JP6276718B2 - 精密鋳造用鋳型の製造方法 - Google Patents
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Description
3M2O3+Ti→TiO+2/3M
まず、ワックス模型(ろう型)を基層スラリに浸漬(ディッピング)する(ステップS11)。ワックス模型は、鋳造目的の製品(鋳物)とほぼ同形状を呈するものである。ワックス模型は、事前に形成した金型に、液化したワックス(ろう)を注入し、冷却して固化したものを金型から取り出して形成される。本構成では、精密鋳造用鋳型10は、基層23における内側空間11側の面23Bに被膜層21を設けているため、この被膜層21の厚みを考慮し、鋳造目的の製品(鋳物)よりも被膜層21の厚み分だけ大きなワックス模型を形成することが好ましい。
次に、図4の状態(D)に示すように、形成された基層23の内側空間11に被膜スラリ50を注入する(ステップS16)。被膜スラリ50は、金属酸化物Oの粉体を溶媒に分散させて作成される。本実施形態では、金属酸化物Oとしてイットリア(中国稀土社製;平均粒径5μm、粒径分布3μ以上10μm以下)、分散剤としてポリカルボン酸(ポイズ532A)が用いられ、イットリア粉体5000(g)とポリカルボン酸50(g)を水2500(g)に分散させることで被膜スラリ50が作成される。被膜スラリ50を作成するに際し、金属酸化物Oの粉体の粒径(大きさ)は重要である。粒径が小さすぎると水和反応が生じ、被膜スラリ50が固まってしまう。一方、粒径が大きすぎると被膜スラリ50中で金属酸化物Oの沈殿が生じ、被膜スラリ50の濃度分布にムラが生じてしまう。このため、本実施形態では、金属酸化物Oとしてのイットリアの粉体を、平均粒径0.5μm〜80μmの大きさに調整することにより、該イットリアの粉体が均一に分散された被膜スラリ50を作成可能としている。さらに、より好ましくは、イットリアの粉体を、平均粒径5μm、粒径分布3μm以上10μm以下に調整することにより、より均一に分散された被膜スラリ50を生成することができる。
次に、基層の内側空間に貯留された被膜スラリを排出する(ステップS18)。これにより、図4の状態(E)に示すように、基層23の内側空間11側の面23Bに均一な膜厚に形成されたスラリ膜51が露出する。このスラリ膜51は、固まった状態となっているため、自重により膜厚が変化することはない。そして、最後に、このスラリ膜51を乾燥させる(ステップS19)ことにより、図4の状態(F)に示すように、基層23の内側空間11側の面23Bを被膜する被膜層21を備えた精密鋳造用鋳型10が得られる。
上述したように、基層23を構成するセラミックスCとしてジルコンを用いた。所定形状のワックス模型40に対し、ジルコンの粉体をシリカゾルに分散させた基層スラリのディッピングと、ジルコン粒からなるスタッコ材のスタッコイングとを10回繰り返し行うことで、単位基層23Aが複層化され、厚みが10mmとなった乾燥成形体46を形成した。この乾燥成形体46からワックス模型40を除去した後、950℃で焼成することにより、セラミックスC製の基層23を形成した。
実施例2は、基層23を構成するセラミックスCとしてアルミナを用いた。所定形状のワックス模型40に対し、アルミナの粉体をシリカゾルに分散させた基層スラリのディッピングと、アルミナ粒からなるスタッコ材のスタッコイングとを10回繰り返し行うことで、単位基層23Aが複層化され、厚みが10mmとなった乾燥成形体46を形成した。この乾燥成形体46からワックス模型40を除去した後、950℃で焼成することにより、セラミックスC製の基層23を形成した。
基層23の構成、及び、製造手順は実施例2と同一である。実施例3では、被膜スラリ50は、金属酸化物Oとして超高純度アルミナ(純度99.99%)を用いた。超高純度アルミナの粉体(Doral Fused Materials Pty社製;平均粒径30μm、粒径分布1μm以上100μm以下)、分散剤としてポリカルボン酸(ポイズ532A)が用いられ、超高純度アルミナ粉体3000(g)とポリカルボン酸30(g)を水2000(g)に分散させて作成した。この被膜スラリ50を基層23の内側空間11に注入した後、30秒間待機(放置)し、被膜スラリ50を排出した後、乾燥した。これにより、基層23の内側空間11側の面(内表面)23Bに、0.4mmの厚みの被膜層21が形成された。また、待機した時間を60秒とした場合には、被膜層21の厚みは0.7mmであった。
11 内側空間
12 隔壁
21 被膜層
23 基層
23A 単位基層
23B 基層の内側空間側の面(内表面)
40 ワックス模型
40A 外周面
46 乾燥成形体
50 被膜スラリ
51 スラリ膜
C セラミックス
O 金属酸化物
Claims (8)
- チタンアルミニウム基合金の精密鋳造に用いられる精密鋳造用鋳型の製造方法であって、
鋳造用のろう型を、セラミックスの粉体と溶媒とを混合して生成した基層スラリに浸漬し、引き上げて乾燥した後に、前記ろう型のワックスを融解・除去して前記チタンアルミニウム基合金の溶湯を貯留可能な内側空間を画定する基層を形成する基層形成工程と、
前記セラミックスよりも酸素との結合が強い金属酸化物の粉体と溶媒とを混合した被膜スラリを、前記基層の内側空間内に貯留する被膜スラリ貯留工程と、
該被膜スラリを排出した後に、前記基層の前記内側空間側の内表面に付着したスラリ膜を乾燥して該内表面に被膜層を形成する被膜層形成工程と、を備えたことを特徴とする精密鋳造用鋳型の製造方法。 - 前記金属酸化物は、希土類元素酸化物であることを特徴とする請求項1に記載の精密鋳造用鋳型の製造方法。
- 前記金属酸化物は、ジルコニアであることを特徴とする請求項1に記載の精密鋳造用鋳型の製造方法。
- 前記金属酸化物は、高純度アルミナであることを特徴とする請求項1に記載の精密鋳造用鋳型の製造方法。
- 前記金属酸化物の粉体は、平均粒径が0.5μm以上80μm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の精密鋳造用鋳型の製造方法。
- 前記被膜層は、厚さが0.2mm以上2.0mm以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の精密鋳造用鋳型の製造方法。
- 前記被膜スラリは、前記金属酸化物の粉体を、溶媒としての水に分散させて形成されたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の精密鋳造用鋳型の製造方法。
- 前記被膜スラリは、分散剤としてポリカルボン酸塩を用いて形成されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の精密鋳造用鋳型の製造方法。
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