JP6278329B2 - 蒸気タービン - Google Patents

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Description

本発明は、蒸気で駆動する蒸気タービンに関する。
蒸気タービンは、軸線を中心として回転するロータと、このロータを覆うケーシングとを備えている。ロータは、軸線を中心として軸方向に延びるロータ軸と、ロータ軸の外周に固定され軸方向に並ぶ複数の動翼列と、を有する。蒸気タービンは、さらに、ケーシングの内周に固定され、複数の動翼列毎の上流側に配置されている静翼列を有する。動翼列と、この動翼列の上流側に隣接している静翼列との組は、一般的に段と呼ばれる。
以下の特許文献1に記載されている蒸気タービンでは、最も上流側の段である調速段を衝動段にし、この調速段の下流側の全ての段を反動段にしている。各反動段の動翼列は、ドラム型ロータ軸の外周に固定されている。このドラム型ロータ軸とは、全体が軸方向に長い円筒状を成すロータ軸のことである。反動段は、反動段を構成する動翼列中で蒸気圧力低下させる一方で、蒸気の流速を高め、この蒸気の反動で動翼列に回転力を付与する段である。
特許第3238267号公報
蒸気タービンの段として、反動段を用いると衝動段を用いる場合よりも基本的に翼素性能を高めることができる。しかしながら、反動段では、この反動段を構成する動翼列の上流側と下流側との間での圧力差が大きいため、衝動段に比べて、動翼列の上流側に存在する蒸気の一部がこの動翼列を通らない蒸気漏れの量が多くなる。
上記特許文献1に記載の蒸気タービンでは、前述したように、最も上流側の調速段が衝動段とであるものの、この衝動段の下流側の全ての段が反動段である。この反動段を構成する段のうち、上流側の反動段で蒸気漏れが多いと、調速段を通過した直後で、未だ高圧の蒸気が持つエネルギーを有効に利用できない。このため、特許文献1に記載の蒸気タービンでは、タービン効率が十分に高いとは言い難い。
そこで、本発明は、タービン効率をより高めることができる蒸気タービンを提供することを目的とする。
前記目的を達成するための発明に係る一態様としての蒸気タービンは、
軸線を中心として回転するロータ軸と、前記ロータ軸の外周に固定され、前記軸線が延びる軸方向に並んでいる複数の動翼列と、複数の前記動翼列毎に、前記動翼列の前記軸方向における上流側に隣接している静翼列と、を備える。前記動翼列と当該動翼列の上流側に隣接配置されている前記静翼列との組で構成される複数の段のうち、最も上流側に配置されている段が調速段であり、前記調速段の下流側に配置されている1以上の段が中圧段であり、前記中圧段の下流側に配置されている1以上の段が低圧段である。前記調速段は、衝動段であり、前記中圧段は、反動度が25%以上で35%以下である中反動度である中反動度衝動段であり、前記低圧段は、反動度が前記中圧段の反動度よりも高い反動段である。
段の反動度が大きいほど、段を構成する翼の翼素性能が基本的に高い。しかしながら、反動度の大きい段では、この段を構成する動翼列の上流側と下流側との間での圧力差が大きいため、動翼列の上流側に存在する蒸気の一部がこの動翼列を通らない蒸気漏れの量が多くなる。
反動度の大きい複数の段のうち、上流側の段で蒸気漏れが多い場合、調速段を通過した直後で、未だ高圧の蒸気が持つエネルギーを有効に利用できず、結果として、タービン効率を高めることができない。
当該蒸気タービンでは、調速段を衝動段とし、この調速段の下流側の中圧段を中反動度衝動段とし、この中圧段の反動度を調速段の反動よりも大きくする一方で、中圧段の反動度をその下流側の低圧段の反動度より低くしている。
このため、当該蒸気タービンでは、本実施形態では、調速段の下流側の中圧段を構成する段での上流側と下流側との間の圧力差が小さくなり、中圧段を構成する段での蒸気漏れ量を減らすことができる。このため、当該蒸気タービンでは、中圧段を構成する翼の翼素性能を調速段を構成する翼の翼素性能よりも高めつつも、中圧段において高圧の蒸気が持つエネルギーを有効利用でき、タービン効率を高めることができる。
また、以上のいずれかの前記蒸気タービンにおいて、前記中圧段は、複数の段を有して構成され、前記中圧段を構成する複数の前記段の反動度は、上流側の段から下流側に段になるに連れて大きくなってもよい。
当該蒸気タービンでは、中圧段のうちでも、より高圧の蒸気が通過する上流側の段の反動度を小さくすることで、より高圧の蒸気の漏れを少なくすることができる。
また、以上のいずれかの前記蒸気タービンにおいて、前記ロータ軸は、前記軸線を基準に放射方向に広がり、互いに間隔をあけて前記軸方向に並ぶ複数の仕切部を有し、前記中圧段の前記動翼列は、複数の前記仕切部のうちのいずれかの仕切部の外周部に固定され、前記中圧段の前記動翼列が固定されている前記仕切部である中圧段仕切部には、前記軸方向に貫通するバランスホールが形成されていてもよい。
当該蒸気タービンでは、ロータ軸としてディスク型ロータ軸を採用するので、ドラム型ロータ軸を採用する場合よりも、蒸気漏れを少なくすることができる。
しかしながら、反動度の大きい段を備える蒸気タービンで、ディスク型ロータ軸を採用した場合、ロータ軸にかかるスラスト力が大きくなり、スラスト軸受の大型化を招く。これは、反動度が大きい段の場合、この段の動翼列が固定されている仕切部の上流側と下流側との圧力差が大きくなるからである。そこで、当該蒸気タービンでは、ロータ軸として蒸気漏れ量の少ないディスク型ロータ軸を採用しつつも、ロータ軸に作用するスラスト力を小さくするため、中圧段仕切部にバランスホールを形成している。
前記ロータ軸が複数の前記仕切部を有する前記蒸気タービンにおいて、前記静翼列は、前記軸線を中心とした周方向に並んでいる複数の静翼と、複数の前記静翼の前記軸線に対する径方向内側に配置され、複数の前記静翼列が固定されている内側リングと、を有し、前記中圧段を構成する前記静翼列の前記内側リングは、前記中圧段仕切部と間隔をあけて軸方向で対向し、前記中圧段を構成する前記静翼列の前記内側リングに固定され、前記バランスホールよりも前記軸線に対する径方向外側の部分で前記中圧段仕切部との間をシールするシールを備えてもよい。なお、シールは、複数備えてもよい。この場合、複数のシールは、列を成していてもよい。
当該蒸気タービンでは、中圧段における蒸気漏れをより少なくすることができる。
前記シールを備える前記蒸気タービンにおいて、前記中圧段仕切部には、前記中圧段仕切部の前記内側リング側であって前記バランスホールよりも前記径方向外側に、前記軸線に対する径方向を向く中間周面が形成され、前記シールは、前記径方向に延びて前記中圧段仕切部の前記中間周面と対向する先端部を有するラジアルフィンを備えてもよい。
中圧段を構成する静翼列の内側リングとロータ軸の中圧段仕切部との間をシールするシールがアキシャルフィンである場合、蒸気タービンへの蒸気流入によるロータ軸の軸方向への熱伸び(熱膨張)により、アキシャルフィンの先端とこの対向面との間の隙間が組立時より大きくなる。よって、このシールがアキシャルフィンである場合、蒸気タービンへの蒸気流入量の変動により蒸気漏れ量が多くなる。当該蒸気タービンでは、このシールがラジアルフィンを有しているため、蒸気タービンへの蒸気流入量の変動に伴うロータ軸の軸方向への熱伸びがあっても、ラジアルフィンの先端とこの対向面との間の隙間の変動が小さい。よって、当該蒸気タービンでは、中反動度衝動段である中圧段での蒸気漏れを極めて少なくすることができる。
以上のいずれかの前記蒸気タービンにおいて、前記中圧段の最適速度比は、前記調速段の最適速度比より小さく前記低圧段の最適速度比よりも大きくてもよい。なお、ここでいう速度比とは蒸気絶対速度を周速で割ったものである。中圧段の反動度が他の段の反動度に対して中レベルであれば、中圧段の最適速度比も、他の段の最適速度比に対して基本的に中レベルになる。
また、以上のいずれかの前記蒸気タービンにおいて、前記中圧段の最適速度比は、1.9未満で1.5以上であってもよい。
また、以上のいずれかの前記蒸気タービンにおいて、前記中圧段の前記動翼列を構成する複数の動翼の転向角は、前記調速段の前記動翼列を構成する複数の動翼の転向角より小さく、前記低圧段の前記動翼列を構成する複数の動翼の転向角より大きくてもよい。なお、転向角が小さいほど翼素性能が高くなる。また、中圧段の反動度が他の段の反動度に対して中レベルであれば、中圧段を構成する動翼の転向角も、他の段を構成する動翼の転向角に対して基本的に中レベルになる。
また、以上のいずれかの前記蒸気タービンにおいて、前記中圧段の前記動翼列を構成する複数の動翼の転向角は、120°未満で100°以上であってもよい。
また、以上のいずれかの前記蒸気タービンにおいて、前記中圧段の前記静翼列を構成する複数の静翼の転向角は、前記調速段の前記静翼列を構成する複数の静翼の転向角より小さく、前記低圧段の前記静翼列を構成する複数の静翼の転向角より大きくてもよい。なお、転向角が小さいほど翼素性能が高くなる。また、中圧段の反動度が他の段の反動度に対して中レベルであれば、中圧段を構成する静翼の転向角も、他の段を構成する静翼の転向角に対して基本的に中レベルになる。
また、以上のいずれかの前記蒸気タービンにおいて、前記中圧段の前記静翼列を構成する複数の静翼の転向角は、80°未満で60°以上であってもよい。
また、以上のいずれかの前記蒸気タービンにおいて、前記中圧段の前記動翼列を構成する複数の動翼のコード長に対するピッチの比は、前記調速段の前記動翼列を構成する複数の動翼のコード長に対するピッチの比よりも大きく、前記低圧段の前記動翼列を構成する複数の動翼のコード長に対するピッチの比よりも小さくてもよい。なお、コード長に対するピッチの比が大きいほど翼素性能が高くなる。また、中圧段の反動度が他の段の反動度に対して中レベルであれば、中圧段を構成する動翼の同比も、他の段を構成する動翼の同比に対して基本的に中レベルになる。
また、以上のいずれかの前記蒸気タービンにおいて、前記中圧段の前記動翼列を構成する複数の動翼のコード長に対するピッチの比は、0.7以上で0.8未満であってもよい。
また、以上のいずれかの前記蒸気タービンにおいて、前記中圧段の前記静翼列を構成する複数の静翼のコード長に対するピッチの比は、前記調速段の前記静翼列を構成する複数の静翼のコード長に対するピッチの比よりも大きく、前記低圧段の前記静翼列を構成する複数の静翼のコード長に対するピッチの比よりも小さくてもよい。なお、コード長に対するピッチの比が大きいほど翼素性能が高くなる。また、中圧段の反動度が他の段の反動度に対して中レベルであれば、中圧段を構成する静翼の同比も、他の段を構成する静翼の同比に対して基本的に中レベルになる。
また、以上のいずれかの前記蒸気タービンにおいて、前記中圧段の前記静翼列を構成する複数の静翼のコード長に対するピッチの比は、0.5以上で0.8未満であってもよい。
また、以上のいずれかの前記蒸気タービンにおいて、前記中圧段の前記動翼列を構成する複数の動翼は、平行翼であってもよい。
本発明に係る一態様では、蒸気タービンのタービン効率を高めることができる。
本発明に係る一実施形態における蒸気タービンの断面図である。 本発明に係る一実施形態における蒸気タービンの翼列の配置及び翼列を構成する複数の翼の配置を示す説明図である。 本発明に係る一実施形態における中圧段周りの蒸気タービンの断面図である。 本発明に係る一実施形態の変形例における中圧段周りの蒸気タービンの断面図である。 本発明に係る一実施形態における蒸気タービンの各種パラメータの値を示す説明図である。 図5における各種パラメータを説明するための説明図である。
以下、図面を参照し、本発明に係る蒸気タービンの実施形態について説明する。
本実施形態の蒸気タービンは、図1に示すように、軸線Arを中心として回転するロータ20と、ロータ20を回転可能に覆うケーシング10と、を有している。なお、以下の説明の都合上、軸線Arが延びている方向を軸方向Da、軸方向Daの一方側を上流側Dau、軸方向Daの他方側を下流側Dadとする。また、軸線Arを基準とした径方向を単に径方向Dr、この径方向Drで軸線Arに近づく側を径方向内側Dri、この径方向Drで径方向内側Driとは反対側を径方向外側Droとする。また、軸線Arを中心とした周方向を単に周方向Dcとする。
ロータ20は、軸線Arを中心として軸方向Daに延在しているロータ軸21と、ロータ軸21の外周に取り付けられている複数の動翼列31とを有している。複数の動翼列31は、軸方向Daに並んでいる。本実施形態の場合、動翼列31の数は、7つである。よって、本実施形態の場合、動翼列31として、第一段動翼列31から第7段動翼列31まである。1つの動翼列31は、周方向Dcに並ぶ複数の動翼32(図2参照)を有している。
動翼32は、図3に示すように、径方向Drに延びる翼体33と、この翼体33の径方向外側Droに設けられているシュラウド34と、この翼体33の径方向内側Driに設けられているプラットフォーム35と、プラットフォーム35の径方向内側Driに設けられている翼根(不図示)と、を有する。この動翼32で、シュラウド34とプラットフォーム35との間は、蒸気Sが流れる蒸気主流路を成す。
ロータ軸21は、軸線Arを中心として実質的に円柱状を成し、軸方向Daの延びる軸芯部22と、軸芯部22から放射方向に広がり互いに間隔をあけて軸方向Daに並ぶ複数の仕切部23と、を有する。仕切部23は、複数の動翼列31毎に設けられている。動翼列31を構成する複数の動翼32の翼根は、ロータ軸21における仕切部23の外周部に埋め込まれている。このため、動翼32は、ロータ軸21に固定されている。よって、本実施形態のロータ軸21は、ディスク型ロータ軸である。
蒸気タービンは、図1及び図2に示すように、さらに、軸方向Daに並ぶ複数の静翼列41を備えている。本実施形態の場合、静翼列41の数は、動翼列31の数と同じ7つである。よって、本実施形態の場合、静翼列41として、第一段静翼列41から第7段静翼列41まである。複数の静翼列41は、いずれも、いずれかの動翼列31の上流側Dauに配置されている。
静翼列41は、図1〜図3に示すように、周方向Dcに並ぶ複数の静翼42(図2参照)と、複数の静翼42の径方向外側Droに設けられている環状の外側リング43と、複数の静翼42の径方向内側Driに設けられている環状の内側リング46と、を有する。すなわち、複数の静翼42は、外側リング43と内側リング46との間に配置され、これらリング43,46に固定されている。外側リング43と内側リング46との間の環状の空間は、蒸気Sが流れる蒸気主流路を成す。外側リング43は、複数の静翼42が固定されているリング本体部44と、このリング本体部44から下流側Dadに突出しているリング突出部45と、を有する。このリング突出部45は、静翼列41の下流側Dadに隣接している動翼列31と径方向Drに間隔をあけて対向している。
ケーシング10には、図1に示すように、外部からの蒸気Sが流入するノズル室11と、ノズル室11からの蒸気Sが流れる蒸気主流路室12と、蒸気主流路室12から流れた蒸気Sを排出する排気室13と、が形成されている。ノズル室11と蒸気主流路室12と間には、複数の静翼列41のうちで最も上流側Dauの第1段静翼列41が配置されている。言い換えると、ケーシング10内は、この第1段静翼列41により、ノズル室11と蒸気主流路室12とに仕切られている。蒸気主流路室12には、複数の静翼列41のうちで第1段静翼列41を除く静翼列41の全てと、複数の動翼列31の全てとが配置されている。
ケーシング10の内周には、複数の静翼列41が固定されている。
動翼列31と、この動翼列31の上流側Dauに隣接する静翼列41との組は、一つの段50を成す。本実施形態の蒸気タービンは、7つの動翼列31のそれぞれに対して静翼列41が設けられているので、7つの段50を備える。
本実施形態の蒸気タービンでは、図1及び図2に示すように、複数の段50のうち、最上流の第1段50が、この第1段50よりも下流側Dadの段50へ送られる蒸気Sの流量を調節してロータ20の回転数を調整するための調速段50aを成す。本実施形態の蒸気タービンでは、第2段50、第3段50及び第4段50が、中圧段50bを成す。また、本実施形態の蒸気タービンでは、第5段50、第6段50及び第7段50が、低圧段50cを成す。よって、以下では、調速段50aの一部を構成する第1段静翼列41を調速段静翼列41aと呼び、調速段50aの他の一部を構成する第1段動翼列31を調速段動翼列31aと呼ぶ。また、中圧段50bの一部を構成する第2段静翼列41から第4段静翼列41を中圧段静翼列41bと呼び、中圧段50bの他の一部を構成する第2段動翼列31から第4段動翼列31を中圧段動翼列31bと呼ぶ。また、低圧段50cの一部を構成する第5段静翼列41から第7段静翼列41を低圧段静翼列41cと呼び、低圧段50cの他の一部を構成する第5段動翼列31から第7段動翼列31を低圧段動翼列31cと呼ぶ。さらに、調速段動翼列31aが固定されているロータ軸21の仕切部23を調速段仕切部23a、中圧段動翼列31bが固定されているロータ軸21の仕切部23を中圧段仕切部23b、低圧段動翼列31cが固定されているロータ軸21の仕切部23を低圧段仕切部23cと呼ぶ。
調速段動翼列31a及び中圧段動翼列31bを構成する複数の動翼32は、いずれも平行翼である。一方、低圧段動翼列31cを構成する複数の動翼32は、いずれも捩じれ翼である。平行翼とは、翼弦の向きが径方向Drの位置変化、言い換えると翼高さ方向に位置変化しても変化しない翼のことである。また、捩じれ翼とは、翼弦の向きが径方向Drの位置変化に応じて次第に変わる翼のことである。
図1及び図3に示すように、中圧段静翼列41b及び低圧段静翼列41cの各内側リング46の径方向内側Driには、回転するロータ軸21の軸芯部22との間をシールする内側シール51が設けられている。
調速段静翼列41a及び中圧段静翼列41bの各外側リング43のリング突出部45には、このリング突出部45の径方向内側Driに配置されている動翼列31との間をシールする外側シール52が設けられている。
調速段仕切部23a及び中圧段仕切部23bには、軸方向Daに貫通するバランスホール24が形成されている。なお、バランスホールは、低圧段仕切部23cにも形成されていてもよい。
中圧段静翼列41bの内側リング46には、図3に示すように、この内側リング46の下流側Dadに隣接する中圧段仕切部23bとの間をシールする中間シール53が設けられている。中圧段仕切部23bには、この中圧段仕切部23bの上流側Dauであってバランスホール24よりも径方向外側Droの位置に、径方向外側Droを向く中間周面27が形成されている。一方、中圧段静翼列41bの内側リング46には、中圧段仕切部23bの中間周面27と径方向Drで対向する中間周面47が形成されている。中間シール53は、中圧段静翼列41bの内側リング46における中間周面47の位置に設けられている。この中間シール53は、径方向内側Driに延びて、中圧段仕切部23bの中間周面27と対向するラジアルフィン54を有する。
なお、ラジアルフィン54は、中圧段静翼列41bの内側リング46における中間周面47の位置を除く位置に設けられていてもよい。例えば、図4に示すように、中圧段静翼列41bの内側リング46における中間周面47よりも径方向外側Droで下流側Dadを向く下流端面48の位置に設けてもよい。この場合、ラジアルフィン54aは、この内側リング46の下流端面48から下流側Dadに延びた後、径方向内側Driに延びる。このラジアルフィン54aで、径方向内側Driに延びている先端部は、中圧段仕切部23bの中間周面27と対向する。
本実施形態の調速段50aは衝動段であり、中圧段50bは中反動度衝動段であり、低圧段50cは反動段である。
ここで、反動度について説明する。
反動度とは、段における熱落差に対する段中の動翼における熱落差の比である。言い換えると、反動度とは、段あたりの全エンタルピーの変化量中で、動翼での静エンタルピーの変化量が占める割合である。若しくは、反動度とは、段における圧力差に対する段中の動翼における圧力差の比である。
反動度が0の場合、動翼での圧力変化がない。一方、反動度が0でない場合、動翼での圧力降下がある一方で動翼での蒸気の流速上昇がある。このため、反動度が0でない場合、蒸気は動翼の通過過程で膨張し、この膨張により生じた反動力が動翼に作用する。反動度が0の場合には、蒸気の衝動作用のみ動翼に対する蒸気の仕事になるが、反動度が0でない場合、蒸気の衝動作用の他に反動作用が動翼に対する蒸気の仕事になる。よって、反動度が大きいほど、基本的に翼素性能が高いことになる。
衝動段及び反動段の定義としては、各種定義がある。例えば、ある定義では、反動度が0のものを衝動段とし、反動度が0のないものを反動段とする。しかしながら、衝動段及び反動段の定義としては他の定義もある。本願では、反動度が10%未満のものを衝動段とし、反動度が10%以上40%未満のものを中反動度衝動段とし、反動度が40%以上のものを反動段とする。
前述したように、反動度が大きいほど、翼素性能は基本的に高い。このため、背景技術の欄で述べた特許文献1に記載の蒸気タービンでは、調速段を除く全ての段を反動段にしている。しかしながら、反動段では、この反動段を構成する動翼列の上流側と下流側との間での圧力差が大きいため、衝動段に比べて、動翼列の上流側に存在する蒸気の一部がこの動翼列を通らない蒸気漏れの量が多くなる。
この反動段を構成する段のうち、上流側の反動段で蒸気漏れが多い場合、調速段を通過した直後で、未だ高圧の蒸気が持つエネルギーを有効に利用できず、結果として、タービン効率を高めることができない。
そこで、本実施形態では、調速段50a(衝動段)の下流側Dadの中圧段50bを中反動度衝動段とし、この中圧段50bの反動度を調速段50aの反動度よりも大きくし、中圧段50bの下流側Dadの低圧段50c(反動段)の反動度よりも小さくしている。
この結果、本実施形態では、調速段50aの下流側Dadの中圧段50bを構成する各段50での上流側Dauと下流側Dadとの間の圧力差が小さくなり、中圧段50bを構成する各段50での高圧蒸気の漏れ量を減らすことができる。このため、本実施形態では、中圧段50bを構成する翼の翼素性能を調速段50aを構成する翼の翼素性能よりも高めつつも、中圧段50bにおいて高圧蒸気が持つエネルギーを有効利用でき、タービン効率を高めることができる。
ここで、中反動度衝動段である中圧段50bの反動度は、25%以上で35%以下であることがより好ましい。また、本実施形態では、中圧段50bを構成する第2段50、第3段50及び第4段50の反動度は、例えば、以下の通りである。
第2段50の反動度は25%で、第3段50の反動度は30%で第4段50の反動度は35%である。このように、本実施形態では、中圧段50bを構成する複数の段50の反動度を、上流側Dauの段50から下流側Dadの段50になるに連れて大きくしている。このため、本実施形態では、中圧段50bのうちでも、より高圧蒸気が通過する上流側Dauの段50の反動度を小さくすることで、高圧蒸気の漏れを少なくしている。但し、本実施形態において、中圧段50bを構成する複数の段50の反動度を、上流側Dauの段50から下流側Dadの段50になるに連れて大きくしなくてもよい。
本実施形態では、以上のように、調速段50aを衝動段にし、中圧段50bを中反動度衝動段にし、低圧段50cを反動段にするため、さらに、タービン効率をより高めるため、各段50の各種パラメータとして、図5の値を採用している。
本実施形態では、衝動段(調速段50a)の最適速度比を2.2未満で1.8以上にし、中反動度衝動段(中圧段50b)の最適速度比を1.9未満で1.5以上にし、反動段(低圧段50c)の最適速度比を1.5未満で1.2以上にしている。なお、速度比とは、図6に示すように、段を構成する動翼32の周速度uに対するこの段を構成する静翼の出口における蒸気の絶対速度cの比(c/u)である。また、最適速度比とは、タービン効率が最大となる速度比のことである。
ここで、本実施形態において、中反動度衝動段の最適速度比を、衝動段の最適速度比よりも小さくし、反動段の最適速度比よりも大きくする場合には、各段の最適速度比を以下のように設定する必要がある。例えば、衝動段(調速段50a)の最適速度比を1.8にした場合、中反動度衝動段(中圧段50b)の最適速度比を1.8未満にする。但し、本実施形態において、中反動度衝動段の最適速度比を、衝動段の最適速度比よりも小さくしなくてもよく、さらに、中反動度衝動段の最適速度比を、反動段の最適速度比よりも大きくしなくてもよい。
本実施形態では、衝動段(調速段50a)を構成する動翼32の転向角を140°未満で120°以上にし、中反動度衝動段(中圧段50b)を構成する動翼32の転向角を120°未満で110°以上にし、反動段(低圧段50c)を構成する動翼32の転向角を110°未満で70°以上にしている。なお、転向角とは、図6に示すように、動翼32に対する蒸気の流入角α1と、この動翼32からの蒸気の流出角α2とで定まる角度(α1+α2)である。
ここで、本実施形態において、中反動度衝動段を構成する動翼32の転向角を、衝動段を構成する動翼32の転向角よりも小さくし、反動段を構成する動翼32の転向角よりも大きくする場合には、各段を構成する動翼32の転向角を以下のように設定する必要がある。例えば、中反動度衝動段を構成する動翼32の転向角を100°にした場合、反動段を構成する動翼32の転向角を100°未満で70°以上にする。また、本実施形態では、例えば、反動段を構成する動翼32の転向角を110°にした場合、中反動度衝動段を構成する動翼32の転向角を110°より大きく120°未満にする。但し、本実施形態において、中反動度衝動段を構成する動翼32の転向角を、衝動段を構成する動翼32の転向角よりも小さくしなくてもよく、さらに、中反動度衝動段を構成する動翼32の転向角を、反動段を構成する動翼32の転向角よりも大きくしなくてもよい。
本実施形態では、衝動段(調速段50a)を構成する静翼42の転向角を80°以下で70°以上にし、中反動度衝動段(中圧段50b)を構成する静翼42の転向角を80°未満60°以上にし、反動段(低圧段50c)を構成する静翼42の転向角を70°未満で55°以上にしている。
ここで、本実施形態において、中反動度衝動段を構成する静翼42の転向角を、衝動段を構成する静翼42の転向角よりも小さくし、反動段を構成する静翼42の転向角よりも大きくする場合には、各段を構成する静翼42の転向角を以下のように設定する必要がある。例えば、中反動度衝動段を構成する静翼42の転向角を60°にした場合、反動段を構成する動翼32の転向角を60°未満で55°以上にする。但し、本実施形態において、中反動度衝動段を構成する静翼42の転向角を、衝動段を構成する静翼42の転向角よりも小さくしなくてもよく、さらに、中反動度衝動段を構成する静翼42の転向角を、反動段を構成する静翼42の転向角よりも大きくしなくてもよい。
本実施形態では、衝動段(調速段50a)を構成する動翼32のコード長Lcに対するピッチLpの比(Lp/Lc)を0.7未満にし、中反動度衝動段(中圧段50b)を構成する動翼32の同比を0.7以上で0.8未満にし、反動段(低圧段50c)を構成する動翼32の同比を0.7より大きく0.9以下にしている。
ここで、本実施形態において、中反動度衝動段を構成する動翼32の同比を、衝動段を構成する動翼32の同比よりも大きくし、反動段を構成する動翼32の同比よりも小さくする場合には、各段を構成する動翼32の同比を以下のように設定する必要がある。例えば、中反動度衝動段を構成する動翼32の同比を0.78にした場合、反動段を構成する動翼32の同比を0.78以上にする。但し、本実施形態において、中反動度衝動段を構成する動翼32の同比を、衝動段を構成する動翼32の同比よりも大きくしなくてもよく、さらに、中反動度衝動段を構成する動翼32の同比を、反動段を構成する動翼32の同比よりも小さくしなくてもよい。
本実施形態では、衝動段(調速段50a)を構成する静翼42のコード長Lcに対するピッチLpの比(Lp/Lc)を0.3以上0.6未満にし、中反動度衝動段(中圧段50b)を構成する静翼42の同比を0.5以上で0.8未満にし、反動段(低圧段50c)を構成する静翼42の同比を0.6以上で0.9未満にしている。
ここで、本実施形態において、中反動度衝動段を構成する静翼42の同比を、衝動段を構成する静翼42の同比よりも大きくし、反動段を構成する静翼42の同比よりも小さくする場合には、各段を構成する静翼42の同比を、以下のように設定する必要がある。例えば、中反動度衝動段を構成する静翼42の同比を0.8にした場合、反動段を構成する静翼42の同比を0.8より大きく0.9未満にする。但し、本実施形態において、中反動度衝動段を構成する静翼42の同比を、衝動段を構成する静翼42の同比よりも大きくしなくてもよく、さらに、中反動度衝動段を構成する静翼42の同比を、反動段を構成する静翼42の同比よりも小さくしなくてもよい。
本実施形態では、前述したように、ロータ軸21としてディスク型ロータ軸を採用している。ディスク型ロータ軸は、ドラム型ロータ軸に比べて蒸気漏れを少なくすることができる。よって、本実施形態では、より蒸気漏れが少なくなりタービン効率を高めることができる。しかしながら、本実施形態の蒸気タービンのように、中反動度衝動段や反動段を有する蒸気タービンに、ディスク型ロータ軸を採用した場合、ロータ軸21にかかるスラスト力が大きくなり、スラスト軸受の大型化を招く。これは、反動度がある程度大きい段の場合、この段の動翼列が固定されている仕切部の上流側Dauと下流側Dadとの圧力差が大きくなるからである。一方、ドラム型ロータ軸では、ディスク型ロータ軸に比べて、ロータ軸に作用するスラスト力を小さくすることができる。このため、調速段を除く全ての段を反動段にしている特許文献1に記載の蒸気タービンでは、ドラム型ロータ軸を採用している。
本実施形態では、ロータ軸21として蒸気漏れ量の少ないディスク型ロータ軸を採用しつつも、ロータ軸21に作用するスラスト力を小さくするため、全ての中圧段仕切部23bにバランスホール24を形成している。このように、中圧段仕切部23bにバランスホール24を形成すると、中圧段仕切部23bの上流側Dauと下流側Dadとの間の圧力差が小さくなる。よって、本実施形態のロータ軸21では、ロータ軸21に作用するスラスト力を小さくすることができる。
さらに、本実施形態では、前述したように、中圧段仕切部23bと中圧段静翼列41bの内側リング46との間であってバランスホール24よりも径方向外側Droの位置に中間シール53を設けている。このため、本実施形態では、中反動度衝動段である中圧段50bでの蒸気漏れをより少なくすることができる。
しかも、本実施形態の中間シール53は、先端部が径方向Drに延びて中圧仕切部23bの中間周面27と対向するラジアルフィン54,54aを有する。仮に、中間シールが軸方向Daに延びるアキシャルフィンである場合、蒸気タービンへの蒸気流入によるロータ軸の軸方向Daへの熱伸び(熱膨張)により、アキシャルフィンの先端とこの対向面との間の隙間が組立時より大きくなる。よって、中間シールがアキシャルフィンである場合、蒸気タービンへの蒸気流入による熱伸びにより蒸気漏れ量が多くなる。一方、本実施形態では、中間シール53がラジアルフィン54,54aを有しているため、蒸気タービンへの蒸気流入量の変動に伴うロータ軸21の軸方向Daへの熱伸びがあっても、ラジアルフィン54,54aの先端とこの対向面との間の隙間の変動が小さい。
よって、本実施形態では、ラジアルフィン54,54aを有する中間シール53が設けられていることにより、中反動度衝動段である中圧段50bでの蒸気漏れを極めて少なくすることができる。
以上のように、本実施形態では、圧力が高い蒸気が通る中圧段50bを中反動度衝動段にすることで、中圧段50bでの蒸気漏れを少なくしている。さらに、本実施形態では、ロータ軸21としてディスク型ロータ軸を採用した上で、ロータ軸21の中圧段仕切部23bと中圧段静翼列41bの内側リング46との間に、ラジアルフィン54,54aを有する中間シール53を設けたので、中圧段50bでの蒸気漏れを極めて少なくすることができる。よって、本実施形態では、繰り返すことになるが、中圧段50bにおいて高圧の蒸気が持つエネルギーを有効利用でき、タービン効率を高めることができる。
なお、以上の実施形態では、中圧段50bを3つの段50で構成し、低圧段50cも3つの段50で構成している。しかしながら、中圧段50bを構成する段の数及び低圧段50cを構成する段50の数は、いずれも、2以下でもよいし、4以上でもよい。また、中圧段50bを構成する段50の数と低圧段50cを構成する段50の数とは異なっていてもよい。
本発明に係る一態様によれば、蒸気タービンのタービン効率を高めることができる。
10:ケーシング、11:ノズル室、12:蒸気主流路室、13:排気室、20:ロータ、21:ロータ軸、22:軸芯部、23:仕切部、23a:調速段仕切部、23b:中圧段仕切部、23b:低圧段仕切部、24:バランスホール、27,47:中間周面、31:動翼列、31a:調速段動翼列、31b:中圧段動翼列、31c:低圧段動翼列、32:動翼、41:静翼列、41a:調速段静翼列、41b:中圧段静翼列、41c:低圧段静翼列、42:静翼、43:外側リング、46:内側リング、51:内側シール、52:外側シール、53:中間シール、54,54a:ラジアルフィン

Claims (16)

  1. 軸線を中心として回転するロータ軸と、
    前記ロータ軸の外周に固定され、前記軸線が延びる軸方向に並んでいる複数の動翼列と、
    複数の前記動翼列毎に、前記動翼列の前記軸方向における上流側に隣接している静翼列と、
    を備え、
    前記動翼列と当該動翼列の上流側に隣接配置されている前記静翼列との組で構成される複数の段のうち、最も上流側に配置されている段が調速段であり、前記調速段の下流側に配置されている1以上の段が中圧段であり、前記中圧段の下流側に配置されている1以上の段が低圧段であり、
    前記調速段は、衝動段であり、
    前記中圧段は、反動度が25%以上で35%以下である中反動度である中反動度衝動段であり、
    前記低圧段は、反動度が前記中圧段の反動度よりも高い反動段である、
    蒸気タービン。
  2. 請求項1に記載の蒸気タービンにおいて、
    前記中圧段は、複数の段を有して構成され、
    前記中圧段を構成する複数の前記段の反動度は、上流側の段から下流側に段になるに連れて大きくなる、
    蒸気タービン。
  3. 請求項1又は2に記載の蒸気タービンにおいて、
    前記ロータ軸は、前記軸線を基準に放射方向に広がり、互いに間隔をあけて前記軸方向に並ぶ複数の仕切部を有し、
    前記中圧段の前記動翼列は、複数の前記仕切部のうちのいずれかの仕切部の外周部に固定され、
    前記中圧段の前記動翼列が固定されている前記仕切部である中圧段仕切部には、前記軸方向に貫通するバランスホールが形成されている、
    蒸気タービン。
  4. 請求項3に記載の蒸気タービンにおいて、
    前記静翼列は、前記軸線を中心とした周方向に並んでいる複数の静翼と、複数の前記静翼の前記軸線に対する径方向内側に配置され、複数の前記静翼列が固定されている内側リングと、を有し、
    前記中圧段を構成する前記静翼列の前記内側リングは、前記中圧段仕切部と間隔をあけて軸方向で対向し、
    前記中圧段を構成する前記静翼列の前記内側リングに固定され、前記バランスホールよりも前記軸線に対する径方向外側の部分で前記中圧段仕切部との間をシールするシールを備える、
    蒸気タービン。
  5. 請求項4に記載の蒸気タービンにおいて、
    前記中圧段仕切部には、前記中圧段仕切部の前記内側リング側であって前記バランスホールよりも前記径方向外側に、前記軸線に対する径方向を向く中間周面が形成され、
    前記シールは、前記径方向に延びて前記中圧段仕切部の前記中間周面と対向する先端部を有するラジアルフィンを備える、
    蒸気タービン。
  6. 請求項1からのいずれか一項に記載の蒸気タービンにおいて、
    前記中圧段の最適速度比は、前記調速段の最適速度比より小さく前記低圧段の最適速度比よりも大きい、
    蒸気タービン。
  7. 請求項1からのいずれか一項に記載の蒸気タービンにおいて、
    前記中圧段の最適速度比は、1.9未満で1.5以上である、
    蒸気タービン。
  8. 請求項1からのいずれか一項に記載の蒸気タービンにおいて、
    前記中圧段の前記動翼列を構成する複数の動翼の転向角は、前記調速段の前記動翼列を構成する複数の動翼の転向角より小さく、前記低圧段の前記動翼列を構成する複数の動翼の転向角より大きい、
    蒸気タービン。
  9. 請求項1からのいずれか一項に記載の蒸気タービンにおいて、
    前記中圧段の前記動翼列を構成する複数の動翼の転向角は、120°未満で100°以上である、
    蒸気タービン。
  10. 請求項1からのいずれか一項に記載の蒸気タービンにおいて、
    前記中圧段の前記静翼列を構成する複数の静翼の転向角は、前記調速段の前記静翼列を構成する複数の静翼の転向角より小さく、前記低圧段の前記静翼列を構成する複数の静翼の転向角より大きい、
    蒸気タービン。
  11. 請求項1から10のいずれか一項に記載の蒸気タービンにおいて、
    前記中圧段の前記静翼列を構成する複数の静翼の転向角は、80°未満で60°以上である、
    蒸気タービン。
  12. 請求項1から11のいずれか一項に記載の蒸気タービンにおいて、
    前記中圧段の前記動翼列を構成する複数の動翼のコード長に対するピッチの比は、前記調速段の前記動翼列を構成する複数の動翼のコード長に対するピッチの比よりも大きく、前記低圧段の前記動翼列を構成する複数の動翼のコード長に対するピッチの比よりも小さい、
    蒸気タービン。
  13. 請求項1から12のいずれか一項に記載の蒸気タービンにおいて、
    前記中圧段の前記動翼列を構成する複数の動翼のコード長に対するピッチの比は、0.7以上で0.8未満である、
    蒸気タービン。
  14. 請求項1から13のいずれか一項に記載の蒸気タービンにおいて、
    前記中圧段の前記静翼列を構成する複数の静翼のコード長に対するピッチの比は、前記調速段の前記静翼列を構成する複数の静翼のコード長に対するピッチの比よりも大きく、前記低圧段の前記静翼列を構成する複数の静翼のコード長に対するピッチの比よりも小さい、
    蒸気タービン。
  15. 請求項1から14のいずれか一項に記載の蒸気タービンにおいて、
    前記中圧段の前記静翼列を構成する複数の静翼のコード長に対するピッチの比は、0.5以上で0.8未満である、
    蒸気タービン。
  16. 請求項1から15のいずれか一項に記載の蒸気タービンにおいて、
    前記中圧段の前記動翼列を構成する複数の動翼は、平行翼である、
    蒸気タービン。
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