは、
    前記基準位置において前記マグネットと対向する位置であって前記マグネットから生じる磁界を検知する位置に配置された第1の磁界検知部 、
    前記基準位置において前記マグネットと前記第1の磁界検知部を結ぶ対向軸を挟む2つの位置であって前記マグネットから生じる磁界のみでは共に磁界を検知しない2つの位置の各々に配置された第2の磁界検知部及び第3の磁界検知部と、
    前記第1の磁界検知部が磁界を検知すると前記2つの部材が前記基準位置に有ると判定し、前記第2の磁界検知部及び前記第3の磁界検知部が共に磁界を検知すると異常が有ると判定する制御部と、を備え
    前記制御部は、前記第1の磁界検知部が磁界を検知し、かつ前記第2の磁界検知部と前記第3の磁界検知部のいずれか一方が磁界を検知した場合には、異常が有ると判定することなく前記2つの部材が前記基準位置に有ると判定することを特徴とする磁気検知式センサ。
  2. 前記制御部は、前記第1の磁界検知部が磁界を検知し、かつ前記第2の磁界検知部及び前記第3の磁界検知部が共に磁界を検知すると、他のマグネットを用いた画策行為による異常と判定することを特徴とする請求項1に記載の磁気検知式センサ。
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