JP6271287B2 - 押し出し容器用カートリッジの製造方法及び製造装置 - Google Patents

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本願発明は、円筒状のカートリッジに充填された内容物がプランジャによって押し出される押し出し容器に関連し、これに使用するカートリッジの製造方法及び製造装置に関するものである。
建築用シール剤のような高粘度樹脂組成物を包装する押し出し容器は、良く知られているように、細長い円筒状のカートリッジとその内部に挿入したプランジャとを有している。カートリッジは、一端を開口した胴部の他端に端板が繋がっていて端板には雄ねじ付き注出筒が外向きに突出している形態になっており、一般に、注出筒をアルミ箔(メンブレン)等で内側から封止している(注出筒の先端を閉じた状態に成形して、使用に際しては注出筒の先端を刃物で切除するタイプもある。)。
そして、カートリッジに内容物を充填してからカートリッジの他端よりプランジャを嵌め込んでおり、注出筒にノズルをねじ込みによって装着して、専用の押し出しガンに装填して使用される。シール剤には、シリコーン系、変性シリコーン系、アクリル系、ポリウレタン系、アクリルウレタン系、ポリサルファイド系など各種のものがある。
カートリッジを素材・構造から見ると、全体が樹脂の射出成形で一体成形されたもの、胴部を紙製(紙管)としてこれに端板と注出筒とが一体に繋がった樹脂製の蓋部(或いは頭部)を固着したもの、及び、胴部に樹脂の押し出し品を使用してこれに樹脂製蓋部を接合したものに大別される。また、プランジャは樹脂の成形品が多いが、金属板製のものも一部で使用されている。
カートリッジ及びプランジャの素材として樹脂を使用する場合は、一般に低密度ポリエチレン又は高密度ポリエチレンが使用されている。しかし、内容物が変性シリコーン系シール剤のように水分(水蒸気)との反応性が高い材質である場合は、短期間で内容物が変質硬化してしまう問題があった。従って、内容物によってはカートリッジ及びプランジャとも高いガスバリア性(水蒸気遮蔽性)が要請される。
そこで、カートリッジのガスバリア性を高める手段として、その外周にアルミ箔を主体としたガスバリア性フィルムを貼り付けることが提案され、或いは実施されている。その例として、例えば特許文献1〜3が挙げられる。
このうち特許文献1では、ガスバリア性フィルムはアルミ箔と樹脂フィルム(ポリプロピレンフィルム)との2層構造になっており、ガスバリア性フィルムは、その周縁部に塗布したホットメルト接着剤によってカートリッジ本体に貼り付けられている。
他方、特許文献2では、ガスバリア性フィルムは、外側を構成する熱可塑性又は熱硬化製の樹脂層、中間に位置したアルミ層、カートリッジ本体に重なる加熱溶融型接着剤層の三層になっており、ガスバリア性フィルムの全体がカートリッジ本体に接着されている。特許文献1,2が対象にしているカートリッジ本体は全体が射出成形で一体成形されているが、ガスバリア性フィルムを貼り付ける具体的な方法は記載されていない。
特許文献3は、押し出し品よりなる胴部に端板を接合したタイプのカートリッジ本体を対象にしており、ガスバリア性フィルムが吸着された弾性ドラムとロッドで回転自在に保持されたカートリッジ本体とを平行に配置し、ドラムをその外周がカートリッジ本体に当接した状態で回転させることにより、ガスバリア性フィルムをカートリッジ本体に貼り付けている。
この特許文献3では、ガスバリア性フィルムには感熱接着剤層が設けられており、ガスバリア性フィルムは、感熱接着剤層を外側に露出させた状態で弾性ドラムに配置されている。他方、カートリッジ本体は予熱されており、このため、弾性ドラムでガスバリア性フィルムをカートリッジ本体に押し当てることで、ガスバリア性フィルムがカートリッジ本体に貼り付けられる。
特許第3863696号公報 特許第4919563号公報 特許第4096116号公報
さて、特許文献3のようにカートリッジ本体を胴部と端板との複合品にすると、胴部として押し出し品を使用できるため、カートリッジ本体はどの部位も外径及び内径が等しいストレート構造にすることができる。従って、特許文献3のような工程でガスバリア性フィルムを皺がない状態に貼り付けることができる。しかし、工程が複雑化するためコストアップは避けられないのみならず、端板が外れたり接合不良によってシール性が損なわれたりする問題もある。
他方、カートリッジ本体の全体を射出成形法で製造すると、コスト面において有利であるのみならず、端板の外れのような問題は皆無で信頼性が高い利点があるが、型抜きの容易性のためにカートリッジ本体の外周に抜き勾配(テーパ)がついていることから、ガスバリア性フィルムを皺がない状態に綺麗に貼るのが難しいという問題がある。また、カートリッジ本体は細長い形状であるため、型抜き時の抵抗によって反ったり、成形収縮によって反ったりすることも多く、この反りによってガスバリア性フィルムが皺になることも多かった(現実的には、皺の原因は抜き勾配よりも反りが大きく影響していると推測される。)。
一体成形タイプのカートリッジ本体については、特許文献1,2のように外周にガスバリア性フィルムを貼る技術は多々提案されているが、上記したような抜き勾配と反りとに起因した問題によって皺が発生するため、商品化されるには至っていないのが現状である。
本願発明は、かかる現状を改善すべく成されたものである。
本願発明者たちは、当初、ガスバリア性フィルムをローラによってカートリッジ本体に向けて繰り出す方法を試してみた。しかし、皺の発生を防止することはできなかった。そこで、皺が発生するメカニズムを子細に検討して、ガスバリア性フィルムがカートリッジ本体に引かれて自由に変形するために皺が発生していると思い至った。
すなわち、ガスバリア性フィルムはカートリッジ本体の回転によって引かれるが、カートリッジ本体の反りやテーパのためにガスバリア性フィルムに対する引っ張り力がカートリッジ本体の軸方向の各部位で強弱があり、このため、ガスバリア性フィルムに対する引っ張り力が不均一になって、ガスバリア性フィルムがカートリッジ本体の軸方向に部分的にずれる現象が発生し、そのために皺が発生していると理解するに至った。
そして、カートリッジ本体による引っ張り力がカートリッジ本体の軸方向の各部位で不均一であっても、ガスバリア性フィルムがカートリッジ本体の軸方向にずれないように保持されておれば皺は発生しないであろうと着想し、試作と研究を重ねることで本願発明に至った。
本願発明(請求項1の発明)の方法は、
一端から押し出し用プランジャが挿入される円筒状胴部の他端に端板が設けられたカートリッジ本体を製造する工程と、前記カートリッジ本体を回転させつつその外周にガスバリア性フィルムを巻き付けていく貼着工程とを備えており、
前記ガスバリア性フィルムの片面には熱溶融性接着剤層を設けており、前記貼着工程では、前記熱溶融性接着剤が前記カートリッジ本体に密着するようにガスバリア性フィルムを加熱ローラにて押し付けることにより、前記ガスバリア性フィルムを前記カートリッジ本体に巻き付けながら貼り付けていく
という基本構成である。
そして、上記基本構成において、
「前記貼着工程で、前記ガスバリア性フィルムは、少なくとも前記カートリッジ本体に近い箇所において表裏から面接触する挟持部材にて平坦状に挟み保持されており、前記ガスバリア性フィルムが、前記挟持部材にて平坦状に挟み保持された状態で前記カートリッジ本体に向けて移動していく
ものである。
本願発明では、ガスバリア性フィルムは、カートリッジ本体にできるだけ近い部分まで平坦姿勢に保持しておくのが好ましい。
本願発明でいう「平坦状に保持」とは、ガスバリア性フィルムに対して面接触する部材で、カートリッジ本体の軸方向と接線方向との両方向に面的な広がりを持った状態で表裏から押さえられているという意味である。従って、カートリッジ本体の軸方向から見てガスバリア性フィルムが湾曲していることは差し支えない。
本願発明は様々な構成を含んでいるが、その例として、請求項2では、前記カートリッジ本体は樹脂を素材とした射出成形法によって全体が一体に製造されており、一端の外径よりも他端の外径が大径になるように抜き勾配を設けることで、成形機からの型抜きが容易ならしめられている。
本願発明は、請求項1に記載したカートリッジの製造方法に使用する装置も含んでいる。この装置は、請求項3のとおり、
前記カートリッジ本体をその外周面が露出した状態で回転自在に保持する保持手段と、前記ガスバリア性フィルムを前記カートリッジ本体の外周面に押し付けつつ回転する加熱ローラと、前記ガスバリア性フィルムがカートリッジ本体に巻き取られることを許容しつつ当該ガスバリア性フィルムを少なくともカートリッジ本体に近い部位において表裏から挟持する挟持部材を備えており、前記表裏の挟持部材は、前記ガスバリア性フィルムに面接触するように面的な広がりを持っている
ものである。
本願発明の製法及び装置によると、ガスバリア性フィルムがカートリッジ本体に近い部位において平坦状に保持されているため、カートリッジ本体に反りやテーパがあってガスバリア性フィルムに対する引っ張りが軸方向に不均一なっても、ガスバリア性フィルムがカートリッジ本体の軸方向にずれる現象を防止できる。その結果、ガスバリア性フィルムをピンと張った状態でカートリッジ本体に貼着することができる。
従って、請求項2のようにカートリッジ本体の全体を射出成形法で製造したカートリッジであっても、ガスバリア性フィルムを皺がない張った状態に貼ることができて、商品価値を高めることができる。なお、抜き勾配(テーパ)や反りがあってもガスバリア性フィルムを皺のない状態に貼ることができるのであるから、カートリッジ本体として紙管や押し出し品を使用したカートリッジについても問題なく適用できる。従って、本願発明は、胴部として紙管を使用したカートリッジや押し出し品を使用したカートリッジを排除するものではない。
さて、結晶核剤は溶融した樹脂が固まって結晶化するに際して結晶の核となるものであり、樹脂の結晶化を促進して成形サイクルを短縮したり、結晶の大きさを均一化してヒケを防止したり硬度を高めたりする機能を持っている。そして、結晶化の促進によってカートリッジ及びプランジャが緻密構造になり、その結果、ガスバリア性を向上できる。この点は本願出願人が特開2010−208193号公報で開示したとおりであり、本願方法及び装置を使用して製造したカートリッジと結晶核剤入りプランジャとを組み合わせると、プランジャにガスバリア性フィルムを貼るような手間をかけることなく、押し出し容器の全体のガスバリア性を向上できる。
なお、結晶核剤を混入したことによるガスバリア性はガスバリア性フィルムを貼ったことによるガスバリア性よりも低いが、プランジャでカートリッジ本体の内部を塞いでいる面積は、カートリッジ本体で内容物を覆っている面積に比べると僅かであるので、商品が製造されてから消費されるまでの時間を考慮すると、殆どの内容物について変質しない程度のガスバリア性を確保することができる。つまり、ガスバリア性フィルムで巻かれたカートリッジ本体と結晶核剤入りプランジャとの組み合わせにより、ガスバリア性に優れた押し出し容器をできるだけ低コストで提供できるのである。
実施形態に係る押し出し容器を示す図で、(A)は正面図、(B)は一部破断側面図、(C)は分離した縦断側面図である。 第1実施形態の方法及び装置を説明するための図で、(A)は縦断側面図、(B)はガスバリア性フィルムの断面図である。 図2(A)のIII-III 視平断面図である。 図2(A)の IV-IV視断面図である。 (A)は図2(A)と同じ方向から見た縦断側面図、(B)はカートリッジ本体の端部での(A)のB−B視断面図である。 ガスバリア性フィルムの貼着工程を示す図である。 (A)はガスバリア性フィルムの貼着工程を示す図、(B)は貼着終了後のカートリッジの断面図、(C)は貼着終了後のカートリッジの正面図である。 (A)は第2実施形態の装置の要部の縦断側面図、(B)は第2実施形態におけるガスバリア性フィルムの送り工程での部分拡大断面図、(C)は第3実施形態を示す縦断側面図である。
(1).カートリッジの概略
次に、本願発明の実施形態を説明する。まず、図1に基づいてカートリッジ及びプランジャの形態を説明する。
カートリッジ1とプランジャ2との基本形態は従来と同様であり、まず、カートリッジ1は、胴部(円筒形の胴部)3とその一端に繋がったリング板状の端板4、及び、胴部3の外周に貼られたガスバリア性フィルム5から成っており、胴部3と端板4とでカートリッジ本体6が構成されて、カートリッジ本体6とガスバリア性フィルム5とでカートリッジ1が構成されている。
端板4には注出筒7が一体に設けられており、注出筒7の外周には、ノズル(図示せず)をねじ込むための雄ねじが形成されている。端板4のうち胴部3に繋がっている端部は厚肉部4aになっている。従って、端板4には外向きの環状凹所が形成されている。胴部3の全長は約215mm、胴部3の外径は約50mm、胴部3の肉厚はおおよそ1.3mmであった。
プランジャ2は、底板8とこれに一体に繋がった筒部9とで有底筒状の形態になっており、当然ながら、底板8先にした姿勢でカートリッジ1に嵌め込まれる。本実施形態では、筒部9の外周には3条のリブ10を形成している。胴部3の肉厚は約1mmであった。カートリッジ1における端板4の内面には、注出筒5を内側から塞ぐための遮蔽手段(メンブレン)の一例として封止用アルミ箔11が貼られている。
カートリッジ1とプランジャ2は、それぞれ高密度ポリエチレンを素材にして射出成形法で一体に形成されているが、プランジャ2を製造するに当たっては、結晶核剤が添加(配合)された高密度ポリエチレンを使用している。結晶核剤は樹脂ペレットの製造過程で添加(配合)されており、従って、射出成形機には結晶核剤入りの高密度ポリエチレンペレットが投入される。
前記特開2010−208193号公報に開示したように、結晶核剤としては、アルキルフェノール類の環状リン酸エステル金属塩等のリン酸塩系のもの、ソルピトール系のもの、安息香酸ナトリウム等の安息香酸塩系のもの、ノルボルネンジカルボン酸塩系もの、芳香属有機リン酸ジエステルと高級脂肪酸とを組み合わせたものなど各種のものを使用できる。結晶核剤は内掛けで2.5wt%程度配合している。なお、プランジャ2は、結晶核剤が添加されていないものも使用できる。
カートリッジ本体は、その外面を形成する外型(キャビ)と内面を形成するコアとを使用して成形される。外型のうち端板4と注出筒5とを成形する部分は2つ割式の割型になっているが、胴部3を成形する部分は一体構造であり、そこで、型抜きを容易ならしめるため、胴部3の外径には、開口している一端部が大径で端板4の側の他端が小径となるような抜き勾配(テーパ)が僅かながら付けられている。
(2).製法及び装置の第1実施形態
ガスバリア性フィルム5は胴部3の外周のうち一端部と他端部との僅かの範囲を除いた大部分に貼られており、巻き始めの始端部5aと終端部5bとは重なり合っている。以下、ガスバリア性フィルム5の貼着方法(製造方法)及び貼着装置(製造装置)に関する第1実施形態を、図2〜図7に基づいて説明する。なお、以下の説明で、方向を特定するため前後・左右の文言を使用するが、カートリッジ本体6の軸線と直交した水平方向(ガスバリア性フィルム5の移動方向)を前後方向としている。
まず、装置の構造を説明する。本実施形態の装置は、主要要素として、図2に示すように、カートリッジ本体6を水平姿勢に回転自在に保持する支持棒12と、その上に配置された加熱ローラ13と、支持棒12及び加熱ローラ13を挟んだ片側に配置されたテーブル14と、テーブル14の上に配置された押さえ板15を有している。
ガスバリア性フィルム5は、テーブル14と押さえ板15とで上下から挟まれた状態で、カートリッジ本体6の軸線と直交した方向に沿って、カートリッジ本体6に向けて移動する。請求項との関係では、支持棒12は保持手段の一例であり、テーブル14と押さえ板15とは挟持部材の一例である(テーブル14と押さえ板15とは、ガスバリア性フィルム5の送り手段も兼用している。)。テーブル14と押さえ板15との先端部は、できるだけカートリッジ本体6に近づくように、全体としクチバシ状にカットされている。
加熱ローラ13はある程度の寸法だけ昇降自在であり、図2では下降し切った状態を表示している。押さえ板15はその上に配置された水平スライダ16に複数本(4本)の押さえシリンダ17を介して上下動自在に取付けられており、水平スライダ16は、サイドフレーム18にリニアガイド19を介してスライド自在に装着されており、エア式又は電磁式の横移動用シリンダ20によって水平移動する。押さえシリンダ17はばねを内蔵しており、ガスバリア性フィルム5をテーブル14に向けて弾性力に押さえることができる(ばねを使用せずに、エアーの圧力で押さえてもよい。)。
ガスバリア性フィルム5は、ロール(図示せず)に巻いたフィルム原反5′を所定の長さにカットして使用されており、フィルム原反5′を送りローラ21で繰り出して、先端側の部分を後退した押さえ板15で押さえて、その状態で材料フィルム5′をカッター22で切断することで、必要な長さのガスバリア性フィルム5と成している。カッター22は刃物を使用しているが、熱線式などの各種のものを使用できる。
図2(B)に示すように、ガスバリア性フィルム5は、表から順に、樹脂層の一例としてのPET層23、アルミ箔(アルミ層)24、樹脂層の一例としてのポリエチレン層25、ホットメルト接着剤層26の四層構造になっている。ホットメルト接着剤層26は熱溶融性接着剤の一例であるが、熱溶融性接着剤として熱可塑性フィルム層を使用することも可能である。
本実施形態ではホットメルト接着剤層26が下向きになっており、これがテーブル14の上面を滑り移動していくが、ホットメルト接着剤層26は樹脂層に比べて摩擦抵抗が大きい。そこで、図2に一点鎖線で示すように、テーブル14の上面を、摩擦係数が小さい部材14aで構成することが好ましい。摩擦係数が小さい部材15aとしては、ナイロン樹脂やPOM樹脂のような硬質樹脂や、金属にテフロン(登録商標)加工を施したものが挙げられる。押さえ板15も硬質樹脂のような摩擦係数が小さい材料で構成することは好ましいことである。
図3に示すように、支持棒12の一端部は、サイドフレーム18に軸受け28及びベアリング29を介して回転自在に支持されている。支持棒12はカートリッジ本体6を嵌め込むものであるから片持ち状態でサイドフレーム18に支持されており、図5に示すように、端板4が支持棒12の先端に当たることで位置が規定されている。
加熱ローラ13は芯棒30に耐熱弾性層(ゴム)31を巻いた構成であり、芯棒30の両端部はベアリング32を介して軸受け33に回転自在に保持されており、軸受け33は、サイドフレーム18の外面に配置された昇降スライダ34に固定されている。昇降スライダ34はリニアガイド35によって昇降自在に保持されており、左右の昇降スライダ34のうち片方の昇降スライダ34にモータ36を固定している。サイドフレーム18には、軸受け33の昇降を許容するための第1逃がし穴37を空けている。
更に、図3及び図5に示すように、左右の昇降スライダ34は可動ステー38で連結されており、可動ステー38の上に、左右のサイドフレーム18に固定された固定ステー39を配置し、固定ステー39に固定した昇降シリンダ40のピストンロッド41に可動ステー38の左右中間部を固定している。従って、昇降シリンダ40を駆動することで、左右の昇降スライダ34を介して加熱ローラ13が昇降する。サイドフレーム18には、可動ステー39の昇降を許容するための第2逃がし穴42を設けている。
図5に示すように、加熱ローラ13はヒータ44で外側から加熱される。ヒータ44はブラケット(図示せず)を介して左右サイドフレーム18に固定されているが、ブラケットを介して昇降スライダ34に取付けることも可能である。或いは、ヒータを加熱ローラ13に内蔵してもよい(この場合は、ブラシを介してヒータに通電したらよい。)。
既述の水平スライダ16は、その左右両端がそれぞれ左右のサイドフレーム18にリニアガイド19でスライド自在に保持されている。横移動用シリンダ20は、左右サイドフレーム18に架け渡したリアステー45(図2,4参照)に固定されている。
(3).第1実施形態のまとめ
次に、図6,7を参照してガスバリア性フィルム5の貼着工程を説明する。まず、図6(A)に示すように、押さえ板15を後退かつ上昇させた状態でフィルム原反5′を必要な長さだけ繰り出してから、図6(B)のとおり、押さえ板15を下降させてガスバリア性フィルム5を押さえた状態で、カッター22でフィルム原反5′をカットする。
次いで、図6(C)のように押さえ板15を下降させたまま前進させて、図6(D)のように、ガスバリア性フィルム5の先端がカートリッジ本体6の真上に位置した状態で送りを停止、その状態で加熱ローラ13を下降させて、図7(A)のように、加熱ローラ13を回転させることで、ガスバリア性フィルム5をカートリッジ本体6に巻き付けながらカートリッジ本体6を連れ回転させていく。
この状態では、ガスバリア性フィルム5は押さえ板15にてテーブル14に押さえられた状態に保持されている。換言すると、ガスバリア性フィルム5はテーブル14と押さえ板15とで挟持されており、ガスバリア性フィルム5は、テーブル14及び押さえ板15の挟み作用による摩擦に打ち勝つ状態で引き出されて、カートリッジ本体6に巻き付けられていく。
ガスバリア性フィルム5の長さはカートリッジ本体6の円周の長さよりも少し長く設定しており、このため、ガスバリア性フィルム5の終端部5bは始端部5aに重なっている。これにより、カートリッジ本体6は周方向に途切れることなくガスバリア性フィルム5で覆われている。
本実施形態の特徴は、テーブル14と押さえ板15とがガスバリア性フィルム5に広い範囲で面接触していて、ガスバリア性フィルム5がテーブル14と押さえ板15とで平坦な状態に挟持されてカートリッジ本体6に巻き付けられていくことであり、ガスバリア性フィルム5はテーブル14と押さえ板15とによる挟持作用によってカートリッジ本体6の軸方向にずれ不能に保持されているため、カートリッジ本体6の反りや抜き勾配起因してガスバリア性フィルム5の引っ張り力がカートリッジ本体6の軸方向に沿って異なっても、ガスバリア性フィルム5はカートリッジ本体6の軸方向にずれることなくカートリッジ本体6に移行していく。これにより、カートリッジ本体6に反りやテーパがあっても、ガスバリア性フィルム5は、皺がよることなくピンと張った状態でカートリッジ本体6に巻き付け貼着されていく。
本実施形態では、ガスバリア性フィルム5の殆ど大部分を押さえ板15で押さえているが、カートリッジ本体6に近い先端側のある程度の範囲(例えば数センチ)のみを押さえ板15で押さえてもよい。また、既述のとおり、テーブル14と押さえ板15との先端はできるだけカートリッジ本体6に近いのが好ましいので、両者が成す角度をできるだけ小さくして、先端をカートリッジ本体6の上端に近接させると好適である。
(4).他の実施形態・その他
図8では他の実施形態を示している。(A)(B)は第2実施形態であり、この実施形態では、ガスバリア性フィルム5の通路を挟んだ上に支持棒12を配置して下に加熱ローラ13を配置している。ヒータ44は加熱ローラ13の下方に配置しており、加熱ローラ13とヒータ44とは一緒に昇降するようになっている。
この実施形態では、ガスバリア性フィルム5は、ホットメルト接着剤層26を上向きにした姿勢で送られる。従って、押さえ板15を摩擦係数の小さい素材で製造するか、押さえ板15の下面のみを摩擦が小さい材料で構成するのが好ましい。
上記の2つの実施形態はテーブル14固定式であったが、図8(C)に示す第3実施形態では、固定式のテーブルは使用せず、上下の挟持部材47,48の両方が一緒に水平動するように構成している。敢えて述べるまでもないが、挟持部材47,48は互いに密着・離反するように相対動自在であり、ガスバリア性フィルム5を両者で挟んでから、カートリッジ本体6に向けて移動する。ガスバリア性フィルム5は、カートリッジ本体6及び加熱ローラ13の回転に連れて、上下挟持部材47,48から引き出される。
本願発明は、上記の実施形態の他にも様々に具体化できる。例えば、実施形態では加熱ローラを昇降させたが、加熱ローラを固定式として、支持棒を上下方向等に移動させることも可能である。また、押さえ板のような支持部材は水平移動させる必然性はないのであり、ガスバリア性フィルムを挟む機能があれば足りる。押さえ板等の可動部材を動かす機構は種々選択できる。ガスバリア性フィルムは、アルミ層を備えずに樹脂のみで構成することも可能である。カートリッジ本体は、支持棒にセットする前に予熱しておいてもよい。
本願発明は、押し出し容器やカートリッジの製法及び製造装置に具体化できる。従って、産業上利用できる。
1 カートリッジ
2 プランジャ
3 胴部
4 端板
5 ガスバリア性フィルム
6 カートリッジ本体
13 カートリッジ本体の保持手段の一例としての支持棒
14 加熱ローラ
15 ガスバリア性フィルムの挟持部材を構成するテーブル
16 ガスバリア性フィルムの挟持部材を構成する押さえ板
17 押さえシリンダ
18 サイドフレーム(機枠)
20 横移動用シリンダ
22 カッター
26 ガスバリア性フィルムのホットメルト接着剤層
36 モータ
40 昇降シリンダ
44 ヒータ

Claims (3)

  1. 一端から押し出し用プランジャが挿入される円筒状胴部の他端に端板が設けられたカートリッジ本体を製造する工程と、前記カートリッジ本体を回転させつつその外周にガスバリア性フィルムを巻き付けていく貼着工程とを備えており、
    前記ガスバリア性フィルムの片面には熱溶融性接着剤層を設けており、前記貼着工程では、前記熱溶融性接着剤が前記カートリッジ本体に密着するようにガスバリア性フィルムを加熱ローラにて押し付けることにより、前記ガスバリア性フィルムを前記カートリッジ本体に巻き付けながら貼り付けていく方法であって、
    前記貼着工程で、前記ガスバリア性フィルムは、少なくとも前記カートリッジ本体に近い箇所において表裏から面接触する挟持部材にて平坦状に挟み保持されており、前記ガスバリア性フィルムが、前記挟持部材にて平坦状に挟み保持された状態で前記カートリッジ本体に向けて移動していく、
    押し出し容器用カートリッジの製造方法。
  2. 前記カートリッジ本体は樹脂を素材とした射出成形法によって全体が一体に製造されており、一端の外径よりも他端の外径が大径になるように抜き勾配を設けることで、成形機からの型抜きが容易ならしめられている、
    請求項1に記載した押し出し容器用カートリッジの製造方法。
  3. 請求項1に記載したカートリッジの製造方法に使用する装置であって、
    前記カートリッジ本体をその外周面が露出した状態で回転自在に保持する保持手段と、前記ガスバリア性フィルムを前記カートリッジ本体の外周面に押し付けつつ回転する加熱ローラと、前記ガスバリア性フィルムがカートリッジ本体に巻き取られることを許容しつつ当該ガスバリア性フィルムを少なくともカートリッジ本体に近い部位において表裏から挟持する挟持部材を備えており、前記表裏の挟持部材は、前記ガスバリア性フィルムに面接触するように面的な広がりを持っている、
    押し出し容器用カートリッジの製造装置。
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