JP6265685B2 - インクジェットヘッド洗浄装置、インクジェット記録装置、及びインクジェットヘッド洗浄方法 - Google Patents

インクジェットヘッド洗浄装置、インクジェット記録装置、及びインクジェットヘッド洗浄方法 Download PDF

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Description

本発明はインクジェットヘッド洗浄装置及びインクジェットヘッド洗浄方法に係り、特に供給流路及び循環流路が設けられる循環流路構造を有するインクジェットヘッドの洗浄技術に関する。
インクジェットヘッドは、ノズル部に液体(インク)の乾燥物や紙粉などの異物が付着することがある。ノズル部への異物の付着によって吐出方向の安定性が低下してしまう。インクジェットヘッドを長期に安定して使用するためには、ノズル部の異物を除去する必要がある。
特許文献1は、洗浄機能を備えた液滴吐出装置が記載されている。同文献に記載の液滴吐出装置は、キャップに超音波振動子を備え、キャップ内に洗浄液を満たした状態でノズル(吐出ノズル)にキャップを覆設させ、超音波振動子から超音波を発振させてノズル及びノズルプレートを洗浄している。
同文献の図4には、インクジェットヘッドのインク供給系の構造を利用して、インクジェットヘッドのインク供給口(接続管(12)の接続部)からインクジェットヘッドの内部(流路)に洗浄液を満たす構成が図示されている。
特許文献2は、インクジェットヘッドの洗浄装置が記載されている。同文献に記載のインクジェットヘッドの洗浄装置は、ヘッド浸漬容器内で超音波振動する洗浄液にインクジェットヘッドを浸漬させ、インク供給口から吸引をして洗浄液をノズルから流路へ流通させ、インクジェットヘッドをヘッド浸漬容器から引き上げてノズルから洗浄液を噴射させてノズル及びインク流路を洗浄している。
特開2006−347000号公報 特開2004−358667号公報
しかしながら、特許文献1の図4に記載された構成のように、インクジェットヘッドのインク供給口からインクジェットヘッドの流路を通過させて、洗浄液をノズルに向けて流すと、インクジェットヘッドの流路から除去された異物がノズルに集中してしまう。そして、異物がノズルの内壁に付着することでさらに吐出方向の安定性が悪化する可能性がある。
一方、特許文献2に記載の構成は、ノズルからインクジェットヘッドの流路へ洗浄液を流通させているので、ノズルに異物が集中してしまう可能性は低いものの、流路に異物が引っかかり、洗浄後のインク供給の際に流路に引っかかった異物がノズルへ移動してしまい、ノズルに移動した異物が吐出異常の原因になる可能性がある。
インクジェットヘッドのインク供給口にフィルタが設けられている場合には、洗浄液をノズルから流通させた際にノズルから流れてきた異物がフィルタに付着する。洗浄後にインクを供給(循環)させる際にフィルタに付着している異物がノズルへ移動してしまい、ノズルに移動した異物が吐出異常の原因になる可能性がある。
また、特許文献1、2は、ノズル部へインクを供給する供給流路、及びノズル部からインクを循環させる循環流路が設けられた循環流路構造を有するインクジェットヘッドにおけるノズルの洗浄に関して記載されたものではない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、循環流路構造を有するインクジェットヘッドにおいて、好ましいノズル部の洗浄が実現されるインクジェットヘッド洗浄装置及びインクジェットヘッド洗浄方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、ノズル開口が形成されたノズル面、ノズル開口を含むノズル部、ノズル部と連通される循環流路、循環流路と連通される循環口、ノズル部へ液体を供給する供給流路、供給流路と連通される供給口を具備するインクジェットヘッドを洗浄するインクジェットヘッド洗浄装置であって、インクジェットヘッドのノズル面を浸漬させる洗浄液が溜められるキャップ部と、インクジェットヘッドの循環口に接続される第1流路と、第1流路に設けられる第1ポンプと、洗浄液が貯留される洗浄液貯留部と、インクジェットヘッドの供給口に接続される第2流路であり、洗浄液が供給される第2流路と、第2流路に設けられる第2ポンプと、キャップ部に溜められた洗浄液を用いてノズル部を洗浄する際に、第1ポンプを動作させてキャップ部に溜められた洗浄液をノズル開口から循環流路、循環口を介して第1流路へ送り、第2ポンプを動作させて第2流路から供給口及び供給流路を介してノズル部へ洗浄液を送るポンプ制御部と、を備えたインクジェットヘッド洗浄装置を提供する。
本発明によれば、ノズル部から循環流路を介して循環口へ至る洗浄液の流れ、及び供給口から供給流路を介してノズル部へ至る洗浄液の流れを作ることで、ノズル部に存在する異物が循環流路、循環口を介して第1流路へ排出される。また、供給口からノズル部への洗浄液の流れによって、ノズル部に存在する異物が供給流路や供給口へ移動することがなく、異物の残存による吐出異常の発生が防止される。
本発明の第1実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄装置の全体構成図 図1に示すインクジェットヘッド洗浄装置における制御系の概略構成を示すブロック図 図1に示すインクジェットヘッド洗浄装置が使用されるインクジェットヘッドの構造例を示す斜視図 図3に示すインクジェットヘッドのノズル配列の説明図 図3に示すインクジェットヘッドの内部構造を示す断面図 図3に示すインクジェットヘッドを用いて構成されるマルチヘッドのノズル面の平面透視図 本発明の第1実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄方法の流れを示すフローチャート 本発明の第2実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄装置の全体構成図 図8に示すインクジェットヘッド洗浄装置における制御系の概略構成を示すブロック図 本発明の第2実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄方法の流れを示すフローチャート 本発明の第3実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄装置に適用される気体供給装置の接続例を示す説明図 本発明の第3実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄装置に適用される気体供給装置の他の接続例を示す説明図 加熱による乾燥処理を模式的に図示した説明図 本発明の第3実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄装置における制御系の概略構成を示すブロック図 本発明の第3実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄方法の流れを示すフローチャート ポンプを用いた送液の他の態様の説明図 本発明の第4実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄方法の説明図 洗浄装置の取付構造の一例を示す説明図 a:マルチヘッドに保湿用キャップが装着された状態を示す模式図、b:インクジェットヘッドに洗浄用キャップが装着された状態を示す模式図 洗浄用キャップの他の例を示す説明図
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
〔第1実施形態〕
(インクジェットヘッド洗浄装置の全体構成)
図1は、本発明の第1実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄装置の全体構成図である。同図に示すインクジェットヘッド洗浄装置10は、インクジェットヘッド200のノズル面277を浸漬する洗浄液12が収容されるキャップ部14、インクジェットヘッド200の循環口256Aに接続される第1流路20、第1流路20に設けられる第1ポンプ22、第1流路20(第1ポンプ22と循環口256Aとの間)に設けられる第1圧力計23、インクジェットヘッド200の供給口252Aに接続される第2流路30、第2流路30に設けられる第2ポンプ32、及び第2流路30(第2ポンプ32と供給口252Aとの間)に設けられる第2圧力計31と、を含んで構成される。
キャップ部14は、第3流路15(洗浄液供給部の一例)を介して洗浄液タンク16(洗浄液供給部の一例、洗浄液貯留部)と連通される。第3流路15に設けられた第3ポンプ17(洗浄液供給部の一例)を動作させると、洗浄液タンク16からキャップ部14へ洗浄液が供給される。
第3流路15(洗浄液タンク16と第3ポンプ17との間)には、洗浄液に混入した異物等を捕獲するフィルタ18が設けられている。図1の第3ポンプ17の下側に図示した矢印線は洗浄液の送液方向を示している。
第1流路20のインクジェットヘッド200の循環口256Aと接続される一方の端には、循環口256Aと接続可能な構造を有するジョイント20Aが設けられており、第1流路20の他方の端は廃液タンク24と接続されている。
第1ポンプ22を動作させると、キャップ部14に貯留される洗浄液がノズル開口(図1中不図示、図4に符号280を付して図示)からインクジェットヘッド200のノズル部(図1中不図示、図5に符号281を付して図示)へ供給される。
ノズル部からインクジェットヘッド200に供給された洗浄液は、循環流路(図1中不図示、図5に符号226を付して図示)を介して循環口256Aへ送られ、循環口256Aから排出され、第1流路20を介して廃液タンク24へ送られる。
第2流路30のインクジェットヘッド200の供給口252Aと接続される一方の端には、供給口252Aと接続可能な構造を有するジョイント30Aが設けられており、第2流路30の他方の端は洗浄液タンク16と接続される。第2流路30の第2ポンプ32と洗浄液タンク16との間には、洗浄液に混入した異物等を捕獲するフィルタ34が設けられている。
第2ポンプ32を動作させると、フィルタ34、第2ポンプ32、ジョイント30Aを介して、洗浄液タンク16からインクジェットヘッド200の内部流路(供給流路)へ洗浄液が送られる。
第1ポンプ22の上側に図示した矢印線、及び第2ポンプ32の上側に図示した矢印線は、それぞれ第1ポンプ22、第2ポンプ32の動作による洗浄液の送液方向を示している。第1流路20に設けられる第1圧力計23は、第1流路20の圧力を計測する第1圧力計測部として機能し、第2流路30に設けられる第2圧力計31は、第2流路30の圧力を計測する第2圧力計測部として機能する。
図1に図示したインクジェットヘッド200の内部流路構造の詳細は後述するが、図1に図示した符号232はインク供給室、符号232Aはインク供給側のフィルタ、符号236はインク循環室、符号236Aはインク循環側のフィルタ、符号233はインク供給室とインク循環室とを隔てる隔壁である。
フィルタ236Aは、循環口256Aから排出させる異物を通過させる穴(不図示)が形成されている。フィルタ236Aに設けられた穴は、フィルタのメッシュの面積(サイズ)を超え、想定される異物のサイズに対応した開口面積を有している。フィルタ236Aに設けられた穴の平面形状は、円、四角形など様々な形状が適用可能である。
インクジェットヘッド洗浄装置10は、インクジェットヘッド200を固定する固定部材(不図示)が具備される。固定部材は、キャップ部14と一体構造でもよいし、キャップ部14とは別の部材としてもよい。
固定部材にインクジェットヘッド200が固定され、インクジェットヘッド200の循環口256Aに第1流路20のジョイント20Aが取り付けられ、インクジェットヘッド200の供給口252Aに第2流路30のジョイント30Aが取り付けられると、インクジェットヘッド200の洗浄が実行可能となる。
図1に示すインクジェットヘッド洗浄装置10が用いられるインクジェットヘッド200は、記録媒体の全幅に対応する長さにわたって複数のノズルが配置された構造を有するフルライン型マルチヘッドを構成するヘッド構造体である。
本例に示すインクジェットヘッド洗浄装置10が適用されるインクジェットヘッドは、上記の例に限定されない。例えば、シリアルヘッドにも適用可能である。
図1に図示したインクジェットヘッド200は、液体(インク)を供給する供給口252A、及び液体を循環させる(回収する)循環口256Aを備えた循環流路構造を有している。インクジェットヘッド200の詳細な構造については後述するが、供給口252Aはインクジェットヘッド200の内部流路(供給流路)を介してノズル部と連通し、循環口256Aはインクジェットヘッド200の内部流路(循環流路)を介してノズル部と連通している。
ここで、インクジェットヘッド200の「内部流路」とは、上述した供給流路、循環流路を含み、後述する圧力室(図6に符号218を付して図示)など、液体が通過する溝、凹部、穴等が含まれる。
インクジェットヘッド200は、複数のインクジェットヘッド200を並べてフルライン型のマルチヘッドを構成するものでもよい。「フルライン型のマルチヘッド」とは、用紙(図6に符号Pを付して図示)の全幅に対応する長さにわたって複数のノズル部が並べられた構造を有し、用紙とマルチヘッドとを相対的に1回だけ移動させることで、用紙の全面に液体を吐出させることができる。
「用紙の全幅」とは、用紙とインクジェットヘッドとの相対移動方向(図6のY方向)と直交する方向(図6のX方向)における用紙の長さである。ここで、本明細書における「直交」という用語には、90°未満の角度、又は90°を超える角度をなして交差する態様のうち、実質的に90°の角度をなして交差する場合と同様の作用効果を発生させる態様が含まれる。
(制御系の説明)
図2は、図1に示すインクジェットヘッド洗浄装置10における制御系の概略構成を示すブロック図である。同図に示すように、インクジェットヘッド洗浄装置10は、システム制御部50によって装置各部が統括制御される。
システム制御部50は、演算装置(プロセッサ)、メモリ、及びこれらの周辺回路から構成される。
ポンプ制御部52は、システム制御部50から送出される指令信号(圧力設定値)、及び第1圧力計23の計測値、第2圧力計31の計測値に基づいて、第1ポンプ22、第2ポンプ32、動作(オンオフ、回転数等)を制御する。また、第3ポンプ17の動作(オンオフ、回転数等)を制御して、キャップ部14内の洗浄液の液量(水位)を一定に維持する。
例えば、インクジェットヘッド200のノズル開口(図4参照)を介してキャップ部14からインクジェットヘッド200の内部流路へ洗浄液が供給される際に、インクジェットヘッド200から廃液タンク24へ洗浄液を流す方向(図1の矢印線の方向)に第1ポンプ22を動作させる。
システム制御部50から送出される指令信号(圧力設定値)と、第1圧力計23の計測値が比較され、第1圧力計23の計測値(負の値、詳細後述)が圧力設定値よりも大きい場合(第1圧力計23の計測値の絶対値が指令値の絶対値よりも小さい場合)は、第1ポンプ22の回転数が上げられ、第1圧力計23の計測値が圧力設定値よりも小さい場合(第1圧力計23の計測値の絶対値が指令値の絶対値よりも大きい場合)は、第1ポンプ22の回転数が下げられる。
また、供給口252Aを介して洗浄液タンク16からインクジェットヘッド200へ洗浄液が供給される際は、洗浄液タンク16からインクジェットヘッド200へ洗浄液を流す方向(図1の矢印線の方向)に第2ポンプ32を動作させる。
システム制御部50から送出される指令信号(圧力設定値)と、第2圧力計31の計測値が比較され、第2圧力計31の計測値(正の値)が指令値よりも大きい場合は、第2ポンプ32の回転数が下げられ、第2圧力計31の計測値が指令値よりも小さい場合は、第2ポンプ32の回転数が上げられる。
さらに、第3流路15を介して洗浄液タンク16からキャップ部14へ洗浄液が供給される際は、洗浄液タンク16からキャップ部14へ洗浄液を流す方向(図1の矢印線の方向)に第3ポンプ17を動作させる。
温度調節部54は、洗浄液を加熱する加熱手段として機能する。すなわち、ヒータ及びヒータの制御回路(ドライバー)を含み、システム制御部50から送出される指令信号に基づいて、洗浄液の温度を予め設定された温度に維持する。
図2に図示したセンサ56は、洗浄液の温度を検出する温度センサが含まれる。温度センサの検出結果(洗浄液の温度情報)はシステム制御部50へ提供される。システム制御部50は、温度センサから提供された洗浄液の温度情報に基づいて、温度調節部54へ指令信号を送出する。
一般に、洗浄液の温度を高くすると、インク固化物の溶解性が高くなり、洗浄期間の短縮化、洗浄効果の向上が見込まれる。洗浄液を加熱するヒータは、キャップ部14、洗浄液タンク16に設けられていてもよいし、第2流路30、第3流路15に設けられていてもよい。複数のヒータを具備し、装置内の洗浄液に温度分布が発生しない構成が好ましい。
温度センサは、ヒータによる加熱の影響を直接受けない位置であり、ヒータの近傍位置に配置すると、環境温度の影響等による制御ばらつきの発生を抑制することができ、好ましい。
センサ56は、上述した温度センサの他に、装置各部に配置される各種センサが含まれる。例えば、洗浄液の温度を検出する温度センサ、キャップ部14内の洗浄液の水位(残量)を検出するセンサ、洗浄液タンク16内の洗浄液の水位(残量)を検出するセンサ、インクジェットヘッド200の固定の有無、固定位置を検出する位置センサ等が挙げられる。
超音波振動発生部58(超音波振動付与部)は、キャップ部14に貯留される洗浄液、又はインクジェットヘッド200内の洗浄液に対して超音波振動を付与する手段であり、超音波振動を発生させる超音波振動子、及び超音波振動子の駆動回路(ドライバー回路)を含んで構成される。
例えば、キャップ部14の外周に超音波振動子を配置し、キャップ部14を超音波振動させてキャップ部14内の洗浄液に超音波振動を付与することができる。また、キャップ部14の内部に超音波振動子を配置して、キャップ部14内の洗浄液を直接超音波振動させてもよい。
超音波振動させた洗浄液を用いることで、洗浄効果の向上、洗浄期間の短縮化が見込まれる。超音波の周波数及び出力は、ノズル面277(図1参照)など、インクジェットヘッド200を構成する部品に対して負荷(ストレス)を与えない範囲であり、より高い洗浄効果が得られる範囲とされる。
インクジェットヘッド200に吐出力を発生させる手段として圧電素子(超音波振動付与部の一例)を備える場合、圧電素子を動作させてインクジェットヘッド200内の洗浄液に超音波振動を付与することができる。
圧電素子を用いて超音波振動を発生させる態様における超音波振動発生部58は、圧電素子の駆動回路(ドライバー回路)が含まれる。圧電素子の駆動回路は、発振回路、増幅回路、及びこれらの周辺回路、メモリ等が含まれる。
表示部60は、インクジェットヘッド洗浄装置10の各種情報(エラー情報、各種パラメータの設定情報、洗浄処理実行中のステータス情報(進行状況)等)を表示する表示手段であり、ディスプレイ装置、ディスプレイドライバー、メモリ等が含まれる。
操作部62は、オペレータによる情報入力手段であり、操作部62から入力された情報はシステム制御部50へ送出される。システム制御部50は、操作部62から入力された情報に基づいて装置各部へ指令信号を送出する。操作部62の例として、キーボード、マウス、ジョイスティック等が挙げられる。タッチパネル方式のディスプレイを用いて、表示部60と操作部62とを一体構成としてもよい。
インクジェットヘッド洗浄装置10は、システムパラメータ等の各種設定が記憶されるパラメータ記憶部64、装置各部に用いられるプログラムが格納されるプログラム格納部66、各種情報の記憶手段としてのメモリ68が具備される。
インクジェットヘッド洗浄装置10は、インクジェットヘッド200の洗浄処理を実行する際に、プログラム格納部66からプログラムが読み出され、パラメータ記憶部64から各種設定値が読み出される。
インクジェットヘッド洗浄装置10は、第1ポンプ22の動作期間、第2ポンプ32の動作期間を計測する動作期間計測部としてタイマー59が具備される。また、後述する一連の工程の実行回数(繰り返し回数)を計測する実行回数計測部としてカウンター69が具備される。
タイマー59及びカウンター69は、システム制御部50を構成するプロセッサに内蔵されているものでもよい。
(インクジェットヘッドの説明)
次に、本例に示すインクジェットヘッド洗浄装置10が使用されるインクジェットヘッドについて説明する。
図3はインクジェットヘッド200の構造例を示す斜視図(部分断面図を含む図)であり、図4はインクジェットヘッド200のノズル配列の説明図、図5はインクジェットヘッド200の内部構造を示す断面図、図6は、インクジェットヘッド200を用いて構成されるマルチヘッド201のノズル面277の平面透視図である。
図3に示すように、インクジェットヘッド200は、ノズル板275のノズル面277と反対側(図3においてノズル面を下側とした場合の上側)にインク供給室232とインク循環室236等からなるインク供給ユニットを有している。
インクジェットヘッド200(マルチヘッド201、図6参照)を稼働させる際に、インク供給室232は、供給管路252を介してインクタンク(不図示)に接続され、インク循環室236は、循環管路256を介して回収タンク(不図示)に接続される。
図4ではノズル開口280の数を省略して描いているが、1個のインクジェットヘッド200のノズル板275のノズル面277には、2次元のノズル配列によって複数のノズル開口280が形成されている。
すなわち、インクジェットヘッド200は、X方向に対して角度βの傾きを有するV方向に沿った長辺側の端面と、Y方向に対して角度αの傾きを持つW方向に沿った短辺側の端面とを有する平行四辺形の平面形状となっており、V方向に沿う行方向、及びW方向に沿う列方向について、複数のノズル開口280がマトリクス配置されている。
なお、ノズル開口280の配置は、図4に図示した態様に限定されず、X方向に沿う行方向、及びX方向に対して斜めに交差する列方向に沿って複数のノズル開口280を配置してもよい。
すなわち、ノズル開口280(ノズル部281、図6参照)のマトリクス配置とは、X方向に並べた各ノズル開口280を投影させた投影ノズル列において、ノズル開口280の配置間隔(ノズル間ピッチ)が均一になる配置である。
図5に示す符号214はインク供給路、218は圧力室(液室)、216は各圧力室218とインク供給路214とをつなぐ個別供給路、220は圧力室218からノズル開口280につながるノズル連通路、226はノズル連通路220と循環共通流路228とをつなぐ循環個別流路である。
これら流路部(214,216,218,220,226,228)を構成する流路構造体210のノズル面277と反対側(図5における上側)に、振動板266が設けられる。振動板266の上には接着層267を介して、下部電極(共通電極)265、圧電体層231及び上部電極(個別電極)264の積層構造から成る圧電素子230が配設されている。
上部電極264は、各圧力室218の形状に対応してパターニングされた個別電極となっており、圧力室218ごとに、それぞれ圧電素子230が設けられている。
インク供給路214は、図3で説明したインク供給室232につながっており、インク供給路から個別供給路216を介して圧力室218にインクが供給される。描画すべき画像の画像信号に応じて、対応する圧力室218に設けられた圧電素子230の上部電極264に駆動電圧を印加することによって、圧電素子230及び振動板266が変形して圧力室218の容積が変化し、これに伴う圧力変化によりノズル連通路220を介してノズル開口280からインクが吐出される。
画像情報から生成されるドット配置データに基づいて各ノズル開口280に対応した圧電素子230の駆動を制御することにより、ノズル開口280からインク滴を吐出させることができる。用紙P(図6参照)を一定の速度でY方向に搬送しながら、その搬送速度に合わせて各ノズル開口280からのインク吐出タイミングを制御することによって、用紙上に所望の画像を記録することができる。
図示は省略するが、各ノズル開口280に対応して設けられている圧力室218は、その平面形状が概略正方形となっており、対角線上の両隅部の一方にノズル開口280への流出口が設けられ、他方に供給インクの流入口(個別供給路)216が設けられている。
なお、圧力室の形状は、正方形に限定されない。圧力室の平面形状は、四角形(菱形、長方形など)、五角形、六角形その他の多角形、円形、楕円形など、多様な形態があり得る。
先に説明したインクジェットヘッド200の「供給流路」には、図5に示すインク供給路214、圧力室218、ノズル連通路220、及び図3に示すインク供給室232が含まれる。
ノズル開口280及びノズル連通路220を含むノズル部281には、循環出口(不図示)が形成され、ノズル部281は循環出口を介して循環個別流路226と連通される。
ノズル部281のインクのうち、吐出に使用されないインクは循環個別流路226を介して循環共通流路228へ回収(循環)される。
循環共通流路228は、図5で説明したインク循環室236につながっており、循環個別流路226を通って常時インクが循環共通流路228へ回収されることにより、非吐出(非駆動)時におけるノズル部のインクの増粘が防止される。
先に説明したインクジェットヘッド200の「循環流路」には、図5に示す循環個別流路226、循環共通流路228、及び図3に示すインク循環室236が含まれる。
なお、ノズル開口280(ノズル部281)の配置は、用紙Pの幅方向について一列に配置してもよいし、二列の千鳥配置でもよい。ノズル開口280から液体を吐出させる方式として、サーマル方式、静電方式など、他の吐出方式を適用することも可能である。
図6に示すマルチヘッド201は、複数のインクジェットヘッド200を用紙Pの幅方向(X方向)に沿って一列に並べた構造を有している。インクジェットヘッド200に付した枝番号(「−」(ハイフン)の後ろに付した整数)は、i(1からnの整数)番目のヘッドモジュールであることを表している。
各インクジェットヘッド200のノズル面277には、図4に図示した複数のノズル開口280がマトリクス配置されている。
図6に図示したマルチヘッド201は、用紙Pの全幅Lmaxに対応する長さにわたって複数のノズル開口が配置されたフルライン型のインクジェットヘッド(シングルパス・ページワイドヘッド)である。
なお、本例に示すインクジェットヘッド洗浄装置10による洗浄処理は、液体の供給流路及び循環流路を具備するものであれば、用紙Pの幅に満たない短尺のシリアルヘッドの用紙Pの幅方向への走査、用紙Pの幅方向と直交する方向への用紙Pの間欠搬送を組み合わせて、用紙Pの全面に印字を行うシリアルヘッドに適用してもよい。
(フローチャートの説明)
図7は、本発明の第1実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄方法の流れを示すフローチャートである。図1に示すインクジェットヘッド洗浄装置10は、以下に説明するフローチャートが適用される。
インクジェットヘッド200を洗浄するにあたり、マルチヘッド201(図6参照)からインクジェットヘッド200が取り外される。インクジェットヘッド200は、供給口252A(図1参照)及び循環口256Aがジョイント(コネクタ)によってマルチヘッド201の供給管路252(図3参照)及び循環管路256と接続されているので、供給口252A及び循環口256Aと供給管路252及び循環管路256との接続を解除する。
マルチヘッド201から取り外されたインクジェットヘッド200は、インクが入った状態である。
次に、インクジェットヘッド200の電気回路と駆動回路基板との接続が解除される。インクジェットヘッド200の電気回路は、フレキシブル基板を介して駆動基板と接合される。フレキシブル基板を駆動回路基板から取り外して(又はフレキシブル基板をインクジェットヘッド200から取り外して)、インクジェットヘッド200の電気回路と駆動回路基板との接続が解除される。
フレキシブル基板は、駆動回路基板に搭載されたコネクタと連結されるコネクタが取り付けられる態様では、フレキシブル基板に搭載されたコネクタにカバーを取り付けることで、インクジェットヘッド200の洗浄処理の際に、フレキシブル基板に搭載されたコネクタへインク等が付着することを防止できる。
マルチヘッド201が搭載されるインクジェット記録装置の設置場所にインクジェットヘッド洗浄装置10を設置して、装置の設置場所においてマルチヘッド201から取り外されたインクジェットヘッド200の洗浄を行うことが可能である。
一方、専用の洗浄場所(洗浄工場)においてインクジェットヘッド200の洗浄処理を行うと、インクジェットヘッドの設置場所に洗浄装置が載置できないといった、洗浄装置の大きさの制約がなく効率がよい場合がある。但し、洗浄工場へインクジェットヘッド200を輸送する際に、輸送中のインクジェットヘッド200の状態の悪化の防止を考慮した梱包、輸送方法を選択する必要がある。
例えば、インクジェットヘッド200を保湿状態が維持された(保湿液が入れられた)容器に入れて、乾燥によるインクジェットヘッド200の悪化を防止することや、緩衝剤を使用して振動によるインクジェットヘッド200の故障を防ぐことなどが考えられる。
また、輸送中にインクジェットヘッド200が収納される容器に湿度センサを備えて、輸送中のインクジェットヘッド200の環境湿度を監視することや、輸送中にインクジェットヘッド200が収納される容器への衝撃を測定する衝撃センサ(ショックセンサ)を備えて、輸送中のインクジェットヘッド200に加えられる衝撃を監視することが考えられる。
さらに、ノズル面277に保護カバーを取り付けて、輸送中のノズル面277の傷付きや破損を防止すること、弁付きのチューブの使用、チューブへのクリップの取り付け、チューブの先端へのプラグの取り付けなどによるインク漏れを防止することが考えられる。
インクジェットヘッド200の洗浄方法(洗浄処理)が開始されると(図7のステップS10)、インクジェットヘッド200の内部流路のインクが洗浄液に置換される(置換工程:ステップS12)。具体的には、インクジェットヘッド洗浄装置10(図1参照)に、インクジェットヘッド200が取り付けられ(インクジェットヘッド200を固定保持する固定保持部材を用いてインクジェットヘッド200が固定され)、インクジェットヘッド200の循環口256Aに第1流路20のジョイント20Aが取り付けられ、供給口252Aに第2流路30のジョイント30Aが取り付けられ、第3ポンプ17を動作させて洗浄液タンク16からキャップ部14へ洗浄液が供給され(第1洗浄液供給工程)、インクジェットヘッド200のノズル面277を洗浄液に浸漬させる。
なお、予めキャップ部14へ洗浄液を供給しておき、キャップ部14に洗浄液が満たされた状態でインクジェットヘッド200をインクジェットヘッド洗浄装置10へ取り付けてもよい。
そして、第1ポンプ22を動作させて、ノズル部281(図5参照)からインクジェットヘッド200の内部流路へ洗浄液が供給され、ノズル部281から循環流路を介して循環口256Aへ向かう洗浄液の流れを作り出す(第1洗浄液送液工程)。また、第2ポンプ32を動作させて、供給口252Aから供給流路を介してノズル部281への洗浄液の流れを作り出す(第2洗浄液送液工程)。
ノズル部281から循環口256Aへの洗浄液の流れ、及び供給口252Aからノズル部281への洗浄液の流れによって、インクジェットヘッド200の供給流路のインク及び循環流路のインクが循環口256Aへ移動して、循環口256Aからインクジェットヘッド200の外部へ排出される。そして、インクジェットヘッド200の供給流路のインク及び循環流路のインクは洗浄液へ置き換えられる。
第1ポンプ22の圧力設定値、動作期間、及び第2ポンプ32の圧力設定値、動作期間は、インクジェットヘッド200の内部流路の流路抵抗、インクジェットヘッド200に収容される洗浄液の体積(インクジェットヘッド200の内部流路の容積)、インクジェットヘッド200の状態、洗浄液の物性、インクジェットヘッド200へ与えるダメージ等の条件によって適宜決められる。
第1ポンプ22の圧力設定値を相対的に上げると、第1ポンプ22の動作期間を相対的に短くすることができる。同様に、第2ポンプ32の圧力設定値を相対的に上げると、第2ポンプ32の動作期間を相対的に短くすることができる。
本例では、置換工程における第1ポンプ22の圧力設定値をマイナス25キロパスカル、第1ポンプ22の動作期間を3分、第2ポンプ32の圧力設定値を20キロパスカル、第2ポンプ32の動作期間を3分としている。
ここで、圧力設定値の「プラス(正)」は、インクジェットヘッド200へ液体を流入させる圧力の方向を意味し、圧力設定値の「マイナス(負)」は、インクジェットヘッド200から液体を排出させる圧力の方向を意味している。すなわち、インクジェットヘッド200を基準として、インクジェットヘッド200へ液体を流入させる圧力の方向が「プラス」とされ、インクジェットヘッド200から液体を排出させる圧力の方向が「マイナス」とされる。
先に説明したように、インク循環室236に設けられるフィルタ236Aには穴が形成されているので、ノズル部(図5に符号281を付して図示)から循環口256Aまでの流路抵抗値は、供給口252Aからノズル部までの流路抵抗値未満となっている。
したがって、第1ポンプ22の圧力設定値の絶対値を、第2ポンプ32の圧力設定値の絶対値以上とすることで、単位時間あたりに循環口256Aから排出される洗浄液の体積が、単位時間あたりに供給口252Aから流入されるインクの体積を超えるので、単位時間あたりに循環口256Aから排出されるインクから単位時間あたりに供給口252Aからインクジェットヘッド200へ流入される洗浄液の体積を減算した体積の洗浄液が、単位時間にキャップ部14からノズル開口(図5に符号280を付して図示)を介してインクジェットヘッドの内部(ノズル部)へ吸い込まれる。
さらに、第1ポンプ22の圧力設定値の絶対値を、第2ポンプ32の圧力設定値の絶対値を超える値とすることで、第1ポンプ22の圧力設定値の絶対値と第2ポンプ32の圧力設定値の絶対値とを同じ値にした場合に比べて、ノズル部からインクジェットヘッド200の内部へ吸い込まれる洗浄液の単位時間あたりの体積を増やすことができ、ノズル部のインクが効率よく洗浄液へ置換され、ノズル部の洗浄における高い洗浄効果を得ることができる。
さらにまた、第1ポンプ22の圧力設定値の絶対値から第2ポンプ32の圧力設定値の絶対値を減算した値を相対的に大きくすることで、単位時間あたりにノズル部からインクジェットヘッド200の内部へ吸い込まれる洗浄液の体積を相対的に増加させることができる。
本例では、第1ポンプ22の圧力設定値の絶対値が、第2ポンプ32の圧力設定値の絶対値の1.25倍としている。インクジェットヘッド200から排出させる液体の圧力(第1ポンプ22の圧力設定値)と、インクジェットヘッド200へ流入する液体の圧力(第2ポンプ32の圧力設定値)との圧力差が相対的に小さい場合に、ノズル部からの液体の吸い込み量が相対的に少なくなるので、インクジェットヘッド200から排出させる液体の圧力と、ノズル部からの液体の吸い込み量としてある程度の量を確保するという観点から、インクジェットヘッド200へ流入する液体の圧力との圧力差をある程度大きくしておく必要がある。
そこで、ノズル部からの効率のよい洗浄液の吸い上げの観点、インクジェットヘッド200の内部流路を通過する洗浄液の流速が洗浄に適した一定以上の流速となる観点から、第1ポンプ22の圧力設定値の絶対値を第2ポンプ32の圧力設定値の絶対値の1倍を超え3倍以下とする態様が好ましい。
置換工程において、キャップ部14内の洗浄液が減少して、予め決められた下限値以下になると、第3ポンプ17を動作させて洗浄液タンク16からキャップ部14へ洗浄液が供給される。
洗浄液は、異物除去性能(例えば、インク固化物を溶解させる性能)がより高いものが好ましい。但し、異物除去性能が高い洗浄液がインクと接触した際に凝集等が発生する場合は、インクから緩衝液(インクと接触しても凝集等が発生しない性質の液体、例えば、洗浄液の濃度を下げた液体(洗浄液を希釈した液体))に置換し(緩衝液置換工程)、緩衝液から洗浄液に置換される(洗浄液置換工程)。
置換工程(ステップS12)によって、インクジェットヘッド200の内部流路のインクが洗浄液に置換されると、第2ポンプ32を停止させ、ノズル部281の洗浄が実行される(ノズル部洗浄工程:ステップS14)。
ノズル部洗浄工程では、第1ポンプ22を動作させてノズル部281から循環口256Aへ向かう洗浄液の流れによってノズル部281に付着した異物が除去される。ノズル部洗浄工程における第1ポンプ22の圧力設定値、動作期間は、インクジェットヘッド200の内部流路の流路抵抗、インクジェットヘッド200の内部流路の容積、インクジェットヘッドの状態(汚れの程度)によって適宜設定される。また、ノズル部洗浄工程洗浄液に超音波振動を付加する超音波振動付加工程が含まれていてもよい。
本例では、ノズル部洗浄工程における第1ポンプ22の圧力設定値はマイナス50キロパスカル以上マイナス20キロパスカル以下とされる。また、第1ポンプ22の動作期間の設定値は1分以上10分以下とされる。特に、インクジェットヘッド200の吐出状態が悪い場合(汚れている場合)は、第1ポンプ22の圧力設定値はマイナス100キロパスカル以上マイナス50キロパスカル未満の範囲で適宜調整される。
但し、第1ポンプ22の圧力設定値がマイナス50キロパスカル以下にされると、インクジェットヘッドに与えられるダメージが大きくなる。そこで、第1ポンプ22の動作期間がより短期間に設定される。第1ポンプ22の圧力設定値がマイナス100キロパスカルに設定される場合は、第1ポンプ22の動作期間は30秒以下に設定される。
このようにして、インクジェットヘッドの吐出状態に応じて、第1ポンプ22の圧力設定値、動作期間が設定される。
ノズル部洗浄工程において、キャップ部14内の洗浄液が減少して、予め決められた下限値以下になると、第3ポンプ17を動作させて洗浄液タンク16からキャップ部14へ洗浄液が供給される。
次に、インク固化物を溶解させるインク固化物溶解工程(ステップS16)が実行される。インク固化物溶解工程では、第1ポンプ22及び第2ポンプ32を停止させて洗浄液の流れを停止させ、ノズル部281、循環流路(供給流路)に付着したインク固化物を洗浄液に溶解させる。
本例では、ノズル部洗浄工程(ステップS14)において第2ポンプ32を停止させているので、ノズル部281に対してノズル部洗浄工程の実行中に、供給流路に対してインク固化物溶解工程(ステップS16)が実行されている。
インク固化物溶解工程の実行期間は、ノズル部281が汚れている場合には相対的に長く設定され、ノズル部281の汚れが軽度の場合には、相対的に短く設定される。また、循環流路、供給流路の汚れの程度を加味してインク固化物溶解工程の実行期間を設定するとよい。
インク固化物溶解工程の実行期間は、数分から1日(24時間)程度に設定することができる。本例では、ノズル部281及び循環流路に対するインク固化物溶解工程の実行期間は5分に設定される。
次に、異物排出工程(ステップS18)が実行される。異物排出工程では、第1ポンプ22及び第2ポンプ32を動作させて、ノズル部281、供給流路、循環流路から除去された異物を循環口256Aから排出させる。
異物排出工程では、すでに洗浄液に取り込まれている異物(洗浄液に溶解している物質、洗浄液に浮遊している物質)を洗浄液の流れによって循環口256Aへ移動させるので、第1ポンプ22の圧力設定値、第2ポンプ32の圧力設定値を置換工程における第1ポンプ22の圧力設定値以上、第2ポンプ32の圧力設定値以下に設定することができる。
本例では、異物排出工程における第1ポンプ22の圧力設定値はマイナス25キロパスカル(置換工程における第1ポンプ22の圧力設定値と同じ設定値)、異物排出工程における第2ポンプ32の圧力設定値は20キロパスカル(置換工程における第2ポンプ32の圧力設定値と同じ設定値)とされる。
また、異物排出工程における第1ポンプ22の動作期間、第2ポンプ32の動作期間は、インクジェットヘッド200に収容される洗浄液の体積によって設定される。すなわち、インク固化物溶解工程において、インクジェットヘッド200のノズル部281及び内部流路に収容されている洗浄液をすべて排出させることで、ノズル部洗浄工程において除去された異物、インク固化物溶解工程によって洗浄液に溶解させたインクを、インクジェットヘッド200の外部へ排出させることができる。
本例では、第1ポンプ22の動作期間は5分、第2ポンプ32の動作期間は5分に設定される。なお、第2ポンプ32の動作期間は第1ポンプ22の動作期間以下でよい(第1ポンプ22の動作中に第2ポンプ32を停止させてもよい)。
異物排出工程が実行されると、ノズル部洗浄工程(ステップS14)、インク固化物溶解工程(ステップS16)、及び異物排出工程(ステップS18)の一連の工程の処理回数が、予め設定された設定回数に達したか否かが判断される(処理回数判断工程:ステップS20)。
ステップS20において、予め設定された設定回数に満たないと判断されると(No判定)、ステップS14に進み、予め設定された設定回数に達するまでノズル部洗浄工程、インク固化物溶解工程、及び異物排出工程の一連の工程が実行される。
一方、ステップS20において、予め設定された設定回数に達したと判断されると(YES判定)、ステップS22に進み、インクジェットヘッド200の洗浄処理は終了される。
洗浄処理を行う前に、インクジェットヘッド200の状態を確認する工程(前検査工程)を含む態様が好ましい。前検査工程を含む態様によれば、インクジェットヘッド200の洗浄前の状態に適した洗浄条件を設定することができる。
前検査工程の例として、印字検査(インクジェットヘッド200の吐出状態の検査)が挙げられる。洗浄処理前にインクジェットヘッド200の吐出状態を把握することで、第1ポンプ22の圧力設定値、動作期間、第2ポンプ32の圧力設定値、動作期間などの設定を最適化することが可能である。
印字検査には、インクジェットヘッド200に検査用の駆動電圧を供給する検査用駆動電圧供給部、インクジェットヘッド200から吐出させたインクを受ける検査用インク受容体、検査用インク受容体に付着したインク(ドット、ライン等)の位置、形状等を測定するインク測定部を具備する印字検査装置が適用される。
前検査工程に適用可能な検査手法として、光学顕微鏡を用いたノズル面277の観察が挙げられる。シリコンによってノズル板275(図5参照)が形成されているインクジェットヘッドでは、赤外線顕微鏡を用いたノズル部281、及び内部流路の観察が挙げられる。
さらに、X線を透過させる材料でノズル板275が形成されている場合には、X線を用いたインクジェットヘッド200のノズル部281、及び内部流路の観察が挙げられる。
インクジェットヘッド200の吐出異常の発生ノズル数が相対的に多い場合は、第1ポンプ22の圧力設定値は相対的に小さくされ、第2ポンプ32の圧力設定値は相対的に大きく設定され、第1ポンプ22の動作期間、第2ポンプ32の動作期間は相対的に長く設定される。
一方、インクジェットヘッド200の吐出異常の発生ノズル数が相対的に少ない場合は、第1ポンプ22の圧力設定値は相対的に大きくし、第2ポンプ32の圧力設定値は相対的に小さく設定され、第1ポンプ22の動作期間、第2ポンプ32の動作期間は相対的に短く設定される。
洗浄処理後にインクジェットヘッド200の状態を確認する工程(後検査工程)を含む態様が好ましい。前検査工程の検査結果と後検査工程の検査結果とを照合して、洗浄が十分であるか、洗浄条件の設定が適切であるかを判断することができる。
(作用効果の説明)
上記の如く構成されたインクジェットヘッド洗浄装置10、及びインクジェットヘッド洗浄方法によれば、ノズル部281と連通される循環流路を具備し、循環流路を介してノズル部281と連通される循環口256Aを具備する構造を有するインクジェットヘッド200のノズル部281を洗浄する際に、ノズル部281(ノズル開口280)から循環流路を介して循環口256Aへ洗浄液を流し、循環口256Aから洗浄液を排出させるので、仮に、循環流路に異物が残留してしまった場合でも、インクジェットヘッド200の使用状態(ノズル開口280からインクを吐出させる状態)において、循環流路はノズル部281から循環口256Aへ向かうインクの流れが発生するので、循環流路に残留した異物がノズル部281へ戻ることがない。
したがって、循環流路に残留した異物がノズル部281へ移動したことに起因する吐出異常の発生が回避される。
超音波振動させた洗浄液を用いることで、洗浄効率を向上させることができ、洗浄処理に要する期間を短縮化することができる。キャップ部14に洗浄液が供給された後にキャップ部14の洗浄液に超音波振動を付与してもよいし、インクジェットヘッド200内に洗浄液を供給した後に、インクジェットヘッド200に具備される圧電素子230(図5参照)を用いて、インクジェットヘッド200内の洗浄液に超音波振動を付与してもよい。
洗浄液に超音波振動を付与する期間は、キャップ部14又はインクジェットヘッド200へ洗浄液が供給された後、洗浄液が排出されるまでの任意の期間とすることができる。
一般に、洗浄液の温度が高いほど、洗浄液のインク固化物を溶解させる能力が高くなるので高い洗浄効果を得ることができる。したがって、洗浄液が接触する部材に影響を与えない範囲で洗浄液の温度を高くすることが好ましい。
インクジェットヘッド200の外側面(ノズル面277など)に付着した汚れ(インク等)を予め除去しておくことで、インクジェットヘッド200の外側面に付着した汚れが洗浄液に混入し、洗浄液の汚れがノズル部281(インクジェットヘッド200の内部流路)に入り込むことが防止される。
また、キャップ部14内の洗浄液の正常状態を維持するために、フィルタ18を通してキャップ部14へ洗浄液が供給される、キャップ部14から洗浄液をオーバーフローさせる、キャップ部14とインクジェットヘッド200(ノズル面277)との距離を調整してキャップ部14とインクジェットヘッド200(ノズル面277)との隙間をなくす、などの対応が好ましい。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について説明する。以下に説明する第2実施形態において、第1実施形態と同一又は類似する部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。また、以下の説明において説明を省略した構成は、第1実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄装置10の構成が適用可能である。
(全体構成の説明)
図8は、第2実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄装置10Aの全体構成図である。同図に示すインクジェットヘッド洗浄装置10Aは、図1に示すインクジェットヘッド洗浄装置10に対して、洗浄液の置換液として機能する純水が貯留される純水タンク70(置換液供給部の一例)、第2流路30に設けられる切換弁72(切換部)、洗浄液タンク16と連通される第4流路74、及び純水タンク70と連通される第5流路76(置換液供給部の一例)が追加される。
また、第2流路30に第3流路15が接続される。第2流路30は他方の端に切換弁72が取り付けられ、第3流路15との接続部と切換弁72との間にフィルタ34が配置されている。フィルタ34は、第2流路30及び第3流路15のフィルタを兼用している。
切換弁72は、制御信号に基づいて連通させるポートが切り換えられる三方弁が適用される。切換弁72は、コモンポート72Aに第2流路30の他方の端が接続され、第1ポート70Bに第4流路74の一方の端が接続され、第2ポート72Cに第5流路76の一方の端が接続される。切換弁72は、第2流路30と第4流路74とを連通させるか、第2流路30と第5流路76とを連通させるかを切り換える手段として機能する。
第2流路30と第4流路74とを連通させると、第2流路30へ洗浄液タンク16から洗浄液が供給され、第2流路30と第5流路76とを連通させると、第2流路30へ純水タンク70から純水が供給される。
(制御系の説明)
図9は、図8に示すインクジェットヘッド洗浄装置10Aにおける制御系の概略構成を示すブロック図である。図9に示すインクジェットヘッド洗浄装置10Aの制御系は、図2に示すインクジェットヘッド洗浄装置10の制御系に対して、バルブ制御部78が追加されている。
バルブ制御部78は、システム制御部50から送出される指令信号に基づいて切換弁72の動作を制御する。すなわち、第2流路30(図8参照)を介してインクジェットヘッド200の供給口252A、及びノズル開口280(図5参照)からインクジェットヘッド200の内部流路へ洗浄液が供給される場合は、コモンポート72Aと第1ポート70Bとを連通させ、インクジェットヘッド200の内部流路へ純水が供給される場合は、コモンポート72Aと第2ポート72Cとを連通させる。
(フローチャートの説明)
図10は、第2実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄方法の流れを示すフローチャートである。図10に示すフローチャートでは、図7に示すフローチャートに対して、処理回数確認工程(ステップS20)の後であり、終了工程(ステップS22)の前に、置換液置換工程(ステップS24)が追加されている。
インクジェットヘッド200のノズル部281、及び内部流路に洗浄液が残留した状態でインクジェットヘッド200をマルチヘッド201に取り付けると、マルチヘッド201が搭載されるインクジェット記録装置に洗浄液が流出してしまう。
インクジェット記録装置の内部(例えば、記録媒体を搬送する搬送部)への洗浄液の流出が問題になる場合は、インクジェット記録装置の内部へ流出しても問題とならない(洗浄液が付着した部材に破損等が発生しない)性質を有する液体である、純水、インク等の置換液に洗浄液が置換される。
また、インクジェット記録装置のインクに洗浄液が混入すると、インクの色変化や、物性値の変動によりインク吐出に影響するある場合がある。このような問題を起こさない性質を有する液体である置換液に洗浄液が置換される。
すなわち、図10のステップS20において、一連の処理回数が設定回数に達したと判断されると(YES判定)、ステップS24(置換液置換工程)に進む。ステップS24では、切換弁72(図8参照)を動作させて第5流路76と第2流路30とを連通させ、第2ポンプ32及び第3ポンプ17を動作させて、純水タンク70からインクジェットヘッド200のノズル部281(図5参照)、及び内部流路へ純水が供給される。
また、第1ポンプ22を動作させて、インクジェットヘッド200のノズル部281、及び内部流路の洗浄液を廃液タンク24へ排出させる。第1ポンプ22、第2ポンプ32、及び第3ポンプ17を一定期間動作させると、インクジェットヘッド洗浄装置10のノズル部281、及び内部流路の洗浄液は純水に置換される。
第1ポンプ22の動作条件(圧力設定値、動作期間)、及び第2ポンプ32の動作条件は、インクジェットヘッド200の内部流路の流路抵抗、インクジェットヘッド200の内部流路の容積に基づいて決められる。本例では、第1ポンプ22の圧力設定値はマイナス25キロパスカル、第2ポンプ32の圧力設定値は20キロパスカルに設定される。
また、第1ポンプ22の動作期間、及び第2ポンプ32の動作期間は以下のとおりに設定される。まず、第1ポンプ22、及び第2ポンプ32を5分間動作させる。次に、第2ポンプ32を停止させて第1ポンプ22のみを5分間動作させる。
次に、第1ポンプ22、及び第2ポンプ32を5分間動作させ、第2ポンプ32を停止させて第1ポンプ22のみを5分間動作させる。その後、第2ポンプ32の停止を維持して第1ポンプ22を5分間停止させる。第1ポンプ22、及び第2ポンプ32を停止させている期間において純水のよどみ部分を拡散させる。
その後、第1ポンプ22、及び第2ポンプ32を5分間動作させ、第2ポンプ32を停止させて第1ポンプ22のみを5分間動作させ、第1ポンプ22、及び第2ポンプ32を5分間動作させ、第1ポンプ22、及び第2ポンプ32を停止させる。
置換液置換工程が終了して、インクジェットヘッド200のノズル部281及び内部流路の洗浄液が純水に置換されると、インクジェットヘッド洗浄処理は終了される(ステップS22)。
置換液置換工程において、キャップ部14内の純水が減少して、予め決められた下限値以下になると、第3ポンプ17を動作させて純水タンク70からキャップ部14へ純水が供給される。
本例では、洗浄液の置換液として純水を例示したが、置換液は、インク、インクの溶媒成分など、インクジェット記録装置の内部へ流出しても問題とならない液体であればよい。
(作用効果の説明)
第2実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄装置10A、及びインクジェットヘッド洗浄方法によれば、洗浄液を用いた洗浄の後に洗浄液が純水などの置換液に置換されるので、洗浄処理後のインクジェットヘッド200がマルチヘッド201に取り付けられ、インクジェット記録装置に搭載された後に、装置内に流出すると問題が発生する洗浄液の装置内への流出が防止される。また、置換液が装置内に流出しても問題が発生しない。
〔第3実施形態〕
(全体構成の説明)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図11は第3実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄装置に適用される気体供給装置(乾燥部の一例)の接続例を示す説明図であり、図12は気体供給装置の他の接続例を示す説明図であり、図13は加熱による乾燥処理を模式的に図示した説明図である。
以下に説明する第3実施形態において、第1実施形態及び第2実施形態と同一又は類似する部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。また、以下の説明において説明を省略した構成は、第1実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄装置10(インクジェットヘッド洗浄方法)の構成、又は第2実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄装置10A(インクジェットヘッド洗浄方法)の構成が適用可能である。
第3実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄装置10B(インクジェットヘッド洗浄方法)では、インクジェットヘッド200のノズル部281(図5参照)及び内部流路に乾燥処理が施される。
図11に示すインクジェットヘッド洗浄装置10Bは、洗浄液を用いてインクジェットヘッド200を洗浄する構成に加えて、気体供給装置80、気体供給装置80とインクジェットヘッド200(供給口252A)とを接続させる気体供給流路82、インクジェットヘッド200の循環口256Aに接続される気体排出流路84、及び気体排出流路84に設けられる気体排出ポンプ86、第3圧力計85が具備される。
また、図11では図示を省略するが、インクジェットヘッド洗浄装置10Bは、図1又は図8に示した洗浄液を用いてインクジェットヘッド200のノズル部281、及び内部流路を洗浄する構成が具備される。
洗浄液を用いた洗浄がされ、洗浄液が置換液へ置換されると、インクジェットヘッド200から置換液が排出され、キャップ部14、第1流路20、及び第2流路30がインクジェットヘッド200から取り外される。
そして、インクジェットヘッド200の供給口252Aに気体供給流路82(ジョイント82A)が取り付けられ、インクジェットヘッド200の循環口256Aに気体排出流路84(ジョイント84A)が取り付けられ、さらに、気体供給用キャップ90をノズル面277に密着させる。
気体供給装置80を動作させて気体供給流路82へ気体を送り出し、気体排出ポンプ86を動作させて負圧(インクジェットヘッド200のノズル部281、及び内部流路の圧力を基準とする負圧)を発生させると、気体供給装置80から送り出された気体は、供給口252Aからインクジェットヘッド200のノズル部281、及び内部流路へ供給され、インクジェットヘッド200のノズル部281、及び内部流路に供給された気体は、循環口256A、気体排出流路84を介してインクジェットヘッド200の外部へ排出される。
図11の気体供給流路82の上側に図示した矢印線、及び気体排出流路84の上側に図示した矢印線は、気体の流れ方向を表している。
気体供給装置80から送り出された気体によって、インクジェットヘッド200のノズル部281、及び内部流路の湿気が除去される。気体供給装置80からインクジェットヘッド200へ供給される気体の一例として、ドライエア(乾燥気体)、窒素が挙げられる。
ドライエアを供給する気体供給装置80の例として、空気(大気)を乾燥させる(除湿する)乾燥部、送風ファン、送付口を含む構成が挙げられる。窒素を供給する気体供給装置80の例として、窒素が貯留される窒素タンク、送風ファン、送付口、風向調整用のルーバーを含む構成が挙げられる。
(他の態様の説明)
図12に示すインクジェットヘッド洗浄装置10Cは、ノズル面277(ノズル開口280(図5参照))からインクジェットヘッド200のノズル部281、及び内部流路へ気体を供給し、供給口252A、及び循環口256Aから気体を排出させる構成を有している。
すなわち、図12に示すインクジェットヘッド洗浄装置10Cは、気体供給装置80に気体供給流路82Bの一方の端が接続され、気体供給流路82Bの他方の端に気体供給用キャップ90が接続される。気体供給流路82Bには加圧ポンプ86A、第4圧力計85Aが設けられる。
インクジェットヘッド200の循環口256Aには第1気体排出流路84B(ジョイント84D)が接続され、インクジェットヘッド200の供給口252Aには第2気体排出流路84C(ジョイント84E)が接続される。
加圧ポンプ86Aを動作させると、気体供給流路82B、第1気体排出流路84B、及び第2気体排出流路84Cに矢印線で示す方向の気体の流れが生成される。気体供給装置80から送り出された気体は、ノズル面277(ノズル開口280(図5参照))からインクジェットヘッド200のノズル部281、及び内部流路へ供給され、インクジェットヘッド200のノズル部281、及び内部流路から、循環口256A(第1気体排出流路84B)、及び供給口252A(第2気体供給流路82C)を介して排出される。
図11に示すインクジェットヘッド洗浄装置10Bの構成と、図12に示すインクジェットヘッド洗浄装置10Cの構成とを組み合わせて、供給口252Aから循環口256Aへの気体の流れと、ノズル部281から循環口256A(供給口252A)への気体の流れとを選択的に生成する構成とすることが可能である。
図11に示すインクジェットヘッド洗浄装置10Bの構成と、図12に示すインクジェットヘッド洗浄装置10Cの構成とを組み合わせた場合には、気体排出流路84から第1気体排出流路84Bを分岐させ、第1気体排出流路84Bに制御弁(図14に符号98を付して図示)が取り付けられる。
また、気体供給流路82から第2気体排出流路84Cが分岐され、第2気体排出流路84Cに制御弁(図14に符号98を付して図示)が取り付けられる。
図1、図8に示す第1流路20、第1ポンプ22などが洗浄液、気体の両方を使用することができるものであれば、図1、図8に示す第1流路20、第1ポンプ22等と、図11に示す気体排出流路84、気体排出ポンプ86等とを兼用することができる。
図1、図8に示す第1流路20、第1ポンプ22等と、図11に示す気体排出流路84、気体排出ポンプ86等が兼用される態様では、第2流路30を分岐させて気体供給装置80と接続させ、第3流路15を分岐させて気体供給装置80と接続させる。
(加熱による乾燥処理の説明)
次に、洗浄液を用いた洗浄後のインクジェットヘッド200に対する加熱による乾燥処理について説明する。
図13に示すように、インクジェットヘッド200をオーブン92(置換液供給部の一例、加熱装置)の中に入れ、インクジェットヘッド200に対して加熱処理を施して、インクジェットヘッド200のノズル部281(図5参照)及び内部流路を乾燥させる。
オーブン92の乾燥条件(温度、相対湿度、動作期間等)は、インクジェットヘッド200の乾燥状態を考慮して適宜決められる。本例におけるオーブン92の乾燥条件は、温度が40℃、相対湿度が10%(RH)以下、動作期間が24時間とされる。
(他の乾燥処理の説明)
気体を用いた乾燥処理、加熱による乾燥処理の他に、チャンバーの内部圧力を大気圧未満(減圧(真空)状態)として、インクジェットヘッド200に対して真空乾燥を施すことも可能である。また、複数の異なる乾燥処理を適宜組み合わせて、一連の乾燥処理とすることも可能である。
(制御系の説明)
図14は、第3実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄装置10B,10Cの制御系の概略構成を示すブロック図である。図14中、図2、図9と同一又は類似する部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図14に示すように、システム制御部50の指令信号に基づいて、乾燥装置94の動作が制御される。図14に示す乾燥装置94は、図11、図12に示す気体供給装置80、図13に示すオーブン92、不図示の真空チャンバーが含まれる。
図14に示すポンプ96は、図1、図8に示す第1ポンプ22、第2ポンプ32、第3ポンプ17、及び図11に示す気体排出ポンプ86、図12に図示した加圧ポンプ86Aが含まれる。
また、図14に示すバルブ98は、図8に示す切換弁72、図11に示すインクジェットヘッド洗浄装置10Bの構成と、図12に示すインクジェットヘッド洗浄装置10Cの構成とを組み合わせた態様における、第1気体排出流路84B、及び第2気体供給流路82Cに取り付けられる不図示の制御弁が含まれる。
(フローチャートの説明)
図15は、第3実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄方法のフローチャートである。図15中、図7及び図10と同一又は類似する部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図15に示すフローチャートでは、図10の置換液置換工程(ステップS24)の後であり、終了工程(ステップS22)の前に乾燥工程(ステップS26)が追加されている。
ステップS24において、洗浄液が純水に置換されると乾燥処理工程が実行される。乾燥処理工程では、まず、供給口252A(図11参照)から気体を供給して、インクジェットヘッド200の内部流路に収容されている純水を循環口256Aから排出させる。
インクジェットヘッド200の内部流路に収容されている純水を排出させる際の気体排出ポンプ86の圧力設定値は30キロパスカルとされ、気体排出ポンプ86の動作期間は5分とされる。
次に、ノズル面277(図12参照)から気体を供給して、ノズル部281(図5参照)に収容される純水を循環口256Aから排出させる。ノズル部281に収容される純水を排出させる際の加圧ポンプ86Aの圧力設定値は30キロパスカルとされ、加圧ポンプ86Aの動作期間は5分とされる。
次に、ノズル部281へ気体が供給される。ノズル部281へ気体が供給される際の加圧ポンプ86Aの圧力設定値は30キロパスカルとされ、加圧ポンプ86Aの動作期間は20分とされる。
その後、インクジェットヘッド200のノズル部281のへの気体の供給が継続され、さらに、インクジェットヘッド200の供給口252Aから内部流路へ気体が供給される。供給口252Aから内部流路へ気体が供給される際の気体排出ポンプ86の圧力設定値、加圧ポンプ86Aの圧力設定値は30キロパスカルとされ、気体排出ポンプ86の動作期間、加圧ポンプ86Aの動作期間は60分とされる。
気体を用いた乾燥処理の後に、インクジェットヘッド200をオーブン92(図13参照)に入れ、加熱による乾燥処理が施される。一連の乾燥処理が終了されると、ステップS22に進み、インクジェットヘッド200の洗浄処理は終了される。
(作用効果の説明)
第3実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄装置10B,10C、及びインクジェットヘッド洗浄方法によれば、洗浄液を用いた洗浄処理後にインクジェットヘッド200のノズル部281、及び内部流路を乾燥させることで、洗浄液を用いた洗浄処理後のインクジェットヘッド200の長期間の保管が可能である。
〔ポンプを用いた送液の他の態様の説明〕
図16は、ポンプを用いた送液の他の態様の説明図である。ポンプ(図1に示す第1ポンプ22等)による送液は、ポンプの中に液体を通過させる構成であり、直接ポンプが用いられている。一方、図16に示す構成では、ポンプ32A(図1の第2ポンプ32、第3ポンプ17に相当する構成)を用いて洗浄液タンク16の内部を加圧して(ポンプ32Aの中に洗浄液を通過させずに)、洗浄液タンク16から洗浄液を送り出している。
なお、図16では、第2流路30に第2圧力計31が配置される態様を例示しているが、ポンプ32Aと洗浄液タンク16との間に第2圧力計31が配置されてもよい。
洗浄液タンク16から第2流路30へ洗浄液を送る場合は制御弁33が開かれ、洗浄液タンク16から第3流路15へ洗浄液を送る場合は制御弁19が開かれる。
図16に示すポンプ32Aの加圧方式は、タンクが接続される流路に対して適宜適用することが可能である。
〔第4実施形態〕
(全体構成の説明)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。図17は、第4実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄方法(装置)の説明図である。図17中、図1から図16に示した部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。また、図17では、インクジェットヘッド200の一部の図示が省略されている。
以下に説明するインクジェットヘッド洗浄方法では、マルチヘッド201がインクジェット記録装置(不図示)に搭載された状態で、マルチヘッド201を構成するインクジェットヘッド200の洗浄が実行される。
図17に示すマルチヘッド201は、インクジェットヘッド200の供給管路252が供給管202と接続され、循環管路256が回収管203と接続される。インクジェットヘッド200は、供給管路252、及び循環管路256の取り外しが可能である。
供給管路252、及び循環管路256は、インクジェットヘッド200との接続部分を閉じることが可能な構造を有しており、インクジェットヘッド200が取り外された際のインク漏れを防止できる。なお、インクジェットヘッド200を取り外す際には、インクの循環を停止させる。
洗浄対象のインクジェットヘッド200は、供給管路252、及び循環管路256が取り外され、インクジェットヘッド洗浄装置(図1、8等参照)が取り付けられ、洗浄処理が実行される。
洗浄処理は、第1実施形態から第3実施形態に示したインクジェットヘッド洗浄装置、方法(図13に図示したオーブン92を用いた加熱乾燥、不図示の真空乾燥を除く)が適用されるので、ここでは説明を省略する。
図17に符号204を付して一点破線により図示した供給管路252、及び循環管路256の位置に洗浄装置を取り付ける構造を備える場合には、マルチヘッド201からインクジェットヘッド200を取り外すことなく、インクジェットヘッド200の洗浄処理が実行可能である。
図18は、供給管路252、及び循環管路256に設けられたインクジェットヘッド洗浄装置への取付構造の一例を示す説明図である。同図に示すインクジェットヘッド洗浄装置への取付構造は、供給管路252に取り付けられた分岐管252B、弁252C、循環管路256に取り付けられた分岐管256B、弁256Cを含んで構成される。
例えば、図1のインクジェットヘッド洗浄装置10を取り付ける場合は、図18の弁252C,256Cを閉じ、分岐管252Bに図1の第2流路30が接続され、図18の分岐管256Bに図1の第1流路20が接続される。
図19(a)は、マルチヘッド201に保湿用キャップ206が装着された状態を示す模式図であり、図19(b)は、インクジェットヘッド200に洗浄用キャップ207が装着された状態を示す模式図である。
また、図20は、図19(b)に示す洗浄用キャップ207が装着できないマルチヘッドに適用される洗浄用キャップ207がインクジェットヘッド200に装着された状態を示す模式図である。
インクジェットヘッド200の洗浄処理は、印刷処理実行前、印刷処理待機中、段取り替え中、印刷処理実行後に実行される。そうすると、図19(a)に示すように、マルチヘッド201は保湿用キャップ206が装着されている。
そこで、インクジェットヘッド200の洗浄処理が実行される際に、保湿用キャップ206をマルチヘッド201から取り外し、図19(b)に示す洗浄用キャップ207がインクジェットヘッド200のノズル面277に装着される。
一方、洗浄非対象のインクジェットヘッド200のノズル面277には、保湿用キャップ208が装着される。保湿用キャップ208に代わり、インクに対する耐久性を有するシートをインクジェットヘッド200のノズル面277に張り付けてもよい。例えば、インクに対する耐久性を有するシートとして、ポリイミド製のシートを適用することができる。
マルチヘッド201から保湿用キャップ206を取り外す際に、マルチヘッド201を移動させてもよいし、保湿用キャップ206を移動させてもよい。
図20は、洗浄用キャップの他の態様の説明図である。同図に示す洗浄用キャップ207Aは、マルチヘッド201において隣接するインクジェットヘッド200との間隔が狭く、ノズル面の外周よりも外側へ突出した形状(サイズ)の洗浄用キャップの取り付けが困難な場合に使用される。
図20に示す洗浄用キャップ207Aは、ノズル面277の内側に収納される形状(サイズ)を有している。洗浄用キャップ207Aのノズル面277と接触する部分(例えば、縁部)には、ノズル面277を傷付けることがない柔らかい材料(例えば、耐薬品性が高いシリコーンゴム)が適用される。
本例に示すインクジェットヘッド洗浄装置及び方法は、複数のマルチヘッド201(例えば、色ごとのマルチヘッド)を備える装置にも適用可能である。
洗浄処理中は装置を稼働させることができないので、インクジェットヘッド200(マルチヘッド201)の乾燥を防止する必要がある。そこで、ポンプの圧力設定値を上げる、乾燥工程を省略するなどにより処理期間の短縮化を図り、装置の停止期間を短くすることが好ましい。
〔洗浄液の説明〕
本例に示すインクジェットヘッド洗浄装置及び方法に適用される洗浄液は、水溶性有機溶剤、塩基性化合物、及びその他の添加物を含有する。洗浄液の具体例として、以下の組成が挙げられる。
ジエチレングリコールモノブチルエーテル:25.0質量パーセント
ジエチレングリコール:10.0質量パーセント
イミダゾール:0.5質量パーセント
ベンゾトリアゾール:0.2質量パーセント
コロイダルシリカ:0.2質量パーセント
イオン交換水:残部
なお、本例に示すインクジェットヘッド洗浄装置及び方法に適用される洗浄液は上記の例に限定されず、使用されるインクに対応して含有される物質の変更、追加、削除が可能である。洗浄液が変更された場合には、洗浄処理に適用される条件、パラメータが適宜変更される。
本明細書では、グラフィック用途のインクジェットヘッド200の洗浄を例示したが、グラフィック用途のインクジェットヘッド(マルチヘッド)以外にも、機能性液体(金属インク等)を吐出させる工業用途のインクジェットヘッドの洗浄にも本発明を適用することが可能である。
以上説明したインクジェットヘッド洗浄装置及び方法は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更、追加、削除をすることが可能である。また、上述した各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
〔本明細書が開示する発明〕
上記に詳述した発明の実施形態についての記載から把握されるとおり、本明細書は少なくとも以下に示す発明を含む多様な技術思想の開示を含んでいる。
(第1態様):ノズル開口が形成されたノズル面、ノズル開口を含むノズル部、ノズル部と連通される循環流路、循環流路と連通される循環口、ノズル部へ液体を供給する供給流路、供給流路と連通される供給口を具備するインクジェットヘッドを洗浄するインクジェットヘッド洗浄装置であって、インクジェットヘッドのノズル面を浸漬させる洗浄液が溜められるキャップ部と、インクジェットヘッドの循環口に接続される第1流路と、第1流路に設けられる第1ポンプと、洗浄液が貯留される洗浄液貯留部と、インクジェットヘッドの供給口に接続される第2流路であり、洗浄液が供給される第2流路と、第2流路に設けられる第2ポンプと、キャップ部に溜められた洗浄液を用いてノズル部を洗浄する際に、第1ポンプを動作させてキャップ部に溜められた洗浄液をノズル開口から循環流路、循環口を介して第1流路へ送り、第2ポンプを動作させて第2流路から供給口及び供給流路を介してノズル部へ洗浄液を送るポンプ制御部と、を備えたインクジェットヘッド洗浄装置。
第1態様によれば、ノズル部から循環流路を介して循環口へ至る洗浄液の流れ、及び供給口から供給流路を介してノズル部へ至る洗浄液の流れを作ることで、ノズル部に存在する異物が循環流路、循環口を介して第1流路へ排出される。また、供給口からノズル部への洗浄液の流れによって、ノズル部に存在する異物が供給流路や供給口へ移動することがなく、異物の残存による吐出異常の発生が防止される。
第1態様において、インクジェットヘッドを装置から取り外す取外工程、インクジェットヘッドを装置へ取り付ける取付工程を含む態様が可能である。
(第2態様):第1態様に記載のインクジェットヘッド洗浄装置において、キャップ部へ置換液を供給する置換液供給部と、キャップ部へ洗浄液貯留部から洗浄液を供給するか、キャップ部へ置換液供給部から置換液を供給するかを選択的に切り換える切換部と、を備えている。
第2態様によれば、洗浄液を用いた洗浄後に、ノズル部の洗浄液を置換液に置き換えることで、洗浄処理後のインクジェットヘッドを装置へ装着した際に、洗浄液の装置内への流出が防止される。
(第3態様):第1態様又は第2態様に記載のインクジェットヘッド洗浄装置において、インクジェットヘッドに乾燥処理を施す乾燥部を備えている。
第3態様によれば、洗浄後にインクジェットヘッドに乾燥処理を施すことで、洗浄後のインクジェットヘッドの長期保存が可能である。
(第4態様):第3態様に記載のインクジェットヘッド洗浄装置において、乾燥部は、ノズル部から気体を供給する気体供給装置と、循環口に接続される気体排出流路と、気体排出流路に設けられる気体排出ポンプと、気体排出ポンプを制御して、ノズル部から循環口への気体の流れを生成する気体排出ポンプ制御部と、を具備している。
第4態様によれば、ノズル部へ気体を供給することで、気体の流れによってノズル部の乾燥が促進される。
第4態様の気体排出流路は第1態様の第1流路と兼用が可能である。また、第4態様の気体排出ポンプは第1態様の第1ポンプと兼用が可能である。さらに、第4態様の気体排出ポンプ制御部は第1態様のポンプ制御部と兼用可能である。
(第5態様):第3態様又は第4態様に記載のインクジェットヘッド洗浄装置において、インクジェットヘッドを加熱して乾燥させる加熱装置を具備している。
第5態様によれば、加熱による乾燥処理を施すことで、インクジェットヘッドの供給流路、ノズル部、循環流路を含む内部流路を一括して乾燥させることが可能となる。
(第6態様):第1態様から第5態様のいずれかに記載のインクジェットヘッド洗浄装置において、洗浄液を超音波振動させる超音波振動付与部を備えている。
第6態様によれば、洗浄液に超音波振動を付与することで、洗浄効果を向上させることが可能である。
(第7態様):第6態様に記載のインクジェットヘッド洗浄装置において、超音波振動付与部は、キャップ部内の洗浄液を超音波振動させる超音波振動素子を備えている。
第7態様によれば、キャップ部内の洗浄液に超音波振動を付与することで、ノズル部から循環口までの洗浄効果を向上させることができる。
(第8態様):第6態様又は第7態様に記載のインクジェットヘッド洗浄装置において、超音波振動付与部は、インクジェットヘッドに具備される圧電素子に駆動電圧を供給して、圧電素子を超音波振動させる駆動電圧供給部を備えている。
第8態様によれば、インクジェットヘッドに具備される圧電素子を用いてインクジェットヘッドの内部流路の洗浄液に超音波振動が付与されるので、インクジェットヘッドの内部流路の洗浄効果の向上が見込まれる。
また、超音波振動を発生させる装置を別途用意することなく、洗浄液に超音波振動を付与することが可能である。
(第9態様):ノズル開口が形成されたノズル面、ノズル開口を含むノズル部、ノズル部と連通される循環流路、循環流路と連通される循環口、ノズル部へ液体を供給する供給流路、供給流路と連通される供給口を具備するインクジェットヘッドを洗浄するインクジェットヘッド洗浄方法であって、インクジェットヘッドのノズル面を浸漬させるキャップ部へ洗浄液が供給される第1洗浄液供給工程と、インクジェットヘッドの循環口に接続させる第1流路に設けられる第1ポンプを動作させてキャップ部に溜められた洗浄液がノズル部から循環流路、循環口を介して第1流路へ送られる第1洗浄液送液工程と、インクジェットヘッドの供給口に接続させる第2流路に設けられる第2ポンプを動作させて第2流路へ供給された洗浄液が供給口から供給流路を介してノズル部へ送られる第2洗浄液送液工程と、を含むインクジェットヘッド洗浄方法。
第9態様によれば、ノズル部から循環流路を介して循環口へ至る洗浄液の流れ、及び供給口から供給流路を介してノズル部へ至る洗浄液の流れを作ることで、ノズル部に存在する異物が循環流路、循環口を介して第1流路へ排出される。また、供給口からノズル部への洗浄液の流れによって、ノズル部に存在する異物が供給流路や供給口へ移動することがなく、異物の残存による吐出異常の発生が防止される。
第9態様において、キャップ部へ置換液を供給する置換液供給工程と、キャップ部へ洗浄液を供給するか、キャップ部へ置換液を供給するかを選択的に切り換える切換工程と、を含む態様が好ましい。
第9態様において、インクジェットヘッドに乾燥処理を施す乾燥工程を含む態様が好ましい。
第9態様において、乾燥工程は、ノズル部から循環口への気体の流れを生成する気流生成工程を含む態様が好ましい。
第9態様において、インクジェットヘッドを加熱して乾燥させる加熱工程を含む態様が好ましい。
(第10態様):第9態様に記載のインクジェットヘッド洗浄方法において、第1洗浄液送液工程、又は第2洗浄液送液工程において、洗浄液を超音波振動させる超音波振動付与工程が含まれる。
第10態様によれば、洗浄液に超音波振動を付与することで、洗浄効果を向上させることが可能である。
第10態様において、超音波振動付与工程は、キャップ部内の洗浄液を超音波振動させる態様が好ましい。
第10態様において、超音波振動付与工程は、インクジェットヘッドに具備される圧電素子に駆動電圧を供給して、圧電素子を超音波振動させる態様が好ましい。
(第11態様):第9態様又は第10態様に記載のインクジェットヘッド洗浄方法において、装置に搭載されたインクジェットヘッドに対して洗浄処理が施される。
第11態様によれば、インクジェットヘッドに洗浄処理を施す際に、インクジェットヘッドを取り外す必要がない。
(第12態様):第9態様又は第10態様に記載のインクジェットヘッド洗浄方法において、装置から取り外されたインクジェットヘッドに対して洗浄処理が施される。
第12態様によれば、装置から取り外されたインクジェットヘッドに対して洗浄処理が施されるので、洗浄処理が実施される場所等の制限が緩和される。
10、10A,10B,10C,10D…インクジェットヘッド洗浄装置、14…キャップ部、15…第3流路、16…洗浄液タンク、17…第3ポンプ、20…第1流路、22…第1ポンプ、30…第2流路、32…第2ポンプ、50…システム制御部、52…ポンプ制御部、58…超音波振動発生部、70…純水タンク、72…切換弁、76…第5流路、78…バルブ制御部、80…気体供給装置、82,82A…気体供給流路、84,84B,84C…気体排出流路、86…気体排出ポンプ、86A…加圧ポンプ、92…オーブン、94…乾燥装置

Claims (15)

  1. ノズル開口が形成されたノズル面、前記ノズル開口を含むノズル部、前記ノズル部と連通される循環流路、前記循環流路と連通される循環口、前記ノズル部へ液体を供給する供給流路、前記供給流路と連通される供給口を具備するインクジェットヘッドを洗浄するインクジェットヘッド洗浄装置であって、
    前記インクジェットヘッドの前記ノズル面を浸漬させる洗浄液が溜められるキャップ部と、
    前記インクジェットヘッドの前記循環口に接続される第1流路と、
    前記第1流路に設けられる第1ポンプと、
    前記洗浄液が貯留される洗浄液貯留部と、
    前記インクジェットヘッドの前記供給口に接続される第2流路であり、前記洗浄液が供給される第2流路と、
    前記第2流路に設けられる第2ポンプと、
    前記キャップ部に溜められた洗浄液を用いて前記ノズル部を洗浄する際に、前記第1ポンプを動作させて前記キャップ部に溜められた洗浄液を前記ノズル開口から前記循環流路、前記循環口を介して前記第1流路へ送り、前記第2ポンプを動作させて前記第2流路から前記供給口及び前記供給流路を介して前記ノズル部へ洗浄液を送るポンプ制御部と、
    を備え
    前記ポンプ制御部は、前記第1ポンプの圧力設定値の絶対値を、前記第2ポンプの圧力設定値の絶対値を超える値とするインクジェットヘッド洗浄装置。
  2. 前記ポンプ制御部は、前記インクジェットヘッドのインクを前記洗浄液へ置き換える際に、前記第1ポンプの圧力設定値の絶対値を、前記第2ポンプの圧力設定値の絶対値を超える値とし、前記インクジェットヘッドのインクが前記洗浄液へ置き換えられた後に、前記第2ポンプの動作を停止させ、前記第1ポンプを動作させる請求項1に記載のインクジェットヘッド洗浄装置。
  3. 前記キャップ部へ置換液を供給する置換液供給部と、
    前記キャップ部へ前記洗浄液貯留部から洗浄液を供給するか、前記キャップ部へ前記置換液供給部から置換液を供給するかを選択的に切り換える切換部と、
    を備えた請求項1又は2に記載のインクジェットヘッド洗浄装置。
  4. 前記インクジェットヘッドに乾燥処理を施す乾燥部を備えた請求項1から3のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド洗浄装置。
  5. 前記乾燥部は、前記ノズル部から気体を供給する気体供給装置と、
    前記循環口に接続される気体排出流路と、
    前記気体排出流路に設けられる気体排出ポンプと、
    前記気体排出ポンプを制御して、前記ノズル部から前記循環口への気体の流れを生成する気体排出ポンプ制御部と、
    を具備する請求項に記載のインクジェットヘッド洗浄装置。
  6. 前記乾燥部は、前記インクジェットヘッドを加熱して乾燥させる加熱装置を具備する請求項又はに記載のインクジェットヘッド洗浄装置。
  7. 前記洗浄液を超音波振動させる超音波振動付与部を備えた請求項1からのいずれか1項に記載のインクジェットヘッド洗浄装置。
  8. 前記超音波振動付与部は、前記キャップ部内の洗浄液を超音波振動させる超音波振動素子を備えた請求項に記載のインクジェットヘッド洗浄装置。
  9. 前記超音波振動付与部は、前記インクジェットヘッドに具備される圧電素子に駆動電圧を供給して、前記圧電素子を超音波振動させる駆動電圧供給部を備えた請求項又はに記載のインクジェットヘッド洗浄装置。
  10. ノズル開口が形成されたノズル面、前記ノズル開口を含むノズル部、前記ノズル部と連通される循環流路、前記循環流路と連通される循環口、前記ノズル部へ液体を供給する供給流路、前記供給流路と連通される供給口を具備するインクジェットヘッドと、
    前記インクジェットヘッドを洗浄するインクジェットヘッド洗浄装置と、
    を備えたインクジェット記録装置であって、
    前記インクジェットヘッド洗浄装置は、
    前記インクジェットヘッドの前記ノズル面を浸漬させる洗浄液が溜められるキャップ部と、
    前記インクジェットヘッドの前記循環口に接続される第1流路と、
    前記第1流路に設けられる第1ポンプと、
    前記洗浄液が貯留される洗浄液貯留部と、
    前記インクジェットヘッドの前記供給口に接続される第2流路であり、前記洗浄液が供給される第2流路と、
    前記第2流路に設けられる第2ポンプと、
    前記キャップ部に溜められた洗浄液を用いて前記ノズル部を洗浄する際に、前記第1ポンプを動作させて前記キャップ部に溜められた洗浄液を前記ノズル開口から前記循環流路、前記循環口を介して前記第1流路へ送り、前記第2ポンプを動作させて前記第2流路から前記供給口及び前記供給流路を介して前記ノズル部へ洗浄液を送るポンプ制御部と、
    を備え、
    前記循環流路は、前記循環口から排出させる異物を通過させる穴であり、フィルタのメッシュサイズを超える開口面積であり、想定される異物のサイズに対応した開口面積を有する穴が形成されるインク循環側フィルタを備えたインク循環室を備えたインクジェット記録装置。
  11. ノズル開口が形成されたノズル面、前記ノズル開口を含むノズル部、前記ノズル部と連通される循環流路、前記循環流路と連通される循環口、前記ノズル部へ液体を供給する供給流路、前記供給流路と連通される供給口を具備するインクジェットヘッドを洗浄するインクジェットヘッド洗浄方法であって、
    前記インクジェットヘッドの前記ノズル面を浸漬させるキャップ部へ洗浄液が供給される第1洗浄液供給工程と、
    前記インクジェットヘッドの前記循環口に接続させる第1流路に設けられる第1ポンプを動作させて前記キャップ部に溜められた洗浄液が前記ノズル部から前記循環流路、前記循環口を介して前記第1流路へ送られる第1洗浄液送液工程と、
    前記インクジェットヘッドの前記供給口に接続させる第2流路に設けられる第2ポンプを動作させて前記第2流路へ供給された洗浄液が前記供給口から前記供給流路を介して前記ノズル部へ送られる第2洗浄液送液工程と、
    を含み、
    前記第1洗浄液送液工程は、前記第1ポンプの圧力設定値の絶対値を、前記第2洗浄液送液工程における前記第2ポンプの圧力設定値の絶対値を超える値とするインクジェットヘッド洗浄方法。
  12. 前記第1洗浄液送液工程は、前記インクジェットヘッドのインクを前記洗浄液へ置き換える際に、前記第1ポンプの圧力設定値の絶対値を、前記第2洗浄液送液工程における前記第2ポンプの圧力設定値の絶対値を超える値とし、
    前記インクジェットヘッドのインクが前記洗浄液へ置き換えられた後に、前記第2洗浄液送液工程における前記第2ポンプの動作を停止させ、前記第1洗浄液送液工程において前記第1ポンプを動作させる請求項11に記載のインクジェットヘッド洗浄方法。
  13. 前記第1洗浄液送液工程、又は前記第2洗浄液送液工程において、洗浄液を超音波振動させる超音波振動付与工程を含む請求項11又は12に記載のインクジェットヘッド洗浄方法。
  14. 装置に搭載されたインクジェットヘッドに対して洗浄処理を施す請求項11から13のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド洗浄方法。
  15. 装置から取り外されたインクジェットヘッドに対して洗浄処理を施す請求項11から13のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド洗浄方法。
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