JP6272081B2 - 軸シール装置、水中構造体および軸シール装置の制御方法 - Google Patents

軸シール装置、水中構造体および軸シール装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、軸シール装置、水中構造体および軸シール装置の制御方法に関するものである。
回転する軸を備えた構造体がその外部で例えば水のような流体と接する場合、流体の構造体内部への浸入を防止するために軸シール構造が備えられる。軸シール構造には、様々な構造のものが挙げられる。その一つであるダブルシール構造とされたメカニカルシールでは、2のシールを用い、その中間にシールしようとする流体の圧力よりも高い圧力でオイルなどの注入液を注入する。
特許文献1には、海流などの力を利用する水中発電機において、軸に設置された回転ユニット内部への水の浸入を阻止する封止機構が開示されている。
また、特許文献2には、シール部の中間にシール室が備えられ、シール室に注入液が装てんされた軸シール装置が開示されている。ここで、シール部のシール能力が低下するとシール室に装てんされていた注入液が漏れ、この場合注入液送給手段から注入液が自動的に送給される。そして、送給された注入液の流量を検出し、シール異常を作業者に報知することが開示されている。
特表2013−508601号公報 特開2002−213618号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された発明では、摩耗などによるシール機能の喪失有無を検知することができないという問題があった。
また、上記特許文献2に開示された発明では、注入液が漏れたと検知することでシール機能喪失の検知および報知を行うため、例えば舶用シールなどの水中に用いられるシール(注入液が油であり、シール面の摩耗を抑えかつ摩擦損失を低減するために注入液の微少リークを許容するシール)には適用できないという問題があった。
また、例えば水中などその設置場所により構造体が揺動する場合は、シール用の注入液を貯蔵するタンクも揺動する。このようにタンクが揺動すると、タンク内の注入液の液面が不安定となり、注入液の圧力や液量などの計測を正確に行うことができないという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、シール異常を早期に検知することができる軸シール装置、水中構造体および軸シール装置の制御方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、揺動によってオイル液面が不安定となることを抑止することができる軸シール装置、水中構造体および軸シール装置の制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の軸シール装置、水中構造体および軸シール装置の制御方法は以下の手段を採用する。
水中に設置された水中構造体に設けられ、該水中構造体の本体内部から水中へと突出する回転軸をシールする軸シール構造を備えた軸シール装置において、前記軸シール構造は、第1シール部と、該第1シール部との間に給油空間を有して前記本体内部側に設けられた第2シール部と、前記第1シール部から水中側にオイルが漏出するとともに前記第2シール部から前記本体内部側に漏出する所定の給油圧にて前記給油空間に対してオイルを供給する給油ポンプと、を備え、前記給油ポンプから供給される前記オイルの前記給油圧および前記第1シール部または前記第2シール部から漏出する前記オイルのリーク流量をもとに前記軸シール装置の異常を検知する制御部を備えていることを特徴とする軸シール装置を採用する。
本発明によれば、軸シール構造において、オイルが第1シール部から水中側へ、第2シール部から水中構造体内部側へ漏出することから、外部の水の浸入およびシールの異常摩耗を防ぎ、軸シール構造の軸シール機能をより安全に保つことができる。また、給油ポンプから供給されているオイルの給油圧に基づいて軸シール構造の異常を検知することとしたので、給油圧が所定の値を下回り軸シール構造のシール機能が喪失する異常状態を正確に予測することで、軸シール構造が完全にシール機能を喪失する前に異常状態に対する対策を講じることができる。
また、第1シール部または第2シール部が摩耗などによって劣化すると、軸シール構造の使用時間の経過とともに水中および水中構造体の本体内部へのオイルのリーク流量が増える。そこで、第1シール部または第2シール部から漏出する前記オイルのリーク流量に基づいて軸シール構造の異常を検知することとしたため、水中もしくは水中構造体内部へのオイルのリーク流量が一定の値を上回ると異常を検知することで、軸シール機能が喪失する異常状態を事前に検知し対策を講じることができる。
上記発明において、前記給油ポンプに導かれる前記オイルを貯蔵するオイルタンクと、該オイルタンク内のオイル液位を計測するオイル液位計と、を備え、前記制御部は、前記オイル液位計により計測された前記オイル液位をもとに前記軸シール構造の異常を検知することとしてもよい。
本発明によれば、オイルタンク内のオイル液位は、第1シール部及び第2シール部から漏出するオイル量の総和と同等となるため、軸シール構造の異常を予め検知することができる。すなわち、オイルタンクに貯蔵されたオイルが尽きると、軸シール構造に対する給油が停止して、軸シール機能が喪失する恐れがある。よって、オイルタンクのオイルが尽きる前に異常を検知することで、軸シール構造の軸シール機能の喪失を事前に防ぐことができる。
上記発明において、前記制御部は、前記オイル液位に対し、前記オイルの温度変化の影響補正および前記水中構造体の位置姿勢変化の影響補正を行うこととしてもよい。
本発明によれば、オイルタンクに貯蔵されたオイルの液位に対し、オイルの温度変化による影響の補正と、軸シール構造を備えた水中構造体の位置や姿勢の変化による影響の補正を行うことから、さらに正確にオイルタンク内のオイル量を計測することができ、補正前と比較してより正確に異常を検知することができる。
上記発明において、前記オイルタンクは、前記水中構造体の揺動からの影響を防ぐ免振装置を備えていることとしてもよい。
本発明によれば、免振装置でオイルタンクを免振することによって、オイルタンクの揺れによりオイル液面が不安定となりオイル液位が正確に計測できないことを防ぐことができる。また、オイル液面を安定化できるので、オイル中への気泡の混入を避けることができ、給油ポンプの異常を防止することができる。
上記発明において、前記オイルタンクは、前記水中構造体内部の上部から、球関節を介して吊り下げられていることとしてもよい。
本発明によれば、オイルタンクが水中構造体内部の上部から球関節を介して吊り下げられているので、水中構造体が揺動して傾斜したとしても球関節によって傾斜が吸収されるのでオイルタンクは鉛直方向に吊り下げられたままとなる。このようにして水中構造体の傾斜を吸収することにより、オイルタンク内の液面を安定化してオイル液位を正しく計測することができる。さらに、水中構造体の揺動による傾斜を吸収することによりオイルタンクのオイル液面が大きく揺動しないことからオイル中に気泡が混入しないため、給油ポンプの異常を防止することができる。
上記発明において、前記オイルタンクは、前記オイルの液面に対して加圧状態で接液する密閉蓋を備えていることとしてもよい。
本発明によれば、オイル液面に対して加圧状態で接液する密閉蓋をオイルタンク内部に有することから、オイル液面が水中構造体の位置や姿勢の影響を受けないため、オイルタンクのオイル液位などを正しく計測することができる。さらに、位置や姿勢の影響を受けないことによりオイルタンクのオイル液面が大きく揺動しないことからオイル中に気泡が混入しないため、給油ポンプの異常を防止することができる。
上記発明において、前記第2シール部から前記水中構造体の本体内部へ漏出する前記オイルを貯蔵するドレンタンクと、該ドレンタンクのオイル液位を計測するドレンタンク用オイル液位計と、を備え、前記制御部は、前記ドレンタンク内のオイル液位に対し、前記オイルの温度変化の影響補正および前記水中構造体の位置姿勢変化の影響補正を行うこととしてもよい。
本発明によれば、ドレンタンクに貯蔵されたオイルの液位に対し、オイルの温度変化による影響の補正と、水中構造体の位置や姿勢の変化による影響の補正を行うことから、さらに正確にドレンタンク内のオイル量を計測することができ、補正前と比較してより正確に異常を検知することができる。
上記発明において、前記第2シール部の前記本体内部側に設けられ、前記回転軸をシールするバックアップシールを備え、前記制御部は、前記軸シール構造の異常検知後に、前記バックアップシールを起動させることとしてもよい。
本発明によれば、軸シール構造の異常検知後に、バックアップシールを起動させることから、異常が発生してから対策を講じるまでの間に、水中構造体の本体内部に外部の水が浸入するのを防ぐことができる。
本発明は、前述のいずれかに記載の軸シール装置を備えていることを特徴とする水中構造体を採用する。
本発明によれば、上述した軸シール装置を備えているので、軸シール装置の機能を喪失する前に水中構造体に対して対策を講じることができる。
また、水中構造体内部への浸水を防ぐことで、発電機などの機器が海水などに浸からないため、機器の取り換えに伴うコストや、またシール機能回復後の復帰までに要するコストを抑えることができ、また復帰までの期間の長期化を避けることができる。また、水中構造体内部に浸水しないため、水中構造体のバランスが崩れずまた浮上機能も失われないことから、水上まで水中構造体を確実に浮上させることができる。
本発明は、水中に設置された水中構造体に設けられ、該水中構造体の本体内部から水中へと突出する回転軸をシールする軸シール構造を備えた軸シール装置の制御方法において、前記軸シール構造は、第1シール部と、該第1シール部との間に給油空間を有して前記本体内部側に設けられた第2シール部と、前記第1シール部から水中側にオイルが漏出するとともに前記第2シール部から前記本体内部側に漏出する所定の給油圧にて前記給油空間に対してオイルを供給する給油ポンプと、を備え、前記給油ポンプから供給される前記オイルの前記給油圧および前記第1シール部または前記第2シール部から漏出する前記オイルのリーク流量をもとに前記軸シール装置の異常を検知するステップを有することを特徴とする軸シール装置の制御方法を採用する。
本発明によれば、軸シール構造において、オイルが第1シール部から水中側へ、第2シール部から水中構造体内部側へ漏出することから、外部の水の浸入およびシールの異常摩耗を防ぎ、軸シール構造の軸シール機能をより安全に保つことができる。また、給油ポンプから供給されているオイルの給油圧に基づいて軸シール構造の異常を検知することとしたので、給油圧が所定の値を下回り軸シール構造のシール機能が喪失する異常状態を正確に予測することで、軸シール構造が完全にシール機能を喪失する前に異常状態に対する対策を講じることができる。
また、第1シール部または第2シール部が摩耗などによって劣化すると、軸シール構造の使用時間の経過とともに水中および水中構造体の本体内部へのオイルのリーク流量が増える。そこで、第1シール部または第2シール部から漏出する前記オイルのリーク流量に基づいて軸シール構造の異常を検知することとしたため、水中もしくは水中構造体内部へのオイルのリーク流量が一定の値を上回ると異常を検知することで、軸シール機能が喪失する異常状態を事前に検知し対策を講じることができる。
本発明によれば、シール機能が喪失する異常状態を正確に検知することから、完全にシール機能を喪失する前に異常状態に対する対策を講じることができる。
本発明の第1実施形態に係る水中構造体の縦断面図である。 本発明の第1実施形態に係る軸シール構造へのオイル供給の概略構成図である。 本発明の第1実施形態に係るオイルタンクの概略構成図である。 本発明の第1実施形態に係る給油圧監視の手順を示したフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係るオイルタンク油量監視の手順を示したフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る機内側リーク流量監視の手順を示したフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る海水側リーク流量監視の手順を示したフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係るオイルタンクのオイル液位の補正処理における温度変化補正の手順を示したフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係るオイルタンクのオイル液位の補正処理における位置姿勢変化補正の手順を示したフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係るドレンタンクのオイル液位の補正処理における温度変化補正の手順を示したフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係るドレンタンクのオイル液位の補正処理における位置姿勢変化補正の手順を示したフローチャートである。 本発明の第1実施形態の変形例に係るオイルタンクの概略構成図である。 本発明の第2実施形態に係るバックアップシールの概略構成図である。 本発明の第2実施形態に係るバックアップシールの概略構成図である。
以下に、本発明にかかる軸シール装置、水中構造体および軸シール装置の制御方法の一実施形態について、図面を参照して説明する。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態について、図1乃至12を用いて説明する。
図1には、本実施形態に係る水中構造体の縦断面図が示されている。発電ポッド(水中構造体)1は、海中に設置され、海流をエネルギーに変換する。また、発電ポッド1は、長期間海中に設置され使用可能に設計され、例えば耐用年数が20年とされている。発電ポッド1は、例えば海底に固定された係留用ブロックに一端が固定された係留索の他端に接続された状態で、海中に浮遊しているとする。
図1に示されるように、発電ポッド1は、プロペラ部50と、軸(回転軸)55と、発電機40と、軸シール装置7と、を主な構成として備えている。
発電ポッド1は、軸55の先端に接続されたプロペラ部50が海流により回転するエネルギーを、発電機40によって電力エネルギーに変換するものである。ここで、プロペラ部50と軸55の先端の一部を除いて発電ポッド1の機器はナセル80内部に収容されている。ナセル80外部は海水であり、発電ポッド1の内部の機器が海水によって浸水しないように、軸55に対して軸シール装置7が設けられている。
軸シール装置7は、メカニカルシールとされた軸シール構造5と、制御部10と、オイルタンク20と、給油ポンプ27と、ドレンタンク30と、を主な構成として備えている。
図2には、本実施形態に係る軸シール構造へのオイル供給の概略図が示されている。
図2に示されるように、軸シール構造5は、ダブルシール構造とされており、軸55に固定され軸55とともに回転する回転側シール部材5aと、ナセル80に固定された静止側シール部材5b及び5cと、を主な構成として備えている。
軸シール構造5の回転側シール部材5aと静止側シール部材5bとの摺動部分近傍が第1シール部5Eとされている。第1シール部5Eの外部となる軸55とナセル80との間は海水で満たされており、その圧力は圧力計17で計測される。圧力計17で計測される圧力を海水圧P1とする。
また、軸シール構造5の回転側シール部材5aと静止側シール部材5cとの摺動部分近傍が第2シール部5Iとされている。第2シール部5Iの外部となる軸55とナセル80との間は発電ポッド1の内部に連通しており、その圧力は圧力計15で計測される。圧力計15で計測される圧力を機内圧P2とする。
オイルタンク20から給油ポンプ27によって軸シール構造5の給油空間へ供給されるオイルは、海水圧P1よりも大きい圧力である給油圧Psで供給される。これにより、オイルは軸シール構造5の第1シール部5E及び第2シール部5Iからそれぞれの外部へ漏出し、海水が発電ポッド1のナセル80内へ浸入するのを防ぐ。第1シール部5Eから軸シール構造5外部の海水側へと漏出したオイルは海水中へ、第2シール部5Iからナセル80内部側へと漏出したオイルは軸55を伝いドレンタンク30に貯蔵される。また、オイルの給油圧は、制御部10によって制御される。
オイルタンク20には、オイル液位計21、オイル温度計23及びタンク表面温度計25が設置され、それぞれオイル液位Hs、オイル温度Ts,タンク表面温度T_Hsを計測する。オイルタンク20から軸シール構造5へのオイル供給ラインの途中には、給油ポンプ27と圧力計29が設置され、圧力計29はオイルの供給圧力である給油圧Psを計測する。また、オイルの供給流量をQsとする。
ドレンタンク30には、ドレンタンク用オイル液位計31、ドレンタンク用オイル温度計33及びドレンタンク表面温度計35が設置され、それぞれドレンタンクオイル液位Hd、ドレンタンクオイル温度Td、ドレンタンク表面温度T_Hdを計測する。
また、第1シール部5Eから海水側へ漏出するオイルの流量、すなわち海水側リーク流量をQ1、第2シール部5Iからナセル80内部側へ漏出しドレンタンク30へと流れるオイルの機内側リーク流量をQ2とする。
上述した各計器は、発電ポッド1が長期間海中に設置されることから、同様に長期間使用可能な機器を使用するものとする。
制御部10は、たとえばコンピュータであり、CPU(中央演算処理装置)、RAM(Random Access Memory)等の主記憶装置、HDD(Hard Disk Drive)等の補助記憶装置、外部の機器と通信を行うことにより情報の授受を行う通信装置等などで構成されている。補助記憶装置には、各種プログラム(例えば、アプリケーションソフトウェア)が格納されており、CPUが補助記憶装置から主記憶装置にプログラムを読み出し、実行することにより種々の処理を実現させる。
制御部10は、オイル液位計21、オイル温度計23、タンク表面温度計25、圧力計29、圧力計15、圧力計17、ドレンタンク用オイル液位計31、ドレンタンク用オイル温度計33及びドレンタンク表面温度計35が計測した各値を取得する。さらに、制御部10には、傾斜計11及び加速度計13が接続されており、発電ポッド1のナセル80の傾斜度C0及び加速度A0を取得する。
ここで、制御部10の取得する各値がオイル液面の揺れなどによる誤差を含まないように、オイルタンク20及びドレンタンク30を揺動からの影響を防ぐ免振構造が備えられている。
なお、図1において制御部10は発電ポッド1内に設置されている形態としているが、発電ポッド1外(例えば地上の監視場所)に設置し、有線・無線等の通信装置により、発電ポッド1内の各種センサと情報の授受を行うこととしてもよい。
図3には、本実施形態に係るオイルタンク20の概略図が示されている。
図3に示されるように、オイルタンク20は免振装置101及び球関節103を介してナセル80の天井から吊り下げられている。免振装置101は、前後左右に並進可能な支持装置であり、ナセル80の横揺れを吸収する。具体的には、免振装置101の上面と下面とが水平方向に相対移動可能とされたリニアガイドとダンパー装置とされており、上下面が相対移動する際に横揺れを減衰するようになっている。球関節103は、ハウジング内部に球状部が自由に回転可能に保持された支持装置であり、ナセル80が傾斜した場合であってもオイルタンク20が鉛直方向に吊り下げられるようにして傾斜を吸収するようになっている。ナセル80の天井、免振装置101、球関節103及びオイルタンク20は各々がワイヤまたは軸などにより接続されている。以上の構造により、オイルタンク20はナセル80の揺動の影響を抑制され、オイルタンク20のオイル液面の揺動が抑えられ、液面が安定化されるようになっている。
なお、ドレンタンク30においても同様の免震構造が備えらえている。
発電ポッド1においては、何らかの事象の発生、例えばシール機能の喪失や油ポンプの故障などにより、オイルの給油圧Psが必要な圧力に到達しない場合が考えられる。特に海中に長期間設置したままで使用するため、異常状態を早期検知するのは発電ポッド1の運用において非常に重要である。そこで、前述したようなオイル液位計21などの各計器によって計測された計測値から発電ポッド1の異常状態の検知を行う。
軸シール構造5における異常状態の検知の詳細な処理について、図4から図11に示すフローチャートを用いて説明する。図4、図5、図6及び図7は、軸シール構造5における異常状態の検知の詳細な処理を表す1つのフローチャートを給油圧監視、オイルタンク油量監視、機内側リーク流量監視、海水側リーク流量監視の各監視処理に分割したものである。
また、図8及び図9は、オイルタンク20のオイル液位の補正処理を表す1つのフローチャートを温度変化補正、位置姿勢変化補正の各補正処理に分割したものである。
また、図10及び図11は、ドレンタンク30のオイル液位の補正処理を表す1つのフローチャートを温度変化補正、位置姿勢変化補正の各補正処理に分割したものである。
図4には、第1段階として給油圧監視の手順が示されている。
図4に示すように、圧力計29により給油圧Pが検知され(S401)、圧力計17により海水圧P1が検知される(S402)。次に、ステップS401で検知された給油圧Pが、給油圧のアラーム値Psaより大きいかどうかの判定を行い(S403)、アラーム値Psaより大きい場合は給油圧Pは正常であるとみなしAに遷移する。
一方、上記ステップS403において、給油圧Pがアラーム値Psa以下の場合は、さらに給油圧Pが給油圧のトリップ値Pstより大きいかどうかの判定を行い(S404)、トリップ値Pstより大きい場合は発電ポッド1の監視者にアラームを発信する(S405)。監視者は、給油圧Pをアラーム値Psaを超える値まで昇圧させ(S406)、昇圧させた給油圧Pがアラーム値Psaより大きいかどうかの判定を行い(S407)、アラーム値Psaより大きい場合は給油圧Pは正常であるとみなしAに遷移する。
一方、上記ステップS404において、給油圧Pがトリップ値Pst以下の場合、また上記ステップS407において、昇圧された給油圧Pがアラーム値Psa以下の場合は、制御部10は監視者に対しトリップ信号を発信する(S408)。トリップ信号を受信した監視者は、トリップ動作を実施する。
トリップ動作としては、まず軸55の回転が停止され、その後海上においてトリップ箇所の確認、修理などを行うため、発電ポッド1を海上へ浮上させる処理が行われる。
ここで、給油圧のアラーム値Psa及び給油圧のトリップ値Pstの海水圧Pとの大小関係は、以下の式(1)で表される。
[数1]
sa>Pst≧P+Δp ・・・(1)
(1)式において、Psaはアラーム値、Pstはトリップ値、Δpは海水圧Pに対して給油圧Pに付加すべき所定値である。例えば海水圧Pが1〜2MPaの場合、Δpには0.1〜0.2MPaを設定してもよい。Δpを付加しておくことで、給油圧Pは海水圧Pよりも大きな圧力として設定することができ、海水が浸入するのを抑止できる。このように、設定された給油圧Pに基づき、油ポンプ27はオイルを加圧し軸シール構造5へ供給する。ここで、給油圧の加圧については、油ポンプ27の他に加圧シリンダやガス加圧等オイルを加圧可能な方法であれば種類は問わない。
図5には、第2段階として、オイルタンク油量監視の手順が示されている。
図5に示すように、サンプリング時間Δt前のオイルタンク20のオイル液位Hs_i-1を検知する(S501)。サンプリング時間Δtは所定の時間であり、任意に設定可能である。
次に、オイル液位計21により現在のオイルタンク20のオイル液位Hs_iを検知する(S502)。この時、図3のように免振構造を備えたオイルタンク20であることからオイル液位は正しく計測されていると考えられるが、そのオイル液位が信頼性のある値か否かを判定するために、オイル液位検知時の発電ポッド1の周囲外乱の影響を確認する。このとき、フローチャートはWへ遷移する。
図8には、オイルタンク20の周囲外乱の影響確認の第1段階として温度変化補正の手順が示されている。
図8に示されるように、オイル液位計21によりオイルタンク20のオイル液位Hを検知する(S801)。
次に、オイル温度計23によりオイルタンク20内のオイル温度Tを検知し、基準となるオイル温度に対する温度変化ΔTを算出する(S802)。算出されたΔT及びオイルの体積膨張係数からオイルの体積変化ΔVを算出する(S803)。
次に、タンク表面温度計25によりオイルタンク20のタンク表面温度T_Hを検知し、基準となるタンク表面温度に対する温度変化ΔT_Hを算出する(S804)。算出されたΔT_H及びオイルタンク20のタンク材の線膨張係数からオイルタンク20の内容積変化ΔV_Hを算出する(S805)。
上記ステップS803で算出されたオイルの体積変化ΔV、及びステップS805で算出されたオイルタンク20の内容積変化ΔV_Hをオイルタンク20のタンク断面積Sで除し、オイル液位の変化量に変換してオイルタンク20のオイル液位Hに加減算し、補正する(S806)。
次に、所定の時間内でのオイル液位の変動が所定の範囲内か否かを判定し(S807)、オイル液位の変動が所定の範囲内であれば上記ステップS806にて補正したオイルタンク20のオイル液位Hを評価に用いることとし(S808)、Xに遷移、すなわちステップS502に戻る。
一方、上記ステップS807において、オイル液位の変動が所定の範囲を超えている場合には、発電ポッド1の位置や姿勢に大きく変動があったと考えられることから、位置姿勢変化補正を行うためDに遷移する。
図9には、オイルタンク20の周囲外乱の影響確認の第2段階として位置姿勢変化補正の手順が示されている。
図9に示されるように、発電ポッド1のナセル80に設置された傾斜計11及び加速度計13などにより、ナセル80の傾斜度C及び加速度Aなどを計測し、ナセル80の位置や姿勢の変動を検知する(S901)。次に、オイルタンク20のオイル液位の変動がナセル80の位置や姿勢の変動と関連があるか、すなわちオイル液位の変動とナセル80の位置や姿勢の変動との周波数や振幅が合致しているか否かを判定する(S902)。オイル液位の変動とナセル80の位置や姿勢の変動との周波数や振幅が合致している場合は、ナセル80の位置や姿勢の変動の影響を除くため、この変動の周波数成分を取り除くべくオイル液位Hに対しLPF処理(Low Pass Filter:ローパスフィルタ)を行う。これは、リークによるオイル液位の緩やかな減少に対し、ナセル80の位置や姿勢の変動による周波数は定性的に高いと考えられることにより、LPF処理により高域周波数信号を減衰させて遮断し、低域周波数のみを信号として通過させてもリーク流量の計算への影響は少ないと考えられるためである。このように、LPF処理が行われ補正されたオイル液位Hを評価に用いることとし(S903)、Yに遷移、すなわちステップS502に戻る。
一方、ステップS902において、オイル液位の変動とナセル80の位置や姿勢の変動との周波数や振幅が合致していないと判定された場合は、オイル液位計21の異常が考えられるため、予備センサに切り替え予備センサのオイル液位を評価に用いることとし(S904)、Zに遷移、すなわちステップS502に戻る。
ステップS502では、図8のX、図9のYまたはZよりオイル液位検知時の発電ポッド1の周囲外乱の影響を加味し補正した現在のオイルタンク20の液位Hs_iを用いることとする。
次に、現在の給油流量Qs_iを計算する(S503)。現在の給油流量Qs_iは、以下の式(2)で表される。
[数2]
s_i=(Hs_i-1−Hs_i)×S/Δt ・・・(2)
(2)式において、Hs_i-1はサンプリング時間Δt前のオイルタンク20のオイル液位、Hs_iは現在のオイルタンク20の液位、Sはオイルタンク20の断面積、Δtはサンプリング時間である。
次に、(2)式を用いて算出した過去から現在までの給油流量Qs_i-n,・・・,Qs_iから給油流量の近似式Q(t)を推定する(S504)。具体的には、横軸に時間、縦軸にQs_iをプロットし、近似直線または近似曲線から推定を行う。給油流量の近似式Q(t)は、軸シール構造5の摩耗などによる軸シール構造5外部へのオイル漏出増加により、急激に流量が増えることが考えられる。
次に、トリップ信号を発信してから監視者が処理を開始し、発電ポッド1が海中から海上へ浮上するまでの時間Tに必要な給油量であるトリップ必要給油量Vs_tを予測する(S505)。具体的には、以下の式(3)で表される。
[数3]
s_t=∫Q(t)dt ・・・(3)
(3)式において、∫Q(t)dtは、給油流量の近似式Q(t)の0からTまでの積分である。またTは、海上までの浮上に要する時間である。
次に、現在のオイルタンク油量Vを計算する(S506)。オイルタンク油量Vは、以下の式(4)で表される。
[数4]
=Hs_i×S ・・・(4)
ステップS506で算出された現在のオイルタンク油量Vがアラーム値αVs_tより大きいかどうかの判定を行い(S507)、大きい場合はオイルタンク油量Vは正常であるとみなしBへ遷移する。
一方、上記ステップS507において、現在のオイルタンク油量Vがアラーム値αVs_t以下の場合は、さらに現在のオイルタンク油量Vがトリップ値βVs_tより大きいかどうかの判定を行い(S508)、大きい場合は監視者にアラームを発信した上で(S509)、Bへ遷移する。ここで、給油流量Qのトレンドデータの急激な変化やトリップ動作の準備状況などから、必要であればBへ遷移せずステップS510へ遷移する。
一方、上記ステップS508において、現在のオイルタンク油量Vがトリップ値βVs_t以下の場合は、ステップS510へ遷移し、制御部10は監視者に対しトリップ信号を発信する。トリップ信号を受信した監視者は、トリップ動作を実施する。
トリップ動作としては、まず軸55の回転が停止され、その後海上においてトリップ箇所の確認、修理などを行うため、発電ポッド1を海上へ浮上させる処理が行われる。
ここで、オイルタンク油量のアラーム値αVs_t、オイルタンク油量のトリップ値βVs_t、及びトリップ必要給油量Vs_tの大小関係は、以下の式(5)で表される。
[数5]
αVs_t>βVs_t≧Vs_t ・・・(5)
(5)式において、α及びβは安全係数であり、発電ポッド1の使用条件などに応じて決定される。例えばαには1.5が設定される。これにより、発電ポッド1の海上への浮上の間に必要なオイルが必ず確保される。
図6には、第3段階として、機内側リーク流量監視の手順が示されている。
図6に示すように、サンプリング時間Δt前のドレンタンク30のオイル液位Hd_i-1を検知する(S601)。サンプリング時間Δtは所定の時間であり、任意に設定可能である。
次に、ドレンタンク用オイル液位計31により現在のドレンタンク30のオイル液位Hd_iを検知する(S602)。この時、図3のように免振構造を備えたドレンタンク30であることからオイル液位は正しく計測されていると考えられるが、そのオイル液位が信頼性のある値か否かを判定するために、オイル液位検知時の発電ポッド1の周囲外乱の影響を確認する。このときフローチャートはW’へ遷移する。
図10には、ドレンタンク30の周囲外乱の影響確認の第1段階として温度変化補正の手順が示されている。
図10に示されるように、ドレンタンク用オイル液位計31によりドレンタンク30のオイル液位Hを検知する(S101)。
次に、ドレンタンク用オイル温度計33によりドレンタンク30内のオイル温度Tを検知し、基準となるオイル温度に対する温度変化ΔTを算出する(S102)。算出されたΔT及びオイルの体積膨張係数からオイルの体積変化ΔVを算出する(S103)。
次に、ドレンタンク表面温度計35によりドレンタンク30のタンク表面温度T_Hを検知し、基準となるタンク表面温度に対する温度変化ΔT_Hを算出する(S104)。算出されたΔT_H及びドレンタンク30のタンク材の線膨張係数からドレンタンク30の内容積変化ΔV_Hを算出する(S105)。
上記ステップS103で算出されたドレンタンク30のオイルの体積変化ΔV、及びステップS105で算出されたドレンタンク30の内容積変化ΔV_Hをドレンタンク30のタンク断面積Sで除し、オイル液位の変化量に変換してドレンタンク30のオイル液位Hに加減算し、補正する(S106)。
次に、所定の時間内でのドレンタンク30のオイル液位の変動が所定の範囲内か否かを判定し(S107)、オイル液位の変動が所定の範囲内であれば上記ステップS106にて補正したドレンタンク30のオイル液位Hを評価に用いることとし(S108)、X’に遷移、すなわちステップS602に戻る。
一方、上記ステップS107において、ドレンタンク30のオイル液位の変動が所定の範囲を超えている場合には、発電ポッド1の位置や姿勢に大きく変動があったと考えられることから、位置姿勢変化補正を行うためD’に遷移する。
図11には、ドレンタンク30の周囲外乱の影響確認の第2段階として位置姿勢変化補正の手順が示されている。
図11に示されるように、発電ポッド1のナセル80に設置された傾斜計11及び加速度計13などにより、ナセル80の傾斜度C及び加速度Aなどを計測し、ナセル80の位置や姿勢の変動を検知する(S111)。次に、ドレンタンク30のオイル液位の変動がナセル80の位置や姿勢の変動と関連があるか、すなわちオイル液位の変動とナセル80の位置や姿勢の変動との周波数や振幅が合致しているか否かを判定する(S112)。ドレンタンク30のオイル液位の変動とナセル80の位置や姿勢の変動との周波数や振幅が合致している場合は、ナセル80の位置や姿勢の変動の影響を除くため、この変動の周波数成分を取り除くべくオイル液位Hに対しLPF処理を行う。これは、リークによるオイル液位の緩やかな増加に対し、ナセル80の位置や姿勢の変動による周波数は定性的に高いと考えられることにより、LPF処理により高域周波数信号を減衰させて遮断し、低域周波数のみを信号として通過させてもリーク流量の計算への影響は少ないと考えられるためである。このように、LPF処理が行われ補正されたオイル液位Hを評価に用いることとし(S113)、Y’に遷移、すなわちステップS602に戻る。
一方、ステップS112において、ドレンタンク30のオイル液位の変動とナセル80の位置や姿勢の変動との周波数や振幅が合致していないと判定された場合は、ドレンタンク用オイル液位計31の異常が考えられるため、予備センサに切り替え予備センサのオイル液位を評価に用いることとし(S114)、Z’に遷移、すなわちステップS602に戻る。
ステップS602では、図10のX’、図11のY’またはZ’よりオイル液位検知時の発電ポッド1の周囲外乱の影響を加味し補正した現在のドレンタンク30の液位Hd_iを用いることとする。
次に、現在の機内側リーク流量Q2_iを計算する(S603)。現在の機内側リーク流量Q2_iは、以下の式(6)で表される。
[数6]
2_i=(Hd_i−Hd_i-1)×S/Δt ・・・(6)
(6)式において、Hd_i-1はサンプリング時間Δt前のドレンタンク30のオイル液位、Hd_iは現在のドレンタンク30の液位、Sはドレンタンク30の断面積、Δtはサンプリング時間である。
ステップS603で算出された現在の機内側リーク流量Q2_iがアラーム値Q2aより小さいかどうかの判定を行い(S604)、小さい場合は機内側リーク流量Q2_iは正常であるとみなしCへ遷移する。
一方、上記ステップS604において、現在の機内側リーク流量Q2_iがアラーム値Q2a以上の場合は、さらに機内側リーク流量Q2_iがトリップ値Q2tより小さいかどうかの判定を行い(S605)、小さい場合は監視者にアラームを発信した上で(S606)、Cへ遷移する。ここで、機内側リーク流量Qのトレンドデータの急激な変化やトリップ動作の準備状況などから、必要であればCへ遷移せずステップS607へ遷移する。
一方、上記ステップS605において、現在の機内側リーク流量Q2_iがトリップ値Q2t以上の場合は、ステップS607へ遷移し、制御部10は監視者に対しトリップ信号を発信する。トリップ信号を受信した監視者は、トリップ動作を実施する。
トリップ動作としては、まず軸55の回転が停止され、その後海上においてトリップ箇所の確認、修理などを行うため、発電ポッド1を海上へ浮上させる処理が行われる。
ここで、機内側リーク流量のアラーム値Q2a及び機内側リーク流量のトリップ値Q2tの大小関係は、以下の式(7)で表される。
[数7]
2a<Q2t ・・・(7)
(7)式において、機内側リーク流量のアラーム値Q2a及び機内側リーク流量のトリップ値Q2tは発電ポッド1の使用条件や軸シール構造5のシール仕様などに応じて決定される。
図7には、第4段階として、海水側リーク流量監視の手順が示されている。
図7に示すように、現在の海水側へのリーク流量Q1_iを計算する(S701)。現在の海水側へのリーク流量Q1_iは、以下の式(8)で表される。
[数8]
1_i=Qs_i−Q2_i ・・・(8)
ステップS701で算出された現在の海水側リーク流量Q1_iがアラーム値Q1aより小さいかどうかの判定を行い(S702)、小さい場合は海水側リーク流量Q1_iは正常であるとみなしフローを終了する。
一方、上記ステップS702において、現在の海水側リーク流量Q1_iがアラーム値Q1a以上の場合は、さらに海水側リーク流量Q1_iがトリップ値Q1tより小さいかどうかの判定を行い(S703)、小さい場合は監視者にアラームを発信した上で(S704)、フローを終了する。ここで、海水側リーク流量Qのトレンドデータの急激な変化やトリップ動作の準備状況などから、必要であればフローを終了せずステップS705へ遷移する。
一方、上記ステップS703において、現在の海水側リーク流量Q1_iがトリップ値Q1t以上の場合は、ステップS705へ遷移し、制御部10は監視者に対しトリップ信号を発信する。トリップ信号を受信した監視者は、トリップ動作を実施する。
トリップ動作としては、まず軸55の回転が停止され、その後海上においてトリップ箇所の確認、修理などを行うため、発電ポッド1を海上へ浮上させる処理が行われる。
ここで、海水側リーク流量のアラーム値Q1a及び海水側リーク流量のトリップ値Q1tの大小関係は、以下の式(9)で表される。
[数9]
1a<Q1t ・・・(9)
(9)式において、海水側リーク流量のアラーム値Q1a及び海水側リーク流量のトリップ値Q1tは発電ポッド1の使用条件や軸シール構造5のシール仕様などに応じて決定される。
以上、図4から図11に示すように、軸シール構造5における異常状態の検知の詳細な処理を、発電ポッド1の運転の一時停止や終了まで、例えばメンテナンス期間(例えば5年)が経過するまでサンプリング時間ΔtごとにステップS401から定期的に監視を行う。
以上、説明してきたように、本実施形態にかかる軸シール装置、水中構造体および軸シール装置の制御方法によれば、以下の作用効果を奏する。
軸シール構造5において、オイルが第1シール部5Eから水中側へ、第2シール部5Iから発電ポッド1内部側へ漏出することから、外部の水の浸入およびシールの異常摩耗を防ぎ、軸シール構造5の軸シール機能をより安全に保つことができる。また、給油ポンプ27から供給されているオイルの給油圧に基づいて軸シール構造5の異常を検知することとしたので、給油圧が所定の値を下回り軸シール構造5のシール機能が喪失する異常状態を正確に予測することで、軸シール構造5が完全にシール機能を喪失する前に異常状態に対する対策を講じることができる。
また、第1シール部5Eまたは第2シール部5Iが摩耗などによって劣化すると、軸シール構造5の使用時間の経過とともに水中および発電ポッド1の本体内部へのオイルのリーク流量が増える。よって、水中もしくは発電ポッド1内部へのオイルのリーク流量が一定の値を上回ると異常を検知することにより、軸シール機能が喪失する異常状態を事前に検知し対策を講じることができる。
また、オイルタンク20内のオイル液位は、第1シール部5E及び第2シール部5Iから漏出するオイル量に比例するため、軸シール構造5の異常を予め検知することができる。すなわち、オイルタンク20に貯蔵されたオイルが尽きると、軸シール構造5に対する給油が停止して、軸シール機能が喪失する恐れがある。よって、オイルタンク20のオイルが尽きる前に異常を検知することで、軸シール構造5の軸シール機能の喪失を事前に防ぐことができる。
また、免振装置101でオイルタンク20を免振することによって、オイルタンク20の揺れによりオイル液面が不安定となりオイル液位が正確に計測できないことを防ぐことができる。また、オイル液面を安定化できるので、オイル中への気泡の混入を避けることができ、給油ポンプ27の異常を防止することができる。
また、オイルタンク20が発電ポッド1内部の上部から球関節103を介して吊り下げられているので、発電ポッド1が揺動して傾斜したとしても球関節103によって傾斜が吸収されるのでオイルタンク20は鉛直方向に吊り下げられたままとなる。このようにして発電ポッド1の傾斜を吸収することにより、オイルタンク20内の液面を安定化してオイル液位を正しく計測することができる。さらに、発電ポッド1の揺動による傾斜を吸収することによりオイルタンク20のオイル液面が大きく揺動しないことからオイル中に気泡が混入しないため、給油ポンプ27の異常を防止することができる。
また、ドレンタンク30に貯蔵されたオイルの液位に対し、オイルの温度変化による影響の補正と、発電ポッド1の位置や姿勢の変化による影響の補正を行うことから、さらに正確にドレンタンク30内のオイル量を計測することができ、補正前と比較してより正確に異常を検知することができる。
また、上述した軸シール装置7を備えているので、軸シール装置7の機能を喪失する前に発電ポッド1に対して対策を講じることができる。
また、発電ポッド1内部への浸水を防ぐことで、発電機40などの機器が海水などに浸からないため、機器の取り換えに伴うコストや、またシール機能回復後の復帰までに要するコストを抑えることができ、また復帰までの期間の長期化を避けることができる。また、発電ポッド1内部に浸水しないため、発電ポッド1のバランスが崩れずまた浮上機能も失われないことから、水上まで発電ポッド1を確実に浮上させることができる。
図12には、本実施形態の変形例に係るオイルタンクの概略図が示されている。
図12に示されるように、オイルタンク20内には、オイル液面を上方から覆う密閉蓋111と、密閉蓋111をオイル液面に押し付ける加圧バネ113とが設けられている。加圧バネ113は、圧縮バネとされており、上端がオイルタンク20の天井に取り付けられ、下端が密閉蓋111の上面に取り付けられている。密閉蓋111は、オイル液面の揺動を防ぐための例えば金属製の蓋であり、その端部の周囲にはオイルタンク20との摩擦を防ぐため、及び密閉性を高めるために、弾性部材115が設けられている。密閉蓋111は、周囲に設けられた弾性部材115を介してオイルタンク20と接することで、オイルを密閉する。加圧バネ113は、密閉蓋111が油面に接液するように圧力を加える。なお、加圧バネ113に代えて、密閉蓋111を油面に対して加圧状態で接液させる他の方法であってもよい。以上の構成により、オイルタンク20はナセル80の揺動の影響を抑制され、オイルタンク20のオイル液面の揺動が抑えられ、液面が安定化されるようになっている。
なお、ドレンタンク30においても同様の構造が適用可能である。
以上、説明してきたように、本実施形態の変形例に係る軸シール装置、水中構造体および軸シール装置の制御方法によれば、以下の作用効果を奏する。
オイル液面に対して加圧状態で接液する密閉蓋111をオイルタンク20内部に有することから、オイル液面が発電ポッド1の位置や姿勢の影響を受けないため、オイルタンク20のオイル液位などを正しく計測することができる。さらに、位置や姿勢の影響を受けないことによりオイルタンク20のオイル液面が大きく揺動しないことからオイル中に気泡が混入しないため、給油ポンプ27の異常を防止することができる。
〔第2実施形態〕
以下、本発明の第2実施形態について、図13及び図14を用いて説明する。
上記した第1実施形態では、軸シール構造は1つであるとしたが、本実施形態では、さらにバックアップシールを備えるとするものである。その他の点については第1実施形態と同様であるので、同様の構成については同一符号を付しその説明は省略する。
図13および図14には、本実施形態に係るバックアップシールの概略構成図が示されている。
図13に示されるように、バックアップシール60は、固定シール61と、ストッパ63と、アクチュエータ65と、金属ベローズ67とを備えており、軸シール構造5の機内側に設置されている。
異常が発生していない場合は、図13のようにストッパ63が固定シール61を保持している。ストッパ63が固定シール61を保持しない場合、金属ベローズ67の弾性力により図13において左から右向きの力が働き、図14のように固定シール61は軸55の端面に押し付けられる形状であるところ、ストッパ63が固定シール61を保持することで固定シール61が軸55に接触しない。
軸シール構造5の故障など、軸シール構造5に異常が発生した場合、機内側に海水が浸入する前に対策を講じることができるようにトリップ信号が発信され、監視者がトリップ動作を実施するために発電ポッド1を海上へ浮上させる。
しかし、シール機能が大きく失われ、海上へ浮上させる間に海水が機内側へ大量に漏れ出す恐れがある。このようなシール機能喪失に先んじてバックアップシール60を機能させる。
本実施形態では、異常状態の検知のフローチャートにおいて、図4のステップS408、図5のステップS510、図6のステップS607及び図7のステップS705のいずれかに遷移すると、制御部10は監視者に対しトリップ信号を発信する。トリップ信号を受信した監視者は、トリップ動作を実施する。
トリップ動作としては、まず軸55の回転が停止され、次にバックアップシール60が起動される。
バックアップシール60では、図14のようにアクチュエータ65が駆動し、ストッパ63が外れる。金属ベローズ67の弾性力と、軸シール構造5を経由して浸入した海水の流体力とにより固定シール61が軸55の端面に押し付けられ、固定シール61と軸55の端面が接触することにより海水がシールされ機内側に浸入するのを防ぐことができる。
その後海上においてトリップ箇所の確認、修理などを行うため、発電ポッド1を海上へ浮上させる処理が行われる。
ここで、本実施形態のような構造のバックアップシール60以外にも、インフラートシールのように異常を検知した場合に空気により膨らませて使用するシール構造も考えられるが、この場合は空気源が別途必要である。本実施形態のような構造であれば、金属ベローズ67の弾性力とともに海水の流体力が固定シール61を軸55の端面に押し付ける方向に作用することから、空気源が必要なく信頼性が高いといえる。
以上、説明してきたように、本実施形態に係る軸シール装置、水中構造体および軸シール装置の制御方法によれば、以下の作用効果を奏する。
軸シール構造5の異常検知後に、バックアップシール60を起動させることとしたので、異常が発生してから対策を講じるまでの間に、発電ポッド1の本体内部に海水が浸入するのを防ぐことができる。
以上、本発明の各実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更なども含まれる。
たとえば、上述した第2実施形態においてはバックアップシール60に用いられるのは金属ベローズ67であるとしたが、バネとゴムベローズの組み合わせや、運動シールなどの組み合わせとしてもよい。
1 発電ポッド(水中構造体)
5 軸シール構造
5a 回転側シール部材
5b,5c 静止側シール部材
5E 第1シール部
5I 第2シール部
7 軸シール装置
10 制御部
11 傾斜計
13 加速度計
15 圧力計
17 圧力計
20 オイルタンク
21 オイル液位計
23 オイル温度計
25 タンク表面温度計
27 給油ポンプ
29 圧力計
30 ドレンタンク
31 ドレンタンク用オイル液位計
33 ドレンタンク用オイル温度計
35 ドレンタンク表面温度計
40 発電機
50 プロペラ部
55 軸(回転軸)
60 バックアップシール
61 固定シール
63 ストッパ
65 アクチュエータ
67 金属ベローズ
80 ナセル
101 免震装置
103 球関節
111 密閉蓋
113 加圧バネ
115 弾性部材

Claims (10)

  1. 水中に設置された水中構造体に設けられ、該水中構造体の本体内部から水中へと突出する回転軸をシールする軸シール構造を備えた軸シール装置において、
    前記軸シール構造は、
    第1シール部と、
    該第1シール部との間に給油空間を有して前記本体内部側に設けられた第2シール部と、
    前記第1シール部から水中側にオイルが漏出するとともに前記第2シール部から前記本体内部側に漏出する所定の給油圧にて前記給油空間に対してオイルを供給する給油ポンプと、
    を備え、
    前記給油ポンプから供給される前記オイルの前記給油圧および前記第1シール部または前記第2シール部から漏出する前記オイルのリーク流量をもとに前記軸シール装置の異常を検知する制御部を備えていることを特徴とする軸シール装置。
  2. 前記給油ポンプに導かれる前記オイルを貯蔵するオイルタンクと、
    該オイルタンク内のオイル液位を計測するオイル液位計と、
    を備え、
    前記制御部は、前記オイル液位計により計測された前記オイル液位をもとに前記軸シール構造の異常を検知することを特徴とする請求項1に記載の軸シール装置。
  3. 前記制御部は、前記オイル液位に対し、前記オイルの温度変化の影響補正および前記水中構造体の位置姿勢変化の影響補正を行うことを特徴とする請求項2に記載の軸シール装置。
  4. 前記オイルタンクは、前記水中構造体の揺動からの影響を防ぐ免振装置を備えていることを特徴とする請求項2または3に記載の軸シール装置。
  5. 前記オイルタンクは、前記水中構造体内部の上部から、球関節を介して吊り下げられていることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれかに記載の軸シール装置。
  6. 前記オイルタンクは、前記オイルの液面に対して加圧状態で接液する密閉蓋を備えていることを特徴とする請求項2から請求項5のいずれかに記載の軸シール装置。
  7. 前記第2シール部から前記水中構造体の本体内部へ漏出する前記オイルを貯蔵するドレンタンクと、
    該ドレンタンクのオイル液位を計測するドレンタンク用オイル液位計と、
    を備え、
    前記制御部は、前記ドレンタンク内のオイル液位に対し、前記オイルの温度変化の影響補正および前記水中構造体の位置姿勢変化の影響補正を行うことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の軸シール装置。
  8. 前記第2シール部の前記本体内部側に設けられ、前記回転軸をシールするバックアップシールを備え、
    前記制御部は、前記軸シール構造の異常検知後に、前記バックアップシールを起動させることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の軸シール装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれかに記載の軸シール装置を備えていることを特徴とする水中構造体。
  10. 水中に設置された水中構造体に設けられ、該水中構造体の本体内部から水中へと突出する回転軸をシールする軸シール構造を備えた軸シール装置の制御方法において、
    前記軸シール構造は、
    第1シール部と、
    該第1シール部との間に給油空間を有して前記本体内部側に設けられた第2シール部と、
    前記第1シール部から水中側にオイルが漏出するとともに前記第2シール部から前記本体内部側に漏出する所定の給油圧にて前記給油空間に対してオイルを供給する給油ポンプと、
    を備え、
    前記給油ポンプから供給される前記オイルの前記給油圧および前記第1シール部または前記第2シール部から漏出する前記オイルのリーク流量をもとに前記軸シール装置の異常を検知するステップを有することを特徴とする軸シール装置の制御方法。
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