JP6271923B2 - 太陽電池用封止材、太陽電池用封止材の製造方法、及び太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池用封止材、太陽電池用封止材の製造方法、及び太陽電池モジュール Download PDF

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Description

本発明は、エチレン/α−オレフィン共重合体を主材料に用いた太陽電池用封止材及びその太陽電池用封止材を用いた技術に関する。
太陽光を利用するクリーンな発電技術として、太陽電池が近年注目を集めている。一般的な太陽電池モジュールとしては図1に示すモジュール10が知られている。このような太陽電池モジュール10は、太陽電池セル1を封止材2aおよび2bに包埋させて封止し、該封止材の両面側を表面保護部材3と裏面保護部材4で保護した構造となっている。該太陽電池モジュールの製造方法としては、表面保護部材3、封止材シート2a、太陽電池セル1、封止材シート2b及び裏面保護部材4をこの順序で積層し、これらを真空中で加熱して脱気させた後に、真空中で大気圧の荷重をかけながら加熱して、太陽電池セル1を包埋させつつ封止材樹脂を架橋硬化させて接着一体化する方法が広く用いられている。
封止材シートの材料としては、従来一般には、エチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA)に有機過酸化物を配合して架橋性を付与したものが用いられ、機械強度や耐久性を付与するために、架橋助剤、シランカップリング剤、光安定剤、紫外線吸収剤などが添加されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしエチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂は、加水分解性のエステル構造を有するため、長期間の使用においては水分や熱の影響により黄変や発泡などの劣化が顕著であり、さらに加水分解反応で生成する酢酸による電極部材の腐食が生じ発電性能の低下が生じやすい。
これに対し、非晶性又は低結晶性のエチレン/α−オレフィン共重合体に有機過酸化物を配合して架橋性を付与した太陽電池用封止材が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平6−177412号公報 特開2010−155915号公報
しかし、エチレン/α−オレフィン共重合体は、EVAと比較しシートライフが短いという課題がある。例えば、ロール状に梱包された封止材から封止材を採取してモジュールを作製する際、モジュール化までのハンドリングにおける経時での架橋率の低下が大きい。このため、封止材は開梱してから短時間で使用する必要があり、またモジュール中の封止材に架橋率のバラツキが生じやすい。これはエチレン/α−オレフィン共重合体はEVAと比較し極性が低いため、架橋剤との親和性が低くブリードアウトしやすいため、架橋剤の揮発が生じやすいためと考えられる。
本発明は、上記のような点に着目し、エチレン/α−オレフィン共重合体を用いた太陽電池用封止材において、ハンドリング時の物性変化が抑制された、すなわちシートライフが長い、太陽電池用封止材、およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記問題を解決すべく鋭意検討した結果、架橋剤として用いる有機過酸化物を薬液担体に担持させてエチレン/α−オレフィン共重合体に配合することで、有機過酸化物の揮発が抑制され、シートライフが向上する効果を見出し、本発明に至った。
本発明の第1の態様による太陽電池用封止材は、エチレン/α−オレフィン共重合体と、有機過酸化物とを含む組成物からなる太陽電池用封止材であって、上記組成物がさらに薬液担体を含み、上記有機過酸化物が薬液担体に担持され、上記薬液担体は、平均細孔径が5nm以上15nm以下の範囲の多孔質シリカであることを特徴とする太陽電池用封止材である。
また本発明の第2の態様による太陽電池用封止材は、上記第1の態様の太陽電池用封止材において、上記エチレン/α−オレフィン共重合体が、直鎖状低密度ポリエチレンであることを特徴とする。
さらに本発明の第の態様による太陽電池用封止材は、上記多孔質シリカの表面が疎水処理されていることを特徴とする。
さらに本発明の第の態様による太陽電池用封止材の製造方法は、上述のような有機過酸化物を担持させた上述のような薬液担体を、エチレン/α−オレフィン共重合体に添加する工程を含み、上記薬液担体は、平均細孔径が5nm以上15nm以下の範囲の多孔質シリカであることを特徴とする。
さらに本発明の第の態様による太陽電池モジュールは、上記第1〜第いずれかの態様による太陽電池用封止材を用いた太陽電池モジュールである。
本発明の態様に係る太陽電池用封止材は、エチレン/α−オレフィン共重合体と有機過酸化物と薬液担体を含み、有機過酸化物は薬液担体に担持されている。これによって、封止材のハンドリングにおける架橋剤の揮発が生じにくく、その結果、シートライフが向上し架橋後の物性も安定的に得られる。
またこのような太陽電池用封止材を用いた太陽電池モジュールは長期間安定した変換効率を維持することが期待できる。
一般的な太陽電池モジュールの要部を示す模式的な縦断面図である。
本実施形態の太陽電池用封止材は、エチレン/α−オレフィン共重合体と、有機過酸化物と薬液担体とを含む組成物からなり、有機過酸化物は薬液担体に担持されている。後述の実施例に示すように、薬液担体に担持された有機過酸化物は、封止材のハンドリングの際の揮発傾向が小さく、架橋後の架橋率の低下を抑制することができる。
エチレン/α−オレフィン共重合体は、分子内にα−オレフィンによる短い分岐構造を有するため、一般に密度が低く、透明性が高いという特徴がある。さらにαオレフィンの種類や製造プロセスにより、柔軟性、流動性などの機械特性を広範に制御することが可能であり、太陽電池封止材に適した特性を付与することも可能である。
エチレン/α−オレフィン共重合体としては、例えば、株式会社プライムポリマーや、日本ポリエチレン株式会社から上市されている各種グレードを使用することが可能であるが、柔軟性などの機械特性、また、融点やメルトフローレートなど加工適性などの観点から直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)が好ましい。
直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)のメルトフローレート(MFR:190℃、21.18N荷重)は0.1g/10分以上50g/10分以下が好ましく、さらに好ましくは1g/10分以上35g/10分以下である。MFRが0.1より小さいと流動性が小さすぎるため加工が困難である。また、50より大きいと流動性が大きすぎシート状に形成することが困難である。また、密度は0.860g/cm以上0.920g/cm以下が好ましく、さらに0.87g/cm以上0.90g/cm以下であることが好ましい。0.860g/cmより小さい材料は融点が低すぎるため加工時のシート巻取り時にブロッキングの問題が生じやすい。また、0.920g/cmより大きい材料は融点が高すぎるため、シート加工温度で有機化酸化物が分解しゲル発生などの問題が生じる。
上記メルトフローレートは、JIS K7210−1999で規定されている測定方法の基づくものである。
本実施形態の薬液担体は、液体を細孔内部に吸収する機能を有する粉体状の多孔質材料である。粉体の大きさは特に限定するものではないが、平均粒子径が100μm以下であることが好ましい。平均粒子径が100μmより大きいと、封止材のシート加工において、膜厚ムラや薬液担体の偏在が生じやすく外観に悪影響を与えるおそれがある。
このような薬液担体としては、ポリメタクリル酸メチルなどの有機材料や、シリカ、アルミナ、ハイドロキシアパタイトなどの無機材料が例示出来る。
本実施形態の薬液担体は、有機過酸化物を担持する機能と同時に、モジュール作製時の加熱において有機過酸化物を放出することが必要である。このような担持性と放出性の両立の観点から、薬液担体としては多孔質シリカが好ましく、さらに表面が疎水処理された多孔質シリカが好ましい。
薬液担体としての多孔質シリカは、粒径、細孔容積、細孔径などが異なる様々なグレードが存在するが、前述の担持性と放出性の観点から細孔径が特に重要であり、2nm以上20nm以下が好ましく、5nm以上15nm以下が特に好ましい。細孔径が2nm未満の場合、有機過酸化物の担持・放出とも生じにくく、架橋反応が生じにくくなるため好ましくない。細孔径が15nmより大きい場合、有機過酸化物の担持機能は十分であるが、封止材の加工時の熱により有機過酸化物が放出されやすく、封止材のハンドリングにおける過酸化物の揮発を抑制する効果が十分に得られないので好ましくない。
ここで、細孔径の計測は、窒素ガス吸着法などの公知の方法で測定すればよい。
ここで想定する十分な揮発性抑制効果とは、封止材を温度25℃、相対湿度(RH)65%の環境に48時間放置した後の架橋率が、後述の実施例に記載した封止材の架橋率測定において、60%以上の値であることを意味する。架橋率が60%より小さいと、太陽電池モジュールの長期信頼性に影響し、発電効率の低下や故障に対する懸念が生じる。
有機過酸化物を薬液担体に担持させる方法としては、例えばヘンシェルミキサーを用いた乾式混合など各種公知の方法を用いることができる。
薬液担体の使用量は、細孔容積と架橋に必要な有機過酸化物の必要量から概ねの値を見積もることが可能であり、有機化酸化物100質量部に対して概ね20質量部以上200質量部以下である。
有機過酸化物は特に限定されるものではないが、例えば、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ジ−(t−ブチルパーオキシ)バレレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルクミルパーオキシド、2,2−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ブタンを用いることが可能である。
本実施形態の太陽電池用封止材は、上記有機過酸化物の他に、架橋反応を促進する架橋助剤が含有されていてもよい。架橋助剤としては、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート等が挙げられる。
また、本実施形態の太陽電池用封止材は、太陽電池モジュールにおいて、封止材に隣接する各種部材との接着性を向上させるために、シランカップリング剤が含有されていてもよい。
シランカップリング剤としては、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、リメトキシプロピルシラン、トリメトキシメチルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、トリクロロプロピルシラン、トリエトキシフェニルシラン等が挙げられる。なかでも、接着性付与効果が高いγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランが好ましい。
また、本実施形態の太陽電池用封止材は、太陽電池モジュールにおいて、封止材の耐久性を向上させるために、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定化剤等が含有されていてもよい。
紫外線吸収剤としては、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノンが挙げられる。
また、酸化防止剤としては、リン系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤が好ましい。酸化防止剤の具体例としては、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートが挙げられる。
また、光安定化剤としては、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート等が挙げられる。
本実施形態の太陽電池封止材の製造方法は、前述の方法で有機過酸化物を担持した薬液担体を作成する工程と、その作成された有機過酸化物を担持した薬液担体を、エチレン/α−オレフィン共重合体に添加する工程とを有する。薬液担体の添加方法としては、例えばTダイなどの押出し成型装置付帯のサイドフィーダから、必要に応じ各種添加剤とともに添合する方法が挙げられる。各種材料が添合された組成物は加熱溶融した状態でシート状に押し出され、冷却された後にロール状に巻取られる。
巻取りにおいては、ブロッキング防止のため、熱溶融した状態の樹脂シートの表面を、凹凸パターンが施されているロールに密着させることで、該樹脂シート片面もしくは両面に該ロールの凹凸パターンを転写さるエンボス加工を施してもよい。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は以下の記載によって限定されない。
本実施例および比較例で使用した材料を以下に示す。
(1) エチレン/α−オレフィン共重合体
・(株)日本ポリエチレン製 カーネルKJ640T
(MFR:30g/10min、密度:0.880g/cm、融点:58℃)
(2) 薬液担体
・担体A:積水化成品工業(株)アクリル粒子、テクポリマーMBP−8
(平均粒子径:8μm 平均細孔径:20nm 吸油量:140mL/g)
・担体B:富士シリシア化学(株)合成シリカ サイリシア250
(平均粒子径:5.7μm 平均細孔径:26nm 吸油量:330mL/g)
・担体C:富士シリシア化学(株)合成シリカ サイリシア430
(平均粒子径:4.1μm 平均細孔径:14nm 吸油量:230mL/g)
・担体D:富士シリシア化学(株)合成シリカ サイリシア550
(平均粒子径:3.9μm 平均細孔径:7nm 吸油量:160mL/g)
・担体E:富士シリシア化学(株)合成シリカ サイリシア730
(平均粒子径:4.0μm 平均細孔径:2.5nm 吸油量:95mL/g)
・担体F:富士シリシア化学(株)疎水処理合成シリカ サイロホービック505
(平均粒子径:3.9μm 平均細孔径:7nm 吸油量:110mL/g)
(3) 添加剤
・有機過酸化物: 1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン
・シランカップリング剤: γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
・架橋助剤: トリアリルイソシアヌレート
・紫外線吸収剤: 2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノン
・光安定剤: ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート
・酸化防止剤: トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト
本実施例および比較例の各太陽電池用封止材は次の通りである。
[実施例1]
ステンレス製容器に薬液担体Aと有機過酸化物を1:1の重量比で秤量した後、ヘンシェルミキサーを用いて10分間攪拌し、有機過酸化物が薬液担体Aに担持された均質な粉体を得た。エチレン/α−オレフィン共重合体100質量部に対し、上記で得られた有機過酸化物を担持した粉体を2質量部、シランカップリング剤を0.4質量部、架橋助剤を0.6質量部、紫外線吸収剤を0.1質量部、光安定剤を0.1質量部、酸化防止剤を0.1質量部配合した組成物を用いて、Tダイ法により加工温度90℃で厚み0.2mmの太陽電池用封止材を得た。
[実施例2]
薬液担体Aを薬液担体Bで置き換えた以外は全て実施例1と同様に太陽電池用封止材を得た。
[実施例3]
薬液担体Aを薬液担体Cで置き換えた以外は全て実施例1と同様に太陽電池用封止材を得た。
[実施例4]
薬液担体Aを薬液担体Dで置き換えた以外は全て実施例1と同様に太陽電池用封止材を得た。
[実施例5]
薬液担体Aを薬液担体Eで置き換えた以外は全て実施例1と同様に太陽電池用封止材を得た。
[実施例6]
薬液担体Aを薬液担体Fで置き換えた以外は全て実施例1と同様に太陽電池用封止材を得た。
[比較例1]
薬液担体Aを使用せず、有機過酸化物1質量部をその他の添加剤とともにエチレン/α−オレフィン共重合体に配合したこと以外は全て実施例1と同様に太陽電池用封止材を得た。
[評価方法]
本実施例および比較例で得た太陽電池用封止材の架橋率を以下の方法で測定した。測定は「成膜直後」および枚葉状態で「25℃、65%RH環境で48時間保存」した試料について実施した。
架橋率測定方法:太陽電池用封止材を150℃で10分間真空加圧した後、そのうちの1gをサンプリングしてキシレン100mLに浸漬し、110℃で112時間溶解させた後、非溶解成分の質量を測定し、下式(1)で定義される値を架橋率とした(単位:%)。
(式1)架橋率=[非溶解成分の質量(g)/溶解前の質量(1g)]×100
本実施例および比較例で得た太陽電池用封止材の判定基準は、「成膜直後」および「25℃、65%RH環境で48時間保存」とも架橋率が60%以上である試料を合格とした。
上記実施例および比較例の評価結果を表1に示す。
Figure 0006271923
表1から明らかなように、有機過酸化物を薬液担体に担持して用いることで、保管時の経時による架橋率の低下量が小さい太陽電池用封止材が得られる。また、薬液担体として細孔径が5nm〜15nmの表面疎水処理シリカを用いることで、架橋率の低下量がさらに抑制される。すなわち、薬液担体として細孔径が20nm以下の実施例では、成膜直後からの架橋率の変化が15%以下に抑えられ、更に、実施例3,4(細孔径が5nm〜15nm)では、成膜直後からの架橋率の変化が10%以下に抑えられている。したがって、実施例の太陽電池用封止材を用いた太陽電池モジュールは、モジュール作製時の封止材のハンドリングにおける経時による架橋率の低下が小さく安定した架橋率が得られるため、耐久性および耐候性に優れることが期待できる。
1 太陽電池セル
2a、2b 太陽電池用封止材
3 表面保護部材
4 裏面保護部材
10 太陽電池モジュール

Claims (5)

  1. エチレン/α−オレフィン共重合体と、有機過酸化物とを含む組成物からなる太陽電池用封止材であって、上記組成物がさらに薬液担体を含み、上記有機過酸化物が薬液担体に担持され
    上記薬液担体は、平均細孔径が5nm以上15nm以下の範囲の多孔質シリカであることを特徴とする太陽電池用封止材。
  2. 上記エチレン/α−オレフィン共重合体が、直鎖状低密度ポリエチレンであることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池用封止材。
  3. 上記多孔質シリカが表面疎水処理されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の太陽電池用封止材。
  4. 有機過酸化物を担持させた薬液担体を、エチレン/α−オレフィン共重合体に添加する工程を含み、
    上記薬液担体は、平均細孔径が5nm以上15nm以下の範囲の多孔質シリカであることを特徴とする太陽電池用封止材の製造方法。
  5. 請求項1〜請求項いずれか1項に記載の太陽電池用封止材を用いたことを特徴とする太陽電池モジュール。
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