JPS5943375Y2 - コ−クス乾式消火設備における冷却塔装入口の出煙防止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はコークス乾式消火設備、いわゆるＣＤＱ設備
における冷却塔装入口の白煙防止装置に関するものであ
る。

従来、この種のコークス乾式消火設備において、冷却塔
上部の装入口を炉蓋により閉蓋しているときは、その閉
蓋と共に炉蓋のスカート部を装入口周囲の封液を満した
トラフ内に挿入して水封することにより、周囲へのガス
漏れなどを防止できるのであるが、赤熱コークスを装入
するために炉蓋を開いたときには、冷却塔内部の比較的
大量のＣ０３ＣＨ系有害ガスと内部循環不活性ガス、主
としてＮ２ガスとが粉塵と一緒に炉内圧およびおおよそ
ｉ、ｏｏｏ℃の高温ドラフトにより大気中に放出されて
、公害対策上問題となるものであった。

現状としてはコークス乾式消火設備自体が大型、すなわ
ち大容量化されてきているが、コークス炉自体ハ既存の
設備を利用しているので、このコークス炉から押出され
てくる１パケット当りの赤熱コークス量はほぼ一定量と
なって、消火設備への装入回数が多くなり、このために
炉蓋を開いている時間の占める割合も大きく１、徒らに
有害ガスおよび粉塵の放出量が増加するもので、例えば
ｉ。

ＯＴ／）（ｒの消火設備においては、粉塵を含む有害ガ
スの放出量が６，０００〜７，０００ｙ＃ンＨｒ とな
り、極めて憂慮すべき状態にある。

この考案は従来のこのような実情に鑑み、冷却塔開蓋時
のこのような不都合を改善するために創案されたもので
あり、その目的は装入口から炉蓋又はホッパーを取外し
た時及び装入口にホッパーを取付けた時に、装入口又は
ホッパーの投入口から冷却塔内の粉塵を含む有害ガスが
大気中へ放出することを防止することができるコークス
乾式消火設備における冷却塔装入口の白煙防止装置を提
供するにある。

本考案は上記目的を達成するために、互いに並列結合さ
れ、冷却塔の装入口に着脱自在に被嵌される炉蓋および
ホッパーと、上記装入口の周囲に設ゆられ、炉蓋及びホ
ッパーのスカート部を受は入れて水封するトラフと、上
記装入口に設げられた上記炉蓋又はホッパーが装入口か
ら取外されたときに、該装入口を遮断するエアカーテン
を形成する第１のエアカーテン形成手段と、上記ホッパ
ーの投入口に設けられ、ホッパーを装入口に被嵌させた
ときに投入口を遮断するエアカーテンを形成する第２の
エアカーテン形成手段とを備えたことを特徴とする。

以下、この考案装置の一実施例につき、添付図面を参照
して詳細に説明する。

添付図面、第１図ないし第３図は、この実施例装置の構
成と共に、そのコークス装入時の使用状態な順欠段階的
に示している。

これらの各図において、冷却塔１は上部に装入口２を開
口してあり、かつこの装入口２の周囲には、水などの封
液４を満したトラフ３を設けると共に、その外側方にあ
って装入口２の開口面を充分に覆うに足る範囲で、エア
カーテンによるシールを行なうための第１のエアカーテ
ン形成手段としてエアの吹出し口５と吸込み口６とを相
対峙するように配設させ、それぞれの管路に電磁弁など
によるエアの吹出し仕切弁７、吸込み仕切弁８を介在さ
せである。

また前記装入口２に対してそれぞれ着脱自在に被嵌し得
るようにした炉蓋９とホッパー１０とは、それぞれに前
記トラフ３に挿入させるスカート部１１．１２を有して
、連結部１３により相互に並列結合しており、さらにホ
ンパー１０の投入口１４にも、その開口面を充分に覆う
に足る範囲で、エアカーテンによるシールを行なうため
の第２のエアカーテン形成手段としてエアの吹出し口１
５と吸込み口１６とを相対峙して配設させ、かつ同様に
それぞれの管路に電磁弁などによるエアの吹出し仕切弁
１７、吸込み仕切弁１８を介在させたものである。

しかしてこの実施例構成にあって、コークス装入時以外
は、第１図に示したように装入口２を炉蓋９により閉蓋
させると共に、そのスカート部１１をトラフ３内に挿入
して水封することにより、この装入口２からの有害ガス
の漏洩を完全に阻止できる。

続いでコークス装入に際しては、まず、第２図に示すよ
うに、装入口２から炉蓋９を取り外して開蓋すると、そ
の水封解除の信号により各仕切弁７． ８が開弁され、
装入口２からの有害ガスの放出を阻止するのに十分な圧
力のエアを、吹出し口５から吹き出させて吸込み口６よ
り吸込ませることで、この装入口２の開口全面を今度は
エアカーテンによりシールして、同様にこの炉蓋９を取
り外した状態でも有害ガスの漏洩を阻止できる。

ついで第３図に示すように炉蓋９を取り外したのちの装
入口２にホッパー１０を被嵌させると共に、そのスカー
ト部１２をトラフ３内に挿入して水封することにより、
との水封完了の信号でさきの各仕切弁７． ８が閉弁さ
れて、装入口２でのエアカーテンが停止し、同時に各仕
切弁１７．１８が開弁されて、ここでもまた吹出し口１
５と吸込み口１６との間で、このホッパー１０の投入口
１４全面をエアカーテンによりシールし、同様に炉蓋９
に代えてホッパー１０を被嵌した状態でも、装入口２と
ホッパー１０との間は水封により、かつホンパー１０の
投入口１４はエアカーテンシールにより、これらからの
有害ガスの漏洩を阻止できるのである。

そしてこのホッパー１０の投入口１４からはエアカーテ
ンを通して赤熱コークスの装入が可能であり、その装入
後は前記と逆の順序で、ホッパー１０を取り外したのち
、炉蓋９により装入口２を閉蓋して操業を続ければよい
のである。

このホッパー１０を取外してからｒ蓋９を閉蓋するまで
の間、エアカーテンによって装入口２がシールされてい
ること勿論である。

以上要するに本考案によれば、次の如き優れた効果を発
揮する。

１、装入口から炉蓋又はホッパーを取外した時には、そ
の装入口を第１のエアカーテン形成手段によるエアカー
テンシールによって遮断することができ、装入口にホッ
パーを取付けた時には、そのホッパーの投入口を第２の
エアカーテン形成手段によるエアカーテンシールによっ
て遮断することができる。

２、従って、装入口と炉蓋又はホッパーとの間をシール
する水封シールと相俟って、冷却塔内を大気に開放させ
る機会を完全に阻止することができるので、冷却塔内の
粉塵を含む有害ガスの大気中への放出を遮断することが
でき、公害対策上極めて有益である。

３、また、構造が簡単であるため、容易かつ安価に実施
することができる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案に係わる冷却塔装入日出煙防止装置の一
実施例を示すもので、第１図は同装置の概略断面図、第
２図及び第３図はその使用状態を夫々示す概略断面図で
ある。 図中、１は冷却塔、２は装入口、３はトラフ、４は封液
、５．６は第１のエアカーテン形成手段である吹出し口
と吸込み口、１５．１６は第２のエアカーテン形成手段
である吹出し口と吸込み口、９は炉蓋、１０はホッパー
、１１．１２はスカート部、１４は投入口である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 互いに並列結合され、冷却塔の装入口に着脱自在に被嵌
   される炉蓋およびホッパーと、上記装入口の周囲に設け
   られ、炉蓋及びホッパーのスカート部を受げ入れて水封
   するトラフと、上記装入口に設げられ上記炉蓋又はホッ
   パーが装入口から取外されたときに、該装入口を遮断す
   るエアカーテ／を形成する第１のエアカーテン形成手段
   と、上記ホッパーの投入口に設けられ、ホッパーな装入
   口に被嵌させたときに投入口を遮断するエアカーテンを
   形成する第２のエアカーテン形成手段とを備えたことを
   特徴とするコークス乾式消火設備における冷却塔装入口
   の白煙防止装置。