JP6265503B2 - プリプレグ製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂粉体を炭素繊維織物やUDテープなどのシート状繊維基材に付着させてプリプレグを製造するプリプレグ製造装置に関するものである。
従来、プリプレグはシート状繊維基材に樹脂を含浸させた後、加熱加圧成形する手法がとられていたが、その製造工程においてシート状繊維基材に対する樹脂の含浸や樹脂の均一性から多量の溶剤が使用されてきたため大気汚染や地球温暖化の原因となっていた。
そのため、多量の溶剤を使用しないように、樹脂粉体を帯電させた状態でシート状繊維基材に付着させてプリプレグを製造する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
PCT WO 03/024609 A2
特許文献1に記載の発明は、例えば、図5に示すように、ブロワーやコンプレッサなどから注入口11を介して加速容器12内に入力された空気を、高圧直流電源に接続された複数のブラシ13を利用して帯電させ、その帯電させた空気に、流路の一部を狭くした圧縮部14を設けることで圧力低下を生じさせるベンチェリー効果を利用することで格納ボックス15内からチューブ16を介して吸い上げられた粉体17を混合させることにより粉体17についても帯電させるようにしている。
そして空気と粉体17を混合してなる固気二相流を加速容器12の先端部に形成された穴18から、チャンバー19内において連続的に引き上げられる炭素繊維織物20に向けて吐出することで、帯電させた粉体17を炭素繊維織物20に付着させてプリプレグを製造するものである。
しかしながら、図5で示したような従来の技術では、空気と粉体17を混合してなる固気二相流の供給中において、加速容器12の底部に粉体17が落ちないように流速を高める必要があるのに加えて、流路が狭められた圧縮部14が設けられていることから一層流速は増加するので、粉体17の慣性エネルギーが大きくなる。すなわち、帯電された粉体17にはたらく鏡像による静電力の作用で粉体17は炭素繊維織物20に吸引されるがその吸引力よりも粉体17の慣性力のほうがかなり大きいため、粉体17は炭素繊維織物20に当接するが付着せずに跳ね返ってしまうという現像が生ずる。
また逆に、空気と粉体17を混合してなる固気二相流の流速を遅くした場合には、加速容器12の底部に粉体17が落下して少しずつ堆積していくため、これにより圧縮部14がさらに狭くなりかえって流速が速くなってしまう。
さらに、従来例は、ベンチェリー効果を利用してチューブ16を介して格納ボックス15内から粉体17を吸い上げるようにしているので、固気二相流の流速によって圧力が変化することに対応して粉体17の吸い上げ量が変化して安定しない。また、粉体17の凝集性や湿度等の影響によりチューブ16の詰まりが生じやすく部分的に詰まった場合には、粉体17は不均一に分散するので、正確な粉体量を時間的,空間的に均一に供給するように制御することは困難である。仮に不均一な状態で粉体17を炭素繊維織物20に付着させようとすると付着量にむらが生じるので、安定した品質のプレプレグを製造することはできない。
その上、従来例は、空気をまず帯電させた後にその空気を粉体17にぶつけることにより粉体17を間接的に帯電させるものであるため直接的に粉体17を帯電させる場合と比較して帯電効率が悪いといった問題もある。
また、繊維基材の一面だけに樹脂の粉体を付着させるものであるため、繊維基材の他面にまで樹脂の粉体を付着させるには2倍以上の時間を要する。さらに両者には装置全体を小型化することによって省スペース化を図るといった発想はまったくない。
そこで、本発明の目的とするところは、樹脂粉体を均一かつ効率的にシート状繊維基材に付着させて品質性能に優れたプリプレグを製造することにある。
また、省スペース化を図ることを本発明の別の目的とするものである。
上記の目的を達成するために、本発明は、樹脂粉体(1)をシート状繊維基材(100)に付着させてプリプレグを製造するプリプレグ製造装置であって、
略水平に延びる供給管(21)と、
前記樹脂粉体(1)を前記供給管(21)の後側から連続的に定量供給するフィーダー(22)と、
前記フィーダー(22)により供給される前記樹脂粉体(1)に空気を混合して前記供給管(21)の後側から高圧で押し込むエアー供給装置(23)と、
前記供給管(21)に設けられ、前記供給管(21)の前側に向けて断面積を徐々に拡大するもので、前記樹脂粉体(1)を拡散する拡散器(24)と、
前記供給管(21)に設けられ、前記樹脂粉体(1)を空気とともに帯電させる帯電器(25)と、
前面に複数の吐出穴又は吐出口(26a)が設けられたチャンバー(26)と、
前記供給管(21)の前側に設けられ、前記拡散器(24)及び帯電器(25)を介して拡散及び帯電させられた前記樹脂粉体(1)を衝突させて前記チャンバー(26)内に落下させる、複数の突起物(27a)が配置されてなる拡散ユニット(27)と、
前記拡散ユニット(27)を振動させる振動装置(28)と、
前記チャンバー(26)の後面側に設けられ、前記帯電器(25)によって帯電されられた前記樹脂粉体(1)と同極の電極(29)を備え、
前記電極(29)と、前記チャンバー(26)の前面に相対向する位置に配置されかつ接地された前記シート状繊維基材(100)の間で発生させた電界により、前記樹脂粉体(1)を前記チャンバー(26)の吐出穴又は吐出口(26a)から吐出させて前記シート状繊維基材(100)に付着させるようにしたことを特徴とする。
また、本発明は、樹脂粉体(1)をシート状繊維基材(100)に付着させてプリプレグを製造するプリプレグ製造装置であって、
前記シート状繊維基材(100)を間にして左右に設けられ、前記シート状繊維基材(100)に相対向する前面に複数の吐出穴又は吐出口(26a)が設けられた左右2つのチャンバー(26A,26B)と、
前記2つのチャンバー(26A,26B)の左右外側にそれぞれ設けられた、略水平に延びる左右2つの供給管(21A,21B)と、
前記樹脂粉体(1)を前記2つの供給管(21A,21B)の、前記チャンバー(26A,26B)側とは逆側となる後側から連続的に定量供給するフィーダー(22A,22B)と、
前記フィーダー(22A,22B)により供給される前記樹脂粉体(1)に空気を混合して前記供給管(21A,21B)の後側から高圧で押し込むエアー供給装置(23A,23B)と、
前記2つの供給管(21A,21B)にそれぞれ設けられ、前記供給管(21A,21B)の前側に向けて、断面積を徐々に拡大するもので、前記樹脂粉体(1)を拡散する左右2つの拡散器(24A,24B)と、
前記2つの供給管(21A,21B)にそれぞれ設けられ、前記樹脂粉体(1)を空気とともに帯電させる左右2つの帯電器(25A,25B)と、
前記2つのチャンバー(26A,26B)の上部に設けられ、前記拡散器(24A,24B)及び帯電器(25A,25B)を介して拡散及び帯電させられた前記樹脂粉体(1)を衝突させて前記チャンバー(26A,26B)内に落下させる、複数の突起物(27Aa,27Ba)が配置されてなる拡散ユニット(27A,27B)と、
前記拡散ユニット(27A,27B)を振動させる振動装置(28A,28B)と、
前記チャンバー(26A,26B)の後面側に設けられ、前記帯電器(25A,25B)によって帯電されられた前記樹脂粉体(1)と同極の電極(29A,29B)を備え、
前記電極(29A,29B)と、接地された前記シート状繊維基材(100)の間で発生させた電界により、前記樹脂粉体(1)を前記チャンバー(26A,26B)の吐出穴又は吐出口(26Aa,26Ba)から吐出させて前記シート状繊維基材(100)に付着させるようにしたことを特徴とする。
なお、本発明でいうプリプレグにはシート状繊維基材(100)に付着する樹脂粉体(1)の量を抑えたいわゆるセミプレグも含まれることを意味する。
また、本発明は、前記振動装置(28,28A,28B)は、超音波振動子(28a,28Aa,28Ba)を利用した超音波発生装置であることを特徴とする。
また、本発明は、前記拡散ユニット(27,27A,27B)は、複数の円柱状の突起物(27a,27Aa,27Ba)を千鳥状に配置されてなるものであることを特徴とする。
また、本発明は、前記シート状繊維基材(100)を上方向又は下方向に連続的に搬送可能な搬送装置(30)をさらに備えることを特徴とする。
なお、括弧内の記号は、図面および後述する発明を実施するための形態に記載された対応要素または対応事項を示す。
本発明によれば、樹脂粉体が空気と混合されて供給管の後側から高圧で押し込まれるので、供給管内で帯電させられた空気と樹脂粉体からなる固気二相流の流速は速く、供給管内に樹脂粉体が沈殿、堆積することはない
また、供給管から吐出される、帯電させられた空気と樹脂粉体からなる固気二相流は、速い流速の状態でシート状繊維基材に当接させられるものではなく、拡散器を介してチャンバー内に送り込まれるので、固気二相流の流速は遅くなり、さらに拡散ユニットの突起物に衝突させることで樹脂粉体の慣性エネルギーが減衰され、それにより、固気二相流は90度下方に向けて方向が変えられ、チャンバー内を落下するようにされる。
そして、落下した樹脂粉体は、同極の電極と接地されたシート状繊維基材の間で発生させた電界により、シート状繊維基材の方向に移動させられ、シート状繊維基材に付着させられる構造であるので、これにより、樹脂粉体がシート状繊維基材に当接するが付着せずに跳ね返ってしまうことが防止される。
また、拡散器を使用しない場合と比較して樹脂粉体をより均一に拡散させることができ、これにより、品質性能に優れたプリプレグを得ることができる。
ここで、電極と接地されたシート状繊維基材の間で発生させた電界により、樹脂粉体に働く、シート状繊維基材の方向に移動する力は、F(力)=q(電荷)×E(電界の強さ)で表すことができ、電極にかかる電圧を変えることにより容易にこの電界を変えることができる。
よって、樹脂粉体をシート状繊維基材に対して強固な接着力で付着させることも容易にできる。
また、本発明によれば、シート状繊維基材を間にして左右にチャンバーを設け、供給管に拡散器と帯電器を設け、左右のチャンバーの上部にそれぞれ拡散ユニットとそれを振動させる振動装置を設け、さらにチャンバーに設けた電極と接地されたシート状繊維基材の間で発生させた電界により、樹脂粉体をチャンバーの吐出穴又は吐出口から吐出させてシート状繊維基材に付着させるようにしたので、装置全体をよりコンパクトにすることができるとともにシート状繊維基材の両面に対して樹脂粉体を同時に付着させることができる。
また、本発明によれば、シート状繊維基材を上方向又は下方向に連続的に搬送可能な搬送装置をさらに備えるので、シート状繊維基材を連続的に搬送することでシート状繊維基材の片面あるいは両面に対して樹脂粉体を単時間に連続して付着させることができる。
なお、本発明のプリプレグ製造装置のように、供給管に拡散器を設けるとともに、拡散ユニットを振動させて、樹脂粉体を落下させ、電極と接地されたシート状繊維基材の間で発生させた電界により、樹脂粉体をチャンバーの吐出口から吐出させてシート状繊維基材に付着させるようにした点は、上述した特許文献1には全く記載されていないし、同様の技術は従来より知られるものではない。
本発明の実施形態に係るプリプレグ製造装置の構成概要を示す側面図である。 図1に示した空気増幅装置を示す一部断面側面図である。 図1に示したプリプレグ製造装置の構成概要を部分的に示した拡大平面図である。 本発明の実施形態に係る別のプリプレグ製造装置の構成概要を示す平面図である。 従来例に係るプリプレグ製造装置の構成概要を示す一部断面側面図である。
図1乃至図3を参照して本発明の実施形態に係るプリプレグ製造装置について説明する。
本発明の実施形態に係るプリプレグ製造装置は、樹脂粉体1を炭素繊維織物やUDテープなどのシート状繊維基材100に付着させてプリプレグを製造する装置であって、図1に示すように、シート状繊維基材100を間にして左右に設けられた2つのチャンバー26A,26Bと、それらチャンバー26A,26Bの左右外側にそれぞれ設けられ、チャンバー26A,26Bの上部側面に接続された2つの供給管21A,21Bと、2つの供給管21A,21Bに対して樹脂粉体1を連続的に定量供給するフィーダー22A,22Bと、樹脂粉体1に空気を混合して供給管21A,21Bの後側から高圧で押し込むエアー供給装置23A,23Bと、2つのチャンバー26A,26Bと2つの供給管21A,21Bの間に設置された左右2つの拡散器24A,24Bと、2つの供給管21A,21Bにそれぞれ設けられた帯電部25A,25Bと、2つのチャンバー10A,10B内の上部で2つの供給管21A,21Bの先端口21Aa,21Baに接続された拡散ユニット27A,27Bと、拡散ユニット27A,27Bを振動させる振動装置28A,28Bと、チャンバー26A,26Bの後面側に設けられた電極29A,29Bを主に備えている。
チャンバー26Aは側面視、略コ字形状,チャンバー26Bは略逆コ字形状で、シート状繊維基材100側、すなわち、左側チャンバー26Aの右端(前面)及び右側チャンバー26Bの左端(前面)の位置は開放されていて、その間に樹脂粉体1が付着されるシート状繊維基材100が設置されている。シート状繊維基材100自体は、搬送装置30によって上方向又は下方向に連続的に搬送可能とされていて、シート状繊維基材100の両面に対して、チャンバー26A,チャンバー26Bの開放された部分の吐出口26Aa,26Ba(複数の吐出穴であってもよい)から樹脂粉体1を広範囲にわたってしかも単時間に連続して付着させることができるようにされている。また、樹脂粉体1が付着したシート状繊維基材100は、赤外線ヒータ43A,43Bによって乾燥させられ、付着した樹脂粉体1が容易に剥がれないようにされている。また、2つのチャンバー26A,26Bの左右外側、すなわち、左側チャンバー26Aの左端(後面)及び右側チャンバー26Bの右端(後面)の上下部位置も開放されていて、上部位置26Ab,26Bbには供給管21A,21Bの先端口21Aa,21Baが接続され、下部位置26Ac,26Bcには排気口が形成されている。
左右2つの供給管21A,21Bはそれぞれ略水平に延びるもので、2つの供給管21A,21Bの、チャンバー26A,26B側とは逆側となる後側から、すなわち、左側の供給管21Aの左側及び右側の供給管21Bの右側からフィーダー22A,22Bを介して樹脂粉体1が連続的に定量供給されている。
フィーダー22A,22Bは、二軸式の二軸フィーダーであり、左右それぞれに2つ設けられているが、一つのフィーダーから樹脂粉体1を左側の供給管21Aと右側の供給管21Bにそれぞれ連続供給させることもできる。
また、左右2つの供給管21A,21Bの後側には、図2に示すような、空気増幅器41A,41Bを介してコンプレッサ42A,42Bが接続されている。これにより、コンプレッサ42A,42Bから送られた圧縮空気は、空気増幅器41A,41Bで流速がさらに高められるとともに、供給管21A,21B内にフィーダー22A,22Bによって供給される樹脂粉体1に混合され、高圧の固気二相流として供給管21A,21Bの後側から高圧で、前側に位置する左右2つのチャンバー26A,26Bの上部位置26Ab,26Bbに押し込まれるようになっている。空気増幅器41A,41Bやコンプレッサ42A,42Bによってエアー供給装置23A,23Bが構成される。
左右2つの拡散器24A,24Bは、図3に示すように、入口24Aa,24Ba側(供給管(21A,21B)の後側)から出口24Ab,24Bb側(供給管(21A,21B)の前側)に向けて、平面方向において、断面積を徐々に拡大する部位を有するディフューザーであり、樹脂粉体1を均一に拡散してムラが生じることを防止している。入口24Aa,24Ba側から樹脂粉体1が供給され、出口24Ab,24Bb側から樹脂粉体1がチャンバー26A,26B側に向けて出力されるように、供給管21A,21Bに配置されている。
なお、図3では左側の拡散器24A周りの構成概要を示したもので、右側の拡散器24B周りの構成概要も同様である。
左右2つの帯電器25A,25Bは、供給管21A,21Bにおいて、拡散器24A,24Bとチャンバー26A,26Bとの間に設けられ、樹脂粉体1を空気とともにマイナス(逆にプラスでもよい)に帯電させるもので、高い電荷量が樹脂粉体1に与えられる。
なお、樹脂粉体1としては、一般的に熱硬化性樹脂が使用されるが熱可塑性樹脂や天然樹脂などであってもよい。また、シート状繊維基材100は炭素繊維系以外の金属繊維や鉱物繊維やガラス繊維や合成繊維からなるものであってもよい。
また、シート状繊維基材100はグランド接続(接地)されているとともに、チャンバー26A,26Bの後面側に設けられ、帯電器25A,25Bによって帯電されられた樹脂粉体1と同極に設定された電極29A,29Bとシート状繊維基材100の間に高圧の電界を発生させている。なお、本実施形態では樹脂粉体1をマイナスに帯電させ、電極29A,29Bを負極にしたが、樹脂粉体1をプラスに帯電させる場合には、電極29A,29Bを正極にする。
左右2つの拡散ユニット27A,27Bは、2つのチャンバー26A,26Bの上部に設けられ、2つのチャンバー26A,26Bの内部に設けられた複数の突起物27Aa,27Baを有し、拡散器24A,24B及び帯電器25A,25Bを介して拡散及び帯電させられた樹脂粉体1を複数の突起物27Aa,27Baに衝突させてチャンバー26A,26B内に落下させるようにしている。
複数の突起物27Aa,27Baは、特に限定されるわけではないが、本実施形態では、図1及び図3に示すように、円柱状の突起物でしかも千鳥状に配置されている。
拡散ユニット27A,27Bに配置された複数の突起物27Aa,27Baは、超音波振動子28Aa,28Baを利用した振動装置28A,28Bによって振動させられ、衝突した空気と樹脂粉体1からなる固気二相流を効率良く振い落すようにしている。なお、複数の突起物27Aa,27Baを振動させるものであれば超音波振動子28Aa,28Baを利用した振動装置28A,28Bではないものでもよいが、超音波振動子28Aa,28Baを利用すると複数の突起物27Aa,27Baを高速で振動させることができる。
次に、このように構成されたプリプレグ製造装置を使用してプリプレグを製造する方法について説明する。
二軸のフィーダー22A,22Bによって定量の樹脂粉体1が連続的に投入されると、樹脂粉体1は、コンプレッサ42A,42Bから送られた圧縮空気が空気増幅装置41A,41Bによってその流速がさらに高められた高圧の空気と供給管21A,21Bの内部で混合された後、拡散器(ディフューザー)24A,24Bに押し込まれる。
これにより、樹脂粉体1と空気が混合された固定二相流は、その速度を遅くされるとともに均一に拡散された状態で送られ、供給管21A,21Bに設けられた帯電器25A,25Bによって樹脂粉体1と空気がともにマイナスに帯電させられる。
なお、帯電器25A,25Bを拡散器(ディフューザー)24A,24Bよりも供給管21A,21Bの後側にして、樹脂粉体1を帯電した後に拡散器(ディフューザー)24A,24Bにより拡散させて速度を落とすようにしてもよい。
帯電された樹脂粉体1と空気が混合された固定二相流は、円柱状の突起物27Aa,27Baを千鳥状に配置した拡散ユニット27A,27Bに衝突して樹脂粉体1の慣性エネルギーが減衰され、それにより、固気二相流は90度下方に向けて方向が変えられ、チャンバー26A,26B内を落下するようにされる。このとき、突起物27Aa,27Baは、超音波振動子28Aa,28Baを利用した振動装置28A,28Bによって上下又は左右,あるいは上下左右に高速で振動されているので、樹脂粉体1が突起物27Aa,27Baに付着することが防止されている。
そして、チャンバー26A,26B内において落下した固気二相流中の帯電された樹脂粉体1には、同極の電極29A,29Bと接地されたシート状繊維基材100の間で発生させた電界により、シート状繊維基材100の方向に移動する力が働き、これにより、樹脂粉体1は、チャンバー26A,26Bの吐出口26Aa,26Baから吐出してシート状繊維基材100に付着させられ、その結果、プリプレグが製造される。
シート状繊維基材100に付着されなかった樹脂粉体1は、2つのチャンバー26A,26Bの下部位置26Ac,26Bcに設けられた排気口から排出され、再利用できるようにしている。
ここで、電極29A,29Bと接地されたシート状繊維基材100の間で発生させた電界により、樹脂粉体1に働く、シート状繊維基材100の方向に移動する力は、F(力)=q(電荷)×E(電界の強さ)で表すことができ、電極29A,29Bにかかる電圧を変えることにより容易にこの電界を変えることができる。
よって、樹脂粉体1をシート状繊維基材100に対して強固な接着力で付着させることも容易にできる。
なお、本発明の実施形態でいうプリプレグにはシート状繊維基材100に付着する樹脂粉体1の量を抑えたいわゆるセミプレグも含まれる。
これによれば、樹脂粉体1が空気と混合されて供給管21A,21Bの後側から高圧で押し込まれるので、供給管21A,21B内で帯電させられた空気と樹脂粉体1からなる固気二相流の流速は速く、供給管21A,21B内に樹脂粉体1が沈殿、堆積することはない
また、供給管21A,21Bから吐出される、帯電させられた空気と樹脂粉体1からなる固気二相流は、速い流速の状態でシート状繊維基材100に当接させられるものではなく、拡散器24A,24Bを介してチャンバー26A,26B内に送り込まれるので、固気二相流の流速は遅くなり、さらに拡散ユニット27A,27Bの突起物27Aa,27Baに衝突させることで樹脂粉体1の慣性エネルギーが減衰され、それにより、固気二相流は90度下方に向けて方向が変えられ、チャンバー26A,26B内を落下するようにされる。
そして、落下した樹脂粉体1は、同極の電極29A,29Bと接地されたシート状繊維基材100の間で発生させた電界により、シート状繊維基材100の方向に移動させられ、シート状繊維基材100に付着させられる構造であるので、これにより、樹脂粉体1がシート状繊維基材100に当接するが付着せずに跳ね返ってしまうことが防止される。
また、拡散器24A,24Bを使用しない場合と比較して樹脂粉体1をより均一に拡散させることができる。これにより、品質性能に優れたプリプレグを得ることができる。
なお、本発明の実施形態では、シート状繊維基材100を間にして左右に2つのチャンバー26A,26Bを設け、左右2つの拡散器24A,24Bと、左右2つの帯電器25A,25Bと、複数の突起物27Aa,27Baが配置されてなる拡散ユニット27A,27Bと、拡散ユニット27A,27Bを振動させる振動装置28A,28Bを設けて、シート状繊維基材100の両面に対して樹脂粉体1を同時に付着させるように装置全体の小型化と省スペース化を図るようにしたが、図4に示すように、シート状繊維基材100の片面(左面又は右面)だけに樹脂粉体1を付着させるものであってもよい。
この場合のプリプレグ製造装置は、略水平に延びる供給管21と、樹脂粉体1を供給管21の後側から連続的に定量供給するフィーダー22と、フィーダー22により供給される樹脂粉体1に空気を混合して供給管21の後側から高圧で押し込む空気増幅器41とコンプレッサ42からなるエアー供給装置23と、供給管21に設けられ供給管21の前側に向けて断面積を徐々に拡大するもので、樹脂粉体1を拡散する拡散器24と、供給管21に設けられ、樹脂粉体1を空気とともに帯電させる帯電器25と、前面に吐出口26aが設けられたチャンバー26と、供給管21の前側に設けられ、拡散器24及び帯電器25を介して拡散及び帯電させられた樹脂粉体1を衝突させてチャンバー26内に落下させる、複数の突起物27aが配置されてなる拡散ユニット27と、拡散ユニット27を振動させる振動装置28と、チャンバー26の後面側に設けられ、帯電器25によって帯電されられた樹脂粉体1と同極の電極29を備え、電極29と、チャンバー26の前面に相対向する位置に配置されかつ接地されたシート状繊維基材100の間で発生させた電界により、樹脂粉体1をチャンバー26の吐出口26aから吐出させてシート状繊維基材100に付着させるようにしたものである。
なお、拡散器24周りの構成概要は、図3で示したものと同様である。
1 樹脂粉体
11 注入口
12 加速容器
13 ブラシ
14 圧縮部
15 格納ボックス
16 チューブ
17 粉体
18 穴
19 チャンバー
20 炭素繊維織物
21,21A,21B 供給管
21a,21Aa,21Ba 先端口
22,22A,22B フィーダー
23,23A,23B エアー供給装置
24,24A,24B 拡散器
24a,24Aa,24Ba 入口
24b,24Ab,24Bb 出口
25,25A,25B 帯電器
26,26A,26B チャンバー
26a,26Aa,26Ba 吐出口
26b,26Ab,26Bb 上部位置
26c,26Ac,26Bc 下部位置
27,27A,27B 拡散ユニット
27a,27Aa,27Ba 突起物
28,28A,28B 振動装置
28a,28Aa,28Ba 超音波振動子
29,29A,29B 電極
30 搬送装置
41,41A,41B 空気増幅器
42,42A,42B コンプレッサ
43,43A,43B 赤外線ヒータ
100 シート状繊維基材

Claims (5)

  1. 樹脂粉体をシート状繊維基材に付着させてプリプレグを製造するプリプレグ製造装置であって、
    略水平に延びる供給管と、
    前記樹脂粉体を前記供給管の後側から連続的に定量供給するフィーダーと、
    前記フィーダーにより供給される前記樹脂粉体に空気を混合して前記供給管の後側から高圧で押し込むエアー供給装置と、
    前記供給管に設けられ、前記供給管の前側に向けて断面積を徐々に拡大するもので、前記樹脂粉体を拡散する拡散器と、
    前記供給管に設けられ、前記樹脂粉体を空気とともに帯電させる帯電器と、
    前面に複数の吐出穴又は吐出口が設けられたチャンバーと、
    前記供給管の前側に設けられ、前記拡散器及び帯電器を介して拡散及び帯電させられた前記樹脂粉体を衝突させて前記チャンバー内に落下させる、複数の突起物が配置されてなる拡散ユニットと、
    前記拡散ユニットを振動させる振動装置と、
    前記チャンバーの後面側に設けられ、前記帯電器によって帯電されられた前記樹脂粉体と同極の電極を備え、
    前記電極と、前記チャンバーの前面に相対向する位置に配置されかつ接地された前記シート状繊維基材の間で発生させた電界により、前記樹脂粉体を前記チャンバーの吐出穴又は吐出口から吐出させて前記シート状繊維基材に付着させるようにしたことを特徴とするプリプレグ製造装置。
  2. 樹脂粉体をシート状繊維基材に付着させてプリプレグを製造するプリプレグ製造装置であって、
    前記シート状繊維基材を間にして左右に設けられ、前記シート状繊維基材に相対向する前面に複数の吐出穴又は吐出口が設けられた左右2つのチャンバーと、
    前記2つのチャンバーの左右外側にそれぞれ設けられた、略水平に延びる左右2つの供給管と、
    前記樹脂粉体を前記2つの供給管の、前記チャンバー側とは逆側となる後側から連続的に定量供給するフィーダーと、
    前記フィーダーにより供給される前記樹脂粉体に空気を混合して前記供給管の後側から高圧で押し込むエアー供給装置と、
    前記2つの供給管にそれぞれ設けられ、前記供給管の前側に向けて、断面積を徐々に拡大するもので、前記樹脂粉体を拡散する左右2つの拡散器と、
    前記2つの供給管にそれぞれ設けられ、前記樹脂粉体を空気とともに帯電させる左右2つの帯電器と、
    前記2つのチャンバーの上部に設けられ、前記拡散器及び帯電器を介して拡散及び帯電させられた前記樹脂粉体を衝突させて前記チャンバー内に落下させる、複数の突起物が配置されてなる拡散ユニットと、
    前記拡散ユニットを振動させる振動装置と、
    前記チャンバーの後面側に設けられ、前記帯電器によって帯電されられた前記樹脂粉体と同極の電極を備え、
    前記電極と、接地された前記シート状繊維基材の間で発生させた電界により、前記樹脂粉体を前記チャンバーの吐出穴又は吐出口から吐出させて前記シート状繊維基材に付着させるようにしたことを特徴とするプリプレグ製造装置。
  3. 前記振動装置は、超音波振動子を利用した超音波発生装置であることを特徴とする請求項1又は2に記載のプリプレグ製造装置。
  4. 前記拡散ユニットは、複数の円柱状の突起物を千鳥状に配置されてなるものであることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一つに記載のプリプレグ製造装置。
  5. 前記シート状繊維基材を上方向又は下方向に連続的に搬送可能な搬送装置をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一つに記載のプリプレグ製造装置。
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