JP6278099B2 - 流体制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、流体に圧力変動を生じさせるポンプと流れの方向づけを行うバルブとを備える流体制御装置に関する。
従来、ポンプ室で流体に圧力変動を生じさせる流体制御装置が各種利用されている。ある種の流体制御装置では、ポンプ室と接続する流路に弁構造を設けずにポンプ室を常に外部と繋がった状態とし、流路の形状などの設定によって流路で一方向の流体の流れを生じさせていた(例えば特許文献1参照。)。このようにポンプ室が常に外部と繋がった状態である流体制御装置では、ポンプ室で生じる高い圧力振幅(例えば数十kPa)をそのまま流体の流体圧とすることができず、高い流体圧を実現することが難しかった。
そのため、流路に逆止弁構造(バルブ)を設けて高い流体圧を実現可能にした流体制御装置が利用されることがあった(例えば特許文献2参照。)。特許文献2に開示された流体制御装置は、ポンプ室の吐出側の流路にバルブ室を設け、バルブ室内に変位自在なフィルムを設けている。そして、ポンプ室側に流体が逆流しようとする際に、流体の流れに応じて変位するフィルムによって流路を遮蔽することで流体の逆流を防ぎ、このことによってポンプ室内で生じる高い圧力振幅に近い高い流体圧を得ていた。
特許第5287854号公報 特表2010−528981号公報
上記の特許文献2のようにバルブを設ける構成では、ポンプ室で圧力変動が生じる周波数(ポンプの駆動周波数)が高い場合には、流体圧の変動に対する逆止弁構造の応答性が問題になることがあった。具体的には、バルブ室に設けたフィルムをバルブとして機能させるためには、フィルムの動きが流体圧の変動に追従する必要があり、流体圧が変動する時間スケールよりも大幅に短い時間スケールでフィルムが変位可能である必要があった。
流体圧の変動に対するフィルムの追従性を高めるためには、フィルムの軽量化が有効である。しかしながら、フィルムの素材として一般的なPETなどの樹脂よりも軽量な素材は殆ど存在しなかった。また、フィルムの厚みを薄くすることで軽量化を図ろうとしても、フィルムに破れなどの破損が生じ易くなってしまうため、フィルムの厚みを薄くしてフィルムの追従性を高めることも困難であった。
そのため、特許文献2に係る構成では、バルブ室を構成するプレート間隔を極めて狭いものにすることによって、高い駆動周波数に対応していた。バルブ室を構成するプレート間隔が狭ければ、バルブ室内でのフィルムの移動距離が短くなるため、フィルムの移動に要する時間を短縮することができる。これにより、流体圧の変動に対するフィルムの追従性があまり高くなくても、流体圧の変動に対するバルブの応答性を高めることができ、駆動周波数が高い場合にもフィルムを逆止弁として機能させることができる。ただし、この場合には、バルブ室を構成するプレート間隔が狭くなることで、バルブ室内での流路抵抗が無視できない領域になってしまうことがあり、大きな流量を実現することが難しくなることがあった。
そこで、本発明の目的は、バルブの応答性を高めながら、大きな流量を実現できる流体制御装置を提供することにある。
本発明は、ポンプ室とバルブ室とを経由する流路を設けた流体制御装置において、前記バルブ室に面しており、一端側で前記ポンプ室に通じ他端側で前記バルブ室に通じる第1の流路孔を設けている第1のプレートと、前記バルブ室に面して前記第1のプレートに対向しており、前記バルブ室の内部と外部を連通する第2の流路孔を設けている第2のプレートと、前記第1のプレートと前記第2のプレートとの間に配置され、前記第1のプレートと前記第2のプレートと共に前記バルブ室を形成する円環状の側壁板と、前記バルブ室内部に設けられ、前記第1のプレートと前記第2のプレートに密着可能であり、前記バルブ室内で上下自在に保持されており、第3の流路孔を設けているフィルムと、前記ポンプ室に面して前記第1のプレートと対向しており、前記第1のプレートと対向する方向に振動することにより前記ポンプ室に内圧の変動を生じさせる振動部と、前記第1のプレートと前記振動部との間に配置され、前記第1のプレートと前記振動部と共に前記ポンプ室を形成するポンプ側壁板と、を備え、前記第3の流路孔は前記第1の流路孔と前記第1のプレートから前記第2のプレート方向に正面視して非対向し、前記第2の流路孔とは前記第1のプレートから前記第2のプレート方向に正面視して対向する位置に設けられており、前記第1の流路孔と前記第2の流路孔とは非対向に配している。
この構成では、第1のプレートと第2のプレートとのうちの少なくとも一方に振動部の振動が伝わることによって、第1のプレートと第2のプレートとの間の最小間隔(以下、プレート間隔と称する。)が変化する。すると、プレート間隔が狭まる状態では、バルブ室における流路抵抗が増大する。また、プレート間隔が拡がる状態では、バルブ室における流路抵抗が低減する。このため、ポンプ室での圧力変動に同期してバルブ室における流路抵抗の増減が生じ、高い応答性のバルブを実現できる。そして、プレート間隔が拡がる状態では、バルブ室における流路抵抗が低減するので大きな流量を確保することができる。
また、この構成では、フィルムに流体圧の変動が伝わることによって、フィルムに変位や変形が生じる。すると、ポンプ室で流体圧が増圧する際には第2のプレートにフィルムが近づく。第2のプレートの第2の流路孔は第2のプレートの第3の流路孔と対向するため、フィルムが第2のプレートに近づいても第2の流路孔は開放される。また、ポンプ室で流体圧が減圧する際には第1のプレートにフィルムが近づく。第1のプレートの第1の流路孔はフィルムの第3の流路孔と非対向であるため、フィルムが第1のプレートに近づくと第1の流路孔が遮蔽される。そして、第2の流路孔が開放される際にプレート間隔が拡がると、バルブ室における流路抵抗が低減したものになり流量が増大する。一方、第1の流路孔が遮蔽される際にプレート間隔が狭まると、フィルムの移動距離および移動時間が減少して流体圧の変動に対する応答性が高まる。
前記フィルムの外周径は前記バルブ室の開口径とほぼ等しくてもよい。
前記フィルムは、前記バルブ室の内部で、回転不能に保持されることが好ましい。
前記側壁板の内周の一部と前記フィルムの外周の一部には、それぞれ互いに嵌り合う切欠部と突起部が設けられていることが好ましい。
前記第1のプレートと前記第2のプレートとのうちの少なくとも一方は、前記振動部の振動が伝わることで、前記第1のプレートと前記第2のプレートとが対向する方向に沿って弾性変形し、なおかつ、前記弾性変形する際であって、前記第1のプレートと前記第2のプレートとの間隔が広くなる方向に変形するときには、同時に前記第1のプレートと前記振動部との間隔が狭くなり、前記第1のプレートと前記第2のプレートとの間隔が狭くなる方向に変形するときには、同時に前記第1のプレートと前記振動部との間隔が広くなることが好ましい。
前記第1の流路孔は、複数の孔からなることが好ましい。
前記第2の流路孔は、複数の孔からなることが好ましい。
前記第3の流路孔は、複数の孔からなることが好ましい。
前記第1のプレートと前記第2のプレートとのうちの少なくとも一方は、前記振動部の振動に連成して振動してもよい。または前記第1のプレートと前記第2のプレートとのうちの少なくとも一方は、前記振動部の振動が流体を介して伝わることで振動してもよい。
特には、前記第1のプレートと前記第2のプレートとのうちの少なくとも一方は、前記振動部の振動周波数と一致する構造共振周波数を有することが好ましい。また、前記第1のプレートと前記第2のプレートとのいずれも、前記振動部の振動が伝わって振動することが好ましい。
いずれの場合にも、プレート間隔が大きく変動することになるので、より高い応答性とより大きな流量との実現を図ることができる。
また、前記第1のプレートと前記第2のプレートとの間隔の変動の位相は、前記振動部の振動の位相と位相差を有することが好ましい。特には、前記第1のプレートと前記第2のプレートとの間隔の変動の位相は、前記第1の流路孔を流れる流量の変動の位相と一致する、または、前記第1の流路孔を流れる流量の変動の位相よりも、前記振動部の振動の位相に近いことが好ましい。
この構成によれば、より大きな流量との実現を図ることができる。
また、前記振動部は、前記ポンプ室に面しているダイヤフラムと、前記ダイヤフラムに固定されている圧電素子と、を備えてもよい。
本発明によれば、振動部の振動が伝わることによりプレートの間隔を変動させることで、バルブ室での流路抵抗を変動させるので、流体圧の変動に対して高いバルブの応答性を実現しながら、大きな流量を確保することができる。
本発明の第1の実施形態に係る流体制御装置の天面側から視た外観斜視図である。 図1に示す流体制御装置の底面側から視た外観斜視図である。 図1に示す流体制御装置の分解斜視図である。 図1に示す流体制御装置の側面断面図である。 図1に示す流体制御装置の第1の振動態様を示す側面断面図である。 図1に示す流体制御装置の第2の振動態様を示す側面断面図である。 図1に示す流体制御装置における振動の位相と吐出性能との関係を示すグラフである。 図1に示す流体制御装置の振動の振幅と吐出性能との関係を示すグラフである。 図1に示す流体制御装置の実装態様を示す側面図である。 本発明の第2の実施形態に係る流体制御装置の天面側から視た外観斜視図である。 図10に示す流体制御装置の側面断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る流体制御装置の側面断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る流体制御装置の側面断面図である。 本発明の第5の実施形態に係る流体制御装置の側面断面図である。 流路孔の変形例を示す平面図である。
《第1の実施形態》
以下、本発明の第1の実施形態に係る流体制御装置11について図1〜図9を参照して説明する。
図1は、流体制御装置11の天面側から視た外観斜視図である。図2は、流体制御装置11の底面側から視た外観斜視図である。図3は、流体制御装置11の分解斜視図である。図4は、流体制御装置11の側面断面図である。
流体制御装置11は、バルブ部12とポンプ部13と制御部14(図4参照)とを備えている。バルブ部12は、流体制御装置11の天面側に配置されている(図1参照)。ポンプ部13は、流体制御装置11の底面側に配置されている(図2参照)。バルブ部12とポンプ部13とは互いに積層した状態で貼り合わされている。
バルブ部12は、流体の流れを方向づける機能を有している。バルブ部12は、バルブ室40が内部に設けられた円筒容器状であり、バルブ天板21と、バルブ側壁板22と、バルブ底板23と、フィルム24とを備えている(図3および図4参照)。バルブ底板23は、本発明の第1のプレートに相当するものである。バルブ天板21は、本発明の第2のプレートに相当するものである。
バルブ天板21は、バルブ部12の天面側に配置されている。バルブ側壁板22は、バルブ天板21とバルブ底板23との間に配置されている。バルブ底板23は、バルブ部12の底面側に配置されている。バルブ天板21とバルブ側壁板22とバルブ底板23とは互いに積層した状態で貼り合わされている。フィルム24は、バルブ部12の内部、即ちバルブ室40に収容されている。
バルブ天板21は、天面側から視て円板状である。バルブ側壁板22は、天面側から視て円環状である。バルブ底板23は、天面側から視て円板状である。バルブ天板21とバルブ側壁板22とバルブ底板23の外周径は、互いに一致している。
バルブ室40は、バルブ側壁板22の天面側から視た主面中央付近に所定の開口径で設けられている。フィルム24は、天面側から視て概略円板状であり、バルブ側壁板22よりも薄い厚みに設定されている。フィルム24の外周径は、バルブ側壁板22におけるバルブ室40の開口径とほとんど一致しており、若干の隙間が空くように微小に小さく設定されている。そして、フィルム24の外周の一部には、突起部25を設けている(図3参照)。また、バルブ側壁板22の内周の一部には、突起部25が微小な隙間を空けた状態で嵌り込む切欠部26を設けている(図3参照)。このため、フィルム24はバルブ室40の内部で、回転不能かつ上下動自在に保持される。
バルブ天板21の天面側から視た主面中央付近には、所定配列で並べられた複数の吐出孔41が設けられている。吐出孔41は、本発明の第2の流路孔に相当するものである。また、バルブ底板23の天面側から視た主面中央付近には、所定配列で並べられた複数の連通孔43が設けられている。連通孔43は、本発明の第1の流路孔に相当するものである。したがって、バルブ室40は、吐出孔41を介して外部に通じるとともに、連通孔43を介してポンプ部13側に通じている。
また、フィルム24の天面側から視た主面中央付近には、所定配列で並べられた複数のフィルム孔42が設けられている。フィルム孔42は、本発明の第3の流路孔に相当するものである。フィルム孔42と吐出孔41とは、互いに対向するように配列されている。一方、フィルム孔42と連通孔43とは、互いに非対向になるように配列されている。
ポンプ部13は、流体に圧力変動を生じさせる機能を有している。ポンプ部13は、ポンプ室45が内部に設けられた円筒容器状であり、ポンプ側壁板31と、ポンプ底板32と、圧電素子33と、を備えている。ポンプ側壁板31は、バルブ底板23とポンプ底板32との間に配置されている。ポンプ底板32は、ポンプ側壁板31と圧電素子33との間に配置されている。圧電素子33は、ポンプ部13の底面側に配置されている。ポンプ側壁板31は、バルブ底板23の底面に積層した状態で貼り合わされている。また、ポンプ側壁板31とポンプ底板32と圧電素子33とは互いに積層した状態で貼り合わされている。
ポンプ側壁板31は、天面側から視て円環状である。ポンプ室45は、ポンプ側壁板31の天面側から視た主面中央付近に所定の開口径で設けられている。ポンプ底板32は、外周部34を備えている。外周部34は、天面側から視て円環状であり、天面側から視た主面中央付近に所定の開口径で開口が設けられている。ポンプ側壁板31およびポンプ底板32の外周部34は、互いの外周径および開口径が互いに一致しており、互いに積層した状態で張りあわされている。ポンプ側壁板31およびポンプ底板32の外周径は、バルブ部12の外周径よりも一定寸法だけ小さく設定している。
また、ポンプ底板32は、外周部34とともに、複数の梁部35と、ダイヤフラム36と、を備えている。ダイヤフラム36は、天面側から視て円板状であり、外周部34の開口内に、外周部34との間に隙間を空けた状態で配置されている。複数の梁部35は、外周部34とダイヤフラム36との間の隙間に設けられ、ポンプ底板32の周方向に沿って延び、ダイヤフラム36と外周部34との間を連結している。したがって、ダイヤフラム36は、梁部35を介して中空に支持されており、厚み方向に上下動自在となっている。外周部34とダイヤフラム36との間の隙間部分は吸入孔46として設けられている。
圧電素子33は、天面側から視てダイヤフラム36よりも半径が小さい円板状であり、ダイヤフラム36の底面に貼り付けられている。圧電素子33は、例えばチタン酸ジルコン酸鉛系セラミックスから構成されている。圧電素子33の両主面には、図示していない電極が形成されており、この電極を介して制御部14から駆動電圧が印加される。圧電素子33は、印加される駆動電圧に応じて面内方向に伸縮する圧電性を有している。したがって、圧電素子33に駆動電圧が印加されると、圧電素子33が面内方向に伸縮しようとして、ダイヤフラム36には同心円状の屈曲振動が生じる。この屈曲振動によって、ダイヤフラム36を弾性支持する梁部35にも振動が生じ、これによりダイヤフラム36が上下に変位するように振動することになる。このように圧電素子33とダイヤフラム36とは一体的に振動し、本発明の振動部37を構成している。
制御部14は、ここでは、圧電素子33の駆動周波数をポンプ室45の音響共振周波数に合わせる。ポンプ室45の音響共振周波数とは、ポンプ室45の中心部で発生した圧力振動と、その圧力振動が外周部側に伝搬して反射し、再びポンプ室45の中心部に到達する圧力振動とが共振する周波数のことである。このようにすると、少なくとも平面方向の中心部付近が屈曲振動の腹となり、少なくとも平面方向の外周部付近が屈曲振動の節となる。すなわち、ポンプ室45において、平面方向に定在波状の圧力分布が生じることになる。このことにより、ポンプ室45の平面方向の中心部に対向して設けられている連通孔43の近傍では、流体の圧力変動が大きくなり、ポンプ室45の平面方向の外周部に対向して設けられている吸入孔46の近傍では、流体の圧力変動がほとんどなくなる。したがって、吸入孔46をポンプ室45の平面方向の外周部に連通させておけば、吸入孔46に弁などを設けなくても、吸入孔46を介した圧力損失がほとんど生じなくなる。したがって、吸入孔46を任意の形状やサイズとすることができ、流体の流量を大きく稼ぐことなどが可能になる。
図5は、流体制御装置11の第1の振動態様を模式的に示す側面断面図である。ここでは、振動部37の振動が、ポンプ部13の構成部材を直接伝搬してバルブ部12に振動を生じさせる場合を例に説明する。
圧電素子33が駆動電圧の印加によって伸びようとする際には、図5(A)に示すように、圧電素子33の伸びがダイヤフラム36を厚み方向の底面側に凸になるように屈曲させる。これにより、ポンプ室45の容積が膨張し、ポンプ室45の内圧が減圧する。すると、バルブ室40において、フィルム24よりも底面側の空間の内圧が、フィルム24よりも天面側の空間の内圧よりも低くなる。これにより、バルブ室40においてフィルム24は底面側に引き寄せられ、バルブ底板23の天面に密着するようになる。この際、フィルム24のフィルム孔42は、バルブ底板23の連通孔43と非対向に設けられているので、フィルム24が連通孔43を遮蔽する。このことにより、ポンプ室45の内圧が減圧する状況では、バルブ室40を介した流体の流れが阻害され、ポンプ室45には吸入孔46を介して外部の流体が吸入される。
一方、圧電素子33が面内方向に縮もうとする際には、図5(B)に示すように、圧電素子33の縮みがダイヤフラム36を厚み方向の天面側に凸になるように屈曲させる。これにより、ポンプ室45の容積が収縮し、ポンプ室45の内圧が増圧する。すると、バルブ室40において、フィルム24よりも底面側の空間の内圧が、フィルム24よりも天面側の空間の内圧よりも高くなる。これにより、バルブ室40においてフィルム24は天面側に押し離され、バルブ天板21の底面に密着するようになる。この際、フィルム24のフィルム孔42は、バルブ天板21の吐出孔41と対向するように設けられているので、フィルム24がバルブ天板21の底面に密着していても、吐出孔41は開放される。このことにより、ポンプ室45の内圧が増圧する状況では、バルブ室40を介した流体の流れが阻害されず、ポンプ室45からは連通孔43、バルブ室40、フィルム孔42、および吐出孔41を介して外部に流体が吐出される。
そして、振動部37の振動がポンプ部13を直接伝搬してバルブ底板23に振動を生じさせる。このことにより、バルブ底板23は厚み方向に上下動するように弾性変形する。図5(A)に示すように、振動部37が底面側に屈曲して外部の流体を吸入孔46から吸入する際には、バルブ底板23は振動部37とは逆に天面側に屈曲する。これにより、ポンプ室45の容積が更に膨張するとともに、バルブ室40においてバルブ天板21とバルブ底板23とのプレート間隔が狭まる。したがって、バルブ室40においてフィルム24が底面側に引き寄せられる際の移動距離および移動時間が短縮されたものになる。このことにより、フィルム24が流体圧の変動に追従することが可能になり、バルブ部12が応答性の高いものになる。
一方、図5(B)に示すように、振動部37が天面側に屈曲する際には、バルブ底板23は振動部37とは逆に底面側に屈曲する。これにより、ポンプ室45の容積が更に収縮するとともに、バルブ室40においてプレート間隔が拡がる。したがって、バルブ室40において静定時のプレート間隔がある程度狭く設定されていても、駆動時にプレート間隔が拡がることで流路抵抗が低減したものになる。このことにより、流体制御装置11として大きな吐出流量を確保することができるようになる。
図6は、流体制御装置11の第2の振動態様を模式的に示す側面断面図である。ここでは、ポンプ部13の振動が流体を介して伝わってバルブ部12に振動が生じる場合を例に説明する。
図6(A)に示すように、ダイヤフラム36が底面側に屈曲する際には、ポンプ室45の内圧が減圧し、バルブ室40においてフィルム24は底面側に引き寄せられて流体の流れを阻害し、ポンプ室45には吸入孔46を介して外部の流体が吸入される。また、図6(B)に示すように、ダイヤフラム36が天面側に屈曲する際には、ポンプ室45の内圧が増圧し、バルブ室40においてフィルム24が天面側に押し離されて流体の流れを阻害せず、ポンプ部13からバルブ部12を介して外部に流体が吐出される。
そして、振動部37の振動が流体の圧力変動を介してバルブ天板21に振動を生じさせる。このことを言い換えると、振動部37の振動によって生じるポンプ室45の流体圧の変動によって、連通孔43からバルブ室40に向けて吐出風が生じ、この吐出風がバルブ天板21に振動を生じさせる。このことにより、バルブ天板21も厚み方向に上下動するように弾性変形する。図6(B)に示すように、振動部37が天面側に屈曲してポンプ室45の流体を連通孔43からバルブ室40に吐出する際に、バルブ天板21は振動部37と同様に天面側に屈曲する。これにより、バルブ室40においてプレート間隔が拡がる。したがって、バルブ室40において静定時のプレート間隔がある程度狭く設定されていても、駆動時にプレート間隔が拡がることで流路抵抗が低減したものになる。このことにより、流体制御装置11として大きな吐出流量を確保することができるようになる。
一方、図6(A)に示すように、振動部37が底面側に屈曲する際には、図6(B)に示した状態からの反作用でバルブ天板21は底面側に屈曲する。これにより、バルブ室40においてプレート間隔が狭まる。したがって、バルブ室40においてフィルム24が底面側に引き寄せられる際の移動距離および移動時間が短縮されたものになる。このことにより、フィルム24が流体圧の変動に追従することが可能になり、バルブ部12が応答性の高いものになる。
以上のように、バルブ部12には、振動部37の振動がポンプ部13を直接伝搬することや、流体を介して間接的に伝わることによって振動が生じる。なお、図5に示したバルブ底板23の振動と図6に示したバルブ天板21の振動とは、いずれか一方が主体的に生じる振動態様になることもあるが、バルブ底板23の振動とバルブ天板21の振動とが重畳するような振動態様になることもある。また、上記のようにしてバルブ底板23やバルブ天板21の一方に生じた振動が、バルブ部12を直接伝搬して、バルブ底板23やバルブ天板21の他方に伝わって振動を生じさせることもある。
いずれの振動態様においても、ポンプ室45の流体を連通孔43からバルブ室40に吐出する際に、バルブ室40においてプレート間隔が拡がり、流体制御装置11として大きな吐出流量を確保することができるようになる。また、外部の流体を吸入孔46からポンプ室45に吸引する際に、バルブ室40においてプレート間隔が狭まり、バルブ部12が応答性の高いものになる。
次に、流体制御装置11の具体的な設定方法について説明する。流体制御装置11の吐出流量は、プレート間隔の振幅や位相、および、連通孔43を流れる流体の流量の振幅や位相に影響を受ける。このため、これらを適切に設定することによって吐出流量は増大させることができる。なお、以下で説明する位相とは、特に説明の無い場合には振動部37の駆動電圧を基準とした位相差を示している。
プレート間隔の振幅は、バルブ天板21やバルブ底板23が有する構造共振周波数(固有振動数)と振動部37の駆動周波数との関係に基づいて変化する。具体的には、バルブ天板21やバルブ底板23が有する構造共振周波数(固有振動数)を振動部37の駆動周波数に近付けることによって、プレート間隔の振幅は増大させることができる。また、プレート間隔の位相は、振動部37の駆動周波数とバルブ天板21やバルブ底板23が有する構造共振周波数(固有振動数)との大小関係によって変化する。具体的には、バルブ天板21やバルブ底板23が有する構造共振周波数(固有振動数)が振動部37の駆動周波数よりも十分に高ければ、プレート間隔の位相は振動部37の駆動周波数の位相と同相になる。また、バルブ天板21やバルブ底板23が有する構造共振周波数(固有振動数)が、振動部37の駆動周波数よりも十分に低ければ、プレート間隔の位相は振動部37の駆動周波数の位相と逆相になる。そして、バルブ天板21やバルブ底板23が有する構造共振周波数(固有振動数)を、振動部37の駆動周波数の近傍で調整して設定することで、プレート間隔の位相を精緻に設定することができる。
また、連通孔43での流量振幅や流量位相は、流体の音響共振により制御される。例えば、連通孔43での流量振幅および流量位相は、ポンプ室45の開口径の影響を受けて変動する。図7(A)は、ポンプ室45の開口径が、連通孔43での流量振幅および流量位相に及ぼす影響を示す図である。図7(A)に示されるように、流体の音響共振に係る設計パラメータを制御することにより、連通孔43での流量振幅および流量位相を制御して設定することができる。
これらのプレート間隔の振幅や位相および連通孔43での流量振幅や流量位相は、バルブ室40やポンプ室45の開口径、バルブ室40やポンプ室45の高さ、流体制御装置11全体の共振周波数、連通孔43や吐出孔41の開口径、各部の材料特性や厚み、外周径などを設計パラメータとして調整することができる。
例えば、プレート間隔の位相と連通孔43での流量位相との位相差を以下に説明するような範囲に設定することで、吐出流量を増大させることができる。
図7(B)は、プレート間隔の位相と連通孔43での流量位相との位相差が吐出流量に及ぼす影響を示す図である。流体制御装置11においては、プレート間隔の位相や連通孔43での流量位相を調整することにより、吐出流量を変動させることができる。図7(B)に示す調整例では、流量位相は約60degで略一定として、プレート間隔の位相を調整している。図7(B)では、プレート間隔の位相を連通孔43での流量位相と近い60degを中心とする±30deg以内の範囲に設定する場合に、それ以外の範囲と比較して吐出流量に顕著な増加がみられる。特に、プレート間隔の位相が連通孔43での流量位相よりも若干早い30degから、プレート間隔の位相が連通孔43での流量位相と略一致する60degの範囲にかけて、吐出流量の最大化がみられている。したがって、プレート間隔の位相を連通孔43での流量位相と一致させることや、プレート間隔の位相を連通孔43での流量位相よりも、駆動部の振動位相(図7(B)中の横軸{0deg}に相当する。)に近付けることにより、吐出流量を増大させられることがわかる。
また例えば、プレート間隔の振幅を以下に説明するような範囲に設定することでも、吐出流量を増大させることができる。
図8(A)および図8(B)は、バルブ天板21、バルブ底板23、およびフィルム24の変位量の時間変化を示す図である。図8(A)は実施例1に対応している。図8(B)は実施例2に対応している。実施例1は、バルブ底板23の変位量の最大値(振動振幅)、即ち、プレート間隔の変動を比較的小さくしたものであり、バルブ底板23の構造共振周波数を振動部37の駆動周波数とずらす構成に対応している。一方、実施例2は、プレート間隔の変動を比較的大きくしたものであり、バルブ底板23の構造共振周波数を振動部37の駆動周波数と一致させて構造共振させる構成に対応している。
実施例1と実施例2のいずれにおいても、振動部37を駆動することによって、バルブ天板21、バルブ底板23、およびフィルム24のいずれにも、振動部37の駆動周期(駆動周波数)と略一致する周期で振動が得られている。また、バルブ天板21およびバルブ底板23の振動位相は、フィルムの振動位相(連通孔43での流量位相と等価である。)よりも遅れたものになっている。
図8(C)は、上記実施例1と実施例2とのそれぞれに対して、制御部14の設定により消費電力を異ならせた場合の吐出流量の変化を示す図である。実施例1と実施例2のいずれにおいても、消費電力が大きくなることは振動部37の振動振幅が大きくなることを意味している。そして、このことは、振動部37の振動によって引き起こされるプレート間隔の振幅が大きくなることも意味している。
グラフからは、実施例1と実施例2のいずれにおいても、消費電力が大きくなるにつれて得られる吐出流量も大きくなっている。特に実施例2のようにプレート間隔の振幅がより大きい場合には、実施例1のようにプレート間隔の振幅がより小さい場合よりも、消費電力の増加に対する吐出流量の増加の割合が大きくなっており、同一消費電力における吐出流量の絶対値が、1.5倍程度大きくなっていることが確認できる。すなわち、実施例1および実施例2において、プレート間隔の振幅の大きさと流体制御装置11の吐出流量の大きさとが相関を持っており、プレート間隔の振幅が大きくなるほど、流体制御装置11における吐出流量が増加することがわかる。
以上に説明したような適宜の設定調整を行うことにより、流体制御装置11における吐出流量を増大させることができる。なお、上記した吐出流量の調整方法は、あくまで一例であり、その他の各種設計パラメータの調整によって、プレート間隔の振幅や位相を調整し、これにより吐出流量を調整することもできる。
図9は、流体制御装置11を外部構造に実装する際の実装態様を例示する側面図である。流体制御装置11は、バルブ部12のほうがポンプ部13よりも外周径が大きく、ポンプ部13の底面が、ポンプ部13の外周側に露出している。そこで、ここでは流体制御装置11の接合面を、ポンプ部13の底面におけるポンプ部13よりも外周側の領域として、外部構造体15に接着剤16を介して接合している。これにより、外部構造体15においてポンプ部13が配される側の空間が負圧となり、バルブ部12が配される側の空間が正圧となる。
≪第2の実施形態≫
次に、本発明の第2の実施形態に係る流体制御装置51について図10および図11を参照して説明する。
図10は、流体制御装置51の天面側から視た分解斜視図である。図11は、流体制御装置51の側面断面図である。
流体制御装置51は、バルブ部12とポンプ部53と制御部14(不図示)とを備えている。バルブ部12と制御部14は、第1の実施形態に係る構成と同じ構成である。ポンプ部53は、振動調整板54と、ポンプ側壁板31と、ポンプ底板32と、圧電素子33と、を備えている。ポンプ側壁板31とポンプ底板32と圧電素子33とは、第1の実施形態に係る構成と同じ構成である。一方、この実施形態においては、第1の実施形態に係る構成と相違する構成として振動調整板54を備えている。
振動調整板54は、バルブ底板23の振動領域の調整のために設けている。具体的には、振動調整板54は、バルブ底板23とポンプ側壁板31との間に配置した状態で貼り合わされている。振動調整板54は、天面側から視て円環状であり、ポンプ側壁板31に設けられたポンプ室45と連通するポンプ上室55が、主面中央付近に所定の開口径で設けられている。ポンプ上室55は、ポンプ室45よりも開口径が小さい。また、振動調整板54とポンプ側壁板31とは、互いの外周径が互いに一致している。
この振動調整板54をバルブ底板23に付設することにより、バルブ底板23の外周部付近で剛性を部分的に高めることができる。これにより、バルブ底板23をポンプ上室55に面する中央部付近のみで振動させ、バルブ底板23の外周部付近でほとんど振動が生じない状態にすることができる。したがって、バルブ底板23の振動が生じる範囲を、振動調整板54におけるポンプ上室55の開口径によって設定することができる。これにより、バルブ底板23の振動領域や構造共振周波数を、バルブ底板23の板厚や外周径などを変更せずに容易に調整することができる。なお、流体振動やフィルム24の振動には、バルブ底板23の中央部付近の振動が主体的に寄与するため、バルブ底板23の外周部付近が振動しなくても、バルブ部12の応答性の向上や吐出流量の増大といった効果は十分に得ることができる。
≪第3の実施形態≫
次に、本発明の第3の実施形態に係る流体制御装置61について図12を参照して説明する。
図12は、流体制御装置61の側面断面図である。
流体制御装置61は、バルブ部12とポンプ部63と制御部14(不図示)とを備えている。バルブ部12と制御部14は、第1の実施形態に係る構成と同じ構成である。ポンプ部63は、ポンプ側壁板64と、ポンプ底板65と、圧電素子33と、を備えている。圧電素子33は、第1の実施形態に係る構成と同じ構成である。一方、この実施形態においては、第1の実施形態に係る構成と相違する構成としてポンプ側壁板64とポンプ底板65とを備えている。
ポンプ側壁板64は、ポンプ室45が設けられているとともに、ポンプ室45を外部に連通させる吸入孔66が設けられている。一方、ポンプ底板65は、平板状であり吸入孔が設けられていない。第1の実施形態においても説明したが、ポンプ室45が音響共振する場合には、ポンプ室の外周部分での圧力変動が殆ど無くなるので、ポンプ側壁板64に吸入孔66を設けても、圧力損失が大きくならず、大きな流量を得ることができる。特に、外部の流体が、吸入孔66を介してポンプ室45に直線的に流れることになり、流路抵抗が低減されるため、第1の実施形態に比較しても、圧力損失をより抑制することができ、更に大きな流量を得ることができる。
≪第4の実施形態≫
次に、本発明の第4の実施形態に係る流体制御装置71について図13を参照して説明する。
図13は、流体制御装置71の側面断面図である。
流体制御装置71は、バルブ部12とポンプ部73と制御部14(不図示)とを備えている。バルブ部12と制御部14は、第1の実施形態に係る構成と同じ構成である。ポンプ部73は、ポンプ側壁板74と、ポンプ底板32と、圧電素子33と、を備えている。ポンプ底板32および圧電素子33は、第1の実施形態に係る構成と同じ構成である。一方、この実施形態においては、第1の実施形態に係る構成と相違する構成としてポンプ側壁板74を備えている。
ポンプ側壁板74は、ポンプ室45が設けられているとともに、ポンプ室45を外部に連通させる吸入孔75が設けられている。そして、ポンプ底板32にもは、吸入孔46が設けられている。このようにすると、外部の流体が、吸入孔66を介してポンプ室45に直線的に流れるとともに、吸入孔46,75による総開口面積を拡がることになり、圧力損失を更に抑制することができる。したがって、この実施形態では、第1の実施形態や第2の実施形態と比較しても、圧力損失をより抑制することができ、更に大きな流量を得ることができる。
≪第5の実施形態≫
次に、本発明の第5の実施形態に係る流体制御装置81について図14を参照して説明する。
図14は、流体制御装置81の側面断面図である。
流体制御装置81は、バルブ部12とポンプ部83と制御部14(不図示)とを備えている。バルブ部12と制御部14は、第1の実施形態に係る構成と同じ構成である。ポンプ部83は、ポンプ側壁板31と、ポンプ底板32と、圧電素子84と、を備えている。ポンプ側壁板31およびポンプ底板32は、第1の実施形態に係る構成と同じ構成である。一方、この実施形態においては、第1の実施形態に係る構成と相違する構成として圧電素子84を備えている。
圧電素子84は、ポンプ底板32のダイヤフラム36に対して天面側に貼り付けられており、ポンプ室45の内側に配置されている。圧電素子84をこのように配置すると、流体制御装置81を全体として薄型化することができ、また、外部構造体との接触による圧電素子84の破損の発生も防ぐことができる。
≪変形例≫
以下、バルブ部12に設ける吐出孔41やフィルム孔42、連通孔43などの形状の変形例を示す。図15(A)〜(E)のそれぞれには、吐出孔41およびフィルム孔42の平面形状と、連通孔43の平面形状とをそれぞれ対応づけて示している。なお、図15(A)に示す各流路孔の平面形状は、上述の各実施形態で採用したものである。
吐出孔41およびフィルム孔42と連通孔43とは、図15(A)〜(E)に例示するような配置や個数、形状にすることができる。また、その他の配置や個数、形状であっても、吐出孔41およびフィルム孔42と、連通孔43とが互いに非対向になるならば、適宜の配置や個数、形状とすることができる。
以上の各実施形態や変形例に示したように、本発明は実施することができる。ただし、上記の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
11,51,61,71,81…流体制御装置
12…バルブ部
21…バルブ天板(第2のプレート)
22…バルブ側壁板
23…バルブ底板(第1のプレート)
24…フィルム
25…突起部
26…切欠部
13,53,63,73,83…ポンプ部
31,64,74…ポンプ側壁板
32,65…ポンプ底板
33,84…圧電素子
34…外周部
35…梁部
36…ダイヤフラム
37…振動部
14…制御部
15…外部構造体
16…接着剤
40…バルブ室
41…吐出孔(第2の流路孔)
42…フィルム孔(第3の流路孔)
43…連通孔(第1の流路孔)
45…ポンプ室
46,66,75…吸入孔
54…振動調整板
55…ポンプ上室

Claims (15)

  1. ポンプ室とバルブ室とを経由する流路を設けた流体制御装置であって
    前記バルブ室に面しており、一端側で前記ポンプ室に通じ他端側で前記バルブ室に通じる第1の流路孔を設けている第1のプレートと、
    前記バルブ室に面して前記第1のプレートに対向しており、前記バルブ室の内部と外部を連通する第2の流路孔を設けている第2のプレートと、
    前記第1のプレートと前記第2のプレートとの間に配置され、前記第1のプレートと前記第2のプレートと共に前記バルブ室を形成する円環状の側壁板と、
    前記バルブ室内部に設けられ、前記第1のプレートと前記第2のプレートに密着可能であり、前記バルブ室内で上下自在に保持されており、第3の流路孔を設けているフィルムと、
    前記ポンプ室に面して前記第1のプレートと対向しており、前記第1のプレートと対向する方向に振動することにより前記ポンプ室に内圧の変動を生じさせる振動部と、
    前記第1のプレートと前記振動部との間に配置され、前記第1のプレートと前記振動部と共に前記ポンプ室を形成するポンプ側壁板と、
    を備え、
    前記第3の流路孔は前記第1の流路孔と前記第1のプレートから前記第2のプレート方向に正面視して非対向し、前記第2の流路孔とは前記第1のプレートから前記第2のプレート方向に正面視して対向する位置に設けられており、
    前記第1の流路孔と前記第2の流路孔とは非対向に配している、
    流体制御装置。
  2. 前記フィルムの外周径は前記バルブ室の開口径とほぼ等しい、
    請求項1に記載の流体制御装置。
  3. 前記フィルムは、前記バルブ室の内部で、回転不能に保持される、
    請求項1又は2に記載の流体制御装置。
  4. 前記側壁板の内周の一部と前記フィルムの外周の一部には、それぞれ互いに嵌り合う切欠部と突起部が設けられている、
    請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の流体制御装置。
  5. 前記第1のプレートと前記第2のプレートとのうちの少なくとも一方は、前記振動部の振動が伝わることで、前記第1のプレートと前記第2のプレートとが対向する方向に沿って弾性変形し、なおかつ、前記弾性変形する際であって、前記第1のプレートと前記第2のプレートとの間隔が広くなる方向に変形するときには、同時に前記第1のプレートと前記振動部との間隔が狭くなり、前記第1のプレートと前記第2のプレートとの間隔が狭くなる方向に変形するときには、同時に前記第1のプレートと前記振動部との間隔が広くなる、
    請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の流体制御装置。
  6. 前記第1の流路孔は、複数の孔からなる、
    請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の流体制御装置。
  7. 前記第2の流路孔は、複数の孔からなる、
    請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の流体制御装置。
  8. 前記第3の流路孔は、複数の孔からなる、
    請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の流体制御装置。
  9. 前記第1のプレートと前記第2のプレートとのうちの少なくとも一方は、前記振動部の振動に連成して振動する、
    請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の流体制御装置。
  10. 前記第1のプレートと前記第2のプレートとのうちの少なくとも一方は、前記振動部の振動が流体を介して伝わることで振動する、
    請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の流体制御装置。
  11. 前記第1のプレートと前記第2のプレートとのうちの少なくとも一方は、前記振動部の駆動周波数と一致する構造共振周波数を有する、
    請求項9又は請求項10に記載の流体制御装置。
  12. 前記第1のプレートと前記第2のプレートとは、いずれも前記振動部の振動が伝わって振動する、
    請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の流体制御装置。
  13. 前記第1のプレートと前記第2のプレートとの間隔の変動の位相は、前記振動部の振動の位相と位相差を有する、
    請求項1乃至請求項12のいずれかに記載の流体制御装置。
  14. 前記第1のプレートと前記第2のプレートとの間隔の変動の位相は、前記第1の流路孔を流れる流量の変動の位相と一致する、または、前記第1の流路孔を流れる流量の変動の位相よりも、前記振動部の振動の位相に近い、
    請求項13に記載の流体制御装置。
  15. 前記振動部は、前記ポンプ室に面しているダイヤフラムと、前記ダイヤフラムに固定されている圧電素子と、を備える、
    請求項1乃至請求項14のいずれかに記載の流体制御装置。
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