JP6274966B2 - コークス乾式消火設備の装入装置 - Google Patents
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現在は乾式消火方式(不活性ガスを流し、この冷却ガス流で消火し温度を下げる)が主流になっており、コークス炉から押し出された赤熱コークスをバケットに積載し、コークス消火設備の炉頂部から炉内に装入している。
下記特許文献1には、コークス乾式消火設備における装入時の発塵防止装置が開示されている。この発塵防止装置は、バケットを集塵ダクト付きの走行フード内に収め、バケット走行中も集塵する走行集塵と、炉蓋の開閉に伴って移動する下部装入ホッパの移動範囲全体を囲って集塵する局所集塵とを行って、発塵が周囲に飛散するのを防止している。
このように、上記従来技術は、発塵に対する非常に高い要求を満足するものであるが、構造が複雑であり、ユーザーに高い設備管理能力が要求されると共に、コスト高であるという問題がある。
この構成を採用することによって、本発明では、上部装入ホッパにバケットゲートの開閉動作に応じて開閉する防塵ゲートを設けることにより、バケットが上部装入ホッパから離れても、上部装入ホッパの上部を閉じることができる。そして、上部装入ホッパにおいて防塵ゲートよりも下部に接続された第1集塵ダクトから、上部装入ホッパの内部に籠った発塵を吸気することができる。したがって、走行集塵のように、バケットを上部装入ホッパから離間する前に、走行フードで上部装入ホッパの上部を覆って発塵を防止する必要がない。
また、本発明では、炉蓋を閉じる際に、下部装入ホッパが装入口と非対向となる非対向位置に移動して上部装入ホッパの下部から離れても、下部装入ホッパの上部が露出しないように防塵フードで蓋をすることができる。そして、防塵フードに接続された第2集塵ダクトから、下部装入ホッパの内部に籠った発塵を吸気することができる。したがって、局所集塵のように、下部装入ホッパの移動範囲全体を覆って発塵を防止する必要がない。
したがって、本発明によれば、走行集塵及び局所集塵のような構造を採用することなく、構造が単純で扱いやすく低コストで発塵が周囲に飛散するのを防止することができる。
この構成を採用することによって、本発明では、防塵ゲートにローラを設けることにより、バケットゲートと防塵ゲートとの摩擦抵抗が低減するため、バケットゲートが防塵ゲートを開くための負荷を低減することができる。
この構成を採用することによって、本発明では、防塵ゲートにカウンターウェイトを設けることにより、バケットゲートが防塵ゲートを押し開く際に、防塵ゲートがバケットゲートに追従して動作することができる。
この構成を採用することによって、本発明では、防塵ゲートにおいて下部装入ホッパの移動方向における手前側に第2集塵ダクトを接続することにより、下部装入ホッパが上部装入ホッパの下部から離れた直後から、下部装入ホッパの内部に籠った発塵を吸気することができる。
この構成を採用することによって、本発明では、第2集塵ダクトを開閉する開閉装置を設けることにより、下部装入ホッパが非対向位置に移動する前の吸気を停止し、エネルギー消費を抑えることができる。
この構成を採用することによって、本発明では、第1集塵ダクトと第2集塵ダクトとをダクトの下流側で合流させることにより、吸気系を共通化して設備コストを抑えることができる。
この構成を採用することによって、本発明では、第3集塵ダクトを設けることにより、上部装入ホッパと下部装入ホッパとの間から発生する発塵を防止することができる。
この構成を採用することによって、本発明では、防塵フードにおいて下部装入ホッパの上部の開口縁に沿って第2集塵ダクトから吸気を行うことにより、防塵フードと下部装入ホッパとの隙間からの吸気風量を制御し易くなり、第2集塵ダクトの吸気に起因する防塵フードと下部装入ホッパとの隙間からの逆流による粉塵の飛散を防止することができる。
この構成を採用することによって、本発明では、防塵フードの下面を平板状に形成し、移動する下部装入ホッパと干渉することなく、下部装入ホッパの上部との隙間を小さく維持することで、粉塵の飛散を防止することができる。
この構成を採用することによって、本発明では、非対向位置に位置する下部装入ホッパの下方に吸気制御板を設け、下部装入ホッパの下部と対向させることで、防塵フードと下部装入ホッパの上部との間に形成される隙間における風量不足を抑制し、その隙間からの逆流による粉塵の飛散を防止することができる。
コークス乾式消火設備の装入装置1は、コークス2が装入されるチャンバー3と、コークス2を搬送するバケット10と、バケット10からコークス2を受ける上部装入ホッパ20と、上部装入ホッパ20からコークス2を受けチャンバー3に装入する下部装入ホッパ30と、コークス装入時に飛散したコークス2を集塵する集塵装置40と、を有する。
図3〜図9は、本発明の実施形態におけるコークス乾式消火設備の装入装置1の動作を説明するための図である。
また、バケットゲート11と防塵ゲート23が開かれると、コークス2がチャンバー3に装入され、内部で発塵が起こる。このため、コークス2の装入時には、上部集塵装置41を作動させておく。
図10は、本発明の一別実施形態における防塵フード46aを示す構成図である。図11は、本発明の一別実施形態における防塵フード46bを示す構成図である。図12は、本発明の一別実施形態における下部集塵装置42を示す構成図である。図13は、図12における矢視A−A図である。図14は、比較例としての防塵フード46cを示す構成図である。なお、以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部材については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
また、図13に示すように、吸気制御板60と装入口4との間に、吸気制御板60と隙間63を形成するように板部材61を配置し、その隙間63の下方にパン62を配置する。この構成によれば、非対向位置に位置する下部装入ホッパ30から吸気制御板60上に落下して堆積した粉塵を、下部装入ホッパ30の移動によって隙間63からパン62に落下させるスクレイパー作用が得られる。したがって、設備内が粉塵によって汚染され難くなり、ユーザーに高い設備管理能力(保全能力)を要求することなく、低コストで扱いやすい構造とすることができる。
Claims (10)
- コークスが装入される装入口を有するチャンバーと、
前記チャンバーの上方に設けられ、前記装入口に対向する対向位置と前記装入口に非対向となる非対向位置との間で移動する下部装入ホッパと、
前記下部装入ホッパの上方に設けられ、前記対向位置に位置する前記下部装入ホッパと対向する上部装入ホッパと、
前記上部装入ホッパの上方に前記コークスを搬送すると共に、底部を開閉するバケットゲートを備えるバケットと、
前記バケットゲートの開閉動作に応じて前記上部装入ホッパの上部を開閉する防塵ゲートと、
前記上部装入ホッパにおいて前記防塵ゲートよりも下部に接続された第1集塵ダクトと、
前記非対向位置に位置する前記下部装入ホッパの上方に位置し、前記下部装入ホッパの上部に蓋をする防塵フードと、
前記防塵フードに接続された第2集塵ダクトと、を有する、ことを特徴とするコークス乾式消火設備の装入装置。 - 前記防塵ゲートは、前記バケットゲートとの接触部にローラを有する、ことを特徴とする請求項1に記載のコークス乾式消火設備の装入装置。
- 前記防塵ゲートは、前記バケットゲートの開閉動作時の押圧によって開閉するためのカウンターウェイトを有する、ことを特徴とする請求項1または2に記載のコークス乾式消火設備の装入装置。
- 前記第2集塵ダクトは、前記防塵フードにおいて、前記下部装入ホッパの対向位置から非対向位置への移動方向における手前側に接続されている、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のコークス乾式消火設備の装入装置。
- 前記下部装入ホッパの移動に応じて前記第2集塵ダクトを開閉する開閉装置を有する、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のコークス乾式消火設備の装入装置。
- 前記第1集塵ダクトと前記第2集塵ダクトは、ダクトの下流側で合流している、ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のコークス乾式消火設備の装入装置。
- 前記上部装入ホッパと前記下部装入ホッパとの間で吸気を行う第3集塵ダクトを有する、ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のコークス乾式消火設備の装入装置。
- 前記第2集塵ダクトは、前記防塵フードにおいて、前記下部装入ホッパの上部の開口縁に沿って吸気を行う、ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のコークス乾式消火設備の装入装置。
- 前記防塵フードの下面が平板状に形成されている、ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のコークス乾式消火設備の装入装置。
- 前記非対向位置に位置する前記下部装入ホッパの下方に位置し、前記下部装入ホッパの下部と対向する吸気制御板を有する、ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のコークス乾式消火設備の装入装置。
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