JPS6026106Y2 - コ−クス乾式消火設備における切出装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、コークス乾式消火設備の最下端部に設けられ
たコークスの切出装置の改良に関するものである。

コークス炉より抽出された赤熱コークスの熱エネルギー
を回収するため、コークス乾式消火設備が近年多く採用
されている。

従来使用されているコークス乾式消火設備の一例を第１
図について説明すると、冷却塔１の最上部には赤熱コー
クス投入口２があって、冷却塔１内に赤熱コークス３を
投入するようになっている。

冷却塔１には循環ガス吹出口４および循環ガス排出口５
が設けてあって、例えば一酸化炭素を１５％程度含んだ
循環ガスを循環ガス吹出口４から冷却塔１内へ吹き込み
、赤熱コークス３を熱交換した循環ガスを循環ガス排出
口５から冷却塔１の外に排出して、冷却塔１内の赤熱コ
ークス３を冷却するぐうになっている。

循環ガス排出口５から冷却塔１の外に排出された循環ガ
スは、図示しない配管によって排熱ボイラー等に導びか
れ、赤熱コークス３と熱交換したエネルギーは有効に利
用されるようになっている。

冷却塔１の下部には、第２図にも示すようにコークス切
出口６があって、ここに切出弁７が設けられている。

切出弁７は平板状の弁であって、その平面方向にスライ
ドしてコークス切出口６を開閉するようになっている。

切出弁７が開くと、冷却塔１内で冷却されたコークス８
は下方の計量ホッパー９に切り出される。

そして計量ホッパー９に一定量のコークス８が切り出さ
れると、切出弁７は閉じられるようになっている。

計量ホッパー９の下端には上部ゲート弁１０が開閉可能
に取り付けられており、その外部は中間バンカー１１に
つながっている。

中間バンカー１１の下端には下部ゲート１２が開閉可能
に取り付けられていて、その下方には排出ホッパー１３
、コンベヤ１４が順次設けられており、計量ホッパー９
から中間バンカー１１、排出ホッパー１３を通って排出
されたコークスを、コンベヤ１４によって搬出するよう
になっている。

冷却塔１内には、前述したように赤熱コークス３を冷却
するため循環ガスが供給されている。

この循環ガスは温度２００〜２５０℃、圧力は３００〜
５〇−Ａｑ程度であるが、一酸化炭素を含んでいるので
、公害対策上循環ガスの外部への流出はできるだけ少な
い方が良い。

ところで従来の切出弁７は単にコークス８を一定量ずつ
切り出す目的でのみ作動していて、循環ガスをシールす
る構造にはなっていないかった。

このため上部ゲート弁１０、下部ゲート弁１２に対して
、閉じたときに循環ガスをシールする機能を与え、上部
ゲート弁１０と下部ゲート弁１２とを交互に開閉してい
た。

従って切出弁の下方にガスシール性のある上部ゲート弁
１０と下部ゲート弁１２とを設けなければならず、これ
に付随して中間バンカー１１も必要となるため、コンベ
ヤ１４を含んで切出弁７までの高さがｌＯｍ、程にもな
り、冷却塔１も入れた設備全体の高さは極めて高いもの
となる。

そのため、コークスパケット巻上塔、ボイラー架構等、
他の設備費の建設費も高くなり、コークス８がコークス
切出口６から落下する距離も大きくなって細分化する率
も多くなるため、コークス切出口６を低くすることが望
まれていた。

本考案は切出弁より下方の高さを大幅に短縮させて切出
設備の背丈を低くし、消火設備を小型化してコークスの
持ち上げを少なく腰設備費の低減と省エネルギー化を図
ることを目的とし、冷却塔の下部に設けられたコークス
切出口を開閉する切出弁と、前記コークス切出口の上部
外周にコークス切出口を取り囲むよう配設され前記切出
弁の周囲上面に接触、離脱し得るように配設されたパツ
キンと、前記切出弁が前記コークス切出口を閉じたとき
前記パツキンを前記切出弁の周囲上面に押圧する流体加
圧手段と、を設けたことを特徴とするコークス乾式消火
設備における切出装置を要旨とするものである。

次に本考案の一実施例を第３図ないし第８図について説
明する。

なお第１図、第２図に示した従来装置と同一部には同一
符号を付して、その説明を省略する。

冷却塔１下部には左右２個所のコークス切出口６が設け
られていて夫々のコークス切出口６の上部外周を取り囲
んで、弾性チューブ１５が設けられており、その下面に
は弾性チューブ１５と同様コークス切出口６を取り囲む
ようパツキン材１６が配設されていて、パツキン材１６
は切出弁７の周囲上面に位置している。

弾性チューブ１５には、弁１７を有する圧力流体供給管
１８と、弁１９を有し大気につながる排出管２０とが接
続されている。

弾性チューブ１５は流体加圧手段になっていて、弁１９
を閉じて弁１７を開くと、窒素ガス等の圧力流体供給管
１８から弾性チューブ１５内に供給され、第９図に示す
ように弾性チューブ１５は膨張し、スプリング２１の力
に抗してパツキン材１６を切出弁７の方すなわち下方に
移動させ、パツキン材１６を切出弁７の周囲上面に押圧
するようになっている。

これとは反対に弁１７を閉じて弁１９を開くと、スプリ
ング２１により弾性チューブ１５は圧縮され、弾性チュ
ーブ１５内に充満していた窒素ガス等の圧力流体は排出
管２０から排出されて弾性チューブ１５は収縮し、第１
０図に示すようにスプリング２１の力によってパツキン
材１６は切出弁７から離れる方向すなわち上方に移動す
るようになっている。

上述した装置において、冷却塔１内のコークス８を切り
出さない時には、切出弁７でコークス切出口６を閉じ、
弁１９を閉じて弁１７を開き、第９図に示すように弾性
チューブ１５を膨張させてパツキン材１６を切出弁７の
周囲上面に押圧する。

これによって切出弁７の周囲は気密性が保持され、循環
ガス吹出口４（第３図、第４図参照）から冷却塔１内に
吹き込まれる循環ガスが、コークス切出口６から外部に
流出しないようにシールする。

冷却塔１内で冷却してコークス８を切り出す際には予め
計量ホッパー９の下端にある上部ゲート弁１０を閉じて
おく。

そして第１０図に示すように弁１７を閉じて弁１９を開
いて弾性チューブ１５を収縮させ、パツキン材１６を切
出弁７から離れる方向に移動させ、パツキン材１６と切
出弁７との間に隙間をもたせる。

然る後切出弁７を開き、一定量のコークス８を計量ホッ
パー９に切り出す。

この際にはシール機能を有する上部ゲート弁１０が閉じ
ているので、冷却塔１内に吹き込まれている循環ガスは
、上部ゲート弁１０によって外部に流出しないようにシ
ールされる。

計量ホッパー９内に一定量のコークス８を切り出すと切
出弁７を閉じ、第９図に示すようにパツキン材１６を切
出弁７の周囲上面に押圧してコークス切出口６のシール
を行なう。

然る後上部ゲート弁１０（第３図、第４図参照）を開き
、計量ホッパー９内のコークスを排出ホッパー１３を介
してコンベヤ１４上に排出し、外部へ搬出する。

計量ホッパー９内のコークスを排出し終えると上部ゲー
ト弁１０を閉じ、再び切出弁７を開いて冷却塔１から計
量ホッパー９にコークス８を切り出すことになる。

本考案は上述したように、切出弁７は閉じている時に気
密が保たれるようにしたので、従来循環ガスをシールす
るためにのみ設けられていた中間バンカー１１、下部ゲ
ート弁１２が不要となり、切出装置が低くなって消火設
備全体の高さを低くすることができ、設備費の低減、省
エネルギー化、コークス細粉化の防止を図ることが可能
となる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のコークス乾式消火設備の縦断面図、第２
図は従来の切出装置の拡大断面図、第３図は本考案を施
したコークス乾式消火設備の縦断面図、第４図は本考案
の一実施例の拡大断面図、第５図は第４図のＶ−Ｖ方向
矢視図、第６図は第４図のＶＩ−ＶＩ方向矢視図、第７
図は第４図の■−■方向矢視図、第８図は第４図の部分
的な斜視図、第９図及び第１０図は第７図の作動説明図
である。 １・・・・・・冷却塔、６・・・・・・コークス切出口
、７・・・・・・切出弁、１５・・・・・・弾性チュー
ブ、１６・・・・・・パツキン材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 冷却塔の下部に設けられたコークス切出口を開閉する切
   出弁と、前記コークス切出口の上部外周にコークス切出
   口を取り囲むよう配設され前記切出返の周囲上面に接触
   、離脱し得るように配設されたパツキンと、前記切出弁
   が前記コークス切出口を閉じたとき前記パツキンを前記
   切出弁の周面上面に押圧する流体加圧手段とを設けたこ
   とを特徴とするコークス乾式消火設備にえける切出装置
   。