JP6271245B2 - ゲート装置、通信装置、通信システム、およびゲート制御方法、並びにプログラム - Google Patents

ゲート装置、通信装置、通信システム、およびゲート制御方法、並びにプログラム Download PDF

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Description

本開示は、ゲート装置、通信装置、通信システム、およびゲート制御方法、並びにプログラムに関する。具体的には、各自が保有する通信端末との通信を実行して通信端末保持者を識別して、ゲート開閉等の制御を行うゲート装置、通信装置、通信システム、およびゲート制御方法、並びにプログラムに関する。
現行の自動改札システムの多くは、改札機に近接無線通信を可能としたリーダライタを備えている。各個人の保有するICカードや携帯端末等をリーダライタ上に接触または近づけると、リーダライタとICカードや携帯端末間で通信を実行して認証処理や料金精算等の必要な処理を実行する。これらの処理の完了確認を条件としてゲートをオープンする等の制御を行っている。
リーダライタを利用したシステムでは、改札を通過するユーザは、自分の保有するICカードや携帯端末を取り出して、リーダライタ上にかざすことが必要となる。しかし、例えばユーザが多くの荷物を持っている場合には、ICカードや携帯端末を取り出してリーダライタ上にかざすことが困難となる。また、つえを利用している老人や車いす利用者などもICカードや携帯端末を取り出してリーダライタ上にかざすことは困難である。さらに、視力の弱い人などはリーダライタの位置を明確に判別することができない場合がある。
リーダライタにICカードや携帯端末をかざす必要をなくしたゲート装置を開示した従来技術として、例えば特許文献1(特開2012−190371号公報)、特許文献2(特開2012−194720号公報)がある。
これらの文献には、ゲート装置の通信部と、各自が保持している端末との通信を、人体を介した人体通信として行うことで、ユーザ(ゲート通過者)が、ICカードや通信端末を取り出すことなく、ゲート装置の通信部とユーザの通信端末間で通信可能としたシステムを開示している。
なお、人体通信は、人体を通信媒体として通信を行う通信手法であり、例えば特許文献3(特開2006−324774号公報)等に記載がある。
しかし、人体通信を用いたシステムは、ゲート装置に連続して人が進入すると、連続した通行者を区別して識別することが困難になるという問題がある。
人体通信では、近接する異なる人体間でも通信データが伝送してしまう。このため、先行通行者が通信端末を保持していない場合でも、先行通行者の人体から後続通行者の人体を介して後続保持する通行者の保持する通信端末と通信がなされることがある。この結果、例えばゲートを通過する先行者と後続者とを区別できず、先行者が通信端末を保持していない場合でも、後続者の保持端末との通信によって先行通行者のゲート通過を許容してしまうといった誤った処理が行われてしまう可能性がある。
特開2012−190371号公報 特開2012−194720号公報 特開2006−324774号公報
本開示は、例えば上記問題点に鑑みてなされたものであり、人体を介した通信を行うシステムにおいて、人体通信端末の保持者を高精度に識別することを可能としたゲート装置、通信装置、通信システム、およびゲート制御方法、並びにプログラムを提供することを目的とする。
本開示の第1の側面は、
ゲート内の通行者を検出するセンサと、
人体通信を実行するための電極であり、ゲート内で区分された複数の人体通信用電極と、
前記センサの検出情報に応じて通行者の位置を判定し、判定位置に対応する人体通信用電極を介した接続確認要求パケットの出力を実行し、通行者の保持する人体通信端末から送信される接続確認応答パケットを受信して解析処理を行ない、解析結果に基づいてゲート開閉部の開閉制御を実行する制御部を有し、
前記制御部は、
前記接続確認要求パケットにパケット出力を実行する通信用電極の識別子である出力電極識別子を格納し、
前記出力電極識別子と、前記接続確認応答パケットの受信電極の電極識別子が一致するか否かを判定するゲート装置にある。
さらに、本開示のゲート装置の一実施態様において、前記制御部は、前記出力電極識別子と、前記接続確認応答パケットの受信電極の電極識別子との一致判定がなされた場合に前記ゲート開閉部をオープンするために必要な認証処理を実行する。
さらに、本開示のゲート装置の一実施態様において、前記接続確認要求パケットを受信した人体通信用端末は、前記接続確認要求パケットに格納された出力電極識別子を前記接続確認応答パケットに格納して送信し、前記制御部は、前記接続確認応答パケットに格納された出力電極識別子と、前記接続確認応答パケットの受信電極の電極識別子が一致するか否かを判定し、一致判定がなされ、かつ前記認証処理に成功した場合に前記ゲート開閉部をオープンする。
さらに、本開示のゲート装置の一実施態様において、前記制御部は、前記接続確認応答パケットの受信電極が複数である場合、受信レベルの高い電極をパケット受信電極として選択し、選択したパケット受信電極の電極識別子と、前記出力電極識別子が一致するか否かを判定し、一致判定がなされ、かつ前記認証処理に成功した場合に前記ゲート開閉部をオープンする。
さらに、本開示のゲート装置の一実施態様において、前記制御部は、前記通行者と通行者の位置情報とを対応付けた通行者位置情報を記憶部に格納し、前記接続確認応答パケットに格納された出力電極識別子と、前記接続確認応答パケットの受信電極の電極識別子が一致しない場合、記憶部に格納された通行者位置情報を参照して通行者の移動に起因した不一致であるか否かを判定する。
さらに、本開示のゲート装置の一実施態様において、前記制御部は、前記センサの検出情報に基づいて、前記通行者の移動速度を推定し、該移動速度が予め規定した閾値以上であり、かつ、前記接続確認応答パケットに格納された出力電極識別子と、前記接続確認応答パケットの受信電極の電極識別子が一致せず、前記接続確認応答パケットの受信電極が、出力電極識別子の示す電極位置より、ゲート進行方向側にある場合、通行者の移動に起因した電極識別子不一致であると判定する。
さらに、本開示のゲート装置の一実施態様において、前記複数の人体通信用電極の各々は人体検知センサを併設した構成であり、前記制御部は、前記人体通信用電極に併設された人体検知センサの検出情報に基づいて通行者位置を判定し、判定した通行者位置に対応する人体通信用電極を接続確認要求パケットの出力電極として選択する。
さらに、本開示のゲート装置の一実施態様において、前記ゲート装置は、さらに、無線通信部を有し、前記人体通信端末との人体通信によって取得した情報を適用して無線通信端末との通信処理を実行して、ゲート装置通過に必要な処理を行なう。
さらに、本開示の第2の側面は、
人体を介した通信を実行する人体通信部と、
前記人体通信部を介して送信するパケットの生成、および人体通信部を介して受信するパケットの解析を実行する制御部を有し、
前記制御部は、
ゲート装置から受信する接続確認要求パケットに格納された識別子であり、該接続確認要求パケットの出力電極を示す出力電極識別子を取得し、
取得した出力電極識別子と、自装置の識別子である端末識別子を格納した接続確認応答パケットを生成して、前記人体通信部を介して出力する通信装置にある。
さらに、本開示の通信装置の一実施態様において、前記通信装置は、さらに、携帯通信端末との無線通信を実行する無線通信部を有し、前記制御部は、前記接続確認応答パケットに、前記携帯通信端末との通信に必要な通信情報を格納して前記ゲート装置に送信する。
さらに、本開示の第3の側面は、
ゲート装置と、人体通信端末を有する通信システムであり、
前記ゲート装置は、
ゲート内の通行者を検出するセンサと、
人体通信を実行するための電極であり、ゲート内で区分された複数の人体通信用電極と、
前記センサの検出情報に応じて通行者の位置を判定し、判定位置に対応する人体通信用電極を介した接続確認要求パケットの出力を実行し、通行者の保持する人体通信端末から送信される接続確認応答パケットを受信して解析処理を行ない、解析結果に基づいてゲート開閉部の開閉制御を実行するゲート装置制御部を有し、
前記ゲート装置制御部は、
前記接続確認要求パケットにパケット出力を実行する通信用電極の識別子である出力電極識別子を格納し、
前記出力電極識別子と、前記接続確認応答パケットの受信電極の電極識別子が一致するか否かを判定する構成であり、
前記人体通信端末は、
人体を介した通信を実行する人体通信部と、
前記人体通信部を介して送信するパケットの生成、および人体通信部を介して受信するパケットの解析を実行する端末制御部を有し、
前記端末制御部は、
ゲート装置から受信する接続確認要求パケットに格納された前記出力電極識別子を取得し、
取得した出力電極識別子と、自装置の識別子である端末識別子を格納した接続確認応答パケットを生成して、前記人体通信部を介して前記ゲート装置に出力する通信システムにある。
さらに、本開示の第4の側面は、
ゲート装置において実行するゲート制御方法であり、
前記ゲート装置は、ゲート内の通行者を検出するセンサと、
人体通信を実行するための電極であり、ゲート内で区分された複数の人体通信用電極を有し、
制御部が、
前記センサの検出情報に応じて通行者の位置を判定する処理と、
判定位置に対応する人体通信用電極をパケット出力電極として決定する処理と、
決定したパケット出力電極の識別子である出力電極識別子を格納した接続確認要求パケットを生成して、決定したパケット出力電極から出力する処理と、
ゲート通行者の保持する人体通信端末から送信される接続確認応答パケットを受信し、前記パケット出力電極の電極識別子と、前記接続確認応答パケットの受信電極の電極識別子が一致するか否かを判定するゲート制御方法にある。
さらに、本開示の第5の側面は、
ゲート装置においてゲート制御処理を実行させるプログラムであり、
前記ゲート装置は、ゲート内の通行者を検出するセンサと、
人体通信を実行するための電極であり、ゲート内で区分された複数の人体通信用電極を有し、
前記プログラムは、制御部に、
前記センサの検出情報に応じて通行者の位置を判定する処理と、
判定位置に対応する人体通信用電極をパケット出力電極として決定する処理と、
決定したパケット出力電極の識別子である出力電極識別子を格納した接続確認要求パケットを生成して、決定したパケット出力電極から出力する処理と、
ゲート通行者の保持する人体通信端末から送信される接続確認応答パケットを受信し、前記パケット出力電極の電極識別子と、前記接続確認応答パケットの受信電極の電極識別子が一致するか否かを判定する処理を実行させるプログラムにある。
なお、本開示のプログラムは、例えば、様々なプログラム・コードを実行可能な情報処理装置やコンピュータ・システムに対して、コンピュータ可読な形式で提供する記憶媒体、通信媒体によって提供可能なプログラムである。このようなプログラムをコンピュータ可読な形式で提供することにより、情報処理装置やコンピュータ・システム上でプログラムに応じた処理が実現される。
本開示のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。なお、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
本開示の一実施例の構成によれば、人体通信によりゲート制御を行うゲート装置において、通行者を個別に識別可能とした装置、方法が実現される。
具体的には、ゲート通行者を検出するセンサ情報に応じて通行者位置を判定し、判定位置に対応する人体通信用電極を介した接続確認要求パケットを出力し、通行者の保持する人体通信端末から送信される接続確認応答パケットを受信して解析処理を行ない、解析結果に基づいてゲート開閉部の開閉制御のための処理を実行する。制御部は、接続確認要求パケットにパケット出力電極の出力電極識別子を格納し、出力電極識別子と、接続確認応答パケットの受信電極の電極識別子が一致するか否かを判定し、一致判定がなされた場合にゲートオープンのための認証処理等を行う。
本構成により、人体通信によりゲート制御を行うゲート装置において、通行者を個別に識別可能とした装置、方法が実現される。
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、また付加的な効果があってもよい。
人体通信を利用したゲート装置の一構成例を示す図である。 人体通信を利用したゲート装置の問題点について説明する図である。 ゲートを通行する通行者の個別認識を実現するゲート装置の一構成例を示す図である。 ゲート装置に人が進入した場合の処理シーケンスについて説明する図である。 ゲート装置に人が進入した場合の処理シーケンスについて説明する図である。 ゲート装置に人が進入した場合の処理シーケンスについて説明する図である。 ゲート装置と人体通信端末間で送受信するパケットの構成例について説明する図である。 ゲート装置の構成例について説明する図である。 人体通信端末の構成例について説明する図である。 ゲート装置の実行する処理のシーケンスについて説明するフローチャートを示す図である。 人体検知センサの設定位置について説明する図である。 人体通信用電極に人体検知センサを併設した構成例について説明する図である。 ゲート通行者が走っている場合などの対応策について説明する図である。 ゲート通行者が走っている場合などの対応処理のシーケンスについて説明するフローチャートを示す図である。 ゲート通行者が走っている場合などの対応処理のシーケンスについて説明するフローチャートを示す図である。 ゲート通行者が複数いる場合の処理について説明する図である。 携帯通信端末を追加利用する場合の処理について説明する図である。 ゲート装置の構成例について説明する図である。 人体通信端末の構成例について説明する図である。 携帯通信端末の構成例について説明する図である。
以下、図面を参照しながら本開示のゲート装置、通信装置、通信システム、およびゲート制御方法、並びにプログラムの詳細について説明する。なお、説明は以下の項目に従って行う。
1.人体通信を利用したゲート装置の概要と問題点について
2.通行者の個別識別を可能とした実施例について
3.通信パケットの構成例について
4.ゲート装置、人体通信端末の構成例について
4−1.ゲート装置の構成について
4−2.人体通信端末の構成について
5.人体通信によるゲート開閉制御シーケンスについて
6.ゲート装置の各構成部および処理の具体例および変形例について
6−1.人体通信用電極の幅の設定例について
6−2.人体通信用電極と人体検知センサの相対位置について
6−3.複数の人体通信用の電極に人体がまたがる場合の処理について
6.4.ゲート装置の通行者と人体通信端末の対応付けについて
6−5.複数人で改札を通過する場合の処理について
7.変形例について
8.本開示の構成のまとめ
[1.人体通信を利用したゲート装置の概要と問題点について]
まず、図1以下を参照して人体通信を利用したゲート装置の概要と問題点について説明する。
図1は、人体通信を利用したゲート装置の一構成例を示す図である。なお、ゲート装置は、例えば駅の改札などに利用される。
ゲート装置は、ゲート通行者の有する通信端末との通信を実行し、所定の処理、例えば通信端末の有効性確認や料金精算などの処理を実行し、処理の完了確認に基づいてゲート開閉部11をオープンしてゲート通行者を通過させる。一方、通信端末の有効性確認や料金精算などの処理が完了できなかった場合は、ゲート開閉部11をオープンせず、クローズ状態にしてゲート通行者の通過を阻止する。
人体通信を利用したゲート装置では、ゲート装置内の通信部と、ゲート通行者が保持する人体通信端末との間で人体を介して通信を行う。
人体通信は人体近傍の電界を介した通信処理である。人体通信の具体的手法については、例えば本出願人が先に出願した特開2006−324774号公報に開示されている。本願における人体通信も、例えばこの開示技術を適用して実行される。
図1に示すゲート装置は、ゲート開閉部11、人体検知センサ12、人体通信用電極P1〜P4,13を有する。
ゲート装置を通行しようとする端末保持者20は、人体通信端末21を保持している。例えば洋服のポケットやかばん等に人体通信端末21を格納している。
なお、人体通信による通信データは、人体のみならず人体近傍の空間も伝搬可能であり、かばん等に格納した場合も通信可能とである。
ゲート装置の人体検知センサ12は、例えば光センサであり、端末保持者20のゲート内の位置を識別する。人体検知センサ12が端末保持者20の位置を識別すると、識別位置に対応する人体通信用電極P1〜P4,13のいずれかから送信パケットが出力される。
人体通信用電極P1〜P4,13は、図に示すように、P1〜P4の4つに区分され、個別にパケットの送受信を実行可能な構成となっている。
例えば、人体検知センサ12によって端末保持者20が電極P4上にいることが検出されると、電極P4から送信パケットが出力される。
送信パケットは、端末保持者20の人体を通信媒体として伝送され、人体通信端末21によって受信される。
その後、人体通信端末21から応答パケットが送信され、人体通信用電極P1〜P4のいずれかによって応答パケットが受信され、ゲート装置のデータ処理である制御部において認証処理や課金処理等を実行し、処理に成功した場合は、ゲート開閉部11をオープンして端末保持者20を通過させる。
ただし、例えば、ゲート装置を通過しようとする通行者が通信端末を保持していない場合、あるいは認証処理が不成立の場合や課金処理が実行できなかった場合には、制御部は、ケート開閉部11をクローズ状態に維持し、通行者のゲート通過は阻止される。
しかし、前述したように、人体通信は人体近傍の電界を介して通信を行うため、通行者が密集した状態では、通行者と通行者の所持する人体通信端末の対応関係が不明確になる場合がある。
この問題について、図2を参照して説明する。
図2に示す例は、ゲート装置に連続して人が進入してきた状態を示している。先行者が通信端末を保持していない端末非保持者31であり、後続者が人体通信端末33を保持している端末保持者32である。
このように端末非保持者31と、端末保持者32が連続してゲート装置に進入してきた場合、人体通信を実行すると、後ろの通行者(端末保持者32)が所持している人体通信端末33を前の通行者(端末非保持者31)が所持しているものと誤って判断し、ゲート開閉部11をオープンしてしまうことがある。
これは、人体通信が人体近傍の電界を介して通信を行う通信方式であるため、人が近接している場合、人の間の空間も通信データが伝搬してしまうことが原因である。このように、通信データが複数の人を介して伝搬してしまう結果、例えば2人の人間を1人の人間として判断し、端末非保持者31と端末保持者32の区別ができなくなってしまう。
図2に示す例においては、電極P3から送信された送信パケットは、先行者である端末非保持者31の人体を介して伝送され、さらに、端末非保持者31の人体から端末非持者32の人体に伝搬して、端末保持者32の保持する人体通信端末33によって受信される。
その後、人体通信端末33から送信される応答パケットは、端末保持者32の人体を介して電極P4によって受信される。ゲート装置の制御部(データ処理部)は、受信応答パケットによって認証や課金処理ななどを実行する。
この一連の処理において、端末非保持者31と端末非持者32とは区別されず、これら2人を1人の通過者として処理を行なってしまうことになる。
[2.通行者の個別識別を可能とした実施例について]
次に、ゲート装置に連続して複数の通行者が進入してきた場合にも、各通行者の個別識別を可能とした実施例について説明する。
本実施例について、図3以下を参照して説明する。
図3に示すゲート装置100は、先に図1、図2を参照して説明したゲート装置と同様、ゲート開閉部101、人体検知センサ102、人体通信用電極103を有する。人体通信用電極103は、ゲート装置の進行方向に対して分割されている。図に示す例では、4つの電極P1〜P4に分割されている。
図3は、先に説明した図2と同様、ゲート装置100に連続して複数の人が進入してきた状態を示している。先行者が通信端末を保持していない端末非保持者121であり、後続者が人体通信端末200を保持している端末保持者122である。
ゲート装置100の構成と処理について説明する。人体検知センサ102は、例えば光センサであり、ゲート通行者のゲート内の位置を識別する。人体検知センサ102がゲート通行者の位置を識別すると、識別位置に対応する人体通信用電極P1〜P4,103のいずれかから送信パケットが出力される。
人体通信用電極103は、図に示すように、電極P1〜P4の4つに区分され、これらの各電極P1〜P4は、個別にパケットの送受信を実行することができる。
人体検知センサ102は、電極P1〜P4位置の対応位置に複数のセンサを並べて配列した設定であり、制御部は、通行者の検出情報を出力したセンサのセンサ位置に基づいて、通行者がどの電極位置(P1〜P4)の上にいるかを判別することができる。
例えば、制御部が人体検知センサ102の検出情報によって、ゲート通行者が電極P4の上にいると判定すると、制御部は、電極P4から送信パケット(接続確認要求パケット)を出力する。
送信パケットは、ゲート通行者の人体を通信媒体として伝送され、ゲート通行者が人体通信端末を有している場合、人体通信端末によって受信される。
ある1つの電極からの送信パケット(接続確認要求パケット)を受信した人体通信端末は、応答パケット(接続確認応答パケット)を送信し、人体通信用電極P1〜P4のいずれかによって応答パケットが受信される。ゲート装置100の制御部は、この受信パケットに基づいて認証処理や課金処理等を実行する。処理に成功した場合は、制御部の制御によりゲート開閉部101がオープン状態に設定され、ゲート通行者を通過させる。
ただし、ゲート装置を通過しようとするゲート通行者が通信端末を保持していない場合、あるいは認証処理が不成立の場合、課金処理が実行できなかった場合などは、制御部は、ゲート開閉部101をクローズ状態に維持し、通行者のゲート通過を阻止する。
この処理の流れは、基本的に先に図2を参照して説明した処理と同様である。
ただし、本実施例のゲート装置100は、ゲート装置に連続して複数の人が進入した場合でも、各通行者を個別に識別した処理が可能である。
以下、本実施例のゲート装置100の実行する処理について説明する。
本実施例のゲート装置100は、以下のシーケンスで処理を実行する。
(ステップS1)ゲート装置100に進入した先頭の通行者の現在位置を人体検知センサ102で検出する。
(ステップS2)通行者の検出位置に対応する位置の人体通信用電極を利用した人体通信を実行して、通行者の保持する人体通信端末との接続確立を行う。図に示す例では電極P3から「接続確認要求パケット151」を出力する。
本実施例では、図に示すように、ゲート装置100は、「接続確認要求パケット151」に、パケット出力電極の電極識別子を格納して出力する。
図に示す例では、パケット出力電極が電極P3であるので、「接続確認要求パケット151」に出力電極識別子P3を格納して出力する。
(ステップS3)出力電極識別子P3を格納した「接続確認要求パケット151」は、図3に示す端末非保持者121と端末保持者122の人体を介して、端末保持者122の保持する人体通信端末200によって受信される。
(ステップS4)出力電極識別子P3を格納した「接続確認要求パケット151」を受信した人体通信端末200は、図3に示すように、受信パケットに格納された出力電極識別子P3と、人体通信端末200自身の識別子である端末識別子を格納した「接続確認応答パケット152」を生成して出力する。
(ステップS5)電極識別子P3と端末識別子を格納した「接続確認応答パケット152」は、人体を介する最短ルートでゲート装置100の人体通信用電極103に伝送される。図3に示す例では、人体通信端末200から人体を介した最短ルートにある電極は電極P4であるので、電極P4を介して「接続確認応答パケット152」が受信される。
(ステップS6)ゲート装置100の制御部が、「接続確認応答パケット152」に格納された出力電極識別子と、「接続確認応答パケット152」の受信電極の識別子が一致するか否かを判定する。一致確認がなされた場合に、その後の処理、例えば人体通信端末の有効性確認等の認証処理や課金処理等を実行し、処理の完了後、ゲート開閉部101をオープンする。
一方、一致しないと判定した場合は、その後の処理、例えば人体通信端末の有効性確認等の認証処理や課金処理等は実行されず、ゲート開閉部101のオープン処理も実行しない。
このように、本開示のゲート装置100は、パケット送信電極とパケット受信電極とが一致したことを条件として、ゲート開閉部101をオープンする。
すなわち、接続確認要求パケットの送信電極と、接続確認応答パケットの受信電極が一致したことを条件として、ゲート開閉部をオープンし、不一致の場合はオープンしない。
なお、人体通信は人体近傍の電界を介して通信を行うため、図3に示す例では、「接続確認応答パケット152」は電極P4のみならず、電極P3においても受信される可能性がある。
このように複数の電極でパケット受信が確認された場合は、受信レルベルの高い電極をパケット受信電極と判定する。
人体通信端末200からの通信経路は、電極P4より電極P3までの方が長く、また、人体通信端末200から電極P3までの伝搬経路には、人体通信端末200から電極P4までの伝搬経路より、人体でない空間部分が多く含まれる。人体より空気の方が誘電しにくいため、伝搬経路に空間が多く含まれると、通信データ対応の電界強度が弱くなる。
これらのことから、図3に示す例では、電極P3で受信した接続確認応答パケット152の電界強度は、電極P4で受信したパケットの電界強度よりも弱くなり、ゲート装置100の制御部(データ処理部)は、電極P4を接続確認応答パケット152の受信電極であると判定される。
図3に示す例では、ゲート装置100の制御部は、
「接続確認応答パケット152」に格納された出力電極識別子=P3と、
「接続確認応答パケット152」の受信電極の識別子=P4、
これらの2つの電極識別子が一致するか否かを判定する。
図3に示す例では、これらの電極識別子は一致しないと判定され、人体通信端末の有効性確認等の認証処理や課金処理等を実行せず、ゲート開閉部101のオープン処理も実行しない。結果として、端末非保持者121のゲート装置の通過は阻止される。
次に、図4、図5に示すシーケンス図を参照して、ゲート装置に通行者(図3に示す端末非保持者121と、端末保持者122)が順次、進入する場合におけるゲート装置100の各構成要素と、人体通信端末200の実行する具体的な処理と通信シーケンスについて説明する。
図4〜図5に示すシーケンス図は、通信端末非保持者121がゲート装置に進入した時点(ステップS11)から、上述した電極識別子の比較検証処理(ステップS29)までを時系列に説明するシーケンス図である。
以下、各ステップの処理について、順次、説明する。
(ステップS11)
まず、ステップS11において、ゲート装置100に対して、端末非保持者121が進入し、人体通信用電極P4の位置に到達する。
(ステップS12)
ゲート装置100内の人体検知センサ102が人体通信用電極P4の位置に人が進入したことを検出すると、センサ検出情報をゲート装置100の制御部120に出力する。
なお、人体検知センサ102は、人体通信用電極P1〜P4の各位置にそれぞれ対応付けられたセンサ部分が、個別に検出信号を出力する構成であり、この場合、人体通信用電極P4位置に対応する人体検知センサ102が検出信号を制御部120に出力する。制御部120は、人体通信用電極P4位置に対応する位置の人体検知センサ102からの検出信号の入力により、人体通信用電極P4の位置に人が進入したと判定する。
(ステップS13)
次にステップS13において、制御部120は人体検知センサ102からの検出信号の受信に応じて、接続確認要求パケットを生成する。
生成する接続確認要求パケットには、接続確認要求パケットを出力する電極の電極識別子を格納する。
パケットを出力する電極は、人が検出されている電極位置であり、人の検出情報を出力した人体検知センサ102の位置に応じて決定する。この場合は、電極P4の位置にある人体検知センサ102から検出情報を入力しているので、パケットの送信電極は電極P4となる。
従って、接続確認要求パケットには、接続確認要求パケットを出力する電極の電極識別子(P4)を格納する。
(ステップS14〜S15)
パケットの出力電極識別子(P4)を格納した接続確認要求パケットは、制御部120の制御の下、人体通信用電極103の電極P4を介して出力される。
上述したステップS11〜S15の処理は、端末非保持者121のみがゲート装置100に進入した状態で実行される処理である。
この状態では、ゲート装置100が、電極P4から送信した接続確認要求パケットを受信する人体通信端末が存在していないので、ゲート装置100は、人体通信端末からの応答パケットを受信することができない。
従って、人体通信端末との接続確認はエラーとなり、ゲート開閉部101をオープンする処理を行なうことなく処理が完了する。
次のステップS21から、図5のステップS29までの処理が、端末非保持者121に続いて、端末保持者122がゲート装置100に進入してきた場合の処理である。
以下、この処理シーケンスについて説明する。
(ステップS21)
ステップS21において、ゲート装置100の人体通信用電極P3の位置に端末非保持者121が到達し、続いて、人体通信端末200を持つ端末保持者122が人体通信用電極P4の位置に到達する。
(ステップS22)
ゲート装置100内の人体検知センサ102が人体通信用電極P3の位置に人が到達したことを検出すると、人体通信用電極P3の位置に設定された電極P3対応のセンサがセンサ検出情報をゲート装置100の制御部120に出力する。
なお、ステップS21〜S22の状態は、図3に示す状態に相当し、電極P3〜P4の対応位置の人体検知センサ102が人体を検出している状態にあり、電極P3〜P4の対応位置の人体検知センサ102のすべてが検出情報を出力している。
このような場合、ゲート装置100の制御部120は、ゲート装置100の先行位置、すなわちゲート開閉部101に最も近い位置にあるセンサからの検出情報を優先して処理を行なう。
すなわち、図3に示す設定では、人体通信用電極P3の位置に設定された電極P3対応のセンサからのセンサ検出情報に対して処理を行なうことになる。
(ステップS23)
次にステップS23において、制御部120は人体検知センサ102からの検出信号の受信に応じて、接続確認要求パケットを生成する。
生成する接続確認要求パケットには、接続確認要求パケットを出力する電極の電極識別子を格納する。
パケットを出力する電極は、人が検出されている電極位置であり、人の検出情報を出力した人体検知センサ102の位置に応じて決定する。
前述したように、制御部120は、ゲート装置100の先行位置、すなわちゲート開閉部101に最も近い位置にあるセンサからの検出情報を優先して処理を行なう。
図3に示す状態では、ゲート装置100の先行位置、すなわちゲート開閉部101に最も近い位置にあるセンサからの検出情報は、電極P3の位置にある人体検知センサ102からの検出情報である。
従って、パケットを出力する電極は、電極P3となる。
制御部120は、生成する接続確認要求パケットに、接続確認要求パケットを出力する電極の電極識別子(P3)を格納する。
(ステップS24〜S25)
パケットの出力電極識別子(P3)を格納した接続確認要求パケットは、制御部120の制御の下、人体通信用電極103の電極P3を介して出力される。
図5のシーケンス図に示すように、電極P3から出力されたパケットは、電極P3上にいる通信端末非保持者121の人体から、電極P4上にいる通信端末保持者122の人体を介して伝送され、通信端末保持者122の保持する人体通信端末200に到達し、受信される。
(ステップS26)
電極P4上にいる通信端末保持者122の保持する人体通信端末200は、電極P3から出力され、通信端末非保持者121と通信端末保持者122の人体を介して受信した接続確認要求パケットに対する応答パケットとしての接続確認応答パケットを生成する。
先に図3を参照して説明したように、接続確認応答パケットは、受信した接続確認要求パケットの格納データである出力電極識別子と、人体通信端末200自身の識別子である端末識別子を格納したパケットである。
人体通信端末200は、受信した接続確認要求パケットの格納データである出力電極識別子(P3)と、人体通信端末200自身の識別子である端末識別子を格納した「接続確認応答パケット」を生成して出力する。
(ステップS27〜S28)
電極識別子(P3)と端末識別子を格納した接続確認応答パケットは、人体を介する最短ルートでゲート装置100の人体通信用電極103に伝送される。図3を参照して説明したように、図3の例では、人体通信端末200からの人体を介した最短ルート上の電極は電極P4であるので、ゲート装置100は、電極P4を介して接続確認応答パケットを受信し、電極P4から制御部120に接続確認応答パケットが転送される。
(ステップS29)ゲート装置100の制御部120は、電極P4を介して受信した接続確認応答パケットに格納された出力電極識別子と、接続確認応答パケットの受信電極の識別子が一致するか否かを判定する。
この例では、
接続確認応答パケットに格納された出力電極識別子=P3、
接続確認応答パケットの受信電極の識別子=P4、
上記の組み合わせであり、電極識別子は一致しないと判定する。
このように受信した接続確認応答パケットに格納された出力電極識別子と、接続確認応答パケットの受信電極の識別子が一致しない場合は、制御部120は、その後の処理、例えば人体通信端末の有効性確認等の認証処理や課金処理等は実行されず、ゲート開閉部101のオープン処理も実行しない。
なお、この場合、制御部120は、エラー発生を示すアラーム音を出力する等の処理を行なってもよい。
次に、参考例として、図6に示すシーケンス図を参照してゲート装置100に対して、人体通信端末200を保持した通信端末保持者122が先頭で進入してきた場合の処理シーケンスについて説明する。
(ステップS31)
まず、ステップS31において、ゲート装置100に対して、端末保持者122が進入し、人体通信用電極P4の位置に到達する。
(ステップS32)
ゲート装置100内の人体検知センサ102が人体通信用電極P4の位置に人が進入したことを検出すると、センサ検出情報をゲート装置100の制御部120に出力する。
(ステップS33)
次にステップS33において、制御部120は人体検知センサ102からの検出信号の受信に応じて、接続確認要求パケットを生成する。
生成する接続確認要求パケットには、接続確認要求パケットを出力する電極の電極識別子を格納する。
パケットを出力する電極は、人が検出されている電極位置であり、人の検出情報を出力した人体検知センサ102の位置に応じて決定する。この場合は、電極P4の位置にある人体検知センサ102から検出情報を入力しているので、パケットの送信電極は電極P4となる。
従って、接続確認要求パケットには、接続確認要求パケットを出力する電極の電極識別子(P4)を格納する。
(ステップS34〜S35)
パケットの出力電極識別子(P4)を格納した接続確認要求パケットは、制御部120の制御の下、人体通信用電極103の電極P4を介して出力される。
電極P4から出力されたパケットは、電極P4上にいる通信端末保持者122の人体を介して伝送され、通信端末保持者122の保持する人体通信端末200に到達し、受信される。
(ステップS36)
電極P4上にいる通信端末保持者122の保持する人体通信端末200は、電極P4から出力され、通信端末保持者122の人体を介して受信した接続確認要求パケットに対する応答パケットとしての接続確認応答パケットを生成する。
先に図3を参照して説明したように、接続確認応答パケットは、受信した接続確認要求パケットの格納データである出力電極識別子と、人体通信端末200自身の識別子である端末識別子を格納したパケットである。
人体通信端末200は、受信した接続確認要求パケットの格納データである出力電極識別子(P4)と、人体通信端末200自身の識別子である端末識別子を格納した「接続確認応答パケット」を生成して出力する。
(ステップS37〜S38)
電極識別子(P4)と端末識別子を格納した接続確認応答パケットは、人体を介する最短ルートでゲート装置100の人体通信用電極103に伝送される。人体通信端末200からの人体を介した最短ルート上の電極は電極P4であるので、ゲート装置100は、電極P4を介して接続確認応答パケットを受信し、電極P4から制御部120に接続確認応答パケットが転送される。
(ステップS39)ゲート装置100の制御部120は、電極P4を介して受信した接続確認応答パケットに格納された出力電極識別子と、接続確認応答パケットの受信電極の識別子が一致するか否かを判定する。
この例では、
接続確認応答パケットに格納された出力電極識別子=P4、
接続確認応答パケットの受信電極の識別子=P4、
上記の組み合わせであり、電極識別子は一致すると判定する。
(ステップS40〜S44)
このように受信した接続確認応答パケットに格納された出力電極識別子と、接続確認応答パケットの受信電極の識別子が一致した場合は、制御部120は、その後の処理、例えば人体通信端末の有効性確認等の認証処理や課金処理等の必要なデータ処理を実行する。なお、これらのデータ処理に際しては、図7(3)に示すコマンド送受信パケットが利用される。
なお、所定の処理が完了した場合には、ゲート装置100は、人体通信端末200に対して接続確認完了を通知するパケットを送信してもよい。
(ステップS44)
制御部120は、人体通信端末の有効性確認等の認証処理や課金処理等の必要なデータ処理を実行し、所定の処理が完了すると、ゲート開閉部101のオープン処理を実行し、通信端末保持者122のゲート装置100の通過を許容する。
このように、ゲート装置100に対して、人体通信端末200を保持した通信端末保持者122が先頭で進入してきた場合は、通信端末保持者122のゲート装置100の通過が許容される。
すなわち、この場合は、
接続確認応答パケットに格納された出力電極識別子=P4、
接続確認応答パケットの受信電極の識別子=P4、
上記の組み合わせとなり、電極識別子の一致判定により、通信端末保持者122のゲート装置100の通過が許容されることになる。
[3.通信パケットの構成例について]
図3〜図6を参照して説明したように、ゲート装置100と、人体通信端末200との間では、複数の異なるパケットの生成、送受信が実行される。
図7を参照して、パケットの種類とパケット格納データについて説明する。
図7には、以下の3つのパケットの構成と主な格納データを示している。
(1)接続確認要求パケット
(2)接続確認応答パケット
(3)コマンド送受信パケット
(1)接続確認要求パケットは、ゲート装置が生成し、ゲート装置から人体通信端末に対して送信されるパケットである。
図3他を参照して説明したように、接続確認要求パケットはゲート装置100の人体検知センサ102によって検出された人体の位置にある人体通信用電極103から出力する。図3に示す例では電極P1〜P4のいずれかから出力することになる。
接続確認要求パケットは、図7(1)に示すように、ヘッダー部と、データ本体によって構成される。
ヘッダー部には、パケットの開始位置を示す開始コードや、パケットの種類を示すパケット識別コードになどが格納される。
データ本体には、接続確認要求パケットを出力する電極識別子、例えばP1〜P4のいずれかの識別子が格納される。
(2)接続確認応答パケットは、上記の接続確認要求パケットに対する応答パケットであり、接続確認要求パケットを受信した人体通信端末が生成し、人体通信端末からゲート装置に対して送信されるパケットである。
接続確認応答パケットは、図7(2)に示すように、ヘッダー部と、データ本体によって構成される。
ヘッダー部には、パケットの開始位置を示す開始コードや、パケットの種類を示すパケット識別コードになどが格納される。
データ本体には、ゲート装置から受信した接続確認要求パケットに格納された出力電極識別子、すなわち、接続確認要求パケットを出力した電極識別子(例えばP1〜P4のいずれか)と、人体通信端末自身の識別子である通信端末識別子が格納される。なお、通信端末識別子は、人体通信端末内の不揮発性メモリ等に格納されたIDである。
(3)コマンド送受信パケットは、図6に示すシーケンス図を参照して説明したように、接続確認処理の完了後に実行する処理、例えば、人体通信端末の有効性確認等の認証処理や課金処理等の処理においてゲート装置と人体通信端末間で送受信するパケットである。
コマンド送受信パケットは、図7(3)に示すように、ヘッダー部と、データ本体によって構成される。
ヘッダー部には、パケットの開始位置を示す開始コードや、パケットの種類を示すパケット識別コードになどが格納される。
データ本体には、ゲート装置が人体通信端末から受信した接続確認応答パケットに格納された通信端末識別子、すなわち、接続確認応答パケットの送信元である人体通信端末の識別子である通信端末識別子が格納される。
[4.ゲート装置、人体通信端末の構成例について]
次に、図8、図9を参照してゲート装置100、および人体通信端末200の構成例について説明する。
(4−1.ゲート装置の構成について)
まず、図8を参照してゲート装置100の構成例について説明する。
ゲート装置100は、図8に示すように、ゲート開閉部101、人体検知センサ102、人体通信用電極103、制御部120、人体通信部131、記憶部132、磁気券処理部141、RFID処理部142を有する。
なお、図8に示すゲート装置100は、駅の改札機の構成例を示している。
磁気券処理部141は、磁気データを有する切符や定期等の磁気データの読み取りや書き込みを行うインタフェースと、磁気データの送受信を実行する。
RFID処理部142は、電磁界や電波による近接通信を実行する通信部やデータ送受信部を備え、ICカード等との通信を行う。
制御部120は、磁気券処理部141、RFID処理部142を介した入力情報に応じて、ゲート通行者の所持する磁気データを有する切符や定期やICカード等の有効性確認を実行し、有効性確認結果に応じてゲート開閉部101を制御して、通行者の通行許可あるいは阻止を行う。
これら、磁気券処理部141、RFID処理部142を利用した処理は、既存の改札機と同様の構成である。
本開示のゲート装置100は、さらに、ゲート通行者の人体を介した人体通信を実行する。人体通信を行って通行者の通行制御を行う。
以下、この処理に適用する構成について詳細に説明する。
ゲート開閉部101、人体検知センサ102、人体通信用電極103は、図3に示す各構成に対応する。
ゲート開閉部101は、制御部120によって開閉制御される。
先に図3〜図6等を参照して説明したように、人体通信端末との所定の通信が成功し、例えば認証処理や課金処理等の予め規定された処理が完了した場合、制御部120の制御によってオープン処理が実行され、ゲート通行者の通過が許容される。
人体検知センサ102は、ゲート装置100に進入する人を検出するセンサであり、例えば光センサ等によって構成される。
人体検知センサ102は、人体通信用電極P1〜P4の対応位置に複数設定されており、ゲート装置100の通行者が、人体通信用電極P1〜P4のどの位置にいるかを判別可能な構成となっている。
すなわち、人体検知センサ102は、図8に示すように、人体通信用電極P1対応センサ102(P1)〜人体通信用電極P4対応センサ102(P4)として、各電極位置に対応するセンサが個別にセンサ検出情報を制御部120に出力する構成となっている。
なお、ゲート装置100を駅の改札等に利用する場合、子供等、課金精算対象でない通行者の検出は不要であるので、人体検知センサ102を設定する高さを調整して子供は検出されない高さとなるように構成してもよい。
あるいは、低位置と高位置に並列にセンサを設定して、制御部120が低位置のセンサのみから検出情報を入力した場合は、通行者が子供であり、処理対象(課金対象)ではないと判定する処理を行なう構成としてもよい。
人体通信用電極103は、図7を参照して説明した各パケットの送受信を実行するための人体通信用の電極であり、ゲート装置100の進行方向に向かって区分された複数の電極によって構成される。
例えば、図3に示すように4つの電極、人体通信用電極P1〜P4によって構成される。
それぞれの電極が図7を参照して説明した各パケットの送受信を実行する。
制御部120は、ゲート装置100の実行する処理の制御を行う。
制御部120は、例えば、ゲート装置100に進入した先頭の通行者の位置情報を人体検知センサ102の検知情報に基づいて取得し、検知した通行者がゲート装置100を通過する権利を有するかどうかの確認を行う。
この権利確認は、磁気券処理部141、RFID処理部142、人体通信部131を適用した処理のいずれか1つを利用した処理として実行してよいが、以下では、人体通信部131を適用した場合の制御部120の処理について説明する。
制御部120は、人体検知センサ102からのセンサ検出情報を入力し、どの位置のセンサから検出情報が出力されたかを判定して、通行者の位置を識別する。
さらに、制御部120は、通行者の位置に最も近い電極を人体通信電極として選択して、人体通信端末とのパケット送受信を制御する。
さらに、制御部120は、送信パケットの生成、受信パケットの解析、認証処理、課金処理、さらにゲート開閉部101の開閉制御処理などを実行する。
人体通信部131は、人体通信用の電界生成などを行う。制御部120の生成したパケットに基づいてパケットデータを送信するための電界生成処理を実行し、制御部120の選択した電極を介して出力する。出力信号は電極に近い通行者の人体を介して伝送され、通行者の保持する人体通信端末によって受信される。具体的には、人体通信部131は、人体通信用電極103を構成する電極P1〜Pnのいずれかを、制御部120の選択情報に従って選択された電極に電圧を印加し、通行者の人体付近の電界を変化させることで、通行者が所持する人体通信端末と通信を行う。
また、人体通信部131は、通行者の保持する人体通信端末が送信したパケットに対応する電界情報の解析を行う。すなわち、通行者の保持する人体通信端末が送信し、通行者の人体を伝送して人体通信用電極103が受信したパケット対応の電界情報を解析し、解析によって得られるパケットを制御部120に転送する。
記憶部132は、ゲート装置100の実行する処理のプログラムや、送受信データ、認証処理データ等の格納領域、プログラム実行のためのワーク領域等に用いられる。RAM、ROM等によって構成される。なお、ハードディスクやフラッシュメモリ等の着脱可能な記録媒体を利用した構成としてもよい。
なお、制御部120は、人体検知センサ102によって検出した通行者を個別に識別する識別番号を割り振り、各通行者の位置情報と、識別番号を記憶部132に格納する。さらに、この格納データを逐次、更新する処理を行なう。制御部120は、通行者がゲート装置100を抜けるまで各通行者の位置情報の検出と記録データの更新を続ける。
通行者がゲート装置100を通過した場合や、入口へ戻り、通行者の位置を検知できなくなった場合には、通行者の識別番号と位置情報を記憶部132から消去する。
(4−2.人体通信端末の構成について)
次に、図9を参照して、ゲート通行者が所持する人体通信端末200の構成例について説明する。
人体通信端末200は、図9に示すように、制御部211、人体通信部212、記憶部213、電源(バッテリ)214を有する。
制御部211は、ゲート装置100に対する送信パケットの生成、ゲート装置100から受信するパケットの解析、さらに、ゲート装置からの要求に応じた処理、例えば認証処理や課金処理に応じた処理を実行する。
人体通信部212は、制御部211の生成したパケットの送信用電界の生成、出力処理を実行し、さらに、ゲート装置100が送信し人体を介して伝送されたパケットに基づく電界の解析を実行して解析によって得られるパケットを制御部211に出力する。
記憶部213は、RAM、ROM等によって構成され、制御部211の実行する処理に対応するプログラム、人体通信端末のIDなどが格納される。さらに、送受信パケットデータの一時的格納領域や、制御部211の実行する処理におけるワーク領域として利用される。
電源(バッテリ)214は、人体通信端末200の各構成部に対する電力供給を実行する。
[5.人体通信によるゲート開閉制御シーケンスについて]
次に、図10に示すフローチャートを参照して、ゲート装置100が実行する人体通信によるゲート開閉制御シーケンスについて説明する。
なお、図10に示すフローは、ゲート装置100の制御部120の制御の下に実行される。制御部120は、記憶部132に格納されたプログラムに従って、図10に示すフローに従った処理を実行する。
以下、図10に示すフローの各ステップの処理について、順次、説明する。
(ステップS101)
まず、人体検知センサ102が、ゲート装置100に進入する通行者を検知したか否かを判定する。検出した場合は検出情報が制御部120に入力され、ステップS102に進む。人体検知センサ102は、例えばゲート装置100の側面に備えられた光センサである。
(ステップS102)
次に、制御部120は、人体検知センサ102から入力された検出情報に基づいて、検出したゲート通行者が処理対象であるか否かを判定する。
このフローは、前述したように人体検知センサ102が低位置と高位置に並列に設定され、制御部120が低位置のセンサのみから検出情報を入力した場合は、通行者が子供であり、処理対象(課金対象)ではないと判定する処理を行なう。この場合は、ステップS103には進まず、ステップS101に戻る。
一方、制御部120が高位置のセンサから検出情報を入力した場合は、通行者が子供ではなく、処理対象(課金対象)であると判定する。この場合は、ステップS103に進む。
(ステップS103)
ステップS102において、ゲート装置100の通行者が処理対象であると判定すると、次に、制御部はステップS103において、人体検知センサ102に対応する位置の人体通信用電極103から接続確認要求パケットを出力する。
先に図3を参照して説明したように、人体検知センサ102は、人体通信用電極P1〜P4の各位置にそれぞれ対応付けられたセンサ部分が、個別に検出信号を出力する。制御部120は、P1〜P4のどの人体通信用電極位置に対応する位置にある人体検知センサ102からの検出信号が入力されたかを判別して、人体通信用電極P1〜P4のどの位置に人が進入したかを判定する。
この判定結果に応じて、その判定位置の人体通信用電極をパケット出力電極に設定して、接続確認要求パケットを出力する。
なお、接続確認要求パケットには、接続確認要求パケットを出力する電極の電極識別子を格納する。すなわち、図7(1)に示す構成を有する接続確認要求パケットを生成して、出力する。
(ステップS104)
次に、制御部120は、接続確認応答パケットの受信を待機し、予め設定した規定時間内に接続確認応答パケットを受信したか否かを判定する。
受信しない場合は、ステップS105以下の処理を実行することなく、ステップS101に戻る。この場合は、図3に示すゲート開閉部101はオープンされない。
一方、予め設定した規定時間内に接続確認応答パケットを受信した場合は、ステップS105に進む。
(ステップS105)
制御部120が、予め設定した規定時間内に接続確認応答パケットを受信した場合は、制御部120はステップS105において、接続確認応答パケットを受信した人体通信用電極103が単一の電極であるか複数の電極であるかを判定する。
前述したように、人体通信は人体近傍の電界を介して通信を行うため、接続確認応答パケットは、人体通信用電極103の単一の電極のみならず、複数の電極によって並列に受信される可能性がある。例えば図3に示す電極P3,P4によって並列に受信される可能性がある。
ステップS105では、パケット受信が単一の電極によって行われたか、複数の電極によって行われたか否かを判定する。
パケット受信が単一の電極によって行われた場合は、ステップS107に進む。
一方、パケット受信が複数の電極によって行われた場合は、ステップS106に進む。
(ステップS106)
ステップS106は、接続確認応答パケットが、複数の電極(例えば図3に示す電極P3と電極P4)によって並列に実行された場合に実行する処理である。
このように複数の電極でパケット受信が確認された場合は、受信レルベルの高い電極を受信電極として選択する。
(ステップS107〜S108)
次に、制御部120は、ステップS107〜S108において、接続確認応答パケットに格納された電極識別子と、パケット受信電極の電極識別子とが一致するか否かを確認する処理を実行する。
なお、接続確認応答パケットに格納された電極識別子は、ゲート装置100から人体通信端末200に送信した接続確認要求パケットに格納された出力電極識別子と同じ識別子である。
すなわち、ステップS107〜S108の処理は、ゲート装置100から人体通信端末200に送信した接続確認要求パケットの送信電極と、人体通信端末200からゲート装置に送信された接続確認応答パケットの受信電極が一致するか否かの判定処理に相当する。
接続確認応答パケットに格納された電極識別子と、パケット受信電極の電極識別子とが一致すると判定した場合は、ステップS109に進む。
一方、一致しないと判定した場合は、ステップS121に進み、処理を中止し、ステップS101に戻る。この場合は、ゲート開閉部101はオープンされず、クローズ状態が維持される。
(ステップS109)
接続確認応答パケットに格納された電極識別子と、パケット受信電極の電極識別子とが一致すると判定した場合は、制御部120は、ステップS109において、人体通信端末200から受信した接続確認応答パケットに格納された通信端末識別子を取得する。
この通信端末識別子は、ゲート装置100からの接続確認要求パケットを受信し、接続確認応答パケットを生成して出力した人体通信端末の識別子(ID)である。
この人体通信端末の識別子(ID)は人体通信端末の記憶部に格納されている識別子(ID)である。
(ステップS110〜S111)
次に、制御部120は、ステップS110において、接続確認応答パケットから取得した通信端末識別子に基づいて処理対象端末を特定し、特定した端末に対する処理を実行する。例えば、認証処理や課金処理等を実行する。
処理に成功した場合は、ステップS112に進む。
一方、処理に失敗した場合、例えば人体通信端末200の認証処理がエラーとなり、人体通信端末200の有効性が確認できない場合、あるいは課金処理がエラーとなった場合などには、ステップS121に進み、処理を中止して、ステップS101に戻る。この場合は、ゲート開閉部101はオープンされず、クローズ状態が維持される。
(ステップS112)
ステップS110〜S111において、接続確認応答パケットから取得した通信端末識別子に基づく認証処理や課金処理に成功すると、制御部120は、ステップS112において、ゲート開閉部101をオープンし、ゲート通行者を通過させる。
なお、接続確認処理が完了した場合には、ゲート装置100は、人体通信端末200に対して接続確認完了を通知するパケットを送信してもよい。
[6.ゲート装置の各構成部および処理の具体例および変形例について]
次に、ゲート装置100の各構成部および処理の具体例と変形例について説明する。
(6−1.人体通信用電極の幅の設定例について)
ゲート装置100の人体通信用電極103は、図3に示すように、電極P1〜P4等、複数に区分され、個別にパケットの送受信を実行することが可能な構成となっている。
この電極の分割設定態様は、様々な設定が可能である。ただし、複数の通行者が同時に踏むことが少なくなる設定とすべきである。このためには、ゲート装置の進行方向に対する電極幅は、なるべく短くすることが望ましい。しかし、一方、通行者が複数の人体通信用電極にまたがる可能性を少なくした方がよい。このためには、電極幅は、一般成人の足の大きさよりも長くすることが望ましい。
これらの条件から、人体通信用電極の幅は40〜50cm程度に設定することが好ましい。
(6−2.人体通信用電極と人体検知センサの相対位置について)
前述したように人体検知センサ102は、人体通信用電極103の各電極P1〜P4に対応した位置に個別に設定されている。制御部120は、人体検知センサ102のどの位置のセンサが検出情報を出力したかを判定して、ゲート装置100の通行者の位置を特定し、特定位置に対応する電極をパケットの送信電極として選択する処理を行なっている。
しかし、先に説明したように、人体通信では、複数の人体を介して通信データが伝送してしまう可能性がある。
図3以下を参照して説明した電極識別子を適用した処理では、パケット送信電極と受信電極との一致判定により、ゲート装置に進入した各通行者を判別することで人体通信端末を保持していない先行通行者と、人体通信端末を保持している後続通行者を判別可能としている。
しかし、このような構成でも、ゲート装置100の入り口で通行者権検出を行った場合に問題が発生する場合がある。例えば図11に示すように、端末非保持者121と端末保持者122がゲート装置100の入り口近辺で連続して進入する場合について考察する。
端末非保持者121がゲート装置100の入り口部分である人体通信用電極P4で検知され、パケットが電極P4から出力された場合、まだ、ゲート装置100に進入していない端末保持者122の人体通信端末200がパケットを受信し、応答パケットを送信すると、応答パケットが電極P4によって受信されてしまう場合がある。
この場合、パケット送信電極とパケット受信電極はいずれも電極P4となり、上述した実施例に従った処理を行なっても、ゲート通行者を個別に区別できなくなる。
このような事態を防止するため、人体検知センサ102は、ゲート装置100の進行方向に対して最初の人体通信用の電極(図3、図11に示す例では電極P4)の対応位置には設定しない構成としてもよい。
例えば、図3や図11に示す例において、人体通信用電極P1〜P3に対応する位置にのみ人体検知センサ102を設定する。人体通信用電極P4に対応する位置には人体検知センサ102を設定しない。このような設定とすることで、上述した実施例で説明したパケット送信電極とパケット受信電極の一致確認による通行者の個別識別の確実性を高めることが可能となる。
(6−3.複数の人体通信用の電極に人体がまたがる場合の処理について)
図3他を参照して説明したように、ゲート装置100のパケット送受信用電極である人体通信用電極103は、ゲート装置100の進行方向に分割して設定されている。図3に示す例では、電極P1〜P4の4つの電極に分割されている。
このように電極を分割して設定すると、通行者の足が複数の人体通信用電極にまたがる場合がある。
このような場合、人体検知センサ102は、複数の電極に対応する位置のセンサから検出情報を出力し、制御部は、どちらの電極からパケット出力するかを決定する必要が生じる。
このように、複数の電極からパケット送信電極を決定するために、図12に示すように、人体通信用電極103を構成する電極P1〜P4の各々に静電容量変化を検出する人体検知センサ103bを併設する。
すなわち、電極P1〜P4は、それぞれ静電容量検出手段を有し、例えば、通行者の靴の接触面積に応じた電気信号を生成して制御部120に出力する。
制御部120は、各電極P1〜P4から出力される静電容量に対応する電気信号レベルを比較して最も強い電気信号レベルの信号を出力した電極をパケット送信電極として選択する。静電容量の変化が同程度の場合には、進行方向側の人体通信用電極を使用することにしてもよい。
なお、例えば光センサからなる人体検知センサ102を設定せず、人体通信用電極103に静電容量変化を検出する人体検知センサ103bのみを設ける構成としてもよいし、光センサからなる人体検知センサ102と、静電容量変化を検出する人体検知センサ103bの両者を併用する構成としてもよい。
(6.4.ゲート装置の通行者と人体通信端末の対応付けについて)
例えばゲート装置100の通行者が走っている場合や、人体通信端末200との通信状況(通信エラーによるリトライ発生)などによっては、接続確認要求パケットの送信電極と接続確認応答パケットの受信電極が異なってしまう場合がある。
例えば、図13に示すように、時間(t0)において、端末保持者122が電極P4上で検出され、電極P4が接続確認要求パケットを出力する。
その後、時間(t1)において、人体通信端末200が接続確認応答パケットを出力した時点で、端末保持者122が電極P3上に進んだ場合、接続確認応答パケットは電極P3によって受信される。
このような場合、上述の実施例に従った処理を行なうと、パケット送信電極と受信電極とが不一致となり、端末保持者122のゲート装置100の通行が妨げられる。
このような誤った処理を防止するために、ゲート装置100内で検出した通行者の位置を、逐次追跡する処理を行なう。
例えば、図13に示す例で、時間t0において、人体検知センサ102が電極P4の位置で端末保持者122を検出すると、制御部120は、ゲート装置100に対する第1通行者としての通行者識別子[a01]と検出位置[S(P4−01)]を対応付けた通行者位置情報を生成して記憶部132に格納する。
通行者位置情報(t0):[a01],[S(P4−01)]
上記のような通行者位置情報が記憶部132に格納される。
なお、検出位置[S(P4−01)]は、電極P4の対応位置にあるゲート入口から最初のセンサ(01)によって検出されたことを意味する。
その後、第1通行者の進行に従って、検出位置[S(P4−01)]が逐次、更新される。例えば時間t1における通行者位置情報は、以下の情報となる。
通行者位置情報(t1):[a01],[SP3−02]]
なお、検出位置[S(P3−02)]は、電極P3の対応位置にある2番目のセンサ(02)によって検出されたことを意味する。
このように、ゲート通行者の位置を逐次追跡し、接続確認要求パケットの送信電極と接続確認応答パケットの受信電極が異なる場合、ゲート通行者の通行者位置情報と照合する。この照合の結果、ゲート通行者の位置に応じた電極位置において接続確認応答パケットを受信していると判定した場合は、ゲート通行者の保持する人体通信端末との接続確認が成功したと判定して、ゲート開閉部101をオープンして通行者を通過させる。
このように、ゲート装置100の制御部120は、ゲート通行者と通行者の位置情報とを対応付けた通行者位置情報を記憶部132に格納する。制御部120は、接続確認応答パケットに格納された出力電極識別子と、接続確認応答パケットの受信電極の電極識別子が一致しない場合、記憶部132に格納された通行者位置情報を参照して通行者の移動に起因した不一致であるか否かを判定し、通行者の移動に起因した不一致であると判定した場合に、ゲート開閉部101をオープンする。
この処理シーケンスについて、図14に示すフローを参照して説明する。
図14に示すフローは、ゲート装置100の制御部120が、ゲート通行者の通行者位置情報を記憶部に格納し更新している場合のゲート制御シーケンスを説明するフローである。
先に説明した図10に示すフローのステップS107までは同じ処理が行われ、ステップS108以降の処理が異なることになる。
図14には、ステップS107以下のみを示している。以下、ステップS107以下の処理について説明する。
(ステップS107〜S108)
制御部120は、ステップS107〜S108において、接続確認応答パケットに格納された電極識別子と、パケット受信電極の電極識別子とが一致するか否かを確認する処理を実行する。
なお、接続確認応答パケットに格納された電極識別子は、ゲート装置100から人体通信端末200に送信した接続確認要求パケットに格納された出力電極識別子と同じ識別子である。
すなわち、ステップS107〜S108の処理は、ゲート装置100から人体通信端末200に送信した接続確認要求パケットの送信電極と、人体通信端末200からゲート装置に送信された接続確認応答パケットの受信電極が一致するか否かの判定処理に相当する。
接続確認応答パケットに格納された電極識別子と、パケット受信電極の電極識別子とが一致すると判定した場合は、ステップS109に進む。
一方、一致しないと判定した場合は、ステップS131に進む。
(ステップS131)
ステップS131では、制御部120は、記憶部132に格納した通行者位置情報を取得する。通行者位置情報は、前述したように通行者識別子と位置情報との対応データである。
(ステップS132)
次に、制御部120は、接続確認応答パケットの受信電極が、記憶部に格納された通行者位置情報の示す通行者の現在位置に一致するか否かを判定する。
すなわち、記憶部に格納された通行者位置情報によって、接続確認応答パケットの受信電極位置にいる通行者が、接続確認要求パケットの送信電極位置にいた通行者と同一人物であると確認されたか否かを判定する。
確認された場合は、ステップS109に進む。一方、確認されない場合は、ステップS121に進み、処理を中止し、ステップS101に戻る。この場合は、ゲート開閉部101はオープンされず、クローズ状態が維持される。
(ステップS109)
ステップS109の処理は、以下のいずれかの確認がなされた場合に実行される。
(a)ステップS108において、接続確認応答パケットに格納された電極識別子と、パケット受信電極の電極識別子とが一致すると判定した場合、
(b)ステップS132において、記憶部に格納された通行者位置情報によって、接続確認要求パケットの送信対象となった人体通信端末の保持者と、接続確認応答パケットを送信した人体通信端末の保持者とが同一人物であることが確認された場合、
上記(a),(b)のいずれかの確認がなされた場合、制御部120は、ステップS109において、人体通信端末200から受信した接続確認応答パケットに格納された通信端末識別子を取得する。
この通信端末識別子は、ゲート装置100からの接続確認要求パケットを受信し、接続確認応答パケットを生成して出力した人体通信端末の識別子(ID)である。
(ステップS110〜S111)
次に、制御部120は、ステップS110において、接続確認応答パケットから取得した通信端末識別子に基づいて処理対象端末を特定し、特定端末に対する処理を実行する。例えば、認証処理や課金処理等を実行する。
処理に成功した場合は、ステップS112に進む。
一方、処理に失敗した場合、例えば人体通信端末200の認証処理がエラーとなり、人体通信端末200の有効性が確認できない場合、あるいは課金処理がエラーとなった場合などには、ステップS121に進み、処理を中止して、ステップS101に戻る。この場合は、ゲート開閉部101はオープンされず、クローズ状態が維持される。
(ステップS112)
ステップS110〜S111において、接続確認応答パケットから取得した通信端末識別子に基づく認証処理や課金処理に成功すると、制御部120は、ステップS112において、ゲート開閉部101をオープンし、ゲート通行者を通過させる。
なお、接続確認処理が完了した場合には、ゲート装置100は、人体通信端末200に対して接続確認完了を通知するパケットを送信してもよい。
このように、通行者識別子と位置情報との対応データである通行者位置情報を生成して記憶部に格納し、逐次更新することで、通行者の追跡が可能となり、誤った処理を防止することが可能となる。
なお、通行者識別子と位置情報との対応データである通行者位置情報を生成することなく、例えばセンサ検出情報に基づいて、通行者のおおよその進行速度を判定して、進行速度に応じた判定処理を行なう構成としてもよい。
すなわち、通行者の進行速度が、所定閾値より速い場合に、接続確認要求パケットの送信電極より前方位置で接続確認応答パケットを受信した場合、接続確認応答パケットの受信電極位置にいる通行者が、接続確認要求パケットの送信電極位置にいた通行者と同一人物であると判定する。
このような簡易的な処理を行なう構成としてもよい。
すなわち、ゲート装置100の制御部120は、人体検知センサ102の検出情報に基づいて、ゲート通行者の移動速度を推定する。移動速度が予め規定した閾値以上であり、かつ、接続確認応答パケットに格納された出力電極識別子と、接続確認応答パケットの受信電極の電極識別子が一致せず、接続確認応答パケットの受信電極が、出力電極識別子の示す電極位置より、ゲート進行方向側にある場合、通行者の移動に起因した電極識別子不一致であると判定して、その後の認証処理等、ゲート開閉部オープン制御に必要な処理を実行する。
この処理シーケンスについて、図15に示すフローを参照して説明する。
図15に示すフローは、ゲート装置100の制御部120が実行する処理を説明している。先に説明した図10に示すフローのステップS107までは同じ処理が行われ、ステップS108以降の処理が異なることになる。
図15には、ステップS107以下のみを示している。以下、ステップS107以下の処理について説明する。
(ステップS107〜S108)
制御部120は、ステップS107〜S108において、接続確認応答パケットに格納された電極識別子と、パケット受信電極の電極識別子とが一致するか否かを確認する処理を実行する。
なお、接続確認応答パケットに格納された電極識別子は、ゲート装置100から人体通信端末200に送信した接続確認要求パケットに格納された出力電極識別子と同じ識別子である。
すなわち、ステップS107〜S108の処理は、ゲート装置100から人体通信端末200に送信した接続確認要求パケットの送信電極と、人体通信端末200からゲート装置に送信された接続確認応答パケットの受信電極が一致するか否かの判定処理に相当する。
接続確認応答パケットに格納された電極識別子と、パケット受信電極の電極識別子とが一致すると判定した場合は、ステップS109に進む。
一方、一致しないと判定した場合は、ステップS151に進む。
(ステップS151〜S152)
ステップS151では、制御部120は、人体検知センサ102の検出情報に応じて算出した人体の進行速度Vと、予め規定した速度閾値Vtを比較する。
人体の進行速度Vが、予め規定した速度閾値Vtより大きい場合は、ステップS153に進む。
一方、人体の進行速度Vが、予め規定した速度閾値Vtより大きくない場合は、ステップS121に進み、処理を中止し、ステップS101に戻る。この場合は、ゲート開閉部101はオープンされず、クローズ状態が維持される。
(ステップS153〜S154)
次に、制御部120は、ステップS153〜S154において、パケット受信電極の電極識別子が、接続確認応答パケットに格納された電極識別子より、ゲート進行方向前方にある電極かを判定する。
前方にある場合は、ステップS109に進む。前方にない場合は、ステップS121に進み、処理を中止し、ステップS101に戻る。この場合は、ゲート開閉部101はオープンされず、クローズ状態が維持される。
(ステップS109)
ステップS109の処理は、以下のいずれかの確認がなされた場合に実行される。
(a)ステップS108において、接続確認応答パケットに格納された電極識別子と、パケット受信電極の電極識別子とが一致すると判定した場合、
(b)ステップS151〜S154において、人体の進行速度Vが、予め規定した速度閾値Vtより大ききく、かつ、、パケット受信電極の電極識別子が、接続確認応答パケットに格納された電極識別子よりゲート進行方向前方にある電極であると判定された場合、
上記(a),(b)のいずれかの確認がなされた場合、制御部120は、ステップS109において、人体通信端末200から受信した接続確認応答パケットに格納された通信端末識別子を取得する。
この通信端末識別子は、ゲート装置100からの接続確認要求パケットを受信し、接続確認応答パケットを生成して出力した人体通信端末の識別子(ID)である。
以下のステップS110以下の処理は、先に説明した図10に示すフロー、および図14に示すフローの処理と同様であるので説明を省略する。
このように、通行者の速度が所定速度を超え、かつ、パケット受信電極の電極識別子が、接続確認応答パケットに格納された電極識別子よりゲート進行方向前方にある電極であると判定された場合には、パケットの送受信電極が不一致の場合でも、同一通行者の保持する端末との接続確認がなされたと判定して処理を行なう。
この処理を行なうことで、ゲートを高速で通過する通行者に対する誤った処理を防止できる。
(6−5.複数人で改札を通過する場合の処理について)
従来の改札等において利用されている近距離通信(NFC:Near Field Communication)を利用したシステムでは、改札機に備えられているリーダライタに、通信を行う端末を近づける必要がある。従って、先に改札に進入した通行者の改札の処理が完了するまで、次の通行者の改札の処理を行うことはできなかった。
これに対して、上述した人体通信を利用したシステムでは、複数の人体通信用の電極が設置されているため、複数の改札通行者に対して、同時に改札の処理を行うことができる。なお、ゲートは、成人が1人ずつしか通れない幅であるとする。
図16に、複数人が連続して改札等のゲート装置を通行する場合の例を示す。人体検知センサ102が通行している人を検知する。ここでは、先行通行者301と後続通行者302が検出される。
制御部は、それぞれの検出情報に応じて、通行者を検出した各検知センサの対応位置にある人体通信用電極103(P1〜P4)を使用したパケット送信を実行して各通行者の保持する人体通信端末との接続確認処理を行う。人体通信による接続確認処理は、複数の電極を利用して並列に実行される。
しかし、この並列処理に際して、通信エラー等により先行通行者301よりも前に、後続通行者302の通信端末との接続確認処理が完了し、ゲート開閉部をオープンしてしまうと、接続確認処理が完了していない先行通行者301が不当にゲートを通過し、後続通行者302がゲートを通過できなくなる可能性がある。
上記問題に対応するため、人体検知センサから取得できる通行者毎の位置情報を使用して、改札機は改札内にいる先頭の通行者の改札の処理が完了するまでは、その後ろの改札の通行者と人体通信を行わないようにすることが望ましい。
なお、後続の通行者が保持する通信端末との接続確認処理までは実行し、その後の認証処理や課金処理を行なわない設定としてもよい。
[7.変形例について]
上述した実施例において説明したように、ゲート装置100は、人体通信用電極上を通行する人の有する人体通信端末との通信を実行して接続確認処理を実行する。
この接続確認処理に際しては、通行者が持つ人体通信用端末の固有識別子(ID)を取得して、取得IDに基づいて特定される通信端末について有効性確認や課金処理などが行われる。
なお、人体通信用端末の固有識別子(ID)以外に、人体通信用端末と連携する携帯通信端末の固有IDをゲート装置に送信することで、携帯通信端末とゲート装置との間でネットワークを確立して、相互に無線通信を行うことで改札に必要な処理、例えば課金処理を行うことも可能である。
図17を参照して、上記処理を行なう場合のゲート人体装置410と、ゲート装置410を通行する通行者が所持する人体通信端末420と、携帯通信端末430における通信部構成と通信処理例について説明する。
人体通信端末420は、ゲート装置410との人体通信を行なう人体通信部421と、携帯通信端末430との無線通信を行う無線通信部422を有する。ブルートゥース(登録商標)通信(BLE)、WiFi通信等を実行する。
携帯通信端末430は、人体通信端末420との無線通信を実行する第1無線通信部431と、ゲート装置410との無線通信を実行する第2無線通信部432を有する。
ゲート装置410は、人体通信端末420との人体通信を行う人体通信部411と、携帯通信端末430との無線通信を実行する無線通信部412を有する。
これらの3つの装置による処理シーケンスについて説明する。処理は、以下の手順で実行される。
(ステップS201)
通行者がゲート装置410の人体通信電極の上に来たら、人体通信部411から接続確認要求パケットを送信する。
(ステップS202)
人体通信端末420は、人体通信部421を介して接続確認要求パケットを受信すると、無線通信部422を介して携帯通信端末430の第1無線通信部431と通信を行い、ゲート装置410と携帯通信端末430とが通信を確立するのに必要な情報(MACアドレスなど)を要求する。
(ステップS203)
携帯通信端末430は、人体通信端末420からの要求に従い、通信に必要な情報を人体通信端末420に送信する。
(ステップS204)
人体通信端末420は、携帯通信端末430から受領した「ゲート装置410と携帯通信端末430が通信を確立するのに必要な情報」を格納した接続確認応答パケットを生成して、人体通信部421を介してゲート装置410に送信する。
(ステップS205)
ゲート装置410は、人体通信端末420から受信した「ゲート装置410と携帯通信端末430が通信を確立するのに必要な情報」を利用して、携帯通信端末430と通信を行い、認証処理や課金処理等、ゲート装置410のゲート開閉部オープンのために必要な処理を行う。
このような処理を行なうことで、例えばチャージ可能な携帯通信端末との連携した処理が可能となる。
なお、上記処理ステップ中もステップS202、S203の処理はユーザが事前に操作を行うことで、あらかじめ人体通信端末に必要な情報を格納しておくことも可能である。この場合は、ゲート装置410の通行時にステップS202,S203の処理を省略することができる。
このように、既に多くの人が所有する携帯通信端末(ディスプレイや操作部、ネットワーク接続機能などを有する)と連携する構成とすることで、人体通信端末の構成を最小限にして、連携するサービス(残高確認や広告展開)を展開することができる。
図17を参照して説明した処理を実行するゲート装置410、人体通信端末420、携帯通信端末430の構成例を図18〜図20に示す。
まず、図18を参照してゲート装置410の構成について説明する。
図18に示すゲート装置410は、先に図8を参照して説明したゲート装置100の構成に、無線通信部143を追加した構成となっている。
その他の構成は、図8を参照して説明した構成と同様であるので、説明を省略する。
無線通信部143は、携帯通信端末430との無線通信を実行する。例えばブルートゥース通信(BLE)、あるいはWiFi通信を実行する。
無線通信部143を介して送信するパケットは、制御部120が生成する。また、無線通信部143を介して受信するパケットは制御部120において解析され、解析結果に応じた処理、例えば課金処理等が実行される。
図19は、人体通信端末420の構成例を示すブロック図である。
この人体通信端末420の構成は、先に図9を参照して説明した人体通信端末200の構成に無線通信部215を追加した構成であり、その他の構成は、図9を参照して説明した構成と同様であるので、説明を省略する。
無線通信部215は、携帯通信端末430との無線通信を実行する。例えばブルートゥース通信(BLE)、あるいはWiFi通信を実行する。
無線通信部215を介して送信するパケットは、制御部211が生成する。また、無線通信部215を介して受信するパケットは制御部211において解析され、解析結果に応じた処理、例えばゲート装置410に送信するパケットの生成処理等を実行する。
図20は、携帯通信端末430の構成例を示すブロック図である。
携帯通信端末430は、図20に示すように、第1無線通信部431、第2無線通信部432、制御部433、記憶部434、電源(バッテリ)435を有する。
制御部433は、ゲート装置410や人体通信端末420に対する送信パケットの生成、ゲート装置410や人体通信端末420から受信するパケットの解析、さらに、ゲート装置410や人体通信端末420からの要求に応じた処理、例えば認証処理や課金処理に応じた処理を実行する。
記憶部434は、RAM、ROM等によって構成され、制御部431の実行する処理に対応するプログラム、携帯通信端末のIDなどが格納される。さらに、送受信パケットデータの一時的格納領域や、制御部431の実行する処理におけるワーク領域として利用される。
電源(バッテリ)435は、携帯通信端末430の各構成部に対する電力供給を実行する。
第1無線通信部431、第2無線通信部432は、ゲート装置410および人体通信端末420との通信を実行する。例えばブルートゥース通信(BLE)、あるいはWiFi通信を実行する。
無線通信部431,432を介して送信するパケットは、制御部433が生成する。また、無線通信部431,432を介して受信するパケットは制御部433において解析され、解析結果に応じた処理、例えばゲート装置410や人体通信端末420に送信するパケットの生成処理等を実行する。
[8.本開示の構成のまとめ]
以上、特定の実施例を参照しながら、本開示の実施例について詳解してきた。しかしながら、本開示の要旨を逸脱しない範囲で当業者が実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。本開示の要旨を判断するためには、特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
なお、本明細書において開示した技術は、以下のような構成をとることができる。
(1) ゲート内の通行者を検出するセンサと、
人体通信を実行するための電極であり、ゲート内で区分された複数の人体通信用電極と、
前記センサの検出情報に応じて通行者の位置を判定し、判定位置に対応する人体通信用電極を介した接続確認要求パケットの出力を実行し、通行者の保持する人体通信端末から送信される接続確認応答パケットを受信して解析処理を行ない、解析結果に基づいてゲート開閉部の開閉制御を実行する制御部を有し、
前記制御部は、
前記接続確認要求パケットにパケット出力を実行する通信用電極の識別子である出力電極識別子を格納し、
前記出力電極識別子と、前記接続確認応答パケットの受信電極の電極識別子が一致するか否かを判定するゲート装置。
(2)前記制御部は、前記出力電極識別子と、前記接続確認応答パケットの受信電極の電極識別子との一致判定がなされた場合に前記ゲート開閉部をオープンするために必要な認証処理を実行する前記(1)に記載のゲート装置。
(3)前記接続確認要求パケットを受信した人体通信用端末は、前記接続確認要求パケットに格納された出力電極識別子を前記接続確認応答パケットに格納して送信し、前記制御部は、前記接続確認応答パケットに格納された出力電極識別子と、前記接続確認応答パケットの受信電極の電極識別子が一致するか否かを判定し、一致判定がなされ、かつ前記認証処理に成功した場合に前記ゲート開閉部をオープンする前記(2)に記載のゲート装置。
(4)前記制御部は、前記接続確認応答パケットの受信電極が複数である場合、受信レベルの高い電極をパケット受信電極として選択し、選択したパケット受信電極の電極識別子と、前記出力電極識別子が一致するか否かを判定し、一致判定がなされ、かつ前記認証処理に成功した場合に前記ゲート開閉部をオープンする前記(2)または(3)に記載のゲート装置。
(5)前記制御部は、前記通行者と通行者の位置情報とを対応付けた通行者位置情報を記憶部に格納し、前記接続確認応答パケットに格納された出力電極識別子と、前記接続確認応答パケットの受信電極の電極識別子が一致しない場合、記憶部に格納された通行者位置情報を参照して通行者の移動に起因した不一致であるか否かを判定する前記(1)〜(4)いずれかに記載のゲート装置。
(6)前記制御部は、前記センサの検出情報に基づいて、前記通行者の移動速度を推定し、該移動速度が予め規定した閾値以上であり、かつ、前記接続確認応答パケットに格納された出力電極識別子と、前記接続確認応答パケットの受信電極の電極識別子が一致せず、前記接続確認応答パケットの受信電極が、出力電極識別子の示す電極位置より、ゲート進行方向側にある場合、通行者の移動に起因した電極識別子不一致であると判定する前記(1)〜(5)いずれかに記載のゲート装置。
(7)前記複数の人体通信用電極の各々は人体検知センサを併設した構成であり、前記制御部は、前記人体通信用電極に併設された人体検知センサの検出情報に基づいて通行者位置を判定し、判定した通行者位置に対応する人体通信用電極を接続確認要求パケットの出力電極として選択する前記(1)〜(6)いずれかに記載のゲート装置。
(8)前記ゲート装置は、さらに、無線通信部を有し、前記人体通信端末との人体通信によって取得した情報を適用して無線通信端末との通信処理を実行して、ゲート装置通過に必要な処理を行なう前記(1)〜(7)いずれかに記載のゲート装置。
(9) 人体を介した通信を実行する人体通信部と、
前記人体通信部を介して送信するパケットの生成、および人体通信部を介して受信するパケットの解析を実行する制御部を有し、
前記制御部は、
ゲート装置から受信する接続確認要求パケットに格納された識別子であり、該接続確認要求パケットの出力電極を示す出力電極識別子を取得し、
取得した出力電極識別子と、自装置の識別子である端末識別子を格納した接続確認応答パケットを生成して、前記人体通信部を介して出力する通信装置。
(10)前記通信装置は、さらに、携帯通信端末との無線通信を実行する無線通信部を有し、前記制御部は、前記接続確認応答パケットに、前記携帯通信端末との通信に必要な通信情報を格納して前記ゲート装置に送信する前記(9)に記載の通信装置。
(11) ゲート装置と、人体通信端末を有する通信システムであり、
前記ゲート装置は、
ゲート内の通行者を検出するセンサと、
人体通信を実行するための電極であり、ゲート内で区分された複数の人体通信用電極と、
前記センサの検出情報に応じて通行者の位置を判定し、判定位置に対応する人体通信用電極を介した接続確認要求パケットの出力を実行し、通行者の保持する人体通信端末から送信される接続確認応答パケットを受信して解析処理を行ない、解析結果に基づいてゲート開閉部の開閉制御を実行するゲート装置制御部を有し、
前記ゲート装置制御部は、
前記接続確認要求パケットにパケット出力を実行する通信用電極の識別子である出力電極識別子を格納し、
前記出力電極識別子と、前記接続確認応答パケットの受信電極の電極識別子が一致するか否かを判定する構成であり、
前記人体通信端末は、
人体を介した通信を実行する人体通信部と、
前記人体通信部を介して送信するパケットの生成、および人体通信部を介して受信するパケットの解析を実行する端末制御部を有し、
前記端末制御部は、
ゲート装置から受信する接続確認要求パケットに格納された前記出力電極識別子を取得し、
取得した出力電極識別子と、自装置の識別子である端末識別子を格納した接続確認応答パケットを生成して、前記人体通信部を介して前記ゲート装置に出力する通信システム。
(12) ゲート装置において実行するゲート制御方法であり、
前記ゲート装置は、ゲート内の通行者を検出するセンサと、
人体通信を実行するための電極であり、ゲート内で区分された複数の人体通信用電極を有し、
制御部が、
前記センサの検出情報に応じて通行者の位置を判定する処理と、
判定位置に対応する人体通信用電極をパケット出力電極として決定する処理と、
決定したパケット出力電極の識別子である出力電極識別子を格納した接続確認要求パケットを生成して、決定したパケット出力電極から出力する処理と、
ゲート通行者の保持する人体通信端末から送信される接続確認応答パケットを受信し、前記パケット出力電極の電極識別子と、前記接続確認応答パケットの受信電極の電極識別子が一致するか否かを判定するゲート制御方法。
(13) ゲート装置においてゲート制御処理を実行させるプログラムであり、
前記ゲート装置は、ゲート内の通行者を検出するセンサと、
人体通信を実行するための電極であり、ゲート内で区分された複数の人体通信用電極を有し、
前記プログラムは、制御部に、
前記センサの検出情報に応じて通行者の位置を判定する処理と、
判定位置に対応する人体通信用電極をパケット出力電極として決定する処理と、
決定したパケット出力電極の識別子である出力電極識別子を格納した接続確認要求パケットを生成して、決定したパケット出力電極から出力する処理と、
ゲート通行者の保持する人体通信端末から送信される接続確認応答パケットを受信し、前記パケット出力電極の電極識別子と、前記接続確認応答パケットの受信電極の電極識別子が一致するか否かを判定する処理を実行させるプログラム。
また、明細書中において説明した一連の処理はハードウェア、またはソフトウェア、あるいは両者の複合構成によって実行することが可能である。ソフトウェアによる処理を実行する場合は、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれたコンピュータ内のメモリにインストールして実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。例えば、プログラムは記録媒体に予め記録しておくことができる。記録媒体からコンピュータにインストールする他、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介してプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることができる。
なお、明細書に記載された各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。また、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
以上、説明したように、本開示の一実施例の構成によれば、人体通信によりゲート制御を行うゲート装置において、通行者を個別に識別可能とした装置、方法が実現される。
具体的には、ゲート通行者を検出するセンサ情報に応じて通行者位置を判定し、判定位置に対応する人体通信用電極を介した接続確認要求パケットを出力し、通行者の保持する人体通信端末から送信される接続確認応答パケットを受信して解析処理を行ない、解析結果に基づいてゲート開閉部の開閉制御のための処理を実行する。制御部は、接続確認要求パケットにパケット出力電極の出力電極識別子を格納し、出力電極識別子と、接続確認応答パケットの受信電極の電極識別子が一致するか否かを判定し、一致判定がなされた場合にゲートオープンのための認証処理等を行う。
本構成により、人体通信によりゲート制御を行うゲート装置において、通行者を個別に識別可能とした装置、方法が実現される。
11 ゲート開閉部
12 人体検知センサ
13 人体通信用電極
20 端末保持者
21 人体通信端末
31 端末非保持者
32 端末保持者
100 ゲート装置
101 ゲート開閉部
102 人体検知センサ
103 人体通信用電極
120 制御部
121 端末非保持者
122 端末保持者
131 人体通信部
132 記憶部
141 磁気券処理部
142 RFID処理部
143 無線通信部
151 接続確認要求パケット
152 接続確認応答パケット
200 人体通信端末
211 制御部
212 人体通信部
213 記憶部
214 電源
215 無線通信部
301 先行通行者
302 後続通行者
410 ゲート装置
411 人体通信部
412 無線通信部
420 人体通信端末
421 人体通信部
422 無線通信部
430 携帯通信端末
431 第1無線通信部
432 第2無線通信部
433 制御部
434 記憶部
435 電源

Claims (13)

  1. ゲート内の通行者を検出するセンサと、
    人体通信を実行するための電極であり、ゲート内で区分された複数の人体通信用電極と、
    前記センサの検出情報に応じて通行者の位置を判定し、判定位置に対応する人体通信用電極を介した接続確認要求パケットの出力を実行し、通行者の保持する人体通信端末から送信される接続確認応答パケットを受信して解析処理を行ない、解析結果に基づいてゲート開閉部の開閉制御を実行する制御部を有し、
    前記制御部は、
    前記接続確認要求パケットにパケット出力を実行する通信用電極の識別子である出力電極識別子を格納し、
    前記出力電極識別子と、前記接続確認応答パケットの受信電極の電極識別子が一致するか否かを判定するゲート装置。
  2. 前記制御部は、
    前記出力電極識別子と、前記接続確認応答パケットの受信電極の電極識別子との一致判定がなされた場合に前記ゲート開閉部をオープンするために必要な認証処理を実行する請求項1に記載のゲート装置。
  3. 前記接続確認要求パケットを受信した人体通信用端末は、前記接続確認要求パケットに格納された出力電極識別子を前記接続確認応答パケットに格納して送信し、
    前記制御部は、
    前記接続確認応答パケットに格納された出力電極識別子と、前記接続確認応答パケットの受信電極の電極識別子が一致するか否かを判定し、一致判定がなされ、かつ前記認証処理に成功した場合に前記ゲート開閉部をオープンする請求項2に記載のゲート装置。
  4. 前記制御部は、
    前記接続確認応答パケットの受信電極が複数である場合、受信レベルの高い電極をパケット受信電極として選択し、
    選択したパケット受信電極の電極識別子と、前記出力電極識別子が一致するか否かを判定し、一致判定がなされ、かつ前記認証処理に成功した場合に前記ゲート開閉部をオープンする請求項2に記載のゲート装置。
  5. 前記制御部は、
    前記通行者と通行者の位置情報とを対応付けた通行者位置情報を記憶部に格納し、
    前記接続確認応答パケットに格納された出力電極識別子と、前記接続確認応答パケットの受信電極の電極識別子が一致しない場合、記憶部に格納された通行者位置情報を参照して通行者の移動に起因した不一致であるか否かを判定する請求項1に記載のゲート装置。
  6. 前記制御部は、
    前記センサの検出情報に基づいて、前記通行者の移動速度を推定し、該移動速度が予め規定した閾値以上であり、かつ、
    前記接続確認応答パケットに格納された出力電極識別子と、前記接続確認応答パケットの受信電極の電極識別子が一致せず、前記接続確認応答パケットの受信電極が、出力電極識別子の示す電極位置より、ゲート進行方向側にある場合、
    通行者の移動に起因した電極識別子不一致であると判定する請求項1に記載のゲート装置。
  7. 前記複数の人体通信用電極の各々は人体検知センサを併設した構成であり、前記制御部は、前記人体通信用電極に併設された人体検知センサの検出情報に基づいて通行者位置を判定し、判定した通行者位置に対応する人体通信用電極を接続確認要求パケットの出力電極として選択する請求項1に記載のゲート装置。
  8. 前記ゲート装置は、さらに、
    無線通信部を有し、
    前記人体通信端末との人体通信によって取得した情報を適用して無線通信端末との通信処理を実行して、ゲート装置通過に必要な処理を行なう請求項1に記載のゲート装置。
  9. 人体を介した通信を実行する人体通信部と、
    前記人体通信部を介して送信するパケットの生成、および人体通信部を介して受信するパケットの解析を実行する制御部を有し、
    前記制御部は、
    ゲート装置から受信する接続確認要求パケットに格納された識別子であり、該接続確認要求パケットの出力電極を示す出力電極識別子を取得し、
    取得した出力電極識別子と、自装置の識別子である端末識別子を格納した接続確認応答パケットを生成して、前記人体通信部を介して出力する通信装置。
  10. 前記通信装置は、さらに、
    携帯通信端末との無線通信を実行する無線通信部を有し、
    前記制御部は、
    前記接続確認応答パケットに、前記携帯通信端末との通信に必要な通信情報を格納して前記ゲート装置に送信する請求項9に記載の通信装置。
  11. ゲート装置と、人体通信端末を有する通信システムであり、
    前記ゲート装置は、
    ゲート内の通行者を検出するセンサと、
    人体通信を実行するための電極であり、ゲート内で区分された複数の人体通信用電極と、
    前記センサの検出情報に応じて通行者の位置を判定し、判定位置に対応する人体通信用電極を介した接続確認要求パケットの出力を実行し、通行者の保持する人体通信端末から送信される接続確認応答パケットを受信して解析処理を行ない、解析結果に基づいてゲート開閉部の開閉制御を実行するゲート装置制御部を有し、
    前記ゲート装置制御部は、
    前記接続確認要求パケットにパケット出力を実行する通信用電極の識別子である出力電極識別子を格納し、
    前記出力電極識別子と、前記接続確認応答パケットの受信電極の電極識別子が一致するか否かを判定する構成であり、
    前記人体通信端末は、
    人体を介した通信を実行する人体通信部と、
    前記人体通信部を介して送信するパケットの生成、および人体通信部を介して受信するパケットの解析を実行する端末制御部を有し、
    前記端末制御部は、
    ゲート装置から受信する接続確認要求パケットに格納された前記出力電極識別子を取得し、
    取得した出力電極識別子と、自装置の識別子である端末識別子を格納した接続確認応答パケットを生成して、前記人体通信部を介して前記ゲート装置に出力する通信システム。
  12. ゲート装置において実行するゲート制御方法であり、
    前記ゲート装置は、ゲート内の通行者を検出するセンサと、
    人体通信を実行するための電極であり、ゲート内で区分された複数の人体通信用電極を有し、
    制御部が、
    前記センサの検出情報に応じて通行者の位置を判定する処理と、
    判定位置に対応する人体通信用電極をパケット出力電極として決定する処理と、
    決定したパケット出力電極の識別子である出力電極識別子を格納した接続確認要求パケットを生成して、決定したパケット出力電極から出力する処理と、
    ゲート通行者の保持する人体通信端末から送信される接続確認応答パケットを受信し、前記パケット出力電極の電極識別子と、前記接続確認応答パケットの受信電極の電極識別子が一致するか否かを判定するゲート制御方法。
  13. ゲート装置においてゲート制御処理を実行させるプログラムであり、
    前記ゲート装置は、ゲート内の通行者を検出するセンサと、
    人体通信を実行するための電極であり、ゲート内で区分された複数の人体通信用電極を有し、
    前記プログラムは、制御部に、
    前記センサの検出情報に応じて通行者の位置を判定する処理と、
    判定位置に対応する人体通信用電極をパケット出力電極として決定する処理と、
    決定したパケット出力電極の識別子である出力電極識別子を格納した接続確認要求パケットを生成して、決定したパケット出力電極から出力する処理と、
    ゲート通行者の保持する人体通信端末から送信される接続確認応答パケットを受信し、前記パケット出力電極の電極識別子と、前記接続確認応答パケットの受信電極の電極識別子が一致するか否かを判定する処理を実行させるプログラム。
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