JPH0149189B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はコークス乾式消火設備における赤熱コ
ークス装入装置に関する。

従来使用されているコークス乾式消火設備にお
ける赤熱コークス装入装置を第１図について説明
すると、ａはコークス乾式消火設備の冷却塔であ
つて、その上部には水封トラフｂを介して装入ホ
ツパーｃが取付けられている。ｄは赤熱コークス
ｅを運搬して来るバケツトであつて、その下端に
はバケツトゲートｆが開閉自在に取付けられてい
る。

赤熱コークスｅを運搬して来たバケツトｄは、
装入ホツパーｃの直上で停止する。そしてバケツ
トゲートｆを開くと、バケツトｄによつて運搬さ
れて来た赤熱コークスｅはバケツトｄから落下
し、装入ホツパーｃを経て冷却塔ａ内に装入され
る。

バケツトｄ内が空になると、第２図に示すよう
に、バケツトゲートｆを閉じてバケツトｄは直ち
に上昇し、次の赤熱コークスを運搬するために移
動して行く。このように冷却塔ａ内に赤熱コーク
スｅが装入されると、冷却塔ａ内の上部と装入ホ
ツパーｃ内とには粉塵ｇが発生する。そしてバケ
ツトｄが装入ホツパーｃの上部から移動し去つた
後は、装入ホツパーｃの上部は開状態となるため
粉塵ｇが大気中に飛散し、環境を悪化していた。
このような環境悪化を防ぐため、バケツトｄから
冷却塔ａ内に赤熱コークスｅを装入し終つた直後
にバケツトｄを上昇させず、バケツトゲートｆを
閉じた状態で粉塵ｇが鎮静するまでバケツトｄを
装入ホツパーｃに接したままにしておくことが有
効である。ところがこのようにすると、赤熱コー
クス装入のサイクルタイムが長くなるという欠点
を生じてしまう。

本発明は、特別な駆動力を要することなしに、
赤熱コークス装入の際における大気中への粉塵の
飛散を防止し、しかもサイクルタイムが長くなら
ないようにすることを目的としてなしたもので、
移動フードで包囲されて冷却塔の装入口上方では
水平方向に移動するコークス運搬用バケツトと関
連して前記装入口に対し装入ホツパーと炉蓋を交
互に切替え設置して冷却塔への赤熱コークスの装
入を行うようにしたコークス乾式消火設備におけ
る赤熱コークス装入装置において、前記装入ホツ
パーを、装入口上方に位置し集塵口を備えた上部
ホツパーと、前記炉蓋と交互に装入口上への切替
え設置を行うようにした下部ホツパーとに分割す
ると共に、前記上部ホツパー上への移動フードの
水平移動により該移動フードに押されて上部装入
ホツパー上から退去し、移動フードの上部ホツパ
ー上からの退去により上部ホツパー上に復帰して
上部ホツパーの閉塞を行うスライド式の発塵防止
カバーを設けたことを特徴とする。

以下本発明の実施例を図面を参照して説明す
る。

第３，４図に示す如くコークス乾式消火設備の
冷却塔１の上部には、装入口２があり、その周辺
は水封トラフ３が設けられている。冷却塔１上部
に設けられる装入ホツパーは、上部ホツパー４と
下部ホツパー５によつて構成されており、上部ホ
ツパー４は昇降を行い、下部ホツパー５は昇降と
杉平移動を行つて炉蓋６と交互に装入口２にセツ
トされるようになつている。また前記上部ホツパ
ー４には集塵口７が設けられて赤熱コークス８の
装入中に発生する含塵ガスを吸引できるようにな
つていると共に、下部ホツパー５には前記水封ト
ラフ３に入ることによりガスシールを行うように
した水封スカート９が設けられている。更に上部
ホツパー４の上端部の全周にわたり固定式のシー
ルデツキ１０が設けられると共に、バケツト１１
の移動方向（水平方向）に沿つてレール１２が設
けられ、該レール１２上に車輪１３を介して走行
する発塵防止カバー１４が設けられている。一
方、コークスの運搬を行うバケツト１１にはバケ
ツトゲート１１′及びカバー１５が設けられてお
り、更にバケツト１１の外周は、集塵口１６を備
えて内部の含塵ガスを吸引するようにした移動フ
ード１７によつて覆われている。

発塵防止カバー１４は、その駆動源を移動フー
ド１７の走行力と、発塵防止カバー１４にワイヤ
ロープ１８及び滑車１９を介して取付けられたカ
ウンターウエイト２０による復元力によつてい
る。そのため、移動フード１７と発塵防止カバー
１４が接触する際のシヨツクを軽減するために、
発塵防止カバー１４におけるフード側の接触部２
１に当る位置に緩衝器２２が設けられ、また発塵
防止カバー１４が復元して上部ホツパー４上を覆
う位置に来たときにその位置を係止する緩衝器２
３がシールデツキ１０上に設けられている（第５
図参照）。

次に作用を説明する。

第３図は、発塵防止カバー１４が上部ホツパー
４上を閉塞した位置にある状態を示している。赤
熱コークス８の装入時は、この状態からまず赤熱
コークス８を積載したバケツト１１を移動フード
１７内に保持した状態で装入口２方向に移動す
る。すると、移動フード１７の接触部２１が緩衝
器２２に当つて発塵防止カバー１４を押し開きな
がら移動する。このとき、同時に炉蓋６と下部ホ
ツパー５も移動し、装入口２上に下部ホツパー５
がセツトされる。

移動フード１７を第４図に示すように装入ホツ
パー４，５上にセツトした後、バケツトゲート１
１′を開けて赤熱コークス８を冷却塔１内に装入
する。このとき発生する発塵ガスＧは、上部ホツ
パー４に設けた集塵口７と移動フード１７に設け
た集塵口１６によつて吸引されるために、外部に
飛散するようなことはない。

コークスの装入が完了すると、バケツトゲート
１１′が閉じられ、第５図に示すように空になつ
たバケツト１１を保持したまま移動フード１７が
装入口２上を離れる。このとき発塵防止カバー１
４は、カウンターウエイト２０による復元力によ
り移動フード１７に接触してシールを保持したま
ま装入口２上方に移動し、上部ホツパー４上を閉
塞する位置に来たとき、緩衝器２３により係止さ
れる。同時に下部ホツパー５と炉蓋６が移動し、
装入口２が閉塞される。この間、集塵口７による
吸引が行われており、発塵防止カバー１４と上部
ホツパー４が集塵フードとしての作用を果すこと
により、粉塵が外部に飛散することを防止する。

尚、本発明は上記実施例にのみ限定されるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内にお
いて種々変更を加え得るものである。

上述した本発明のコークス乾式消火設備におけ
る赤熱コークス装入装置によれば、下記の如き優
れた効果を奏し得る。

(i) コークス運搬装置のバケツトが装入ホツパー
上部に位置してコークスの装入が行われるとき
以外も発塵防止カバーによつて装入ホツパー上
を閉塞し、外部への粉塵の飛散を防止すること
ができる。

(ii) 発塵防止カバーがコークス運搬装置と連動し
て装入ホツパー上から退去し、且つカウンター
ウエイトにより装入ホツパー上に復帰するよう
になつているので、何等特別な駆動装置を必要
としないと共に、構成が簡単化してメンテナン
スが容易となる。

(iii) 装入完了後、コークス運搬装置のバケツトを
直ちに巻上が開始できるので、サイクルタイム
が短縮できる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は従来装置の断面図、第３図は
本発明の一実施例の断面図、第４図及び第５図は
第３図の作動状態を示す断面図である。 １は冷却塔、２は装入口、４は上部ホツパー、
５は下部ホツパー、６は炉蓋、７は集塵口、１０
はシールデツキ、１１はバケツト、１１′はバケ
ツトゲート、１２はレール、１４は発塵防止カバ
ー、１５はカバー、１６は集塵口、１７は移動フ
ード、１８はワイヤロープ、２０はカウンターウ
エイト、２２，２３は緩衝器を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 移動フードで包囲されて冷却塔の装入口上方
   では水平方向に移動するコークス運搬用バケツト
   と関連して前記装入口に対し装入ホツパーと炉蓋
   を交互に切替え設置して冷却塔への赤熱コークス
   の装入を行うようにしたコークス乾式消火設備に
   おける赤熱コークス装入装置において、前記装入
   ホツパーを、装入口上方に位置し集塵口を備えた
   上部ホツパーと、前記炉蓋と交互に装入口上への
   切替え設置を行うようにした下部ホツパーとに分
   割すると共に、前記上部ホツパー上への移動フー
   ドの水平移動により該移動フードに押されて上部
   装入ホツパー上から退去し、移動フードの上部ホ
   ツパー上からの退去により上部ホツパー上に復帰
   して上部ホツパーの閉塞を行うスライド式の発塵
   防止カバーを設けたことを特徴とするコークス乾
   式消火設備における赤熱コークス装入装置。