JP6272791B2 - 有機酸の製造方法 - Google Patents
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二酸化炭素を直接原料として利用し、炭素数が2以上の炭素化合物を合成する方法として、触媒を用いて、二酸化炭素とメタンとを原料とする酢酸の合成方法が知られている(例えば非特許文献1)。この文献では、原料を二段階で触媒層に供給する操作により、平衡反応の制約を超えた酢酸の合成反応が報告されている。原料を二段階で触媒層に供給する操作とは、第一段階として、触媒層を有する反応器にメタンを導入し、触媒上で脱水素を伴う活性化を経て、第二段階として、二酸化炭素と水素とを導入し、触媒上のメタン活性種と反応させることで酢酸を製造する方法である。
しかしながら、炭化水素と二酸化炭素からの、より高い収率でカルボン酸を得ることができる方法が望まれているのが現状である。
[1]
炭素数が1または2の炭化水素と二酸化炭素とを原料として、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、乳酸、ピルビン酸、リンゴ酸、アクリル酸、コハク酸、のうち少なくとも1種類の有機酸を製造する方法であって、
流通系反応器において、触媒が存在する反応系内に、前記炭化水素を少なくとも含む気体xを導入する工程Xと、
前記反応系内に、前記二酸化炭素と水蒸気とを少なくとも含む気体yを導入する工程Yと、を備え、
前記気体xにおいて、前記炭化水素のモル分率が0.6以上、1以下であり、かつ、水蒸気のモル分率が0.1以下であり、
前記気体yにおいて、前記二酸化炭素のモル分率が0.6以上、0.995以下であり、かつ、前記水蒸気のモル分率が0.005以上、0.36以下であり、
前記気体yにおける前記二酸化炭素のモル分率が、前記気体xにおける二酸化炭素のモル分率よりも高く、
前記工程Xと前記工程Yを交互に切り替える工程を含むことを特徴とする有機酸の製造方法。
[2]
前記気体yに含まれる、前記水蒸気と前記二酸化炭素とのモル比が0.005以上、2.5以下である、[1]に記載の有機酸の製造方法。
[3]
前記反応系内の温度が160℃以上、340℃以下である、[1]または[2]に記載の有機酸の製造方法。
[4]
前記炭化水素がメタンである、[3]に記載の有機酸の製造方法。
[5]
前記炭化水素がエチレンである、[3]に記載の有機酸の製造方法。
[6]
前記触媒が不均一系触媒である、[1]〜[5]のいずれかに記載の有機酸の製造方法。
[7]
前記反応系内の圧力が、3.1MPa以上、5.0MPa以下である、[1]〜[6]のいずれかに記載の有機酸の製造方法。
[8]
前記気体xおよび/または気体yの導入時間が、3秒以上、150秒以下である、[1]〜[7]のいずれかに記載の有機酸の製造方法。
[9]
前記気体yに含まれる水素のモル分率が0.1以下である、[1]〜[8]のいずれかに記載の有機酸の製造方法。
本実施形態は、
炭素数が1または2の炭化水素と二酸化炭素とを原料として、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、乳酸、ピルビン酸、リンゴ酸、アクリル酸、コハク酸、のうち少なくとも1種類の有機酸を製造する方法であって、
流通系反応器において、触媒が存在する反応系内に、前記炭化水素を少なくとも含む気体xを導入する工程Xと、
前記反応系内に、前記二酸化炭素と水蒸気とを少なくとも含む気体yを導入する工程Yと、を備え、
前記気体xにおいて、前記炭化水素のモル分率が0.6以上、1以下であり、かつ、水蒸気のモル分率が0.1以下であり、
前記気体yにおいて、前記二酸化炭素のモル分率が0.6以上、0.995以下であり、かつ、前記水蒸気のモル分率が0.005以上、0.36以下であり、
前記気体yにおける前記二酸化炭素のモル分率が、前記気体xにおける二酸化炭素のモル分率よりも高く、
前記工程Xと前記工程Yを交互に切り替える工程を含むことを特徴とする有機酸の製造方法、である。
工程Xでの導入水蒸気のモル分率を0.1以下とすることで、工程Xにて触媒上に生成する炭化水素由来の活性種の、水蒸気による不活性化や、触媒活性点の水による被毒や金属触媒の酸化、および、触媒成分の水蒸気による脱離が抑制されると推測される。以上の結果、カルボン酸収率が向上すると推測される。
一方、工程Yでの導入水蒸気のモル分率を0.005以上、0.36以下とすることで、触媒上に強く吸着した生成カルボン酸の脱離が促進される、および/または、CO2と解離水素などの水素との反応によって、COとH2Oを生成する反応(例えば式1)の逆反応を促進すると推測される。この逆反応の促進により、CO2からのCOOH基の生成(式2)効率が向上した結果、カルボン酸収率が向上すると推測される。また、本実施形態では、水蒸気を過剰に導入しないことによりCO2の分圧低下を少なくでき、原料であるCO2の反応量を増加することができる、と推測される。
CO2 + 2H* → CO + H2O (式1)
CO2 + H* → COOH* (式2)
ここで、反応系とは、触媒と原料とを反応させる空間のみを示し、触媒と原料とを反応させるまでに原料および生成物を流通、貯蔵又は分離精製するための空間を含まない。反応系とは、具体的には、触媒が充填された固定床、スラリー床、流動床、移動床、または疑似移動床としての反応器などが挙げられる。
本発明において用いられる触媒とは、均一系触媒、不均一系触媒、均一系触媒を担体または不均一系触媒に固定したものなどを示すが、原料と触媒との分離が比較的容易なことから、好ましくは不均一系触媒である。不均一系触媒とは、具体的には、金属触媒、金属酸化物などの金属化合物触媒、ゼオライト、金属または金属化合物を担体に担持またはイオン交換した触媒、金属錯体、活性炭などであり、好ましくは担体に金属化合物を担持した触媒が好ましい。金属化合物を担体に担持した触媒は、担体として、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミ、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、酸化セリウム、酸化マグネシウムなどの単一金属酸化物または単一金属酸化物に異種金属種をドープしたもの、スピネル型、ペロブスカイト型などの二種以上の金属元素からなる複合金属酸化物、ゼオライト、活性炭などを使用できる。
金属種の化学状態としては、金属に限らず、化合物、錯体などでも構わないが、吸着基質への電子供与に寄与する電荷密度が高い材料であるほど高活性化に有利であるため、金属状態であることが好ましい。
本発明にて示す触媒量とは、反応系に充填した触媒金属種と触媒担体の重量の和であり、反応系に触媒を固定する場合には、固定した反応系の重量を含めない。
流動床や移動床や疑似移動床を用いる際は、原料ガスの導入時間は、触媒の各ガス組成の滞留時間に相当する。
有機酸の具体例としては、例えばカルボキシル基を一つ、または複数有し、かつ、炭素数が2以上、10以下のカルボン酸が挙げられる。具体的にはモノカルボン酸、またはジカルボン酸が挙げられる。モノカルボン酸の具体例として、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、乳酸、ピルビン酸、リンゴ酸、アクリル酸、安息香酸、サリチル酸、およびこれらの異性体が挙げられ、より具体的には、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、乳酸、アクリル酸、さらに具体的には酢酸、プロピオン酸が挙げられる。ジカルボン酸の具体例として、コハク酸、フタル酸、グルタル酸、アジピン酸、フマル酸、マレイン酸が挙げられ、より具体的には、コハク酸が挙げられる。
本発明の工程Xでは、炭素数が1以上、6以下である炭化水素を少なくとも含む気体xを反応系に導入する。気体xにおいて、炭化水素のモル分率が0.1以上、1以下であり、かつ、水蒸気のモル分率が0.1以下である。
工程Xで反応系に導入する気体xは、炭化水素、水蒸気、および、炭化水素以外の気体によって構成される。ここで、「炭化水素以外の気体」には、水蒸気は含まれない。
炭化水素の炭素数は、1以上、6以下である。前記のとおり、炭化水素は触媒上で活性化されるため、炭素数が少ないほど、触媒上での炭化水素吸着のための立体障害が小さくなる。よって、炭化水素の炭素数は、好ましくは1〜4、より好ましくは1〜3、さらに好ましくは1〜2、最も好ましくは1である。炭化水素は飽和炭化水素または不飽和炭化水素が好ましい。生成物である有機酸との沸点差が大きく、生成物と未反応原料との分離に有利である観点から、飽和炭化水素が好ましい。
本実施形態において用いられる炭化水素としては、具体的には、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、アセチレン、及びこれらの異性体などが挙げられる。前記の観点から、炭化水素は、メタン、エタン、プロパン、ブタン、エチレン、プロピレン、ブテン、アセチレン、及びこれらの異性体であることが好ましく、より好ましくは、メタン、エタン、プロパン、エチレン、アセチレンであり、最も好ましくはメタン、エチレンである。
本発明の原料である炭化水素は、反応器の簡便さの観点から、気体で導入されることが好ましい。
さらに、原料炭化水素の蒸気圧が前記圧力よりも低い場合は、炭化水素の蒸気圧以下で導入することが好ましい。
なお、本明細書に記載されている圧力は、大気圧との相対圧力(ゲージ圧)を示している。
工程Yでは、二酸化炭素と水蒸気とを少なくとも含む気体yを反応系に導入する。
気体yにおいて、二酸化炭素のモル分率が0.1以上、0.995以下であり、かつ、水蒸気のモル分率が0.005以上、0.36以下である。また、二酸化炭素のモル分率が、気体xにおける二酸化炭素のモル分率よりも高い。
工程Yで反応系に導入する気体yは、二酸化炭素、水蒸気、および、二酸化炭素以外の気体によって構成される。ここで、「二酸化炭素以外の気体」には、水蒸気は含まれない。
気体yにおいて、二酸化炭素のモル分率が、0.1以上、1以下である。二酸化炭素のモル分率は、分圧を高くするほど、触媒への吸着に有利である観点から、0.4以上が好ましく、0.5以上がより好ましく、0.6以上がさらに好ましい。また、精製コストの観点から、0.9以下が好ましく、0.8以下がより好ましく、0.7以下がさらに好ましい。
また、原料導入の非定常操作による、触媒への基質の吸脱着を促進する観点から、気体yの二酸化炭素のモル分率は、気体xの二酸化炭素のモル分率よりも高い。
二酸化炭素以外の気体とは、例えば、メタンなどの炭化水素、水素、酸素、窒素やアルゴンなどの不活性ガス、等が挙げられる。
気体yにおいて、水蒸気のモル分率は、0.005以上、0.36以下である。反応系内に導入する水蒸気量が少なくなると、液体の水から水蒸気とするまでに必要な潜熱を少なくできる観点から、導入水蒸気量は少なくすることが好ましい。触媒上に強く吸着した生成カルボン酸の脱離を促進する観点、CO2と解離水素との反応によるCOと水の生成反応(式1)の逆反応を促進することにより、CO2からのCOOH基の生成効率を向上させる観点、および、水蒸気を過剰に導入しないことによりCO2の分圧低下を少なくでき原料のCO2を効率的に反応に利用できる観点から、水蒸気のモル分率は0.05以下が好ましく、0.02以下が好ましく、0.01以下が最も好ましい。
導入する水素量が少ないほど、触媒上の活性種および生成有機酸の脱水素を伴う縮合を生じやすくなるため、より高炭素数からなる、または複数のカルボキシル基を有する有機酸の生成に有利になる。より高炭素数、または複数のカルボキシル基を有する有機酸とは、具体的にはプロピオン酸、コハク酸などが挙げられる。
ルシャトリエの法則より、反応圧力が高いほど、生成物の分子数が少なくなる反応が有利であると考えられるため、構成する炭素数が多い有機酸の生成物が多くなる。この構成する炭素数が多い有機酸とは、炭素数が3以上の有機酸であり、例えば、プロピオン酸、コハク酸があげられる。
さらに本実施形態では、工程Xと工程Y以外に、一つまたは複数の工程を有機酸の製造工程に加えることができ、その順番は制限しない。工程Xと工程Yおよびそれ以外の工程は、有機酸の製造工程にて周期的または周期的ではなく、繰り返すことができる。工程X及び工程Y以外の工程とは、例えば、触媒再生のために行う酸化または還元処理などが挙げられる。
工程X、工程Y、およびそれ以外の工程間において、前記温度および/または圧力が異なるとは、流動床、移動床や、疑似移動床など、触媒が反応系内を移動する反応形態において、反応系内に定常的に気体x、気体yなどの各気体の成分組成となり、かつ温度、および/または圧力が異なる領域が存在し、触媒が所定の時間その領域に滞留することによって、前記各工程を実施することができる。
以下に示すような条件で合成を行い、有機酸の生成量について評価した。
なお、各成分のモル分率、生成速度及び生成活性は、つぎのようにして測定した。
[装置]
システムコントローラー:CBM−20A(島津製作所製)
送液ポンプ:LC−20AD(島津製作所製)
電気伝導度検出器:CDD−10Avp(島津製作所製)
[カラム]
Shim−pack SCR−102H(島津製作所製)
[移動相]
5mmol/L p−トルエンスルホン酸
[反応液] 5mmol/L p−トルエンスルホン酸
+ 100μmol/L EDTA + 20mmol/L Bis−Tris
[測定条件]
カラム温度40℃、送液速度0.8mL/min
本明細書に記載の水素、二酸化炭素、炭化水素、およびその他成分のモル分率は、以下の式で示すものである。
[気体のモル分率総量]=[炭化水素のモル分率]+[二酸化炭素のモル分率]+[水蒸気のモル分率]+[他成分のモル分率]=1
また、モル分率をガスクロマトグラフィーで評価する際は、水蒸気/二酸化炭素比については、アルゴンまたはヘリウムをキャリアガスとし熱伝導度検出器を用い、炭化水素については、ヘリウムをキャリアガスとし熱伝導度検出器または水素炎イオン化検出器のガスクロマトグラフィーを用いる。カラムは、水蒸気/二酸化炭素比については水を強く吸着しすぎないカラム(例えば、CP−Sil5、ジーエルサイエンス社製)を用い、炭化水素については、ジメチルシロキサンのみを充填した無極性型のもの、またはジメチルシロキサンとジフェニルシロキサンの混合組成などの極性型のものなど、適宜対象炭化水素を分離できるものを用いる。
本実施例、および比較例において、各有機酸の生成量は、反応器下流に設置した水トラップ液、および、反応管下流を蒸留水で洗浄した洗浄液を、前記液クロマトグラフィーで評価し、水トラップ液中の有機酸と洗浄液中の有機酸との和を生成量とした。
<実施例1>
塩化パラジウムを、これに対し5モル当量の塩酸を含む水溶液に溶解させた15g/L の濃度の溶液を用いて、酸化チタン(ルチル型)粉末にPd種を含浸担持後、500℃で大気中焼成した。こうして得られた粉末に、硝酸コバルトを溶解させた50g/Lの濃度の水溶液を用いてCo種を含浸担持し、その後500℃で大気中焼成することで調製した粉末を触媒とした。担持金属種の担持量は、それぞれの金属種の化学状態が金属であるとして換算した際に、Pd:3wt%、Co:6wt%であった。この粉末触媒を20MPaの圧力をかけることでペレットとし、これを粉砕後、0.25〜0.50mmに分級した粒状触媒を用いて反応を行った。
反応開始前にH2気流下で400℃、1時間加熱する前処理を触媒に施した。触媒反応時には、反応管に導入する気体はマスフローコントローラーにより制御し、CH4 (気体x)を1分間流通させた(工程X)。その後に、プランジャーポンプにてCO2に水を導入し、加熱することで生成した、CO2と水蒸気との混合気体(気体y)を1分間導入した(工程Y)。工程Xと、それに続く工程Yとの操作を繰り返し、総時間1時間の反応を行った。ガス流量は、CH4: 200mL/min、CO2:200 mL/min、水蒸気:25mL/minとし、温度は200℃、4.0MPaの加圧条件にて反応を実施した。
工程Yにおいて、導入する気体yに含有される水蒸気量を74 mL/minとし、反応温度を300℃とした以外は、実施例1と同様に反応を行った。結果を表1に示す。
工程Xにおいて、導入する気体xの炭化水素をエチレンとした以外は、実施例2と同様に反応を行った。結果を表1に示す。
工程Yにおいて、導入する気体yを二酸化炭素のみとした以外は、実施例1と同様に反応を行った。結果を表1に示す。
工程Yにおいて、導入する気体yに含有される水蒸気量を123mL/minとした以外は、実施例1と同様に反応を行った。結果を表1に示す。
工程Xにおいて、導入する気体xを、CH4:200mL/minと、水蒸気:25mL/minとの混合気体とした以外は、実施例1と同様に反応を行った。結果を表1に示す。
気体xと気体yにおいて共に水蒸気を導入しなかった比較例1、気体yにのみモル分率0.38の水蒸気を導入した比較例2に比べ、気体yにモル分率0.005以上、0.36以下の水蒸気を導入した実施例1〜3では、プロピオン酸について、約3倍から約26倍程度の生成量の増加がみられた。この結果から、水蒸気を気体yに導入することで有機酸の生成に効果があるが、過剰な水蒸気を導入すると有機酸の生成量は減少することがわかった。
また、実施例3から、炭化水素はメタンだけでなく、エチレンなど他の炭化水素を用いても、本発明の効果が得られることが示された。
Claims (9)
- 炭素数が1または2の炭化水素と二酸化炭素とを原料として、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、乳酸、ピルビン酸、リンゴ酸、アクリル酸、コハク酸、のうち少なくとも1種類の有機酸を製造する方法であって、
流通系反応器において、触媒が存在する反応系内に、前記炭化水素を少なくとも含む気体xを導入する工程Xと、
前記反応系内に、前記二酸化炭素と水蒸気とを少なくとも含む気体yを導入する工程Yと、を備え、
前記気体xにおいて、前記炭化水素のモル分率が0.6以上、1以下であり、かつ、水蒸気のモル分率が0.1以下であり、
前記気体yにおいて、前記二酸化炭素のモル分率が0.6以上、0.995以下であり、かつ、前記水蒸気のモル分率が0.005以上、0.36以下であり、
前記気体yにおける前記二酸化炭素のモル分率が、前記気体xにおける二酸化炭素のモル分率よりも高く、
前記工程Xと前記工程Yを交互に切り替える工程を含むことを特徴とする有機酸の製造方法。 - 前記気体yに含まれる、前記水蒸気と前記二酸化炭素とのモル比が0.005以上、2.5以下である、請求項1に記載の有機酸の製造方法。
- 前記反応系内の温度が160℃以上、340℃以下である、請求項1または請求項2に記載の有機酸の製造方法。
- 前記炭化水素がメタンである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機酸の製造方法。
- 前記炭化水素がエチレンである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機酸の製造方法。
- 前記触媒が不均一系触媒である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機酸の製造方法。
- 前記反応系内の圧力が、3.1MPa以上、5.0MPa以下である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の有機酸の製造方法。
- 前記気体xおよび/または気体yの導入時間が、3秒以上、150秒以下である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機酸の製造方法。
- 前記気体yに含まれる水素のモル分率が0.1以下である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の有機酸の製造方法。
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