JP6274450B2 - 自動車用外板パネルの面ヒケ評価方法および面ヒケ評価装置 - Google Patents

自動車用外板パネルの面ヒケ評価方法および面ヒケ評価装置 Download PDF

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Description

本発明は、自動車用外板パネルにおける表面品質の課題の1つである表面のヒケを評価するための面ヒケ評価方法および面ヒケ評価装置に関し、特には面ヒケ対策技術の評価検討が容易な面ヒケ評価方法および面ヒケ評価装置に関するものである。
自動車の燃費向上や車体軽量化のため、車体を構成する鋼板の薄肉高張力化が推進されているが、薄肉高張力化に伴い、自動車の外板品質に悪影響を及ぼす面ヒケと呼ばれる現象が問題となっている。面ヒケとは、焼付け塗装処理後に自動車外板パネルが車体内方へ凹むように歪むことで、外観品質を損ねてしまう不具合である。
例えば、自動車用ドアの構造は一般に、ドアの外観品質を左右する外板パネルとしてのドアアウターパネルと、ドアの剛性を確保するとともにヒンジや窓ガラス昇降機構等のドア部品を支持するドアインナーパネルとが、ドアアウターパネルの周辺部を内向きにはぜ折りすることによって結合され、また、ドアの剛性および安全性を高めるために例えば厚板製チャンネル材からなる補強部材が、ドアアウターパネルとドアインナーパネルとの間に概略車体の前後方向へ延在するように配置されてその両端部をスポット溶接等でドアインナーパネルに結合され、そしてドアアウターパネルの中間部の強度を確保するためにドアアウターパネルの中間部と補強部材とがマスチック接着剤で互いに接着されて、構成されている。
このため、面ヒケの発生要因の一つとして、ドアアウターパネルと補強部材とを接着するマスチック接着剤がドア表面への焼付け塗装のための熱処理時にその熱で変形することでドアアウターパネルの変形が引き起こされるということが考えられる。なお、マスチック接着剤とは、合成ゴムを主成分とする弾性接着剤である(例えば特許文献1参照)。
この面ヒケの対策技術としては、構造接着剤とマスチック接着剤との併用で内部応力を緩和する方法などが挙げられる(例えば特許文献2参照)。
特公平07−053851号公報 特開平06−073342号公報
従来技術では、この面ヒケの評価は、製造現場における実部品の目視あるいは触感による官能評価で実施しているため容易でなかった。そこで、開発段階で性能評価あるいは対策技術を検討するために、簡便な評価手法が必要となってきた。
それゆえ本発明は、前記従来技術の課題を有利に解決した面ヒケ評価方法および面ヒケ評価装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の自動車用外板パネルの面ヒケ評価方法は、被評価対象の自動車用外板パネルに近似した凸曲面になるように湾曲させて周辺部を拘束した被評価サンプルに対し熱処理を実施し、熱処理の前後の被評価サンプルの表面の形状変化を測定することで表面のヒケを評価することを特徴とするものである。
なお、本発明の自動車用外板パネルの面ヒケ評価方法においては、好ましくは、前記被評価サンプルの構造が少なくとも、外板パネルと、補強部材と、前記外板パネルと前記補強部材とを接着するマスチック接着剤と、を備えてなる。
また、本発明の自動車用外板パネルの面ヒケ評価方法においては、好ましくは、前記被評価サンプルの前記外板パネルと前記補強部材との間隔を変更する。
さらに、本発明の自動車用外板パネルの面ヒケ評価方法においては、好ましくは、前記熱処理の条件を、100℃以上200℃以下の温度に10分以上1時間以内曝すものとする。
一方、上記自動車用外板パネルの面ヒケ評価方法に使用される本発明の自動車用外板パネルの面ヒケ評価装置は、
前記被評価対象の自動車用外板パネルに近似した凸曲面になるように前記被評価サンプルを湾曲させた状態で前記被評価サンプルの周辺部を支持する支持枠と、
前記被評価サンプルの周辺部を前記支持枠上に拘束する拘束部材と、
を備えることを特徴とするものである。
さらに、本発明の自動車用外板パネルの面ヒケ評価装置は、前記被評価サンプルの構造が少なくとも、外板パネルと、補強部材と、前記外板パネルと前記補強部材とを接着するマスチック接着剤と、を備えてなり、
前記支持枠が、前記外板パネルと前記補強部材との間隔を変更可能にしつつ前記補強部材を支持する補強部材支持部を有することを特徴とするものである。
本発明の自動車用外板パネルの面ヒケ評価方法によれば、被評価対象の自動車用外板パネルに近似した凸曲面になるように湾曲させて周辺部を拘束した被評価サンプルに対し、例えば焼付け塗装のための熱処理と同様の熱処理を実施し、熱処理の前後の被評価サンプルの表面の形状変化を測定することで表面のヒケを評価するので、実際の自動車の外板パネルを模擬した構造サンプルあるいは試作品を用いて、自動車の開発段階から面ヒケに対する表面品質を評価することができ、また面ヒケにおよぼす影響因子を明確化することができるので、面ヒケ対策技術の検討およびその効果検証を的確に行うことができる。
また、本発明の自動車用外板パネルの面ヒケ評価装置によれば、被評価対象の自動車用外板パネルに近似した凸曲面になるように被評価サンプルを湾曲させた状態で前記被評価サンプルの周辺部を支持する支持枠と、前記被評価サンプルの周辺部を前記支持枠に拘束する拘束部材とを備えているので、本発明の自動車用外板パネルの面ヒケ評価方法に従って熱処理を実施することにより被評価サンプルの表面のヒケを適切に評価することができ、また面ヒケにおよぼす影響因子を明確化することができるので、面ヒケ対策技術の検討およびその効果検証を的確に行うことができる。
本発明の自動車用外板パネルの面ヒケ評価方法の一実施形態に使用される、本発明の自動車用外板パネルの面ヒケ評価装置の一実施形態を示す外観写真である。 上記実施形態の自動車用外板パネルの面ヒケ評価装置を被評価サンプルとともに模式的に示す分解斜視図である。 上記実施形態の自動車用外板パネルの面ヒケ評価装置の支持枠における補強部材支持部を模式的に示す説明図である。 上記実施形態の自動車用外板パネルの面ヒケ評価装置で被評価サンプルを拘束した場合の熱処理前後の被評価サンプルの外板パネルの変形状態を示すグラフである。 (a)は、無拘束での熱処理後の被評価サンプルの外板パネルにゼブラパターンを投影してその変形状態を示す外観写真であり、(b)は、図4に対応する条件での熱処理後の被評価サンプルの外板パネルにゼブラパターンを投影してその変形状態を示す外観写真である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。ここに、図1は、本発明の自動車用外板パネルの面ヒケ評価方法の一実施形態に使用される、本発明の自動車用外板パネルの面ヒケ評価装置の一実施形態を示す外観写真であり、図2は、上記実施形態の自動車用外板パネルの面ヒケ評価装置を被評価サンプルとともに模式的に示す分解斜視図である。
被評価サンプルSは例えば図2に示すように、外板パネルPと、補強部材Rと、それら外板パネルPと補強部材Rとを接着するマスチック接着剤Mとを備えてなり、この実施形態の自動車用外板パネルの面ヒケ評価装置は、被評価対象の自動車用外板パネルに近似した凸曲面になるように被評価サンプルSの外板パネルPを湾曲させた状態でその外板パネルPの周辺部を支持する支持枠11と、被評価サンプルSの外板パネルPの各辺の周辺部を支持枠11との間で挟持して外板パネルPの周辺部を拘束する拘束部材12と、その拘束部材12に設けられた貫通孔およびそれに対応して外板パネルPの周辺部に設けられた図示しない貫通孔を通って支持枠11の上端面の図示しないねじ孔に螺合し、その拘束部材12と外板パネルPの周辺部とを支持枠11の上端面にそれぞれ締着固定する複数本の取付けボルト13と、を備えている。
支持枠11は、外板パネルPの例えば縦300mm×横300mmの寸法に対応するように、例えば外形寸法を平面視で縦300mm×横310mmとされ、長さ300mmの互いに対向する2枚の厚板状の縦壁部11aと長さ310mmの互いに対向する2枚の厚板状の横壁部11bとが枠状に組み合わされて構成されており、2枚の縦壁部11aの上端面は概略平坦に形成される一方、2枚の横壁部11bの上端面はその横壁部11bの正面から見て上方に突出する例えば曲率半径Rが5000mmの円弧状に形成され、その横壁部11bの円弧状の上端面の長手方向(周方向)中央部には上向きに開いたコ字状の切欠き部11cが設けられている。なお、上記5000mmの曲率半径は、自動車用ドアのアウターパネルの曲率半径に概略対応するように定められたものであり、支持枠11の上端面の曲率半径はこれに限られず、エンジンフードやトランクリッド等の他の種類の自動車用外板パネルに近似した凸曲面になるように任意に選択することができる。
拘束部材12は例えば、支持枠11の2枚の縦壁部11aの上端面に3本の取付けボルト13でそれぞれ固定される2本の直線状の拘束片12aと、支持枠11の2枚の横壁部11bの円弧状の上端面に5本の取付けボルト13でそれぞれ固定される2本の円弧状に湾曲した拘束片12bとからなる。拘束部材12はこれに限られず、支持枠11と同様に枠状をなすものでも良い。
図3は、上記実施形態の自動車用外板パネルの面ヒケ評価装置の支持枠11における補強部材支持部14を模式的に示す説明図であり、補強部材支持部14は、上記横壁部11bの上端面のコ字状の切欠き部11cと、その切欠き部11c内に補強部材Rの端部と一緒に配置される複数のスペーサーブロック15とで構成され、例えば補強部材Rが、板厚が2.3mmで端部の幅が50mmの440MPa鋼板から形成されており、また切欠き部11cの幅が50mmで深さが7.3mmとされている場合に、何れも幅が50mmで、厚さが2mmの上端スペーサーブロック15aと、厚さが1mmの中間スペーサーブロック15bと、厚さが2mmの中間スペーサーブロック15cと、補強部材Rの端部とをその順で重ねて切欠き部11c内に配置し、それらを拘束部材12で外板パネルPの周辺部と一緒に支持枠11に固定すれば、外板パネルPと補強部材Rとの間には厚さ5mm分のスペーサーブロック15が介在するので外板パネルPと補強部材Rとの間隔は5mmとなる。
そして、それらのスペーサーブロック15のうち厚さが1mmの中間スペーサーブロック15bを抜き出して補強部材Rの端部の下に配置すれば外板パネルPと補強部材Rとの間隔は4mmとなり、代わりに厚さが2mmの中間スペーサーブロック15cを抜き出して補強部材Rの端部の下に配置すれば外板パネルPと補強部材Rとの間隔は3mmとなり、厚さが1mmの中間スペーサーブロック15bと厚さが2mmの中間スペーサーブロック15cとを抜き出して補強部材Rの端部の下に配置すれば外板パネルPと補強部材Rとの間隔は2mmとなる。従って補強部材支持部14は、外板パネルPと補強部材Rとの間隔を変更可能に、補強部材Rの両端部を支持することができ、また、補強部材Rの代りに厚さが2.3mmの下端スペーサーブロック15dを切欠き部11c内に配置すれば、補強部材Rがない状態で外板パネルPの周辺部を支持することができる。
なお、上端スペーサーブロック15aはその上端面を横壁部11bの円弧状の上端面と概略同じ曲率半径の円弧状面とされるとともに下端面を平坦面とされ、この一方、中間スペーサーブロック15b,15cおよび下端スペーサーブロック15dはそれぞれその上端面および下端面を互いに平行な平坦面とされている。また、各スペーサーブロック15a〜15dの中央部には、取付けボルト13の挿通用の貫通穴が形成されている。
この実施形態の自動車用外板パネルの面ヒケ評価方法では、上述の如くしてこの実施形態の自動車用外板パネルの面ヒケ評価装置で、被評価サンプルSの外板パネルPを自動車用ドアアウターパネルに近似した曲率5000mmの凸曲面になるように湾曲させた状態で外板パネルPの各辺の周辺部と補強部材Rとを固定支持するとともに、その補強部材Rの中央部に配置した通常のマスチック接着剤Mで外板パネルPと補強部材Rとを接着し、次いでこの実施形態の自動車用外板パネルの面ヒケ評価装置に、自動車用ドアパネルの焼付け塗装のための熱処理と同様の例えば170℃の温度に20分間曝す熱処理を実施し、熱処理の前後の被評価サンプルSの表面の形状変化を目視やライン形状測定あるいは例えば本願出願人が先に特開2007−147587号公報で開示した面ひずみ測定装置を用いたゼブラパターン投影により測定することで、外板パネルPの表面のヒケを評価する。
(実施例)
以下に、上記実施形態の面ヒケ評価方法の一実施例について説明する。図4は、上記実施形態の自動車用外板パネルの面ヒケ評価装置の拘束部材12の取付けボルト13を工具で締め付けて被評価サンプルSの外板パネルPの周辺部を拘束した場合の熱処理前後の被評価サンプルSの外板パネルPの変形状態を示すグラフである。
また図5(a)は、無拘束での熱処理後の被評価サンプルSの外板パネルPにゼブラパターンを投影してその変形状態を示す外観写真であり、図5(b)は、図4に対応する条件での熱処理後の被評価サンプルSの外板パネルPにゼブラパターンを投影してその変形状態を示した外観写真である。
この実施例では先ず、板厚0.6mmの440MPa高張力鋼板からなる被評価サンプルSの外板パネルPを平板状のまま3枚準備し、それら3枚の外板パネルPの裏面中央部にそれぞれ1g、3gおよび5gのマスチック接着剤を付着させ、それら3枚の外板パネルPにオーブンで上述した170℃×20min.の熱処理を実施した。
この熱処理後、それら3枚の外板パネルPの表面に上述のゼブラパターンを投影してその変形状態を調査したところ、図5(a)にマスチック接着剤を3g付着させた場合について代表で示すように、無拘束の平板状のままの外板パネルPでは何れもパネル面形状の変化は観察されなかった。
次いで、実際のドア構造を模した上記実施形態の自動車用外板パネルの面ヒケ評価装置を用い、上記板厚0.6mmの440MPa高張力鋼板からなる被評価サンプルSの外板パネルPを支持枠11の上端面に沿わせて曲率半径5000mmで湾曲させた状態で、その外板パネルPの周辺部を拘束部材12により支持枠11との間で挟持し、拘束部材12の取付けボルト13を工具で締め付けて外板パネルPの周辺部を拘束した。
さらに、補強部材支持部14を構成する2箇所の切欠き11c内に、板厚が2.3mmで端部の幅が50mmの440MPa鋼板から形成された補強部材Rの両端部をスペーサーブロック15とともに配置して、その補強部材Rを2枚の横壁部11b間に渡って外板パネルPの下で延在させ、スペーサーブロック15の上述の如き選択的配置により補強部材Rと外板パネルPとの間の隙間を3mmに設定して補強部材Rを支持枠11で支持し、その補強部材Rと外板パネルPとの間の隙間に配置した3gのマスチック接着剤Mで、外板パネルPと補強部材Rとの中央部同士を接着した。
この被評価サンプルSについて、オーブンで上述した自動車用ドアパネルの焼付け塗装のための熱処理と同様の170℃×20min.の熱処理を実施し、その熱処理の前後の外板パネルPの高さ方向寸法の変化を補強部材Rの延在方向に沿って調べたところ、図4に示すように、全体的に盛り上がるとともに、中央部に部分的な面ヒケが発生していた。
また、上記熱処理の前後の外板パネルPの表面に上述のゼブラパターンを投影してその変形状態を調査したところ、図5(b)に示すように、熱処理後はゼブラパターンの間隔が中央部で広がっていて、面ヒケの発生が外観的にも確認された。これは、熱処理によって変形したマスチック接着剤Mから外板パネルPの中央部に加わった力が、外板パネルPの周辺部の拘束力の高さによって、外板パネルPの周辺部から逃がされずに中央部に内部応力として残留したためと思われる。
上述の如くしてこの実施形態の自動車用外板パネルの面ヒケ評価方法によれば、被評価対象の自動車用ドアのドアアウターパネルに近似した凸曲面になるように湾曲させて被評価サンプルSの外板パネルPの周辺部を拘束するとともに、その外板パネルPの中央部に対し隙間をあけて補強部材Rを支持し、それらの間をマスチック接着剤Mで接着した状態で、評価サンプルSに対し焼付け塗装のための熱処理と同様の熱処理を実施し、熱処理の前後の被評価サンプルSの外板パネルPの表面の形状変化を測定することで表面のヒケを評価するので、実際の自動車のドアアウターパネルを模擬した構造サンプルである評価サンプルSを用いて、自動車の開発段階から面ヒケに対する表面品質を評価することができ、また面ヒケにおよぼす影響因子を明確化することができるので、対面ヒケ対策技術の検討およびその効果検証を的確に行うことができる。
また、この実施形態の自動車用外板パネルの面ヒケ評価装置によれば、被評価対象の自動車用ドアのドアアウターパネルに近似した凸曲面になるように被評価サンプルSの外板パネルPを湾曲させた状態でその外板パネルPの周辺部を支持する支持枠11と、被評価サンプルSの外板パネルPの周辺部を支持枠11に拘束する拘束部材12と、その外板パネルPの中央部に対し隙間をあけて補強部材Rを支持し、それらの間をマスチック接着剤Mで接着した状態とし得る補強部材支持部14とを備えているので、上記実施形態の自動車用外板パネルの面ヒケ評価方法に従って熱処理を実施することにより被評価サンプルSの外板パネルPの表面のヒケを適切に評価することができ、また面ヒケにおよぼす影響因子を明確化することができるので、面ヒケ対策技術の検討およびその効果検証を的確に行うことができる。
しかもこの実施形態の自動車用外板パネルの面ヒケ評価装置によれば、支持枠11が、外板パネルPと補強部材Rとの間隔を変更可能にしつつ補強部材Rを支持する補強部材支持部14を有していることから、外板パネルPと補強部材Rとの間隔を種々に変更して熱処理を実施することで、被評価サンプルSの外板パネルPの表面のヒケをより適切に評価することができ、また面ヒケにおよぼす影響因子をより明確化することができるので、面ヒケ対策技術の検討およびその効果検証をより高精度かつ的確に行うことができる。
以上、図示例に基づき説明したが、この発明は上述の例に限られるものでなく、所要に応じて特許請求の範囲の記載範囲内で適宜変更し得るものであり、例えば、周辺部を拘束した外板パネルPの熱処理条件は、100℃以上200℃以下の温度に10分以上1時間以内曝すものであれば足りる。また、支持枠11と拘束部材12との少なくとも一方は、一体の枠状部材で構成しても良い。
かくして本発明の本発明の自動車用外板パネルの面ヒケ評価方法によれば、被評価対象の自動車用外板パネルに近似した凸曲面になるように湾曲させて周辺部を拘束した被評価サンプルに対し、例えば焼付け塗装のための熱処理と同様の熱処理を実施し、熱処理の前後の被評価サンプルの表面の形状変化を測定することで表面のヒケを評価するので、実際の自動車の外板パネルを模擬した構造サンプルあるいは試作品を用いて、自動車の開発段階から面ヒケに対する表面品質を評価することができ、また面ヒケにおよぼす影響因子を明確化することができるので、面ヒケ対策技術の検討およびその効果検証を的確に行うことができる。
また、本発明の自動車用外板パネルの面ヒケ評価装置によれば、被評価対象の自動車用外板パネルに近似した凸曲面になるように被評価サンプルを湾曲させた状態で前記被評価サンプルの周辺部を支持する支持枠と、前記被評価サンプルの周辺部を前記支持枠に拘束する拘束部材とを備えているので、本発明の自動車用外板パネルの面ヒケ評価方法に従って熱処理を実施することにより被評価サンプルの表面のヒケを適切に評価することができ、また面ヒケにおよぼす影響因子を明確化することができるので、面ヒケ対策技術の検討およびその効果検証を的確に行うことができる。
11 支持枠
11a 縦壁部
11b 横壁部
11c 切欠き部
12 拘束部材
12a,12b 拘束片
13 取付けボルト
14 補強部材支持部
15 スペーサーブロック
15a 上端スペーサーブロック
15b,15c 中間スペーサーブロック
15d 下端スペーサーブロック
M マスチック接着剤
P 外板パネル
R 補強部材
S 被評価サンプル

Claims (5)

  1. 被評価対象の自動車用外板パネルに近似した凸曲面になるように湾曲させて周辺部を拘束した被評価サンプルに対し熱処理を実施し、
    その熱処理の前後の被評価サンプルの表面の形状変化を測定することで表面のヒケを評価することを特徴とする自動車用外板パネルの面ヒケ評価方法。
  2. 前記被評価サンプルの構造が少なくとも、外板パネルと、補強部材と、前記外板パネルと前記補強部材とを接着するマスチック接着剤と、を備えてなることを特徴とする、請求項1記載の自動車用外板パネルの面ヒケ評価方法。
  3. 前記被評価サンプルの前記外板パネルと前記補強部材との間隔を変更することを特徴とする、請求項2記載の自動車用外板パネルの面ヒケ評価方法。
  4. 前記熱処理の条件を、100℃以上200℃以下の温度に10分以上1時間以内曝すものとすることを特徴とする、請求項1から3までの何れか1項記載の自動車用外板パネルの面ヒケ評価方法。
  5. 請求項1記載の自動車用外板パネルの面ヒケ評価方法に使用される面ヒケ評価装置において、
    前記被評価対象の自動車用外板パネルに近似した凸曲面になるように前記被評価サンプルを湾曲させた状態で前記被評価サンプルの周辺部を支持する支持枠と、
    前記被評価サンプルの周辺部を前記支持枠上に拘束する拘束部材と、
    を備え
    前記被評価サンプルの構造が少なくとも、外板パネルと、補強部材と、前記外板パネルと前記補強部材とを接着するマスチック接着剤と、を備えてなり、
    前記支持枠が、前記外板パネルと前記補強部材との間隔を変更可能にしつつ前記補強部材を支持する補強部材支持部を有することを特徴とする自動車用外板パネルの面ヒケ評価装置。
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