JP5145689B2 - ハット型金属製部品のプレス成形用ブランク - Google Patents
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Description
この技術は曲げ部の下穴による強度低下を、バーリング加工により補う必要があり、強度上やコスト上の問題がある。
この技術は、軽量化には有効であるが、強度を必要とする部材には使用できないという問題がある。
この技術は、板厚の異なる板材同士を互いに溶接して構成された集合ブランク部材の溶接部に限定される技術であり、他の製品への応用の点で問題がある。
天井部、縦壁部及びフランジ部よりなり、コの字型又はハの字型の断面形状を有し、かつフランジ部及び天井部の稜線の途中に屈曲部を有するハット型の金属製自動車用部品の、板厚0.8〜1.2mmのプレス成形用ブランクについて、
(1)少なくとも成形後縦壁部となるブランクの一部に、プレス成形時に発生する応力を緩和する幅3mm以上10mm以下の穴が複数形成され、前記穴の面積は、ハット型部品の縦壁部のみに穴をあける場合には、縦壁部の面積の10%以下とされ、天井部及びフランジ部にも穴を開ける場合でも、縦壁部、天井部及びフランジ部の総面積の10%以下とされており、かつ、前記穴は、穴が形成されていないブランクを用いて前記金属製自動車用部品にプレス成形した後の応力分布あるいは歪分布を求め、該応力分布あるいは歪分布から求められた、残留応力が偏在して発生する箇所に形成されていることを特徴とする。
(2)前記ブランクが、金属帯のプレス成形用のブランクとなる部分にあらかじめ前記穴があけられた金属帯から切り出されたものであることを特徴とする。
(3)前記ブランクが、金属板のプレス成形用のブランクとなる部分にあらかじめ前記穴をあけられた金属板から切り出されたものであることを特徴とする。
また、本発明によれば、ブランクとして切り出す前の素材の状態であらかじめ穴をあけることができ、形状凍結性に優れたハット型金属製部品を容易に大量生産することができる。
さらに、本発明によれば、あらかじめ効率的に穴を形成する位置を決定することができる。
ブランクの段階であらかじめ応力緩和用の穴をあけるために、まず、通常のブランクを用いてハット型部品にプレス成形し、成形品での残留応力分布を調べ、その結果に基づいて実際のブランクでの穴あけ位置を求めるようにする。
なお、歪ゲージなどを用いて、実際にハット型部品に成形した後の歪の分布を調べ、歪値の偏析した部分を抽出するようにしてもよい。
特に、縦壁には、ねじれを解消するために、圧縮と引張の残留応力が対になっている場所に穴を開ける必要がある。また、上ぞりの発生したハット型部品では、上面の残留応力が偏析している箇所に必要な穴を開けるようにする。
(a)は、ブランク4に切り出された後に穴3をあける方法であり、(b)は、ブランク取りする前の金属板5の状態で穴3をあける方法である。
(c)は、板に切断する前のコイルの状態で穴3をあける方法であり、コイル6を巻き戻しながら金属帯に穴あけし、穴あけ後金属帯を再度巻取ってコイルの状態とする。その後、ハット型部品の製造時に、コイルは再度巻き戻され、巻き戻された金属帯は通常のブランキングラインを経てプレス成形される。この方法では、ハット型部品の製造時に穴あけ工程がないので、形状凍結不良のないハット型部品を生産性よく製造することができる。
そこで、成形後の応力分布をそれぞれFEM解析で調べ、長手方向成形後応力が引張強度の50%以上である部分の範囲を求め、それぞれの範囲において、応力の大きさによって穴あけ個数と穴あけ位置を求めた。
そして、ハット型部品に成形後に上記のようにして求めた位置に穴が来るように、ブランクの状態での穴の位置をFEM解析にて求めた。
(1)切り出されたブランクに、図3(a)のように穴をあけた。(ブランクに穴あけ)
(2)コイルからブランク取りするための板材を切り出した後に、上記のようにして求めた位置に穴が来るように、板材のブランクとなる部分の一部に、図3(b)のように穴をあけ、その後板材からブランクとして切り出した。(切り出し時に穴あけ)
また、穴の形成されていないブランクを用いて成形した場合(穴あけなし)、及び、穴の形成されていないブランクを用いて成形後、上記のようにして求めた位置に穴をあけた場合(成形後穴あけ)のねじれ角θも測定した。
本発明に基づき、あらかじめ応力を緩和するための穴が形成されたブランクを用いた場合は、ねじれ角θが低減されており、形状凍結性に優れるハット型部品を得ることができた。特に、穴の形成されていないブランクを用いて成形後に残留応力が偏析する部分に穴をあけることによっても、ねじれ角θを低減することができるが、あらかじめ穴があけられたブランクを使用することによりさらに形状凍結性に優れるハット型部品を得ることができることが確認できた。
また、成形後に穴をあけてねじれ角θの低減状態を調べ、それをブランクでの穴あけ位置の決定に利用できることも確認できた。
2 圧縮残留応力の偏析した範囲
3 残留応力を緩和するための穴
4 ブランク
5 ブランクを切り出す前の板材
6 コイル
Claims (3)
- 天井部、縦壁部及びフランジ部よりなり、コの字型又はハの字型の断面形状を有し、かつフランジ部及び天井部の稜線の途中に屈曲部を有するハット型の金属製自動車用部品のプレス成形用ブランクであって、
少なくとも成形後縦壁部となるブランクの一部に、プレス成形時に発生する応力を緩和する幅3mm以上10mm以下の穴が複数形成され、
前記穴の面積は、ハット型部品の縦壁部のみに穴をあける場合には、縦壁部の面積の10%以下とされ、天井部及びフランジ部にも穴を開ける場合でも、縦壁部、天井部及びフランジ部の総面積の10%以下とされており、
かつ、前記穴は、穴が形成されていないブランクを用いて前記金属製自動車用部品にプレス成形した後の応力分布あるいは歪分布を求め、該応力分布あるいは歪分布から求められた、残留応力が偏在して発生する箇所に形成されていることを特徴とする、板厚0.8〜1.2mmのブランク。 - ブランクとなる部分にあらかじめ前記穴があけられた金属帯から切り出されたものであることを特徴とする請求項1に記載のブランク。
- ブランクとなる部分にあらかじめ前記穴があけられた金属板から切り出されたものであることを特徴とする請求項1に記載のブランク。
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