JP6278772B2 - 血糖値測定用チップ - Google Patents

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Description

本発明は、流体と試薬を反応させて流体中の所定成分を光学的に測定するための血糖値測定用チップに関する。
血液等の体液(流体)の成分量や性質等を測定するために、従来、成分測定装置が開発されている。この種の成分測定装置としては、例えば、糖尿病診断、インシュリン投与量の決定のための簡易型の血糖計が挙げられる。血糖計による血糖の測定原理には、電極に試薬を固定して電気的変化を測定する「電極式」と、多孔質膜等に浸み込ませた試薬と血液とを反応させその呈色度合を光学的に測定する「比色式」とがある。
このうち比色式を採用した比色式血糖計は、血糖値の算出の際にヘマトクリット値を用いた補正が容易、製造工程が簡易等の利点を有している。比色式血糖計を用いて血糖値を測定する場合、ポリスルホンやポリエーテルスルホン等の多孔質膜内に試薬(酵素、発色試薬等)を担持させた試験紙を有する測定用チップを血糖計に装着する。そして、測定用チップの内部に血液を取り込んで試験紙に浸み込ませ、血液中のブドウ糖と試薬との反応により呈色した試験紙の色を光学的に検出することにより血糖値を測定する(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−64596号公報
ところで、比色式血糖計(成分測定装置)の測定用チップは、その内部において光学系の測定部まで血液を流動させ、流動過程において試薬と反応させるように構成してもよい。このように構成すると、試薬を担持させた試験紙(多孔質膜)の構造制御を省くことができ、製造コストの低減等が図られる。
しかしながら、上記のように流動中に試薬と反応させる場合、血液は、試薬に充分反応する部分と、試薬に殆ど反応しない部分とを有して(以下、反応むらという)呈色する可能性がある。そして、このように血液と試薬の反応むらが生じると、成分測定用の光が照射される箇所の呈色状態が不安定となり、血糖値の測定精度が低下する要因となる。
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであって、簡単な構成によって試薬に対する流体の反応むらを低減することができ、これにより成分測定の測定精度の向上及び安定化を図ることが可能な血糖値測定用チップを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明に係る血糖値測定用チップは、本体部と、前記本体部内を直線状に延在し、延在方向に流体を流動可能な流体通路と、前記流体通路の途中位置に設けられ、成分測定用の試薬が塗布された流体展開部と、前記流体通路の前記流体展開部よりも流体の流れ方向下流側に設けられ、成分測定用の光が照射される測定部と、を備え、前記測定部は、少なくとも前記流体展開部に連なる連結部において前記延在方向と直交する方向の幅が、前記流体展開部の前記延在方向と直交する方向の幅よりも狭く、且つ前記流体展開部は、前記試薬が塗布された複数の突起を有する一方で、前記測定部は、平坦面であることを特徴とする。
上記によれば、血糖値測定用チップは、流体展開部の幅に対し測定部の連結部の幅が狭いことで、試薬が充分に溶解した流体を流体展開部から測定部に流入させることができる。つまり、流体展開部では、流体に試薬が溶解するものの、試薬の塗布状態等によりその溶解度合が部分的(血液展開部の幅方向)に異なる。このため、流体展開部の幅よりも測定部の幅を狭くすることで、試薬の溶解が多い流体を測定部に流入させる一方で、試薬の溶解が少ない流体を試薬が存在する箇所に誘導する又は滞留させることができる。その結果、測定部上には、試薬が略均一に溶解した流体が存在することになり、この流体に対し成分測定を行うことで、測定精度の向上及び安定化を図ることが可能となる。また、複数の突起を設けることで、試薬と血液との接触面積を大きくし、さらに血液の流れに乱流効果(撹拌効果)をもたらす効果がある。よって、試薬と血糖との反応が促進され、測定時間を短くすることができる。
この場合、前記連結部の前記延在方向と直交する方向の幅は、前記流体展開部の前記延在方向と直交する方向の幅に対し40%以下に設定されることが好ましい。
このように、血糖値測定用チップは、連結部の幅が流体展開部の幅の40%以下に設定されることで、試薬が充分に溶解した流体を測定部に一層確実に流動させることができる。従って、より均一に試薬が溶解した流体に対し成分測定を行うことができる。
また、前記測定部は、前記連結部よりも流体の流れ方向下流側に測定本体部を有し、前記測定本体部の前記延在方向と直交する方向の幅は、前記連結部の前記延在方向と直交する方向の幅に略一致するとよい。
このように、測定部は、測定本体部の幅と連結部の幅が一致していることで、測定部に対し流体を比較的短時間に流入させることができ、成分測定にかかる時間を短縮することができる。
或いは、前記測定部は、前記連結部よりも流体の流れ方向下流側に測定本体部を有し、前記測定本体部の前記延在方向と直交する方向の幅は、前記連結部の前記延在方向と直交する方向の幅よりも広くてもよい。
このように、測定本体部の幅が連結部の幅よりも広いことで、試薬の溶解が多い流体を連結部に一旦流入させた後に、測定本体部において流入した流体を広げることができる。これにより、測定本体部に流入する流体に乱流が起きて、より均一に試薬が溶解した流体に対し成分測定を行うことができる。また、実際に成分測定用の光が照射される箇所が広くなるため、例えば血糖値測定用チップの装着が多少ずれても照射範囲をカバーすることができ、測定ミスを大幅に減らすことができる。
また、前記複数の突起は、相互の高さが部分的に異なっているとよい。
本発明に係る血糖値測定用チップは、簡単な構成によって試薬に対する流体の反応むらを低減することができ、これにより成分測定の測定精度の向上及び安定化を図ることが可能となる。
本発明の一実施形態に係る測定用チップを装着した成分測定装置を概略的に示す斜視図である。 図1の測定用チップを拡大して示す斜視図である。 図2の測定用チップを分解して示す分解斜視図である。 図1の測定用チップ及び成分測定装置の一部を概略的に示す側面断面図である。 図5Aは、図1の測定用チップの血液通路を示す平面図であり、図5Bは、従来の測定用チップ血液通路を示す平面図である。 図6Aは、図1の測定用チップにおける血液を取り込んだ際の血液の流れを示す第1説明図であり、図6Bは、図6Aに続く血液の流れを示す第2説明図である。 第1変形例に係る測定用チップの血液通路を示す平面図である。 図8Aは、第2変形例に係る測定用チップを装着した成分測定装置を概略的に示す斜視図であり、図8Bは、図8Aの測定用チップ及び成分測定装置の一部を概略的に示す側面断面図である。 本発明に係る測定用チップの実験における透過光量の測定位置を示す平面図である。 図10Aは、実施例1に係る測定用チップの測定位置と透過光量の関係を示す折線グラフであり、図10Bは、実施例2に係る測定用チップの測定位置と透過光量の関係を示す折線グラフであり、図10Cは、実施例3に係る測定用チップの測定位置と透過光量の関係を示す折線グラフである。
以下、本発明に係る血糖値測定用チップ(以下、単に測定用チップという)について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、測定用チップ10は、流体中の所定成分を測定するために成分測定装置12に装着される部材である。本実施形態に係る成分測定装置12は、いわゆる血糖計として構成され、流体である血液を測定用チップ10内に取り込み、所定成分として血液中のブドウ糖(血糖)を測定する。なお、成分測定装置12は、血糖計に限定されず、流体に含まれる成分を測定可能な種々の装置を適用することができ、例えば、尿の成分を測定する装置、工業用水や排水の成分を測定する装置等でもよい。
成分測定装置12は、測定用チップ10内に取り込んだ血液を光学的に測定する構成となっている。この成分測定装置12は、筐体14と、筐体14の内部に設けられ光学系を動作させて血糖値の測定を行う制御部16とを備える。
筐体14は、持ち運びが容易で、血糖値の測定時に把持操作し易い形状及び大きさであることが好ましく、例えば、図1中に示すように角が丸い長方形状に形成されるとよい。筐体14を構成する材料は特に限定されず、樹脂等を適用することができる。
筐体14には、ディスプレイ18、操作ボタン20、チップ装着部22、イジェクト操作部24等が設けられる。ディスプレイ18は、測定結果である血糖値の表示やエラー表示等のように血糖値の測定においてユーザ(測定者)に供する情報を表示する。操作ボタン20は、例えば、電源のオン/オフ、測定結果の表示切替等、血糖値の測定や表示を行う際のユーザの操作部として構成される。
チップ装着部22は、測定用チップ10を着脱自在に保持する機能を有する。例えば、チップ装着部22は、筐体14の一側面に形成された装着孔22aと、装着孔22a内で測定用チップ10をロック可能なロック機構(図示せず)とを有する。装着孔22aは、測定用チップ10の正面断面形状に略一致する比較的小さな断面形状に形成され、且つ測定用チップ10を部分的に挿入可能な奥行きを有する。装着孔22aの開口が小さいことで、孔内への塵芥等の侵入が抑制される。
ロック機構は、例えば、測定用チップ10の上下面を摩擦によって強固に保持する構成を採ることができる。この場合、測定用チップ10の保持時には、ユーザに対し触覚的又は音的に保持したこと(クリック)を伝達する構成であるとよい。なお、ロック機構は、この構成に限らず、種々の機械的又は電気的構造を適用することができ、例えば装着孔22a内に凸部を設けると共に測定用チップ10に凹部66を設けて、両者を係合する構成でもよい。測定用チップ10は、装着孔22aの開口から所定の向きで挿入されて所定量押し込まれると、ロック機構により血糖値の測定が可能な位置に位置決め固定される。
また、イジェクト操作部24は、筐体14の一側面に操作子24aを有し、ユーザの操作子24aの操作に基づき、ロック機構による測定用チップ10のロック解除を行い、測定用チップ10を装着孔22aから押し出す。ユーザは、このイジェクト操作部24を操作することで、使用した(血液の取り込みを行った)測定用チップ10に触れずに測定用チップ10を廃棄することができる。
一方、成分測定装置12の制御部16は、図示しない演算部、記憶部、入出力部を有し、記憶部に記憶されたプログラムを演算部が処理することで、成分測定装置12全体の動作を制御する。例えば、制御部16は、チップ装着部22に対する測定用チップ10の装着状態を図示しないセンサにより検出する。また、測定用チップ10の装着状態においては、光学系の動作を制御して測定用チップ10に取り込まれた血液の成分測定(血糖値の測定)を行う。さらに、制御部16は、ユーザの操作ボタン20の操作に基づき、測定結果をディスプレイ18に表示する、又は表示内容を切り替える等の処理を行う。
次に、成分測定装置12に装着される測定用チップ10について説明する。図2及び図3に示すように、測定用チップ10は、ベース部材30(第1部材)と、ベース部材30に重なるカバー部材32(第2部材)とを備える。測定用チップ10の本体部34は、ベース部材30とカバー部材32とを上下に組み付けることにより構成される。
また、ベース部材30とカバー部材32との間には、図3中の2点鎖線で示すガス透過性フィルム36が配置されてもよい。この場合、ベース部材30又はカバー部材32の一方の対向面には、ガス透過性フィルム36を配置するフィルム配置部(図示せず)が形成され、他方の対向面にはガスを流通するガス流通路(図示せず)が形成されることが好ましい。
本体部34は、平板状に形成され、平面視で、基端側において略方形状に形成された挿入部38と、挿入部38の先端側において角が丸い台形状に形成された取込部40とを有する。挿入部38は、正面断面視で、上述した成分測定装置12(筐体14)の装着孔22aに挿入可能な幅及び板厚を有する。一方、取込部40は、挿入部38が筐体14内に挿入保持された状態で、筐体14から突出し、ユーザが血液を取り込む(点着する)ための目印を構成する。なお、本体部34は、筐体14に装着可能であればその形状は特に問わず、例えば、円形、楕円形、多角形状等の他の形状に構成されてもよい。
また、本体部34は、血液を内部に流入させる中空状の流入部42と、本体部34内において流入部42に連通し血液を流動可能なスペース44とを有する。すなわち、測定用チップ10の使用に際しては、ユーザの血液を外部から内部に流入部42を介して取り込み、スペース44の基端側(奥行き側)に流動させる。血液は、スペース44の流動中に、後述する血液展開部54において試薬Tと血糖とが反応して発色した色(呈色濃度)となる。
比色式血糖計として構成される成分測定装置12(図1参照)は、この呈色濃度を検出することにより血糖値を算出する。具体的に、成分測定装置12は、呈色した血液に特定の波長の光を照射し、その透過光量又は反射光量を受光することによって血糖値に応じた発色の強度を検出し、あらかじめ作成した検量線に基づいて血糖値を算出する。従って、本体部34(ベース部材30又はカバー部材32)は光の照射・受光のために透明性のよい材料(樹脂等)が用いられる。
特に、照射源26と受光素子28を対向配置して透過光量を検出する構成(図4参照)では、ベース部材30とカバー部材32の両方が透明性のよい材料であることが好ましい。一方、後述するように照射源26と受光素子28を同じ側に配置して反射光量を検出する構成(図8A及び図8B参照)では、ベース部材30又はカバー部材32の一方が透明で、他方が光を反射するよう着色されるとよい。この場合、ベース部材30、カバー部材32ともに透明性のよい材料を用いたまま、ベース部材30、カバー部材32の間に反射用フィルムを挿入してもよいし、測定用チップ10が装着されるチップ装着部22側に反射面を設けてもよい。
ベース部材30又はカバー部材32のいずれか一方を反射面として使用する場合、反射させる方の部材を着色させなくてはならない。照射する波長の光を吸収せずに効率良く反射することができれば着色する色に特に制限はないが、白色が最も好ましい。着色される側の樹脂はポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリメチルメタアクリレート、ポリエチレンテレフタレート等多くのプラスチックから選ぶことができ、必要に応じて樹脂に酸化チタンや硫酸バリウム等顔料を混ぜて成形してもよい。
また、反射面として使用する部材の少なくとも一部分に、真空蒸着やスパッタリング等の手段でアルミニウム、亜鉛等の金属、又は酸化チタンや二酸化ケイ素等の酸化物等を蒸着して反射面を得ることもできる。このような蒸着法を用いれば反射面を鏡面にすることができより効率よく光を反射することが可能である。
さらに、ベース部材30やカバー部材32を構成する透明性のよい樹脂材料としては、例えば、ポリメチルメタアクリレート、ポリスチレン、環状ポリオレフィン、ポリカーボネート等が挙げられる。血液は流入部42を介してスペース44を毛細管現象で流れるため、ベース部材30及びカバー部材32の素材は親水性の高いポリメチルメタアクリレートが最適である。なお、親水性に劣る樹脂であっても、流入部42、スペース44を形成する部分(流体に接触する部分)に対し既知の方法で親水化処理を施すことにより同様の効果を得ることができる。
親水化処理の方法としては、例えば界面活性剤、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ヒドロキシプロピルセルロース、水溶性シリコーンの他、ポリアクリル酸、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド等の親水性高分子を含有した水溶液を浸漬法又はスプレー法等により塗布する方法や、プラズマ照射、グロー放電、コロナ放電、紫外線照射等の方法等が挙げられ、これらの方法を単独又は組み合わせてもよい。
本体部34内に設けられるスペース44は、精密に設計されたベース部材30とカバー部材32を組み合わせることにより得られる。スペース44の形状は任意であるが、高さH(厚み:図4参照)は、血液がスムーズに流れ、必要血液量が少なくて済み、且つ広い範囲の血糖値が測定できるように、例えば、30〜100μm程度が望ましい。スペース44の大きさについても、光学的測定が可能な範囲で必要血液量が少なくて済むように設定され、例えば幅W(図3参照)が0.5〜2mm程度(本実施形態では、1.3mm)、長さL(図4参照)が1〜10mm程度であることが望ましい。
スペース44の高さHが30μmより小さいと血糖値測定に必要な血液量が少なくて済むが、血液の展開が遅くなり、測定可能となるまでの時間がかかることが予想される。スペース44の高さHが100μmを超えると血糖値測定に必要な血液量が増える他、血液層が厚くなることにより透過光量又は反射光量を得にくい。この場合、照射光量を上げることで対処可能だが、電力消費が大きくなる。
スペース44の幅Wは、0.5mmより小さいと光学的測定が困難になることから望ましくない。一方、2mmより大きければ測定系に特に支障はなく制限はないが測定に必要な血液量が増えることになる。
スペース44の長さLは、流入した血液と試薬Tを混合するため、1mmより短いと混合が不十分となり正確な血糖値が得られない場合がある。逆に、スペース44の長さLが10mmより長いと、測定に必要な血液量が増えるばかりか、測定用チップ10そのものが大きくなる。
図3に示すように、本体部34の一方を構成するベース部材30は、本体部34の略半分の板厚に形成された平板状の部材である。ベース部材30の上面(対向面)には、カバー部材32の下面に設けられた嵌合突起32aに嵌合する複数(図示例では4つ)の嵌合穴30aが形成されている。
また、ベース部材30の上面には、上述したスペース44を構成するために、ベース部材30の幅方向中心を通り、先端から基端に延びる直線状の溝部46が形成されている。すなわち、スペース44は、ベース部材30とカバー部材32の組付により溝部46の上方がカバー部材32に覆われることで、所定体積を有するように本体部34内に形成される。この溝部46は、底面を構成する血液通路48(流体通路)と、血液通路48の両側に設けられる一対の側壁50とにより構成される。血液通路48は、スペース44内の血液を流動させる床である。側壁50は、血液通路48に対する垂直な壁であり一対の側壁50の間隔がスペース44の幅Wを構成する。なお、ベース部材30とカバー部材32の組付方法は嵌合以外にも例えば超音波溶着、溶剤接着等、既知の方法をとることもできる。
さらに具体的には、血液通路48は、血液の流れ方向の上流である先端側から下流である基端側に向かって、流入側通路52、血液展開部54(流体展開部)及び測定部56を含む。また溝部46は、測定部56の周囲においてさらに深く窪んだ段差溝58を有する。これにより測定部56は、先端側のみが血液展開部54に連なり、他の周囲が段差溝58に囲われた半島状となっている。
流入側通路52は、先端部において流入部42に連通してベース部材30の中心方向に向かって直線状に延びている。流入側通路52は、毛細管現象により流入部42から流入した血液を血液通路48の基端方向に流動させる。
また、流入側通路52の先端は、一対の側壁50により多少狭まっている。本体部34の取込部40付近の流入側通路52は先端から基端方向に向かって徐々に幅広となるように形成されている。これにより、スペース44内にスムーズに血液を取り込むことが可能となる。また、流入側通路52は、本体部34の挿入部38に至ると基端方向に向かって略一定の幅Wで延在して血液展開部54に連なる。
血液展開部54は、ベース部材30の略中心部付近に設けられている。この血液展開部54は、血液通路48の延在方向を長軸とする長方形状の領域として設定されている。血液展開部54の延在方向と直交する方向(血液展開部54の短軸方向)の幅W1(図5A参照)は、一対の側壁50により流入側通路52の基端側の幅に一致している。
図4及び図5Aに示すように、血液展開部54では、その短軸方向(幅方向)に間隔をあけて複数の突起60が設けられることで列(以下、突起列61という)を構成し、この突起列61が血液展開部54の長軸方向に所定間隔をあけて複数列設けられている。突起列61は、図示例では、血液展開部54の長軸方向に沿って3列毎に比較的狭い間隔に配置されて一群をなし、この一群が多少広めの間隔を開けて5つ配置されている。一群を構成する突起列61において、隣り合う突起列61は、突起60同士の位相が短軸方向にずれるように配置されている。
また、血液展開部54には、試薬Tが塗布されている。試薬Tは、ベース部材30とカバー部材32を組み合わせる前に、成形により作製された多数の突起60を有する血液展開部54に塗布及び保持される。つまり、試薬Tが塗布される場所は、血糖値測定用の光が照射される測定部56ではなく、その手前(血液の流れ方向の上流側)に配置される。
測定用チップ10において、血液展開部54に血液が流入及び展開し、試薬Tが溶解した血液が測定部56に流れると、測定部56での発色が測定される。測定部56には試薬Tが溶解した血液が流入するので、測定の際には未溶解の試薬T自体の影響を排除することができる。また、測定場所(光が照射される場所)と試薬Tが保持される場所が異なるため、試薬Tが経時的に多少変色しても、測定前の光学系チェック(較正)のための光強度測定に影響することが無い。
上記のように、多数の突起60を適切に設けることで、試薬Tと血液との接触面積を大きくし、さらに血液の流れに乱流効果(撹拌効果)をもたらす効果がある。結果として、試薬Tと血糖との反応が促進され、測定時間を短くすることができる。また、狭い間隔で配置される複数の突起60の毛細管力により、溶液状の試薬Tは血液通路48(血液展開部54)上に良好に保持される。このため、突起60の存在部分では、いわゆるコーヒーステイン現象等のコートむらを抑えて、試薬Tをスペース44の厚み方向に均一に高く塗れる利点がある。ただし、血液展開部54における一対の側壁50付近(短軸方向両側部)では、試薬Tが少なくなる可能性がある。この点については後述する。
突起60の形状は、特に限定されず、円柱や楕円柱、三角柱・四角柱等の多角柱、円錐、三角錐・四角錐等の多角錐、半球形状のいずれを採用してもよい。また、これらの形状を単独で又は2つ以上組み合わせてもよいが、部品成形のための金型製作の観点からは円柱形状が最も作製し易い。
突起60が円柱形状である場合、その外径は10〜200μm程度であるのが望ましい。突起60が小さいと、一定面積に対して多く突起60を立てることができるため、試薬塗布の表面積が広がり有利であるが、外径が10μmより小さいと部品の成形上、一定高さに形成することが困難になる。一方、突起60の外径が200μmより大きくなると、血液展開部54の面積に対して設けることができる突起60の本数が少なくなり、試薬塗布の表面積が小さくなるばかりか血液の乱流効果が低下する。
突起60の高さは、血液が展開するスペース44の高さHに対して30〜100%が望ましく、この範囲内で部分的に高さを変化させてもよい。突起60の高さがスペース44の高さHに対して30%より小さいと、血液の乱流効果が充分得られず血糖と試薬Tとの反応終点が不安定となる場合がある。また、多数の突起60の中で、部分的に高さの異なる突起60を設けることで、血液の展開速度が変化し、乱流効果をより高めることができる。
なお、突起60の配置は、血液の流入展開を妨げない範囲内で幅方向に広く配置されていれば、その間隔や配置状態に特に制限はない。例えば、血液展開部54の長軸方向に一定間隔で突起列61を配置してもよい。また例えば、血液展開部54内において、突起60同士又は突起列61同士の間隔を部分的に変化させてもよい。間隔を部分的に変化させることで、血液展開部54における血液の展開速度に変化が生じるため、乱流効果を高めることができる。
さらに、試薬Tは、突起60の配置に応じて塗布量や成分を塗り分けることも可能であり、例えば、下流側に向かって試薬Tの塗布量を段々に多く(又は少なく)する等の変化をもたせてもよい。血液が血液展開部54を移動する際には、このように試薬Tの塗布状態によっても流れに変化を生じさせ得るため、乱流効果をより高めることができる。またさらに、測定部56までの血液の流動に勢いをつけるために、流入側通路52又は血液展開部54は、血液の流れ方向に沿って低くなる傾斜面に形成されていてもよい。
図5Aに示す血液通路48の測定部56は、上述したように成分測定装置12により光が照射される部分であり、測定用チップ10内に流入した血液の到達部でもある。この測定部56は、厚みが均一となるように血液を留めるため、平坦面に形成されている。また、測定部56は、周囲を段差溝58に囲まれていることで、測定部56の周辺部の血液を表面張力により保持する。
さらに、測定部56は、平面視で、血液通路48の延在方向に沿って長軸を有する長方形状に形成され、血液展開部54の下流側に連なる連結床部62(連結部)と、実際に成分測定装置12の光が照射される測定主床部64(測定本体部)とを有する。そして、本実施形態では、測定部56(連結床部62及び測定主床部64)の短軸方向(血液通路48の延在方向に直交する方向)の幅W2が、血液展開部54の短軸方向の幅W1よりも狭く形成される。この血液展開部54と測定部56の幅寸法の関係については後に詳述する。なお、図3中に示す測定部56は、測定主床部64の短軸方向の幅W2a、連結床部62の短軸方向の幅W2bが一定に(略一致する形状)形成されているが、後述するように連結床部62の短軸方向の幅W2bは、測定主床部64の短軸方向の幅W2aより狭くてもよい(図7参照)。
また、ベース部材30の段差溝58は、一対の側壁50が血液展開部54の一対の側壁50に同じ幅で連なって延びる一方、測定部56に対して多少低くなる床面に形成されている。この段差溝58は、ベース部材30の基端まで延びることで、ベース部材30の溝部46を先端から基端にかけて貫通させている。これにより、血液と試薬Tの反応において使用又は排出されるガスの流通を促進することができる。なお、ベース部材30の基端側は、血液が漏れないように壁部やフィルム等が設けられていてもよい。フィルムは、ガスを通過する一方で血液を遮断するもの(例えば、多孔質材料)を好適に用いることができる。
一方、ベース部材30と共に本体部34を構成するカバー部材32は、ベース部材30と略同じ平面形状を呈する平板状の部材に形成され、本体部34の略半分の板厚を有する。カバー部材32は、下面が平坦状に形成されており、溝部46を塞ぐことでスペース44の天井を構成する。また、カバー部材32の下面には、上述したように嵌合穴30aに嵌合される嵌合突起32aが複数(図示例では4つ)形成されている。
さらに、カバー部材32は、図2に示すように、血液の流入部42を構成する凹部66を先端(本体部34の取込部40)に有する。凹部66は、カバー部材32の先端辺から基端方向に窪むと共に、上下(板厚)方向に貫通形成されている。
凹部66は、ベース部材30とカバー部材32の組付状態で、血液通路48の流入側通路52に重なる位置に配置され、その下部がベース部材30の溝部46(すなわち、本体部34のスペース44)に連通する。従って、凹部66は、ユーザの体表がカバー部材32の上面に接触し、且つ体表の血液流出箇所が重なると、血液を毛細管現象によって、本体部34のスペース44に流入させる。
この凹部66は、ユーザの体表から流出する滴状の血液を流入可能な程度の幅と、ユーザが血液流出箇所を位置決めし易いように幅よりも深い奥行きを有することが好ましい。また、凹部66の深部は、血液が留まり難くなるように円弧状に形成されるとよい。
なお、血液の流入部42の構成については、特に限定されるものではく、種々の構造を適用することができる。例えば、図8Aに示すように、流入口72及び導入路74を有する先細り形状の採血ノズル70をカバー部材80に設け、採血ノズル70の流入口72に血液を点着させ、毛細管現象により導入路74を介してスペース44に導く構成としてもよい。
以上のように構成された測定用チップ10は、図4に示すように、成分測定装置12のチップ装着部22に対して基端側の挿入部38から挿入される。これにより、測定部56(測定主床部64)が、成分測定装置12の内部に設けられた測光部25(光学系)に重なる位置に配置される。
成分測定装置12の測光部25は、成分測定用の光を照射する照射源26と、測定部56を介してその光を受光する受光素子28とを含む。照射源26は、第1の波長を有する光を測定部56に照射する第1発光素子26aと、第1の波長とは異なる第2の波長を有する光を測定部56に照射する第2発光素子26bとを有する。第1発光素子26aと第2発光素子26bは、筐体14内において測定用チップ10を臨む方向(下方向)に設けられ、装着孔22aに連通するアパーチャ27を通して測定部56に光を照射する。アパーチャ27には、照射範囲を規定する図示しないレンズが設けられてもよい。
第1発光素子26aと第2発光素子26bは、紙面に対し垂直な方向に並設されている。第1発光素子26a及び第2発光素子26bは、例えば、発光ダイオード(LED)で構成され得る。第1の波長は、血糖量に応じた試薬Tの呈色濃度を検出するための波長であり、例えば、620〜640nmである。第2の波長は、血液中の赤血球濃度を検出するための波長であり、例えば、510〜540nmである。
受光素子28は、測定用チップ10の透過光を受光するものであり、測定用チップ10を間に挟んで照射源26の反対側に設けられ測定部56に臨むように配置される。受光素子28は、例えば、フォトダイオード(PD)で構成され得る。測定用チップ10からの透過光は、アパーチャ29を通って受光素子28に到達する。
以上のように構成される測光部25は、測定部56の測定主床部64に対し所定の照射面積で成分測定用の光を照射し、測定主床部64を透過した光を受光する。この際、測定主床部64上の血液が、試薬Tにより満遍なく呈色した状態となっていることで、血糖値の測定精度の向上及び測定の安定化が図られる。
呈色した血液を測定主床部64に誘導するため、本実施形態に係る測定用チップ10は、図5Aに示すように血液展開部54の短軸方向の幅W1に対し測定部56の短軸方向の幅W2が狭くなるように形成されている。また、血液展開部54の幅方向中心線に対し、測定部56の幅方向中心線が一致するように設定されている。
より具体的には、血液展開部54の幅W1は、一対の側壁50に挟まれることで1.3mmに形成されている。これに対し、測定部56の幅W2は、両側に段差溝58が存在することで0.3mmに形成されている。すなわち、血液展開部54の幅W1に対する測定部56の幅W2の比率R(=W2/W1×100)は約23%となる。血液通路48は、このように血液展開部54の幅W1に対し測定部56の幅W2を狭くすることで、血液展開部54において展開して試薬Tと反応していた血液を、短軸方向中心部に寄せるように誘導して測定部56に流れ込ませることができる。
ここで、血液展開部54に塗布される試薬Tは、本来、血液展開部54全面に均等的な量(厚み)で塗布されることが望ましい。しかしながら、実施上においては、測定用チップ10の構造や製造の都合により、図5A及び図5Bに示すように短軸方向両側の試薬Tの塗布量が少なくなる。すなわち、測定用チップ10の製造においては、試薬Tの塗布箇所の偏りを防ぐため、基本的に血液展開部54の短軸方向中心部を基準に試薬Tの塗布を行う。特に複数の突起60を有するので、試薬Tが突起60に付着し易く、結果として血液展開部54の短軸方向両側部分に試薬Tが行き渡らずに量が少なくなる。
仮に製造時に、試薬Tの量を増やして短軸方向に行き渡らせることも考えられるが、元々幅狭の溝部46に形成されているため、塗布された多量の試薬Tは短軸方向(溝部46の両隅)に簡単に移動してしまう。そして、試薬Tは、短軸方向両側部分の側壁50と血液通路48の間に多く集まると、集まった試薬Tは、短軸方向両側部分に残るよりも長軸方向に容易に流れるように作用する。結果的に、血液展開部54の短軸方向両側部分は、多数の突起60が存在する部分に比べて試薬Tの塗布量が少なくなることになる。
そのため、例えば図5Bに示すように、血液展開部100の幅W1と測定部102の幅W2が同一である場合、血液を流動させると血液展開部54の幅方向両側部分において試薬Tとの反応が少ない部分(反応むら)が生じ易くなる。特にスペース104内では、取り込まれた血液が、試薬Tと同様に幅方向両側部分に移動して集まり、この状態で長軸方向に流れていくことで、未反応部分が一層増加する懸念がある。
これに対し、本実施形態に係る血液通路48は、図5Aに示すように、血液展開部54の幅W1に対し測定部56の幅W2が狭くなっている。これにより、血液通路48は、血液展開部54と測定部56の連結床部62の境界部分において幅方向中心部分を通る血液を優先的に流入させる一方で、幅方向両側部分の血液が血液展開部54を回り込むように誘導することができる。その結果、測定主床部64では、試薬Tに充分反応した血液が溜められる。
なお、血液展開部54の幅W1に対する測定部56の幅W2の比率Rは、約23%に限定されるものではなく、後述する実験結果を参考にして40%〜20%の範囲に設定することが望ましい。比率Rが40%を超えると、血液展開部54において、試薬Tと充分に反応していない血液が測定部56に入り込み易くなることが懸念されるからである。一方、比率Rが20%を下回ると、側光部の照射範囲が狭まるので測定用チップ10の装着における機械的誤差により測定部56に光が照射されない可能性が高まると共に、血液が測定部56に流れ込み難くなるからである。また、図5A中では、血液展開部54の基端側の辺と測定部56の短軸方向両側の辺が直角に交わっているが、これに限定されず、例えば丸角に形成してもよく、或いは基端方向に向かって幅狭となるテーパ状に形成してもよい。
本実施形態に係る測定用チップ10は、基本的には以上のように構成されるものであり、以下成分測定装置12による成分測定との関係に基づきその作用効果について説明する。
ユーザは、血糖値の測定を行う場合、成分測定装置12の電源をオンにして、筐体14のチップ装着部22に測定用チップ10を装着する。制御部16は、図示しないセンサ等により測定用チップ10の装着を検出すると、照射源26(第1発光素子26a及び第2発光素子26b)を発光して、血液を採取する前の測定用チップ10の透過光を受光素子28にて検出する。照射源26の光は、試薬Tが塗布されていない測定部56を透過して受光素子28に受光される。このため、血液展開部54で試薬Tが経時的に色変化を生じている場合でも、測定部56の状態に影響を与えることがない。制御部16は、検出された透過光の強度(以下、「第1の透過強度」と呼ぶ)を記憶部に記憶する。第1発光素子26a及び第2発光素子26bは、その後も測定部56に対する照射を継続する。
次に、ユーザは、体表(例えば、手指)を穿刺器で穿刺して皮膚上に少量(例えば、0.3〜1.5μL程度)の血液を流出させる。その後、血液の流出箇所を測定用チップ10の流入部42に位置決めして、ユーザの血液を測定用チップ10内に流入させる。これにより血液は、流入部42からスペース44へ流入し、さらにスペース44を構成する血液通路48上を流れて測定部56へと向かう。
図6Aに示すように、血液Bは、血液通路48の流動において、流入側通路52の通過後に血液展開部54に流入する。血液展開部54では、流入した血液B中の血糖が試薬Tと反応を開始し、血糖の量に応じて呈色する。複数の突起60が形成された血液展開部54に試薬Tが塗布されていることから、血液展開部54に血液Bが流入した際の試薬Tの溶解が促進される。すなわち、多数の突起60が設けられていることにより、毛細管力によって血液展開部54上で血液Bが迅速に展開すると共に、血液Bの乱流効果が生じ、試薬Tの溶解が効率的に行われる。
この際、血液展開部54の短軸方向両側付近を流動する血液Bは、突起60の影響を受けた血液Bにより多少の乱流効果を得るものの、継続的に長軸方向に流動する。つまり、血液Bは、血液展開部54の短軸方向中央付近における試薬Tの溶解量に対し、短軸方向両側付近における試薬Tの溶解量が少ない状態で血液展開部54の基端側に流動する。
図6Bに示すように、血液Bが血液展開部54から測定部56に流入する段階では、血液展開部54の幅W1に対し測定部56の幅W2が狭いことで、先ず血液展開部54の短軸方向中央付近の血液Bが測定部56に入り込む。上述したように、この部分の血液Bは試薬Tが充分に溶解している。従って、測定部56には試薬Tを含んだ血液Bが流れ込んでいく。
さらに、試薬Tが溶解している血液展開部54の短軸方向中央部分周囲の血液Bが順次流入していくが、測定部56の幅W2が狭いことで、血液展開部54と測定部56の境界部周辺で血液Bが混み合うことになる。そのため、血液展開部54の短軸方向両側付近を流動していた血液Bは、短軸方向両側付近に滞留する、又は内側に大きく回り込むように流動する。この際、内側に回り込んだ血液Bは、突起60に塗布されている試薬Tが接触して溶解することになる。従って、測定部56には、充分に試薬Tが溶解した血液Bを流れ込ませることができる。なお、上記の血液Bの流動を鑑み、試薬Tは血液展開部54の基端側に多量に塗布しておくことが好ましい。血液展開部54の基端側であれば、試薬Tの塗布時においても試薬Tの流動を抑えることが比較的容易となる。
そして、成分測定装置12は、血液Bが到達した測定部56に、第1発光素子26a及び第2発光素子26bから成分測定用の光を照射し、その透過光を受光素子28にて検出し、透過強度(透過光量)に基づき呈色濃度を測定する。具体的には、試薬Tと血糖との反応が進んで透過強度が大きく変化した時点から所定時間経過後(例えば、10秒後)の透過強度(以下、これを「第2の透過強度」と呼ぶ)を測定する。そして、第1の透過強度と第2の透過強度とから吸光度を求め、吸光度と血糖値との関係を示した検量線(記憶部に記憶されている)を参照して、血糖値を算出する。なお、より精度の高い測定を行うため、さらに第3、第4の透過強度の測定を追加してもよい。
この場合、第1発光素子26aから出射した光によって試薬Tと血糖との反応で生じた色素を検出し、血糖の量に応じた呈色濃度を測定する。また、第2発光素子26bから出射した光によって赤血球を検出し、赤血球濃度を測定する。そして、呈色濃度から得られる血糖値を赤血球濃度から得られるヘマトクリット値を用いて補正し、血糖値を求める。なお、スペース44の高さHを推測するため、或いは赤血球色の個人差を補正するために、さらに測定波長を増やしてもよい。
以上説明したように、測定用チップ10によれば、血液展開部54の幅W1に対し測定部56の幅W2が狭いことで、試薬Tが充分に溶解した血液Bを血液展開部54から測定部56に流入させることができる。つまり、測定用チップ10は、試薬Tの溶解が多い血液Bを測定部56に流入させる一方で、試薬Tの溶解が少ない血液Bを試薬Tが存在する箇所に誘導する又は滞留させることができる。その結果、測定部56上には、試薬Tが略均一に溶解した状態の血液Bが流入することになる。よって、成分測定装置12は、この血液B中の糖分の測定を行うことで、高い精度且つ安定的な測定精度の血糖値を得ることができる。
この場合、測定部56は、測定主床部64の幅と連結床部62の幅が一致していることで、測定部56に対し血液Bを比較的短時間に流入させることができ、成分測定にかかる時間を短縮することができる。
なお、測定用チップ10は、上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の応用例及び変形例をとり得ることができる。例えば、本実施形態において血液通路48(溝部46:突起60を含む)は、ベース部材30に設けられているが、これに限定されずカバー部材32に設けられてもよい。また、血液展開部54の突起60は、ベース部材30とカバー部材32の両方に設けられてもよい。さらに、測定用チップ10の血液展開部54には、突起60が設けられず、単に試薬Tが床面状に塗布されているだけでもよい。
図7に示すように、第1変形例に係る測定用チップ10Aは、測定部56Aの血液展開部54に連なる部分(連結床部62A)を括れた形状に形成している点で、測定用チップ10と異なる。すなわち、連結床部62Aの短軸方向の幅W2bが、血液展開部54の短軸方向の幅W1及び測定主床部64Aの短軸方向の幅W2aよりも狭く形成されている。なお、測定主床部64Aの短軸方向の幅W2aも、血液展開部54の短軸方向の幅W1より狭くなっている。要するに、血液通路48Aの幅の関係はW1>W2a>W2bに設定されている。
この場合、例えば、血液展開部54の幅W1を1.3mm、測定主床部64Aの幅W2aを0.8mm、連結床部62Aの幅W2bを0.3mmに設定することができる。従って、血液展開部54の幅W1に対する連結床部62Aの幅W2bの比率Rは、測定用チップ10と同様に、約23%となる。また、連結床部62Aの短軸方向両側の辺63は、円弧状に形成されており、測定部56Aへの血液Bの流入をスムーズに案内すると共に、連結床部62Aから測定主床部64Aへの血液Bの広がりをスムーズに誘導することができる。
このように血液展開部54から測定部56Aに血液Bが流入する連結床部62Aの幅W2bを狭めることでも、測定用チップ10と同様の効果を得ることができる。また、測定主床部64Aの幅W2aが広くなることで、試薬Tの溶解が多い血液Bを連結床部62Aに一旦流入させた後に、測定主床部64Aにおいて流入した血液Bを広げることができる。これにより、 測定主床部64Aに流入する試薬Tの溶解が多い血液Bに乱流が起きて、試薬Tがより均一に溶解した血液Bに対し成分測定を行うことができる。また、測定用チップ10Aと成分測定装置12の装着状態で機械的誤差が生じても、測光部25の照射範囲を充分にカバーすることが可能となり、測定ミス等の機会を大幅に減らすことができる。
図8A及び図8Bに示す第2変形例に係る測定用チップ10Bは、本体部76が円盤状に形成され、この本体部76を成分測定装置12Aの先端面に装着する構成となっている。本体部76は、測定用チップ10と同様に、ベース部材78とカバー部材80によって構成される。
ベース部材78の一方面(カバー部材80の組付面)には、測定用チップ10、10Aと同様に、スペース44を構成する溝部46が設けられている。また、ベース部材78の一方面(カバー部材32が組付面と反対面)には、成分測定装置12Aのチップ装着部23の嵌合穴23aに装着するための装着用突起78aが設けられている。この測定用チップ10Bは、スペース44が上下方向に延びるように成分測定装置12Aに取り付けられる。
カバー部材80には、流入口72及び導入路74を有する採血ノズル70が設けられており、この導入路74が本体部76内のスペース44に連通する構成となっている。流入口72及び導入路74を介してスペース44に流入した血液Bは、下方向に流動し血液展開部54にて試薬Tと反応し、さらに血液展開部54よりも幅が狭い測定部56に流れ込む。従って、測定用チップ10Bは、血液展開部54から測定部56に対し充分に試薬Tが溶解した血液Bを流入させることができ、測定用チップ10と同様の効果を得ることができる。
なお、成分測定装置12Aは、測光部25が血液Bの反射強度(反射光量)を受光する構成となっている。具体的には、測定用チップ10Bの装着により閉塞される開口部15を筐体14Aの先端面に備え、この開口部15の奥側の筐体14A内に照射源26と受光素子28を上下(又は左右)にずれる位置に配置している。照射源26が照射した光は、開口部15を介して、測定部56に存在する血液Bやカバー部材80に当たり受光素子28に向かって反射する。受光素子28は、測定部56において試薬Tと反応した一様な血液Bの反射光を受光することになる。よって成分測定装置12Aは、血糖値を精度良く且つ安定的に算出することができる。なお、カバー部材80には、光を充分に反射し得る反射部82(膜、板材、フィルタ等)が設けられてもよい。
本発明に係る測定用チップ10、10Aについて、上記の構成により得られる効果を確認するための実験を行った。実験において、試薬Tには青色の色素(色素2mg/ml、ルーセンタイト0.3%)を用い、通常の製造工程に倣って複数の突起60を有する血液展開部54への塗布及び乾燥を行った。血液BのサンプルとしてはRO水を用い、実際の血糖値の測定と同様に、測定用チップ10、10Aの流入部42からRO水の点着を行って本体部34内のスペース44(血液通路48)を流動させることにより、血液展開部54で色素を溶解させて測定部56、56Aに流入させた。
そして、色素が溶解したRO水が測定部56、56A上に到達した状態で、所定光量を測定部56、56Aに照射しその透過率を画像解析した。画像解析では、図9に示すように、測定主床部64、64Aの所定位置に対し画像処理範囲(0.15mm×0.15mm)を設定した。具体的な測定部56、56A上の位置を説明すると、測定部56、56Aの短軸方向中心を通るラインC上において、上流位置Cu、中心位置Cc、下流位置Cdを等間隔あけて設定した。また、測定部56、56Aの短軸方向片側を通るラインS上において、上流位置Su、中心位置Sc、下流位置Sdを等間隔あけて設定した。上流位置Cu、Suと、中心位置Cc、Scと、下流位置Cd、Sdとは、測定部56、56Aの短軸方向に並んだ位置に設定している。
実験では、測定部56、56Aの幅W又は形状を変えた測定用チップ10を用意して、上記各位置Cu、Cc、Cd、Su、Sc、Sdの画像解析に基づく透過率を算出した。この画像解析の結果を表1に示す。
Figure 0006278772
ここで、測定部56、56Aは、各位置Cu、Cc、Cd、Su、Sc、Sdにおける透過率の相違(差)が小さいことが重要となる。透過率の差が小さければ、測定部56、56A上の血液Bに試薬Tが均一的に溶解していることになるからである。以下、実施例1〜3について検証していく。
実施例1に係る測定用チップ10αは、血液展開部54の短軸方向の幅W1を1.3mmとし、測定部56の短軸方向の幅W2を0.5mmとしている。従って、血液展開部54の幅に対する測定部56の比率Rは約38%となる。また、図10Aは、実施例1に係る測定用チップ10αにおいて、ラインC上で位置を変えた場合の透過率と、ラインS上で位置を変えた場合の透過率とを示すグラフである。
測定用チップ10αでは、測定主床部64の長軸方向に沿ってラインCとラインSが略同じ透過率(3%前後のバラツキ)で変動していることが分かる。ここで、図5Bに示す測定用チップのように、例えば血液展開部100と測定部102の幅が同じ(=1.3mm)の場合は、ラインCとラインSとの間で透過率が10%以上のバラツキを見せることがあり、また透過率も80%以上と高い値を示していた。これに対し実施例1に係る測定用チップ10αでは、ラインCとラインSの透過率のバラツキが3%程度であり、充分に近い透過率を示していると言うことができる。すなわち、測定部56の幅は、血液展開部54の幅に対し比率Rが40%以下であれば、測定主床部64上の血液Bに試薬Tが略均一的に溶解しているとみなすことができる。従って、測定用チップ10αは、血糖値の測定精度の向上や安定化を図ることが可能である。
なお、実施例1に係る測定用チップ10αは、上流位置Cu、Su、中心位置Cc、Sc、下流位置Cd、Sdの順に透過率が上がっている。これは、下流位置Cd、Sdに存在するRO水が、血液展開部54で時間をかけずに流動し測定主床部64に最初に流れ込むため、色素の溶解が多少低下したものと推定される。特に、サンプルであるRO水の粘性が血液Bの粘性に比べて低いため透過率が変化したと考えられ、実際に血糖値を測定する場合には充分に改善されることが期待できる。
実施例2に係る測定用チップ10は、上述した実施形態を適用している。つまり、血液展開部54の短軸方向の幅W1を1.3mmとし、測定部56の短軸方向の幅W2を0.3mmとしている。従って、血液展開部54の幅に対する測定部56の比率Rは約23%となる。また、図10Bは、実施例2に係る測定用チップ10において、ラインC上で位置を変えた場合の透過率と、ラインS上で位置を変えた場合の透過率とを示すグラフである。
この測定用チップ10では、実施例1に係る測定用チップ10αと同様に、測定主床部64の長軸方向に沿ってラインCとラインSが略同じ透過率で変動していることが分かる。特に、ラインC及びラインSとも、上流位置Cu、Su、中心位置Cc、Sc、下流位置Cd、Sdでの透過率の変化がより少なくなっている。従って、実施例2に係る測定用チップ10は、測定主床部64に流入する血液Bに対し試薬Tが一層均一に溶解していると言うことができる。
実施例3に係る測定用チップ10Aは、上述した第1変形例を適用している。つまり、血液展開部54の短軸方向の幅を1.3mmとし、測定主床部64Aの短軸方向の幅W2aを0.8mmとし、連結床部62Aの短軸方向の幅W2bを0.3mmとしている。従って、血液展開部54の幅に対する連結床部62Aの比率Rは約23%となる。また、図10Cは、実施例3に係る測定用チップ10において、ラインC上で位置を変えた場合の透過率と、ラインS上で位置を変えた場合の透過率とを示すグラフである。
この測定用チップ10Aでも、実施例1及び2に係る測定用チップ10α、10と同様に、測定主床部64Aの長軸方向に沿ってラインCとラインSが略同じ透過率で変動していることが分かる。また、ラインC及びラインSとも、上流位置Cu、Su、中心位置Cc、Sc、下流位置Cd、Sdでの透過率の変化がより少なくなっている。従って、実施例3に係る測定用チップ10Aでも、測定主床部64Aに流入する血液Bに対し試薬Tが一層均一に溶解していると言うことができる。
上記において、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能なことは言うまでもない。
10、10A、10B、10α…測定用チップ
12、12A…成分測定装置 30、78…ベース部材
32、80…カバー部材 34、76…本体部
44…スペース 46…溝部
48、48A…血液通路 52…流入側通路
54、100…血液展開部 56、56A、102…測定部
60…突起 62、62A…連結床部
64、64A…測定主床部 B…血液
T…試薬

Claims (5)

  1. 本体部と、
    前記本体部内を直線状に延在し、延在方向に流体を流動可能な流体通路と、
    前記流体通路の途中位置に設けられ、成分測定用の試薬が塗布された流体展開部と、
    前記流体通路の前記流体展開部よりも流体の流れ方向下流側に設けられ、成分測定用の光が照射される測定部と、を備え、
    前記測定部は、少なくとも前記流体展開部に連なる連結部において前記延在方向と直交する方向の幅が、前記流体展開部の前記延在方向と直交する方向の幅よりも狭く、
    且つ前記流体展開部は、前記試薬が塗布された複数の突起を有する一方で、前記測定部は、平坦面である
    ことを特徴とする血糖値測定用チップ。
  2. 請求項1記載の血糖値測定用チップにおいて、
    前記連結部の前記延在方向と直交する方向の幅は、前記流体展開部の前記延在方向と直交する方向の幅に対し40%以下に設定される
    ことを特徴とする血糖値測定用チップ。
  3. 請求項1又は2記載の血糖値測定用チップにおいて、
    前記測定部は、前記連結部よりも流体の流れ方向下流側に測定本体部を有し、
    前記測定本体部の前記延在方向と直交する方向の幅は、前記連結部の前記延在方向と直交する方向の幅に略一致する
    ことを特徴とする血糖値測定用チップ。
  4. 請求項1又は2記載の血糖値測定用チップにおいて、
    前記測定部は、前記連結部よりも流体の流れ方向下流側に測定本体部を有し、
    前記測定本体部の前記延在方向と直交する方向の幅は、前記連結部の前記延在方向と直交する方向の幅よりも広い
    ことを特徴とする血糖値測定用チップ。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の血糖値測定用チップにおいて、
    前記複数の突起は、相互の高さが部分的に異なっている
    ことを特徴とする血糖値測定用チップ。
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