JP6270104B2 - ズームレンズ、撮像装置および監視用ビデオカメラ - Google Patents
ズームレンズ、撮像装置および監視用ビデオカメラ Download PDFInfo
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Description
また、特に監視用途のビデオカメラ、すなわち監視カメラにおいては、波長900nm程度以下の近赤外域までの感度を必要とする撮像がなされることがある。例えば、充分な光量のある昼間は、近赤外光をカットして可視光のみで正確なカラー画像を取得し、光量が低下しがちな、悪天候時や薄暮・黎明時には、可視域から近赤外域までの光を全て透過させて光量を稼ぎ、夜間は可視光をカットして波長850nm程度の赤外線を投光・照明するというような運用が行われる。
このため、撮影レンズ、すなわち撮像用光学系として用いられるズームレンズには、可視域のみならず、近赤外域まで色収差が補正されていることが要求される。もしも、このように近赤外域までの色収差補正がなされていない場合には、可視光と近赤外光との切り替えに際してフォーカスを合わせ直す必要が生じたり、可視域から近赤外域までの光を全て透過させて使用する場合に充分な解像力が得られなくなったりするからである。
このような監視用途のビデオカメラに適するズームレンズとしては、いくつかのタイプが考えられるが、高変倍化に適したものとして、物体側から像側へ向かって、順次、正の焦点距離、すなわち正の屈折力を持つ第1レンズ群と、負の焦点距離、すなわち負の屈折力を持つ第2レンズ群と、負の焦点距離、すなわち負の屈折力を持つ第3レンズ群と、正の焦点距離、すなわち正の屈折力を持つ第4レンズ群とを配設してなり、変倍に際して、第2レンズ群は広角端において最も物体側に位置させ、第3レンズ群は望遠端において最も像側に位置させるように、変倍に伴って第2レンズ群と第3レンズ群を移動させるズームレンズがある。
このタイプのズームレンズにおいて色収差を良好に補正するためには、望遠側で軸上マージナル光線高さが大きくなる第1レンズ群および広角側で軸上マージナル光線高さが大きくなる第4レンズ群に、それぞれ、OHARA S−FPL51やOHARA S−FPL53(いずれも株式会社オハラ製の光学ガラスの硝材)に代表されるような特殊低分散ガラスを使用することが一般に行われる。また、第1レンズ群に回折光学素子を設け、回折光学素子が有する負の分散を用いて色収差を補正する提案もなされている。
特許文献1には、上述したタイプのズームレンズにおいて第1レンズ群に回折光学素子を含むものが示されている。
特許文献2には、同様のタイプのズームレンズで、回折光学素子は含まないが、近赤外域までの色収差補正を行っているものが示されている。
特許文献3には、同様のタイプのズームレンズで、回折光学素子を含まず、近赤外域までの色収差補正も行っていないが、第4レンズ群内に焦点距離を増大させるエクステンダレンズ群を挿脱可能に設けたものが示されている。
そして、特許文献4(特開平10−54937号)に示されたものも、同様のタイプのズームレンズで、回折光学素子を含まず、近赤外域までの色収差補正も行っていない。
しかしながら、特許文献1のズームレンズにおいては、第1レンズ群に回折光学素子を用いて色収差の補正を行っているが、可視域のみが考慮されているに過ぎず、近赤外域までの収差については何ら考慮されていない。
また、特許文献2のズームレンズにおいては、第1レンズ群および第4レンズ群に特殊低分散ガラスを使用して、近赤外域までの収差補正を行うことが示されているが、変倍比も22倍程度にとどまっており、その上、特にレンズ径の大きな第1レンズ群の構成枚数が多く、小型化・軽量化については考慮されていない。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、物体側から像側へ向かって、順次、正の屈折力を持つ第1レンズ群と、負の屈折力を持つ第2レンズ群と、負の屈折力を持つ第3レンズ群と、正の屈折力を持つ第4レンズ群とを配設し、変倍に伴って第2レンズ群と第3レンズ群を移動させるズームレンズにおいて、25倍を超える変倍比を有して、しかも2倍程度のエクステンダを内蔵し、構成枚数が少なく、小型・軽量で、可視域から近赤外域までの色収差が良好に補正され、200万画素以上の撮像素子に対応する解像力を有するズームレンズを提供することを目的としている。
物体側から像側へ向かって、順次、回折光学素子を含み正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とを配置するとともに、前記第1レンズ群〜前記第4レンズ群の各レンズ群と像面との間の距離を変えることなく、全系の焦点距離を長い側へ遷移させるエクステンダレンズ群を、前記第4レンズ群の像側に挿脱可能に設けてなり、
広角端と望遠端との間の変倍に伴って、前記第2レンズ群は広角端において最も物体側に位置し、前記第3レンズ群は望遠端において最も像側に位置するようにして、前記第2レンズ群および前記第3レンズ群を移動させるズームレンズにおいて、
前記第2レンズ群および前記第3レンズ群の少なくとも一方に負レンズを含み、その負レンズは、
当該負レンズを構成する材料の屈折率をnd、当該負レンズを構成する材料のアッベ数をνd、そして当該負レンズを構成する材料の部分分散比をθC,A′とし、且つ
前記部分分散比θC,A′が、
前記負レンズを構成する材料のF線、C線およびA′線に対する屈折率を、それぞれnF、nCおよびnA′として、
θC,A′ = (nC−nA′)/(nF−nC)
で表されるとき、
下記条件式〔1〕、〔2〕、〔3〕:
〔1〕 1.50 < nd < 1.75
〔2〕 60.0 < νd < 75.0
〔3〕 θC,A′ − 0.0015×νd < 0.2550
を満足することを特徴としている。
物体側から像側へ向かって、順次、回折光学素子を含み正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とを配置するとともに、前記第1レンズ群〜前記第4レンズ群の各レンズ群と像面との間の距離を変えることなく、全系の焦点距離を長い側へ遷移させるエクステンダレンズ群を、前記第4レンズ群の像側に挿脱可能に設けてなり、
広角端と望遠端との間の変倍に伴って、前記第2レンズ群は広角端において最も物体側に位置し、前記第3レンズ群は望遠端において最も像側に位置するようにして、前記第2レンズ群および前記第3レンズ群を移動させるズームレンズにおいて、
前記第2レンズ群および前記第3レンズ群の少なくとも一方に負レンズを含み、その負レンズは、
当該負レンズを構成する材料の屈折率をnd、当該負レンズを構成する材料のアッベ数をνd、そして当該負レンズを構成する材料の部分分散比をθC,A′とし、且つ
前記部分分散比θC,A′が、
前記負レンズを構成する材料のF線、C線およびA′線に対する屈折率を、それぞれnF、nCおよびnA′として、
θC,A′ = (nC−nA′)/(nF−nC)
で表されるとき、
下記条件式〔1〕、〔2〕、〔3〕:
〔1〕 1.50 < nd < 1.75
〔2〕 60.0 < νd < 75.0
〔3〕 θC,A′ − 0.0015×νd < 0.2550
を満足することにより、
25倍を超える変倍比を有して、しかも2倍程度のエクステンダを内蔵し、構成枚数が少なく、小型・軽量で、可視域から近赤外域までの色収差を良好に補正して、少なくとも200万画素以上の撮像素子に対応する解像力を有する構成とすることができる。
本発明に係るズームレンズは、物体側から像側へ向かって、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群、負の屈折力を有する第2レンズ群、負の屈折力を有する第3レンズ群、そして正の屈折力を有する第4レンズ群を配置するとともに、第4レンズ群の像側に挿脱可能に設けられ、第1レンズ群から第4レンズ群までの各レンズ群と像面との距離を変えることなく、全系の焦点距離を長い側へ遷移させるための一種のテレコンバージョンレンズであるエクステンダレンズ群を有してなり、変倍に際しては、第2レンズ群は広角端において最も物体側に位置し、第3レンズ群は望遠端において最も像側に位置し、変倍に伴って、これら第2レンズ群および第3レンズ群を移動させるズームレンズであって、さらに、次のような特徴を有している。
すなわち、本発明に係るズームレンズは、第1レンズ群に回折光学素子を含むとともに、第2レンズ群および第3レンズ群の少なくとも一方に負レンズを含み、その負レンズは、当該負レンズを構成する材料の屈折率をnd、当該負レンズを構成する材料のアッベ数をνd、そして当該負レンズを構成する材料の部分分散比をθC,A′とするとき、次の条件式〔1〕〜条件式〔3〕を満足することを特徴とする(請求項1に対応する)。
〔2〕 60.0 < νd < 75.0
〔3〕 θC,A′ − 0.0015×νd < 0.2550
ここで、部分分散比θC,A′は、
θC,A′ = (nC−nA′)/(nF−nC)
であり、nF、nCおよびnA′は、それぞれ前記負レンズを構成する材料のF線、C線およびA′線に対する屈折率である。
また、本発明に係るズームレンズは、さらに、エクステンダレンズ群を挿入した状態での望遠端における全系の焦点距離をfTC、そして回折光学素子の回折部の焦点距離をfDOEとするとき、次の条件式〔4〕を満足することが望ましい(請求項2に対応する)。
〔4〕 0.02 < fTC/fDOE < 0.10
さらに、本発明に係るズームレンズは、第1レンズ群は1つ以上の正レンズを含み、当該第1レンズ群に含まれる正レンズの材料のアッベ数の平均値をν1GPとするとき、次の条件式〔5〕を満足することが望ましい(請求項3に対応する)。
〔5〕 75 < ν1GP < 96
本発明に係るズームレンズは、さらに、広角端における第3レンズ群と第4レンズ群との間隔をD34W、望遠端における第3レンズ群と第4レンズ群との間隔をD34T、そして広角端における全系の焦点距離をfwとするとき、次の条件式〔6〕を満足することが望ましい(請求項5に対応する)。
〔6〕 2.5 < (D34W−D34T)/fw < 6.0
本発明に係るズームレンズは、さらにまた、広角端から望遠端への変倍の間に、第3レンズ群の倍率が0となる状態が含まれるようにすることが望ましい(請求項6に対応する)。
さらに、本発明に係るズームレンズは、第1レンズ群が、物体側から、順次、像側に凹面を向けた負メニスカスレンズと、該負メニスカスレンズに接合された第1の正レンズと、像側よりも強い屈折力の凸面を物体側に向けた第2の正レンズとの3枚のレンズを配置して構成し、負メニスカスレンズと第1の正レンズとの接合界面に回折面が形成されることが望ましい(請求項8に対応する)。
また、本発明に係るズームレンズは、変倍に際して、第1レンズ群と第4レンズ群が像面に対して移動せずに固定されていることが望ましい(請求項9に対応する)。
そして、本発明に係るズームレンズは、さらに、第4レンズ群の最も物体側の面から最も像側の面までの光軸に沿った距離をL 4 、そして第4レンズ群の最も物体側の面から像面までの光軸に沿った距離、すなわち該第4レンズ群より像側に屈折力を有さない光学素子が含まれる場合に、それが存在しないと仮定した空気換算長をT 4F−I とするとき、次の条件式〔7〕を満足することが望ましい(請求項10に対応する)。
〔7〕 0.2 < L 4 /T 4F−I < 0.5
そして、本発明に係る撮像装置は、上述したいずれかのズームレンズを撮像用光学系として備えて構成する(請求項11に対応する)。
また、本発明に係る監視用ビデオカメラは、上述したいずれかのズームレンズを撮像用光学系として備えて構成する(請求項12に対応する)。
本発明に係るズームレンズのような、正−負−負−正の4つのレンズ群で構成されるズームレンズは、一般に、第2レンズ群が主要な変倍作用を負担する、いわゆるバリエータとして構成されることに加えて、第3レンズ群にも変倍作用を分担させることができ、高変倍化に適している。そこで、本発明に係るズームレンズにおいては、第2レンズ群が広角端において最も物体側に位置し、第3レンズ群が望遠端において最も像側に位置するようにして、第2レンズ群と第3レンズ群を移動させることによって、第3レンズ群が充分な変倍作用を呈するようにして、高変倍化を達成している。
広角端から望遠端への変倍に際しては、第2レンズ群と第3レンズ群の間隔は一旦小さくなり、変倍の中間域で極値をとって、その後は再び大きくなる。第2レンズ群と第3レンズ群は、変倍作用を負担するバリエータとして一体的に作用するが、相互の間隔を変化させることで像面位置の補償を行い、いわゆるコンペンセータとしての機能を果たしていると考えることもできる。
さらに、本発明に係るズームレンズにおいては、第1レンズ群に回折光学素子を用いるとともに、第2レンズ群と第3レンズ群の少なくとも一方に、以下の条件式〔1〕〜条件式〔3〕を満足する材料からなる負レンズを備える構成とした(請求項1に対応する)。
〔1〕 1.50 < nd < 1.75
〔2〕 60.0 < νd < 75.0
〔3〕 θC,A′ − 0.0015×νd < 0.2550
ここで、ndは当該負レンズを構成する材料の屈折率を、νdは当該負レンズを構成する材料のアッベ数を、そしてθC,Aは当該負レンズを構成する材料の部分分散比をそれぞれ表している。
θC,A′ = (nC−nA′)/(nF−nC)
であり、nF、nCおよびnA′は、当該負レンズを構成する材料のF線、C線およびA′線に対する屈折率である。
高変倍化を図るため、特に望遠端の焦点距離を長くしようとすると、望遠側における軸上色収差の二次スペクトルの補正が困難となる。本発明に係るズームレンズでは、エクステンダレンズ群により焦点距離をさらに長い側へ遷移させるため、軸上色収差はなおさら良好に補正される必要がある。なぜならば、例えば、エクステンダレンズ群の倍率(横倍率)を2とすると、F値(Fナンバ)が2倍となるため焦点深度はほぼ2倍となるが、軸上色収差は縦収差であるため2乗で増加し、収差量は4倍となるからである。
さらに、可視域のみならず近赤外域までの色収差を補正しようとすると、その難度はさらに高くなる。本発明においては、望遠側で軸上マージナル光線高さが大きくなる第1レンズ群に回折光学素子を設けることによって、望遠域の色収差を補正するようにしているが、近赤外域までの色収差補正を大きな変倍範囲の全域にわたって実現するためには、それだけでは充分ではない。
変倍作用を負担するバリエータには、比較的大きな屈折力が必要であるため、負レンズを構成する材料の屈折率ndが、1.50以下になると単色収差の補正が不充分となる。また、負レンズを構成する材料のアッベ数νdが、60.0以下になると基本的な色収差の補正が不充分となる。さらに、負レンズを構成する材料の部分分散比θC,A′についても、θC,A′−0.0015×νdが、0.2550以上になると色収差の二次スペクトルの補正が不充分となる。特に、回折光学素子による色収差補正の効果が得られにくい広角端から中間焦点距離域において、これらの影響は大きい。一方、屈折率ndおよびアッベ数νdの条件式〔1〕および条件式〔2〕について、上限以上となるような材料は存在しないと思われ、仮に存在したとしても非常に特殊で且つ高価な材料となり、現実的ではない。
〔4〕 0.02 < fTC/fDOE < 0.10
ここで、fTCは、エクステンダレンズ群を挿入した状態での望遠端における全系の焦点距離を、そしてfDOEは回折光学素子の回折部の焦点距離をそれぞれ表している。
ここで、回折光学素子の回折部の焦点距離fDOEは、
fDOE=−1/(2×C2)
で表される。
fTC/fDOEが0.02以下となるほどに回折光学素子の屈折力が弱いと、望遠域における色収差補正を充分に行うことが難しくなる。一方、fTC/fDOEが0.10以上となるほど回折光学素子の屈折力が強いと、望遠側における色収差が補正過剰となって、これも好ましくない。
さらに、本発明に係るズームレンズにおいて、第1レンズ群に含まれる正レンズは、次の条件式〔5〕を満足することが望ましい(請求項3に対応する)。
〔5〕 75 < ν1GP < 96
ここで、ν1GPは第1レンズ群に含まれる正レンズの材料のアッベ数の平均値を表している。
なお、さらに望ましくは、次の条件式〔5′〕を満足すると良い。
〔5′〕 80 < ν1GP < 96
また、上述した条件式〔1〕〜条件式〔3〕を満足する材料からなる負レンズは、第2レンズ群および第3レンズ群の双方に設けることが望ましい(請求項4に対応する)。
第2レンズ群は、広角域において軸上と軸外の光線が分離して通過し、望遠域では軸上と軸外の光線がほぼ同じ箇所を通過するが、第3レンズ群は広角域・望遠域での軸上・軸外光束の通り方に第2レンズ群ほど大きな差がない。これら2つのレンズ群の双方に上述した条件式〔1〕〜条件式〔3〕を満足する材料からなる負レンズを設けることで、それぞれの補正効果が組み合わさって、変倍範囲の全域にわたって色収差補正のバランスを取ることが容易になる。
〔6〕 2.5 < (D34W−D34T)/fw < 6.0
ここで、D34Wは広角端における第3レンズ群と第4レンズ群との間隔を、D34Tは望遠端における第3レンズ群と第4レンズ群との間隔を、そしてfwは広角端における全系の焦点距離をそれぞれ表している。
条件式〔6〕における(D34W−D34T)/fwが2.5以下であると第3レンズ群の変倍への寄与が小さくなり、(D34W−D34T)/fwが6.0以上であると第2レンズ群の変倍への寄与が小さくなって、いずれにせよ収差補正に無理が生じ易くなる。また、このタイプのズームレンズにおいては、望遠域の開放F値が開口絞りではなく第1レンズ群の有効径で規制されるように構成することができるが、その場合、(D34W−D34T)/fwが2.5より大きいことは、第3レンズ群の有効径を小さくする効果があり、このことも収差補正に有利に働く。
また、本発明に係るズームレンズにおいて、広角端から望遠端への変倍の過程で、第3レンズ群の倍率が0となる状態が含まれることが望ましい(請求項6に対応する)。
なお、さらに望ましくは、次の条件式〔7′〕を満足すると良い。
〔7′〕 0.2 < L4/T4F−I < 0.4
さらにまた、本発明に係るズームレンズにおいて、第2レンズ群は3枚以下のレンズで構成され、第3レンズ群は2枚以下のレンズで構成されることが望ましい(請求項7に対応する)。
そして、本発明に係るズームレンズにおいて、第1レンズ群は、物体側から、順次、像側に凹面を向けた負メニスカスレンズと、その負メニスカスレンズに接合された第1の正レンズと、物体側に像側よりも強い屈折力の凸面を向けた第2の正レンズとを配置して、3枚のレンズで構成され、負メニスカスレンズと第1の正レンズとの接合界面に回折面が形成されることが望ましい(請求項8に対応する)。
上述のような構成によって、本発明の効果が明確に発揮され、一層小型で且つ軽量のズームレンズとすることが可能となる。
また、本発明に係るズームレンズにおいて、変倍に際して、第1レンズ群と第4レンズ群は像面に対して移動させることなく固定的に配置されていることが望ましい(請求項9に対応する)。
第3レンズ群の倍率が0となる状態とは、第1レンズ群と第2レンズ群との合成屈折力が0となる状態であり、この状態を境として第2レンズ群と第3レンズ群の倍率の符号が逆転する(第3レンズ群の倍率が0となるとき、第2レンズ群の倍率は無限大となる)。この状態を含むようにズームレンズを構成することにより、第2レンズ群と第3レンズ群の変倍への寄与をバランスさせ、より良好な収差補正を実現することが可能となる。
さらに、本発明に係るズームレンズにおいては、また、主要な結像作用を負担する第4レンズ群の配置に関して、次の条件式〔7〕を満足することが望ましい(請求項10に対応する)。
〔7〕 0.2 < L 4 /T 4F−I < 0.5
ここで、L 4 は第4レンズ群の最も物体側の面から最も像側の面までの光軸に沿った距離を、そしてT 4F−I は第4レンズ群の最も物体側の面から像面までの光軸に沿った距離であって、該第4レンズ群より像側に屈折力を有さない光学素子が含まれる場合に、それが存在しないと仮定した空気換算長をそれぞれ表している。
条件式〔7〕におけるL 4 /T 4F−I が0.2以下であると、第4レンズ群の構成に関する自由度が阻害され、各種の収差補正が困難となる場合がある。
いわゆるTVカメラ等を含むビデオカメラ用のズームレンズとしては、手持ち撮影等の便宜の面においても、一般的に、全長が一定で、変倍に際して重量バランスが変化しないことが望まれており、第1レンズ群と第4レンズ群を移動させないようにする構成によって、それを具現化することが可能となる。また、移動群が少ないことは機構面でも有利であり、部品点数の低減や軽量化、さらには信頼性の向上につながる。
さらに、第4レンズ群は、少なくとも3枚の正レンズを有し、次の条件式〔8〕を満足することが望ましい。
ここで、ν4GPは上記少なくとも3枚の正レンズのアッベ数の平均値を表している。
そして、各レンズ群の屈折力は、それぞれ次の条件式〔9〕〜条件式〔12〕を満足することが望ましい。
〔9〕 6.0 < f1/fW < 12.0
〔10〕 −5.0 < f2/fW < −2.0
〔11〕 −4.5 < f3/fW < −1.5
〔12〕 1.5 < f4/fW < 4.5
ここで、f1は第1レンズ群の焦点距離を、f2は第2レンズ群の焦点距離を、f3は第3レンズ群の焦点距離を、f4は第4レンズ群の焦点距離を、そしてfWは広角端における全系の焦点距離をそれぞれ表している。
各レンズ群の屈折力を条件式〔9〕〜条件式〔12〕の範囲に収めることによって、25倍を超える変倍比を有し、望遠端の半画角が0.5度程度となるようなズームレンズに、さらに適したものとなる。
エクステンダレンズ前群は、全体として正の屈折力を有し、エクステンダレンズ後群は、全体として負の屈折力を有することにより、第1レンズ群から第4レンズ群までの各レンズ群と像面との距離を変えることなく、全系の焦点距離を長い側へ遷移させることができるが、さらに、前群および後群を上述のようにそれぞれ複数枚のレンズで構成すれば、エクステンダレンズ群の収差をより良好に補正することが可能となる。
また、エクステンダレンズ群の屈折力は、次の条件式〔13〕を満足することが望ましい。
〔13〕 −2.5 < fE/fW < −0.7
ここで、fEはエクステンダレンズ群の焦点距離を、そしてfWは広角端における全系の焦点距離を表している。
本発明に係るズームレンズにおいて、有限距離へのフォーカシングを行う方法としては、各種の方法が考えられるが、最も簡単には、第1レンズ群を移動させることによってフォーカシングを行うことができる。
次に、本発明に係るズームレンズ、撮像装置および監視用ビデオカメラのさらに具体的な実施の形態およびその実施例について説明する。ここでは、本発明に係るズームレンズの具体的な実施の形態としての第1の実施の形態〜第4の実施の形態について、それぞれ具体的な実施例としての実施例1〜実施例4により説明する。
図1〜図8は、本発明の第1の実施の形態としての実施例1に係るズームレンズを説明するためのものである。図1〜図4は、エクステンダレンズ群を光路上に挿入せず光路内から退避させた状態、そして図5〜図8は、第4レンズ群4Gと像面との間の光路上にエクステンダレンズ群EXを挿入した状態を説明するためのものである。図9〜図16は、本発明の第2の実施の形態としての実施例2に係るズームレンズを説明するためのものである。図9〜図12は、エクステンダレンズ群を光路上に挿入せず光路内から退避させた状態、そして図13〜図16は、第4レンズ群4Gと像面との間の光路上にエクステンダレンズ群EXを挿入した状態を説明するためのものである。図17〜図24は、本発明の第3の実施の形態としての実施例3に係るズームレンズを説明するためのものである。図17〜図20は、エクステンダレンズ群を光路上に挿入せず光路内から退避させた状態、そして図21〜図24は、第4レンズ群4Gと像面との間の光路上にエクステンダレンズ群EXを挿入した状態を説明するためのものである。
実施例1〜実施例4のズームレンズは、いずれも、物体側から像側へ、順次、正の屈折力を有し、回折光学素子を備える第1レンズ群、負の屈折力を有する第2レンズ群、負の屈折力を有する第3レンズ群、そして正の屈折力を有する第4レンズ群を配置して、いわゆる正−負−負−正の4群構成のズームレンズを構成するとともに、第4レンズ群G4の像側の光路上に挿脱可能に設けられ、第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4の各レンズ群と像面との距離を変えることなく、全系の焦点距離を長い側へ遷移させるエクステンダレンズ群EXを有している。
なお、それぞれ第1の実施の形態、第2の実施の形態および第4の実施の形態にそれぞれ対応する実施例1、実施例2および実施例4における最大像高は、4.0mmであり、第3の実施の形態に対応する実施例3における最大像高は、4.5mmである。
また、レンズの材質は、第1の実施の形態〜第4の実施の形態のそれぞれ実施例1〜実施例4の全ての実施例において、第1レンズ群が有する回折部に樹脂材料が使用されているが、その他は、全て光学ガラスを用いている。これら実施例1〜実施例4の各実施例において用いている光学ガラスの硝材は、株式会社オハラ(OHARA)の製品の光学硝種名で示している。
実施例1〜実施例4の各実施例に共通な記号の意味は、次の通りである。
f:全系の焦点距離
F:F値(Fナンバ)
ω:半画角
r:曲率半径
d:面間隔
nd:屈折率
νd:アッベ数
θC,A′:部分分散比′=(nC−nA′)/(nF−nC)
C2:位相関数の2次係数
C4:位相関数の4次係数
K:非球面の円錐定数
A4:非球面式の4次係数
A6:非球面式の6次係数
A8:非球面式の8次係数
ただし、ここで用いられる回折面は、基準波長をλ、光軸からの高さをhとして、次の位相関数の式〔21〕で定義される。なお、結像光には、1次回折光を使用し、回折部の屈折力は−2・C2となる。
A8を与えて形状を特定する。
以下に述べる本発明の第1の実施の形態の実施例1〜第4の実施の形態の実施例4は、本発明に係るズームレンズの数値例による具体的な構成の実施例である。
〔第1の実施の形態〕
まず、上述した本発明の第1の実施の形態としての具体的な実施例1に係るズームレンズを詳細に説明する。
図1〜図8は、本発明の第1の実施の形態としての実施例1に係るズームレンズを説明するためのものである。図1〜図4は、エクステンダレンズ群を光路上に挿入せず光路内から退避させた状態、そして図5〜図8は、第4レンズ群4Gと像面との間の光路上にエクステンダレンズ群EXを挿入した状態を説明するためのものである。
図1は、エクステンダレンズ群EXを光路上に挿入しておらず光路内から退避させている状態、すなわちエクステンダレンズ群EXなしの状態、そして図5は、エクステンダレンズ群EXを第4レンズ群4Gと像面との間の光路上に挿入した状態、すなわちエクステンダレンズ群EX込みの状態における光学系の構成およびズーミングに伴うズーム軌跡を模式的に示す図であり、これら各図において、(a)は広角端(短焦点端)、(b)は中間焦点距離、そして(c)は望遠端(長焦点端)のそれぞれの状態における光学系の配置構成を示している。
すなわち、図1は、本発明の第1の実施の形態に係る実施例1のズームレンズの光学系におけるエクステンダレンズ群EXなしの状態でのレンズ構成および短焦点端つまり広角端から所定の中間焦点距離を経て長焦点端つまり望遠端へのズーミングに伴うズーム軌跡を模式的に示している。図1の(a)は短焦点端、すなわち広角端における光軸に沿った断面図、(b)は所定の中間焦点距離における光軸に沿った断面図、そして(c)は長焦点端、すなわち望遠端における光軸に沿った断面図である。
図1および図5に示すズームレンズは、物体側から像側へ向かって、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、そして正の屈折力を有する第4レンズ群G4とを配置し、さらに第4レンズ群G4の像側に挿脱可能にエクステンダレンズ群EXを設けており、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間に調整フィルタNDおよび開口絞りADを配している。
なお、図1および図5における各参照符号は、参照符号の桁数の増大による説明の煩雑化を避けるため、各実施例毎に独立に用いており、そのため他の実施例に係る図面と共通の参照符号を付していてもそれらは他の実施例とはかならずしも共通の構成ではない。
広角端(短焦点端)から望遠端(長焦点端)への変倍に際しては、第1レンズ群G1と第4レンズ群G4は、移動せずに固定的に位置しており、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3が移動して、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔dAが増大し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔dBは、中間焦点距離で一旦減小して、その後に増大し、そして第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔が減小するように移動する。
第1レンズ群G1は、物体側から像側に向かって、順次、像側に凹面を向けた負メニスカスレンズからなる第1レンズL1と、薄い樹脂材料からなる第1の樹脂層P1と、薄い樹脂材料からなる第2の樹脂層P2をもって構成される回折光学素子と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる第2レンズL2と、そして物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる第3レンズL3とを配している。第1レンズL1と第2レンズL2の2枚のレンズは、第1の樹脂層P1と第2の樹脂層P2を挟んで互いに密接して貼り合わされて一体に接合され、接合レンズを形成している。ここで、第1の樹脂層P1と第2の樹脂層P2との境界面に回折面を形成しており、一体に結合された第1レンズL1と第1の樹脂層P1と第2の樹脂層P2と第2レンズL2とで、回折光学素子としての接合レンズを構成している。
第2レンズ群G2は、物体側から像側に向かって、順次、像側に物体側の面より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる第4レンズL4と、物体側に像面側より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる第5レンズL5と、そして像側に物体側の面より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる第6レンズL6とを配している。第5レンズL5と第6レンズL6の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わされて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成している。
平行平板状のND(中間濃度)減光フィルタ等の光量調整用のフィルタからなる調整フィルタNDは、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間に介挿配置されており、さらに開口絞りADは、調整フィルタNDと第4レンズ群G4との間に介挿配置されている。
第4レンズ群G4は、物体側から像側に向かって、順次、像側に物体側の面より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる第9レンズL9と、物体側に像側の面より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる第10レンズL10と、物体側に像側の面より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる第11レンズL11と、像側に物体側の面より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる第12レンズL12と、像側に物体側の面より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる第13レンズL13と、そして物体側に像側の面より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる第14レンズL14とを配している。
エクステンダレンズ群EXは、物体側から像側に向かって、順次、物体側に像側の面より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる第1レンズE1と、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズからなる第2レンズE2と、物体側に像側の面より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる第3レンズE3と、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる第4レンズE4と、そして物体側に像側の面より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる第5レンズE5とを配している。第2レンズE2と第3レンズE3の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わされて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成している。第4レンズE4と第5レンズE5の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わされて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成している。上述したように、このエクステンダレンズ群EXは、焦点距離を延長するときには、第4レンズ群G4とフィルタ等FGとの間の光軸上に挿入され、焦点距離を延長しないときには、第4レンズ群G4とフィルタ等FGとの間の光路から退避させられる。
この場合、図1および図5に示すように、広角端(短焦点端)から望遠端(長焦点端)への変倍に伴って、第1レンズ群G1と第4レンズ群G4は、移動せずに固定的に位置している。第2レンズ群G2は、広角端から中間焦点距離までは、物体側から像側へ大きく移動し、中間焦点距離から望遠端までは物体側から像側へ小さく移動する。第3レンズ群G3は、広角端から中間焦点距離までは、物体側から像側へ小さく移動し、中間焦点距離から望遠端までは物体側から像側へ大きく移動する。
この実施例1について、図1に示すエクステンダレンズ群EXなしの状態と、図5に示すエクステンダレンズ群EX込みの状態とに分けて説明する。
まず、実施例1においてエクステンダレンズ群EXなしの図1に示す状態においては、全光学系の焦点距離f、FナンバFおよび半画角ωが、ズーミングによって、それぞれf=17.1〜487、F=4.01〜6.96およびω=14.1〜0.470の範囲で変化する。各光学要素の光学特性は、次表1の通りである。
すなわち、表1においては、「#」が付された第3面が回折面であり、式〔21〕における回折面のパラメータは、次の通りである。
ここで、C2は、回折面の位相関係の2次項の係数であり、C4は、位相関係の4次項の係数である。
回折面:第3面
λ = 587.56 (nm)
C2 = -1.80594×10−5
C4 = 1.02994×10−9
この実施例1のエクステンダなしの状態においては、広角端(短焦点端)、中間焦点距離および望遠端(長焦点端)における全光学系の焦点距離f、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の可変間隔dA、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間の可変間隔dB、そして第3レンズ群G3と調整フィルタNDとの間の可変間隔dCは、ズーミングに伴って次表2のように変化する。
《条件式数値》
〔1〕: nd = 1.61800(L4)
nd = 1.60300(L7)
〔2〕: νd = 63.33(L4)
νd = 65.44(L7)
〔3〕: θC,A′−0.0015×νd − 0.255 = −0.0046 … OHARA S-PHM52(L4)
θC,A′−0.0015×νd − 0.255 = −0.0034 … OHARA S-PHM53(L7)
〔5〕: ν1GP = 82.6
〔6〕: (D34W−D34T)/fW = 4.32
〔7〕: L4/T4F−I = 0.284
〔8〕: ν4GP = 81.5
〔9〕: f1/fW = 8.68
〔10〕: f2/fW = -3.30
〔11〕: f3/fW = -2.60
〔12〕: f4/fW = 2.75
また、図2、図3および図4に、それぞれ、実施例1のエクステンダなしの状態における広角端(短焦点端)、中間焦点距離および望遠端(長焦点端)における球面収差、非点収差、歪曲収差、並びに横収差の各収差図を示している。なお、これらの収差図において、球面収差図における破線は正弦条件を表し、非点収差図における実線はサジタル、そして破線はメリディオナルをそれぞれ表している。これらは、他の実施例の収差図についても同様である。
次に、上述した実施例1のエクステンダレンズ群EXなしの構成における第4レンズ群G4の像側にエクステンダレンズ群EXが挿入されたエクステンダレンズ群EX込みの図5に示す状態においては、全光学系の焦点距離f、FナンバFおよび半画角ωが、ズーミングによって、それぞれf=33.9〜968、F=7.96〜13.8およびω=6.78〜0.235の範囲で変化する。各光学要素の光学特性は、次表4の通りである。
すなわち、表4においても、「#」が付された第3面が回折面であり、式〔21〕における回折面のパラメータも次の通り、表1に関連して説明したパラメータと同様である。
回折面:第3面
λ = 587.56 (nm)
C2 = -1.80594×10−5
C4 = 1.02994×10−9
この実施例1のエクステンダ込みの状態においては、広角端(短焦点端)、中間焦点距離および望遠端(長焦点端)における全光学系の焦点距離f、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の可変間隔dA、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間の可変間隔dB、そして第3レンズ群G3と調整フィルタNDとの間の可変間隔dCも、ズーミングに伴って次の表5のように表2とほぼ同様に変化する。ちなみに、表5において表2と異なる点は、実質的に、広角端、中間焦点距離および望遠端における全光学系の焦点距離fのみである。
《条件式数値》
〔4〕: fTC/fDOE = 0.0350
〔13〕: fE/fW = -1.44
また、図6、図7および図8に、それぞれ、実施例1のエクステンダ込みの状態における広角端、中間焦点距離および望遠端(長焦点端)における球面収差、非点収差、歪曲収差、並びに横収差の各収差図を示している。なお、これらの収差図において、球面収差図における破線は正弦条件を表し、非点収差図における実線はサジタル、そして破線はメリディオナルをそれぞれ表している。これらは、他の実施例の収差図についても同様である。
〔第2の実施の形態〕
次に、上述した本発明の第2の実施の形態としての具体的な実施例2に係るズームレンズを詳細に説明する。
図9〜図16は、本発明の第2の実施の形態としての実施例2に係るズームレンズを説明するためのものである。図9〜図12は、エクステンダレンズ群を光路上に挿入せず光路内から退避させた状態、そして図13〜図16は、第4レンズ群G4と像面との間の光路上にエクステンダレンズ群EXを挿入した状態を説明するためのものである。
図9は、エクステンダレンズ群EXを光路上に挿入しておらず光路内から退避させている状態、すなわちエクステンダレンズ群EXなしの状態、そして図13は、エクステンダレンズ群EXを第4レンズ群4Gと像面との間の光路上に挿入した状態、すなわちエクステンダレンズ群EX込みの状態における光学系の構成およびズーミングに伴うズーム軌跡を模式的に示す図である、これら各図において、(a)は広角端(短焦点端)、(b)は中間焦点距離、そして(c)は望遠端(長焦点端)のそれぞれの状態における光学系の配置構成を示している。
すなわち、図9は、本発明の第2の実施の形態に係る実施例2のズームレンズの光学系におけるエクステンダレンズ群EXなしの状態でのレンズ構成および短焦点端、つまり広角端から所定の中間焦点距離を経て長焦点端、つまり望遠端へのズーミングに伴うズーム軌跡を模式的に示している。図9の(a)は短焦点端すなわち広角端における光軸に沿った断面図、(b)は所定の中間焦点距離における光軸に沿った断面図、そして(c)は長焦点端すなわち望遠端における光軸に沿った断面図である。
図9および図13に示すズームレンズは、物体側から像側へ向かって、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、そして正の屈折力を有する第4レンズ群G4とを配置し、さらに第4レンズ群G4の像側に挿脱可能にエクステンダレンズ群EXを設けており、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間に調整フィルタNDおよび開口絞りADを配している。
広角端(短焦点端)から望遠端(長焦点端)への変倍に際しては、第1レンズ群G1と第4レンズ群G4は、移動せずに固定的に位置しており、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3が移動して、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔dAが増大し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔dBは、中間焦点距離で一旦減小して、その後に増大し、そして第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔が減小するように移動する。
このような図9および図13に示す実施例2に係るズームレンズのさらに詳細なレンズ構成について説明する。
第2レンズ群G2は、物体側から像側に向かって、順次、像側に物体側の面より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる第4レンズL4と、物体側に像面側より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる第5レンズL5と、そして像側に物体側の面より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる第6レンズL6とを配している。第5レンズL5と第6レンズL6の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わされて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成している。
平行平板状のND(中間濃度)減光フィルタ等の光量調整用のフィルタからなる調整フィルタNDは、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間に介挿配置されており、さらに開口絞りADは、調整フィルタNDと第4レンズ群G4との間に介挿配置されている。
第4レンズ群G4は、物体側から像側に向かって、順次、像側に物体側の面より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる第9レンズL9と、物体側に像側の面より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる第10レンズL10と、物体側に像側の面より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる第11レンズL11と、像側に物体側の面より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる第12レンズL12と、像側に物体側の面より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる第13レンズL13と、そして物体側に像側の面より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる第14レンズL14とを配している。
エクステンダレンズ群EXは、物体側から像側に向かって、順次、物体側に像側の面より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる第1レンズE1と、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズからなる第2レンズE2と、像側に物体側の面より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる第3レンズE3と、像側に物体側の面より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる第4レンズE4と、そして物体側に像側の面より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる第5レンズE5とを配している。第2レンズE2と第3レンズE3の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わされて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成しており、第4レンズE4と第5レンズE5の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わされて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成している。上述したように、このエクステンダレンズ群EXは、焦点距離を延長するときには、第4レンズ群G4とフィルタ等FGとの間の光軸上に挿入され、焦点距離を延長しないときには、第4レンズ群G4とフィルタ等FGとの間の光路から退避させられる。
この場合、図9および図13に示すように、広角端(短焦点端)から望遠端(長焦点端)への変倍に伴って、第1レンズ群G1と第4レンズ群G4は、移動せずに固定的に位置しており、第2レンズ群G2は、広角端から中間焦点距離までは、物体側から像側へ大きく移動し、中間焦点距離から望遠端までは物体側から像側へ小さく移動し、第3レンズ群G3は、広角端から中間焦点距離までは、物体側から像側へ小さく移動し、中間焦点距離から望遠端までは物体側から像側へ大きく移動する。
この実施例2について、図9に示すエクステンダレンズ群EXなしの状態と、図13に示すエクステンダレンズ群EX込みの状態とに分けて説明する。
〔実施例2(エクステンダなし)〕
まず、実施例2においてエクステンダレンズ群EXなしの図9に示す状態においては、全光学系の焦点距離f、FナンバFおよび半画角ωが、ズーミングによって、それぞれf=17.1〜486、F=4.00〜6.95およびω=14.2〜0.471の範囲で変化する。各光学要素の光学特性は、次表7の通りである。
すなわち、表7においては、「#」が付された第3面が回折面であり、式〔21〕における回折面のパラメータは、次の通りである。
回折面:第3面
λ = 587.56 (nm)
C2 = -2.05523×10−5
C4 = 8.88676×10−10
この実施例2のエクステンダなしの状態においては、広角端(短焦点端)、中間焦点距離および望遠端(長焦点端)における全光学系の焦点距離f、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の可変間隔dA、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間の可変間隔dB、そして第3レンズ群G3と調整フィルタNDとの間の可変間隔dCは、ズーミングに伴って次表8のように変化する。
〔1〕: nd = 1.59522(L4;L7)
〔2〕: νd = 67.73(L4;L7)
〔3〕: θC,A′−0.0015×νd − 0.255 = −0.0135
…OHARA S-FPM2(L4;L7)
〔5〕: ν1GP = 82.6
〔6〕: (D34W−D34T)/fW = 3.54
〔7〕: L4/T4F−I = 0.322
〔8〕: ν4GP = 86.0
〔9〕: f1/fW = 8.45
〔10〕: f2/fW = -3.04
〔11〕: f3/fW = -2.25
〔12〕: f4/fW = 2.48
また、図10、図11および図12に、それぞれ、実施例2のエクステンダなしの状態における広角端(短焦点端)、中間焦点距離および望遠端(長焦点端)における球面収差、非点収差、歪曲収差、並びに横収差の各収差図を示している。なお、これらの収差図において、球面収差図における破線は正弦条件を表し、非点収差図における実線はサジタル、そして破線はメリディオナルをそれぞれ表している。これらは、他の実施例の収差図についても同様である。
次に、上述した実施例2のエクステンダレンズ群EXなしの構成における第4レンズ群G4の像側にエクステンダレンズ群EXが挿入されたエクステンダレンズ群EX込みの図13に示す状態においては、全光学系の焦点距離f、FナンバFおよび半画角ωが、ズーミングによって、それぞれf=33.5〜954、F=7.85〜13.6およびω=6.85〜0.237の範囲で変化する。各光学要素の光学特性は、次表10の通りである。
すなわち、表10においても、「#」が付された第3面が回折面であり、式〔21〕における回折面のパラメータも次の通り、表7に関連して説明したパラメータと同様である。
回折面:第3面
λ = 587.56 (nm)
C2 = -2.05523×10−5
C4 = 8.88676×10−10
この実施例2のエクステンダ込みの状態においては、広角端(短焦点端)、中間焦点距離および望遠端(長焦点端)における全光学系の焦点距離f、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の可変間隔dA、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間の可変間隔dB、そして第3レンズ群G3と調整フィルタNDとの間の可変間隔dCも、ズーミングに伴って次の表11のように表8とほぼ同様に変化する。
ちなみに、表11において表8と異なる点は、実質的に、広角端、中間焦点距離および望遠端における全光学系の焦点距離fのみである。
《条件式数値》
〔4〕: fTC/fDOE = 0.0392
〔13〕: fE/fW = -1.15
また、図14、図15および図16に、それぞれ、実施例2のエクステンダ込みの状態における広角端、中間焦点距離および望遠端(長焦点端)における球面収差、非点収差、歪曲収差、並びに横収差の各収差図を示している。なお、これらの収差図において、球面収差図における破線は正弦条件を表し、非点収差図における実線はサジタル、そして破線はメリディオナルをそれぞれ表している。これらは、他の実施例の収差図についても同様である。
次に、上述した本発明の第3の実施の形態としての具体的な実施例3に係るズームレンズを詳細に説明する。
図17〜図24は、本発明の第3の実施の形態としての実施例3に係るズームレンズを説明するためのものである。図17〜図20は、エクステンダレンズ群を光路上に挿入せず光路内から退避させた状態、そして図21〜図24は、第4レンズ群4Gと像面との間の光路上にエクステンダレンズ群EXを挿入した状態を説明するためのものである。
図17は、エクステンダレンズ群EXを光路上に挿入しておらず光路内から退避させている状態、すなわちエクステンダレンズ群EXなしの状態、そして図21は、エクステンダレンズ群EXを第4レンズ群4Gと像面との間の光路上に挿入した状態、すなわちエクステンダレンズ群EX込みの状態における光学系の構成およびズーミングに伴うズーム軌跡を模式的に示す図である。これら各図において、(a)は広角端(短焦点端)、(b)は中間焦点距離、そして(c)は望遠端(長焦点端)のそれぞれの状態における光学系の配置構成を示している。
第1レンズ群G1は、物体側から像側へ向かって、順次、第1レンズL1、第2レンズL2および第3レンズL3を配置してなり、第2レンズ群G2は、物体側から像側へ向かって、順次、第4レンズL4、第5レンズL5および第6レンズL6を配置してなる。第3レンズ群G3は、物体側から像側へ向かって、順次、第7レンズL7および第8レンズL8を配置してなる。第4レンズ群G4は、物体側から像側へ向かって、順次、第9レンズL9、第10レンズL10、第11レンズL11、第12レンズL12、第13レンズL13および第14レンズL14を配置してなる。さらにエクステンダレンズ群EXは、図21に示すように、物体側から像側へ向かって、順次、第1レンズE1、第2レンズE2、第3レンズE3からなるエクステンダレンズ前群EXFと、第4レンズE4、第5レンズE5からなるエクステンダレンズ後群EXRとで構成してなる。
第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4は、それぞれ各群毎に適宜なる共通の支持枠等によって支持され、ズーミング等の操作に際しては各群毎に一体的に動作し、開口絞りADは、第4レンズ群G4と一体的に動作する。図17には、各光学面の面番号も示している。また、エクステンダレンズ群EXは、適宜なる支持枠および光軸上に挿脱するための駆動機構等によって支持され、焦点距離を延長するときには、第4レンズ群G4とフィルタ等FGとの間の光軸上に挿入され、焦点距離を延長しないときには、第4レンズ群G4とフィルタ等FGとの間の光路から退避させられる。図21には、各光学面の面番号も示している。
このような図17および図21に示す実施例3に係るズームレンズのさらに詳細なレンズ構成について説明する。
第1レンズ群G1は、物体側から像側に向かって、順次、像側に凹面を向けた負メニスカスレンズからなる第1レンズL1と、薄い樹脂材料からなる第1の樹脂層P1と、薄い樹脂材料からなる第2の樹脂層P2をもって構成される回折光学素子と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる第2レンズL2と、そして物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる第3レンズL3とを配している。第1レンズL1と第2レンズL2の2枚のレンズは、第1の樹脂層P1と第2の樹脂層P2を挟んで互いに密接して貼り合わされて一体に接合され、接合レンズを形成している。ここで、第1の樹脂層P1と第2の樹脂層P2との境界面に回折面を形成しており、一体に結合された第1レンズL1と第1の樹脂層P1と第2の樹脂層P2と第2レンズL2とで、回折光学素子としての接合レンズを構成している。
第3レンズ群G3は、物体側から像側に向かって、順次、像側に物体側の面より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる第7レンズL7と、そして物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる第8レンズL8とを配している。第7レンズL7と第8レンズL8の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わされて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成している。
平行平板状のND(中間濃度)減光フィルタ等の光量調整用のフィルタからなる調整フィルタNDは、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間に介挿配置されている。さらに開口絞りADは、調整フィルタNDと第4レンズ群G4との間に介挿配置されている。
エクステンダレンズ群EXは、物体側から像側に向かって、順次、物体側に像側の面より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる第1レンズE1と、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズからなる第2レンズE2と、物体側に像側の面より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる第3レンズE3と、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる第4レンズE4と、そして物体側に像側の面より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる第5レンズE5とを配している。
第4レンズE4と第5レンズE5の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わされて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成している。上述したように、このエクステンダレンズ群EXは、焦点距離を延長するときに、第4レンズ群G4とフィルタ等FGとの間の光軸上に挿入され、焦点距離を延長しないときには、第4レンズ群G4とフィルタ等FGとの間の光路から退避させられる。
平行平板状の光学的な各種フィルタや、受光撮像素子のカバーガラス等のフィルタ等FGは、第4レンズ群G4の像面側の光路上にエクステンダレンズ群EXが挿入されていない場合には、第4レンズ群G4の像面側に配置されている。そして第4レンズ群G4の像面側の光路上にエクステンダレンズ群EXが挿入されている場合には、エクステンダレンズ群EXの像面側に配置されている。
この場合、図17および図21に示すように、広角端(短焦点端)から望遠端(長焦点端)への変倍に伴って、第1レンズ群G1と第4レンズ群G4は、移動せずに固定的に位置している。第2レンズ群G2は、広角端から中間焦点距離までは、物体側から像側へ大きく移動し、中間焦点距離から望遠端までは物体側から像側へ小さく移動し、第3レンズ群G3は、広角端から中間焦点距離までは、物体側から像側へ小さく移動し、中間焦点距離から望遠端までは物体側から像側へ大きく移動する。
この実施例3について、図17に示すエクステンダレンズ群EXなしの状態と、図21に示すエクステンダレンズ群EX込みの状態とに分けて説明する。
まず、実施例3においてエクステンダレンズ群EXなしの図17に示す状態においては、全光学系の焦点距離f、FナンバFおよび半画角ωが、ズーミングによって、それぞれf=17.1〜487、F=4.01〜6.96およびω=16.0〜0.529
の範囲で変化する。各光学要素の光学特性は、次表13の通りである。
すなわち、表13においては、「#」が付された第3面が回折面であり、式〔21〕における回折面のパラメータは、次の通りである。
回折面:第3面
λ = 587.56 (nm)
C2 = -2.06961×10−5
C4 = 1.17380×10−9
この実施例3のエクステンダなしの状態においては、広角端(短焦点端)、中間焦点距離および望遠端(長焦点端)における全光学系の焦点距離f、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の可変間隔dA、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間の可変間隔dB、そして第3レンズ群G3と調整フィルタNDとの間の可変間隔dCは、ズーミングに伴って次表14のように変化する。
〔1〕: nd = 1.59522(L4)
nd = 1.60300(L7)
〔2〕: νd = 67.73(L4)
νd = 65.44(L7)
〔3〕: θC,A′−0.0015×νd − 0.255 = -0.0135 … OHARA S-FPM2(L4)
θC,A′−0.0015×νd − 0.255 = -0.0034 … OHARA S-PHM53(L7)
〔5〕: ν1GP = 82.6
〔6〕: (D34W−D34T)/fW = 3.67
〔7〕: L4/T4F−I = 0.261
〔8〕: ν4GP = 81.5
〔9〕: f1/fW = 8.68
〔10〕: f2/fW = -3.08
〔11〕: f3/fW = -2.50
〔12〕: f4/fW = 2.74
また、図18、図19および図20に、それぞれ、実施例3のエクステンダなしの状態における広角端(短焦点端)、中間焦点距離および望遠端(長焦点端)における球面収差、非点収差、歪曲収差、並びに横収差の各収差図を示している。なお、これらの収差図において、球面収差図における破線は正弦条件を表し、非点収差図における実線はサジタル、そして破線はメリディオナルをそれぞれ表している。これらは、他の実施例の収差図についても同様である。
次に、上述した実施例3のエクステンダレンズ群EXなしの構成における第4レンズ群G4の像側にエクステンダレンズ群EXが挿入されたエクステンダレンズ群EX込みの図21に示す状態においては、全光学系の焦点距離f、FナンバFおよび半画角ωが、ズーミングによって、それぞれf=33.9〜968、F=7.96〜13.8およびω=6.78〜0.235の範囲で変化する。各光学要素の光学特性は、次表16の通りである。
すなわち、表16においても、「#」が付された第3面が回折面であり、式〔21〕における回折面のパラメータも次の通り、表13に関連して説明したパラメータと同様である。
回折面:第3面
λ = 587.56 (nm)
C2 = -2.06961×10−5
C4 = 1.17380×10−9
この実施例3のエクステンダ込みの状態においては、広角端(短焦点端)、中間焦点距離および望遠端(長焦点端)における全光学系の焦点距離f、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の可変間隔dA、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間の可変間隔dB、そして第3レンズ群G3と調整フィルタNDとの間の可変間隔dCも、ズーミングに伴って次の表17のように表14とほぼ同様に変化する。
ちなみに、表17において表14と異なる点は、実質的に、広角端、中間焦点距離および望遠端における全光学系の焦点距離fのみである。
《条件式数値》
〔4〕: fTC/fDOE = 0.0399
〔13〕: fE/fW = -1.76
また、図22、図23および図24に、それぞれ、実施例3のエクステンダ込みの状態における広角端、中間焦点距離および望遠端(長焦点端)における球面収差、非点収差、歪曲収差、並びに横収差の各収差図を示している。なお、これらの収差図において、球面収差図における破線は正弦条件を表し、非点収差図における実線はサジタル、そして破線はメリディオナルをそれぞれ表している。これらは、他の実施例の収差図についても同様である。
〔第4の実施の形態〕
次に、上述した本発明の第4の実施の形態としての具体的な実施例4に係るズームレンズを詳細に説明する。
図25〜図32は、本発明の第4の実施の形態としての実施例4に係るズームレンズを説明するためのものである。図25〜図28は、エクステンダレンズ群を光路上に挿入せず光路内から退避させた状態、そして図29〜図32は、第4レンズ群4Gと像面との間の光路上にエクステンダレンズ群EXを挿入した状態を説明するためのものである。
図25は、エクステンダレンズ群EXを光路上に挿入しておらず光路内から退避させている状態、すなわちエクステンダレンズ群EXなしの状態、そして図29は、エクステンダレンズ群EXを第4レンズ群4Gと像面との間の光路上に挿入した状態、すなわちエクステンダレンズ群EX込みの状態における光学系の構成およびズーミングに伴うズーム軌跡を模式的に示す図である。これら各図において、(a)は広角端(短焦点端)、(b)は中間焦点距離、そして(c)は望遠端(長焦点端)のそれぞれの状態における光学系の配置構成を示している。
第1レンズ群G1は、物体側から像側へ向かって、順次、第1レンズL1、第2レンズL2および第3レンズL3を配置してなる。第2レンズ群G2は、物体側から像側へ向かって、順次、第4レンズL4、第5レンズL5および第6レンズL6を配置してなる。第3レンズ群G3は、物体側から像側へ向かって、順次、第7レンズL7および第8レンズL8を配置してなる。第4レンズ群G4は、物体側から像側へ向かって、順次、第9レンズL9、第10レンズL10、第11レンズL11、第12レンズL12、第13レンズL13および第14レンズL14を配置してなる。さらにエクステンダレンズ群EXは、図29に示すように、物体側から像側へ向かって、順次、第1レンズE1、第2レンズE2、第3レンズE3からなるエクステンダレンズ前群EXFと、第4レンズE4、第5レンズE5からなるエクステンダレンズ後群EXRとで構成してなる。
第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4は、それぞれ各群毎に適宜なる共通の支持枠等によって支持され、ズーミング等の操作に際しては各群毎に一体的に動作し、開口絞りADは、第4レンズ群G4と一体的に動作する。図25には、各光学面の面番号も示している。また、エクステンダレンズ群EXは、適宜なる支持枠および光軸上に挿脱するための駆動機構等によって支持され、焦点距離を延長するときには、第4レンズ群G4とフィルタ等FGとの間の光軸上に挿入され、焦点距離を延長しないときには、第4レンズ群G4とフィルタ等FGとの間の光路から退避させられる。図29には、各光学面の面番号も示している。
このような図25および図29に示す実施例4に係るズームレンズのさらに詳細なレンズ構成について説明する。
第1レンズ群G1は、物体側から像側に向かって、順次、像側に凹面を向けた負メニスカスレンズからなる第1レンズL1と、薄い樹脂材料からなる第1の樹脂層P1と、薄い樹脂材料からなる第2の樹脂層P2をもって構成される回折光学素子と、物体側に像側の面より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる第2レンズL2と、そして物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる第3レンズL3とを配している。第1レンズL1と第2レンズL2の2枚のレンズは、第1の樹脂層P1と第2の樹脂層P2を挟んで互いに密接して貼り合わされて一体に接合され、接合レンズを形成している。ここで、第1の樹脂層P1と第2の樹脂層P2との境界面に回折面を形成しており、一体に結合された第1レンズL1と第1の樹脂層P1と第2の樹脂層P2と第2レンズL2とで、回折光学素子としての接合レンズを構成している。
第3レンズ群G3は、物体側から像側に向かって、順次、像側に物体側の面より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる第7レンズL7と、そして物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる第8レンズL8とを配している。第7レンズL7と第8レンズL8の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わされて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成している。
平行平板状のND(中間濃度)減光フィルタ等の光量調整用のフィルタからなる調整フィルタNDは、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間に介挿配置されており、さらに開口絞りADは、調整フィルタNDと第4レンズ群G4との間に介挿配置されている。
エクステンダレンズ群EXは、物体側から像側に向かって、順次、物体側に像側の面より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる第1レンズE1と、像側に物体側の面より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる第2レンズE2と、像側に物体側の面より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる第3レンズE3と、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる第4レンズE4と、そして物体側に像側の面より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる第5レンズE5とを配している。
平行平板状の光学的な各種フィルタや、受光撮像素子のカバーガラス等のフィルタ等FGは、第4レンズ群G4の像面側の光路上にエクステンダレンズ群EXが挿入されていない場合には、第4レンズ群G4の像面側に配置される。そして第4レンズ群G4の像面側の光路上にエクステンダレンズ群EXが挿入されている場合には、エクステンダレンズ群EXの像面側に配置されている。
この場合、図25および図29に示すように、広角端(短焦点端)から望遠端(長焦点端)への変倍に伴って、第1レンズ群G1と第4レンズ群G4は、移動せずに固定的に位置しており、第2レンズ群G2は、広角端から中間焦点距離までは、物体側から像側へ大きく移動し、中間焦点距離から望遠端までは物体側から像側へ小さく移動し、第3レンズ群G3は、広角端から中間焦点距離までは、物体側から像側へ小さく移動し、中間焦点距離から望遠端までは物体側から像側へ大きく移動する。
この実施例4について、図25に示すエクステンダレンズ群EXなしの状態と、図29に示すエクステンダレンズ群EX込みの状態とに分けて説明する。
まず、実施例4においてエクステンダレンズ群EXなしの図25に示す状態においては、全光学系の焦点距離f、FナンバFおよび半画角ωが、ズーミングによって、それぞれf=17.1〜487、F=3.95〜6.96およびω=14.0〜0.470の範囲で変化する。各光学要素の光学特性は、次表19の通りである。
すなわち、表19においては、「#」が付された第3面が回折面であり、式〔21〕における回折面のパラメータは、次の通りである。
回折面:第3面
λ = 587.56 (nm)
C2 = -2.07977×10−5
C4 = 9.76351×10−10
また、表19において、面番号に「*(アスタリスク)」を付して示した面番号のレンズ面が非球面である。
すなわち、表19においては、「*」が付された光学面である第19面が非球面であり、式〔22〕における各非球面のパラメータは、次の通りである。
K = 0.0
A4 = -7.21843×10−6
A6 = -6.52396×10−9
A8 = 4.67279×10−12
この実施例4のエクステンダなしの状態においては、広角端(短焦点端)、中間焦点距離および望遠端(長焦点端)における全光学系の焦点距離f、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の可変間隔dA、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間の可変間隔dB、そして第3レンズ群G3と調整フィルタNDとの間の可変間隔dCは、ズーミングに伴って次表20のように変化する。
〔1〕: nd = 1.59522(L4;L7)
〔2〕: νd = 67.73(L4;L7)
〔3〕: θC,A′−0.0015×νd − 0.255 = −0.0135
…OHARA S-FPM2(L4;L7)
〔5〕: ν1GP = 82.6
〔6〕: (D34W−D34T)/fW = 3.64
〔7〕: L4/T4F−I = 0.334
〔8〕: ν4GP = 86.0
〔9〕: f1/fW = 8.39
〔10〕: f2/fW = -3.19
〔11〕: f3/fW = -2.27
〔12〕: f4/fW = 2.47
また、図26、図27および図28に、それぞれ、実施例4のエクステンダなしの状態における広角端(短焦点端)、中間焦点距離および望遠端(長焦点端)における球面収差、非点収差、歪曲収差、並びに横収差の各収差図を示している。なお、これらの収差図において、球面収差図における破線は正弦条件を表し、非点収差図における実線はサジタル、そして破線はメリディオナルをそれぞれ表している。これらは、他の実施例の収差図についても同様である。
次に、上述した実施例4のエクステンダレンズ群EXなしの構成における第4レンズ群G4の像側に、エクステンダレンズ群EXが挿入されたエクステンダレンズ群EX込みの図29に示す状態においては、全光学系の焦点距離f、FナンバFおよび半画角ωが、ズーミングによって、それぞれf=33.9〜968、F=7.96〜13.8およびω=6.78〜0.235の範囲で変化する。各光学要素の光学特性は、次表22の通りである。
すなわち、表22においても、「#」が付された第3面が回折面であり、式〔21〕における回折面のパラメータも次の通り、表13に関連して説明したパラメータと同様である。
回折面:第3面
λ = 587.56 (nm)
C2 = -2.07977×10−5
C4 = 9.76351×10−10
また、表22においても、「*」が付された第19面が回折面であり、式〔22〕における非球面のパラメータも次の通り、表19に関連して説明したパラメータと同様である。
K = 0.0
A4 = -7.21843×10−6
A6 = -6.52396×10−9
A8 = 4.67279×10−12
この実施例4のエクステンダ込みの状態においては、広角端(短焦点端)、中間焦点距離および望遠端(長焦点端)における全光学系の焦点距離f、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の可変間隔dA、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間の可変間隔dB、そして第3レンズ群G3と調整フィルタNDとの間の可変間隔dCも、ズーミングに伴って次の表23のように表20とほぼ同様に変化する。ちなみに、表23において表20と異なる点は、実質的に、広角端、中間焦点距離および望遠端における全光学系の焦点距離fのみである。
《条件式数値》
〔4〕: fTC/fDOE = 0.0405
〔13〕: fE/fW = -1.02
また、図30、図31および図32に、それぞれ、実施例4のエクステンダ込みの状態における広角端、中間焦点距離および望遠端(長焦点端)における球面収差、非点収差、歪曲収差、並びに横収差の各収差図を示している。なお、これらの収差図において、球面収差図における破線は正弦条件を表し、非点収差図における実線はサジタル、そして破線はメリディオナルをそれぞれ表している。これらは、他の実施例の収差図についても同様である。
〔第5の実施の形態〕
次に、上述した本発明の第1の実施の形態〜第4の実施の形態に係る実施例1〜実施例4等のようなズームレンズを撮像用光学系として採用して構成した本発明の第5の実施の形態に係る撮像装置を説明する。
図33に示す撮像装置は、撮像用光学系として、上述した本発明の第1の実施の形態〜第4の実施の形態の実施例1〜実施例4に係るズームレンズを具備する。
撮像装置は、撮影レンズ101、撮像素子102、信号処理部103、ズーム制御部104、エクステンダ制御部105、フォーカス制御部106、絞り制御部107およびフィルタ制御部108を備えている。
撮影レンズ101は、この場合上述した本発明の第1の実施の形態〜第4の実施の形態の実施例1〜実施例4に係るズームレンズのいずれかを用いて構成する。撮像素子102としては、一般にはエリアセンサが用いられ、多くの場合CMOS(相補型金属酸化物半導体)イメージセンサやCCD(電荷結合素子)イメージセンサ等により構成する。撮像素子102は、撮影レンズ101により結像された被写体画像を、電気的な画像信号に変換する。信号処理部103は、撮像素子102により得られた画像信号を処理してディジタル画像情報に変換する。ズーム制御部104は、ズームレンズである撮影レンズ101のズーミング操作を行う。エクステンダ制御部105は、撮影レンズ101中のエクステンダレンズ群EXを光路上に挿脱するための操作制御を行う。
すなわち、撮像装置は、撮影レンズ101とエリアセンサ等の撮像素子102を有し、撮影レンズ101によって撮像素子102上に形成された撮影対象物、すなわち被写体の光学像を光電変換して画像信号として読み取るように構成している。撮像用光学系として、この撮影レンズ101として、上述した本発明に係るズームレンズを用いて、撮像装置または監視用ビデオカメラを実現することができる(請求項11、請求項12に対応する)。
撮像素子102から出力される画像信号は、信号処理部103で処理され、ディジタル情報に変換される。信号処理部103によってディジタル化された画像情報は、図示していない画像処理部において所定の画像処理を施したり、図示していない半導体メモリ等に記録したり、図示していない通信手段を介して外部へ伝送したりする。また、図示していないモニタ等の表示装置によって、撮影中の画像を表示することもできるし、半導体メモリ等に記録されている画像を表示することもできる。
上述したような撮像装置には、実施例1〜実施例4のズームレンズを撮影レンズ101として使用することができる。したがって、可視域から近赤外域までのシームレスな撮像に対応し、200万画素以上の撮像素子を使用して小型で高画質の撮像装置および監視用ビデオカメラを実現することが可能となる。
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
G4 第4レンズ群
EX エクステンダレンズ群
EXF エクステンダレンズ前群
EXR エクステンダレンズ後群
ND 調整フィルタ
AD 開口絞り
L1〜L14 レンズ
E1〜E5 レンズ
P1,P2 樹脂層
FG フィルタ等
101 撮影レンズ
102 撮像素子
103 信号処理部
104 ズーム制御部
105 エクステンダ制御部
106 フォーカス制御部
107 絞り制御部
108 フィルタ制御部
Claims (12)
- 物体側から像側へ向かって、順次、回折光学素子を含み正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とを配置するとともに、前記第1レンズ群〜前記第4レンズ群の各レンズ群と像面との間の距離を変えることなく、全系の焦点距離を長い側へ遷移させるエクステンダレンズ群を、前記第4レンズ群の像側に挿脱可能に設けてなり、
広角端と望遠端との間の変倍に伴って、前記第2レンズ群は広角端において最も物体側に位置し、前記第3レンズ群は望遠端において最も像側に位置するようにして、前記第2レンズ群および前記第3レンズ群を移動させるズームレンズにおいて、
前記第2レンズ群および前記第3レンズ群の少なくとも一方に負レンズを含み、その負レンズは、
当該負レンズを構成する材料の屈折率をnd、当該負レンズを構成する材料のアッベ数をνd、そして当該負レンズを構成する材料の部分分散比をθC,A′とし、且つ
前記部分分散比θC,A′が、
前記負レンズを構成する材料のF線、C線およびA′線に対する屈折率を、それぞれnF、nCおよびnA′として、
θC,A′ = (nC−nA′)/(nF−nC)
であらわされるとき、
条件式:
〔1〕 1.50 < nd < 1.75
〔2〕 60.0 < νd < 75.0
〔3〕 θC,A′ − 0.0015×νd < 0.2550
を満足することを特徴とするズームレンズ。 - 前記エクステンダレンズ群を挿入した状態での望遠端における全系の焦点距離をfTC、そして前記回折光学素子の回折部の焦点距離をfDOEとして、
条件式:
〔4〕 0.02 < fTC/fDOE < 0.10
を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。 - 前記第1レンズ群は1つ以上の正レンズを含み、当該第1レンズ群に含まれる正レンズの材料のアッベ数の平均値をν1GPとして、
条件式:
〔5〕 75 < ν1GP < 96
を満足することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のズームレンズ。 - 前記第2レンズ群および前記第3レンズ群の双方に負レンズを含み、当該負レンズは、請求項1に記載の条件式〔1〕〜条件式〔3〕を満足することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のズームレンズ。
- 広角端における前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔をD34W、望遠端における前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔をD34T、そして広角端における全系の焦点距離をfwとして、
条件式:
〔6〕 2.5 < (D34W−D34T)/fw < 6.0
を満足することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のズームレンズ。 - 広角端から望遠端への変倍の間に、前記第3レンズ群の倍率が0となる状態が含まれることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のズームレンズ。
- 前記第2レンズ群が3枚以下のレンズで構成され、前記第3レンズ群が2枚以下のレンズで構成されることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のズームレンズ。
- 前記第1レンズ群が、物体側から、順次、像側に凹面を向けた負メニスカスレンズと、該負メニスカスレンズに接合された第1の正レンズと、像側よりも強い屈折力の凸面を物体側に向けた第2の正レンズとの3枚のレンズを配置して構成し、前記負メニスカスレンズと前記第1の正レンズとの接合界面に回折面が形成されることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のズームレンズ。
- 変倍に際して、前記第1レンズ群と前記第4レンズ群が像面に対して移動せずに固定されていることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のズームレンズ。
- 前記第4レンズ群の最も物体側の面から最も像側の面までの光軸に沿った距離をL4、そして前記第4レンズ群の最も物体側の面から像面までの光軸に沿った距離であって、該第4レンズ群より像側に屈折力を有さない光学素子が含まれる場合に、それが存在しないと仮定した空気換算長をT4F−Iとして、
条件式:
〔7〕 0.2 < L4/T4F−I < 0.5
を満足することを特徴とする請求項9に記載のズームレンズ。 - 撮像用光学系として、請求項1〜請求項10のいずれか1項のズームレンズを具備することを特徴とする撮像装置。
- 撮像用光学系として、請求項1〜請求項10のいずれか1項のズームレンズを具備することを特徴とする監視用ビデオカメラ。
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