JP6273625B2 - 表面処理装置および表面処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、表面処理を行う装置および方法に関し、特に、ラジカルによる表面処理を行う装置および方法に関する。
原料水を電解して高濃度のオゾンを含む電解水(オゾン水)を生成し、その電解水を用いて対象物の表面を殺菌することが知られている(例えば特許文献1)。オゾンだけでは酸化還元電位(ORP)が低く、抵抗力の高い菌等に対しては殺菌効果が十分でない。そこで、殺菌力の高いOHラジカルが有効である。電解水は自然分解によってOHラジカルを生じるが、自然発生するOHラジカルの量が少ないため、やはり殺菌効果は十分でない。
このような中、電解水に紫外線を照射することにより、又は電解水に過酸化水素を添加することにより、OHラジカルの生成量を増加できることが確認されている(例えば非特許文献1)。非特許文献1の方法は水処理に利用されている。例えば、有機物等を含む汚水にオゾンを含有させた後に紫外線を照射することにより、汚水に含まれる有機物等を分解殺菌することができる。
特許第4410155号明細書
「OHラジカル類の生成と応用技術」、株式会社エヌ・ティー・エス、2008年9月、P79、P217〜227
電解水から発生したOHラジカルは、近接するOHラジカルと結合することにより消滅する。発生から消滅までの時間(OHラジカルの寿命)は数ミリ秒(ms)以下と非常に短い。そのため、非特許文献1に記載の方法を用いて電解水中にOHラジカルを発生させても、対象物の表面に到達する前にOHラジカルが消滅してしまう。OHラジカルは対象物の表面に殆ど到達せず、OHラジカルによる対象物の殺菌効果は十分に得られない。また、単に消滅するだけのOHラジカルの発生により、オゾンが無駄に消費される問題があった。
このため、電解水を用いた殺菌では、対象物表面に対する殺菌効果が十分得られないことがあった。
そこで、本発明では、電解水を用いて、対象物の表面を効率よく殺菌することのできる装置および方法を提供することを目的とする。
本発明の表面処理装置は、対象物の表面をラジカルで処理するための装置であって、電解水を発生させる電解水発生部と、前記表面に紫外線を照射する紫外光発生部と、を備え、前記表面上で前記電解水に紫外線を照射することによりラジカルを発生させることを特徴とする。
前記対象物の前記表面は傾斜しており、表面処理装置は、前記表面上において前記紫外線の照射領域より上側に前記電解水を供給するための電解水吐出手段を備えてもよい。
前記電解水発生部から前記対象物の前記表面までの電解水供給経路では、前記電解水に前記紫外線が照射されないようにしてもよい。
本発明の表面処理装置では、前記電解水が供給される電解水供給部と、前記紫外線を出射するする紫外線出射部とが離間して配置されて、前記電解水供給経路に前記紫外線が照射されないようにしてもよい。
本発明の表面処理装置は、前記電解水の供給期間と、前記紫外線の照射期間とが交互になるように制御する制御手段をさらに備えてもよい。
前記制御手段は、前記供給期間と前記照射期間とが重複しないように制御してもよい。
前記紫外線照射部は、半導体発光素子を含んでもよい。
また、本発明の表面処理方法は、対象物の表面をラジカルで処理する方法であって、電解水を発生させる工程と、前記電解水を前記対象物の前記表面に供給する工程と、ラジカルを発生させるために、前記表面上で前記電解水に紫外線を照射する工程と、を含むことを特徴とする。
本発明の表面処理方法において、前記供給する工程と前記照射する工程とが同時に行われ、前記電解水発生部から前記対象物の前記表面までの電解水供給経路では、前記電解水に前記紫外線が照射されないようにされてもよい。
本発明の表面処理方法において、前記供給する工程と前記照射する工程とが交互に行われてもよい。
本発明の表面処理方法において、前記供給する工程を行う供給期間と前記照射する工程を行う照射期間とが重複しないようにしてもよい。
さらに、本発明の機器は、上述の表面処理装置を用いた機器であって、前記機器が、キッチン用機器、洗面用機器、浴室用機器、トイレ用機器、医療用機器、食品加工用機器および排水用処理機器から成る群から選択されることを特徴とする。
本発明の装置および方法によれば、対象物の表面上で電解水に紫外線を照射することにより、当該表面上でラジカルを発生させている。したがって、ラジカルが消滅する前に、対象物の表面を殺菌することができる。
図1は、実施の形態1に係る表面処理装置の模式図である。 図2は、実施の形態2に係る表面処理装置の模式図である。 図3は、実施の形態2に係る表面処理装置の使用方法を説明するためのタイムチャートである。 図4は、実施の形態2に係る表面処理装置の別の使用方法を説明するためのタイムチャートである。 図5は、実施の形態3に係る表面処理装置の模式図である。 図6は、図5の部分拡大図である。 図7は、実施の形態4に係る表面処理装置の模式図である。 図8は、実施の形態4に係る表面処理装置の使用方法を説明するためのタイムチャートである。 図9は、実施の形態4に係る表面処理装置の別の使用方法を説明するためのタイムチャートである。 図10は、実施の形態5に係る表面処理装置の模式図である。 図11は、実施の形態6に係る表面処理装置の模式図である。
<実施の形態1>
図1に示す本実施の形態の表面処理装置10は、対象物60の表面60S上において電解水50に紫外線70を照射するための装置であり、電解水50を発生させるための電解水発生部20と、紫外線を照射するための紫外線発生部40と、を備えている。
電解水発生部20は、一対の電極(陽極23および陰極24)と電源29とを備えている。電解水発生部20の内部で、原料水80に浸漬した陽極23と陰極24との間に通電することによって、原料水80が電解されてオゾンおよび過酸化水素を含有する電解水50が得られる。電解水50は、電解水供給部27や開口などの電解水吐出手段を通って、表面処理をする物体(対象物60)の表面60Sに供給される。
紫外線発生部40は、対象物60の表面60Sに照射するための紫外線70を発生させるものであり、紫外線70(波長λ=380nm〜200nm)を発生可能な光源(図示せず)を備えている。紫外線発生部40で発生した紫外線70は、紫外線70を出射するための紫外線出射部41を通って、対象物60の表面60Sに照射される。
電解水50に紫外線70を照射すると、電解水50に含まれているオゾンおよび過酸化水素の分解が促進されて大量のOHラジカルが発生する(非特許文献1)。このOHラジカルは殺菌性が高いため、対象物60の表面60SにOHラジカルを接触させることにより表面60Sを殺菌することができる。しかしながら、生成したOHラジカルは、近接するOHラジカルと直ちに結合して消滅するため、OHラジカルが消滅する前に、表面60Sに接触させる必要がある。通常は、OHラジカルの寿命(発生から消滅までの時間)は、数ミリ秒(ms)である。そのため、電解水発生部20から対象物60の表面60Sまでの間(これを「電解水供給経路51」と称する)で、電解水50に紫外線70が照射されてしまうと、電解水50が表面60Sに達する時には、殆どのOHラジカルが消滅している。また、電解水50に含まれるオゾンおよび過酸化水素の多くが、表面60Sに到達する前に消費されてしまう。よって、電解水50による表面60Sの殺菌効果が低下する。
そこで、本発明では、対象物60の表面60S上で、電解水50に紫外線70を照射することにより、表面60S上でOHラジカルを発生させる。これにより、OHラジカルの多くは消滅する前に表面60Sに接触することができるので、表面60Sの殺菌効果を向上させることができる。
本発明の目的から明らかなように、紫外線70が照射されてから数ms以内に電解水50が表面60Sに到達できれば、電解水50に含まれるOHラジカルは表面60Sを処理することができる。
例えば、流動する電解水50がOHラジカルの寿命(数ms)以内に移動しうる距離(これを「ラジカル生存距離」と称する)を求める。表面60Sからラジカル生存距離だけ離れた位置を「位置H」とする。位置Hから表面60Sまでの間に発生したOHラジカルは、消滅する前に表面60Sに到達することが可能である。つまり、電解水供給経路51の範囲内において、位置Hから表面60Sまでの範囲(これを「照射許容範囲A」と称する)であれば、電解水50に紫外線70Hを照射しても、本発明の目的を達成できる。
本発明において「表面60S上で電解水50に紫外線70を照射する」とは、表面60Sおよび照射許容範囲Aを含む「表面近傍領域」において、電解水50に紫外線70を照射することを意味している。
本実施の形態の表面処理装置10では、電解水50が電解水供給経路51を通っている間(厳密には、照射許容範囲Aを除いた電解水供給経路51であり、「非許容範囲N」と称する)は、電解水50に紫外線70を照射しないように構成されている。具体的には、電解水供給部27と紫外線出射部41とを離間して配置している。本明細書において「電解水供給部27と紫外線出射部41とが離間している」とは、対象物60の表面60Sと平行な面内(例えばx方向)において、電解水供給部27の中心線27Cと紫外線出射部41の中心線41Cとが離間距離D1をおいて互いに離れていることである。離間距離D1は、電解水供給経路51の非許容範囲Nを通る電解水50が、常に、紫外線70の照射されうる範囲の外側に位置するように設定しうる。例えば図1において、離間距離D1を、紫外線70の照射される範囲(紫外線照射領域R)のx方向の寸法以上にしてもよい。
中心線27Cと中心線41Cとを適切な離間距離D1だけ離すことにより、電解水供給経路51の非許容範囲Nを通る電解水50を、常に、紫外線照射領域Rの外に位置させることができる。これにより、紫外線70を照射しながら電解水50を供給しても、電解水50に含まれるオゾンおよび過酸化水素が分解されるのを抑制できる。よって、電解水供給経路51の照射許容範囲A内または対象物60の表面60Sに到達した時の電解水50中のオゾンおよび過酸化水素の濃度を高濃度に保つことができる。
電解水供給部27と紫外線出射部41とを離間して配置することにより、電解水供給部27から供給される電解水50の多くは、表面60Sのうちでも紫外線照射領域Rの外側に供給される。よって、電解水50に紫外線70を照射するためには、電解水50を紫外線照射領域Rまで広げる必要がある。
表面60Sが傾斜している場合には、表面60Sのうち、相対的に高い位置に電解水50を供給すれば、電解水50は重力によって表面60Sに自然に広がるだろう。傾斜した表面60Sの処理に適した装置については、後述の「実施の形態6」で詳述する。
一方、表面60Sがほぼ水平な場合には、電解水50が自然に広がるのを待つこともできるが、対象物60に振動を与える、対象物60を傾ける等により、電解水50が広がるのを助けてもよい。
表面処理装置10を用いて対象物60の表面60Sを処理する方法は、
(1-1)電解水50を発生させる工程
(1-2)電解水50を対象物60の表面60Sに供給する工程
(1-3)表面60S上で電解水50に紫外線70を照射する工程
を含んでいる。以下に各工程について説明する。
工程(1-1):電解水50を発生させる工程
表面処理装置10の電解水発生部20に原料水80を供給する。原料水80に浸漬した陽極23および陰極24に電源29からの電力を供給することにより、原料水80を電解する。陽極23側では主にオゾンが発生し、陰極24側では主に過酸化水素が発生するので、電解水50には、オゾンと過酸化水素とが含まれている。
工程(1-2):電解水50を対象物60の表面60Sに供給する工程
電解水発生部20で生成した電解水50を、電解水供給部27を通して対象物60の表面60Sに供給して、紫外線照射領域Rに広げる。図1の電解水供給部27は、電解水発生部20に接続されたパイプ状の部材として図示されているが、これに限定されず、電解水発生部20に設けられた開口であってもよい。パイプ状の部材を用いた電解水供給部27の場合には、下端部27Lと表面60Sとの距離を短くすることにより、電解水50の供給状態(電解水50の流れる方向等)を制御しやすい。一方、表面60Sが汚染されやすい環境にある場合には、電解水供給部27の下端部27Lの汚染を回避するために、下端部27Lと表面60Sとの距離を長くすることもできる。
工程(1-3):表面60S上で電解水50に紫外線70を照射する工程
対象物60の表面60S上(本発明においては照射許容範囲Aおよび対象物60の表面60Sを含む「表面近傍領域」)において、電解水50に紫外線70を照射する。紫外線70は紫外線発生部40の光源(例えば、紫外線ランプや紫外線LED等)から発生して、紫外線出射部41を通って紫外線照射領域Rに照射される。紫外線出射部41とは、紫外線発生部40に設けられた開口のことであり、さらに反射板や導光板等を含むこともできる。
電解水50に紫外線70を照射することにより、電解水50に含まれるオゾンおよび過酸化水素が効率よく分解されて、OHラジカルが大量に発生する。表面近傍領域で発生したOHラジカルは、寿命により消滅する前に表面60Sに到達するので、表面60Sを処理(殺菌)することができる。
なお、オゾンおよび過酸化水素の分解速度は温度にも依存する。そこで、対象物60に、表面60Sの温度を上昇させる機能(例えばヒータ)を付加して、OHラジカルの発生をさらに促進してもよい。
本実施の形態では、電解水供給部27と紫外線出射部41とを離間して配置しているので、電解水供給経路51(特に非許容範囲N)では、電解水50に紫外線70が照射されない。したがって、工程(1-2)(供給する工程)を行いながら、工程(1-3)(照射する工程)を行うことができる。
なお、紫外線70の強度は、使用する光源の種類、光源の数などによって調節することができる。紫外線70の照射範囲(紫外線照射領域R)は、光源の配置、紫外線出射部41の形状等によって調節することができる。また、紫外線出射部41に反射板等を設けることにより、紫外線70の向きを制御することもできる。さらに、光源と紫外線照射領域Rとが離れている場合には、光ファイバ等の導光部材を用いて導光することもできる。
本実施の形態の表面処理装置10は、電解水供給部27と紫外線出射部41とを離間して配置しているので、電解水供給経路51の非許容範囲Nを通過する電解水50に紫外線70が照射されることはない。したがって、紫外線70を照射しながら電解水50を供給することができる。よって、本実施の形態の表面処理装置10を用いると、連続的で高効率なOHラジカル発生が可能となり、短時間で効率よく対象物60の表面60Sを殺菌することができる。
なお、図1では電解水発生部20と紫外線発生部40と水平方向に離間して配置しているが、これに限定されるものではない。例えば、紫外線発生部40の直上に電解水発生部20を配置し、電解水発生部20からパイプ状の電解水供給部27を適宜配管することにより、電解水供給部27の下端部27Lを通る中心線27Cと紫外線出射部41を通る中心線41Cを離間させれば、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
<実施の形態2>
図2に示す本実施の形態の表面処理装置11は、電解水供給部27と紫外線出射部41とが離間していない点で、実施の形態1と異なる。つまり、本実施の形態では、電解水供給部27と紫外線出射部41とは、対象物60の表面60Sと平行な面内において重なっている。
また、本実施の形態では、電解水50の供給期間および紫外線70の照射期間を制御するための制御手段45を備えている点で、実施の形態1と異なる。
それ以外の点では、実施の形態1の表面処理装置10と同様である。
本実施の形態の表面処理装置11では、紫外線発生部40の直上に電解水発生部20を配置し、電解水供給部27が紫外線出射部41を通るように構成されている。そのため、電解水供給部27の中心線27Cと紫外線出射部41の中心線41Cとが一致するか(図2)、又は中心線27Cと中心線41Cとの離間距離D1が短すぎる。すなわち、本実施の形態では、電解水供給経路51の非許容範囲Nを通る電解水50は、紫外線70が照射される範囲内に位置する可能性がある。そのため、紫外線70を照射しながら電解水50を供給すれば、非許容範囲Nを通る間に電解水50に含まれるオゾンおよび過酸化水素が分解される。本明細書において「非許容範囲N」とは、対象物60の表面60Sからの距離が「ラジカル生存距離」より長い範囲のことである。よって、非許容範囲Nで発生したOHラジカルは、表面60Sに到達する前に消滅するので、表面60Sを効果的に殺菌することができない。
そこで、本実施の形態の表面処理装置11は、電解水50の供給期間と、紫外線70の照射期間とが交互になるように制御するための制御手段45を備えている。これにより、非許容範囲Nを通る電解水50に照射される紫外線70を低減または排除することができる。具体的な制御方法を、図3および図4を参照しながら説明する。
図3のタイムチャートは、開始時間tから終了時間tまでを1サイクルとして、複数回のサイクルを繰り返すことを示している。終了時間tは、次のサイクルの開始時間t'に相当する。
電解水50は、開始時間t〜tの期間(供給期間)は供給され、t〜tの期間は停止される。一方、紫外線70は、開始時間t〜tの期間は停止され、t〜tの期間(照射期間)は照射される。つまり、t〜tの間は電解水50の供給のみが行われ、t〜tの間は電解水50の供給と紫外線70の照射とが共に行われ、そしてt〜tの間は紫外線70の照射のみが行われる。
〜tの期間に供給された電解水50は、対象物60の表面60Sに広がる。表面60Sに広がった電解水50に紫外線70をt〜tの期間だけ照射することにより、電解水50に含まれるオゾンおよび過酸化水素が分解されて、OHラジカルが発生する。OHラジカルが表面60Sに接触することにより、表面60Sを殺菌することができる。
〜tの間は電解水50の供給と紫外線70の照射とが共に行われるため、非許容範囲Nを通る電解水50にも紫外線70が照射される。その結果、殺菌に寄与しないOHラジカルが発生する。よって、t〜tの期間が短くなるように(つまり、供給期間と照射期間との重複時間が短くなるように)供給期間と照射期間を制御するのが好ましい。なお、重複時間を決定する際には、OHラジカルの寿命と、電解水供給経路51(特に非許容範囲N)の経路長が考慮される。非許容範囲Nの経路長から、電解水50の供給を停止してから、全ての電解水50が照射許容範囲Aに到達するまでの時間を求めることができる。
特に、図4のように、供給期間と照射期間とが重複しないように制御するのがより好ましい。図4のタイムチャートでは、開始時間tから終了時間tまでを1サイクルとして、複数回のサイクルを繰り返している。終了時間tは、次のサイクルの開始時間t'に相当する。
電解水50は、開始時間t〜tの期間(供給期間)は供給され、t〜tの期間は停止される。一方、紫外線70は、開始時間t〜tの期間は停止され、t〜tの期間(照射期間)は照射される。つまり、t〜tの期間は電解水50の供給のみが行われ、そしてt〜tの期間は紫外線70の照射のみが行われる。
図4のタイムチャートでは、電解水50の供給と紫外線70の照射とが共に行われる期間が存在しないため、非許容範囲Nを通る電解水50に紫外線70が照射されるのを抑制することができる。その結果、殺菌に寄与しないOHラジカルの発生を抑制することができる。
なお、供給期間と照射期間との重複を確実に回避するために、供給期間と照射期間との間に電解水50と紫外線70とを共に停止する時間(タイムラグ)が生じるように制御してもよい。
なお、供給期間(図3のt〜tの期間、図4のt〜tの期間)が短すぎると、対象物60の表面60Sに広がるのに十分な量の電解水50が供給されないので、殺菌効果が低下するおそれがある。供給期間が長すぎると、表面60Sから流れ落ちる電解水50の量が増える(殺菌に使用されずに廃棄される電解水50の量が増える)ので、殺菌にかかるコストが増加するおそれがある。
これらのことを考慮して、電解水50の供給時間を決定するのが好ましい。なお、対象物60の表面60Sの表面性状によって、電解水50の広がりやすさや表面60Sに電解水50が停滞する時間は相違すると考えられる。したがって、対象物60の表面60Sに合わせて、供給時間を設定するのが好ましい。制御手段45は、供給時間を任意に設定できるようにされているのが好ましい。
また、照射時間(図3のt〜tの期間、図4のt〜tの期間)が短すぎると、表面60Sに広がった電解水50中に含まれるオゾンおよび過酸化水素水が全て分解されず、OHラジカルの発生量が低下するおそれがある。照射時間が長すぎると、表面60Sに広がった電解水50中に含まれるオゾンおよび過酸化水素水が全て分解された後にも紫外線70を照射することになるため、殺菌に寄与しない不要な紫外線70の照射が生じるおそれがある。
これらのことを考慮して、紫外線70の照射時間を決定するのが好ましい。なお、紫外線70の強度および波長によって、オゾンおよび過酸化水素水の分解にかかる時間は相違すると考えられる。したがって、紫外線70の強度および波長に合わせて、照射時間を設定するのが好ましい。制御手段45は、照射時間を任意に設定できるようにされているのが好ましい。
図2に示した制御手段45は、供給期間と照射時間とを共に制御できる。このような制御手段45としては電子制御装置が挙げられる。また、制御手段は、供給期間と照射時間とを個別に制御できる手段であってもよい。この場合には、供給期間の制御には、電子制御装置の他に、静圧や動圧の周期的な変化させるような流路構造を具備した制御装置を用いることができる。
電解水50の供給−停止の切り替え、および紫外線70の照射−停止の切り替えの時のエネルギーロスを考慮して、対象物60の表面60S上で電解水50中のオゾンおよび過酸化水素水が確実に分解される範囲で、切り替え回数を少なく設定してもよい。
本実施の形態の表面処理装置11は、小型化できる利点がある。
例えば、図1に示す実施の形態1の表面処理装置10では、(例えばx方向において)電解水供給部27と紫外線出射部41とを離間距離D1だけ離間させる必要がある。よって、x方向における表面処理装置10の寸法は、電解水供給部27と紫外線出射部41との離間距離D1に依存して大きくなる。
一方、図2に示す本実施の形態の表面処理装置11では、電解水供給部27と紫外線出射部41とが重なっていてもよいので、x方向における表面処理装置11の寸法を小さくできる。
表面処理装置11を用いて対象物60の表面60Sを処理する方法は、
(2-1)電解水50を発生させる工程
(2-2)電解水50を対象物60の表面60Sに供給する工程
(2-3)表面60S上で電解水50に紫外線70を照射する工程
を含んでいる。
工程(2-1)は実施の形態1の工程(1-1)と同様であるので説明を省略する。
工程(2-2)(供給する工程)および工程(2-3)(照射する工程)については、実施の形態1では工程(1-2)と工程(1-3)を同時に行うことができるのに対して、本実施の形態では、工程(2-2)と工程(2-3)とを交互に行う点(図3、図4)で相違する。
本実施の形態の表面処理装置11は、電解水供給部27と紫外線出射部41とが重複するように配置して、その代わりに電解水50の供給期間と紫外線70の照射時間とを制御する制御手段45を備えている。これにより、電解水供給部27と紫外線出射部41の配置の自由度が高まるので、表面処理装置11の小型化を図ることができる。
なお、図2では、パイプ状の電解水供給部27が紫外線発生部40を通過するように配管されているが、これに限定されず、紫外線発生部40の外側を通過するように配管されてもよい。
<実施の形態3>
図5および6に示す本実施の形態の表面処理装置17は、電解水発生部20の代わりに二室式電解部30を用いる点で実施の形態1と異なる。それ以外の点では実施の形態1と同様である。
本実施の形態の表面処理装置17は、対象物60の表面60S上において2種類の電解水(陽極側電解水55と陰極側電解水56)を混合するための装置であり、陽極側電解水55と陰極側電解水56を発生させるための二室式電解部30を備えている。
二室式電解部30は、一対の電極(陽極33および陰極34)と電源39とを備えている。二室式電解部30の内部では、陽極33が配置された陽極室31と、陰極34が配置された陰極室32とが、隔壁38によって分離されている。隔壁38は、陽極室31から陰極室32への電流の流れを許容し、且つオゾンおよび過酸化水素を通過させない特性を有する材料(例えばイオン交換膜)から形成されている。これにより、原料水80の電解を可能にしつつ、陽極側電解水55と陰極側電解水56とを分離することができる。
二室式電解部30の内部で、原料水80に浸漬した陽極33と陰極34との間に通電することによって、原料水80が電解される。陽極33側ではオゾンが発生し、陰極34側では過酸化水素が発生する。よって、陽極室31からはオゾンを含有する水(陽極側電解水55)を供給することができ、陰極室32からは過酸化水素を含有する水(陰極側電解水56)を供給することができる。
陽極側電解水55と陰極側電解水56とは、別々の供給部(第1供給部35、第2供給部36)を通って、対象物60の表面60Sに供給される。
オゾンを含む液体と過酸化水素を含む液体とを混合すると、オゾンと過酸化水素との反応によりOHラジカルが発生する(非特許文献1)。この反応を利用して、陽極側電解水55と陰極側電解水56とを混合して、発生したOHラジカルにより対象物60の表面60Sを殺菌することができる。
OHラジカルは、陽極側電解水55と陰極側電解水56との混合直後から発生する。よって、より効率的にOHラジカルを使用するためには、対象物60の表面60S上で陽極側電解水55と陰極側電解水56とを混合するのが好ましい。具体的には、第1供給部35と第2供給部36とを離間して配置することにより、表面60Sより上流で陽極側電解水55と陰極側電解水56とが混合されるのを抑制している。
本明細書において「第1供給部35と第2供給部36とが離間している」とは、対象物60の表面60Sと平行な面内(例えばx方向)において、第1供給部35の中心線35Cと第2供給部36の中心線36Cとが離間距離D2をおいて互いに離れていることである(図6)。離間距離D2は、第1供給部35から供給される陽極側電解水55と第2供給部36から供給されている陰極側電解水56とが、表面60Sより上流で陽極側電解水55と陰極側電解水56が混合されるのを抑制可能な距離に設定しうる。最適な離間距離D2は、第1供給部35の下端部35Lおよび第2供給部36の下端部36Lの向き、下端部35L、36Lと表面60Sとの距離等によって異なる。
第1供給部35と第2供給部36とが離間していることにより、陽極側電解水55と陰極側電解水56との混合により発生したOHラジカルは、消滅する前に表面60Sに接触することができるので、表面60Sの殺菌効果を向上させることができる。
なお、陽極側電解水55と陰極側電解水56との反応は比較的穏やかであるので、それらが混合した状態の混合電解液57として存在させることができる。混合電解液57に紫外線70を照射すると、混合電解液57中の未反応のラジカルと過酸化水素とが分解されて、大量のOHラジカルを瞬時に発生させることができる。
実施の形態1と同様に、対象物60の表面60S上で、混合電解液57に紫外線70を照射することにより、表面60S上でOHラジカルを発生させるのが好ましい。これにより、OHラジカルの多くは消滅する前に表面60Sに接触することができるので、表面60Sの殺菌効果を向上させることができる。
本実施の形態では、第1供給部35および第2供給部36と、紫外線出射部41とを離間して配置している。「第1供給部35および第2供給部36と紫外線出射部41とが離間している」とは、例えばx方向において、第1および第2供給部35、36の中心線35C、36Cと紫外線出射部41の中心線41Cとが、離間距離D1以上の距離をおいて互いに離れていることである。例えば図5では、第2供給部36の中心線36Cと紫外線出射部41の中心線41Cとは離間距離D1だけ離間しており、第1供給部35の中心線35と紫外線出射部41の中心線41Cとは離間距離D1以上の距離で離間している。
離間距離D1は、第1供給部35を通る陽極側電解水55と、第2供給部36を通る陰極側電解水56が、常に、紫外線70の照射されうる範囲の外側に位置するように設定しうる。
中心線35および中心線36Cを中心線41Cから適切な離間距離D1以上の距離で離すことにより、陽極側電解水55および陰極側電解水56に紫外線が照射されるのを抑制することができる。これにより、陽極側電解水55と陰極側電解水56とが混合される前に、陽極側電解水55に含有されるオゾンと陰極側電解水56に含有される過酸化水素が、紫外線によって分解するのを抑制することができる。
表面処理装置17を用いて対象物60の表面60Sを処理する方法は、
(3-1)陽極側電解水55と陰極側電解水56とを生成する工程
(3-2)陽極側電解水55を対象物60の表面60Sに供給する第1供給工程
(3-3)陰極側電解水56を対象物60の表面60Sに供給する第2供給工程
を含んでいる。以下に各工程について説明する。
工程(3-1):陽極側電解水55と陰極側電解水56とを発生させる工程
表面処理装置17の二室式電解部30に原料水80を供給する。原料水80に浸漬した陽極33および陰極34に電源39からの電力を供給することにより、原料水80を電解する。陽極33側では主にオゾンが発生し、陰極34側では主に過酸化水素が発生する。よって、陽極室31にはオゾンを含有する陽極側電解水55が発生し、陰極室32には過酸化水素を含有する陰極側電解水56が発生する。
工程(3-2):陽極側電解水55を対象物60の表面60Sに供給する第1供給工程
陽極室31で生成した陽極側電解水55を、第1供給部35を通して対象物60の表面60Sに供給する。図5および図6の第1供給部35は、陽極室31に接続されたパイプ状の部材として図示されているが、これに限定されず、陽極室31に設けられた開口であってもよい。パイプ状の部材を用いた第1供給部35の場合には、下端部35Lと表面60Sとの距離を短くすることにより、陽極側電解水55の供給状態(陽極側電解水55の流れる方向等)を制御しやすい。一方、表面60Sが汚染されやすい環境にある場合には、第1供給部35の下端部35Lの汚染を回避するために、下端部35Lと表面60Sとの距離を長くすることもできる。
工程(3-3):陰極側電解水56を対象物60の表面60Sに供給する第2供給工程
陰極室32で生成した陰極側電解水56を、第2供給部36を通して対象物60の表面60Sに供給する。図5および図6の第2供給部36は、陰極室32に接続されたパイプ状の部材として図示されているが、これに限定されず、陽極室31に設けられた開口であってもよい。パイプ状の部材を用いた第2供給部36の場合には、下端部36Lと表面60Sとの距離を短くすることにより、陰極側電解水56の供給状態(陰極側電解水56の流れる方向等)を制御しやすい。一方、表面60Sが汚染されやすい環境にある場合には、第2供給部36の下端部36Lの汚染を回避するために、下端部36Lと表面60Sとの距離を長くすることもできる。
工程(3-2)(第1供給工程)と工程(3-3)(第2供給工程)とにより、陽極側電解水55と陰極側電解水56とは表面60S上で混合されて、OHラジカルを発生させることができる。なお、オゾンおよび過酸化水素の反応速度は温度にも依存する。そこで、対象物60に、表面60Sの温度を上昇させる機能(例えばヒータ)を付加して、OHラジカルの発生をさらに促進してもよい。
さらにOHラジカルの発生を促進するために、陽極側電解水55と陰極側電解水56との混合電解液57に紫外線70を照射す工程(3-4)を追加することができる。
工程(3-4):表面60S上で混合電解液57に紫外線70を照射する工程
対象物60の表面60S上において、混合電解液57に紫外線70を照射する。紫外線70は紫外線発生部40の光源(例えば、紫外線ランプや紫外線LED等)から発生して、紫外線出射部41を通って紫外線照射領域Rに照射される。
混合電解液57に紫外線70を照射することにより、混合電解液57に残っている未反応のオゾンおよび過酸化水素が効率よく分解されて、OHラジカルが大量に発生する。表面60S上で発生したOHラジカルは、寿命により消滅する前に表面60Sに到達して、表面60Sを処理(殺菌)できる。
本実施の形態の表面処理装置17は、第1供給部35と第2供給部36と離間して配置しているので、表面60Sより上流で陽極側電解水55と陰極側電解水56とが混合されることがない。したがって、工程(3-2)(第1供給工程)と工程(3-3)(第2供給工程)とを同時に行うことができる。よって、連続的なOHラジカル発生が可能となり、比較的効率よく対象物60の表面60Sを殺菌することができる。
さらに、本実施の形態の表面処理装置17は、第1供給部35および第2供給部36と紫外線出射部41とを離間して配置しているので、供給経路を通過する陽極側電解水55および陰極側電解水56に紫外線70が照射されることはない。ここで、「陽極側電解水55の供給経路」とは、陽極室31から対象物60の表面60Sまでの間の経路のことである。同様に、「陰極側電解水56の供給経路」とは、陰極室32から対象物60の表面60Sまでの間の経路のことである。したがって、紫外線70を照射しながら陽極側電解水55および陰極側電解水56を供給することができる。よって、本実施の形態の表面処理装置17を用いると、連続的で高効率なOHラジカル発生が可能となり、短時間で効率よく対象物60の表面60Sを殺菌することができる。
<実施の形態4>
図7に示す本実施の形態の表面処理装置18は、第1供給部35と第2供給部36とが離間していない点、第1供給部35および第2供給部36と紫外線出射部41とが離間していない点で、実施の形態3と異なる。
また、本実施の形態では、陽極側電解水55および陰極側電解水56の供給期間および紫外線70の照射期間を制御するための制御手段45を備えている点で、実施の形態3と異なる。
それ以外の点では、実施の形態3の表面処理装置17と同様である。
本実施の形態の表面処理装置18では、二室式電解部30の第1供給部35と第2供給部36とが隣接配置されている。よって、本実施の形態では、第1供給部35からの陽極側電解水55と第2供給部36からの陰極側電解水56とを同時に供給すれば、表面60Sより上流で混合されるおそれがある。
また、二室式電解部30の直下に紫外線発生部40を配置しており、第1供給部35および第2供給部36が紫外線出射部41を通るように構成されている。つまり、本実施の形態では、第1供給部35から供給される陽極側電解水55および第2供給部36から供給される陰極側電解水56は、紫外線70が照射される範囲を通る。よって、紫外線70を照射しながら陽極側電解水55、陰極側電解水56を供給すると、陽極側電解水55と陰極側電解水56とを混合する前に、陽極側電解水55に含まれるオゾンおよび陰極側電解水56に含まれる過酸化水素は分解される。
そこで、本実施の形態の表面処理装置18では、陽極側電解水55の供給期間(第1供給期間)と、陰極側電解水56の供給期間(第2供給期間)と、紫外線70の照射期間とが交互になるように制御するための制御手段45を備えている。これにより、陽極側電解水55と陰極側電解水56が表面60Sより上流で混合されるのを抑制し、且つ陽極側電解水55および陰極側電解水56に紫外線70が照射されるのを抑制または排除することができる。具体的な制御方法を、図8および図9を参照しながら説明する。
図8のタイムチャートは、開始時間tから終了時間tまでを1サイクルとして、複数回のサイクルを繰り返すことを示している。終了時間tは、次のサイクルの開始時間t'に相当する。
陽極側電解水55は、開始時間t〜tの期間(第1供給期間)は供給され、t〜tの期間は停止される。陰極側電解水56は、開始時間t〜tの期間は停止され、t〜tの期間(第2供給期間)は供給され、t〜tの期間は再び停止される。紫外線70は、開始時間t〜tの期間は停止され、t〜tの期間(照射期間)は照射される。つまり、t〜tの間は陽極側電解水55の供給のみが行われ、t〜tの間は陽極側電解水55の供給と陰極側電解水56の供給とが行われ、t〜tの間は陰極側電解水56の供給のみが行われ、そしてt〜tの間は紫外線70の照射のみが行われる。
〜tの期間に供給された陽極側電解水55は、対象物60の表面60Sに広がる。t〜tの期間に供給された陰極側電解水56は、表面60S上で陽極側電解水55に混合されて混合電解液57が生成する。混合電解液57では、オゾンと過酸化水素とが反応してOHラジカルが発生する。表面60Sに広がった混合電解液57に紫外線70をt〜tの期間だけ照射することにより、混合電解液57に残存する未反応のオゾンおよび過酸化水素が分解されてOHラジカルが発生する。表面60Sで発生したOHラジカルが表面60Sに接触することにより、表面60Sを殺菌することができる。
〜tの間は陽極側電解水55の供給と陰極側電解水56の供給とが共に行われるため、表面60Sより上流で陽極側電解水55と陰極側電解水56とが混合される。その結果、殺菌に寄与しないOHラジカルが発生する。よって、t〜tの期間が短くなるように(つまり、第1供給期間と第2供給期間との重複時間が短くなるように)第1供給期間と第2供給期間を制御するのが好ましい。
なお、重複時間を決定する際には、OHラジカルの寿命と、陽極側電解水55および陰極側電解水56の供給経路の経路長が考慮される。陽極側電解水55の供給経路の経路長から、陽極側電解水55の供給を停止してから、全ての陽極側電解水55が表面60Sに到達するまでの時間を求めることができる。同様に、陰極側電解水56の供給経路の経路長から、陰極側電解水56の供給を停止してから、全ての陰極側電解水56が表面60Sに到達するまでの時間を求めることができる。
特に、図9のように、第1供給期間と第2供給期間とが重複しないように制御するのがより好ましい。図9のタイムチャートでは、開始時間tから終了時間t12までを1サイクルとして、複数回のサイクルを繰り返している。終了時間t12は、次のサイクルの開始時間t'に相当する。
陽極側電解水55は、開始時間t〜t10の期間(第1供給期間)は供給され、t10〜t12の期間は停止される。陰極側電解水56は、開始時間t〜t10の期間は停止され、t10〜t11の期間(第2供給期間)は供給され、t11〜t12の期間は再び停止される。紫外線70は、開始時間t〜t11の期間は停止され、t11〜t12の期間(照射期間)は照射される。つまり、t〜t10の間は陽極側電解水55の供給のみが行われ、t10〜t11の間は陰極側電解水56の供給のみが行われ、そしてt11〜t12の間は紫外線70の照射のみが行われる。
図9のタイムチャートでは、陽極側電解水55の供給と陰極側電解水56の供給とが共に行われる期間が存在しないため、表面60Sより上流で陽極側電解水55と陰極側電解水56とが混合されるのを抑制することができる。その結果、殺菌に寄与しないOHラジカルの発生を抑制することができる。
なお、第1供給期間、第2供給時間および照射期間の重複を確実に回避するために、各期間の間に、陽極側電解水55、陰極側電解水56および紫外線70が全て停止する時間(タイムラグ)が生じるように制御してもよい。
本実施の形態の表面処理装置18は、小型化できる利点がある。
例えば、図5に示す実施の形態3の表面処理装置17では、(例えばx方向において)第1供給部35と第2供給部36とを離間距離D2だけ離間させ、第1供給部35および第2供給部36と紫外線出射部41とを離間距離D1以上の距離で離間させる必要がある。よって、x方向における表面処理装置10の寸法は、離間距離D1、D2に依存して大きくなる。
一方、図7に示す本実施の形態の表面処理装置18では、第1供給部35と第2供給部36とが近接し、且つ紫外線出射部41を通ってもよいので、x方向における表面処理装置18の寸法を小さくできる。
表面処理装置18を用いて対象物60の表面60Sを処理する方法は、
(4-1)陽極側電解水55と陰極側電解水56とを生成する工程
(4-2)陽極側電解水55を対象物60の表面60Sに供給する第1供給工程
(4-3)陰極側電解水56を対象物60の表面60Sに供給する第2供給工程
(4-4)表面60S上で混合電解液57に紫外線70を照射する工程
を含んでいる。
工程(4-1)は実施の形態3の工程(3-1)と同様であるので説明を省略する。
工程(4-2)(第1供給工程)、工程(4-3)(第2供給工程)および工程(4-4)(照射する工程)については、実施の形態3では工程(3-2)〜工程(3-4)を同時に行うことができるのに対して、本実施の形態では、工程(4-2)〜工程(4-4)を交互に行う点(図8、図9)で相違する。
本実施の形態の表面処理装置18は、陽極側電解水55と陰極側電解水56とを近接配置し、且つ陽極側電解水55および陰極側電解水56が紫外線出射部41を通るように配置している。その代わりに陽極側電解水55および陰極側電解水56の供給期間と紫外線70の照射時間とを制御する制御手段45を備えている。これにより、第1供給部35、第2供給部36および紫外線出射部41の配置の自由度が高まるので、表面処理装置18の小型化を図ることができる。
なお、図7では、パイプ状の第1供給部35および第2供給部36が紫外線発生部40を通過するように配管されているが、これに限定されず、紫外線発生部40の外側を通過するように配管されてもよい。
<実施の形態5>
図10に示す本実施の形態の表面処理装置19は、第1供給部35と第2供給部36の代わりに、T字状の共通供給部37を備えている点で、実施の形態4と異なる。それ以外の点では、実施の形態4の表面処理装置18と同様である。
共通供給部37は、3つの端部を備えている。具体的にはT字の短辺の両端部(第1の端部371と第2の端部372)と、短辺から直交方向に伸びる長辺の端部(第3の端部373)である。第1の端部371は陽極室31に接続され、第2の端部372は陰極室32に接続されている。第3の端部373は、対象物60の表面60Sに向けて開口している。
陽極側電解水55と陰極側電解水56とを同時に共通供給部37に供給すると、陽極側電解水55と陰極側電解水56とは共通供給部37の中で混合される。したがって、陽極側電解水55を共通供給部37に供給する第1供給期間は、陰極室32と共通供給部37との間を遮断して、陰極側電解水56を共通供給部37に入らないようにする(図10(a))。そして、陰極側電解水56を共通供給部37に供給する第2供給期間は、陽極室31と共通供給部37との間を遮断して、陽極側電解水55が共通供給部37に入らないようにする(図10(b))。
表面処理装置19を用いて対象物60の表面60Sを処理する方法は、
(5-1)陽極側電解水55と陰極側電解水56とを生成する工程
(5-2)陽極側電解水55を対象物60の表面60Sに供給する第1供給工程
(5-3)陰極側電解水56を対象物60の表面60Sに供給する第2供給工程
(5-4)表面60S上で混合電解液57に紫外線70を照射する工程
を含んでいる。
工程(5-1)〜(5-4)は実施の形態4の工程(4-1)〜(4-4)と同様であるので説明を省略する。ただし、本実施の形態では、工程(5-2)〜工程(5-3)は重複することができない。したがって、図9に示すタイムチャートで表面処理を行うことはできるが、図8に示すタイムチャートで表面処理を行うことはできない。
<実施の形態6>
図11に示す本実施の形態の表面処理装置10’は、対象物60’の表面60S’が傾斜している点で、実施の形態1と異なる。それ以外の点では、実施の形態1の表面処理装置10と同様である。
本実施の形態の表面処理装置10’は、傾斜した表面60S’を処理するものである。電解水発生部20’から、傾斜した表面60S’に電解水50を供給すると、電解水50は、重力によって表面60S’を伝って下方向に流れる。このとき、電解水50は、供給位置よりも下側の表面60S’全体に効率よく広がる。表面60S’に広がった電解水50に紫外線70を照射することにより、表面60S’を殺菌処理することができる。すなわち、本実施の形態では、表面60S’上において紫外線70の照射領域Rより上側に電解水50を供給するための電解水吐出手段(例えば、パイプ状の電解水供給部27又は開口)を備えている。
具体的には、傾斜した表面60S’の処理すべき領域(処理領域PR)を規定し、表面処理装置10’の電解水発生部20’で生成した電解水50が、処理領域PRより上側に供給されるように電解水供給部27を配置する。また、紫外線照射領域Rが処理領域PRを全て含むように(すなわち、処理領域PR全体に紫外線70が照射できるように)、紫外線発生部40の開口部41を設ける。
表面処理装置10’で表面処理を行うと、電解水供給部27から供給された電解水50は傾斜した表面60S’の下方向に流れて、処理領域PR全体に広がる。そして、処理領域PRに広がった電解水50に紫外線70を照射することにより、処理領域PR上でOHラジカルが発生する。このOHラジカルにより処理領域PRを殺菌することができる。
なお、処理領域PRの範囲は任意に設定することができる。例えば図11では、傾斜した表面60S’の一部を処理領域PRとしたが、表面60S’全体を処理領域PRとすることもできる。その場合には、表面60S’の上端部61に電解水50を供給することにより、表面60S’全体に電解水50を広げることができる。そして、表面60S’全体が紫外線照射領域Rとなるように紫外線発生部40の開口部41を設けることにより、表面60S’全体に広がった電解水50に、紫外線70を照射することができる。これにより、表面60S’全体を殺菌することができる。
なお、本明細書において「傾斜した表面60S’」とは、表面60S’が水平方向Hに対して角度θを成していることを意味している。本実施の形態の目的から明らかなように、「傾斜した表面60S’」は具体的には、上側に供給した電解水50が表面60S’を伝って下方向に流れ得るような傾斜角度θを有している表面のことを意味している。例えば、ごく僅かな傾斜(例えば角度θ=1°)の表面60S’も、図11に示すように角度θ=90°の表面60S’も、電解水50は表面60S’を伝って下方向に流れるので、「傾斜した表面60S’」に含まれる。また、θ>90°の場合(つまり、表面60S’が垂直を越えて下向きになる場合)でも、電解水50の表面張力によって、電解水50が表面60S’を伝って下方向に流れ得る場合には、「傾斜した表面60S’」に含まれる。
表面60S’は、図11のような平坦面のみならず、湾曲面であってもよい。湾曲面の場合、少なくとも一部が水平方向Hに対して角度を成しており、且つ処理領域PRより上側に供給した電解水50が処理領域PR全体に広がり得る場合には、「傾斜した表面60S’」に含まれるものとする。
例えば、便器のボウル部の内面(水洗便器において流水で洗浄される面)は湾曲面であり、その表面の角度θは、リム部では例えばθ≒90°で、下に向かって徐々に角度θが減少してゆき、貯水部では例えばθ≒30°となる。このようなボウル部内面において、リム部から貯水部までの範囲を処理領域PRとしたとき、リム部に電解水50を供給することにより、電解水50はボウル部内面を伝って貯水部まで達する。これにより電解水50は、処理領域PR(リム部〜貯水部)に広がる。よって、便器のボウル部内面のような湾曲面も、本明細書における「傾斜した表面60S’」に含まれる。
ところで、便器を上面から見ると、便器のボウル部内面のリム部はボウル部を取り囲むような環状になっている。よって、環状のリム部全体にわたって電解水供給部27を設けると、ボウル部内面の円周方向のほぼ全体にわたって電解水50を供給できる。同様に、環状のリム部全体にわたって紫外光発生部40を設けることにより、ボウル部内面の全面に紫外線70を照射することができる。これにより、ボウル部内面のほぼ全体を殺菌でき、便器のボウル部内面の全体を清浄に保つ効果がある。
その一方、ボウル部内面のうちで、特に汚れやすい部分(汚染領域)を集中して殺菌するために、例えば汚染領域の上側に位置するリム部に、電解水供給部27および紫外光発生部40を設けてもよい。電解水供給部27から供給された電解水50は、ボウル部内面を伝って汚染領域全体に広がる。そして、汚染領域に紫外線70を照射することにより、汚染領域上でOHラジカルが発生して、汚染領域を集中的に殺菌できる。この形態では、少なくとも汚染領域だけに紫外線70を照射できればよいので、紫外線70の光源の数を減らすことができる。また、消費する電解水50の量を減らすことができる点でも有利である。
さらに、汚染領域が、便器のボウル部内面の前面部分(着座時に前側に位置する内面部分)の場合には、電解水供給部27を温水洗浄便座の洗浄ノズル設置部分に配置することができる。洗浄ノズル設置部分から電解水50を放出して、汚染領域の上部に電解水50を供給することにより、電解水50を汚染領域に広げることができる。なお、紫外光発生部40は、洗浄ノズル設置部分に設けることもできるが、汚染領域の上側に位置するリム部(リム部のうち、着座時に前側に位置する部分)に設けてもよい。
この形態では、洗浄ノズルに給水するための給水管から、電解水発生部20’で使用する原料水80を得ることができる点で好ましい。また、洗浄ノズル設置部分に電解水供給部27と紫外光発生部40とを共に備えた形態では、既存の便器に、後から本実施の形態の表面処理装置10’を提供することができる点で有利である。
紫外線発生部40は、処理領域PRの全面に紫外線70を照射できる形態にするのが好ましい。例えば、紫外線発生部40を、多数の光源(例えば、紫外線ランプや紫外線LED等)を並べた形態にすることで、紫外線照射領域Rを容易に広くすることができ、処理領域PRの全面に紫外線70を照射するのに適している。また、光源からの紫外線70を拡散させるレンズを併用することにより、少ない光源で、紫外線照射領域Rを広くすることができる。
図11では、電解水発生部20’を紫外線発生部40の上側に配置している。しかしながら、電解水供給部27を適宜配管することができるので、電解水発生部20’の設置位置に拘わらず、電解水50を処理領域PRの上側に供給することができる。また、紫外線発生部40と処理領域PRとが離れている場合には、光ファイバ等の導光部材を用いて導光することもできる。よって、表面処理装置10’の設置空間、光源への電気配線、電解水発生部20’への原料水80供給経路などに合わせて、電解水発生部20’と紫外線発生部40の配置は任意に変更することができる。
なお、電解水発生部20’の代わりに、実施の形態3で説明したような二室式電解部30を用いることもできる(図5〜図6)。図5〜図6に示すように、二室式電解部30は陽極室32および陰極室31を備えており、陽極室32および陰極室31のそれぞれには電解水吐出手段(例えば、パイプ状の電解水供給部27又は開口)が設けられる。陽極室32で生成した陽極側電解水55と、陰極室31で生成した陰極側電解水56とは電解水供給部27又は開口を通って、図11のような傾斜した表面60S’に別々に供給することができる。このとき、陽極側電解水と陰極側電解水とを共に処理領域PRの上側に供給することにより、陽極側電解水と陰極側電解水との混合物(混合電解液)を処理領域PRに広げることができる。この混合電解液に紫外線70を照射することにより、処理領域PR上でOHラジカルを効率よく発生させることができる。このOHラジカルにより処理領域PRを殺菌することができる。
以下に、実施の形態1〜6の表面処理装置の各構成部材について説明する。
(光源)
紫外線発生部40に設置される紫外線発生用の光源は、オゾンおよび過酸化水素からOHラジカルを発生させることのできる波長および強度を有する紫外線を発生可能な光源が利用できる。光源の例としては、紫外線ランプ、半導体発光素子(LED)等が挙げられる。特に、寿命が短く小型化が容易なLEDが好適である。
なお、光源は電解水等と共に使用されるので、防水性の高い光源、または防水容器等で保護しやすい光源が好ましい。
(陽極23、33、陰極24、34)
電解水発生部20、二室式電解部30に設置される陽極23、33および陰極24、34は、例えばBDD電極、白金電極、炭素電極等の不活性電極が好ましい。BDD電極は、基材の表面にボロンドープドダイヤモンド(BBD)膜を形成した電極である。基材としては、例えば、チタン、カーボン等の導電性基板、イオン交換膜、およびそれらを組み合わせたものを用いることができる。
本発明では、BDD電極を用いると原料水80からのオゾンおよび過酸化水素の発生効率が高いので、特に好ましい。
(隔壁38)
二室式電解部30に用いられる隔壁38は、陽極室31から陰極室32への電流の流れが可能で、且つオゾンおよび過酸化水素を通さない材料が用いられる。具体的には、イオン交換膜から成る隔壁38を用いることができる。
(電解水供給部27、第1供給部35、第2供給部36、共通供給部37)
電解水供給部27、第1供給部35、第2供給部36および共通供給部37(以下、「供給部」と称する)には、パイプ状の部材を用いることができる。供給部はオゾンや過酸化水素を含む電解水50、陽極側電解水55および陰極側電解水56(以下、「電解水等」と称する)が通過するので、耐腐食性材料を用いるのが好ましい。また、供給部を通る電解水等を紫外線から遮蔽するために、紫外線不透過性の材料を用いてもよい。
供給部に好ましい材料としては、例えば、ステンレス等などの金属材料、塩化ビニル等などの樹脂材料が挙げられる。
(原料水80)
原料水80は、電解が可能な水であればよく、例えば水道水、電解質を添加した純水等が利用できる。なお、原料水80が塩素を含んでいる場合には、陽極23、33側で、オゾンの他に次亜塩素酸も発生しうる。
<実施の形態7>
本発明では、実施の形態1〜5の表面処理装置を備えた機器を提供することができる。表面処理装置を設置するのに適した機器は、概して、水洗可能で、殺菌を必要とする機器であり、例えば、キッチン用機器、洗面用機器、浴室用機器、トイレ用機器、医療用機器、食品加工用機器および排水用処理機器などの機器が挙げられる。
キッチン用機器としては、例えばシンク、生ゴミ容器、スポンジホルダ、フキンホルダ、排水孔等が挙げられる。
洗面用機器としては、例えば洗面ボウル、石けんホルダ、排水孔、洗面台等が挙げられる。
浴室用機器としては、例えばバスタブ、浴室用ミラー、シャンプーホルダ、シャワーホルダ、排水孔、システムバス等が挙げられる。
トイレ用機器としては、例えば便器、手洗ボウル、温水洗浄便座等が挙げられる。
医療用機器としては、例えば医療器具消毒器等が挙げられる。
食品加工用機器としては、例えば食品用ベルトコンベヤ、食品用容器、排水孔等が挙げられる。
排水用処理機器としては、例えば下水浄化設備等が挙げられる。
10、10’、11、17、18、19 表面処理装置、 23、33 陽極、 24、34 陰極、 20、20’ 電解水発生部、 27 電解水供給部、 30 二室式電解部、 31 陽極室、 32 陰極室、 35 第1供給部、 36 第2供給部、 40 紫外線発生部、 41 紫外線出射部、 45 制御装置、 50 電解水、 55 陽極側電解水、 56 陰極側電解水、 57 混合電解水、 60、60’ 対象物、 60S 表面、60S’ 傾斜した表面、 70 紫外線、 80 原料水

Claims (9)

  1. 対象物の表面をラジカルで処理するための装置であって、
    電解水を発生させる電解水発生部と、
    前記表面に紫外線を照射する紫外線発生部と、
    前記電解水が供給される電解水供給部と、
    前記電解水の供給期間と、前記紫外線の照射期間とが交互になるように制御する制御手段と、を備え、
    前記電解水供給部の中心線と前記紫外線発生部の中心線とは、前記表面と平行な面内において重なっており、
    前記制御手段により、前記電解水発生部から前記対象物の前記表面までの電解水供給経路では前記電解水に前記紫外線が照射されず、前記表面上で前記電解水に紫外線を照射することによりラジカルを発生させることを特徴とする表面処理装置。
  2. 前記対象物の前記表面は傾斜しており、
    前記表面上において前記紫外線の照射領域より上側に前記電解水を供給するための電解水吐出手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の表面処理装置。
  3. 前記制御手段は、前記供給期間と前記照射期間とが重複しないように制御することを特徴とする請求項1または2に記載の表面処理装置。
  4. 前記紫外線発生部は、半導体発光素子を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の表面処理装置。
  5. 前記電解水は、オゾンと過酸化水素水とを含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の表面処理装置。
  6. 対象物の表面をラジカルで処理する方法であって、
    電解水を発生させる工程と、
    前記電解水を前記対象物の前記表面に供給する工程と、
    ラジカルを発生させるために、前記表面上で前記電解水に紫外線を照射する工程と、を含み、
    前記電解水が供給される電解水供給部の中心線と、前記電解水供給部と前記表面に紫外線を照射する紫外線発生部の中心線とは、前記表面と平行な面内において重なっており、
    前記供給する工程と前記照射する工程とが交互に行われることを特徴とする表面処理方法。
  7. 前記供給する工程を行う供給期間と前記照射する工程を行う照射期間とが重複しないことを特徴とする請求項6に記載の表面処理方法。
  8. 前記電解水は、オゾンと過酸化水素水とを含むことを特徴とする請求項6または7に記載の表面処理方法。
  9. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の表面処理装置を用いた機器であって、
    前記機器が、キッチン用機器、洗面用機器、浴室用機器、トイレ用機器、医療用機器、食品加工用機器および排水用処理機器から成る群から選択されることを特徴とする機器。
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