JPS6011077Y2 - コ−クス冷却塔の集塵装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は赤熱コークスの乾式冷却設置におけるコークス
冷却塔へのコークス装入部の集塵装置に関する。

コークス冷却塔に赤熱コークスを装入する際、多量のダ
クトが舞い上り飛散する問題がある。

このため従来から種々の集塵装置が考えられている。

第１図は従来の集塵装置の一例を示すもので冷却塔ａの
装入口す上部に装入ホッパーＣを横移動可能に設け、巻
上装置ｄにより前記装入ホッパーＣ上に吊下は移動可能
なパケットｅを設けると共に、該パケットｅ外周及び前
記装入ホッパーＣの上部を包囲し得る防塵フードｆを前
記巻上装置ｄに吊下げて設け、且つ巻上装置ｄの走行方
向に沿って設けた集塵ダクトｇに前記防塵フードｆを常
時接続されておくための接続ダクトｈを前記防塵フード
ｆに設けた構成を有している。

しかしかかる従来装置においては、防塵フードｆをパケ
ットｅ全体を取囲むように設けるために大変大掛りとな
り、しかも重量の大きな防塵フードｆをパケットｅと共
に巻上装置ｄにて吊下げ移動させなければならなく、ま
た移動のために防塵フードｆと集塵ダクトｇとの取合い
が複雑となって面倒である、等の問題点を有していた。

第２図は従来の集塵装置の他の例を示すもので、冷却塔
ａの装入口す上部に横移動可能に設ける装入ホッパーＣ
に、伸縮部ｉを備えた集塵ダクトｊを一体に取付けた構
成を有している。

図中第１図と同一符号を付したものは同一のものを示す
。

しかしかかる従来装置においては、第１図の装置に比し
防塵フードを省略することができるが、集塵ダクトｊの
伸縮部ｉの構造が複雑になり、しかも集塵ダクトｊを設
けることにより装入ホッパー〇移動のための駆動装置が
大型化する、等の問題点を有していた。

本考案は上記夫々の従来装置のもつ問題点を解決すべく
なしたもので、コークス冷却塔の装入口上部外周に、内
外側に水封トラフを設けると共に、該内外側の水封トラ
フ間に開閉ドアを有した集塵ダクトを設け、且つコーク
ス装入用のパケットに、該パケットの下部を取囲む通路
を形成すると共に、パケットの下降時前記内外側の水封
トラフに挿入してシールを行う内外側のシール板、及び
前記開閉ドアを押し開いて前記通路を前記集塵ダクトに
連通せしめるドア押開き材を備えたパケットフードを設
けたことを特徴とするコークス冷却塔の集塵装置、に係
るものである。

以下図面について本考案の実施例を説明する。

第３図〜第６図は本考案の一例を示すもので、冷却塔１
の装入口２における上側外周に装入口２を取囲む如く内
側水封トラフ３を設け、且つ該内側水封トラフ３の外周
に集塵ダクト４を設け、更に該集塵ダクト４上側におけ
る前記内側水封トラフ３と所要の間隔を隔てた位置に外
側水封トラフ５を設ける。

また前記内外側の水封トラフ３，５における集塵ダクト
４に、常時はばね６によって閉塞されており上方からの
力の作用により開くようにした開閉ドア７を設ける。

また図示しない巻上装置にワイヤ８、フック９等を介し
て吊下げ支持するパケット１０の下側に、パケット１０
の底部下側に開口する通路１１を形成したパケットフー
ド１２を設ける。

パケット１２には、前記内側水封トラフ３内に挿入して
シールを行うための内側シール板１３、及び外側水封ト
ラフ５内に挿入してシールを行うための外側シール板１
４、並びに前記開閉ドア７の開閉を行わせるためのドア
押開き材１５が設けられており、且つ前記通路１１を集
塵ダクト４に連通させるための連通口１６が設けられて
いる。

また通路１１内のダストが内側水封トラフ３に侵入する
のを防止するための防塵板１７、及び連通口１６からの
ガス中のダストが外側水封トラフ５に侵入するのを防止
するための防塵板１８が設けられている。

図中１９はピン２０により開閉するパケット１０の底板
を示す。

また炉蓋開閉装置２１により冷却塔装入口２の開閉を行
う炉蓋２２に、前記内側水封トラフ３に挿入してシール
を行う炉蓋シール板２３を設ける。

次に作用を説明する。

第６図は冷却塔１内でコークスの冷却を行っている状態
であり、装入口２は炉蓋２２により閉塞され、且つ内側
水封トラフ３に炉蓋シール板２３が挿入されてシールが
行われている。

コークスの装入に当っては、まず炉蓋２２を炉蓋開閉装
置２１により第３図仮想線で示すように取外した後、コ
ークスを運搬して来たパケット１０を装入口２上に降下
させる。

するとパケットフード１２の内外側のシール板１３．１
４が夫々内外側の水封トラフ３，５内に挿入されると共
にドア押開き材１５により開閉ドア７が開けられて通路
１１とに集塵ダクト４が連通せしめられる。

またパケット１０が図示しない支持台上に載置されるこ
とにより底板１９が開いて内部のコークスが冷却塔１内
部に装入されるが、このとき発生するダストは、通路１
１、連通口１６を介してすべてに集塵ダクト４に吸引さ
れることになり、しかも内外側の水封トラフ３，５にシ
ールによりダストの外部への飛散を完全に防止すること
ができる。

また防塵板１７．１８により内外側の水封トラフ３．５
へのダストの侵入を押えるようにしているのでシール用
水の汚れを極力押えることができる。

コークスの装入が終了した後パケット１０を巻上げると
、内外側のシール１３．１４が内外側の水封トラフ３，
５から引き抜かれると共に、ドア押開き材１５の上昇に
より開閉ドア７がばね６の力により閉塞される。

続いて第６図に示すように炉蓋２２により装入口２を閉
塞する。

尚、本考案は上記実施例にのみ限定されるものではなく
、本考案の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を
加え得るものである。

上述した本考案のコークス冷却塔の集塵装置によれば、
下記の如き優れた効果を奏し得る。

（１）コークス冷却塔の装入口部に、内外側の水封トラ
フ及び開閉ドアを備えた集塵ダクトを設け、且つパケッ
トに、通路、及びパケット下降時前記トラフに挿入され
る内外側のシール板、前記開閉ドアを押し開いて前記通
路を集塵ダクトに連通させるドア押開き材を有したパケ
ットフードを設けた構成を有しているので、従来装置に
比し、装入ホッパーを不要とし、且つ移動を必要とする
部材即ちパケットフードの構成の小型、軽量化が図れる
ので装置全体の簡略化が図り得られると共に、装置の高
さ寸法を極力小さくすることができる。

（１１）集塵ダクトが固定であるため構造が簡単且つコ
ンパクトとなる。

（ｉｉｉ） 上記（ｉ）（ｉｉ）により安価に実施で
きる。

■ 内外側の水封トラフにより２重にシールするので、
ダストの外部への飛散を完全に防止できる Ｍ 内外側の水封トラフとパケットフードによるシール
機構により、大気の引き込みが少ないので、集塵ダクト
によるダストの吸引にロスがなく効率の良い集塵が可能
となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の集塵装置の一例を示す説明図、第２図は
従来の集塵装置の他の例を示す説明図、第３図は本考案
の一実施例を示す切断側面図、第４図は第３図の■部分
の拡大詳細図、第５図は第３図の■方向矢視図、第６図
は炉蓋による装入口の閉塞状態を示す説明図である。 １は冷却塔、２は装入口、３は内側水封トラフ、４は集
塵ダクト、５は外側水封トラフ、７は開閉ドア、１０は
パケット、１１は通路、１２はパケットフード、１３は
内側シール板、１４は外側シール板、１５はドア押開き
板、１６は連通口、１７．１８は防塵板を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コークス冷却塔の装入口上部外周に、内外側に水封トラ
   フを設けると共に、該内外側の水封トラフ間に開閉ドア
   を有した集塵ダクトを設け、且つコークス装入用のパケ
   ットに、該パケットの下部を取囲む通路を形成すると共
   に、パケットの下降時前記内外側の水封トラフに挿入し
   てシールを行う内外側のシール板、及び前記開閉ドアを
   押し開いて前記通路を前記集塵ダクトに連通せしめるド
   ア押開き材を備えたパケットフードを設けたことを特徴
   とするコークス冷却塔の集塵装置。