JP6275032B2 - 吸収性物品、及び吸収体 - Google Patents

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Description

本開示は、吸収性物品、及び吸収体に関する。
吸収性物品の吸収体として、フラッフパルプと高吸収性ポリマーと熱融着性合成樹脂繊維とからなる吸収保持層と、吸収保持層の表面シート側の面に配置され、熱融着性合成樹脂繊維からなる不織布層とを有する吸収体が知られている(特許文献1)。特許文献1に記載の吸収体では、吸収性物品の使用中における吸収体の型崩れを防止するために、吸収保持層に含まれる熱融着性合成樹脂繊維同士を交絡又は熱融着させるとともに、吸収保持層に含まれる熱融着性合成樹脂繊維と、不織布層に含まれる熱融着性合成樹脂繊維とを熱融着させている。
また、液透過性層と、液不透過性層と、上記液透過性層及び上記液不透過性層の間に設けられた吸収体とを備える吸収性物品であって、上記吸収体が、熱可塑性樹脂繊維と、セルロース系吸水性繊維とを含み、上記熱可塑性樹脂繊維の少なくとも一部が、上記吸収体の上記液透過性層側の表面に露出する第1の部分と、上記吸収体の上記液不透過性層側の表面に露出する第2の部分と、第1の部分及び第2の部分を連結する連結部分とを有し、そして上記吸収体の厚さ方向の引張強さが、100Pa以上であることを特徴とする吸収性物品が知られている(特許文献2)。
特開2002−11047号公報 国際公開第2014/199714号パンフレット
特許文献1では、体液吸収保持層の崩れを防止するために、吸収保持層と、不織布層とを、それらの接触面で熱融着させ、それらの間の接合強度を向上させ、そして吸収保持層内の融着性合成樹脂繊維同士を熱融着させることにより、着用物品のヨレを防止する設計がなされている。しかし、特許文献1に記載の着用物品では、熱融着の量を増やすことにより、着用物品がよれにくくなるが、着用物品が固くなる傾向がある。また、特許文献1に記載の着用物品では、体液吸収保持層と、不織布層との接触面が熱融着されているため、体液吸収保持層及び不織布層の間ではよれが発生しにくいが、体液吸収保持層と、体液吸収保持層及びその他の層(例えば、不透液性裏面シート)との間では、接合が弱くなる場合があり、耐よれ性に改善の余地がある。
また、特許文献2では、吸収体に、熱可塑性樹脂繊維の疑似不織布層を形成することについては、検討されていない。
従って、本開示は、柔らかく且つよれにくい吸収性物品を提供することを目的とする。
本開示者らは、液透過性層と、液不透過性層と、上記液透過性層及び上記液不透過性層の間の吸収体とを備える吸収性物品であって、上記吸収体が、熱可塑性樹脂繊維及びセルロース系吸水性繊維を含み且つ一方の表面及び他方の表面を有する吸収コアと、上記一方の表面を被覆する被覆シートとを有し、上記吸収コアが、上記熱可塑性樹脂繊維のうち、上記一方の表面に露出する第1の部分と、上記他方の表面に露出する第2の部分と、第1の部分及び第2の部分を連結する連結部分とを有するものを含み、上記吸収コアの、上記他方の表面に存在する上記熱可塑性樹脂繊維の量が、上記一方の表面に存在する上記熱可塑性樹脂繊維の量よりも多く、上記吸収体が、少なくとも上記吸収コア及び上記被覆シートをエンボスすることにより形成されたエンボス部を含み、そして上記吸収体が、接着部を間に挟んで、上記吸収体の肌側に隣接する層及び上記吸収体の着衣側に隣接する層に接合されていることを特徴とする、上記吸収性物品を見出した。
本開示の吸収性物品は、柔らかく且つよれにくい。
図1は、第1実施形態の1つに従う吸収性物品1の平面図である。 図2は、図1に示される吸収体3の平面図である。 図3は、図2のIII−III端面における端面図である。 図4は、図2のIV−IV端面における端面図である。 図5は、図1のV−V端面における端面図である。 図6は、引張強さの測定方法を説明するための図である。 図7は、本開示の実施形態の1つに従う吸収性物品の吸収体の製造方法を示す図である。
[定義]
・「露出」
本明細書では、熱可塑性樹脂繊維に関する「露出」は、熱可塑性樹脂繊維が、吸収コアの一方の表面又は他方の表面に存在することを意味する。
・「平均繊維長」
本開示では、熱可塑性樹脂繊維、並びにセルロース系吸水性繊維のうち、パルプ繊維以外のもの、例えば、再生セルロース繊維及び半合成繊維の平均繊維長は、JIS L 1015:2010の附属書Aの「A7.1 繊維長の測定」の「A7.1.1 A法(標準法)目盛りが付いたガラス板上で個々の繊維の長さを測定する方法」に従って測定する。
なお、上記方法は、1981年に発行されたISO 6989に相当する試験方法である。
・「平均繊維長」
本開示では、パルプ繊維の平均繊維長は、重さ加重平均繊維長を意味し、メッツォオートメーション(metso automation)社製のカヤーニファイバーラボファイバープロパティーズ(オフライン)[kajaaniFiberLab fiber properties(off−line)]により測定されるL(w)値を意味する。
・「融点」
本開示において、熱可塑性樹脂繊維の「融点」は、示差走査熱量分析計において、昇温速度10℃/分で測定した際の、固形状から液状に変化する際の吸熱ピークのピークトップ温度を意味する。上記示差走査熱量分析計としては、例えば、島津製作所社製のDSC−60型DSC測定装置が挙げられる。
以下、本開示の吸収性物品について説明する。
図1は、本開示の実施形態の1つ(第1実施形態)に従う吸収性物品1、具体的には、生理用ナプキンの平面図である。図1に示される吸収性物品1は、向かって左側が、前方である。第1実施形態に従う吸収性物品1は、図1に示されるように、液透過性層としてのトップシート2と、吸収体3と、液不透過性層としての液不透過性のバックシート(図示せず)とを有する。
また、第1実施形態における吸収性物品1は、図1に示されるように、サイドシート4aと、吸収性物品1の端部をシールすることにより形成されたシール部4bと、トップシート2及び吸収体3をエンボスすることにより形成されたエンボス部5を有する。
なお、本開示において、サイドシート、シール部、並びに液透過性層及び吸収体をエンボスすることにより形成されたエンボス部は任意であり、本開示の別の実施形態に従う吸収性物品は、サイドシート、シール部及び/又はエンボス部を有しない。
図2は、図1に示される吸収体3の平面図であり、図3は、図2のIII−III端面における端面図であり、図4は、図2のIV−IV端面における端面図であり、そして図5は、図1のV−V端面における端面図である。なお、図2〜図5は模式図であり、説明のため、熱可塑性樹脂繊維16を太く且つ長く、セルロース系吸水性繊維17を、熱可塑性樹脂繊維16よりも細く且つ短く表示しているが、図2〜図5はそれらの実際の長さ及び太さを反映するものではない。また、吸収性物品1の各構成要素の厚さ等も実際のものを反映するものではない。
第1実施形態における吸収体3は、熱可塑性樹脂繊維及びセルロース系吸水性繊維を含み且つ一方の表面11及び他方の表面12を有する吸収コア13と、一方の表面11を被覆する被覆シート14とを有する。第1実施形態における吸収体3は、図2に示されるように、吸収コア13及び被覆シート14をエンボスすることにより形成され、千鳥状に配置された複数のエンボス部15を含む。
図3では、吸収コア13が、一方の表面11に露出する第1の部分16aと、他方の表面12に露出する第2の部分16bと、第1の部分16a及び第2の部分16bを連結する連結部分とを16cとを有する熱可塑性樹脂繊維16と、セルロース系吸水性繊維17とを含む。また、図3では、吸収コア13の、他方の表面12に存在する熱可塑性樹脂繊維16が、一方の表面11に存在する熱可塑性樹脂繊維16の量よりも多い。
第1実施形態では、図4に示されるように、吸収体3が、吸収コア13及び被覆シート14をエンボスすることにより形成されたエンボス部を含む。第1実施形態ではまた、図5に示されるように、吸収体3が、接着部21を間に挟んで、吸収体3の肌側に隣接する層、すなわち、トップシート2に接合されており、そして具体的には、吸収体3の被覆シート14が、接着部21を間に挟んで、トップシート2に接合されている。
第1実施形態では、図5に示されるように、吸収体3が、接着部22を間に挟んで、吸収体3の着衣側に隣接する層、すなわち、バックシート23に接合されており、そして具体的には、吸収体3の吸収コア13の他方の面12が、接着部22を間に挟んで、バックシート23に接合されている。
また、第1実施形態では、図5に示されるように、吸収性物品1が、バックシート23の着衣側の面に、吸収性物品1を着衣に固定するための固定部24を有する。
本開示の吸収性物品では、吸収コアが、第1実施形態に示されるように、熱可塑性樹脂繊維と、セルロース系吸水性繊維とを含み、そして熱可塑性樹脂繊維の少なくとも一部が、吸収コアの一方の表面に露出する第1の部分と、吸収コアの他方の表面に露出する第2の部分と、第1の部分及び第2の部分を連結する連結部分とを有する(以下、「特定の厚さ方向配向」と称する場合がある)。それにより、熱可塑性樹脂繊維が、吸収コアの他の成分、例えば、セルロース系吸水性繊維を保持するための骨格として機能し、吸収コアの強度が向上する。その結果、体圧等の力が加わった際に、吸収コアの内部で層内剥離が生じにくくなり、吸収コアが、上記熱可塑性樹脂繊維を含まない吸収コア、例えば、パルプ繊維のみを含む吸収コアよりもよれにくくなる。
本開示の吸収性物品の吸収コアではまた、吸収コアの他方の表面に存在する熱可塑性樹脂繊維の量が、吸収コアの一方の表面に存在する熱可塑性樹脂繊維の量よりも多い(以下、「特定の平面方向配向」と称する場合がある)。それにより、吸収コアの他方の面に、熱可塑性樹脂繊維の疑似不織布層が形成され、吸収コアの他方の面における平面方向の強度が高くなり、そして吸収コアの他方の面と、隣接する層との間の接合強度を高くすることができる。
熱可塑性樹脂繊維の量は、吸収コアの一方の表面及び他方の表面を、顕微鏡(例えば、走査型電子顕微鏡)を用いて等倍で撮影し、それらの画像から直接比較することができる。
上記熱可塑性樹脂繊維としては、単一の成分を含むもの、例えば、単一繊維、又は複数の成分を含むもの、例えば、複合繊維が挙げられる。上記成分としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、アイオノマー樹脂等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリブチレンテレフタラート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタラート(PTT)、ポリ乳酸等のポリエステル;ナイロン等のポリアミド等が挙げられる。
上記複合繊維の例としては、例えば、芯鞘型繊維、サイドバイサイド型繊維、島/海型繊維等の複合繊維;中空型繊維;扁平、Y型、C型等の異型繊維;潜在捲縮又は顕在捲縮の立体捲縮繊維;水流、熱、エンボス加工等の物理的負荷により分割する分割繊維等が挙げられ、そして工業的に安価に得られ且つ安全性が高い、芯鞘型繊維、特に、PET/PE、PP/PE(芯/鞘)等が好ましい。
芯成分/鞘成分との質量比は、好ましくは約10/90〜約90/10、そしてより好ましくは約30/70〜約70/30である。鞘成分の割合が少ないと、融着性が低下し、そして鞘成分の割合が増加すると、紡糸性が低下する傾向がある。
上記セルロース系吸水性繊維としては、パルプ繊維、例えば、針葉樹又は広葉樹を原料として得られる木材パルプ繊維、バガス繊維、ケナフ繊維、竹繊維、麻繊維、綿繊維(例えば、コットンリンター)等の非木材パルプ繊維;レーヨン繊維等の再生セルロース繊維;アセテート繊維等の半合成繊維等が挙げられる。上記パルプ繊維としては、工業的に安価に得られ且つ安全性が高いクラフトパルプ繊維が好ましい。
上記セルロース系吸水性繊維の平均繊維長は、特に制限されない。また、上記セルロース系吸水性繊維が再生セルロース繊維、半合成繊維等である場合は、約3〜約70mm、約5〜約50mm、約10〜約40mm等の平均繊維長を有することができる。上記再生セルロース繊維、半合成繊維等は、繊維長によっては、乾燥時に熱可塑性樹脂繊維と同様の機能を有し、吸収体によれにくさを付与することができる。
上記吸収コアは、熱可塑性樹脂繊維と、セルロース系吸水性繊維とを、それらの合計100質量部に基づいて、それぞれ、好ましくは約5〜約50質量部及び約50〜約95質量部、そしてより好ましくは約10〜約40質量部及び約60〜約90質量部の比率で含む。熱可塑性樹脂繊維の比率が約5質量部未満であると、吸収コアの強度が不十分になり、吸収コアがよれやすくなる傾向があり、そして熱可塑性樹脂繊維の比率が50質量部を超えると、吸収コアの吸液性が不十分になる傾向がある。
上記熱可塑性樹脂繊維は、好ましくは約6〜約70mm、より好ましくは約10〜約50mm、そしてさらに好ましくは約15〜約40mmの平均繊維長を有する。上記平均繊維長が約6mmを下回ると、熱可塑性樹脂繊維が、特定の厚さ方向配向を有することが難しくなる傾向があり、そして熱可塑性樹脂繊維が、他の熱可塑性樹脂繊維及び/又はセルロース系吸水性繊維と絡み合いにくくなる傾向がある。
また、上記平均繊維長が約70mmを上回ると、熱可塑性樹脂繊維の開繊性が著しく低下し、吸収コアが開繊されていない熱可塑性樹脂繊維を含むことになり、吸収コアの均一性が低下する傾向がある。
なお、上記平均繊維長は、吸収コアが、エアレイド方式により、セルロース系吸水性繊維、例えば、パルプ繊維と混合される場合に特に好ましい。
上記吸収コアでは、上記熱可塑性樹脂繊維は、好ましくは約0.5〜約10dtex、そしてより好ましくは約1.5〜約5dtexの繊度を有する。上記繊度が約0.5dtex未満であると、熱可塑性樹脂繊維の開繊性が低下する場合があり、そして上記繊度が10dtexを超えると、熱可塑性樹脂繊維の本数が少なくなり、他の熱可塑性樹脂繊維及び/又はセルロース系吸水性繊維と絡み合う点の数が少なくなる傾向がある。
本開示の吸収性物品では、吸収コアの厚さ方向の引張強さが、好ましくは100Pa以上、より好ましくは150Pa以上、さらに好ましくは200Pa以上、そしてさらにいっそう好ましくは250Pa以上である。上記引張強さが100Paを下回ると、吸収コアにおける、特定の厚さ方向配向を有する熱可塑性樹脂繊維の量、吸収体のエンボス部の量等が不十分であり、吸収コアの強度が弱く、吸収体がよれやすくなる傾向がある。
また、本開示の吸収性物品では、吸収コアの厚さ方向の引張強さの上限は、特に限定されるものではないが、柔らかさの観点からは、3,000Pa以下である。
本開示では、上記引張強さは、図6に示される機器を用いて、以下の通り測定される。
(1)アクリル製の一対の治具51(直径68mm,各治具の質量:200g,つかみ部51aの高さ:50mm)を準備する。
(2)吸収コアから、直径68mmのサンプル52を準備する。
(3)直径68mmに切り抜いた両面テープ53(3M社製,接着剤転写テープ950)を2枚準備する。
(4)図6に示されるように、サンプル52を、2枚の両面テープ53を用いて、一対の治具51に固定する。
(5)サンプル52を有する一対の治具51を、保持台55の上に載せ、その上からおもり54(10.5kg)を載せ、3分間静置する。
(6)引張試験器(島津製作所,AG−1kNI)に、一対の治具51を、つかみ間隔70mmでセットする。
(7)100mm/分の速度で、サンプル52が層内剥離するまで、サンプル52に引張試験を実施し、その際の最大引張力(N)を記録する。
(8)測定を計5回繰り返し、最大引張力(N)の平均値を求め、以下の式:
引張強さ(Pa)=最大引張力の平均値(N)/0.003632(m2
に従って、引張強さ(Pa)を算出する。
なお、測定は、20℃の条件下で実施する。
上記吸収コアでは、上記熱可塑性樹脂繊維は、吸収コアの厚さの、好ましくは約2倍以上、より好ましくは約3倍以上、さらに好ましくは約4倍以上、さらにいっそう好ましくは約5倍以上、そしてさらにいっそう好ましくは約7倍以上の倍率の平均繊維長を有する。上記倍率が約2倍未満であると、熱可塑性樹脂繊維が、特定の厚さ方向配向を有することが難しくなる傾向がある。
上記吸収コアでは、上記熱可塑性樹脂繊維は、吸収コアの厚さの、好ましくは約30倍以下、より好ましくは約20倍以下、そしてさらに好ましくは約15倍以下の倍率の平均繊維長を有する。上記倍率が約30倍超であると、熱可塑性樹脂繊維の開繊が不十分になり、熱可塑性樹脂繊維が、特定の厚さ方向配向及び特定の平面方向配向を有しにくくなる傾向がある。
上記被覆シートは、吸収コアの一方の表面を被覆し、そして吸収コアの他方の表面を被覆しなくともよい。吸収コアの他方の表面には、熱可塑性樹脂繊維の疑似不織布層が形成されているため、他方の表面が被覆シートに被覆されていなくとも、耐よれ性に優れるからである。なお、上記被覆シートは、吸収コアの他方の表面を被覆していてもよい。
上記被覆シートとしては、特に制限されず、本技術分野で吸収性物品に用いられるものを制限なく採用することができるが、上記被覆シートは、熱可塑性樹脂繊維を含むことが好ましい。吸収コアの熱可塑性樹脂繊維と接合することができるからである。
上記被覆シートの例としては、布帛、例えば、不織布及び織布、液体透過孔が形成された合成樹脂フィルム等が挙げられ、上記不織布としては、例えば、エアスルー不織布、スパンボンド不織布、エアレイド不織布、例えば、エアレイドパルプ等が挙げられる。上記被覆シートが含みうる熱可塑性樹脂繊維としては、吸収コアが含む熱可塑性樹脂繊維と同等のものが挙げられる。
本開示の吸収性物品では、第1実施形態に示されるように、吸収体が、少なくとも吸収コア及び被覆シートをエンボスすることにより形成されたエンボス部を含む。そうすることにより、以下の(i)〜(iii)の効果を有する。
(i)吸収コアに含まれる複数の熱可塑性樹脂繊維が、エンボス部を介して連結されるため、吸収コアが、実質的により長い平均繊維長を有する熱可塑性樹脂繊維を含むことに等しくなり、熱可塑性樹脂繊維が他の繊維、例えば、セルロース系吸水性繊維を保持するための骨格として、エンボス部を含まない場合よりも高い機能を有し、吸収コアの強度が向上する。
(ii)吸収コアの他方の表面において、熱可塑性樹脂繊維樹脂同士が連結されるため、他方の表面に形成される疑似不織布層の強度が向上し、主に吸収コアの平面方向の強度が向上する。
(iii)被覆シートと、吸収コアとがエンボス部により接合されるため、被覆シート及び吸収コアの間で層間剥離しにくくなり、そして吸収コアの内部で層内剥離しにくくなり、吸収性物品がよれにくくなる。
上記吸収体のエンボス部において、吸収コアの熱可塑性樹脂繊維が、吸収コアの他の繊維、例えば、セルロース系吸水性繊維及び熱可塑性樹脂繊維と融着していることが好ましい。上述の効果の観点からである。上記吸収体において、被覆シートが熱可塑性樹脂繊維を含む場合には、被覆シートの熱可塑性樹脂繊維が、吸収コアを構成する繊維、例えば、熱可塑性樹脂繊維又はセルロース系吸水性繊維、特に熱可塑性樹脂繊維と融着していることが好ましい。上述の効果の観点からである。
上記吸収コアは、上記エンボス部以外の場所において、熱可塑性樹脂繊維が、セルロース系吸水性繊維及び/又は他の熱可塑性樹脂繊維と融着されていないことが好ましい。エンボス部以外の場所が融着されると、吸収コアがよれにくくなるが、固くなる傾向がある。
上記吸収体において、エンボス部の、吸収体の面積に対する面積率は、好ましくは1〜20%、より好ましくは2〜15%、そしてさらに好ましくは3〜10%である。上記面積率が1%を下回ると、エンボス部の作用が現れにくい傾向があり、そして上記面積率が10%を上回ると、吸収体がよれにくくなるが、着用者が吸収体に固さを感じる傾向がある。
なお、「吸収体の面積」及び「エンボス部の面積」は、吸収体を厚さ方向に観察した際の面積を意味する。
上記吸収体のエンボス部の形状は特に制限されず、エンボス部の形状として、例えば、点状のエンボス部及び線状のエンボス部が挙げられる。上記点状のエンボス部としては、例えば、円形、楕円形、矩形、三角形、星形、ハート形等が挙げられる。
上記エンボス部の配置は、特に制限されず、例えば、千鳥状、例えば、角千鳥状、60°千鳥状等の配置が挙げられる。
上記吸収体において、個々のエンボス部の間隔は、好ましくは吸収コアに含まれる熱可塑性樹脂繊維の平均繊維長の2.0倍以下、より好ましくは1.0倍以下、さらに好ましくは0.7倍以下、そしてさらにいっそう好ましくは0.5倍以下である。上記間隔が熱可塑性樹脂繊維の平均繊維長の2.0倍より長いと、異なるエンボス部に固定された熱可塑性樹脂繊維同士が絡み合わず、吸収コアの強度が向上しにくい。また、上記間隔が熱可塑性樹脂繊維の平均繊維長の0.5倍以下であると、1本の熱可塑性樹脂繊維が、複数のエンボス部に固定される場合があるため、吸収コアの強度が向上しやすい。
上記吸収体において、個々のエンボス部は、好ましくは0.1〜20.0mm2、より好ましくは1.0〜15.0mm2、そしてさらに好ましくは2.0〜10.0mm2の面積を有する。上記面積が0.1mm2を下回ると、上記エンボス部を形成する際のエンボスロールの突起が鋭角となり、吸収コア又は被覆シートが破れる場合があり、そして上記面積が20.0mm2を上回ると、吸収体が固くなる傾向がある。
本開示の吸収性物品では、吸収体が、接着部を間に挟んで、吸収体の肌側に隣接する層と、吸収体の着衣側に隣接する層とに接合されている。そうすることにより、本開示の吸収性物品において、吸収体と、吸収体の肌側に隣接する層との間で層間剥離しにくくなり、そして吸収体と、吸収体の着衣側に隣接する層との間で層間剥離しにくくなる。
本開示の吸収性物品において、吸収コアの他方の面は、熱可塑性樹脂繊維による疑似不織布層が形成されているため、接着部を間に挟むことにより、吸収コアの他方の面が、吸収体の肌側に隣接する層、又は吸収体の着衣側に隣接する層と強固に接合される。
上記接着部は、当技術分野に公知の接着剤により、特に制限なく形成されることができる。
上記接着剤は、例えば、スパイラル塗工、コーター塗工、カーテンコーター塗工、サミットガン塗工等の塗装方法により形成されうる。
上記吸収体の肌側に隣接する層としては、例えば、液透過性層(例えば、トップシート)、液拡散層等が挙げられる。上記吸収体の着衣側に隣接する層としては、例えば、液不透過性層が挙げられる。
第1実施形態では、図2〜図5に示されるように、吸収体3が、吸収コア13と、被覆シート14との間に接着部を含まないが、本開示の別の実施形態に従う吸収性物品では、吸収体が、吸収コアと、被覆シートとの間に接着部を含む。吸収コアの、一方の表面は、熱可塑性樹脂繊維の量が(他方の表面と比較して)少なくなるが、吸収コア及び被覆シートの間に接着部が存在することにより、それらの間の接合が強固になり、それらの間で層間剥離しにくくなり、ひいては吸収性物品がよれにくくなる。
第1実施形態では、被覆シート14が、接着部21を間に挟んで、トップシート2に接合されている。そのような実施形態では、被覆シートと、吸収体との間の接合が強固になり、それらの間で層間剥離しにくくなり、ひいては吸収性物品がよれにくくなる。
本開示の別の実施形態に従う吸収性物品では、被覆シートが、接着部を間に挟んで、吸収体の着衣側に隣接する層、例えば、液不透過性層に接合されている。そうすることにより、被覆シートと、吸収体の着衣側に隣接する層との間の接合が強固になり、それらの間で層間剥離しにくくなり、ひいては吸収性物品がよれにくくなる。
第1実施形態では、吸収コア13の他方の表面12が、接着部22を間に挟んでバックシート23に接合されているが、そのような実施形態では、バックシートは、フィルム層から構成されていることが好ましい。吸収コアの他方の表面は、熱可塑性樹脂繊維による疑似不織布層が形成されており、疑似不織布層と、フィルム層との間の接合が強固になり、それらの間で層間剥離しにくくなり、ひいては吸収性物品がよれにくくなるからである。
当該観点から、本開示の吸収性物品では、吸収コアの他方の面が、吸収性物品を構成するフィルム層に接合されていることが好ましい。上記フィルム層としては、液不透過性層、液透過性層、例えば、液体透過孔が形成された合成樹脂フィルムが挙げられる。また、上記フィルム層としては、吸収体と接合される側の表面が平滑であることが好ましい。フィルム層と、疑似不織布層(を構成する熱可塑性樹脂繊維)との接合がより強固になるからである。
上記フィルム層が液不透過性層である実施形態では、吸収性物品が、第1実施形態と同様に、液不透過性層の着衣側の面に、吸収性物品を着衣に固定するための固定部を有することが好ましい。吸収性物品と、着衣との間の接合が強固になり、吸収性物品がよれにくくなるからである。上記固定部は、当技術分野で公知の粘着剤等により形成される。
本開示の吸収性物品において、吸収体は、吸収性物品の用途等によってその好ましい厚さは異なるが、一般的には約0.1〜約15mm、好ましくは約1〜約10mm、そしてより好ましくは約2〜約5mmの厚さを有する。
本明細書において、吸収体の厚さ(mm)は、以下の通り測定される。
株式会社大栄科学精器製作所製 FS−60DS[測定面44mm(直径),測定圧3g/cm2]を準備し、標準状態(温度23±2℃,相対湿度50±5%)の下、吸収体の異なる5つの部位を加圧し、各部位における加圧10秒後の厚さを測定し、5つの測定値の平均値を吸収体の厚さとする。
本開示の吸収性物品において、吸収体は、一般的には約20〜約1000g/m2、好ましくは約50〜約800g/m2、そしてより好ましくは約100〜約500g/m2の坪量を有する。吸収体の強度及び吸収性の観点からである。
本開示の吸収性物品において、吸収コアは、好ましくは約0.06〜約0.14g/cm3、より好ましくは約0.07〜約0.12g/cm3、そしてさらに好ましくは約0.08〜約0.1g/cm3の密度を有する。吸収コアが、上述のセルロース系吸水性繊維及び熱可塑性樹脂繊維の比率と、上記密度とを有することにより、吸収体が吸液性に優れる傾向がある。
上記密度は、吸収体の坪量と、厚さとから算出することができる。
なお、上記坪量は、JIS L 1913:2010の「6.2 単位面積当たりの質量(ISO法)」に従って測定する。
本開示の吸収性物品において、吸収コアは、高吸収性材料をさらに含むことが好ましい。上記吸収コアは、上記高吸収性材料を、当該吸収コアの総質量の、好ましくは約5〜約80質量%、より好ましくは約10〜約60質量%、そしてさらに好ましくは約20〜約40質量%の範囲で含む。
上記高吸水性材料としては、例えば、デンプン系、セルロース系、合成ポリマー系の高吸水性材料が挙げられる。
本開示はまた、吸収性物品用の吸収体であって、上記吸収体が、熱可塑性樹脂繊維及びセルロース系吸水性繊維を含み且つ一方の表面及び他方の表面を有する吸収コアと、上記一方の表面を被覆する被覆シートとを有し、上記吸収コアが、上記熱可塑性樹脂繊維のうち、上記一方の表面に露出する第1の部分と、上記他方の表面に露出する第2の部分と、第1の部分及び第2の部分を連結する連結部分とを有するものを含み、上記吸収コアの、上記他方の表面に存在する熱可塑性樹脂繊維の量が、上記一方の表面に存在する熱可塑性樹脂繊維の量よりも多く、そして上記吸収体が、少なくとも上記吸収コア及び上記被覆シートをエンボスすることにより形成されたエンボス部を含むことを特徴とする吸収体に関する。
詳細は、吸収性物品に関連して説明済みのため、説明を省略する。
[製造方法]
図7は、本開示の実施形態の1つに従う、吸収体及び吸収性物品を製造する方法を説明するための図である。
機械方向MDに回転するサクションドラム101は、その周面101aに、吸収体材料を詰める型として、周面101aからサクションドラムの中心に向かって延び、所定のピッチで配置された、複数の凹部103を有する。
フード102aを有する材料供給部102は、サクションドラム101を覆うように形成されており、開繊された熱可塑性樹脂繊維の搬送路104と、開繊されたセルロース系吸水性繊維の搬送路105が連結されている。熱可塑性樹脂繊維の搬送路104と、セルロース系吸水性繊維の搬送路105とは、材料供給部102に、それぞれ、開繊された熱可塑性樹脂繊維と、開繊されたセルロース系吸水性繊維とを、空気搬送により供給する。熱可塑性樹脂繊維の搬送路104は、セルロース系吸水性繊維の搬送路105よりも、吸収体原料の堆積の上流側に配置されている。
また、材料供給部102は、高吸水性材料106を供給する供給部107を備えており、凹部103に対して高吸水性材料106を供給する。サクションドラム101が回転して凹部103が材料供給部102へ進入すると、サクション部108の吸引により、材料供給部102から供給された吸収体材料が、凹部103に堆積する。
熱可塑性樹脂繊維の少なくとも一部が、特定の厚さ方向配向を有するようにするために、材料供給部102のフード102aは、吸収体原料の堆積の上流側に、当技術分野で一般的に用いられるフードよりも大きな堆積空間102bを有する。
このようにすることで、熱可塑性樹脂繊維が、凹部103の深さ方向、換言すると、サクションドラム101の周面101aから、その中心に向かう方向に堆積する傾向がある。
換言すると、吸収体原料は、凹部103のサクションドラムの回転の下流側の凹部部分103aから、回転の上流側の凹部部分103bに向かって順に堆積する傾向があるため、熱可塑性樹脂繊維が特定の厚さ方向配向を有する傾向がある。
なお、熱可塑性樹脂繊維を、厚さ方向に配向させる手法は、国際公開第2014/199714号に記載されている。
また、熱可塑性樹脂繊維の搬送路104は、セルロース系吸水性繊維の搬送路105よりも、吸収体原料の堆積の上流側に配置することにより、堆積空間102bにおいて、熱可塑性樹脂繊維の比率が相対的に高くなり、凹部103の底に優先的に堆積しやすくなり、凹部103の底に、熱可塑性樹脂繊維の疑似不織布層が形成される。
次いで、凹部103に形成された吸収コア111は、塗工機121から塗工された接着剤をその上に有するキャリアシート112上に移動し、吸収コア111及びキャリアシート112から成る連続吸収体113を形成する。なお、キャリアシート112は、後に被覆シートを形成する。
次いで、連続吸収体113に、一対のエンボスを含むエンボス装置201にてエンボス部を形成し、次いで、連続吸収体113を切断装置301にて切断することにより、吸収体114が形成される。
本開示の吸収性物品は、上述の吸収体114を用いて、当技術分野で公知の方法により製造することができる。
上記エンボス装置におけるエンボスロールの温度は、吸収コアを構成する熱可塑性樹脂繊維の融点と、所定の関係にあることが好ましい。具体的には、上記温度は、熱可塑性樹脂繊維の一部が融解する温度であることが好ましく、例えば、熱可塑性樹脂繊維が鞘芯型複合繊維である場合には、上記温度は、鞘成分の一部が溶融を開始する温度以上で有ることが好ましい。
エンボスロールの温度は、通常約80〜約160℃、好ましくは約120〜約160℃であり、圧力は通常約10〜約3000N/mm、好ましくは約50〜約500N/mmであり、処理時間は通常約0.0001〜約5秒、好ましくは約0.005〜約2秒である。
以下、実施例に基づいて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の範囲は実施例に限定されるものではない。
[製造例1]
(1)吸収体の製造
図7に示される製造装置により、吸収コアNo.1(パルプ及び熱可塑性樹脂繊維を80:20の質量比で含む,坪量:240g/m2)と、被覆シート(市販のエアスルー不織布,坪量:30g/m2)とからなる積層体No.1を得た。上記熱可塑性樹脂繊維は、芯がポリエチレンテレフタラートであり、鞘がポリエチレンである芯鞘繊維であり、平均繊維長は30mm、繊度は2.2dtexであった。
次いで、積層体No.1を、一対のエンボスロールに通し、エンボス部を有する吸収体No.1を得た。上記エンボスロールは、直径:3.0mmのピンエンボス部がMD方向に対して角千鳥状に配置され、そしてピンエンボス部間の中心間距離が11mm×11mm(MD方向×CD方向)であるピンエンボスロールと、プレーンロールとを有していた。
なお、エンボスロールの温度は110℃であり、圧力は1.73kPa/mm2であり、エンボスの時間は20秒であった。
吸収体No.1において、エンボス部は、1つ当たり、約7.1mm2の面積を有し、エンボス部の面積率は11.7%であり、エンボス部の間隔は、8mmであった。
吸収体No.1の被覆シートの上にホットメルト型接着剤(坪量:5g/m2)をスパイラル状に塗工し、その上に市販のエアスルー不織布(坪量:30g/m2)を積層した。次いで、吸収体No.1の吸収コアの他方の面の上にホットメルト型接着剤(坪量:5g/m2)をスパイラル状に塗工し、その上にポリエチレン製シート(坪量:23g/m2)を積層することにより、吸収性物品No.1を製造した。
吸収コアNo.1の引張強さは、240Paであった。また、走査型電子顕微鏡で確認したところ、吸収コアNo.1の他方の面(被覆シートの存在しない面)の熱可塑性樹脂繊維の量が、一方の面(熱可塑性樹脂繊維と隣接する面)の熱可塑性樹脂繊維の量よりも多かった。
[製造例2]
吸収コアNo.2を、国際公開第2014/199714号パンフレットの製造例7に従って製造した。次いで、吸収コアNo.2を吸収コアNo.1に置換した以外は、製造例1に従い、吸収性物品No.2を製造した。
吸収コアNo.2の引張強度は、270Paであった。
[実施例1]
複数の被験者に、吸収性物品No.1及びNo.2を着用してもらったところ、吸収性物品No.1の方がよれにくかったとの回答が多かった。
1 吸収性物品
2 トップシート
3 吸収体
4a サイドシート
4b シール部
5 エンボス部
11 一方の表面
12 他方の表面
13 吸収コア
14 被覆シート
15 エンボス部
16 熱可塑性樹脂繊維
16a 第1の部分
16b 第2の部分
16c 連結部分
17 セルロース系吸水性繊維
21,22 接着部
23 バックシート
24 固定部
51 治具
52 サンプル
53 両面テープ
54 おもり
55 保持台

Claims (8)

  1. 液透過性層と、液不透過性層と、前記液透過性層及び前記液不透過性層の間の吸収体とを備える吸収性物品であって、
    前記吸収体が、熱可塑性樹脂繊維及びセルロース系吸水性繊維を含み且つ一方の表面及び他方の表面を有する吸収コアと、前記一方の表面を被覆する被覆シートとを有し、
    前記吸収コアが、前記熱可塑性樹脂繊維のうち、前記一方の表面に露出する第1の部分と、前記他方の表面に露出する第2の部分と、第1の部分及び第2の部分を連結する連結部分とを有するものを含み、
    前記吸収コアの、前記他方の表面に存在する前記熱可塑性樹脂繊維の量が、前記一方の表面に存在する前記熱可塑性樹脂繊維の量よりも多く、
    前記吸収コアの、前記他方の表面に存在する、前記熱可塑性樹脂繊維の前記セルロース系吸水性繊維に対する比率が、前記一方の表面に存在する、前記熱可塑性樹脂繊維の前記セルロース系吸水性繊維に対する比率よりも高く、
    前記吸収体が、少なくとも前記吸収コア及び前記被覆シートをエンボスすることにより形成されたエンボス部を含み、そして
    前記吸収体が、接着部を間に挟んで、前記吸収体の肌側に隣接する層及び前記吸収体の着衣側に隣接する層に接合されている、
    ことを特徴とする、前記吸収性物品。
  2. 前記被覆シートが熱可塑性樹脂繊維を含み、前記エンボス部において、前記被覆シートの熱可塑性樹脂繊維が、前記吸収コアの熱可塑性樹脂繊維と融着している、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記吸収体が、前記吸収コアと、前記被覆シートとの間に接着部を含む、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記被覆シートが、前記液透過性層に接合されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  5. 前記吸収コアの前記他方の面が、前記吸収性物品を構成するフィルム層に接合されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  6. 前記フィルム層が前記液不透過性層であり、前記吸収性物品が、前記液不透過性層の着衣側の面に、前記吸収性物品を着衣に固定するための固定部を有する、請求項5に記載の吸収性物品。
  7. 前記吸収コアが、100Pa以上の、厚さ方向の引張強さを有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  8. 吸収性物品用の吸収体であって、
    前記吸収体が、熱可塑性樹脂繊維及びセルロース系吸水性繊維を含み且つ一方の表面及び他方の表面を有する吸収コアと、前記一方の表面を被覆する被覆シートとを有し、
    前記吸収コアが、前記熱可塑性樹脂繊維のうち、前記一方の表面に露出する第1の部分と、前記他方の表面に露出する第2の部分と、第1の部分及び第2の部分を連結する連結部分とを有するものを含み、
    前記吸収コアの、前記他方の表面に存在する前記熱可塑性樹脂繊維の量が、前記一方の表面に存在する前記熱可塑性樹脂繊維の量よりも多く、
    前記吸収コアの、前記他方の表面に存在する、前記熱可塑性樹脂繊維の前記セルロース系吸水性繊維に対する比率が、前記一方の表面に存在する、前記熱可塑性樹脂繊維の前記セルロース系吸水性繊維に対する比率よりも高く、そして
    前記吸収体が、少なくとも前記吸収コア及び前記被覆シートをエンボスすることにより形成されたエンボス部を含む、
    ことを特徴とする、前記吸収体。
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