JP6271426B2 - 使い捨て着用物品およびその製造方法 - Google Patents

Description

本発明は体液を吸液して膨潤する多数の粒状体（以下、単に「粒状体」という。）を有する使い捨て着用物品およびその製造方法に関するものである。

近年、多量の粒状体を小さな多数の空間に閉じ込めた吸収性のコアが提案されている（特許文献１）。この種の吸収性物品においては２枚の基材シート間に粒状体を所定のパターンで配置し、粒状体が配置されない領域において、両基材シートを互いに接合している。

両基材シートの接合部は、粒状体が吸水して膨潤したときに、領域内において多数の粒状体が膨らむことにより生じる分離力により分離する程度の低強度で接合される。こうすることで、２枚の基材シート間に収容できる粒状体の量（volume）の増大を図ることができる。

ＪＰ０９−５０４２１０ Ａ

しかし、前記低強度で接合した部分の接合強度を適正に維持することは困難を伴う。
また、膨潤により接合部分が分離するため、粒状体の配置パターンの初期の形状が型崩れして、２枚の基材シートの間で粒状体が片寄るだろう。

したがって、本発明の目的は簡便な構造で多量の粒状体を収容できる使い捨て着用物品およびその製造方法を提供することである。

本発明は使い捨て着用物品であって、
所定のパターンで互いに区画された複数の配置エリアごとに体液を吸液して膨潤する複数の粒状体が、前記パターンに従って互いに接合部において接合された２枚の透液性の不織布の間に配置された吸収性本体と、
前記吸収性本体の非肌面に配置された不透液性のバックシートとを備え、ここにおいて、
前記２枚の不織布のうちの肌面側の不織布の全面を覆う透液性のシートが配置され、
前記２枚の不織布のうちの少なくとも一方の不織布における前記複数の配置エリアの少なくとも１以上の配置エリアには、前記粒状体が体液を吸収して膨潤した際に生じる力で破断する易破断部が形成されている。

本発明において、粒状体が体液を吸収して膨潤すると、２枚の不織布の間が大きく膨らみ、更に粒状体が体液を吸収して膨潤すると、膨潤した際に生じる力により、配置エリアに形成された易破断部が破断する。
この破断後、一部の粒状体は破断した易破断部を通って２枚の吸収性本体の配置エリアから押し出される。しかし、吸収性本体の非肌面側はバックシートで覆われているうえ、吸収性本体の肌面側は前記吸収性本体の不織布とは別の透液性シートで覆われている。したがって、体液を吸収した粒状体や体液が着用物品から漏れ出るおそれはない。
本発明において、「易破断部」とは、２枚の不織布の間に配置された粒状体が膨潤していない状態では粒状体が実質的に溢れ出る開口とはならず、かつ、同粒状体が吸液して膨潤するとその際に配置エリア内に生じる圧力で破断して粒状体が溢れ出る部分を意味する。

したがって、少なくとも一方の不織布に易破断部を形成するという簡便な構造で、多量の粒状体を前記各配置エリアに収容できる。
なお、本発明において「肌面」とは着用物品の着用時に着用者の肌に直接的または間接的に接する内側の面であり、「非肌面」とは前記肌面の反対側の面を意味する。

図１Ａは本発明の一実施例にかかる着用物品の平面図、図１Ｂは同着用物品の１Ｂ−１Ｂ線断面図である。 図２は同着用物品の吸収性本体の分解斜視図である。 図３Ａは同吸収性本体の平面図、図３Ｂは同断面図である。 図４は同吸収性本体の製造装置の概略側面図である。 図５Ａ、図５Ｂおよび図５Ｃは、それぞれ、本着用物品の製造方法を示す平面図である。

好ましくは、前記接合部は前記２枚の不織布に超音波エネルギーを付与することで形成された超音波接合部であり、前記粒状体が体液を吸収して膨潤した際に生じる力で前記接合部において前記不織布同士が互いに分離しない接合強度を有する。

超音波接合により、不織布同士が互いに分離しないように接合部において接合されている場合、前記粒状体が体液を吸収して膨潤すると、接合部は破断せず、易破断部が破断するであろう。

更に好ましくは、易破断部が不織布に線状に、かつ、断続的に形成されている。すなわち、前記易破断部はミシン目状である。
かかるミシン目状の易破断部は、吸収性本体内の膨潤した粒状体の圧力で易破断部を有する不織布が破断した際に、易破断部が連なって大きな開口となる。そのため、易破断部を通って粒状体が吸収性本体から出易い。その一方で、超音波溶着された前記不織布同士は分離せず、粒状体の配置パターンの初期の形状が型崩れし難いだろう。

更に好ましくは、前記ミシン目状の易破断部としては、前記不織布に断続的に形成された複数の孔、スリットおよび／または切り込み（ｆｉｓｓｕｅ：割れ目）を含む。

この場合、粒状体が吸液して膨潤すると、ミシン目状の複数の孔、スリットまたは切り込み同士が互いに連なって大きな開口ができ易いだろう。

本発明において、易破断部を形成するミシン目状の「切り込み」は不織布に負荷が作用していない場合は、実質的に開いておらず、そのため、製造中や使用前に粒状体が「切り込み」を通って吸収性本体の外に出にくいだろう。
「切り込み」とは、不織布にトリミング片が生じることなく生成された、繊維の連続を遮断するラインをいう。

前記易破断部としては、「切り込み」の他、小孔や、細長い長方形状のスリットや、菱形状のスリットであってもよい。
又、前記易破断部は不織布を熱によって硬化させて脆弱化させることで、強度を劣化（低下）させたものであってもよい。
更に、不織布自体が幅方向に引っ張られた際に裂け易い材料で構成されていることで、易破断部が形成されていてもよい。

また、易破断部は各配置エリアに均等に設けられてもよいし、各配置エリアの粒状体の量や吸収性本体の部位に応じて不均等に設けられてもよい。更に、吸液量が少ない一部の配置エリアには易破断部を設けなくてもよい。

前記着用物品の製造方法としては、前記２枚の不織布のうちの１枚を形成するキャリアウエブの第１面を搬送装置の搬送面で保持しながら前記キャリアウエブを所定の搬送経路に沿って搬送する工程と、
前記搬送中のキャリアウエブの前記第１面とは反対の第２面上に前記粒状体を供給する工程と、
前記キャリアウエブの前記第２面上の前記各配置エリアごとに前記供給された複数の粒状体の一部を保持して前記所定のパターンで配置する工程と、
前記２枚の不織布のうちの他の１枚を形成するカバーウエブに前記易破断部が形成される工程と、
前記粒状体を前記所定のパターンで配置する工程の後に、前記キャリアウエブの前記第２面および前記粒状体を前記易破断部を有するカバーウエブで覆ってサンドイッチ構造体を生成する工程と、
前記所定のパターンで配置された前記各配置エリアの前記粒状体が前記複数の配置エリアのうちの１つの配置エリアから別の配置エリアへ移動するのを抑制ないし防止するために、前記接合部となる部位において前記キャリアウエブと前記カバーウエブとを接合する工程とを備える。

このように、サンドイッチ構造体となる前の不織布に易破断部が形成されることで、易破断部の形成が容易になる。

好ましくは、前記接合された前記キャリアウエブと前記カバーウエブの流れ方向に沿うように、前記易破断部が形成される工程において、線状の前記易破断部が断続的または連続的に形成される。

この場合、キャリアウエブおよびカバーウエブの流れ方向には搬送のための所定の張力が生じるが、前記流れ方向に沿って延びる易破断部は前記張力により拡開しないだろう。したがって、サンドイッチ構造体の搬送中に粒状体が前記易破断部から漏れ出るおそれがない。

本発明は、添付の図面を参考にした好適な実施例の説明からより明瞭に理解されるであろう。しかしながら、実施例および図面は単なる図示および説明のためのものであり、本発明の範囲を定めるために利用されるべきものではない。本発明の範囲は請求の範囲によってのみ定まる。添付図面において、複数の図面における同一の部品番号は、同一または相当部分を示す。

以下、本発明の一実施例が図面にしたがって説明される。

着用物品１００：
図１Ａに示すように、本実施例の着用物品１００は、吸収性本体（オムツ本体）２００、前胴回り部３０１および後胴回り部３０２を備えている。前記吸収性本体２００は、着用者の前胴を覆うフロント部２０１、着用者の後胴を覆うバック部２０２、ならびに、前記フロント部２０１とバック部２０２との間の股間を覆う股部２０３を有している。

前記股部２０３はフロント部２０１およびバック部２０２に連なり胴回り方向Ｘに直交する縦方向Ｙに延びる。前胴回り部３０１と後胴回り部３０２とは着用時に互いに接合されてもよいし、あるいは、着用前に予め接合されていてもよい。

吸収性本体２００には立体ギャザー（図示せず）が設けられてもよい。
また、吸収性本体２００には、着用者の脚部に沿って括れた脚回り部を形成してもよい。

さらに、吸収性本体２００の脚回りとなる部分などには、着用物品１００を着用者にフィットさせるための弾性部材が設けられていてもよい。この弾性部材としては、たとえば、複数の糸ゴムや平ゴム、フィルムまたは熱可塑性樹脂を含む材料などを採用することができる。また、これらの材料は着用物品１００を着用者にフィットさせるための弾性部材としてフロント部２０１およびバック部２０２や前胴回り部３０１および後胴回り部３０２に設けられてもよい。

図２に示すように、前記吸収性本体２００は、着用者の肌面に接する第１ウエブ２１と前記肌面に接しない第２ウエブ２２および吸収性のコア２３を備える。コア２３は第１ウエブ２１と第２ウエブ２２との間に挟まれる。
図３Ｂの第１ウエブ２１と第２ウエブ２２とは図３Ａのように例えば縦横に延びる例えば格子状の溶着ラインＬ、Ｌに沿って互いに溶着されて、その間にコア２３を挟んだサンドイッチ構造を形成する。すなわち、図３Ｂに示すように、コア２３は前記溶着ラインＬ，Ｌに沿って互いに溶着された第１ウエブ２１および第２ウエブ２２に囲まれている。

前記各溶着ラインＬは、第１ウエブ２１と第２ウエブ２２とが連続的又は断続的に溶着された接合部Ｗで形成される。前記接合部Ｗは前記２枚の不織布２１，２２に超音波エネルギーを付与することで形成された超音波接合部であってもよい。前記接合部Ｗは前記粒状体３が体液を吸収して膨潤した際に生じる力で前記接合部Ｗにおいて前記不織布２１，２２同士が互いに分離しない接合強度を有していてもよい。
なお、各図において溶着された接合部Ｗはｘｘで示される。

図３Ｂの前記第１ウエブ２１および第２ウエブ２２は、互いに溶着が可能な熱可塑性樹脂を含み、いずれも液透過性で、かつ、通気性を有する不織布で形成されている。図１Ｂにおいて前記第２ウエブ２２の非肌面には液不透過性のバックシート２４が付着されて吸収性本体２００がバックシート２４に覆われている。一方、前記第１ウエブ２１の肌面には第１ウエブ２１の全面を覆う透液性のトップシート６が配置されている。
なお、不織布としては、ポリプロピレン，ポリエチレン，ポリエステル等の熱可塑性樹脂製不織布が挙げられ、また、綿やレーヨン等の熱可塑性を示さない繊維等を前記熱可塑性樹脂製繊維に混紡した不織布であってもよい。

前記コア２３は多数の吸収性の粒状体３からなる。かかる粒状体３は周知の吸収性の高分子ポリマーからなり、一般に、水分を吸水する前の状態で平均粒径が１０μｍ〜１，０００μｍ程度で、吸水後に膨潤し数倍ないし数百倍の体積となる。
なお、各図において粒状体３は多数の微細なドットで示される。また、図１Ａおよび図５Ａ〜図５Ｃについては、易破断部１０を分りやすくするために粒状体３は図示していない。

図３Ａの前記コア２３は前記粒状体３が多数集まった各集合グループ３０が各々、多数の配置エリアＤに配置されて形成されている。前記各集合グループ３０、３０は前記縦横に延びる格子状の溶着ラインＬ、Ｌによって区画された前記配置エリアＤ，Ｄに分かれて配列されている。すなわち、前記各集合グループ３０，３０が配置されている各配置エリアＤ，Ｄは前記溶着ラインＬ，Ｌによって区画されている。

換言すれば、前記各集合グループ３０は多数の粒状体３の集まりからなり、図３Ａに示すように、前記集合グループ３０のうちの１つのグループと別のグループとが前記溶着ラインＬ，Ｌを挟んで縦横方向に並んでいる。図３Ａに示すように、前記各集合グループは縦横方向に多数（３つ以上）並んでいる。
また、各溶着ラインＬは完全に連なっている必要はなく、各集合グループ３０の粒状体３が他の集合グループ３０に移動しにくい程度に溶着部位が断続的に形成されていてもよい。

つまり、所定のパターンで配置された前記各集合グループ３０における粒状体３が前記複数のグループのうちの１つのグループから別のグループへ移動するのを抑制できる程度に溶着ラインＬ，Ｌが形成されていてもよい。

前記集合グループ３０の配置は所定の定まったパターンであればよく、規則正しく縦横方向に並んでいる必要はない。また、各集合グループ３０に包含される粒状体３の数（量）は互いに同程度である必要はなく、各集合グループ３０について排泄される体液の量に応じた数（量）であってもよい。

図３Ａに示すように、集合グループ３０は矩形や丸形であってもよく、その一辺の長さや直径は数ｍｍ〜１０ｍｍ程度であってもよい。また、集合グループ同士３０、３０の配置のピッチは１０ｍｍ程度ないし十数ｍｍ程度であってもよい。

つぎに、本発明の要部について説明する。
図１Ａ〜図２に示すように、第１ウエブ２１の各配置エリアＤには、例えば、断続的に形成された「切り込み」を含むミシン目状の易破断部１０が形成されている。

この易破断部１０は、前記２枚の不織布２１，２２のうちの少なくとも一方の不織布に設けられていればよく、前記粒状体３が体液を吸収して膨潤した際に生じる力で破断する。すなわち、本実施例の場合、第１ウエブ２１の易破断部１０が破断すると断続的に形成された「切り込み」同士が互いに連なって長い「切り込み」となり、その結果、前記体液を吸収した粒状体３や体液が２枚のウエブ２１，２２の間から第１ウエブ２１の上面に溢れ出るのを許容する。

したがって、使用前には各配置エリアＤに多量の粒状体３を収容することができる。その一方で、前記第１ウエブ２１の肌面側には第１ウエブ２１の全面を覆うトップシート６が設けられており、切り込みから溢れ出した膨潤状態の粒状体３が着用物品１００の着用者の肌に付着することがない。
なお、トップシート６と第１ウエブ２１との間には、体液をコア２３の面方向に（面に沿って）拡散させる拡散層や体液を一時的に保持する液保持層が設けられてもよい。

つぎに、サンドイッチ構造体２０の製造方法の概要が説明される。
図４に示すように、第１導入ローラ７１により第２ウエブ２２（図２）となるキャリアウエブ１が搬送ドラム４に導入され、キャリアウエブ１の第１面１１を搬送ドラム４の搬送面４１で吸着保持しながら、前記キャリアウエブ１が所定の搬送経路つまり前記搬送ドラム４の搬送面４１に沿って搬送される。

前記第１導入ロール７１と第２導入ロール７２との間において、前記供給装置５から前記搬送中のキャリアウエブ１の第１面１１とは反対の第２面１２上に多数の粒状体３が供給される。供給された粒状体３は前記第２面１２上において層を形成する。
前記搬送ドラム４に形成された吸引孔（図示せず）に向かってエアが吸引されることで前記供給された粒状体３は前記キャリアウエブ１上の前記第２面１２の前記配置エリアＤにおいて集合グループ３０ごとに吸着保持される。
なお、前記エアの少なくとも一部にキャリアウエブ１の前記第２面１２に沿う方向の流れの成分を付与する気流偏向体がキャリアウエブ１の第２面１２に対向して設けられてもよい。（ＰＣＴ／ＪＰ２０１２／５２３７１）

前記粒状体３は吸収性本体２００（図１）ごとに断続的に供給されてもよい。
粒状体３の層の厚さは搬送ドラム４の軸方向において中央が両端よりも厚くてもよい。また、粒状体３の層の厚さは、１つの吸収性本体２００（図１）の周縁において薄く、かつ、中央やその近傍において厚くてもよい。

一方、第１ウエブ２１（図２）となるカバーウエブ２は前記搬送ドラム４に導入される前に予め易破断部１０（図２）が形成される。すなわち、第２導入ローラ７２の上流に配置されたカッタロール９０とアンビルロール９１との間でミシン目状の切り込みがカバーウエブ２に形成される。

図３Ａに示すように、前記供給装置５から供給された前記粒状体３が所定のパターンでキャリアウエブ１上に配置された後に（配置エリアＤごとに配置された後に）、前記キャリアウエブ１の粒状体３が配置されていない図４の第２面１２とキャリアウエブ１上に配置された前記粒状体３とが前記第２導入ローラ７２により導入されたカバーウエブ２で覆われて、サンドイッチ構造体２０が生成される。

その後、前記サンドイッチ構造体２０は搬送面４１により搬送され続け、図４の超音波ホーン８１に到達すると、図２の粒状体３が配置されていない部位において前記キャリアウエブ１と前記カバーウエブ２とが超音波溶着される。これにより、粒状体３の各集合グループ３０は超音波溶着されたキャリアウエブ１およびカバーウエブ２により互いに区画され、前記粒状体３の所定のパターンが保持される。

すなわち、前記所定のパターンで配置された前記各配置エリアＤの前記粒状体３（集合グループ３０）が前記複数の配置エリアＤのうちの１つの配置エリアＤから別の配置エリアＤへ移動するのを抑制ないし防止するために、前記接合部Ｗとなる部位において前記キャリアウエブ１と前記カバーウエブ２とが接合される。

その後、前記サンドイッチ構造体２０は個々の着用物品の単位、つまり、図３Ａに示す個々の吸収性本体２００の単位に切り分けられる。

その後、図５Ａ〜図５Ｃに示すように、前記各吸収性本体２００は前記透液性であるトップシート６と前記不透液性のバックシート２４との間に挟まれる。なお、前記トップシート６とバックシート２４とは周縁の接合部Ｗ１（図１Ｂ）において互いに接着ないし溶着されてもよい。また、バックシート２４と吸収性本体２００との間も接着されてもよい。

つぎに、本物品の使用方法について説明する。
図１Ａの前記易破断部１０を有する第１ウエブ２１および該第１ウエブ２１を覆うトップシート６を有する吸収性本体２００に体液が吸収されると、体液により図１Ｂの粒状体３が膨潤し、第１ウエブ２１（不織布）と第２ウエブ２２（不織布）との間が膨らむ。この粒状体３の膨らみにより、前記第１ウエブ２１に加わる負荷が大きくなりすぎると、図１Ａの前記易破断部１０において第１ウエブ２１が裂け、前記第１ウエブ２１の易破断部１０の切り込み同士が連なって、配置エリアＤ内において、第１ウエブ２１の一部が破断する。
一方、接合部Ｗにおいて互いに超音波溶着されている第１ウエブ２１と第２ウエブ２２は粒状体３の膨潤によっても互いに分離しない。

破断した第１ウエブ２１の易破断部１０から体液を吸収した粒状体３や体液が溢れ出るが、図１Ｂのトップシート６が吸収性本体２００の上面を覆っており、膨潤した粒状体３や体液が図１Ａの着用物品１００の着用者の肌に付着して着用感を低下させるおそれがない。

以上のとおり、図面を参照しながら好適な実施例を説明したが、当業者であれば本明細書を見て、自明な範囲で種々の変更および修正を容易に想定するであろう。
たとえば、搬送装置としてドラムではなくコンベヤを採用してもよい。
また、キャリアウエブ１とカバーウエブ２との接合方法として、超音波溶着の他に、たとえばヒートシールなどの熱溶着による接合方法や接着剤を用いた接着による接合方法を用いてもよい。
また、本発明において、各配置エリアＤには粒状体の集合体のみが配置されている場合の他に、複数の粒状体に他の粒状の材料やパルプ等の繊維材料が混合されていてもよい。
したがって、そのような変更および修正は、請求の範囲から定まる本発明の範囲内のものと解釈される。

本発明は吸収性本体以外に、粒状体を所定のパターンで配置した使い捨て着用物品に利用できる。

１：キャリアウエブ（不織布）、１０：易破断部、１１：第１面 、１２：第２面
２：カバーウエブ（不織布）、２０：サンドイッチ構造体、２１：第１ウエブ 、２２：第２ウエブ、２３：コア、２４：バックシート
３：粒状体、３０：集合グループ、Ｄ：配置エリア
４：搬送ドラム、４１：搬送面
５：供給装置
６：トップシート
７１：第１導入ローラ、７２：第２導入ローラ
８１：超音波ホーン
１００：着用物品、２００：吸収性本体（オムツ本体）、２０１：フロント部、２０２：バック部、２０３：股部、３０１：前胴回り部、３０２：後胴回り部
Ｌ：溶着ライン
Ｘ：胴回り方向、Ｙ：縦方向
Ｗ：接合部
Ｗ１：接合部

Claims (1)

1. 使い捨て着用物品であって、
   所定のパターンで互いに区画された複数の配置エリアの各配置エリアごとに吸液性の複数の粒状体が、前記パターンに従って互いに接合部において接合された２枚の透液性の不織布の間に配置された吸収性本体と、
   前記吸収性本体の非肌面に配置された不透液性のバックシートとを備え、ここにおいて、
   前記各配置エリアは、それぞれ、前記接合部によって周囲が囲まれ、かつ、前記接合部を含まない１つのエリアであり、
   前記接合部は前記２枚の不織布に超音波エネルギーを付与することで形成された超音波接合部であり、前記粒状体が体液を吸収して膨潤した際に生じる力で前記接合部において前記不織布同士が互いに分離しない接合強度を有し、
   前記２枚の不織布のうちの肌面側の不織布の全面を覆う透液性のシートが配置され、
   前記２枚の不織布のうちの少なくとも一方の不織布における前記複数の配置エリアの少なくとも１以上の各配置エリアには、前記粒状体が体液を吸収して膨潤した際に生じる力で破断する易破断部が線状に、かつ、断続的に形成されており、
   前記易破断部は、前記１以上の配置エリアの各配置エリアごとに前記不織布に断続的に形成された複数の孔、スリットおよび／または切り込みを含むことにより前記線状に形成されている、使い捨て着用物品。

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