JP6264686B2 - 電磁リレー - Google Patents

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Description

本発明は、電磁石により接点を開閉する電磁リレーに関する。
コイルと、コイルが通電されることにより磁化される固定鉄心と、固定鉄心に対向するように配置された可動鉄心と、可動鉄心に連動する可動接点と、固定接点とを備える電磁リレーが知られている(特許文献1参照)。コイルの巻線の設計は、目標となるコイル消費電力の範囲で、移動した可動鉄心を初期位置に戻す復帰ばねの負荷に応じた起磁力を発生させるように行う。
特開2009−199894号公報
しかしながら、消費電力及びばね負荷による制約のため、従来の電磁リレーにおいて、コイル電流の増加及び減少時間を任意に選定することは困難であり、動作時間及び復帰時間の制御範囲が限られる問題があった。
本発明は、上記問題点を鑑み、簡単に駆動時間を調整できる電磁リレーを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様は、磁心と、磁心の周囲に巻回され、通電されることにより磁心を磁化させる駆動コイルと、駆動コイルにより発生する磁束の周囲に巻回され、電源より電流が供給されない閉回路を形成し、磁心に発生する磁束の変化する時間を調整する調整コイルと、固定接点と、磁心の磁力に応じて固定接点との間を開閉する可動接点とを備え、前記閉回路は、前記調整コイルに直列に接続されたツェナーダイオードまたはサージ吸収素子を備える電磁リレーであることを要旨とする。
本発明の第2の態様に係る電磁リレーは、第1の態様に係る電磁リレーにおいて、調整コイルが、磁心の周囲に巻回されることを特徴とする。
本発明の第3の態様に係る電磁リレーは、第2の態様に係る電磁リレーにおいて、調整コイルが、駆動コイルの周囲に同軸状に巻回されることを特徴とする請求項2に記載の電磁リレー。
本発明の第4の態様に係る電磁リレーは、第1〜第3のいずれかの態様に係る電磁リレーにおいて、閉回路中に接続された抵抗を更に備えることを特徴とする。
本発明の第5の態様に係る電磁リレーは、第1〜第4のいずれかの態様に係る電磁リレーにおいて、閉回路中の一点が、駆動コイルの両端側の端子のうち、いずれかに接合されていることを特徴とする。
本発明の第6の態様に係る電磁リレーは、第1〜第5のいずれかの態様に係る電磁リレーにおいて、調整コイルが、駆動コイルの巻線と同種の巻線からなることを特徴とする。
本発明の第7の態様に係る電磁リレーは、第1〜第6のいずれかの態様に係る電磁リレーにおいて、閉回路中に接続されたダイオードを更に備えることを特徴とする。
本発明の第8の態様に係る電磁リレーは、第1〜第7のいずれかの態様に係る電磁リレーにおいて、前記固定接点を有する固定端子と、前記固定接点と接触、離間する可動接点を有する可動接触子と、前記駆動コイルの内側に配置される可動鉄心と、前記可動鉄心に連結され、前記可動接触子を移動させるシャフトと、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、回路の時定数を調整することにより、簡単に駆動時間を調整できる電磁リレーを提供することができる。
本発明の実施の形態に係る電磁リレーの基本的な構成を説明する断面図である。 本発明の実施の形態に係る電磁リレーを、一部を断面図として説明する側面図である。 調整コイルを備えない電磁リレーを説明する断面図である。 図3に示す電磁リレーを説明する回路図である。 (a)は、図3に示す電磁リレーの動作時間を説明する電圧の時間特性図である。(b)は、(a)に対応する電流の時間特性図である。 本発明の実施の形態に係る電磁リレーを説明する回路図である。 (a)は、本発明の実施の形態に係る電磁リレーの動作時間を説明する電圧の時間特性図である。(b)は、(a)に対応する電流の時間特性図である。 (a)は、図3に示す電磁リレーの復帰時間を説明する電圧の時間特性図である。(b)は、(a)に対応する電流の時間特性図である。 (a)は、本発明の実施の形態に係る電磁リレーの復帰時間を説明する電圧の時間特性図である。(b)は、(a)に対応する電流の時間特性図である。 本発明の実施の形態の第1変形例に係る電磁リレーを説明する回路図である。 本発明の実施の形態の第2変形例に係る電磁リレーが備える閉回路を説明する回路図である。 本発明の実施の形態の第3変形例に係る電磁リレーが備える閉回路を説明する回路図である。 本発明の実施の形態の第4変形例に係る電磁リレーが備える閉回路を説明する回路図である。 本発明の実施の形態の第5変形例に係る電磁リレーが備える閉回路を説明する回路図である。 本発明の実施の形態の第6変形例に係る電磁リレーが備える調整コイルを説明する斜視図である。 本発明の実施の形態の第7変形例に係る電磁リレーが備える調整コイルを説明する斜視図である。
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付し、重複する説明を省略している。以下に示す実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
(電磁リレー)
本発明の実施の形態に係る電磁リレーは、図1に示すように、駆動ブロック2と、駆動ブロック2と一体に組み合わされ接点ブロック3とを備える。駆動ブロック2及び接点ブロック3は、図2に示すように、矩形平板状の基部7上に配置され、例えば直方体状のケース(図示省略)により覆われる。
駆動ブロック2は、概略として円筒状のコイルボビン11と、コイルボビン11の内側に配置された固定鉄心(磁心)15と、コイルボビン11に巻回された駆動コイル12及び調整コイル13と、可動鉄心17とを備える。
固定鉄心15は、概略として円柱状であり、延伸方向(軸方向)に沿い、一方の底面から他方の底面に貫通する貫通孔150を有する。固定鉄心15は、軸方向において、可動鉄心17と対向するように配置される。固定鉄心15は、可動鉄心17と反対側の端部に、外周が円の外側方向に突出するように形成されたフランジ部151を有する。固定鉄心15は、コイルボビン11の内側において固定される。
駆動コイル12は、コイルボビン11を介して固定鉄心15の周囲に巻回され、通電されることにより内側に磁束Φが発生し、固定鉄心15を磁化させる。駆動コイル12の両端側は、それぞれ基部7の上面から下面に貫通するように設けられた一対のコイル端子20にそれぞれ電気的に接続される。コイル端子20は、例えば銅等の金属板からなる。コイル端子20は、それぞれ一端側がコイルボビン11に固定され、それぞれ他端側が、基部7から突出する方向に延伸する。駆動コイル12は、一対のコイル端子20を介して給電されることにより通電される。
調整コイル13は、駆動コイル12の周囲に、駆動コイル12及び固定鉄心15に対して同軸状に巻回される。調整コイル13は、駆動コイル12及びコイルボビン11を隔てて固定鉄心15の周囲に巻回される。調整コイル13は、駆動コイル12により発生する磁束の周囲に巻回され、両端側が電気的に接続されることにより閉回路Qを形成する(図6参照)。調整コイル13は、駆動コイル12と磁気的に結合しており、駆動コイル12により相互誘導を生じる。調整コイル13は、駆動コイル12によって固定鉄心15に発生する磁束Φの変化する時間を調整する。
可動鉄心17は、概略として円柱状であり、延伸方向に沿い、一方の上面から他方の底面に貫通する貫通孔170を有する。可動鉄心17は、コイルボビン11の延伸方向(軸方向)において固定鉄心15と対向するように、コイルボビン11の内側に配置される。可動鉄心17は、コイルボビン11の軸方向に所定の範囲で摺動可能に配置され、固定鉄心15の磁力に応じて移動する。
コイルボビン11は、両端側に、互いに平行な円盤状のフランジ部111がそれぞれ形成される。駆動コイル12及び調整コイル13は、2つのフランジ部111の間の円筒側面に巻回される。
駆動ブロック2は、その他、駆動コイル12及び調整コイル13が巻回されたコイルボビン11を囲むように形成された継鉄19及び継鉄上板21、コイルボビン11の内側に配置される概略として円筒状のプランジャキャップ14とを備える。継鉄19及び継鉄上板21は、固定鉄心15と共に、磁束Φを通す磁気回路を形成する。
継鉄19は、概略として平板状の磁性材料をU字型に屈曲することにより形成される。継鉄19は、片面から他面に貫通する貫通孔190が形成された底部と、底部の両端側それぞれに連結し、互いに平行な2枚の側部とを有する。貫通孔190は、磁性材料からなる円筒状のブッシュ16が装着される。
プランジャキャップ14は、磁性材料からなる。プランジャキャップ14は、一端側の開口部を閉塞するように形成された底部と、他端側の開口部の外周が円の外側方向に突出するように形成されたフランジ部141とを有する。プランジャキャップ14の内側の底部には、ゴム弾性を有する材料からなるダンパーゴム22が設けられている。プランジャキャップ14の円筒部が、コイルボビン11の内側に嵌合されることにより、フランジ部141は、コイルボビン11のフランジ部111の表面に載置される。このとき、プランジャキャップ14の底部は、継鉄19の貫通孔190に装着されたブッシュ16に挿入される。
固定鉄心15の円柱部分は、外径がプランジャキャップ14の内径とほぼ等しく、プランジャキャップ14の内側の開口側(フランジ部141側)に収納される。可動鉄心17は、外径がプランジャキャップ14の内径とほぼ等しく、プランジャキャップ14の内側の底部側に収納される。可動鉄心17は、周囲に位置するブッシュ16と磁気的に接合する。可動鉄心17は、プランジャキャップ14の内側に摺動可能に収納される。
継鉄上板21は、磁性材料からなり、概略として矩形平板状である。継鉄上板21は、継鉄19の2枚の側部のそれぞれ先端側を連結するように配置される。継鉄上板21は、中央部に、内径が固定鉄心15の外径とほぼ等しく、片面から他面に貫通し、固定鉄心15が挿入される貫通孔210を有する。継鉄上板21は、貫通孔210の周縁部のうち、外側(コイルボビン11と反対側)の片面において、厚さが他所より薄く形成された凹部を有する。継鉄上板21の凹部は、内径が固定鉄心15のフランジ部151の外径とほぼ等しく、フランジ部151がはめ込まれる。
継鉄上板21の外側には金属からなる押さえ板49が設けられており、押さえ板49の両端部は継鉄上板21の表面に固定されている。押さえ板49は、継鉄上板21の上面より突出した固定鉄心15のフランジ部151を収納するように中央部に形成された凸部と、凸部の中央部において片面から他面に貫通する貫通孔490とを有する。フランジ部151の表面には、固定鉄心15からの振動が押さえ板49に直接的に伝播されないように、合成ゴム等のゴム弾性を有する材料からなる鉄心ゴム18が形成される。鉄心ゴム18は、中央部に片面から他面に貫通する貫通孔180を有する円盤状である。
可動鉄心17は、非磁性材料からなる丸棒状のシャフト25の一端側が貫通孔190に挿入されることにより、シャフト25と連結される。シャフト25は、固定鉄心15の貫通孔150、鉄心ゴム18の貫通孔180及び押さえ板49の貫通孔490を介して、他端側が接点ブロック3まで延伸する。シャフト25は、コイルボビン11の軸方向に沿って配置され、可動鉄心17と共にコイルボビン11の軸方向に所定の範囲で移動する。
可動鉄心17の移動範囲は、固定鉄心15から離れた初期位置から、固定鉄心15に接する接触位置までの間である。可動鉄心17と押さえ板49との間には、弾性力により可動鉄心17を初期位置に復帰させる方向(可動鉄心17が固定鉄心15から離れる方向)に付勢する復帰ばね23が配置される。復帰ばね23は、固定鉄心15の貫通孔150を介してシャフト25に巻回されたコイルばねである。
駆動コイル12が通電されると、可動鉄心17と対向する固定鉄心15の一端側と、継鉄19の底部に位置するブッシュ16とが互いに異極性となり、可動鉄心17が固定鉄心15に吸引されて接触位置に移動する。一方、駆動コイル12の通電が停止されると、可動鉄心17は、復帰ばね23により初期位置に復帰する。
接点ブロック3は、概略として一面を開口する直方体状のベース41と、ベース41に形成された一対の固定端子10と、一対の固定端子10と対向するようにベース41の内部に配置された可動接触子29とを備える。ベース41は、耐熱性材料からなり、開口面と対向する底部にそれぞれ片面から他面に貫通する2つの貫通孔410を有する。ベース41は、開口面を継鉄上板21で塞ぐように、枠状の上フランジ40を介して継鉄上板21に接合される。
固定端子10は、それぞれ、金属等の導電性材料からなり、概略として外径が貫通孔410の内径とほぼ等しい円柱状である。固定端子10は、一方側の端面に形成された固定接点101と、他方側の一部に外周が円の外側方向に突出するように形成されたフランジ部102とを有する。固定端子10は、それぞれ、固定接点101がベース41の内側に位置するように、外側からリング状の下フランジ32を介して貫通孔410に挿入される。下フランジ32は、ベース41の底部の外側面とフランジ部102との間に位置し、両面側がそれぞれ銀ろう等により接合されている。
固定端子10は、それぞれ基部7の上面から下面に貫通するように設けられ、外部負荷等に接続される一対の主端子9にそれぞれ電気的に接続される。主端子9は、例えば銅等の金属板からなる。主端子9は、それぞれ一端側が固定端子10に固定され、それぞれ他端側が、基部7から突出する方向に延伸する。
可動接触子29は、概略として矩形平板状であり、片面側が一対の固定端子10と対向するように配置される。可動接触子29は、片面のうち、一対の固定端子10とそれぞれ対向する箇所に形成された一対の可動接点291を有する。可動接触子29は、中央部に、片面から他面に貫通し、シャフト25の他端側が挿入される貫通孔290を有する。可動接触子29は、貫通孔290においてシャフト25と連結される。可動接触子29は、シャフト25を介して可動鉄心17と連動することにより、固定鉄心15の磁力に応じて可動接点291が固定接点101との間を開閉するように移動する。
可動接触子29と押さえ板49との間には、弾性力により可動接触子29を固定端子10に近づく方向に付勢する接圧ばね33が配置される。接圧ばね33は、シャフト25に巻回されたコイルばねである。接圧ばね33は、可動接点291と固定接点101とが接触するときの相互間の接触圧を確保する。
可動接触子29は、可動鉄心17が初期位置にあるとき、可動接点291と固定接点101とが開状態となるように、固定端子10と離間する。可動接触子29は、可動鉄心17が接触位置にあるとき、可動接点291と固定接点101とが閉状態となるように、固定端子10と接触する。即ち、一対の主端子9の間は、駆動コイル12が通電されない期間において互いに絶縁し、駆動コイル12が通電される期間において可動接触子29を介して互いに電気的に接続される。
可動接触子29の周囲には、それぞれ磁性材料からなり、主端子9の間が導通するときに可動接触子29を流れる電流の周囲に磁気回路を形成する可動継鉄(51,52)が配置される。可動継鉄(51,52)は、概略として平板状であり、可動接触子29の上面側を囲む上継鉄51と、概略としてU字型に屈曲された平板状であり、可動接触子29の下面側及び側面側を囲む下継鉄52とから構成される。
上継鉄51及び下継鉄52は、可動接触子29に流れる電流により、互いに吸引する方向に磁力を発生する。上継鉄51及び下継鉄52が互いに吸引することにより、可動接触子29が固定端子10に向けて押圧され、可動接点291の固定接点101から離間しようとする動作が規制される。
可動接点291と固定接点101とが接触した状態で可動接触子29に電流が流れると、可動接点291と固定接点101との間に電磁反発力が作用する。上継鉄51及び下継鉄52は、可動接点291と固定接点101との間の接触圧が電磁反発力により低下し、ジュール熱やアーク熱による溶着を低減することができる。
更に、ベース41の内側の空間Sは、密閉されており、例えば、アークが発生する温度領域で最も熱伝導に優れた水素ガスを主成分とする混合ガスが封入される。ベース41の外側に、可動接触子29の移動方向と直交する方向に磁場を与える磁石(図示省略)配置されることにより、接点間に発生するアークが可動接触子29の移動方向と直交する方向に引き延ばされる。引き延ばされたアークが、ベース41の内側に封入されたガスにより冷却されてアーク電圧が急激に上昇し、アーク電圧が接点間の電圧を上回った時点で遮断されることにより、固定接点101及び可動接点291の消耗を低減することができる。
−動作時間−
先ず、図3に示すような調整コイル13を備えない電磁リレーの動作時間Tを説明する。図4に示すように、コイル端子20を介して駆動コイル12の両端に電源電圧E及びスイッチSWが接続した上で、駆動コイル12の両端間の電圧Vc及び駆動コイル12に流れる電流Icを測定する。なお、駆動コイル12の両端には、サージを吸収するバリスタAが接続される。
図5(a)に示すように、時刻tにおいてスイッチSWがオンにされると、駆動コイル12への通電が開始され、電圧VcはE(V)となる。図5(b)に示すように、電流Icは、時刻tから増加し始める。固定鉄心15は、電流Icに応じて磁束Φが発生し、初期位置にある可動鉄心17を吸引する磁力を生じる。可動鉄心17の変位に伴い、固定鉄心15を通る磁束Φの変化が大きくなり、駆動コイル12のインダクタンスが増加し、電流Icが流れにくくなる。その後、時刻tにおいて、可動鉄心17が接触位置に達すると、駆動コイル12の磁束Φの変化が小さくなり、電流Icは流れやすくなり、定常値に近づいていく。スイッチSWがオンとなる時刻tから可動鉄心17が接触位置に達する時刻tまでの時間が動作時間Tとなる。
一方、本発明の実施の形態に係る電磁リレーは、図6に示すように、調整コイル13が駆動コイル12により発生する磁束の周囲に巻回されることにより、相互誘導により誘導起電力を生じ、閉回路Qに電流Ic2を流す。調整コイル13が電流Ic2により磁束を発生させるので、固定鉄心15に発生する磁束Φは、駆動コイル12が発生する磁束と調整コイル13が発生する磁束との合成磁束となる。
図7(a)に示すように、時刻tにおいてスイッチSWがオンにされると、駆動コイル12への通電が開始され、駆動コイル12の両端間の電圧Vcは、E(V)となる。駆動コイル12に流れる電流Icは、図7(b)に示すように、時刻tから増加し始める。電流Icは、調整コイル13が発生する磁束により回路の時定数が調整されるため、図5(b)に示す場合(図7(b)において破線で示す)と比べて遅延して増加する。固定鉄心15は、磁束Φに応じて、初期位置にある可動鉄心17を吸引する磁力を生じる。その後、時刻tにおいて、可動鉄心17が接触位置に達すると、固定鉄心15の磁束Φの変化が小さくなり、電流Icは流れやすくなる。動作時間Tは、スイッチSWがオンとなる時刻tから可動鉄心17が接触位置に達する時刻tまでの時間となり、動作時間Tより長い。
−復帰時間−
先ず、図3に示すような調整コイル13を備えない電磁リレーの復帰時間Tを説明する。図8(a)に示すように、駆動コイル12が通電された状態で、時刻tにおいてスイッチSWがオフにされると、駆動コイル12への通電が停止され、電圧Vcは0となる。可動鉄心17は、復帰ばね23の弾性力が、磁束Φに伴って減少する可動鉄心17を吸引する磁力を超えることにより、初期位置に近づく。電流Icは、図8(b)に示すように、時刻tにおいてバリスタAを介して逆方向に流れた後、可動鉄心17の変位に伴い一時的に流れにくくなる。電流Icは、時刻tにおいて可動鉄心17が初期位置に達した後、減衰していく。スイッチSWがオフとなる時刻tから可動鉄心17が初期位置に達する時刻tまでの時間が復帰時間Tとなる。
一方、本発明の実施の形態に係る電磁リレーは、図9(a)に示すように、時刻tにおいてスイッチSWがオフにされると、駆動コイル12への通電が停止され、駆動コイル12の両端間の電圧Vcが0となる。駆動コイル12に流れる電流Icは、図9(b)に示すように、調整コイル13により時定数が調整されるため、図8(b)に示す場合(図9(b)において破線で示す)と比べて早くに減衰する。調整コイル13は、時刻tから磁束Φの変化を妨げる方向に流れる電流Ic2(図9(b)において一点鎖線で示す)により磁束を生じる。可動鉄心17は、復帰ばね23の弾性力が、合成された磁束Φに伴って減少する可動鉄心17を吸引する磁力を超えることにより、初期位置に近づく。電流Ic2は、時刻tにおいて可動鉄心17が初期位置に達した後、減衰していく。駆動時間Tは、スイッチSWがオフとなる時刻tから可動鉄心17が初期位置に達する時刻tまでの時間となり、復帰時間Tより長い。
本発明の実施の形態に係る電磁リレーは、調整コイル13が固定鉄心15に発生する磁束Φの変化する時間を調整することにより、固定鉄心15の磁力に応じて可動鉄心17と共に移動する可動接触子29の駆動時間を簡単に調整することができる。なお、駆動時間は、駆動コイル12への通電が開始されてから可動接点291と固定接点101とが閉状態になるまでの動作時間と、駆動コイル12への通電が停止されてから可動接点291と固定接点101とが開状態になるまでの復帰時間とを意味する。
また、本発明の実施の形態に係る電磁リレーは、調整コイル13が駆動コイル12の外周部に巻回されることにより、駆動コイル12の放熱をする。駆動コイル12は、通電時、直流電流が流れて発熱する。調整コイル13は、定常状態では誘導電流が流れず発熱しないため、駆動コイル12の放熱に寄与することができる。
<変形例>
以下、本発明の実施の形態に係る電磁リレーの第1〜第7変形例について説明する。第1〜第7変形例について説明しない他の構成、作用及び効果は、既に説明したものと実質的に同一であるので、重複する説明を省略する。
本発明の実施の形態の第1変形例に係る電磁リレーは、図10に示すように、閉回路Q中に直列に接続された抵抗Rを更に備える。抵抗Rの抵抗値を調整することにより、閉回路Qにおける時定数が調整され、結果として電磁リレーの駆動時間を簡単に調整することができる。
本発明の実施の形態の第2変形例に係る電磁リレーは、図11に示すように、閉回路Q中に直列に接続されたダイオードDを更に備える。ダイオードDの方向を考慮することにより、電磁リレーの駆動時間のうち、動作時間及び復帰時間を選択的に調整することができる。
本発明の実施の形態の第3変形例に係る電磁リレーは、図12に示すように、閉回路Q中に直列に接続されたツェナーダイオードTDを更に備える。ツェナーダイオードTDの方向及びツェナー電圧を考慮することにより、それぞれ、電磁リレーの動作時間及び復帰時間を選択して調整することができると共に、逆方向のツェナー電圧を利用して、復帰時間及び動作時間を調整することができる。
本発明の実施の形態の第4変形例に係る電磁リレーは、図13に示すように、閉回路Q中にそれぞれ直列に接続されたダイオードD及びダイオードDと逆方向のツェナーダイオードTDを更に備える。ダイオードDとツェナーダイオードTDとが逆方向に接続されることにより、動作時間及び復帰時間を、ツェナー電圧を利用して選択的に調整することができる。
本発明の実施の形態の第5変形例に係る電磁リレーは、図14に示すように、閉回路Q中に直列に接続されたバリスタ(サージ吸収素子)Aを更に備える。バリスタAは、サージを吸収すると共に、バリスタ電圧により、電磁リレーの駆動時間を調整することができる。
本発明の実施の形態の第6変形例に係る電磁リレーは、図15に示すように、調整コイル13両端が、駆動コイル12の両端側のコイル端子20のうち、いずれかに結節点Nとして接合される。このように、閉回路Q中の一点がコイル端子20に接続されることにより、電磁リレーの構成部品を削減すると共に、製造コストを低減することができる。
本発明の実施の形態の第7変形例に係る電磁リレーは、図16に示すように、調整コイル13がコイルボビン11Aに巻回される。コイルボビン11Aは、両端側のフランジ部111の他に、中間部に位置し、両側にそれぞれに駆動コイル12及び調整コイル13が巻回される中間フランジ112を有する。調整コイル13は、コイルボビン11Aに巻回されることにより、巻線の長さ及び抵抗値を低減することができる。
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明を実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面は本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、既に述べた実施の形態において、調整コイル13は、駆動コイル12と同種の巻線からなるようにしてもよい。駆動コイル12及び調整コイル13を同種の巻線から形成することにより、設計が容易になると共に、材料の種類が削減され、製造コストが低減される。
また、既に述べた実施の形態において、調整コイル13が、固定鉄心15の周囲に巻回される例を説明したが、調整コイル13は、第7変形例として説明したように、必ずしも固定鉄心15の周囲に巻回される必要はない。調整コイル13は、磁束Φの周囲に巻回されていれば磁束Φの変化する時間を調整することが可能であるので、例えば、磁束Φが通る継鉄19に巻回されてもよい。
また、既に述べた実施の形態において、電磁リレーを初期状態において接点間が離間する常開型として説明したが、常閉型の電磁リレーであっても適用可能であることは勿論である。本発明は、磁心及びコイルにより構成された電磁石の磁力により接点間を開閉する電磁リレーであれば適用可能である。
上述の他、各実施の形態を相互に応用した構成等、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
A バリスタ
D ダイオード
Q 閉回路
R 抵抗
12 駆動コイル
13 調整コイル
15 固定鉄心(磁心)
16 ブッシュ
17 可動鉄心
20 コイル端子(端子)
101 固定接点
291 可動接点

Claims (8)

  1. 磁心と、
    前記磁心の周囲に巻回され、通電されることにより前記磁心を磁化させる駆動コイルと、
    前記駆動コイルにより発生する磁束の周囲に巻回され、電源より電流が供給されない閉回路を形成し、前記磁心に発生する磁束の変化する時間を調整する調整コイルと、
    固定接点と、
    前記磁心の磁力に応じて前記固定接点との間を開閉する可動接点と
    を備え
    前記閉回路は、前記調整コイルに直列に接続されたツェナーダイオードまたはサージ吸収素子を備えることを特徴とする電磁リレー。
  2. 前記調整コイルは、前記磁心の周囲に巻回されることを特徴とする請求項1に記載の電磁リレー。
  3. 前記調整コイルは、前記駆動コイルの周囲に同軸状に巻回されることを特徴とする請求項2に記載の電磁リレー。
  4. 前記閉回路中に接続された抵抗を更に備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電磁リレー。
  5. 前記閉回路中の一点が、前記駆動コイルの両端側の端子のうち、いずれかに接合されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電磁リレー。
  6. 前記調整コイルは、前記駆動コイルの巻線と同種の巻線からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電磁リレー。
  7. 前記閉回路中に接続されたダイオードを更に備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の電磁リレー。
  8. 前記固定接点を有する固定端子と、
    前記固定接点と接触、離間する可動接点を有する可動接触子と、
    前記駆動コイルの内側に配置される可動鉄心と、
    前記可動鉄心に連結され、前記可動接触子を移動させるシャフトと、を備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の電磁リレー。
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