〔実施形態1〕
本開示に係るゲームシステムは、複数のユーザにゲームを提供するためのシステムである。以下、ゲームシステムについて図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものでは無く、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が本発明に含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を繰り返さない。
<ゲームシステム1のハードウェア構成>
図1は、ゲームシステム1のハードウェア構成を示す図である。ゲームシステム1は図示のとおり、複数のユーザ端末100と、サーバ200とを含む。各ユーザ端末100は、サーバ200とネットワーク2を介して接続する。ネットワーク2は、インターネットおよび図示しない無線基地局によって構築される各種移動通信システム等で構成される。この移動通信システムとしては、例えば、所謂3G、4G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、および所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が挙げられる。
サーバ200は、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってよい。サーバ200は、プロセッサ20と、メモリ21と、ストレージ22と、通信IF23と、入出力IF24とを備える。サーバ200が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。
ユーザ端末100(コンピュータ、情報処理装置)は、スマートフォン、フィーチャーフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、またはタブレット型コンピュータ等の携帯端末であってよい。ユーザ端末100は、ゲームプレイに適したゲーム装置であってもよい。ユーザ端末100は図示のとおり、プロセッサ10と、メモリ11と、ストレージ12と、通信インターフェース(IF)13と、入出力IF14と、タッチスクリーン15と、カメラ17と、測距センサ18とを備える。ユーザ端末100が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。また、図1に示すように、ユーザ端末100は、1つ以上のコントローラ1020と通信可能に構成されることとしてもよい。コントローラ1020は、例えば、Bluetooth(登録商標)等の通信規格に従って、ユーザ端末100と通信を確立する。コントローラ1020は、1つ以上のボタン等を有していてもよく、該ボタン等に対するユーザの入力操作に基づく出力値をユーザ端末100へ送信する。また、コントローラ1020は、加速度センサ、および角速度センサ等の各種センサを有していてもよく、該各種センサの出力値をユーザ端末100へ送信する。
なお、ユーザ端末100がカメラ17および測距センサ18を備えることに代えて、または、加えて、コントローラ1020がカメラ17および測距センサ18を有していてもよい。
ユーザ端末100は、例えばゲーム開始時に、コントローラ1020を使用するユーザに、該ユーザの名前またはログインID等のユーザ識別情報を、該コントローラ1020を介して入力させることが望ましい。これにより、ユーザ端末100は、コントローラ1020とユーザとを紐付けることが可能となり、受信した出力値の送信元(コントローラ1020)に基づいて、該出力値がどのユーザのものであるかを特定することができる。
ユーザ端末100が複数のコントローラ1020と通信する場合、各コントローラ1020を各ユーザが把持することで、ネットワーク2を介してサーバ200または他のユーザ端末100と通信せずに、1台のユーザ端末100によりローカルでマルチプレイを実現することができる。また、各ユーザ端末100が無線LAN(Local Area Network)規格等の無線規格により互いに通信接続する(サーバ200を介さずに通信接続する)ことで、複数台のユーザ端末100によりローカルでマルチプレイを実現することもできる。1台のユーザ端末100によりローカルで上述のマルチプレイを実現する場合、ユーザ端末100は、さらに、サーバ200が備える、後述する種々の機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、複数のユーザ端末100によりローカルで上述のマルチプレイを実現する場合、複数のユーザ端末100は、サーバ200が備える、後述する種々の機能を分散して備えていてもよい。
なお、ローカルで上述のマルチプレイを実現する場合であっても、ユーザ端末100はサーバ200と通信を行ってもよい。例えば、あるゲームにおける成績または勝敗等のプレイ結果を示す情報と、ユーザ識別情報とを対応付けてサーバ200へ送信してもよい。
また、コントローラ1020は、ユーザ端末100に着脱可能な構成であるとしてもよい。この場合、ユーザ端末100の筐体における少なくともいずれかの面に、コントローラ1020との結合部が設けられていてもよい。該結合部を介して有線によりユーザ端末100とコントローラ1020とが結合している場合は、ユーザ端末100とコントローラ1020とは、有線を介して信号を送受信する。
図1に示すように、ユーザ端末100は、外部のメモリカード等の記憶媒体1030の装着を、入出力IF14を介して受け付けてもよい。これにより、ユーザ端末100は、記憶媒体1030に記録されるプログラムおよびデータを読み込むことができる。記憶媒体1030に記録されるプログラムは、例えばゲームプログラムである。
ユーザ端末100は、サーバ200等の外部の装置と通信することにより取得したゲームプログラムをユーザ端末100のメモリ11に記憶してもよいし、記憶媒体1030から読み込むことにより取得したゲームプログラムをメモリ11に記憶してもよい。
以上で説明したとおり、ユーザ端末100は、該ユーザ端末100に対して情報を入力する機構の一例として、通信IF13、入出力IF14、タッチスクリーン15、カメラ17、および、測距センサ18を備える。入力する機構としての上述の各部は、ユーザの入力操作を受け付けるように構成された操作部と捉えることができる。
例えば、操作部が、カメラ17および測距センサ18のいずれか一方または両方で構成される場合、該操作部が、ユーザ端末100の近傍の物体1010(例えば、ユーザの手、予め定められた形状のマーカーなど)を検出し、当該物体の検出結果(検出した物体の色、形状、動き、種類等)から入力操作を特定する。より具体的には、ユーザ端末100は、カメラ17の撮影画像からユーザの手が検出された場合、該撮影画像に基づき検出されるジェスチャ(ユーザの手の一連の動き)を、ユーザの入力操作として特定し、受け付ける。なお、撮影画像は静止画であっても動画であってもよい。
あるいは、操作部がタッチスクリーン15で構成される場合、ユーザ端末100は、タッチスクリーン15の入力部151に対して実施されたユーザの操作をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。あるいは、操作部が通信IF13で構成される場合、ユーザ端末100は、コントローラ1020から送信される信号(例えば、出力値)をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。あるいは、操作部が入出力IF14で構成される場合、該入出力IF14と接続される、コントローラ1020とは異なる入力装置(図示せず)から出力される信号をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。
ゲームシステム1は、一例として、ゲーム空間内において、ゲームプログラムに基づいて動作する敵キャラクタと、ユーザの操作に基づいて動作する操作キャラクタとが戦闘するゲームを実行するためのシステムである。このようなゲームとしては、RPG、アクションゲームなどが挙げられるが、本開示では、ゲームシステム1が、横スクロールアクションロールプレイングゲーム(アクションRPG)を実行するためのシステムである例を説明する。横スクロールアクションRPGとは、操作キャラクタについて、表示部152に平行な方向のみの移動が許容されたアクションRPGである。なお、上記横スクロールアクションRPGは、MMO(Massive Multiplayer Online game;大規模多人数オンラインゲーム)であってもよい。この場合、他のユーザの操作キャラクタが、表示部152に表示されてもよい。つまり、各ユーザの操作キャラクターデータD1は、サーバ200を介して共有されてもよい。
また、このゲームにおいては、所定の条件が満たされたとき、ユーザに対して報酬が関連付けられる(付与される)。該報酬は、例えば、ゲームを有利に進めるために利用することができる可能性がある1以上のオブジェクトを取得できる権利をユーザに与えるための権利データである。また、所定の条件は、例えば、敵キャラクタとの戦闘に勝利したときに出現する報酬を取得することであるが、この例に限定されない。所定の条件は、例えば、クエストを達成することであってもよい。クエストとは、達成条件が設定されたゲーム内のイベントである。また例えば、報酬は、特定の期間にゲーム内で開催されるイベントで配布されてもよい。本実施形態では、報酬は、操作キャラクタ、操作キャラクタが使用可能な能力(アビリティ)、およびアイテムのうち、少なくともいずれかを1以上取得することができるカプセル(権利データ)である。換言すれば、カプセルの内容物は、1以上の操作キャラクタ、アビリティ、およびアイテム(オブジェクト)のうちの、少なくともいずれかである。
アビリティは例えば、敵キャラクタとの戦闘時に使用するものであってもよいし、戦闘以外(例えば、武器、防具の生成など)で使用するものであってもよい。アイテムは例えば、ゲーム内で操作キャラクタが使用する武器、防具などを生成するための、いわゆる「素材」や、ゲーム内で使用できる仮想通貨を含んでいてもよい。また、アビリティおよびアイテムは、特定の操作キャラクタのみが使用できるものであってもよい。
<各装置のハードウェア構成要素>
プロセッサ10は、ユーザ端末100全体の動作を制御する。プロセッサ20は、サーバ200全体の動作を制御する。プロセッサ10および20は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、およびGPU(Graphics Processing Unit)を含む。
プロセッサ10は後述するストレージ12からプログラムを読み出し、後述するメモリ11に展開する。プロセッサ20は後述するストレージ22からプログラムを読み出し、後述するメモリ21に展開する。プロセッサ10および20は展開したプログラムを実行する。
メモリ11および21は主記憶装置である。メモリ11および21はROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等の記憶装置で構成される。メモリ11は、プロセッサ10が後述するストレージ12から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ10に作業領域を提供する。メモリ11はプロセッサ10がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。メモリ21は、プロセッサ20が後述するストレージ22から読み出した各種プログラムおよびデータを一時的に記憶することにより、プロセッサ20に作業領域を提供する。メモリ21は、プロセッサ20がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
なお、本実施形態においてプログラムとは、ゲームをユーザ端末100により実現するためのゲームプログラムであってもよいし、該ゲームをユーザ端末100とサーバ200との協働により実現するためのゲームプログラムであってもよいし、該ゲームを複数のユーザ端末100の協働により実現するためのゲームプログラムであってもよい。また、各種データとはユーザ情報、ゲーム情報等、ゲームに関するデータ、並びに、ユーザ端末100とサーバ200との間または複数のユーザ端末100間で送受信する指示や通知を含んでいる。
ストレージ12および22は補助記憶装置である。ストレージ12および22は、フラッシュメモリまたはHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置で構成される。ストレージ12および22には、ゲームに関する各種データが格納される。
通信IF13は、ユーザ端末100における各種データの送受信を制御する。通信IF23は、サーバ200における各種データの送受信を制御する。通信IF13および23は例えば、無線LAN(Local Area Network)を介する通信、有線LAN、無線LAN、または携帯電話回線網を介したインターネット通信、並びに、近距離無線通信等を用いた通信を制御する。
入出力IF14は、ユーザ端末100がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであり、またユーザ端末100がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF14は、USB(Universal Serial Bus)等を介してデータの入出力を行ってもよい。入出力IF14は、例えば、ユーザ端末100の物理ボタンやカメラ、マイク、スピーカ等を含み得る。サーバ200の入出力IF24は、サーバ200がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであり、またサーバ200がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF24は、例えば、マウスまたはキーボード等の情報入力機器である入力部と、画像を表示出力する機器である表示部とを含み得る。
ユーザ端末100のタッチスクリーン15は、入力部151と表示部152とを組み合わせた電子部品である。入力部151は、例えばタッチセンシティブなデバイスであり、例えばタッチパッドによって構成される。表示部152は、例えば液晶ディスプレイ、または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって構成される。
入力部151は、入力面に対しユーザの操作(主にタッチ操作、スライド操作、スワイプ操作、およびタップ操作等の物理的接触操作)が入力された位置を検知して、位置を示す情報を入力信号として送信する機能を備える。入力部151は、図示しないタッチセンシング部を備えていればよい。タッチセンシング部は、静電容量方式または抵抗膜方式等のどのような方式を採用したものであってもよい。
図示していないが、ユーザ端末100は、該ユーザ端末100の保持姿勢を特定するための1以上のセンサを備えていてもよい。このセンサは、例えば、加速度センサ、または、角速度センサ等であってもよい。ユーザ端末100がセンサを備えている場合、プロセッサ10は、センサの出力からユーザ端末100の保持姿勢を特定して、保持姿勢に応じた処理を行うことも可能となる。例えば、プロセッサ10は、ユーザ端末100が縦向きに保持されているときには、縦長の画像を表示部152に表示させる縦画面表示としてもよい。一方、ユーザ端末100が横向きに保持されているときには、横長の画像を表示部152に表示させる横画面表示としてもよい。このように、プロセッサ10は、ユーザ端末100の保持姿勢に応じて縦画面表示と横画面表示とを切り替え可能であってもよい。
カメラ17は、イメージセンサ等を含み、レンズから入射する入射光を電気信号に変換することで撮影画像を生成する。
測距センサ18は、測定対象物までの距離を測定するセンサである。測距センサ18は、例えば、パルス変換した光を発する光源と、受光する受光素子とを含む。測距センサ18は、光源からの発光タイミングと、発せられた光が測定対象物にあたって反射される反射光の受光タイミングとにより、測定対象物までの距離を測定する。測距センサ18は、光源として、指向性を有する光を発するものを有することとしてもよい。
ここで、ユーザ端末100が、カメラ17と測距センサ18とを用いて、ユーザ端末100の近傍の物体1010を検出した検出結果を、ユーザの入力操作として受け付ける例をさらに説明する。カメラ17および測距センサ18は、例えば、ユーザ端末100の筐体の側面に設けられてもよい。カメラ17近傍に測距センサ18が設けられてもよい。カメラ17としては、例えば赤外線カメラを用いることができる。この場合、赤外線を照射する照明装置および可視光を遮断するフィルタ等が、カメラ17に設けられてもよい。これにより、屋外か屋内かに関わらず、カメラ17の撮影画像に基づく物体の検出精度をいっそう向上させることができる。
プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対して、例えば以下の(1)〜(5)に示す処理のうち1つ以上の処理を行ってもよい。(1)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対し画像認識処理を行うことで、該撮影画像にユーザの手が含まれているか否かを特定する。プロセッサ10は、上述の画像認識処理において採用する解析技術として、例えばパターンマッチング等の技術を用いてよい。(2)また、プロセッサ10は、ユーザの手の形状から、ユーザのジェスチャを検出する。プロセッサ10は、例えば、撮影画像から検出されるユーザの手の形状から、ユーザの指の本数(伸びている指の本数)を特定する。プロセッサ10はさらに、特定した指の本数から、ユーザの行ったジェスチャを特定する。例えば指の本数が5本である場合、ユーザが「パー」のジェスチャを行ったと判定し、指の本数が0本である(指が検出されなかった)場合、ユーザが「グー」のジェスチャを行ったと判定し、指の本数が2本である場合、ユーザが「チョキ」のジェスチャを行ったと判定する。(3)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対し、画像認識処理を行うことにより、ユーザの指が人差し指のみ立てた状態であるか、ユーザの指がはじくような動きをしたかを検出する。(4)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像の画像認識結果、および、測距センサ18の出力値等の少なくともいずれか1つに基づいて、ユーザ端末100の近傍の物体1010(ユーザの手など)とユーザ端末100との距離を検出する。例えば、プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像から特定されるユーザの手の形状の大小により、ユーザの手がユーザ端末100の近傍(例えば所定値未満の距離)にあるか、遠く(例えば所定値以上の距離)にあるかを検出する。なお、撮影画像が動画の場合、プロセッサ10は、ユーザの手がユーザ端末100に接近しているか遠ざかっているかを検出してもよい。(5)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像の画像認識結果等により、ユーザの手が検出されている状態で、ユーザ端末100とユーザの手との距離が変化している場合、ユーザが手をカメラ17の撮影方向において振っていると認識する。プロセッサ10は、カメラ17の撮影範囲よりも指向性が強い測距センサ18において、物体を検出したりしなかったりする場合に、ユーザが手をカメラの撮影方向に直交する方向に振っていると認識する。
このように、プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対する画像認識により、ユーザが手を握りこんでいるか否か(「グー」のジェスチャであるか、それ以外のジェスチャ(例えば「パー」)であるか)を検出する。また、プロセッサ10は、ユーザの手の形状とともに、この手をどのように移動させているか、また、ユーザ端末100に対して接近させているか遠ざけているかを検出する。このような操作は、例えば、マウスやタッチパネルなどのポインティングデバイスを用いた操作に対応させることができる。ユーザ端末100は、例えば、ユーザの手の移動に応じて、タッチスクリーン15においてポインタを移動させ、ユーザのジェスチャ「グー」を検出する。この場合、ユーザ端末100は、ユーザが選択している状態(マウスのボタン押下および押下状態の継続、タッチパネルへのタッチダウンおよびタッチの継続)と判別する。また、ユーザ端末100は、ユーザのジェスチャ「グー」が検出されている状態で、さらにユーザが手を移動させると、該移動をスワイプ操作(またはドラッグ操作)と判別することもできる。また、ユーザ端末100は、例えば、カメラ17の撮影画像によるユーザの手の検出結果において、ユーザが指をはじくようなジェスチャを検出した場合に、マウスのクリック、タッチパネルへのタップ操作に対応する処理をすることとしてもよい。
<ユーザ端末100の機能的構成>
図2は、ユーザ端末100の機能的構成を示すブロック図である。ユーザ端末100が備えている、一般的なコンピュータとして機能する場合に必要な機能的構成、および、横スクロールアクションRPGにおける公知の機能を実現するために必要な機能的構成については、適宜省略している。
ユーザ端末100は、ユーザの入力操作を受け付ける入力装置としての機能と、ゲームの画像や音声を出力する出力装置としての機能を有する。ユーザ端末100は、プロセッサ10、メモリ11、ストレージ12、通信IF13、および入出力IF14等の協働によって、制御部110および記憶部120として機能する。
記憶部120は、ゲームプログラム131、ゲーム情報132、およびユーザ情報133を格納する。ゲームプログラム131は、ユーザ端末100で実行するゲームプログラムである。ゲーム情報132は、制御部110がゲームプログラム131を実行する際に参照するデータである。ユーザ情報133は、ユーザのアカウントに関するデータである。
制御部110は、記憶部120に格納されたゲームプログラムを実行することにより、ユーザ端末100を統括的に制御する。例えば、制御部110は、ゲーム情報132に記憶された、ゲーム空間を構築するための情報を参照してゲーム空間を構築する。
制御部110は、ゲームプログラム131の記述に応じて、操作受付部111、ゲーム実行部112、報酬決定部113、取得準備部114、取得実行部115、および表示制御部116として機能する。また、制御部110は、ゲームプログラム131の記述に応じて、図示しないアニメーション生成部として機能してもよい。
操作受付部111は、入力部151に対するユーザの入力操作を検知し受け付ける。操作受付部111は、タッチスクリーン15およびその他の入出力IF14を介したコンソールに対してユーザが及ぼした作用から、いかなる入力操作がなされたかを判別し、その結果を制御部110の各要素に出力する。
操作受付部111は、入力部151に対する入力操作を受け付け、該入力操作の入力位置の座標を検出し、該入力操作の種類を特定する。入力操作としては、操作キャラクタを移動させたり、ジャンプさせたりするための操作がある。操作受付部111は、入力操作の種類として、例えばタッチ操作、スライド操作、スワイプ操作、およびタップ操作等を特定する。また、操作受付部111は、連続して検知されていた入力が途切れると、タッチスクリーン15から接触入力が解除されたことを検知する。
ゲーム実行部112は、ユーザの操作に基づいて操作キャラクタの動作結果を決定する事により、ゲームを進行させる。例えば、操作受付部111が、ユーザによる操作キャラクタを移動させるための操作(以下、「移動操作」と称する)を受け付けると、ゲーム実行部112は、該移動操作に基づいて、操作キャラクタを移動させる。また、例えば、操作受付部111が、ユーザによる操作キャラクタをジャンプさせるための操作(以下、「ジャンプ操作」と称する)を受け付けると、ゲーム実行部112は、該ジャンプ操作に基づいて、操作キャラクタをジャンプさせる。また、例えば、操作受付部111が、ユーザによる操作キャラクタに攻撃動作を行わせるための操作(以下、「攻撃操作」と称する)を受け付けると、ゲーム実行部112は、該攻撃操作に基づいて、操作キャラクタに攻撃動作を行わせる。ゲーム実行部112は、該攻撃動作によって敵キャラクタが攻撃されたと判定した場合、攻撃結果を決定する。攻撃結果は、例えば、敵キャラクタに与えるダメージ値、ダメージ値を与えたあとの敵キャラクタの体力値、敵キャラクタを倒したか否か(敵キャラクタの体力値が0以下になったか否か)、敵キャラクタを倒した場合に、報酬(カプセル)があるか否か、敵キャラクタとの戦闘結果に応じたポイントの付与があるか否か等を含む。
ポイントは、上述したオブジェクトを使用可能とする(カプセルを開封する)ためにカプセルに付与されるものである。なお、該ポイントは、例えば、エーテルという形態で提供されてもよい。具体的には、カプセルに付与されたエーテルの合計値が所定値に到達したとき、内容物が使用可能となる。ユーザ(操作キャラクタ)は例えば、操作キャラクタのレベルに応じた強さの敵キャラクタとの戦闘に勝利した場合に、該敵キャラクタの強さに応じたエーテルを獲得し、該エーテルがカプセルに付与される。具体的には、ゲーム実行部112は、操作キャラクタが敵キャラクタとの戦闘に勝利したとき、操作キャラクタのレベルと敵キャラクタのレベルの大小関係、および、これらのレベルの差を特定する。そして、特定したレベルの大小関係および差に基づいて、エーテルの量(ポイント)を決定する。このとき、ゲーム実行部112は、操作キャラクタが戦闘に勝利した敵キャラクタのレベルが高ければ、エーテルの値が大きくなり、反対に敵キャラクタのレベルが低ければ、エーテルの値が小さくなるように、エーテルの値を決定してもよい。これにより、カプセルの内容物を使用可能とするためには、ある程度の強さの敵キャラクタとの戦闘に勝利する必要がある。よって、強い敵キャラクタとの戦闘に勝利することによる獲得報酬によってゲームを有利に進めることができるという、ゲーム本来の魅力を損なうことなく、ゲームを進行させることができる。
ゲーム実行部112は例えば、操作キャラクタのレベルと敵キャラクタのレベルとが同じ場合、エーテルとして5ポイントをユーザに付与し、敵キャラクタのレベルが1上がるごとに、エーテルを1増やしてもよい。また、敵キャラクタのレベルが1下がるごとに、エーテルを1減らしてもよい。この例の場合、操作キャラクタのレベルより敵キャラクタのレベルが5以上低いと、付与されるエーテルが0となる。換言すれば、この場合、ゲーム実行部112はエーテルをユーザに付与しない。なお、獲得されるエーテルの値には上限が設定されていてもよい。これにより、少ない戦闘回数でカプセルが開封されてしまうという状況を防ぐことができる。
なお、戦闘によって獲得されるエーテルの量は、操作キャラクタのレベルに関係なく、敵キャラクタのレベルのみに応じて決定されてもよい。また、操作キャラクタのレベルと敵キャラクタのレベルとに関係なく、一定の値であってもよい。また例えば、エーテルの値はランダムに決定されてもよい。
また、ゲーム実行部112は、操作キャラクタが敵キャラクタとの戦闘に勝利した場合、エーテルとは別のポイント(例えば、経験値)を操作キャラクタに付与してもよい。この経験値の合計が、操作キャラクタのレベルに応じて設定される所定値に到達したとき、操作キャラクタのレベルを1上げてもよい。また、ゲーム実行部112は、操作キャラクタと敵キャラクタとの戦闘時に、該操作キャラクタにアビリティを付与してもよい。例えば、操作キャラクタの攻撃動作によって敵キャラクタに攻撃をヒットさせることに基づいて、操作キャラクタにアビリティを付与してもよい。また、例えば、操作キャラクタの攻撃動作によって敵キャラクタに攻撃をヒットさせた回数が所定回数に達すること、敵キャラクタに与えたダメージ量が一定量を超えること、敵キャラクタとの戦闘に所定回数勝利することにより、操作キャラクタにアビリティを付与することとしてもよい。これにより、敵キャラクタとの戦闘で操作キャラクタを強化するという、ゲーム本来の魅力を損なうことなく、ゲームを進行させることができる。
ゲーム実行部112は、決定した攻撃結果を、図示しないアニメーション生成部に通知する。アニメーション生成部は、ゲーム実行部112による各種オブジェクトの制御態様に基づいて、各種オブジェクトのモーションを示すアニメーションを生成する。例えば、操作キャラクタおよび敵キャラクタが移動やジャンプを行うアニメーション、操作キャラクタおよび敵キャラクタの攻撃動作のアニメーション、操作キャラクタおよび敵キャラクタが攻撃を受けるアニメーション、カプセルの出現を示すアニメーション、エーテルを獲得するアニメーション等を生成してもよい。
報酬決定部113は、報酬(権利データ)の内容を決定する。本実施形態では、報酬決定部113は、出現したカプセルの内容物を決定する。例えば、報酬決定部113は、ゲーム実行部112から、敵キャラクタを倒したことに基づいてカプセルが出現することを通知された場合、該カプセルの内容物として、1以上の操作キャラクタ、アビリティ、およびアイテムの少なくともいずれかを決定する。
本実施形態では、報酬決定部113は、ゲームを有利に進める上で価値が高い内容物が取得できる可能性を表す希少度を、予め設定された確率に基づいて、カプセルに設定する。例えば、報酬決定部113は、カプセルの出現時に、希少度が高い順に、S、A、B、Cの4種類の何れかをカプセルに設定する。希少度が高いほど、設定される確率は低くなる。すなわち、Sの希少度が設定されたカプセルが出現する確率が最も低く、Cの希少度が設定されたカプセルが出現する確率が最も高い。例えば、上記確率は、Sが5%、Aが15%、Bが30%、Cが50%であってもよい。
報酬決定部113は、設定した希少度に基づいて、カプセルの内容物を決定する。報酬決定部113は、例えば、設定した希少度が高いほど、カプセルの内容物に操作キャラクタが含まれる確率が高くなるように、カプセルの内容物を決定してもよい。報酬決定部113は、例えば、設定した希少度がSである場合、内容物に操作キャラクタを必ず含め、設定した希少度がAである場合、一定の確率で内容物に操作キャラクタを含め、設定した希少度がBまたはCである場合、内容物に操作キャラクタを含めないとしてもよい。また、報酬決定部113は、例えば、設定した希少度が高いほど、カプセルの内容物の数を多くしてもよい。
報酬決定部113がカプセルの内容物を決定するタイミングとしては、(i)後述するように操作キャラクタによってカプセルが取得されたタイミングで、カプセルの内容物を決定することとしてもよい。また、(ii)報酬決定部113は、後述するようにカプセルにエーテルが付与され、カプセルの内容物が取得可能となったタイミング(カプセルが開封可能となったタイミング)で、カプセルの内容物を決定することとしてもよい。また、(iii)報酬決定部113は、後述するようにカプセルの内容物が取得可能となり、カプセルの内容物を獲得するためのユーザの所定の操作を受け付けたタイミングで、カプセルの内容物を決定することとしてもよい。
例えば、カプセルに設定される希少度に対応して、内容物を抽選するための参照用のテーブルがサーバ200のメモリ21またはユーザ端末100のメモリ11に記憶されている。参照用のテーブルとしては、例えば、(i)各キャラクタと、各キャラクタの抽選確率とを対応付けたキャラクタ供出用テーブル、(ii)各アビリティと、各アビリティの抽選確率とを対応付けたアビリティ供出用テーブル、(iii)各アイテムと、各アイテムの抽選確率とを対応付けたアイテム供出用テーブルとがサーバ200のメモリ21またはユーザ端末100のメモリ11に記憶されている。報酬決定部113は、まずカプセルの内容物として操作キャラクタが含まれるか否かを抽選し、操作キャラクタが含まれる場合に、キャラクタ供出用テーブルを参照して、いずれの操作キャラクタを供出されるかを抽選する。また、報酬決定部113は、カプセルの内容物としてアビリティが含まれるか否かを抽選し、アビリティが含まれる場合に、アビリティ供出用テーブルを参照して、供出するアビリティを決定する。また、報酬決定部113は、カプセルの内容物としてアイテムが含まれるか否かを抽選し、アイテムが含まれる場合に、アイテム供出用テーブルを参照して、供出するアイテムを決定する。このように構成すると、例えば、カプセルの内容物を決定するタイミングが、カプセルの内容物を獲得するためのユーザの所定の操作を受け付けたタイミングとする場合には、ゲームプログラムの運営者は、参照用のテーブルを管理することで、時期に応じて提供する内容物を制御することが容易となる。例えば、ゲームプログラムの運営者が、バレンタインイベントやクリスマスイベント、他社の著作物とコラボしたイベントを開催する場合に、カプセルの内容物として、イベントに関連したものをユーザにいち早く提供することが容易となる。
取得準備部114は、ユーザに付与された権利データを、該権利データに基づいてオブジェクトを取得できる状態に遷移させる。すなわち、取得準備部114は、カプセルを開封可能な状態に遷移させる。本実施形態では、取得準備部114は、一例として、カプセルを開封するためのマシンにカプセルを配置する。マシンには、配置されたカプセルにエーテルを付与することができる付与可能状態のマシンと、配置されたカプセルにエーテルを付与することができない付与不可状態のマシンとの2種類があり、付与可能状態のマシンは、ユーザに対して所定数提供される。例えば、デフォルトで、1つのマシンが付与可能状態のマシンとしてゲーム情報132において定義されている。取得準備部114は、付与可能状態のマシンにカプセルを配置することにより、該カプセルに対応付けてエーテルを付与することができる。取得準備部114がエーテルを付与していくことによって、該エーテルの合計値が所定値に到達すると、カプセルは開封可能な状態となる。すなわち、取得実行部115が、カプセルに基づいて内容物を取得できる状態となる。
なお、付与可能状態のマシンが複数ある場合、獲得されたエーテルを、付与可能状態のマシンに配置されたすべてのカプセルに付与する。これにより、付与可能状態のマシンの数を増やすことで、より多くの内容物を取得することができる。なお、詳細については後述するが、付与可能状態のマシンの数は、例えば、ユーザが対価を支払うことにより増やすことができる。一方で、上述したように、デフォルトで1つのマシンが付与可能状態となっているので、対価の支払いを望まないユーザでもゲームをプレイすることができる。結果として、対価の支払いを望まないユーザの、ゲームをプレイすることに対する動機づけを強化することができる。
取得実行部115は、取得準備部114によりオブジェクトを取得可能な状態に遷移した権利データに基づいて、オブジェクトを取得する。取得実行部115は、権利データを消費し、該権利データと引き換えに、該権利データに対応するオブジェクトを取得してもよい。本実施形態では、取得実行部115は、カプセルを開封して、該カプセルに封入されている内容物(すなわち、1以上の操作キャラクタ、アビリティ、アイテムの少なくともいずれか)を取得する。なお、カプセルの開封時に、図示しないアニメーション生成部が、カプセルを開封するアニメーションを生成してもよい。
表示制御部116は、タッチスクリーン15の表示部152に対して、上述の各要素によって実行された処理結果が反映されたゲーム画面を出力する。表示制御部116は、図示しないアニメーション生成部によって生成されたアニメーションを含むゲーム画面を表示部152に表示させてもよい。また、表示制御部116は、アイコン、ボタン、または、各種パラメータを示すメニュー等、ゲームの種々の操作に必要なユーザインターフェース(以下、UI)に係るオブジェクトは、該ゲーム画面に重畳して描画してもよい。
<基本のゲーム画面>
図3は、横スクロールアクションRPGのゲーム画面の一例を示す図である。ゲーム実行部112は、ゲーム画面に操作キャラクタc1を配置する。操作キャラクタc1の近傍には、図示のように、操作キャラクタc1の現在のレベル、および、ユーザを示すテキスト(図示の例では「アイリス81」)を含む画像が描画されてもよい。これにより、本実施形態に係るゲームがMMOである場合であっても、ユーザは、自身の操作キャラクタを容易に認識することができる。
また、表示制御部116は、ゲームに関する各種画像を表示する。例えば、表示制御部116は、操作キャラクタc1を示すキャラクタ画像m1、ゲーム空間における操作キャラクタc1の現在位置を示すマップm2、操作キャラクタc1の現在の体力値(HP;ヒットポイント)を示すゲージm3、操作キャラクタc1がスキルを使用するために消費するポイント(SP;スキルポイント)の現在値を示すゲージm4、ゲーム内で使用可能なアイテムの個数を示すカウンタm5、ゲーム内で使用可能な仮想通貨の金額を示すカウンタm6を含む。
なお、キャラクタ画像m1は、図示のように、操作キャラクタc1が現在使用している武器を示す画像を含んでいてもよい。また、キャラクタ画像m1は、上述したUIであり、操作キャラクタc1の変更や、武器の変更を行うための所定の入力操作を受け付けるものであってもよい。また、マップm2は、敵キャラクタが出現する位置を示すアイコンを含んでいてもよい。
また、上述した「スキルの使用」とは、操作キャラクタc1または敵キャラクタに特定の作用を与えることである。操作キャラクタc1への作用は、例えば、HPまたはSPの回復である。また、敵キャラクタへの作用は、例えば攻撃である。
また、カウンタm5で個数を示すアイテムは、上述した付与可能状態のマシンの数を増やすために使用するものであり、その詳細については後述する。また、本実施形態に係るゲームは、カウンタm6で金額を示す仮想通貨と引き替えに、操作キャラクタの追加、アビリティの取得、アイテムの入手などを行うことができてもよい。
また、ゲーム実行部112は、ゲーム空間の所定の位置に、操作キャラクタc1が戦闘可能な敵キャラクタを配置する。図示の例では、敵キャラクタe1およびe2が配置されている。図示のように、敵キャラクタe1およびe2の近傍には、敵キャラクタe1およびe2の名称およびレベルを含む画像が描画されてもよい。これにより、操作キャラクタc1のレベルに応じた強さの敵キャラクタとの戦闘に勝利した場合にエーテルが獲得される場合において、ユーザは、ゲーム画面に描画された敵キャラクタに勝利したとき、エーテルを取得できるか否かを判断することができる。
また、表示制御部116は、上述したUIを描画する。例えば、表示制御部116は、ゲーム画面を遷移させるための入力操作を受け付けるアイコンU1およびU2を描画する。アイコンU1が、ユーザによる所定の入力操作(例えば、タップ操作)を受け付けたとき、ゲーム実行部112は、マシンおよびカプセルの状態およびカプセルが配置されたマシンへ付与されたエーテルの合計値を示す画面(以下、「カプセル画面」と称する。)へゲーム画面を遷移させる。なお、カプセル画面の詳細については後述する。また、アイコンU2が、ユーザによる所定の入力操作(例えば、タップ操作)を受け付けたとき、ゲーム実行部112は、例えば、本実施形態に係るゲームのメニュー画面へゲーム画面を遷移させる。
<カプセル取得フロー>
図4は、本実施形態に係るユーザ端末100によって実行されるカプセル取得処理の流れを示すフローチャートである。また、図5は、横スクロールアクションRPGのゲーム画面の一例を示す図である。なお、上述したように、一連の処理ステップの少なくとも一部を、サーバ200が実行してもよい。
ステップS1では、ゲーム実行部112が、カプセルが出現するための所定の条件が満たされたか否かを判定する。例えば、ゲーム実行部112は、操作キャラクタc1(図3参照)が、敵キャラクタe1(図3参照)との戦闘に勝利したか否かを判定する。
ステップS1でYESの場合、ゲーム実行部112は、ゲーム画面にカプセルを配置する。具体的には、ゲーム実行部112は、ステップS2において、報酬決定部113に配置するカプセルの希少度を決定させる。また、報酬決定部113は、ステップS3において、決定した希少度に基づいてカプセルの内容物を決定する。なお、ゲーム実行部112は、図5の(A)に示すように、表示制御部116に指示して、報酬決定部113が設定した希少度に基づくカプセルg1をゲーム画面に描画させてもよい。カプセルg1は、図示のように希少度を示すアルファベットが含まれている。これにより、ユーザは、出現したカプセルの希少度を認識することができる。
ステップS4では、カプセルの取得が行われる。例えば、カプセルがゲーム画面に描画される例の場合、ユーザ操作によって操作キャラクタc1がカプセルg1の位置に移動した場合、ゲーム実行部112はカプセルが取得されたと判定してもよい。このとき、図5の(B)に示すように、表示制御部116は、図示しないアニメーション生成部が生成した、カプセルg1がアイコンU1の位置へ移動して非表示となるアニメーションをゲーム画面に表示させてもよい。
ステップS5では、取得準備部114が、最も小さい番号の空き状態のマシンへカプセルを配置する。なお、「空き状態のマシン」とは、カプセルが配置されていないマシンである。ユーザ端末100は、以上のステップS1〜S5の処理を、ゲームがプレイされている間繰り返す。
<内容物獲得フロー>
図6は、本実施形態に係るユーザ端末100によって実行される内容物獲得処理の流れを示すフローチャートである。また、図7は、横スクロールアクションRPGのゲーム画面の一例を示す図である。なお、上述したように、一連の処理ステップの少なくとも一部を、サーバ200が実行してもよい。
ステップS11では、操作キャラクタc1が条件を満たす敵キャラクタとの戦闘に勝利したか否かを、ゲーム実行部112が判定する。ステップS11でYESの場合、ゲーム実行部112は、ステップS12において、該敵キャラクタに応じたエーテル(ポイント)を決定する。例えば、操作キャラクタのレベルと敵キャラクタのレベルとに応じて獲得するエーテルを決定する。
ステップS13では、表示制御部116が、決定されたエーテルを示す数値を表示させる。例えば、図7の(A)に示すように、表示制御部116は、数値n1をゲーム画面に描画する。具体的には、表示制御部116は、図示しないアニメーション生成部が生成した、数値n1を一定時間表示させた後、非表示とするアニメーションをゲーム画面に表示させる。なお、数値n1は、図示のように、アイコンU1の近傍に表示され、その位置で非表示となってもよいし、敵キャラクタがいた位置の近傍に表示された後、アイコンU1の近傍に移動して非表示となってもよい。
このように、この戦闘での勝利によって、各カプセルに付与されるエーテルの量を示す数値n1をアイコンU1の近傍に表示させることで、ゲームを進行させながら、カプセルの開封のためにエーテルが蓄積されていることをユーザに直観的に理解させることができる。
ステップS14では、取得準備部114が、付与可能状態の全てのマシンへ、エーテルを付与する。ステップS15では、取得準備部114が、マシンへ付与されたエーテルの合計値が、所定値に到達したか否かを判定する。ステップS15でYESの場合、表示制御部116は、ステップS16において、図7の(B)に示すように、アイコンU1の近傍(図示の例では右下)に、開封可能なカプセル数を表示させる。これにより、ユーザはゲームを進行させながら、カプセルが開封可能となったこと、および、開封可能なカプセルの数を認識することができる。よって、ユーザにカプセル画面の確認を促すことができる。
ステップS17では、取得準備部114が、付与可能状態のマシンに配置されたカプセルがすべて開封可能であるか否かを判定する。ステップS17でYESの場合、取得準備部114は、ステップS18において、最も小さい番号の付与不可状態のマシンを付与可能状態へ変更する。
ステップS19では、取得実行部115が、ユーザによるカプセルの開封操作を待機する状態となる。ステップS19でYES、すなわち、操作受付部111が開封操作を受け付けた場合、取得実行部115は、ステップS20において、カプセルの内容物を取得する。換言すれば、取得実行部115は、カプセルを開封して、内容物をユーザが使用可能な状態とする。また、取得実行部115は、カプセルの開封に伴い、ステップS21において、マシンを移動させる。ユーザ端末100は、以上のステップS11〜S21の処理を、ゲームがプレイされている間繰り返す。
<カプセル画面>
図4〜図7で説明したカプセルをマシンに配置してからの処理について、より詳細に説明する。図8は、カプセル画面の一例を示す図である。カプセル画面には、マシンa1およびa2などの複数のマシンが描画されている。マシンa2は、マシンの上部に描画された差込口に、プラグ部分が接続されているように描画されている。この状態のマシンが、上述した付与可能状態のマシンである。一方、マシンa1は、差込口に、プラグ部分が接続されていないように描画されている。この状態のマシンが、上述した付与不可状態のマシンである。図8の例では、付与可能状態のマシンの上限数が、デフォルトの1である。このため、マシンa2以外のマシンは、付与不可状態となっている。
図4のステップS4において、カプセルが取得されると、取得準備部114は、カプセル画面を更新する。一例として、図5に示すように、希少度が「B」であるカプセルg1が取得された場合、取得準備部114は、ステップS5において、最も小さい番号の空きマシンへカプセルg1を配置する。ここで、「番号」とは、図6に示す差込口に描画されている数字である。例えば、カプセルg1の取得前に番号が0〜3の差込口の下部にあるマシンにカプセルが配置されている場合、取得準備部114は、カプセルg1の取得に伴い、番号が4の差込口の下部にあるマシンa1にカプセルg1を配置する(図8の(A)参照)。カプセル画面が図8の(A)に示す画面である場合に、新たなカプセルが取得されると、取得準備部114は、番号が5の差込口の下部にあるマシンに、取得されたカプセルを配置する。
すなわち、カプセルは、設定されている付与可能状態のマシンの上限数だけ、取得順にエーテルを付与可能となる。換言すれば、ユーザは、エーテルを付与するカプセルを選択することはできない。
また、図8の(A)に示すように、カプセルが配置された付与可能状態のマシンa2の下部には、ゲージp1が描画されている。ゲージp1は、エーテルの合計値を示すゲージである。該値の合計が所定値に到達すると、取得準備部114は、カプセル画面を図8の(B)に示す画面に更新する。一例として、取得準備部114は、ゲージp1に「MAX」のテキストを付してもよい。これにより、値の合計が所定値に到達したこと、すなわち、カプセルg2の内容物が取得可能(カプセルg2が開封可能)となったことをユーザに認識させることができる。なお、本実施形態では、カプセルへのエーテルの付与は、取得ポイントがユーザに付与された後に自動的に行われるが、ユーザがカプセル画面にて所定の操作を行うことで、カプセルへエーテルが付与されてもよい。
カプセルが開封可能となった場合、該カプセルにはエーテルを付与することができなくなる。換言すれば、該カプセルが配置されたマシンは、付与不可状態と同等の状態となる。取得準備部114は、すべての付与可能状態のマシンに配置されたカプセルにおいて、値の合計が所定値に到達した場合、図8の(b)に示すように、最も小さい番号の付与不可状態のマシンを付与可能状態へ変更する。すなわち、取得準備部114は、エーテルを付与できるカプセルを、少なくとも1つ、常に用意する。図示の例では、付与可能状態である番号が0のマシンに配置されたカプセルが開封可能となったため、番号が1のマシンを付与可能状態に変更している。これにより、エーテルを獲得しても、付与するカプセルが無いという状況を防ぐことができる。また、ユーザは、付与可能状態のマシンに配置されたカプセルを開封可能とすれば、次に取得したカプセルにエーテルを付与することができるようになる。これにより、敵キャラクタとの戦闘に対する動機づけを強化することができる。
また、図8に示すように、カプセルが配置された付与不可状態のマシン(例えばマシンa1)の下部には、「残り3日」というテキストt1が描画されている。また、カプセル画面の下部には、上述したカウンタm5と、カウンタm5で個数を示すアイテムを取得するためのUIであるボタンb1とが表示されている。これらの詳細については後述する。
<内容物のシルエット表示>
図9は、カプセル画面に描画されたカプセルの拡大図である。エーテルの合計値が所定値に到達していない(開封できない)カプセルに対する所定の操作(例えば長押し操作)を操作受付部111が受け付けたとき、取得準備部114は、図9に示すように、内容物をユーザが類推できる画像(図示の例ではシルエットq1)を、カプセルに重畳させて表示制御部116に描画させてもよい。これにより、ユーザはカプセルの内容物を予想することができるので、カプセル開封の動機付けを強化することができる。すなわち、カプセルを開封するための敵キャラクタとの戦闘の動機付けを強化することができる。
なお、シルエットq1の表示は、内容物の1つとして操作キャラクタが確定しているカプセル(本実施形態では希少度がSのカプセル)のみで行われてもよい。また、カプセル画面において、常に(ユーザの操作無しで)シルエットq1が表示されている構成であってもよい。
<内容物の獲得>
図10は、カプセルの開封結果の一例を示す図である。図11は、カプセルの開封に伴って更新されたカプセル画面の一例を示す図である。一例として、図8の(B)に示す、付与されたエーテルの合計値が所定値に到達したカプセルg2へのユーザの所定の操作(例えば、タップ操作)を受け付けたとき、取得実行部115は、カプセルg2の内容物を示す開封結果画面を生成する。なお、取得実行部115は、エーテルの合計値が所定値に到達したときに、自動的に開封結果画面を生成してもよい。
開封結果画面は、例えば、図10の(A)に示すように、カプセルの内容物を示すアイコンを含むものであってもよい。図10の(A)は、希少度がCであるカプセルg2の開封結果画面である。そのため、内容物はアイテムd1およびd2の2つのみとなっている。
一方、図10の(B)は、より希少度が高い(例えば、希少度がSの)カプセルの開封結果画面である。この場合、内容物は、操作キャラクタf1、アビリティh1、h2、h3、およびアイテムd3、d4、d5、d6と、図10の(A)に示す開封結果画面と比べて、種類および数が多くなっている。なお、既に獲得した操作キャラクタおよびアビリティを再度獲得してもよい。この場合、該獲得に基づいて、操作キャラクタおよびアビリティが強化されてもよい。
内容物が獲得されると、取得準備部114は、カプセル画面を更新する。具体的には、取得準備部114は、開封されたカプセルをカプセル画面から消去する。そして、取得準備部114は、図11に示すように、マシンを、その順番を保持したまま、番号が1小さい差込口の下部へ移動させる。
図11の例の場合、カプセルg2が開封されて非表示となった後、カプセルg3が配置されたマシンa3が、番号が0である差込口の下部へ移動する。同様に、その他のマシンも、番号が1小さい差込口の下部へ移動する。なお、番号が0である差込口の下部にあったマシンa2は、図示しない番号が最大の差込口の下部へ移動する、このとき、取得準備部114は、設定されている付与可能状態のマシンの数(上限数、デフォルトでは1)に従って、マシンの状態を更新する。この処理について、図8の(B)および図11を参照して説明する。なお、ここでは、上記上限数は1であるとする。取得準備部114は、マシンa2に配置されていたカプセルg2が開封可能となったため、付与可能状態のマシンの数を1とするために、図8の(B)に示すように、マシンa3を付与可能状態としている。その後、カプセルg2が開封され、マシンが移動されると、マシンa3は、上記上限数に従って番号が0の差込口と接続されて付与可能状態となる。一方、番号が1の差込口の下部に移動したマシンは、付与不可状態となる。換言すれば、図8の(B)では、番号が1の差込口の下部にあったマシンは、該差込口と接続されて付与可能状態となっていたが、カプセル画面が図11の画面に更新されると、付与不可状態となる。これにより、取得準備部114は、設定されている上限数を越えないように、マシンを付与可能状態とすることができる。
<カプセルの破棄>
再び図8を参照して、カプセルの破棄について説明する。本実施形態に係るゲームにおいて、一度獲得したカプセルは、ユーザの操作によって破棄することはできない。すなわち、特定のカプセルにより早くエーテルを付与するために、該特定のカプセルより前に取得したカプセルを破棄することはできない。つまり、ユーザは、特定のカプセルを開封するために、敵キャラクタとの戦闘を行い、該特定のカプセルより前に取得したカプセルをすべて開封する必要がある。よって、ユーザに敵キャラクタとの戦闘を促すことができる。
一方で、付与不可状態のマシンに配置されたカプセルは、所定の期間を過ぎると破棄されてもよい。図8に示すテキストt1は、カプセルが開封可能な期間を示したテキストである。図示の例では、ユーザは、3日以内にマシンを付与可能状態とするとともに、所定値以上のエーテルを付与することができなければ、カプセルの内容物を取得することができない。テキストt1は、1日経過するごとに更新される。図示の例の場合、1日が経過すると、テキストt1は、「残り2日」というテキストに更新される。
つまり、ユーザは、望みのカプセルが付与不可状態のマシンに配置された場合、所定の期間以内に該カプセルを付与可能状態のマシンに配置する必要がある。具体的には、ユーザは、望みのカプセルの前に取得したカプセルをすべて開封可能とするか、または、付与可能状態のマシンの追加によって、望みのカプセルが配置されたマシンを付与可能状態とする必要がある。そして、ユーザは、望みのカプセルを開封するために、敵キャラクタとの戦闘を行い、所定の期間以内にエーテルの合計値を所定値に到達させる必要がある。これにより、ユーザに敵キャラクタとの戦闘を促すことができる。
なお、テキストt1が示す期間は、現実の時間経過に基づくものであってもよいし、現実の時間経過と異なる、ゲームに設定された時間経過に基づくものであってもよい。後者において、例えば、現実に2時間が経過したときにゲーム内では1日が経過する場合、図示のカプセルは、6時間が経過すると内容物を取得することができなくなる。
なお、付与可能状態のマシンに配置されたカプセルについても、所定の期限を過ぎた時点で開封されていない場合に破棄されてもよい。換言すれば、テキストt1が、付与可能状態のマシンに配置されたカプセルに対応付けられて描画されてもよい。これにより、ユーザに敵キャラクタとの戦闘をさらに促すことができる。
<付与可能マシン追加フロー>
図12は、本実施形態に係るユーザ端末100によって実行される付与可能マシン追加処理の流れを示すフローチャートである。なお、上述したように、一連の処理ステップの少なくとも一部を、サーバ200が実行してもよい。
ステップS31では、制御部110が課金処理を行う。一例として、図8に示すボタンb1に対するタップ操作が入力されたとき、制御部110の図示しない課金実行部は、課金する金額を入力するための画面を表示制御部116に表示させる。そして、課金実行部は、ユーザによって入力された金額をサーバ200に送信する。サーバ200において課金が正常に終了すると、取得準備部114は、ステップS32において、課金された金額に応じたアイテムをサーバ200から取得する。なお、該アイテムは、例えば、超宝石という形態で提供されてもよい。
ステップS33では、操作受付部111は、付与可能状態とするマシンの数を選択する選択操作を受け付ける。なお、本実施形態では、マシンを付与可能状態とすることを、「マシンのレンタル」と表現する。すなわち、ステップS33では、レンタルするマシンの数を選択する選択操作を受け付ける。本実施形態に係るゲームでは、付与不可状態のマシンは、該マシンの上部にある差込口に付された番号順に付与可能状態とすることができる。換言すれば、本実施形態で係るゲームでは、番号の小さい差込口の下部にあるマシンを付与不可状態としたまま、番号の大きい差込口の下部にあるマシンを付与可能状態とすることができない。なお、選択操作は例えば、付与可能状態とするマシンのうち、最も番号が大きい差込口の下部にあるマシンに対するタップ操作であってもよい。
ステップS34では、取得準備部114は、超宝石を消費してマシンのレンタルを行ってもよいか否かを確認するための、確認ウィンドウを表示制御部116に表示させる。ステップS35において、操作受付部111が、レンタル許可操作を受け付けると、取得準備部114は、ステップS36において、選択操作によって選択されたレンタル数に応じた超宝石を消費する。なお、レンタル許可操作は、例えば、確認ウィンドウに含まれるUIに対するタップ操作であってもよい。そして、取得準備部114は、ステップS37において、選択された数のマシンを付与可能状態へ変更する。
<マシンのレンタル>
図13は、マシンのレンタル(付与可能状態のマシンの追加)の一例を示す図である。ステップS33において、操作受付部111が、選択操作としてマシンa3へのタップ操作を受け付けると、ステップS34において、表示制御部116が、図13の(A)に示す確認ウィンドウw1を表示させる。ステップS35において、操作受付部111が、レンタル許可操作として、確認ウィンドウw1に含まれるUI(「はい」というテキストが記載されたUI)へのタップ操作を受け付けると、取得準備部114は、カプセル画面を更新する。具体的には、取得準備部114は、ステップS36において、カウンタm5に示されている超宝石の数を減らす。図示の例では、確認ウィンドウw1に示すように、マシンを1台レンタルする毎に10個の超宝石を消費するため、カウンタm5に示されている超宝石の数は10個減っている。また、取得準備部114は、ステップS27において、図13の(B)に示すように、カプセルg3が配置されたマシンa3について、プラグ部分を差込口に接続した態様に更新する。これにより、マシンa3が付与可能状態となる。
なお、取得準備部114は、レンタルしたマシン、すなわち、新たに付与可能状態としたマシンについて、所定の条件が満たされた場合に付与不可状態に戻してもよい。例えば、取得準備部114は、該マシンに配置されたカプセルが開封された場合、該マシンを付与不可状態に戻してもよい。
<複数のマシンのレンタル>
図14および図15は、複数のマシンのレンタルの一例を示す図である。上述したように、本実施形態に係るゲームでは、ユーザは、エーテルを付与するカプセルを選択することはできない。より具体的には、エーテルを付与したいカプセルが配置されたマシンより、番号が小さいマシンが付与可能状態となっていなければ、該カプセルが配置されたマシンを付与可能状態とすることはできない。例えば、図14の(A)に示す、希少度がSのカプセルg4にエーテルを付与したい場合、カプセルg4が配置されているマシンa4の他、マシンa4より、上部にある差込口に付された番号が小さいすべての付与不可状態のマシンを付与可能状態とする必要がある。
この場合、ユーザは、ステップS33において、選択操作としてマシンa4へのタップ操作を行う。これにより、ステップS34において、表示制御部116が、図14の(B)に示す確認ウィンドウw2を表示させる。確認ウィンドウw2は、図9に示す確認ウィンドウw1と異なり、マシンのレンタル数が9となり、このレンタル数に伴い、消費する超宝石の数が90個となっている。
ステップS35において、操作受付部111が、レンタル許可操作として、確認ウィンドウw2に含まれるUI(「はい」というテキストが記載されたUI)へのタップ操作を受け付けると、取得準備部114は、カプセル画面を更新する。具体的には、取得準備部114は、ステップS36において、図15に示すように、カウンタm5に示されている超宝石の数を90個減らす。また、取得準備部114は、ステップS37において、図15に示すように、カプセルg4が配置されたマシンa4までの9台のマシン(番号が3〜11の差込口の下部にあるマシン)について、プラグ部分を差込口に接続した態様に更新する。これにより、9台のマシンが一度に付与可能状態となる。
以上のように、ユーザは、付与可能状態のマシンの上限数を、対価を支払うことにより増やすことができる。これにより、ユーザは、必要な対価を支払うことにより、価値が高い内容物を含むカプセルを、より早く開封することができる。よって、価値が高い内容物をより早く取得したいというユーザの欲求を満たすための仕組みが実現される。
<カプセル画面の描画>
図16は、カプセル画面を描画するために用いられるテーブルの一例を示す図である。「No.」のカラムには、カプセル画面に描画されている差込口に付された数字が格納される。
「カプセルの有無」のカラムには、「No.」のカラムに格納された数字に対応するマシンにカプセルが配置されているか否かを示すフラグが格納される。図示の例では、「○」がマシンにカプセルが配置されていることを示し、「×」がマシンにカプセルが配置されていないことを示す。
「エーテル供給可否」のカラムには、「No.」のカラムに格納された数字に対応するマシンが付与可能状態であるか否かを示すフラグが格納される。図示の例では、「○」が、マシンが付与可能状態であることを示し、「×」が、マシンが付与不可状態であることを示す。
「エーテルの合計値」のカラムには、カプセルに付与されているエーテルの合計値を示す数字が格納される。図示の例では、「現在の合計値/合計値が到達すべき所定値」の形式で数字が格納されているが、この例に限定されるものではない。なお、「−」は、エーテルを付与することができない、すなわち、マシンが付与不可状態であることを示している。
「残り日数」のカラムには、付与不可状態であるマシンに配置されたカプセルが破棄されるまでの日数を示す数字が格納される。なお、「−」は、マシンが付与可能状態であるか、または、マシンにカプセルが配置されていないことを示している。
「レアリティ」のカラムには、「No.」のカラムに格納された数字に対応するマシンに配置されているカプセルの希少度を示すアルファベットが格納される。なお、「−」は、マシンにカプセルが配置されていないことを示している。
図示のテーブルは、ゲーム情報132として記憶部120に記憶されている。表示制御部116は、取得準備部114の指示に従って記憶部120からテーブルを読み出し、カプセル画面を描画する。なお、図示のテーブルを読み出した場合、表示制御部116は、図13の(B)に示すカプセル画面を描画する。
また、テーブルは図示の例に限定されない。例えば、カプセルの内容物を示す情報が格納されるカラムが、図示のテーブルにさらに追加されていてもよい。この場合、図10に示す開封結果画面についても、該テーブルを用いて描画することができる。具体的には、表示制御部116は、取得実行部115の指示に従って記憶部120からテーブルを読み出し、開封結果画面を描画する。
〔ソフトウェアによる実現例〕
制御部110の制御ブロック(特に、操作受付部111、ゲーム実行部112、報酬決定部113、取得準備部114、取得実行部115、および表示制御部116)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、制御部110を備えた情報処理装置は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
〔付記事項〕
本発明の一側面に係る内容を列記すると以下のとおりである。
(項目1) ゲームプログラム(131)について説明した。本開示のある局面によると、ゲームプログラムは、プロセッサ(10)およびメモリ(11)を備えるコンピュータ(ユーザ端末100)により実行される。ゲームプログラムに基づくゲームは、ゲーム空間内において、ゲームプログラムに基づいて動作する敵キャラクタ(e1,e2)と、ユーザの操作に基づいて動作する操作キャラクタ(c1)とが戦闘するゲームである。ゲームプログラムは、プロセッサに、ゲームを有利に進めるために利用することができる可能性がある1以上のオブジェクト(内容物、操作キャラクタ、アビリティ、アイテム)を取得するための権利データ(報酬、カプセル)を、ゲームにおいて所定の条件を満たした場合に、ユーザに関連付けるステップ(S4)と、敵キャラクタとの戦闘結果に応じたポイント(エーテル)を、該ポイントを付与できる状態である付与可能状態にある1または複数の権利データ(付与可能状態のマシンに配置されたカプセル)にそれぞれ等しく付与するステップ(S14)と、付与されたポイントの合計が所定値に到達した前記権利データについて、該権利データに応じたオブジェクトを使用可能とするステップ(S20)と、を実行させる。権利データは、上限数(付与可能状態のマシンの数)だけ、取得順に付与可能状態となる。上限数は、ユーザに関連付けられた所定の消費アイテム(超宝石)と引き換えに増加可能である。これにより、敵キャラクタとの戦闘することによりゲームを有利に進めることができるという、ゲーム本来の魅力を損なうことなく、ゲームを進行させることができる。また、オブジェクトをより早く利用したいというユーザの欲求に応えることができる。結果として、該ゲームプログラムによれば、ゲームをプレイすることに対するユーザの動機付けを強化するという効果を奏する。
(項目2) (項目1)において、ユーザに関連付けられた権利データは、ユーザの操作によって関連付けを解除することができないとしてもよい。これにより、ユーザは、開封したい権利データが関連付けられた場合、該権利データからオブジェクトを使用可能とするためには、それ以前に関連付けられた権利データすべてに、所定値に到達するまでポイントの数値を付与する必要があるため、積極的に敵キャラクタとの戦闘を行おうと思慮する。該ゲームプログラムによれば、ゲームをプレイすることに対するユーザの動機付けを強化するという効果を奏する。
(項目3) (項目1)または(項目2)において、付与可能状態でない権利データ(付与不可状態のマシンに配置されたカプセル)は、ユーザに関連付けられた時点から所定期間が経過したとき、関連付けを解除されてもよい。これにより、ユーザは、権利データが無駄に廃棄されないように、積極的に敵キャラクタとの戦闘を行おうと思慮する。よって、該ゲームプログラムによれば、ゲームをプレイすることに対するユーザの動機付けを強化するという効果を奏する。
(項目4) (項目1)から(項目3)のいずれか1項目において、消費アイテムの引き替えを行っていない場合、上限数は1であってもよい。これにより、消費アイテムの引き替えを行わなくとも、権利データからオブジェクトを使用可能とすることができる。よって、該ゲームプログラムによれば、ゲームをプレイすることに対するユーザの動機付け、特に、消費アイテムの使用を望まないユーザの動機付けを強化するという効果を奏する。
(項目5) (項目1)から(項目4)のいずれか1項目において、権利データにはゲームを有利に進める上での価値の高さを表す希少度が設定されており、権利データは、希少度をユーザが認識可能な態様で表示されてもよい。これにより、ユーザは、関連付けられた権利データが、ゲームを有利に進める上で価値が高いものであるか否かを認識することができる。このため、価値が高い権利データが関連付けられたとき、積極的に敵キャラクタとの戦闘を行おうと思慮する。よって、該ゲームプログラムによれば、ゲームをプレイすることに対するユーザの動機付けを強化するという効果を奏する。
(項目6) (項目1)から(項目5)のいずれか1項目において、権利データから取得できるオブジェクトを類推可能な画像(シルエットq1)を表示させてもよい。これにより、ユーザは、権利データから取得可能なオブジェクトをある程度予想することができる。このため、ユーザが望むオブジェクトであると予想される場合、ユーザは、積極的に敵キャラクタとの戦闘を行おうと思慮する。よって、該ゲームプログラムによれば、ゲームをプレイすることに対するユーザの動機付けを強化するという効果を奏する。
(項目7) (項目1)から(項目6)のいずれか1項目において、ポイントの合計が所定値に到達した、1つの権利データに応じて使用可能となるオブジェクトは、1以上の操作キャラクタ、操作キャラクタが使用可能な能力である1以上のアビリティ、および1以上のアイテムのうちの少なくとも1つであってもよい。該ゲームプログラムによれば、ゲームをプレイすることに対するユーザの動機付けを強化するという効果を奏する。
(項目8) ゲームプログラムを実行する方法を説明した。本開示のある局面によると、ゲームプログラム(131)は、プロセッサ(10)およびメモリ(11)を備えるコンピュータ(ユーザ端末100)により実行される。ゲームプログラムに基づくゲームは、ゲーム空間内において、ゲームプログラムに基づいて動作する敵キャラクタ(e1、e2)と、ユーザの操作に基づいて動作する操作キャラクタ(c1)とが戦闘するゲームである。ゲームプログラムを実行する方法は、プロセッサが、ゲームを有利に進めるために利用することができる可能性がある1以上のオブジェクト(内容物、操作キャラクタ、アビリティ、アイテム)を取得するための権利データ(報酬、カプセル)を、ゲームにおいて所定の条件を満たした場合に、ユーザに関連付けるステップ(S4)と、プロセッサが、敵キャラクタとの戦闘結果に応じたポイント(エーテル)を、該ポイントを付与できる状態である付与可能状態にある1または複数の権利データ(付与可能状態のマシンに配置されたカプセル)にそれぞれ等しく付与するステップ(S14)と、プロセッサが、付与されたポイントの合計が所定値に到達した権利データについて、該権利データに応じたオブジェクトを使用可能とするステップ(S20)と、を含む。権利データは、上限数(付与可能状態のマシンの数)だけ、取得順に付与可能状態となる。上限数は、ユーザに関連付けられた所定の消費アイテム(超宝石)と引き換えに増加可能である。(項目8)に係る方法は、(項目1)に係るゲームプログラムと同様の作用効果を奏する。
(項目9) 情報処理装置(ユーザ端末100)について説明した。本開示のある局面によると、情報処理装置は、ゲームプログラム(131)を記憶する記憶部(120)と、ゲームプログラムを実行することにより、情報処理装置の動作を制御する制御部(110)と、を備える。制御部は、ゲームを有利に進めるために利用することができる可能性がある1以上のオブジェクト(内容物、操作キャラクタ、アビリティ、アイテム)を取得するための権利データ(報酬、カプセル)を、ゲームにおいて所定の条件を満たした場合に、ユーザに関連付け、敵キャラクタとの戦闘結果に応じたポイント(エーテル)を、該ポイントを付与できる状態である付与可能状態にある1または複数の権利データ(付与可能状態のマシンに配置されたカプセル)に付与し、付与されたポイントの合計が所定値に到達した権利データについて、該権利データに応じたオブジェクトを使用可能とする。権利データは、上限数(付与可能状態のマシンの数)だけ、取得順に付与可能状態となる。上限数は、ユーザに関連付けられた所定の消費アイテム(超宝石)と引き替えに増加可能である。(項目9)に係る方法は、(項目1)に係るゲームプログラムと同様の作用効果を奏する。