JP6277128B2 - コーヒー代替物 - Google Patents

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Description

本発明は、コーヒー類似の香味を有し、コーヒー様飲料として、或いはコーヒー風味を付与した飲食品を調製するための添加物として有用な飲食品用コーヒー代替物、及びその製造方法に関し、詳細には、アミノ酸類、クロロゲン酸、及び、糖を配合した原料組成物を、焙焼処理することにより調製される、コーヒー様風味、味覚を有するコーヒー代替物、及び、その製造方法に関する。
コーヒーは、コーヒー豆を焙煎することによって調製される嗜好性飲料で、その独特の苦味と中枢神経興奮作用から来る爽快感と疲労回復効果(リラックス効果)により、古来より、日常生活に深く浸透した飲み物である。近年は、コーヒーの独特な香味を利用して、コーヒー抽出液自体を飲料として楽しむだけでなく、コーヒー抽出液や濃縮物を利用した各種飲料及び各種食品の調製がなされている。
コーヒーの焙煎原料であるコーヒー生豆には、主な成分として、クロロゲン酸類等のポリフェノール類が5〜10%、脂質が10〜15%、炭水化物が遊離糖で5〜8%、多糖類で50〜55%、及びカフェインが1〜2.5%が含有されており、コーヒーは、該生豆を焙煎することにより、コーヒーの独特な香味及び色調を形成し、コーヒーの嗜好性を醸し出している。しかし、コーヒーに主要成分として含まれるカフェインは、時により、生理活性や健康上の理由等から望まれない場合がある。そこで、従来から、コーヒーからカフェインを除去或いは減少させる各種の方法が検討されてきた。
例えば、特開昭53−18772号公報には、コーヒーと活性炭等の吸着剤の混合物を水の存在下、加温及び加圧下で、二酸化炭素で処理することにより、コーヒー中のカフェイン含量を減少させる方法が、特開平6−142405号公報には、カフェン含有水溶液を、活性白土又は酸性白土と接触させることにより、選択的にカフェンを除去する方法が、特開2006−174746号公報には、カフェイン含有生コーヒー豆抽出物を有機溶媒と水の混合溶液に溶解させ、活性炭及び/又は活性白土若しくは酸性白土と接触させ、脱カフェインされた生コーヒー豆抽出物を製造する方法が開示されている。しかしながら、これらのコーヒーからカフェイン等を除去又は減少させる方法は、処理コストの面で満足できないものとなっている。
また、コーヒーをコーヒー豆以外の材料を用いて調製した、コーヒー類似の風味及び色感を有するコーヒー様飲食品についても開示されている。例えば、特開平2−195849号公報には、乾燥させたたんぽぽの根の焙煎、粉砕物にコーヒーフレーバーを配合混合した食品が、特開昭52−130956号公報にはチコリの根を破砕し、熱水抽出処理して得られた抽出液に、吸湿防止剤、粉化助剤を混和し、粉末化処理したインスタントコ−ヒ−等への苦味付与添加物が開示されている。特開2000−189123号公報には、ローストされた黒豆、大豆及び小豆を抽出させて得た抽出液からなる、コーヒー風味及び色感を有するコーヒー様飲食組成物が、特開2002−536957号公報には、脱脂大豆粉および水の混合物を加圧下に加熱して得たコーヒー代用品流体をコーヒー代用品フレーバー付与剤として用いることが、開示されている。特公昭60−27501号公報には、カフェインレスコーヒー豆を焙煎、挽豆し、浸漬することによって調製したカフェインレスコーヒー浸出液に、たんぽぽの根のエキスをブレンドしたコーヒーの持つ風味を保持したコーヒー様飲料物について開示されている。
また、特開2006−262890号公報には、ニコチン酸化合物に、コーヒー生豆を200℃未満の比較的低温で反応させたメイラード反応産物からなるコーヒー様サプリメントが、特開2007−82460号公報には、たんぽぽの根を乾燥させて粉状にしたものに、高麗人参を乾燥させて粉状にしたものを混合したコーヒー類似の風味を有するコーヒー様飲食用組成物が、特開2008−22845号公報には、ココナツやパームヤシの種子、パームヤシの果実など、ヤシ類の実の破砕物を弱めにローストすることにより、コーヒー味のコーヒー様食品について、開示されている。しかし、これらのものは、味覚の面で満足できるものとはなっていない。
以上のとおり、コーヒーの含有する成分を変更する方法として、或いは、コーヒーの含有する成分を代替したコーヒー様成分を提供する方法として、従来より、各種の方法が開示されているが、処理コスト、その風味、味覚等の観点から、必ずしも、コーヒー自体の嗜好性に匹敵する嗜好性を有するものとはいえず、したがって、コーヒーの独特な風味、味覚を具備したコーヒー代替物の更なる開発が望まれているところである。
特開昭53−18772号公報。 特開平6−142405号公報。 特開2006−174746号公報。 特開平2−195849号公報。 特開昭52−130956号公報。 特開2000−189123号公報。 特開2002−536957号公報。 特公昭60−27501号公報。 特開2006−262890号公報。 特開2007−82460号公報。 特開2008−22845号公報。
本発明の課題は、コーヒー類似の風味を有するコーヒー代替物の提供にあり、具体的には、コーヒーの独特な風味、味覚を具備し、更には、コーヒーに主要成分として含まれるカフェインのように、時にその生理活性や健康上の理由等から望まれない成分が低減されたコーヒー代替物を提供することにある。該コーヒー代替物は、コーヒー様飲料の原料として、又、コーヒーの味覚を付与又は増強した飲食品を調製するための添加物としても用いられるものである。
発明を解決するための手段
本発明者らは、上記課題を解決すべく、コーヒーの独特な風味、味覚を具備するコーヒー代替物の開発について、鋭意検討する中で、クロロゲン酸の存在下で、糖とアミノ酸類を配合した原料組成物の特定条件下におけるメイラード反応生成物がコーヒーの味覚を有することを見出し、本発明を完成するに至った。これら原料となる化合物にはカフェインが含まれないから、メイラード反応生成物を使用して製造された飲食品もカフェインを含まない。よって、該食品は、コーヒーらしい味覚を有しながらも、カフェインを摂取せずにコーヒー風味を楽しめる飲食品とすることができる。
すなわち、本発明は、アミノ酸、クロロゲン酸、及び、糖を配合した原料組成物を、特定条件下で焙焼処理して得られたコーヒー代替物からなる。本発明のコーヒー代替物の調製において、アミノ酸と糖の重量比は、0.003/1乃至30/1であり、クロロゲン酸と糖の重量比が、0.02/1乃至200/1であることが好ましい。本発明のコーヒー代替物の調製において、焙焼処理は、90〜250℃、1分以上、好ましくは1〜270分の焙焼処理が採用される。
本発明は、本発明のコーヒー代替物を用いて調製したコーヒー風味を付与した飲食品の発明を包含する。該コーヒー風味を付与した飲食品としては、容器詰飲料等としても提供することができる。
また、本発明は、好ましくはアルギニンを含むアミノ酸、クロロゲン酸、及び、糖を、該アミノ酸と糖の重量比が、0.003/1乃至30/1であり、該クロロゲン酸と糖の重量比が、0.02/1乃至200/1となるように配合し、該配合した原料組成物を、90〜250℃、1分以上、好ましくは1〜270分で焙焼処理することを特徴とするコーヒー代替物の製造方法の発明を包含する。
すなわち、具体的には本発明は、アミノ酸、クロロゲン酸、及び、糖を配合した原料組成物を、焙焼処理して得られるコーヒー代替物の製造方法において、アミノ酸と、クロロゲン酸、及び糖を、原材料中のアミノ酸と糖の重量比が、0.003/1乃至30/1であり、クロロゲン酸と糖の重量比が、0.02/1乃至200/1となるように配合し、該配合した原料組成物を焙焼処理することを特徴とするコーヒー代替物の製造方法や、[2アミノ酸、クロロゲン酸、及び、糖を配合した原料組成物の焙焼処理が、90〜250℃、1〜270分の焙焼処理であることを特徴とする上記[1]に記載のコーヒー代替物の製造方法や、[3]上記[1]又は[2]に記載のコーヒー代替物の製造方法により製造したコーヒー代替物を用いて調製したことを特徴とするコーヒー風味を付与した飲食品の製造方法や、[4]コーヒー風味を付与した飲食品が、容器詰飲料であることを特徴とする上記[3]に記載のコーヒー風味を付与した飲食品の製造方法からなる。
本発明は、コーヒー類似の風味を有し、コーヒー様飲料として、或いはコーヒー風味を付与した飲食品を調製するための添加物として有用なコーヒー代替物を提供する。また、本発明は、コーヒーの独特な風味、味覚を具備し、コーヒーに主要成分として含まれるカフェインのように時に生理活性や健康上の理由等から望まれない成分を低減したコーヒー代替物を提供する。更に、本発明は、本発明のコーヒー代替物を用いて調製したコーヒー風味を付与した飲食品を提供する。該コーヒー風味を付与した飲食品は、容器詰飲料等としても提供される。
本発明は、アミノ酸類、クロロゲン酸、及び、糖を配合した原料組成物を、焙焼処理して得られたコーヒー代替物からなる。また、本発明は、クロロゲン酸の存在下で、糖と、好ましくはアルギニンを含むアミノ酸類を配合した原料組成物を、90〜250℃、1分以上、好ましくは1〜270分の温度及び焙焼処理時間で焙焼処理することにより、コーヒーの味覚を有するコーヒー代替物を製造することからなる。
本発明において、コーヒー代替物の製造に際して原料組成物に配合されるアミノ酸類は、タンパク質を酵素で分解して得られるペプチド等を含有してもよいが、好ましくはアミノ酸である。アミノ酸類単位重量に対し、メイラード反応の基質となりうるアミノ基の数を十分確保できるからである。アミノ酸の種類については、特に限定はなく、使用するアミノ酸によって味覚をコントロールすることが可能である。また、ペプチドを用いる場合は、大豆やコーン由来のもの、酵母エキスを用いることが好ましい。
本発明において、コーヒー代替物の製造に際して原料組成物に配合される糖としては、メイラード反応の基質となりうる還元糖であればいずれでもよい。本発明に使用する糖は、単糖類、二糖類、オリゴ糖、それらの混合物などいずれでも使用できるものの、単位重量あたりの還元基の数が十分確保できるという観点から、単糖類、二糖類が特に好ましい。一方、味覚の面から、糖の種類によりメイラード反応生成物の味覚をコントロールすることが可能である。
本発明において、コーヒー代替物の製造に際して用いられるクロロゲン酸は、化学合成品、生化学的方法による生成品、各種植物の種子や葉(例えば、南天の葉、リンゴ未熟果、ヒマワリ種子、ゴボウ、ナスの皮、ウメの果実、コーヒー生豆等)から抽出されたもの、更にそれを精製したものいずれも使用することができる。好ましい植物由来原料としては、入手の容易さ、コスト面から、トチュウ由来のもの、スイカズラ由来のもの、ブルーベリー由来のもの、及び、コーヒー生豆由来のものを挙げることができる。
本発明において、コーヒー代替物の製造に際して原料組成物に配合されるアミノ酸、クロロゲン酸、及び、糖の配合割合は、アミノ酸と糖の重量比が、0.003/1乃至30/1であり、クロロゲン酸と糖の重量比が、0.02/1乃至200/1であるように配合される。
本発明のコーヒー代替物を製造するには、原料組成物調製工程、焙焼工程を含む必要がある。原料組成物調製工程は、アミノ酸、クロロゲン酸、及び、糖からなるコーヒー代替物製造原料を混合するものであり、混合方法は任意である。例えば、水に溶解し、十分に混合した後、乾燥したもの、又はペースト状のものを原料組成物とすることができるが、その焙焼処理は、水分を極力除去した状態で焙焼する。具体的には水分含有率を20%以下とすることが好ましく、15%以下とすることがより好ましく、12%以下とすることがさらに好ましい。かかる原料の好ましい配合を以下に述べる。すなわち、アミノ酸と糖の重量比が、0.003/1乃至30/1が好ましく、0.003/1乃至1/1がより好ましく、0.01/1乃至0.3/1がさらに好ましい。クロロゲン酸と糖の重量比が、0.02/1乃至200/1が好ましく、0.02/1乃至8/1がより好ましく、0.2/1乃至2/1がさらに好ましい。
焙焼処理工程は、原料組成物に熱を加えメイラード反応を起こさせる工程である。焙焼処理について、焙焼強度を温度、及び原料量あたりの時間によって設定できる。すなわち、該焙焼強度は目的とするコーヒー代替物の味覚等に応じて設定することができる。例えば、浅煎りコーヒー様の味覚を所望する場合には、焙焼強度を弱くし、深煎りコーヒー様の味覚を所望する場合には、焙焼強度を強くする。ここで、焙焼温度としては、90〜250℃、好ましくは90〜180℃、更に、好ましくは100〜150℃が採用される。メイラード反応がより適切に進行するからである。なお、焙焼温度は焙焼処理工程全体を通じて一定とすることもできるが、温度を適宜上下させてもよい。例えば比較的低温の焙焼により褐色のカラメル状組成物を調製した後に該カラメル状組成物を比較的高温である150℃で焙焼し本発明のコーヒー代替物を得る方法がある。焙焼時間は、1分以上であり、より好ましくは、10分以上の焙焼時間を採用することが好ましい。
本発明のコーヒー代替物は、任意の形態で利用することができる。例えば、本発明のコーヒー代替物をそのまま又は、食品に混合して摂取できる。例えば、水に溶解すればコーヒー抽出液様の液体となるからインスタントコーヒーと同様に楽しむこともできる。工業的にも飲食品製造の工程において、適宜混合して用いることができる。製造する飲食品が飲料の場合、例えば、調合工程で添加して用いることができる。また、製造する飲食品にコーヒー抽出液やコーヒーエキス(以下「コーヒー抽出液等」という。)を追加使用しても構わない。本発明のコーヒー代替物とコーヒー抽出液等からなる飲食品は、コーヒー抽出液等のみを用いた場合と比較してカフェイン含量が低く抑えられるという利点がある。
以下、実施例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによってなんら限定されるものではない。
(コーヒー抽出液)
本発明の実施例において、評価に用いる際に使用したコーヒー抽出液は、以下の手法によって得た。粉砕されたコーヒー豆100gに対して熱水1500gを加え、5分間抽出した。固液分離し、20℃まで冷却した後に、イオン交換水で適宜希釈を行い、目的の濃度として評価に用いた。
[試験I:糖、クロロゲン酸、アミノ酸を含む焙焼物の作製について]
糖、クロロゲン酸、アミノ酸から成る焙焼物を作製し、コーヒーに添加してその香味の確認を行った。
(実施例1)
<試験方法>
スクロース、クロロゲン酸(トチュウ由来、含有率98%以上、青島博恩生化科技有限公司製)、リジン(協和発酵バイオ社製)を1:0.1:0.3の重量比となるよう粉体を配合した。配合した粉体を44.7g取り、6.6gのイオン交換水を加えてペースト状の混合物とした。その混合物を、市販のフライパンを用い、IHヒーター260Wで5分間加熱して褐色のカラメル状組成物とした。このとき、加熱開始前から原材料重量が1.1g減少しており、加えた水が蒸発していることが分かった。カラメル状組成物をトレーに移して5℃で冷却し、固まった後に砕いて5g量り取り、電気オーブンを用いて120℃で90分加熱した。得られた黒褐色の塊は粉状に粉砕して焙焼物サンプルとした。得られた焙焼物を0.65°Bxに調整したコーヒー抽出液に、0.3重量%となるよう添加し、1M水酸化カリウム水溶液を用いてpHを5.5に調整し、調合液とした。
<評価>
得られた調合液は、室温にて訓練されたパネリスト3名が官能評価を行った。苦味、酸味、渋味を総合的に評価したコーヒー感が、焙焼物を添加していない比較対照(比較例1:コーヒー抽出液を0.65°Bxに希釈し、1M水酸化カリウム水溶液でpH5.5に調整したもの)と比べて増加しているかを相対評価した。評価は三段階(○:コーヒー感が明確に増加している、△:コーヒー感が僅かに増加している、×:コーヒー感が増加していない)にて行った。その結果、実施例1で得られた焙焼物は、コーヒー感を増強する組成物であることが確認された。
[試験II:焙焼条件の検討]
焙焼条件の異なる焙焼物を作製し、コーヒーに添加してその香味の確認を行った。
(実施例2)
<試験方法>
試験Iと同様に、スクロース、クロロゲン酸、リジンを1:0.1:0.3の重量比となるよう配合し、イオン交換水を加えて市販のフライパンで加熱した。得られたカラメル状組成物を異なる温度・時間にて電気オーブンで加熱を行った。加熱温度及び時間は表1に示した。その後、試験Iと同様に調合液を調製した。
Figure 0006277128
<評価>
得られた調合液に対して、対照(比較例1)と比較した官能評価を、試験Iと同様の方法にて行った。その結果を表2に示した。その結果、加熱温度を90℃から180℃とすることでコーヒー感の増加が認められ、より好ましくは100℃から150℃に設定すると良いことが分かった。また、電気オーブンでの加熱は1分以上、より好ましくは10分以上必要であることがわかった。
Figure 0006277128
[試験III:使用できるアミノ酸について]
上記試験Iで用いたスクロース、クロロゲン酸を用いて、使用できるアミノ酸類の検討を行った。試験Iと同様に、スクロース:クロロゲン酸:アミノ酸総量の重量比が1:0.1:0.3となるように配合して、焙焼物を作製し、官能評価を行った。焙焼物の作製方法、官能評価に用いる調合液の作製方法は、試験Iの手法と同様に行った。焙焼処理は、電気オーブンを用い、実施例3〜10は120℃で90分間、実施例11〜21は200℃で2分間の加熱を行った。また、アミノ酸は以下に示す配合で使用した。
<試験方法>
(実施例3):アミノ酸はアルギニンを用いた。
(実施例4):アミノ酸はグリシンを用いた。
(実施例5):アミノ酸はアラニンを用いた。
(実施例6):アミノ酸はアスパラギン酸ナトリウムを用いた。
(実施例7):アミノ酸はグルタミンを用いた。
(実施例8):アミノ酸はロイシンを用いた。
(実施例9):アミノ酸はバリンを用いた。
(実施例10):アミノ酸は、アルギニン:リジン:アスパラギン酸ナトリウムが重量比で18:34:50となるよう配合した。
(実施例11):アミノ酸は、アルギニン:リジン:セリン:スレオニンが重量比で18:34:29:19となるよう配合した。
(実施例12):アミノ酸は、アルギニン:リジン:セリン:スレオニン:グリシンが重量比で18:34:29:19:5となるよう配合した。
(実施例13):アミノ酸は、アルギニン:リジン:セリン:スレオニン:アラニンが重量比で18:34:29:19:7なるよう配合した。
(実施例14):アミノ酸は、アルギニン:リジン:セリン:スレオニン:ロイシンが重量比で18:34:29:19:10となるよう配合した。
(実施例15):アミノ酸は、アルギニン:リジン:セリン:スレオニン:バリンが重量比で18:34:29:19:9となるよう配合した。
(実施例16):アミノ酸は、アルギニン:リジン:セリン:スレオニン:フェニルアラニンが重量比で18:34:29:19:6となるよう配合した。
(実施例17):アミノ酸は、アルギニン:リジン:セリン:スレオニン:チロシンが重量比で18:34:29:19:4となるよう配合した。
(実施例18):アミノ酸は、アルギニン:リジン:セリン:スレオニン:トリプトファンが重量比で18:34:29:19:10となるよう配合した。
(実施例19):アミノ酸は、アルギニン:リジン:セリン:スレオニン:プロリンが重量比で18:34:29:19:7となるよう配合した。
(実施例20):アミノ酸は、アルギニン:リジン:セリン:スレオニン:シスチンが重量比で18:34:29:19:2となるよう配合した。
(実施例21):アミノ酸は、アルギニン:リジン:セリン:スレオニン:ヒスチジンが重量比で18:34:29:19:3となるよう配合した。
<評価>
得られた実施例3〜21及び、試験Iで示した実施例1に対して、対照(比較例1)と比較した官能評価を、試験Iと同様の方法にて行った。その結果、どのアミノ酸を添加してもコーヒー感が増加することが確認できた。また、グリシンを単独で使用すると、甘味があり、アラニンを単独で使用すると苦味が強くなるといった特徴があるように、使用するアミノ酸によって、それぞれ異なる香味となることが明らかとなった(表3、4)。以上より、原料となるアミノ酸組成を変えることで目的に合わせた香味設計が可能となることが示された。
Figure 0006277128
Figure 0006277128
[試験IV:原料を溶解した水溶液での加熱反応の検討]
スクロース、クロロゲン酸、アミノ酸を溶解した水溶液を加熱してできる加熱反応物を作製し、該加熱反応物をコーヒーに添加してその香味の確認を行った。
(比較例2)
<試験方法>
スクロース、クロロゲン酸、リジンを1:0.1:0.3の重量比となるよう粉体を配合した。配合した粉体を20g取り、80gのイオン交換水を加えて粉体原料を溶解して原料水溶液とし、オートクレーブにて120℃で90分加熱して黒褐色の加熱反応水溶液を得た。得られた水溶液は、0.65°Bxに調整したコーヒー抽出液に、固形含有率が0.3重量%となるよう添加し、1M水酸化カリウム水溶液を用いてpHを5.5に調整し、調合液とした。
<評価>
得られた比較例2及び、試験Iで示した実施例1に対して、対照(比較例1)と比較した官能評価を、試験Iと同様の方法にて行った。その結果、比較例2にはコーヒー感の増加が認められず、原料を溶解した水溶液を加熱することでは、コーヒー感を得られないことがわかった。
[試験V:コーヒー代替物としての検討]
上記試験Iで用いたスクロース、クロロゲン酸、アミノ酸を用いて作製した焙焼物が、コーヒー代替品となるか検討を行った。
(実施例22)
<試験方法>
実施例1で用いた焙焼物の0.6重量%水溶液を作製し、1M水酸化カリウム水溶液でpHを5.5に調整して調合液を得た。
<評価>
得られた調合液は、室温にて訓練されたパネリスト3名が官能評価を行った。評価は三段階(○:コーヒー感がある、△:コーヒー感が僅かにある、×:コーヒー感はない)にて行った。その結果、本手法で得られた焙焼物自体にコーヒー感があり、コーヒー豆からの抽出物やインスタントコーヒーの代替物になる可能性のある組成物であることが確認された。
[試験VI:ペプチドを用いた検討]
上記試験Iで用いたスクロース、クロロゲン酸を用いて、アミノ酸源がペプチドであってもコーヒー感を増加させることができるか検討を行った。
<試験方法>
スクロース:クロロゲン酸:ペプチド量の重量比が1:0.1:0.3となるように配合して、実施例1と同様に焙焼物を作製し、調合液を調製した。また、ペプチドは以下に示すものを使用した。
(実施例23):ペプチドはWA−3(大豆由来タンパク加水分解物、キリン協和フーズ社製)を用いた。
(実施例24):ペプチドはHPP−3H3(コーン由来タンパク加水分解物、キリン協和フーズ社製)を用いた。
(実施例25):ペプチドはHPP−2B(ビール酵母由来タンパク加水分解物、キリン協和フーズ社製)を用いた。
<評価>
得られた実施例23〜25に対して、対照(比較例1)と比較した官能評価を、試験Iと同様の方法にて行った。その結果、アミノ酸を使用せず、ペプチドを使用した場合であっても、コーヒー感を増加させることができると確認できた(表5)。また、ペプチドは、アミノ酸のみを使用した場合とは異なり、味に複雑味を持たせることができた。
Figure 0006277128
[試験VII:使用できる糖について]
上記試験IIIで用いたクロロゲン酸、実施例11で使用したアミノ酸ミックスを用いて、使用できる糖の検討を行った。試験Iと同様に、糖:クロロゲン酸:アミノ酸総量の重量比が1:0.1:0.3となるように配合して、試験Iと同様に焙焼物を作製した。電気オーブンでの加熱のみ異なる条件とし、200℃で2分間の加熱を行った。調合液の作製方法、官能評価方法は、試験Iの手法と同様に行った。また、糖は以下に示すものを使用した。
<試験方法>
(実施例26):糖はグルコースを使用した。
(実施例27):糖はフルクトースを使用した。
<評価>
得られた実施例26、27及び、試験IIIで示した実施例11に対して、対照(比較例1)と比較した官能評価を、試験Iと同様の方法にて行った。その結果、どの糖を使用しても、コーヒー感を増加させることができた。また、グルコースを使用すると、浅煎りコーヒーのような酸味が引き立つ香味となり、フルクトースを使用するとロースト様の苦味が感じられる等、それぞれ使用する糖によって香味が特徴付けられることが明らかとなった(表6)。以上より、原料となる糖組成を変えることで目的に合わせた香味設計が可能となることが示された。
Figure 0006277128
[試験VIII:使用できるクロロゲン酸源について]
上記試験IIIで用いたスクロース、実施例11で使用したアミノ酸ミックスを用いて、使用できるクロロゲン酸源の検討を行った。試験Iと同様に焙焼物を作製したが、電気オーブンでの加熱のみ異なる条件とし、200℃で2分間の加熱を行った。調合液の作製方法、官能評価方法は、試験Iの手法と同様に行った。
<配合例>
(実施例28):クロロゲン酸源として、スイカズラ由来のもの(含有率99%以上、長沙康隆生物製品有限公司製)を使用し、スクロース:クロロゲン酸:アミノ酸総量が重量比で1:0.2:0.3となるように配合した。
(実施例29):クロロゲン酸源として、ブルーベリー由来のもの(含有率25%以上、長沙康隆生物製品有限公司製)を使用し、スクロース:クロロゲン酸:アミノ酸総量が重量比で1:0.05:0.3となるように配合した。
(実施例30):クロロゲン酸源として、コーヒー生豆由来のもの(含有率45%以上、オリザ油化株式会社製)を使用し、スクロース:クロロゲン酸:アミノ酸総量が重量比で1:0.09:0.3となるように配合した。
<評価>
得られた実施例28〜30及び、試験IIIで示した実施例11に対して、対照(比較例1)と比較した官能評価を、試験Iと同様の方法にて行った。この結果より、クロロゲン酸が含まれていれば、原料の起源に関わらず、コーヒー感が得られることが確認できた(表7)。
Figure 0006277128
[試験IX:糖・クロロゲン酸・アミノ酸の比率について]
上記試験IIIで用いたスクロース、クロロゲン酸、実施例11で使用したアミノ酸ミックスを用いて、配合比率の検討を行った。
<試験方法>
(実施例31〜37、比較例3、4):スクロース:クロロゲン酸:アミノ酸ミックスを表8に示す内容にて配合した。焙焼物の作製方法と、官能評価に用いる調合液の作製方法は、試験Iの手法と同様に行った。
<評価>
得られた実施例31〜37、比較例3〜4及び、試験IIIで示した実施例11に対して、対照(比較例1)と比較した官能評価を、試験Iと同様の方法にて行った。この結果より、クロロゲン酸:スクロース及び、アミノ酸:スクロースの比率が一定以上となると、コーヒー感が得られなくなることが確認できた(表8)。
Figure 0006277128
[試験X:焙焼物を使用した容器詰め飲料について]
上記試験VIIで作製した焙焼物を利用し、加熱殺菌した容器詰め飲料への応用を検討した。
<試験方法>
(実施例38、39):実施例3、6にて使用した焙焼物を用いて容器詰めコーヒー飲料への応用を検討した。表9に示す配合内容にて、焙焼物、炭酸水素ナトリウム、コーヒーフレーバーを配合して調合目標量の90%までイオン交換水を加えた。1M水酸化カリウム水溶液を用いてpHを6.5に調整し、調合目標量までイオン交換水を加えて調合液を得た。また比較対照として、焙焼物を添加しないで調合した比較例5も用意した。得られた調合液を缶容器に充填し、巻き締め後、レトルト殺菌を施して容器詰めコーヒー飲料を得た。
Figure 0006277128
<評価>
得られた容器詰め飲料(実施例38、39)に対して、対照(比較例5)と比較した官能評価を、試験Iと同様の方法にて行った。その結果、焙焼物を添加した実施例38、39は共にコーヒー感が増強されていることが確認でき、加熱殺菌を施した容器詰め飲料にも使用できることが分かった。
[試験XI:コーヒー風味ゼリーへの応用について]
上記試験IIIで得られた焙焼物(実施例11)を用いて、コーヒー風味ゼリーへの応用を検討した。
<調製例>
(実施例40):実施例11で得られた焙焼物を用い、表10に示す配合内容にて、焙焼物、砂糖、コーヒーフレーバー、及び市販のゼラチンパウダーを配合した後、5℃で冷却して固めゼリー状の食品を得た。得られたゼリー状の食品は、試験Vと同様の方法で官能評価を行った。その結果、コーヒーを使用していないが、コーヒー感が感じられる食品となっていることが確認できた。作製した焙焼物は、飲料だけでなく、コーヒー風味ゼリーにも応用できることが確認できた。
Figure 0006277128
[試験XII:コーヒー風味アイスクリームへの応用について]
上記試験IIIで得られた焙焼物(実施例11)を用いて、コーヒー風味アイスクリームへの応用を検討した。
<調製例>
(実施例41):卵1個と砂糖30g、生クリーム100gと砂糖10gをそれぞれ泡立てた後に混合させ、牛乳15g、実施例11で得られた焙焼物0.84gと0.16gのコーヒーフレーバーをさらに加えて混ぜ、冷凍庫で冷やして固めて、アイスクリームを得た。得られたアイスクリームは、試験Vと同様の方法で官能評価を行った。その結果、コーヒーを使用していないが、コーヒー感が感じられる食品となっていることが確認できた。作製した焙焼物は、コーヒー風味アイスクリームにも応用できることが確認でき、食品の種類に限らず、コーヒー代替品として応用できることが確認できた。
[試験XIII:焙焼物に含まれる成分の分析について]
焙焼物には含まれており、コーヒー抽出液には含まれていない成分が存在しているか、分析を行った。
<試験方法>
1.4°Bxに調整したコーヒー抽出液と、実施例10で作製した焙焼物を5%濃度となるよう溶解し、1M水酸化カリウム水溶液でpHを6.0に調整したものを対象として分析を行った。
<分析方法>
サーモフィッシャーサイエンテフィック社製質量分析計(Orbitrap XL)にアジレントテクノロジー社製高速液体クロマトグラフ(1100シリーズ)を接続し、親水性相互作用クロマトグラフ用カラム Hypersil Gold HILIC (2.1mmφ×100mm:サーモフィシャーサイエンテフィック社製)を装着し、カラム温度40℃でグラジエント法により行った。移動相A液はギ酸を0.1% ギ酸アンモニウムを10mM含有の超純水溶液、B液はギ酸を0.1% ギ酸アンモニウムを10mM、超純水を10%含有のアセトニトリル溶液とし、試料注入量は2μL、質量分析計はポジティブイオンモード及びネガティブイオンモードで質量範囲50から1000までの領域について分析を行った。
<結果>
分析の結果、焙焼物からはアスパラギン酸と六単糖の重合物、アルギニンと六単糖の重合物、リジンと六単糖の重合物が検出されたが、コーヒー抽出液からはそれらが検出されなかった。本発明は、実際のコーヒー豆焙煎温度よりも低い温度で反応を行うため、メイラード反応の初期反応物であるアミノ酸と糖の重合物が残存していると予想される。
本発明は、コーヒー類似の風味を有し、コーヒー様飲料として、或いはコーヒー風味を付与した飲食品を調製するための添加物として有用なコーヒー代替物を提供する。特に本発明は、コーヒーの独特な風味、味覚を具備し、コーヒーに主要成分として含まれるカフェインのような、時により、生理活性や健康上の理由等から望まれない成分を低減したコーヒー代替物を提供する。更に、本発明は、本発明のコーヒー代替物を用いて調製したコーヒー風味を付与した飲食品を提供する。該コーヒー風味を付与した飲食品としては、容器詰飲料等としても提供することができる。

Claims (4)

  1. アミノ酸、クロロゲン酸、及び、糖を配合した原料組成物を、焙焼処理して得られるコーヒー代替物の製造方法において、アミノ酸と、クロロゲン酸、及び糖を、原材料中のアミノ酸と糖の重量比が、0.003/1乃至30/1であり、クロロゲン酸と糖の重量比が、0.02/1乃至200/1となるように配合し、該配合した原料組成物を焙焼処理することを特徴とするコーヒー代替物の製造方法。
  2. アミノ酸、クロロゲン酸、及び、糖を配合した原料組成物の焙焼処理が、90〜250℃、1〜270分の焙焼処理であることを特徴とする請求項1に記載のコーヒー代替物の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載のコーヒー代替物の製造方法により製造したコーヒー代替物を用いて調製したことを特徴とするコーヒー風味を付与した飲食品の製造方法
  4. コーヒー風味を付与した飲食品が、容器詰飲料であることを特徴とする請求項3に記載のコーヒー風味を付与した飲食品の製造方法
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