JP6274072B2 - 車両の乗降装置 - Google Patents
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Description
さらに、例えば、移動部材の前進中に障害物検出部材に対して障害物が当接すると、障害物検出部材は後方に変位するように、ヒンジ機構を中心に回動するようになる。
以下、図1から図14に基づいて本発明の実施形態1に係る車両の乗降装置について説明する。本実施形態に係る車両の乗降装置は、ワンボックスタイプの福祉車両Cの後部に設置された車椅子リフタ10である。ここで、図中における前後左右及び上下は車椅子リフタ10を備える福祉車両Cの前後左右及び上下に対応している。
前記福祉車両Cは、図1等に示すように、車両後部にドア開口部Hを備えており、そのドア開口部Hがバックドア(図示省略)によって開閉可能に構成されている。そして、前記福祉車両Cのドア開口部Hの内側に、乗員を車椅子Kで乗降させるための車椅子リフタ10が設けられている。車椅子リフタ10は、車椅子Kを載せる水平なプラットホーム20と、そのプラットホーム20を水平な状態で昇降させる左右一対の昇降リンク機構40とを備えている。そして、昇降リンク機構40の先端部分(下端部分)には、前記プラットホーム20を前後スライド可能な状態で左右から支持するプラットホームホルダ30が設けられている。
昇降リンク機構40は、図1から図3に示すように、車室フロア15の後部両端(左右)に設けられた固定金具41と、左右の前記固定金具41にそれぞれ上下回動可能な状態で連結された四節リンク機構43と、その四節リンク機構43の先端側に同じく上下回動可能な状態で連結された起立状態の昇降アーム44と、前記四節リンク機構43を上下回動させて、昇降アーム44を昇降させる油圧シリンダ(図示省略)とから構成されている。なお、図1はカバー430に覆われた状態の四節リンク機構43を表しており、図2、図3はカバー430を省略した状態の四節リンク機構43を表している。
福祉車両Cの車室フロア15の後部には、図2〜図5に示すように、プラットホーム20が水平に格納される凹部17が形成されている。そして、凹部17の内部の左右両側には、図5に示すように、プラットホーム20を前後スライド可能なようにガイドするガイドレール18が車両前後方向に延びるように設置されている。左右のガイドレール18は、プラットホーム20の左右の側面下部に設けられた前輪25を下方から支えるレール本体部18mと、前記前輪25を側面と上方から覆えるように構成されたガイド壁部18kとから構成されている。そして、プラットホーム20が左右のガイドレール18にガイドされて凹部17に格納された状態で、図3、図4等に示すように、プラットホーム20のプラットホーム面22が車室フロア15のフロア面15fと等しい高さになる。これにより、プラットホーム面22に載せられた車椅子Kを車室フロア15のフロア面15fまで案内できるようになる。なお、図1〜図3では左右のガイドレール18等は省略されている。
障害物検出器50は、プラットホーム20が車室フロア15の凹部17に格納される際に障害となる物、例えば、凹部17内に入った乗員(介助者)の靴等を検出する装置である。障害物検出器50は、図4〜図7に示すように、プラットホーム20の格納中に障害物が当接できるように構成された障害物検出板52と、その障害物検出板52の動きを検知するリミットスイッチ56とから構成されている。障害物検出板52は、検出板本体部52bと、その検出板本体部52bの裏面に設けられたストライカ部52sとからなる。検出板本体部52bは、図5に示すように、プラットホーム20の左端から右端まで延びる帯状の平板であり、その検出板本体部52bの上端縁が複数のヒンジ機構54によってプラットホーム20の前端上部に連結されている。これにより、障害物検出板52(検出板本体部52b)は、ヒンジ機構54の軸心回りに回動可能な状態でプラットホーム20の前端上部に吊り支持される。そして、プラットホーム20の格納中(前進スライド中)に障害物検出板52に対して障害物が当接すると、図4に示すように、障害物検出板52は後方に変位するようにヒンジ機構54の軸心回りに回動するようになる。ここで、障害物検出板52の高さ寸法は、その障害物検出板52の下端縁がプラットホーム20の下面から下方に一定量突出し、かつ、障害物検出板52の下端が車室フロア15の凹部17の底面に当接しない寸法に設定されている。
車椅子前側ストッパ60は、プラットホーム20上の車椅子Kの前進ストッパであり、図9等に示すように、プラットホーム20の下側で、左右のプラットホームホルダ30の前部に取付けられている。車椅子前側ストッパ60は、車幅方向に延びる帯板状のストッパ本体部62と、そのストッパ本体部62を回動中心側で支持する支持板部63と、前記支持板部63を上下回動可能な状態で左右のプラットホームホルダ30のブラケット部32に連結するヒンジ機構64とから構成されている。そして、車椅子前側ストッパ60の支持板部63には、カム機構70のカムフォロアに相当するカムピン72が車幅方向外側に突出するように固定されている。カムピン72は、その軸心がヒンジ機構64の軸心と平行になるように、車椅子前側ストッパ60の支持板部63に固定されている。
上記した車椅子リフタ10において乗員を降車させる場合には、バックドアを開いた状態で降車用の操作スイッチ(図示省略)を操作する。これにより、プラットホームホルダ30の電動スライド装置が駆動してプラットホーム20が、図3に示す格納位置から後進スライドするようになる。そして、プラットホーム20が後進限位置の近傍まで到達すると、図9に示すように、プラットホーム20の前端に設けられた障害物検出器50の障害物検出板52の下端が車椅子前側ストッパ60の先端に当接する。ここで、障害物検出板52はヒンジ機構54を介してプラットホーム20に吊り支持されている。このため、引き続きプラットホーム20が後進スライドすることで、図10等に示すように、障害物検出板52はヒンジ機構54の軸心回りに上回動しつつ前方に変位し、障害物検出板52の下端縁が車椅子前側ストッパ60の上面に沿って移動できるようになる。
本実施形態に係る車椅子リフタ10によると、障害物検出器50は、障害物が当接することで変位する障害物検出板52と、障害物検出板52が変位することを受けて動作するリミットスイッチ56(スイッチ部)とを備えている。このため、プラットホーム20(移動部材)の移動中にリミットスイッチ56がオン動作することで、格納位置にある障害物が障害物検出板52に当接したことを検知できるようになる。また、障害物検出板52は、プラットホーム20の幅方向一端側から他端側まで延びた状態で、そのプラットホーム20の前端側に連結されている。このため、障害物が格納位置の幅方向における端部にある場合でも障害物検出器50(障害物検出板52、リミットスイッチ56)により障害物を確実に検知できるようになる。また、車椅子前側ストッパ60は起立する過程でプラットホーム20の障害物検出板52を押し上げてヒンジ機構54の軸心回りに上回動させる。このため、プラットホーム20の障害物検出板52が車椅子前側ストッパ60の起立動作を妨げない。さらに、障害物検出板52の下端部がプラットホーム20の下端部よりも下方に突出するため、格納位置の障害物が低い場合でも、障害物検出板52が障害物に当接できるようになる。
ここで、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本実施形態では、障害物検出器50の障害物検出板52をヒンジ機構54によってプラットホーム20の前端上部に吊り支持する例を示した。しかし、車椅子前側ストッパ60やカム機構70を有しない車椅子リフタ10の場合には、図13、図14に示すように、障害物検出板52を前後に変位可能な状態でプラットホーム20の前部に取付ける構成でも可能である。
15・・・・車室フロア
17・・・・凹部
17w・・・前端内壁
20・・・・プラットホーム(移動部材)
22・・・・プラットホーム面
30・・・・プラットホームホルダ
50・・・・障害物検出器
52・・・・障害物検出板(障害物検出部材)
54・・・・ヒンジ機構
56・・・・リミットスイッチ(スイッチ部)
60・・・・車椅子前側ストッパ
C・・・・・福祉車両
Claims (5)
- 車両の外側の乗降位置と、前記車両の内側の格納位置との間で往復移動できるように構成された移動部材と、前記移動部材を前記格納位置まで移動させる際に、前記格納位置にある障害物を検出できるように構成された障害物検出器とを備える車両の乗降装置であって、
前記障害物検出器は、
前記移動部材の幅方向一端側から他端側まで延びており、上端部がヒンジ機構により前記移動部材の格納位置側の端部に連結されて、前記ヒンジ機構の軸心回りに回動可能な状態で前記移動部材に吊り支持されている障害物検出部材と、
障害物が前記移動部材の障害物検出部材に当接して、その障害物検出部材が変位することを受けて動作するスイッチ部と、
を有する車両の乗降装置。 - 請求項1に記載された車両の乗降装置であって、
前記移動部材は、車椅子を載置するプラットホームで、車両前後方向にスライド可能に構成されており、
前記車両の床部には、前記プラットホームを格納する凹部が形成されて、前記プラットホームが前進限位置まで前進スライドした状態で、そのプラットホームの前面が前記凹部の前端内壁の位置まで到達して前記凹部に格納される構成であり、
前記プラットホームの前端に前記障害物検出部材が連結されている車両の乗降装置。 - 請求項2に記載された車両の乗降装置であって、
前記プラットホームは、そのプラットホームを支持するプラットホームホルダの電動スライド装置の動作により車両前後方向にスライド可能に構成されており、
前記プラットホームホルダには、前記プラットホームの後進スライドに伴って上方に回動して起立する車椅子前側ストッパが設けられており、
前記車椅子前側ストッパは、起立する過程で前記プラットホームの障害物検出部材を押し上げてヒンジ機構の軸心回りに上回動させる車両の乗降装置。 - 請求項2又は請求項3のいずれかに記載された車両の乗降装置であって、
前記障害物検出部材の下端部が前記プラットホームの下端部よりも下方に突出可能に構成されている車両の乗降装置。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載された車両の乗降装置であって、
前記移動部材が格納位置まで移動する際に、前記格納位置にある障害物が前記移動部材の障害物検出部材に当接し、前記障害物検出部材が変位してスイッチ部が動作すると、前記移動部材が停止するように構成されている車両の乗降装置。
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- 2014-10-27 JP JP2014218306A patent/JP6274072B2/ja active Active
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