JP6184433B2 - プリプレグ製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂粉体を炭素繊維織物やUDテープなどのシート状繊維基材に付着させてプリプレグを製造するプリプレグ製造装置に関するものである。
従来、プリプレグはシート状繊維基材に樹脂を含浸させた後、加熱加圧成形する手法がとられていたが、その製造工程においてシート状繊維基材に対する樹脂の含浸や樹脂の均一性から多量の溶剤が使用されてきたため大気汚染や地球温暖化の原因となっていた。
そのため、多量の溶剤を使用しないように、樹脂粉体を帯電させた状態でシート状繊維基材に付着させてプリプレグを製造する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−19141号公報
特許文献1に記載の発明は、連続的に定量供給される樹脂粉体に空気を混合して供給管の後側から高圧で押し込み、その供給管内で樹脂粉体を空気とともに帯電させた後、供給管の先端口から、供給管よりも開口面積の広いチャンバー内に一旦送り込みチャンバー内で空気と樹脂粉体からなる固気二相流の流速を遅くすることで、樹脂粉体がシート状繊維基材に当接するが付着せずに跳ね返ってしまうことを防止し、樹脂粉体をシート状繊維基材に均一に付着させ、これによって品質性能に優れたプリプレグが得られるようにしたものである。
そして、樹脂粉体の粒子速度が遅くなるとチャンバー内で粒樹粉体が自重で落下する恐れがあるので、チャンバーの底面に設けられた複数の穴からチャンバー内に上昇する風を送り込むことで樹脂粉体を浮遊させるようにしたものである。
しかしながら、樹脂粉体の自重による落下を防止するためにチャンバー内に上昇する風を送り込むには、ブロワーやダクトを特別に設置する必要があるので装置全体が大型化するといった問題がある。また、空気の流れも複雑になっていた。
そこで、本発明の目的とするところは、装着の小型化を図るとともに、樹脂粉体を均一かつ効率的にシート状繊維基材に付着させて品質性能に優れたプリプレグを製造することにある。
上記の目的を達成するために、本発明のプリプレグ製造装置は、樹脂粉体(1)をシート状繊維基材(100)に付着させてプリプレグを製造するプリプレグ製造装置であって、
略水平に延びる供給管(11)と、
前記樹脂粉体(1)を前記供給管(11)の後側から連続的に定量供給するフィーダー(12)と、
前記フィーダー(12)により供給される前記樹脂粉体(1)に空気を混合して前記供給管(11)の後側から高圧で押し込むエアー供給装置(13)と、
前記供給管(11)に設けられ前記樹脂粉体(1)を空気とともに帯電させる帯電器(14)と、
入口(15a)から出口(15b)に向けて断面積を徐々に拡大するもので、前記入口(15a)に前記供給管(11)の先端口(11a)が接続され前記樹脂粉体(1)を拡散する拡散器(15)と、
前記拡散器(15)の前記出口(15b)が、後面に形成された開口部に設置され前面には複数の吐出穴又は吐出口が設けられたチャンバー(10)と、
前記チャンバー(10)の前記拡散器(15)側上下部に設けられ、上下方向に節(F)と腹(H)が交互に形成される定在波(S)振動を発生させる超音波発生装置(20)を備え、
前記チャンバー(10)の吐出穴又は吐出口から吐出される前記樹脂粉体(1)を、前記シート状繊維基材(100)に付着させるようにしたことを特徴とする。
なお、本発明でいうプリプレグにはシート状繊維基材(100)に付着する樹脂粉体(1)の量を抑えたいわゆるセミプレグも含まれることを意味する。
また、本発明のプリプレグ製造装置は、樹脂粉体(1)をシート状繊維基材(100)に付着させてプリプレグを製造するプリプレグ製造装置であって、
前記シート状繊維基材(100)を間にして左右に設けられ、前記シート状繊維基材(100)に相対向する前面に複数の吐出穴又は吐出口が設けられた左右2つのチャンバー(10A,10B)と、
前記2つのチャンバー(10A,10B)の左右外側にそれぞれ設けられた、略水平に延びる左右2つの供給管(11A,11B)と、
前記樹脂粉体(1)を前記2つの供給管(11A,11B)の、前記チャンバー(10A,10B)側とは逆側となる後側から連続的に定量供給するフィーダー(12A,12B)と、
前記フィーダー(12A,12B)により供給される前記樹脂粉体(1)に空気を混合して前記供給管(11A,11B)の後側から高圧で押し込むエアー供給装置(13A,13B)と、
前記供給管(11A,11B)に設けられ前記樹脂粉体(1)を空気とともに帯電させる帯電器(14A,14B)と、
入口(15Aa,15Ba)から出口(15Ab,15Bb)に向けて断面積を徐々に拡大するもので、前記入口(15Aa,15Ba)に前記供給管(11A,11B)の先端口(11Aa,11Ba)が接続され、前記出口(15Ab,15Bb)が前記2つのチャンバー(10A,10B)の後面に形成された開口部にそれぞれ設置された、前記樹脂粉体(1)を拡散する左右2つの拡散器(15A,15B)と、
前記2つのチャンバー(10A,10B)の前記拡散器(15A,15B)側上下部に設けられ、上下方向に節(F)と腹(H)が交互に形成される定在波(S)振動を発生させる超音波発生装置(20)を備え、
前記チャンバー(10A,10B)の吐出穴又は吐出口から吐出される前記樹脂粉体(1)を、前記シート状繊維基材(100)に付着させるようにしたことを特徴とする。
また、本発明は、前記超音波発生装置(20)は、前記チャンバー(10,10A,10B)の上下部にそれぞれ設けられ、同一ドライバ(25)で駆動される同一の超音波振動子(21,21)であることを特徴とする。
また、本発明は、前記超音波発生装置(20)は、前記チャンバー(10,10A,10B)の上下部のうち一方側に設けられた超音波振動子(21)と他方側に設けられた反射板であることを特徴とする。
また、本発明は、前記チャンバー(10,10A,10B)の前面と前記シート状繊維基材(100)の間に高圧の電界をかける導電性網状物(17,17A,17B)を設置したことを特徴とする。
また、本発明は、前記シート状繊維基材(100)を上方向又は下方向に連続的に搬送可能な搬送装置(30)をさらに備えることを特徴とする。
なお、括弧内の記号は、図面および後述する発明を実施するための形態に記載された対応要素または対応事項を示す。
本発明によれば、樹脂粉体が空気と混合されて供給管の後側から高圧で押し込まれるので、供給管内で帯電させられた空気と樹脂粉体からなる固気二相流の流速は速く、供給管内に樹脂粉体が沈殿、堆積することはない
また、供給管から吐出される、帯電させられた空気と樹脂粉体からなる固気二相流は、速い流速の状態でシート状繊維基材に当接させられるものではなく、拡散器を介してチャンバー内に送り込まれるので、固気二相流の流速は遅くなり、これにより、樹脂粉体がシート状繊維基材に当接するが付着せずに跳ね返ってしまうことが防止されるとともに、拡散器を使用しない場合と比較して樹脂粉体をより均一に拡散させることができる。これにより、品質性能に優れたプリプレグを得ることができる。
このとき、樹脂粉体は流速が遅くなることで自重で落下しようとするが、本発明では、特にチャンバーの拡散器側上下部に超音波発生装置を設けて上下方向に節と腹が交互に形成される定在波を発生させるようにしたので、樹脂粉体は定在波の節の部位で存在確率が高くなり層状に凝集し、これによって樹脂粉体の自重による落下を、従来例で示したように、ブロワーやダクトなどの装置を新たに付加することなく抑制することができる。よって、装置全体が小型化され省スペース化が図られる。
また、定在波の節の部位で樹脂粉体の存在確率が高くなると帯電された樹脂粉体は狭い領域で密集するため、超音波発生装置を設けない場合と比較して、定在波の節平面内で樹脂粉体はより早く拡散するので、樹脂粉体を拡散させるチャンバーの水平方向の長さを短くすることもできる。
また、本発明によれば、シート状繊維基材を間にして左右にチャンバーを設け、左右のチャンバーの拡散器側上下部にそれぞれ超音波発生装置を設けるとともに、左右にフィーダーから供給される樹脂粉体を送る供給管と、エアー供給装置と、帯電器をそれぞれ設けたので、装置全体をよりコンパクトにすることができるとともにシート状繊維基材の両面に対して樹脂粉体を同時に付着させることができる。
また、超音波発生装置としては、チャンバーの上下部にそれぞれ設けられ、同一ドライバで駆動される同一の超音波振動子で構成したり、チャンバーの上下部のうち一方側に設けられた超音波振動子と他方側に設けられた反射板で構成することができるので、同一の超音波振動子で構成すると定在波を大きくすることで節の部位に樹脂粉体をより多く凝集させることができ、超音波振動子と反射板で構成すると超音波振動子の使用量が減り費用を抑えることができる。
また、本発明によれば、チャンバーの前面とシート状繊維基材の間に高圧の電界をかける導電性網状物を設置したので、シート状繊維基材に対する樹脂粉体の付着率をより一層高くすることができる。
また、本発明によれば、シート状繊維基材を上方向又は下方向に連続的に搬送可能な搬送装置をさらに備えるので、シート状繊維基材を連続的に搬送することでシート状繊維基材の片面あるいは両面に対して樹脂粉体を単時間に連続して付着させることができる。
なお、本発明のプリプレグ製造装置のように、チャンバーの拡散器側上下部に超音波発生装置を設けて上下方向に定在波を発生させることで樹脂粉体の落下を抑制するようにした点は、上述した特許文献1には全く記載されていないし、同様の技術は従来より知られるものではない。
本発明の実施形態に係るプリプレグ製造装置の構成概要を示す側面図である。 図1に示したプリプレグ製造装置の構成概要を示す平面図である。 図1に示した導電性網状物を示す正面図である。 図1に示したプリプレグ製造装置において定在波振動を発生させた状態を示す側面図である。 図1に示したプリプレグ製造装置において定在波振動を多段に発生させた状態を示す側面図である。 本発明の実施形態に係る別のプリプレグ製造装置の構成概要を示す側面図である。 図6に示したプリプレグ製造装置の構成概要を示す平面図である。
図1乃至図4を参照して本発明の実施形態に係るプリプレグ製造装置について説明する。
図1及び図2は、本発明の実施形態に係るプリプレグ製造装置の構成概要を示し、図3は、図1に示す装置構成の要部をそれぞれ示したものである。
本発明の実施形態に係るプリプレグ製造装置は、樹脂粉体1を炭素繊維織物やUDテープなどのシート状繊維基材100に付着させてプリプレグを製造する装置であって、図1及び図2に示すように、シート状繊維基材100を間にして左右に設けられた2つのチャンバー10A,10Bと、それらチャンバー10A,10Bの左右外側にそれぞれ設けられた2つの供給管11A,11Bと、2つの供給管11A,11Bに対して樹脂粉体1を連続的に定量供給するフィーダー12A,12Bと、樹脂粉体1に空気を混合して供給管11A,11Bの後側から高圧で押し込むエアー供給装置13A,13Bと、供給管11A,11Bにそれぞれ設けられた帯電部14A,14Bと、2つのチャンバー10A,10Bと2つの供給管11A,11Bの間に設置された左右2つの拡散器15A,15Bと、2つのチャンバー10A,10Bの上下部に設けられた超音波発生装置20,20を主に備えている。
2つのチャンバー10A,10Bは直方体状で、シート状繊維基材100側、すなわち、左側チャンバー10Aの右端(前面)及び右側チャンバー10Bの左端(前面)の位置は開放されていて、その間に樹脂粉体1が付着されるシート状繊維基材100が設置されている。シート状繊維基材100自体は、搬送装置30によって上方向又は下方向に連続的に搬送可能とされていて、シート状繊維基材100の両面に対して樹脂粉体1を広範囲にわたってしかも単時間に連続して付着させることができるようにされている。また、2つのチャンバー10A,10Bの左右外側、すなわち、左側チャンバー10Aの左端(後面)及び右側チャンバー10Bの右端(後面)の位置も開放されていて、開口部に左右2つの拡散器15A,15Bが設置されている。
左右2つの拡散器15A,15Bは、入口15Aa,15Baから出口15Ab,15Bbに向けて断面積を徐々に拡大するもので、樹脂粉体1を均一に拡散してムラが生じることを防止している。入口15Aa,15Baに供給管11A,11Bの先端口11Aa,11Baがそれぞれ接続され、出口15Ab,15Bbが2つのチャンバー10A,10Bの後面に形成された開口部にそれぞれ設置されている。
左右2つの供給管11A,11Bはそれぞれ略水平に延びるもので、2つの供給管11A,11Bの、チャンバー10A,10B側とは逆側となる後側から、すなわち、左側の供給管11Aの左側及び右側の供給管11Bの右側からフィーダー12A,12Bを介して樹脂粉体1が連続的に定量供給されている。
フィーダー12A,12Bは、二軸式の二軸フィーダーであり、左右それぞれに2つ設けられているが、一つのフィーダーから樹脂粉体1を左側の供給管11Aと右側の供給管11Bにそれぞれ連続供給させることもできる。
また、左右2つの供給管11A,11Bの略中央には、空気増幅器41A,41Bを介してコンプレッサ42A,42Bが接続されている。これにより、コンプレッサ42A,42Bから送られた圧縮空気は、空気増幅器41A,41Bで流速がさらに高められるとともに、供給管11A,11B内にフィーダー12A,12Bによって供給される樹脂粉体1に混合され、高圧の固気二相流として供給管11A,11Bの後側から高圧で左右2つの拡散器15A,15Bに押し込まれるようになっている。空気増幅器41A,41Bやコンプレッサ42A,42Bによってエアー供給装置13が構成される。
帯電器14A,14Bは、供給管11A,11Bの先端口11Aa,11Baと空気増幅器41A,41Bとの間に設けられ、樹脂粉体1を空気とともにマイナス(逆にプラスでもよい)に帯電させるもので、高い電荷量が樹脂粉体1に与えられる。
なお、樹脂粉体1としては、一般的に熱硬化性樹脂が使用されるが熱可塑性樹脂や天然樹脂などであってもよい。また、シート状繊維基材100は炭素繊維系以外の金属繊維や鉱物繊維やガラス繊維や合成繊維からなるものであってもよい。
また、シート状繊維基材100はグランド接続されていて、チャンバー10A,10Bの前面とシート状繊維基材100の間に高圧の電界をかける導電性網状物17A,17Bが、図3に示すように、チャンバー10A,10B内で超音波発生装置20,20が設けられた部位の内側に設置されている。
超音波発生装置20,20は、チャンバー10A,10Bの上下部にそれぞれ設けられ、同一のドライバ25,25で駆動される同一の超音波振動子21,21,21,21から構成されている。左右2つのチャンバー10A,10Bにおいて上下の超音波振動子21,21間の距離は、実際に振動する波長λのn(nは整数)倍になるように設置している。これにより、超音波振動子21,21間には、図4に示すように、上下方向に節Fと腹Hが交互に形成された定在波Sが発生する。
例えば、40KHzの正弦波で駆動した場合、音速を340m/secと仮定すると波長λ=約8.5mmとなり、そのn(nは整数)倍をとることで定在波Sを発生させることができる。なお、この数値に限定されるものではない。
定在波Sは、音響放射圧のために音圧の腹Hから節Fに対して向かう力が作用するため、定在波Sを横切るように通過する樹脂粉体1は節Fのところに凝集し、節Fにおける樹脂粉体1の存在確率が大きくなる。
また、導電性網状物17A,17Bには、高圧電圧がかけられていて、導電性網状物17A,17Bの前方においてグランド接続されたシート状繊維基材100との間に高圧の電界がかけられている。この導電性網状物17A,17Bには負の高電圧がかけられ、供給管11A,11Bに設けられた帯電器14A,14Bによってマイナスに帯電された状態で導電性網状物17A,17Bの網の目から吐出される樹脂粉体1を、シート状繊維基材100に対して強固な接着力で付着させ、仮に樹脂粉体1がシート状繊維基材100上でバウンドしたとしても再接着させるようにしている。なお、樹脂粉体1がプラスに帯電される場合には、導電性網状物17A,17Bには正の高電圧がかけられる。また、導電性網状物17A,17Bは整流器としての働きも行う。
次に、このように構成されたプリプレグ製造装置を使用してプリプレグを製造する方法について説明する。
二軸のフィーダー12A,12Bによって定量の樹脂粉体1が連続的に投入されると、樹脂粉体1は、コンプレッサ42A,42Bから送られた圧縮空気が空気増幅装置41A,41Bによってその流速がさらに高められた高圧の空気と供給管11A,11Bの内部で混合された後、拡散器15A,15Bに押し込まれる。
これにより、樹脂粉体1と空気が混合された固定二相流は、その速度を遅くされるとともに均一に拡散された状態で送られ、供給管11A,11Bに設けられた帯電器14A,14Bによって樹脂粉体1と空気がともにマイナスに帯電させられる。
帯電された樹脂粉体1と空気が混合された固定二相流は、超音波発生装置20,20によって発生された定在波Sを通過することで上下方向に間をおいて形成される節Fに凝集して略層状に流れ、これによって樹脂粉体1が自重で落下することが抑制される。
そして、負の高電圧がかけられた導電性網状物17A,17Bの網の目から吐出されたマイナスに帯電された樹脂粉体1は、グランドに接地されたシート状繊維基材100に対して強固な接着力で付着され、プリプレグが製造される。
シート状繊維基材100に付着されなかった樹脂粉体1は、2つのチャンバー10A,10Bの下部に設けられた回収口35A,35Bに集められ再利用できるようにしている。
なお、本発明の実施形態でいうプリプレグにはシート状繊維基材100に付着する樹脂粉体1の量を抑えたいわゆるセミプレグも含まれる。
これによれば、樹脂粉体1が空気と混合されて供給管11A,11Bの後側から高圧で押し込まれるので、供給管11A,11B内で帯電させられた空気と樹脂粉体1からなる固気二相流の流速は速く、供給管11A,11B内に樹脂粉体1が沈殿、堆積することはない
また、供給管11A,11Bから吐出される、帯電させられた空気と樹脂粉体1からなる固気二相流は、速い流速の状態でシート状繊維基材100に当接させられるものではなく、拡散器15A,15Bを介してチャンバー10A,10B内に送り込まれるので、固気二相流の流速は遅くなり、これにより、樹脂粉体1がシート状繊維基材100に当接するが付着せずに跳ね返ってしまうことが防止されるとともに、拡散器15A,15Bを使用しない場合と比較して樹脂粉体1をより均一に拡散させることができる。これにより、品質性能に優れたプリプレグを得ることができる。
このとき、樹脂粉体1は流速が遅くなり自重によって落下しようとするが、特にチャンバー10A,10Bの拡散器15A,15B側上下部に超音波振動子21,21からなる超音波発生装置20を設けて上下方向に節Fと腹Hが交互に形成される定在波Sを発生させるようにしたので、樹脂粉体1は定在波Sの節Fの部位で存在確率が高くなり層状に凝集し、これによって樹脂粉体1の落下を、従来例で示したように、ブロワーやダクトなどの装置を新たに付加することなく抑制することができる。よって、装置全体が小型化され省スペース化が図られる。
なお、本発明の実施形態では、超音波発生装置20を利用して一つの定在波S振動を発生させたが、図5に示すように、同一の定在波S振動を多段状に発生させることもできる。
また、シート状繊維基材100を間にして左右に2つのチャンバー10A,10Bを設け、左右2つの拡散器15A,15Bと超音波発生装置20,20を設けて、シート状繊維基材100の両面に対して樹脂粉体1を同時に付着させるように装置全体の小型化と省スペース化を図るようにしたが、図6及び図7に示すように、シート状繊維基材100の片面(左面又は右面)だけに樹脂粉体1を付着させるものであってもよい。この場合のプリプレグ製造装置は、略水平に延びる供給管11と、樹脂粉体1を供給管11の後側から連続的に定量供給するフィーダー12と、フィーダー12により供給される樹脂粉体1に空気を混合して供給管11の後側から高圧で押し込む空気増幅器41とコンプレッサ42からなるエアー供給装置13と、供給管11に設けられ樹脂粉体1を空気とともに帯電させる帯電器14と
入口15aから出口15bに向けて断面積を徐々に拡大するもので入口15aに供給管11の先端口11aが接続され樹脂粉体1を拡散する拡散器15と、拡散器15の出口15bが、後面に形成された開口部に設置され前面には吐出口が設けられたチャンバー10と、チャンバー10の拡散器15側上下部に設けられ、上下方向に節Fと腹Hが交互に形成される定在波S振動を発生させる2つの超音波振動子21,21からなる超音波発生装置20を備え、チャンバー10の吐出口から吐出される樹脂粉体1を、シート状繊維基材100に付着させるようにしたものである。
また、本発明の実施形態では、定在波S振動を発生させる超音波発生装置20をチャンバー10,10A,10Bの上下部にそれぞれ設けられ、同一ドライバ25で駆動される同一の超音波振動子21,21で構成したが、これにかえて、チャンバー10,10A,10Bの上下部のうち一方側に設けられた超音波振動子21と他方側に設けられた反射板で構成することもできる。
また、本発明の実施形態では、チャンバー10,10A,10Bの前面とシート状繊維基材100の間に高圧の電界をかける導電性網状物17,17A,17Bを設置したが省略することも可能である。
1 樹脂粉体
10,10A,10B チャンバー
11,11A,11B 供給管
11a,11Aa,11Ba 先端口
12,12A,12B フィーダー
13 エアー供給装置
14,14A,14B 帯電器
15,15A,15B 拡散器
15a,15Aa,15Ba 入口
15b,15Ab,15Bb 出口
17,17A,17B 導電性網状物
20 超音波振動子(超音波発生装置)
21 超音波振動子
25 ドライバ
30 搬送装置
35A,35B 回収口
41,41A,41B 空気増幅器
42,42A,42B コンプレッサ
100 シート状繊維基材
F 節
H 腹
S 定在波

Claims (6)

  1. 樹脂粉体をシート状繊維基材に付着させてプリプレグを製造するプリプレグ製造装置であって、
    略水平に延びる供給管と、
    前記樹脂粉体を前記供給管の後側から連続的に定量供給するフィーダーと、
    前記フィーダーにより供給される前記樹脂粉体に空気を混合して前記供給管の後側から高圧で押し込むエアー供給装置と、
    前記供給管に設けられ前記樹脂粉体を空気とともに帯電させる帯電器と、
    入口から出口に向けて断面積を徐々に拡大するもので、前記入口に前記供給管の先端口が接続され前記樹脂粉体を拡散する拡散器(ディフューザー)と、
    前記拡散器の前記出口が、後面に形成された開口部に設置され前面には複数の吐出穴又は吐出口が設けられたチャンバーと、
    前記チャンバーの前記拡散器側上下部に設けられ、上下方向に節と腹が交互に形成される定在波振動を発生させる超音波発生装置を備え、
    前記チャンバーの吐出穴又は吐出口から吐出される前記樹脂粉体を、前記シート状繊維基材に付着させるようにしたことを特徴とするプリプレグ製造装置。
  2. 樹脂粉体をシート状繊維基材に付着させてプリプレグを製造するプリプレグ製造装置であって、
    前記シート状繊維基材を間にして左右に設けられ、前記シート状繊維基材に相対向する前面に複数の吐出穴又は吐出口が設けられた左右2つのチャンバーと、
    前記2つのチャンバーの左右外側にそれぞれ設けられた、略水平に延びる左右2つの供給管と、
    前記樹脂粉体を前記2つの供給管の、前記チャンバー側とは逆側となる後側から連続的に定量供給するフィーダーと、
    前記フィーダーにより供給される前記樹脂粉体に空気を混合して前記供給管の後側から高圧で押し込むエアー供給装置と、
    前記供給管に設けられ前記樹脂粉体を空気とともに帯電させる帯電器と、
    入口から出口に向けて断面積を徐々に拡大するもので、前記入口に前記供給管の先端口が接続され、前記出口が前記2つのチャンバーの後面に形成された開口部にそれぞれ設置された、前記樹脂粉体を拡散する左右2つの拡散器(ディフューザー)と、
    前記2つのチャンバーの前記拡散器側上下部に設けられ、上下方向に節と腹が交互に形成される定在波振動を発生させる超音波発生装置を備え、
    前記チャンバーの吐出穴又は吐出口から吐出される前記樹脂粉体を、前記シート状繊維基材に付着させるようにしたことを特徴とするプリプレグ製造装置。
  3. 前記超音波発生装置は、前記チャンバーの上下部にそれぞれ設けられ、同一ドライバで駆動される同一の超音波振動子であることを特徴とする請求項1又は2に記載のプリプレグ製造装置。
  4. 前記超音波発生装置は、前記チャンバーの上下部のうち一方側に設けられた超音波振動子と他方側に設けられた反射板であることを特徴とする請求項1又は2に記載のプリプレグ製造装置。
  5. 前記チャンバーの前面と前記シート状繊維基材の間に高圧の電界をかける導電性網状物を設置したことを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一つに記載のプリプレグ製造装置。
  6. 前記シート状繊維基材を上方向又は下方向に連続的に搬送可能な搬送装置をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか一つに記載のプリプレグ製造装置。
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