JP6259375B2 - 水素及びオレフィンの精製システム - Google Patents

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Description

本発明は、水素及びオレフィンの精製システムに関する。
従来、複数の成分を含有する混合ガスの中から有用なガスを精製する技術が知られている。例えば、特許文献1には、石油精製プロセスにおける流動接触分解(FCC)工程で発生するFCCオフガスから、有用なガスとしてオレフィンを精製する方法が記載されている。
特開2006−307133号公報
しかしながら、特許文献1には、FCCオフガスからオレフィンとともに水素を有用なガスとして精製する方法については開示されていない。そこで、本発明は、少なくとも水素及びオレフィンを含む混合ガスから、有用なガスとして水素及びオレフィンを精製するとともに、水素及びオレフィンの少なくとも一方をより高い回収率で精製できる水素及びオレフィンの精製システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る水素及びオレフィンの精製システムは、水素及びオレフィンを含む混合ガスから水素を選択的に分離する水素分離膜を有する水素分離部と、水素分離部の水素分離膜を透過しない非透過ガスからオレフィンを選択的に分離するオレフィン分離膜を有するオレフィン分離部と、を備える。
本発明に係る水素及びオレフィンの精製システムでは、水素分離部の水素分離膜により混合ガスから水素を分離したうえで、オレフィン分離部のオレフィン分離膜により非透過ガスからオレフィンを分離する。つまり、本精製システムでは、非透過ガス中のオレフィン濃度を高めてから、オレフィン分離膜によりオレフィンを分離するため、オレフィンの回収率をより高めることができる。これにより、本精製システムは、少なくとも水素及びオレフィンを含む混合ガスから、有用なガスとして水素及びオレフィンを精製するとともに、オレフィンをより高い回収率で精製できる。
また、混合ガスは、オレフィン濃度より水素濃度の方が高くてもよい。この場合、オレフィンよりも濃度が高い水素をオレフィンより先に分離することにより、オレフィンの回収率を高めつつ、水素もより高い回収率で精製できる。
また、混合ガスにおける水素濃度と水素分離膜のメタンに対する水素の分離係数とを掛け合わせた値は、混合ガスにおけるオレフィン濃度とオレフィン分離膜のプロパンに対するプロピレンの分離係数とを掛け合わせた値より大きくてもよい。この場合、オレフィンよりも分離し易い水素をオレフィンより先に分離することにより、オレフィンの回収率を高めつつ、水素もより高い回収率で精製できる。
また、本発明に係る水素及びオレフィンの精製システムは、水素及びオレフィンを含む混合ガスからオレフィンを選択的に分離するオレフィン分離膜を有するオレフィン分離部と、オレフィン分離部のオレフィン分離膜を透過しない非透過ガスから水素を選択的に分離する水素分離膜を有する水素分離部と、を備えてもよい。
本発明に係る水素及びオレフィンの精製システムでは、オレフィン分離部のオレフィン分離膜により混合ガスからオレフィンを分離したうえで、水素分離部の水素分離膜により非透過ガスから水素を分離する。つまり、本精製システムでは、非透過ガス中の水素濃度を高めてから、水素分離膜により水素を分離するため、水素の回収率をより高めることができる。これにより、本精製システムは、少なくとも水素及びオレフィンを含む混合ガスから、有用なガスとして水素及びオレフィンを精製するとともに、水素をより高い回収率で精製できる。
また、混合ガスは、水素濃度よりオレフィン濃度の方が高くてもよい。この場合、水素よりも濃度が高いオレフィンを水素より先に分離することにより、水素の回収率を高めつつ、オレフィンもより高い回収率で精製できる。
また、混合ガスにおけるオレフィン濃度とオレフィン分離膜のプロパンに対するプロピレンの分離係数とを掛け合わせた値は、混合ガスにおける水素濃度と水素分離膜のメタンに対する水素の分離係数とを掛け合わせた値より大きくてもよい。この場合、水素よりも分離し易いオレフィンを水素より先に分離することにより、水素の回収率を高めつつ、オレフィンもより高い回収率で精製できる。
また、オレフィン分離膜のプロパンに対するプロピレンの分離係数が90以上であってもよい。このように、オレフィン分離膜のプロパンに対するプロピレンの分離係数を90以上とすることによって、混合ガスまたは非透過ガスの全圧を比較的高い圧力(例えば2MPaG)としても精製されたオレフィンの濃度(回収オレフィン濃度)を高い状態(例えば90vol%以上)とすることができる。
また、混合ガスの圧力は1.5MPaG以上であってもよい。このように、混合ガスの圧力を1.5MPaG以上とすることによって、オレフィン回収率及び水素回収率をともに高める(例えば50vol%以上)ことができる。
本発明によれば、少なくとも水素及びオレフィンを含む混合ガスから、有用なガスとして水素及びオレフィンを精製するとともに、水素及びオレフィンの少なくとも一方をより高い回収率で精製できる。
本発明の第1実施形態に係る水素及びオレフィンの精製システムの構成を示す概略図である。 本発明の第2実施形態に係る水素及びオレフィンの精製システムの構成を示す概略図である。 本発明の第3実施形態に係る水素及びオレフィンの精製システムの構成を示す概略図である。 本発明の第4実施形態に係る水素及びオレフィンの精製システムの構成を示す概略図である。 本発明の第5実施形態に係る水素及びオレフィンの精製システムの構成を示す概略図である。 本発明の第6実施形態に係る水素及びオレフィンの精製システムの構成を示す概略図である。 水素分離膜モジュール及びオレフィン分離膜モジュールの内部構造の例を示す断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して説明する。なお、各図面において同一又は相当部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する場合がある。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る水素及びオレフィンの精製システム1の構成を示す概略図である。図1に示すように、本実施形態に係る精製システム1は、混合ガス供給源100から供給される混合ガスに含まれる水素及びオレフィンを精製するシステムである。
本実施形態に係る混合ガスとしては、少なくとも水素及びオレフィンを含んでいれば特に限られず、その他の成分として例えばメタン、エタン、プロパン、一酸化炭素、二酸化炭素、窒素、酸素、水蒸気等が含まれていてもよい。ここで、オレフィンとは、炭素間に二重結合を少なくとも1つ持つ炭化水素であり、例えばエチレン、プロピレン、ブテン、ブタジエン等が挙げられる。より具体的な混合ガスとしては、例えば、石油精製プロセスにおける熱分解工程や流動接触分解(FCC)工程における副生ガス(通常、水素濃度は5vol%以上30vol%以下、オレフィン濃度は5vol%以上30vol%以下)、プロパンの脱水素における生成ガスなどが挙げられる。本実施形態では、FCC工程で発生する副生ガス(FCCオフガス)を用いて説明する。
続いて、精製システム1の構成について説明する。
精製システム1は、オレフィンを選択的に分離するオレフィン分離膜11を有するオレフィン分離膜モジュール(オレフィン分離部)10Aと、水素を選択的に分離する水素分離膜21を有する水素分離膜モジュール(水素分離部)20Aと、を備えている。精製システム1は、混合ガスの流れに対して、上流から下流へ向かって前段(第一段目)にオレフィン分離膜モジュール10A、後段(第二段目)に水素分離膜モジュール20Aを配置している。
オレフィン分離膜モジュール10Aは、混合ガスが流入する流入口12と、オレフィン分離膜11を透過した透過ガス(高純度のオレフィン)を排出する透過ガス排出口13と、オレフィン分離膜11を透過しなかった非透過ガスを排出する非透過ガス排出口14と、を備えている。オレフィン分離膜11によって混合ガスから選択的に分離されたオレフィンは、第1透過ガスとして透過ガス排出口13から排出される。オレフィンが分離された後の混合ガスは、第1非透過ガスとして非透過ガス排出口14から排出される。また、水素分離膜モジュール20Aは、第1非透過ガスが流入する流入口22と、水素分離膜21を透過した透過ガス(高純度の水素)を排出する透過ガス排出口23と、水素分離膜21を透過しなかった非透過ガスを排出する非透過ガス排出口24と、を備えている。水素分離膜21によって第1非透過ガスから選択的に分離された水素は、第2透過ガスとして透過ガス排出口23から排出される。水素が分離された後の第1非透過ガスは、第2非透過ガスとして非透過ガス排出口24から排出される。
オレフィン分離膜モジュール10Aの流入口12は、混合ガス供給源100からの混合ガスが通過するラインL1と接続されている。水素分離膜モジュール20Aの流入口22は、オレフィン分離膜モジュール10Aの非透過ガス排出口14からの第1非透過ガスが通過するラインL2と接続されている。
水素分離膜モジュール20Aの非透過ガス排出口24は、ラインL5と接続されており、第2非透過ガスは、当該ラインL5を通過してオフガスとして所定の用途に利用される。例えば、第2非透過ガスは、メタン、エタン、プロパン等を含むため加熱炉の燃料として利用される。このように燃料として利用する場合、第2非透過ガスは、オレフィン分離膜モジュール10Aによってオレフィンが分離されてオレフィンの濃度が低下しているため、残渣であるコークの発生が抑制される。
オレフィン分離膜モジュール10Aの透過ガス排出口13は、オレフィン回収ラインL6と接続されている。オレフィン分離膜11を透過した第1透過ガスは、高純度のオレフィンとしてオレフィン回収ラインL6を通過して回収される。水素分離膜モジュール20Aの透過ガス排出口23は、水素回収ラインL7と接続されている。水素分離膜21を透過した第2透過ガスは、高純度の水素として水素回収ラインL7を通過して回収される。
ラインL1には、コンプレッサ30が配置されている。コンプレッサ30は、混合ガス供給源100から供給されてラインL1を通過する混合ガスの全圧を、所定圧力(例えば0.2MPaG以上)まで加圧する機能を有するものである。これにより、混合ガスは、所定圧力まで加圧されたうえでオレフィン分離膜モジュール10Aへ供給される。本実施形態において、コンプレッサ30により加圧される混合ガスの圧力(全圧)としては、水素回収率及びオレフィン回収率を高める観点で、1.5MPaG以上とするのが好ましい。また、回収水素濃度及び回収オレフィン濃度を高い状態で維持する観点で、3.0MPaG以下とするのが好ましく、特に2.0MPaG以下とするのが好ましい。混合ガスを加圧する加圧手段としては、コンプレッサ30に限られず、オレフィン分離膜モジュール10A及び水素分離膜モジュール20Aに供給されるガスを所定圧力まで加圧できればよい。
続いて、オレフィン分離膜モジュール10A及び水素分離膜モジュール20Aの構造について、図7を参照して説明する。図7は、水素分離膜モジュール20A及びオレフィン分離膜モジュール10Aの内部構造の例を示す断面図である。
オレフィン分離膜モジュール10Aは、少なくとも、混合ガスが供給される供給室SP1と、オレフィン分離膜11を透過した第1透過ガス(高純度のオレフィン)を回収する回収室RC1と、供給室SP1と回収室RC1とを隔てるオレフィン分離膜11と、を備えていればよい。この条件を満足する限り、オレフィン分離膜モジュール10Aの構成は限定されない。供給室SP1内のオレフィンは、供給室SP1内の混合ガスにおけるオレフィンの分圧と、回収室RC1内の第1透過ガスにおけるオレフィンの分圧と、の差によって駆動されて、オレフィン分離膜11を透過して回収室RC1へ移動する。なお、第1非透過ガスは、大きく圧力低下をすることなく後段の水素分離膜モジュール20Aへ供給されるため、例えばラインL2にコンプレッサ30とは別の加圧手段を配置しなくても、後段の水素分離膜モジュール20Aで適切に水素の精製を行うことができる。
同様に、水素分離膜モジュール20Aは、少なくとも、第1非透過ガスが供給される供給室SP2と、水素分離膜21を透過した第2透過ガス(高純度の水素)を回収する回収室RC2と、供給室SP2と回収室RC2とを隔てる水素分離膜21と、を備えていればよい。この条件を満足する限り、水素分離膜モジュール20Aの構成は限定されない。供給室SP2内の水素は、供給室SP2内の第1非透過ガスにおける水素の分圧と、回収室RC2内の第2透過ガスにおける水素の分圧と、の差によって駆動されて、水素分離膜21を透過して回収室RC2へ移動する。なお、第2非透過ガスは、大きく圧力低下をすることなくラインL5に排出される。
図7(a)に示すオレフィン分離膜モジュール10Aは、筒体15の内部に筒状のオレフィン分離膜11を配置することによって構成されている。オレフィン分離膜11の内側の空間が、混合ガスが供給される供給室SP1を構成している。オレフィン分離膜11の外側の空間(オレフィン分離膜11と筒体15との間の空間)が、オレフィン分離膜11を透過した第1透過ガスを回収する回収室RC1を構成している。筒体15の一方の端面には、混合ガスを流入させる流入口12及び第1非透過ガスを排出する非透過ガス排出口14が設けられる。流入口12及び非透過ガス排出口14は、供給室SP1と連通されている。筒体15の他方の端面には、第1透過ガスを排出する透過ガス排出口13が設けられる。透過ガス排出口13は、回収室RC1と連通されている。なお、供給室SP1内では、内壁を設けることで混合ガスの流れを形成しているが、当該内壁の構成は特に限定されない。
図7(a)に示す水素分離膜モジュール20Aは、筒体25の内部に筒状の水素分離膜21を配置することによって構成されている。水素分離膜21の内側の空間が、第1非透過ガスが供給される供給室SP2を構成している。水素分離膜21の外側の空間(水素分離膜21と筒体25との間の空間)が、水素分離膜21を透過した第2透過ガスを回収する回収室RC2を構成している。筒体25の一方の端面には、第1非透過ガスを流入させる流入口22及び第2非透過ガスを排出する非透過ガス排出口24が設けられる。流入口22及び非透過ガス排出口24は、供給室SP2と連通されている。筒体25の他方の端面には、第2透過ガスを排出する透過ガス排出口23が設けられる。透過ガス排出口23は、回収室RC2と連通されている。なお、供給室SP2内では、内壁を設けることで混合ガスの流れを形成しているが、当該内壁の構成は特に限定されない。
図7(b)に示すオレフィン分離膜モジュール10Aaは、筒体15aの内部に筒状のオレフィン分離膜11aを配置することによって構成されている。オレフィン分離膜11aの外側の空間(オレフィン分離膜11aと筒体15aとの間の空間)が、混合ガスが供給される供給室SP1aを構成している。オレフィン分離膜11aの内側の空間が、オレフィン分離膜11aを透過した第1透過ガスを回収する回収室RC1aを構成している。筒体15aの外面には、混合ガスを流入させる流入口12a及び第1非透過ガスを排出する非透過ガス排出口14aが設けられる。流入口12a及び非透過ガス排出口14aは、供給室SP1aと連通されている。筒体15aの一方の端面には、第1透過ガスを排出する透過ガス排出口13aが設けられる。透過ガス排出口13aは、回収室RC1aと連通されている。
図7(b)に示す水素分離膜モジュール20Aaは、筒体25aの内部に筒状の水素分離膜21aを配置することによって構成されている。水素分離膜21aの外側の空間(水素分離膜21aと筒体25aとの間の空間)が、第1非透過ガスが供給される供給室SP2aを構成している。水素分離膜21aの内側の空間が、水素分離膜21aを透過した第2透過ガスを回収する回収室RC2aを構成している。筒体25aの外面には、第1非透過ガスを流入させる流入口22a及び第2非透過ガスを排出する非透過ガス排出口24aが設けられる。流入口22a及び非透過ガス排出口24aは、供給室SP2aと連通されている。筒体25aの一方の端面には、第2透過ガスを排出する透過ガス排出口23aが設けられる。透過ガス排出口23aは、回収室RC2aと連通されている。なお、以下において、オレフィン分離膜モジュール10A及び水素分離膜モジュール20Aを採用して説明するが、オレフィン分離膜モジュール10Aa及び水素分離膜モジュール20Aaを採用しても同様の効果を得ることができる。
なお、オレフィン分離膜モジュール10A及び水素分離膜モジュール20Aの構造は、図7に示すものに限定されない。例えば、筒状のオレフィン分離膜11、水素分離膜21を筒体15,25内に複数本有していてもよい。また、筒状ではなく平面状のオレフィン分離膜11、水素分離膜21を用いてもよい。また、オレフィン分離膜モジュール10Aと水素分離膜モジュール20Aとで、同じ構造を採用してもよいし、互いに異なる構造を採用してもよい。
また、オレフィン分離膜モジュール10A及び水素分離膜モジュール20Aでのオレフィン分離膜11、水素分離膜21の使用温度を調整するために、ラインL1にヒーター等の加熱機構40を設けてもよい。加熱機構40は、混合ガスを加熱する。加熱された混合ガスを供給することにより、オレフィン分離膜11、水素分離膜21が加熱される。加熱機構40は、オレフィン分離膜11、水素分離膜21の使用温度を、少なくとも室温から100℃程度の間に調整できることが好ましい。加熱機構40の位置は、ラインL1に限られず、オレフィン分離膜11、水素分離膜21の使用温度が適切になるように配置すればよい。例えば、オレフィン分離膜モジュール10A、水素分離膜モジュール20Aの筒体15,25の周囲に加熱機構40を配置してもよい。加熱機構40としては、ヒーターに限られず、熱媒を利用したものでもよい。
続いて、オレフィン分離膜11及び水素分離膜21について説明する。
オレフィン分離膜11及び水素分離膜21の分離性能(選択性)は、分離係数で表すことができる。分離係数は、対象とするガス(オレフィン、又は水素)と、他のガスと、のガス透過度の比で表される。ここで、透過度(m(STP)/(m・sec・kPa))とは、単位時間、単位面積、単位圧力(差圧)当たりの透過気体体積(標準状態)で表される。オレフィン分離膜11の分離係数は、プロパンの透過度に対するプロピレンの透過度で定義する。また、水素分離膜21の分離係数は、メタンの透過度に対する水素の透過度で定義する。
オレフィン分離膜11は、オレフィンを選択的に分離することができるものであれば、あらゆる種類の分離膜を適用できる。オレフィン分離膜11として、ゼオライト膜などの無機膜、ポリイミド膜などの高分子膜、促進輸送膜などを適用してよい。例えば、オレフィン分離膜11として、6FDA−2,4DAT、6FDA−2,6DAT、6FDA−BAAF等を採用することができる。ここで、DATはジアミノトルエン、6FDAはヘキサフルオロイソプロピリデン−2,2−ビス(フタール酸無水物)、BAAFは2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパンである。オレフィン分離膜11は、オレフィン分離膜11の分離係数が大きいほど分離性能(選択性)が高い。本実施形態では、オレフィン分離膜11の分離係数は、対象ガスの全圧を比較的高い圧力(例えば2MPaG)としても回収オレフィン濃度を高い状態で維持できる観点で、90以上とするのが好ましい。
水素分離膜21は、水素を選択的に分離する機能を有するものであり、例えば分子の大きさでガスを分離する分子ふるい膜、高分子膜(ポリイミド、トリアセテート等)及び多孔質膜(多孔質シリカ、ゼオライト、多孔質炭素等)が挙げられる。水素分離膜21は、水素分離膜21の分離係数が大きいほど分離性能(選択性)が高い。なお、水素分離膜21としては、水素を選択的に分離することができるものであれば、上述のものに限定されず、あらゆる種類の分離膜を適用できる。本実施形態では、水素分離膜21の分離係数は、回収水素濃度を高める観点で、100以上とするのが好ましい。
オレフィン分離膜11及び水素分離膜21の使用温度は、室温(例えば20℃程度)以上、100℃以下としてよい。使用温度を100℃以下とすることで、高温によるオレフィンの水素化やオレフィン重合反応を抑制できる。また、水素分離膜21として高分子膜等を使用する場合であっても、高温による水素分離膜21の劣化を抑制できる。また、高温に起因して例えば混合ガス中の水が蒸発して水蒸気となり、この水蒸気が混合ガス中に混入することによって、水素及びオレフィンの分圧が低下することを抑制できる。一方、使用温度を室温以上とすることで、低温によるオレフィン分離膜11及び水素分離膜21のガス透過速度の低下を抑制できる。また、例えば寒冷地において精製システム1を使用する場合に、外気温が急激に低下したとしても、オレフィン分離膜11及び水素分離膜21の凍結を抑制できる。なお、従来、例えばPd−Cu合金等の貴金属を含む水素分離膜が知られているが、このような水素分離膜の使用温度は例えば200℃以上の高温にする必要がある。これに対し、上述の分子ふるい膜、高分子膜、多孔質膜は、貴金属を含む水素分離膜と比較して低い使用温度とすることができるため、上述した効果を奏する。
続いて、精製システム1における、オレフィン分離膜モジュール10A及び水素分離膜モジュール20Aの配置の順序について説明する。
オレフィン分離膜モジュール10A及び水素分離膜モジュール20Aのうち、どちらの分離膜モジュールを前段に配置するかによって、混合ガスからのオレフィン及び水素の回収率の高さが異なる。本実施形態では、オレフィン及び水素の回収率を高くするために、混合ガス中におけるオレフィン及び水素の濃度と、オレフィン分離膜11及び水素分離膜21の分離係数と、に基づいて、オレフィン分離膜モジュール10A及び水素分離膜モジュール20Aのうち前段に配置する分離膜モジュールを決定する。
具体的には、精製システム1において、精製前の混合ガス(混合ガス供給源100から供給される混合ガス)におけるオレフィンの濃度にオレフィン分離膜11の分離係数を掛け合わせた値と、精製前の混合ガスにおける水素の濃度に水素分離膜21の分離係数を掛け合わせた値と、を比較し、値の大きい方のガスを分離する分離膜モジュールを前段に配置する。その後段には、他方のガスを分離する分離膜モジュールを配置する。なお、分離膜モジュールは、同様に、交互かつ多段に配置することができる。この場合、交互に配置する分離膜モジュールの段数が多いほど、混合ガスからの水素及びオレフィンの回収率を高くすることができる。
このようにして分離膜モジュールの配置の順序を決定することにより、前段の分離膜モジュールにおけるガスの回収率を高めることができる。また、前段の分離膜モジュールで一方のガスが分離されるため、前段の分離膜モジュールから排出される非透過ガスは、他方のガスの濃度が相対的に高くなり、分圧が高くなる。このため、他方のガスを分離する後段の分離膜モジュールにおいてもガスの回収率を高めることができる。従って、精製システム1は、混合ガスから水素及びオレフィンをより高い回収率で精製することができる。次に、分離膜モジュールを交互かつ多段に配置した場合について説明する。前段(第一段目)の分離膜モジュールで一方のガスが分離されるため、第一段目の分離膜モジュールから排出される第1非透過ガスは、精製前の混合ガスに比べて他方のガスの濃度がより高くなる。このため、その後段(第二段目)の分離膜モジュールにおいて他方のガスの回収率を高めることができる。同様に、第二段目の分離膜モジュールで他方のガスが分離されるため、その後段(第三段目)の分離膜モジュールにおいて一方のガスの回収率を高めることができる。このようにして、第四段目以降の分離膜モジュールにおいてもガスの回収率を高めることができる。
なお、精製前の混合ガスにおけるオレフィン、水素の濃度を比較し、この濃度が高い方のガスを分離する分離膜モジュールを前段に配置してもよい。この場合、相対的に濃度が高い(相対的に分離し易い)ガスを前段の分離膜モジュールにて分離できるため、混合ガスから水素及びオレフィンをより高い回収率で精製する上で好適である。
以上、前段に配置する分離膜モジュールを決定する方法として、精製前の混合ガスにおける濃度に分離係数を掛け合わせた値を比較する方法と、濃度を比較する方法と、を説明したが、必ずしも上記いずれかの方法を採用しなくてもよく、少なくとも水素分離膜モジュール20A及びオレフィン分離膜モジュール10Aが混合ガスの流れに対して順に配置されていればよい。
図1に示す精製システム1では、第二段目に設けられた水素分離膜モジュール20Aの前段にオレフィン分離膜モジュール10Aが配置されているため、単に混合ガスから水素分離膜モジュール20Aのみを用いて水素の精製を行う場合に比べて水素の回収率を高めることができる。特に、混合ガス中のオレフィンの濃度が高い場合、又はオレフィン濃度とオレフィン分離膜11の分離係数とを掛け合わせた値が大きい場合は、オレフィンの回収率も高い状態とすることができる。
続いて、本実施形態に係る精製システム1の作用・効果について説明する。
まず、混合ガス供給源100における混合ガス(例えばFCCオフガス)が、ラインL1を通過して、精製システム1のオレフィン分離膜モジュール10Aに供給される。混合ガスは、ラインL1に設けられたコンプレッサ30によって所定の圧力に加圧される。加圧された混合ガスがオレフィン分離膜モジュール10Aに供給されると、混合ガス中のオレフィンの少なくとも一部は、オレフィン分離膜11を透過し、オレフィンの濃度の高い第1透過ガスとして回収室RC1を介してオレフィン回収ラインL6から回収される。オレフィン分離膜11を透過しなかった第1非透過ガスは、非透過ガス排出口14、ラインL2及び流入口22を通過し、後段の水素分離膜モジュール20Aに供給される。第1非透過ガスは、オレフィン分離膜モジュール10Aでオレフィンが分離されたことにより、混合ガスに比べて水素の濃度が高くなっている。また、ラインL2における第1非透過ガスの全圧は、ラインL1において加圧された混合ガスの全圧と比べて大きな圧力低下はない。従って、ラインL2における第1非透過ガスでは、精製前の混合ガスと比較して、オレフィンの分圧が低下している一方、水素の分圧が増大している。
このように、第1非透過ガスが水素分離膜モジュール20Aに供給されると、第1非透過ガス中の水素の少なくとも一部は、水素分離膜21を透過し、水素の濃度の高い第2透過ガスとして回収室RC2を介して水素回収ラインL7から回収される。ラインL2における第1非透過ガスでは水素の分圧が増大しているため、水素分離膜モジュール20Aにおいて水素が水素分離膜21を透過し易くなっている。従って、オレフィン分離膜モジュール10Aを前段に配置しない場合に比べて水素の回収率が向上する。水素分離膜21を透過しなかった第2非透過ガスは、ラインL5を通過し、オフガスとして回収される。
このように、精製システム1では、オレフィン分離膜モジュール10Aのオレフィン分離膜11により混合ガスからオレフィンを分離することによって、オレフィンを精製することができる。また、水素分離膜モジュール20Aの水素分離膜21により第1非透過ガスから水素を分離することによって、水素を精製することができる。以上により、少なくとも水素及びオレフィンを含む混合ガスから、水素及びオレフィンを精製できる。また、水素分離膜モジュール20Aの前段にオレフィン分離膜モジュール10Aが配置されているため、水素分離膜モジュール20Aの前段にて混合ガスからオレフィンが分離される。つまり、本精製システム1では、第1非透過ガス中の水素濃度を高めてから、水素分離膜21により水素を分離するため、水素の回収率をより高めることができる。これにより、本精製システム1は、少なくとも水素及びオレフィンを含む混合ガスから、有用なガスとして水素及びオレフィンを精製するとともに、水素をより高い回収率で精製できる。
また、混合ガスは、水素濃度よりオレフィン濃度の方が高くてもよい。この場合、水素よりも濃度が高いオレフィンを前段のオレフィン分離膜モジュール10Aにて分離できる。濃度が高いオレフィンを前段で分離することにより、後段の水素分離膜モジュール20Aに流入する第1非透過ガス中の水素の濃度を上げることができる。これによって、後段の水素分離膜モジュール20Aによる水素の回収率をより高めることができる。以上より、水素より濃度が高く分離しやすいオレフィンを水素より先に分離することにより、水素の回収率を高めつつ、オレフィンもより高い回収率で精製できる。
また、混合ガスにおけるオレフィン濃度とオレフィン分離膜11のプロパンに対するプロピレンの分離係数とを掛け合わせた値は、混合ガスにおける水素濃度と水素分離膜21のメタンに対する水素の分離係数とを掛け合わせた値より大きくてもよい。この場合、水素よりもオレフィンの方が分離し易い。従って、相対的に分離し易いオレフィンを前段で分離することにより、後段の水素分離膜モジュール20Aに流入する第1非透過ガス中の水素の濃度を上げることができる。これによって、後段の水素分離膜モジュール20Aによる水素の回収率をより高めることができる。以上より、水素より分離しやすいオレフィンを水素より先に分離することにより、水素の回収率を高めつつ、オレフィンもより高い回収率で精製できる。
また、オレフィン分離膜11のプロパンに対するプロピレンの分離係数が90以上であってもよい。このように、オレフィン分離膜11のプロパンに対するプロピレンの分離係数を90以上とすることによって、混合ガスの全圧を比較的高い圧力としても精製されたオレフィンの濃度を高い状態とすることができる。
また、混合ガスの圧力は1.5MPaG以上であってもよい。このように、混合ガスの圧力を1.5MPaG以上とすることによって、オレフィン回収率及び水素回収率をともに高めることができる。特に、オレフィン分離膜11の分離係数が90以上のときに、精製前の混合ガスの圧力を1.5MPaG以上とすることによって、上述したオレフィン分離膜11の分離係数が90以上であるときの効果がより顕著となる。
このように、精製システム1では、前段(第一段目)にオレフィン分離膜モジュール10Aを配置し、後段(第二段目)に水素分離膜モジュール20Aを配置することで、混合ガスから有用なガスとして水素及びオレフィンを精製するとともに、特に水素を高い回収率で精製することができる。精製システム1は、前段(第一段目)にオレフィン分離膜モジュール10Aを配置しているため、混合ガス中のオレフィンの濃度が高い場合、及びオレフィン分離膜11の分離係数が高い場合に好適である。
[第2実施形態]
図2は、本発明の第2実施形態に係る水素及びオレフィンの精製システム2の構成を示す概略図である。図2に示すように、第2実施形態に係る精製システム2は、第1実施形態に係る精製システム1と比較して、水素分離膜モジュール20Aの後段に、オレフィン分離膜モジュール10Bを有する点で相違している。
オレフィン分離膜モジュール10Bは、オレフィンを選択的に分離するオレフィン分離膜11を備え、オレフィン分離膜モジュール10Aと同様の構造・機能を有している。精製システム2は、混合ガスの流れに対して、上流から下流へ向かって前段(第一段目)にオレフィン分離膜モジュール10A、その後段(第二段目)に水素分離膜モジュール20A、その後段(第三段目)にオレフィン分離膜モジュール10Bを配置している。
オレフィン分離膜モジュール10Aの流入口12は、混合ガス供給源100からの混合ガスが通過するラインL1と接続されている。水素分離膜モジュール20Aの流入口22は、オレフィン分離膜モジュール10Aの非透過ガス排出口14からの第1非透過ガスが通過するラインL2と接続されている。オレフィン分離膜モジュール10Bの流入口12は、水素分離膜モジュール20Aの非透過ガス排出口24からの第2非透過ガスが通過するラインL3と接続されている。
オレフィン分離膜モジュール10Bの非透過ガス排出口14は、ラインL5と接続されており、第3非透過ガスは、当該ラインL5を通過してオフガスとして所定の用途に利用される。
オレフィン分離膜モジュール10A,10Bの透過ガス排出口13は、オレフィン回収ラインL6と接続されている。オレフィン分離膜11を透過した第1透過ガス及び第3透過ガスは、高純度のオレフィンとしてオレフィン回収ラインL6を通過して回収される。水素分離膜モジュール20Aの透過ガス排出口23は、水素回収ラインL7と接続されている。水素分離膜21を透過した第2透過ガスは、高純度の水素として水素回収ラインL7を通過して回収される。
続いて、本実施形態に係る精製システム2の作用・効果について説明する。
まず、混合ガス供給源100における混合ガス(例えばFCCオフガス)に対するオレフィン分離膜モジュール10A、及び水素分離膜モジュール20Aの動作は、第1実施形態に係る精製システム1と同様である。
水素分離膜モジュール20Aの水素分離膜21を透過しなかった第2非透過ガスは、非透過ガス排出口24、ラインL3及び流入口12を通過し、後段のオレフィン分離膜モジュール10Bに供給される。第2非透過ガスは、水素分離膜モジュール20Aで水素が分離されたことにより、第1非透過ガスに比べてオレフィンの濃度が高くなっている。また、ラインL3における第2非透過ガスの全圧は、ラインL2における第1非透過ガスと比べて大きな圧力低下はない。従って、ラインL3における第2非透過ガスでは、ラインL2における第1非透過ガスと比較して、水素の分圧が低下している一方、オレフィンの分圧が増大している。
このように、第2非透過ガスがオレフィン分離膜モジュール10Bに供給されると、第2非透過ガス中のオレフィンの少なくとも一部は、オレフィン分離膜11を透過し、オレフィンの濃度の高い第3透過ガスとして回収室RC1を介してオレフィン回収ラインL6から回収される。ラインL3における第2非透過ガスではオレフィンの分圧が増大しているため、オレフィン分離膜モジュール10Bにおいてオレフィンがオレフィン分離膜11を透過し易くなっている。従って、水素分離膜モジュール20Aをオレフィン分離膜モジュール10Bの前段に配置しない場合に比べてオレフィンの回収率が向上する。オレフィン分離膜11を透過しなかった第3非透過ガスは、ラインL5を通過し、オフガスとして回収される。
このように、精製システム2では、前段(第一段目)にオレフィン分離膜モジュール10Aを配置し、その後段(第二段目)に水素分離膜モジュール20Aを配置し、その後段(第三段目)にオレフィン分離膜モジュール10Bを配置することで、混合ガスから有用なガスとして水素及びオレフィンを精製するとともに、オレフィン及び水素の両方を高い回収率で回収することができる。精製システム2は、前段(第一段目)にオレフィン分離膜モジュール10Aを配置しているため、混合ガス中のオレフィンの濃度が高い場合、及びオレフィン分離膜11の分離係数が高い場合に好適である。
[第3実施形態]
図3は、本発明の第3実施形態に係る水素及びオレフィンの精製システム3の構成を示す概略図である。図3に示すように、第3実施形態に係る精製システム3は、第2実施形態に係る精製システム2と比較して、オレフィン分離膜モジュール10Bの後段に、水素分離膜モジュール20Bを有する点で相違している。
水素分離膜モジュール20Bは、水素を選択的に分離する水素分離膜21を備え、水素分離膜モジュール20Aと同様の構造・機能を有している。精製システム3は、混合ガスの流れに対して、上流から下流へ向かって前段(第一段目)にオレフィン分離膜モジュール10A、その後段(第二段目)に水素分離膜モジュール20A、その後段(第三段目)にオレフィン分離膜モジュール10B、その後段(第四段目)に水素分離膜モジュール20Bを配置している。
オレフィン分離膜モジュール10Aの流入口12は、混合ガス供給源100からの混合ガスが通過するラインL1と接続されている。水素分離膜モジュール20Aの流入口22は、オレフィン分離膜モジュール10Aの非透過ガス排出口14からの第1非透過ガスが通過するラインL2と接続されている。オレフィン分離膜モジュール10Bの流入口12は、水素分離膜モジュール20Aの非透過ガス排出口24からの第2非透過ガスが通過するラインL3と接続されている。水素分離膜モジュール20Bの流入口22は、オレフィン分離膜モジュール10Bの非透過ガス排出口14からの第3非透過ガスが通過するラインL4と接続されている。
水素分離膜モジュール20Bの非透過ガス排出口24は、ラインL5と接続されており、第4非透過ガスは、当該ラインL5を通過してオフガスとして所定の用途に利用される。
オレフィン分離膜モジュール10A,10Bの透過ガス排出口13は、オレフィン回収ラインL6と接続されている。オレフィン分離膜11を透過した第1透過ガス及び第3透過ガスは、高純度のオレフィンとしてオレフィン回収ラインL6を通過して回収される。水素分離膜モジュール20A,20Bの透過ガス排出口23は、水素回収ラインL7と接続されている。水素分離膜21を透過した透過ガス第2透過ガス及び第4透過ガスは、高純度の水素として水素回収ラインL7を通過して回収される。
続いて、本実施形態に係る精製システム3の作用・効果について説明する。
まず、混合ガス供給源100における混合ガス(例えばFCCオフガス)に対するオレフィン分離膜モジュール10A,10B、及び水素分離膜モジュール20Aの動作は、第2実施形態に係る精製システム2と同様である。
オレフィン分離膜モジュール10Bのオレフィン分離膜11を透過しなかった第3非透過ガスは、非透過ガス排出口14、ラインL4及び流入口22を通過し、後段の水素分離膜モジュール20Bに供給される。第3非透過ガスは、オレフィン分離膜モジュール10Bでオレフィンが分離されたことにより、第2非透過ガスに比べて水素の濃度が高くなっている。また、ラインL4における第3非透過ガスの全圧は、ラインL3における第2非透過ガスと比べて大きな圧力低下はない。従って、ラインL4における第3非透過ガスでは、ラインL3における第2非透過ガスと比較して、オレフィンの分圧が低下している一方、水素の分圧が増大している。
このように、第3非透過ガスが水素分離膜モジュール20Bに供給されると、第3非透過ガス中の水素の少なくとも一部は、水素分離膜21を透過し、水素の濃度の高い第4透過ガスとして回収室RC2を介して水素回収ラインL7から回収される。ラインL4における第3非透過ガスでは水素の分圧が増大しているため、水素分離膜モジュール20Bにおいて水素が水素分離膜21を透過し易くなっている。従って、オレフィン分離膜モジュール10Bを水素分離膜モジュール20Bの前段に配置しない場合に比べて水素の回収率が向上する。水素分離膜21を透過しなかった第4非透過ガスは、ラインL5を通過し、オフガスとして回収される。
このように、第3実施形態に係る精製システム3では、前段(第一段目)にオレフィン分離膜モジュール10Aを配置し、その後段(第二段目)に水素分離膜モジュール20Aを配置し、その後段(第三段目)にオレフィン分離膜モジュール10Bを配置し、その後段(第四段目)に水素分離膜モジュール20Bを配置することで、混合ガスから有用なガスとして水素及びオレフィンを精製するとともに、オレフィン及び水素の両方を高い回収率で回収することができる。また、分離膜モジュールを交互かつ多段に配置することで、オレフィン及び水素を更に高い回収率で回収することができる。精製システム3は、前段(第一段目)にオレフィン分離膜モジュール10Aを配置しているため、混合ガス中のオレフィンの濃度が高い場合、及びオレフィン分離膜11の分離係数が高い場合に好適である。
[第4実施形態]
図4は、本発明の第4実施形態に係る水素及びオレフィンの精製システム4の構成を示す概略図である。図4に示すように、第4実施形態に係る精製システム4は、第1実施形態に係る精製システム1と比較して、オレフィン分離膜モジュール10Aと水素分離膜モジュール20Aとが逆の順序で配置されている点で相違している。
精製システム4は、混合ガスの流れに対して、上流から下流へ向かって前段(第一段目)に水素分離膜モジュール20A、後段(第二段目)にオレフィン分離膜モジュール10Aを配置している。
水素分離膜モジュール20Aの流入口22は、混合ガス供給源100からの混合ガスが通過するラインL1と接続されている。オレフィン分離膜モジュール10Aの流入口12は、水素分離膜モジュール20Aの非透過ガス排出口24からの第1非透過ガスが通過するラインL2と接続されている。
オレフィン分離膜モジュール10Aの非透過ガス排出口14は、ラインL5と接続されており、第2非透過ガスは、当該ラインL5を通過してオフガスとして所定の用途に利用される。
オレフィン分離膜モジュール10Aの透過ガス排出口13は、オレフィン回収ラインL6と接続されている。オレフィン分離膜11を透過した第2透過ガスは、高純度のオレフィンとしてオレフィン回収ラインL6を通過して回収される。水素分離膜モジュール20Aの透過ガス排出口23は、水素回収ラインL7と接続されている。水素分離膜21を透過した第1透過ガスは、高純度の水素として水素回収ラインL7を通過して回収される。
続いて、本実施形態に係る精製システム4の作用・効果について説明する。
まず、混合ガス供給源100における混合ガス(例えばFCCオフガス)が、ラインL1を通過して、精製システム4の水素分離膜モジュール20Aに供給される。混合ガスは、ラインL1に設けられたコンプレッサ30によって所定の圧力に加圧される。加圧された混合ガスが水素分離膜モジュール20Aに供給されると、混合ガス中の水素の少なくとも一部は、水素分離膜21を透過し、水素の濃度の高い第1透過ガスとして回収室RC2を介して水素回収ラインL7から回収される。水素分離膜21を透過しなかった第1非透過ガスは、非透過ガス排出口24、ラインL2及び流入口12を通過し、後段のオレフィン分離膜モジュール10Aに供給される。第1非透過ガスは、水素分離膜モジュール20Aで水素が分離されたことにより、混合ガスに比べてオレフィンの濃度が高くなっている。また、ラインL2における第1非透過ガスの全圧は、ラインL1において加圧された混合ガスの全圧と比べて大きな圧力低下はない。従って、ラインL2における第1非透過ガスでは、精製前の混合ガスと比較して、水素の分圧が低下している一方、オレフィンの分圧が増大している。
このように、第1非透過ガスがオレフィン分離膜モジュール10Aに供給されると、第1非透過ガス中のオレフィンの少なくとも一部は、オレフィン分離膜11を透過し、オレフィンの濃度の高い第2透過ガスとして回収室RC1を介してオレフィン回収ラインL6から回収される。ラインL2における第1非透過ガスではオレフィンの分圧が増大しているため、オレフィン分離膜モジュール10Aにおいてオレフィンがオレフィン分離膜11を透過し易くなっている。従って、水素分離膜モジュール20Aを前段に配置しない場合に比べてオレフィンの回収率が向上する。オレフィン分離膜11を透過しなかった第2非透過ガスは、ラインL5を通過し、オフガスとして回収される。
このように、精製システム4では、水素分離膜モジュール20Aの水素分離膜21により混合ガスから水素を分離することによって、水素を精製することができる。また、オレフィン分離膜11により水素分離膜モジュール20Aの第1非透過ガスからオレフィンを分離することによって、オレフィンを精製することができる。以上により、少なくとも水素及びオレフィンを含む混合ガスから、水素及びオレフィンを精製できる。また、オレフィン分離膜モジュール10Aの前段に水素分離膜モジュール20Aが配置されているため、オレフィン分離膜モジュール10Aの前段にて混合ガスから水素が分離される。つまり、本精製システム4では、第1非透過ガス中のオレフィン濃度を高めてから、オレフィン分離膜11によりオレフィンを分離するため、オレフィンの回収率をより高めることができる。これにより、本精製システム4は、少なくとも水素及びオレフィンを含む混合ガスから、有用なガスとして水素及びオレフィンを精製するとともに、オレフィンをより高い回収率で精製できる。
また、混合ガスは、オレフィン濃度より水素濃度の方が高くてもよい。この場合、オレフィンよりも濃度が高い水素を前段の水素分離膜モジュール20Aにて分離できる。濃度が高い水素を前段で分離することにより、後段のオレフィン分離膜モジュール10Aに流入する第1非透過ガス中のオレフィンの濃度を上げることができる。これによって、後段のオレフィン分離膜モジュール10Aによるオレフィンの回収率をより高めることができる。以上より、オレフィンより濃度が高く分離しやすい水素をオレフィンより先に分離することにより、オレフィンの回収率を高めつつ、水素もより高い回収率で精製できる。
また、混合ガスにおける水素濃度と水素分離膜21のメタンに対する水素の分離係数とを掛け合わせた値は、混合ガスにおけるオレフィン濃度とオレフィン分離膜11のプロパンに対するプロピレンの分離係数とを掛け合わせた値より大きくてもよい。この場合、オレフィンよりも水素の方が分離し易い。従って、相対的に分離し易い水素を前段で分離することにより、後段のオレフィン分離膜モジュール10Aに流入する第1非透過ガス中のオレフィンの濃度を上げることができる。これによって、後段のオレフィン分離膜モジュール10Aによるオレフィンの回収率をより高めることができる。以上より、オレフィンより分離しやすい水素をオレフィンより先に分離することにより、オレフィンの回収率を高めつつ、水素もより高い回収率で精製できる。
このように、精製システム4では、前段(第一段目)に水素分離膜モジュール20Aを配置し、後段(第二段目)にオレフィン分離膜モジュール10Aを配置することで、混合ガスから有用なガスとして水素及びオレフィンを精製するとともに、特にオレフィンを高い回収率で回収することができる。精製システム4は、前段(第一段目)に水素分離膜モジュール20Aを配置しているため、混合ガス中の水素の濃度が高い場合、及び水素分離膜21の分離係数が高い場合に好適である。
[第5実施形態]
図5は、本発明の第5実施形態に係る水素及びオレフィンの精製システム5の構成を示す概略図である。図5に示すように、第5実施形態に係る精製システム5は、第4実施形態に係る精製システム4と比較して、オレフィン分離膜モジュール10Aの後段に、水素分離膜モジュール20Bを有する点で相違している。
水素分離膜モジュール20Bは、水素を選択的に分離する水素分離膜21を備え、水素分離膜モジュール20Aと同様の構造・機能を有している。精製システム5は、混合ガスの流れに対して、上流から下流へ向かって前段(第一段目)に水素分離膜モジュール20A、その後段(第二段目)にオレフィン分離膜モジュール10A、その後段(第三段目)に水素分離膜モジュール20Bを配置している。
水素分離膜モジュール20Aの流入口22は、混合ガス供給源100からの混合ガスが通過するラインL1と接続されている。オレフィン分離膜モジュール10Aの流入口12は、水素分離膜モジュール20Aの非透過ガス排出口24からの第1非透過ガスが通過するラインL2と接続されている。水素分離膜モジュール20Bの流入口22は、オレフィン分離膜モジュール10Aの非透過ガス排出口14からの第2非透過ガスが通過するラインL3と接続されている。
水素分離膜モジュール20Bの非透過ガス排出口24は、ラインL5と接続されており、第3非透過ガスは、当該ラインL5を通過してオフガスとして所定の用途に利用される。
オレフィン分離膜モジュール10Aの透過ガス排出口13は、オレフィン回収ラインL6と接続されている。オレフィン分離膜11を透過した第2透過ガスは、高純度のオレフィンとしてオレフィン回収ラインL6を通過して回収される。水素分離膜モジュール20A,20Bの透過ガス排出口23は、水素回収ラインL7と接続されている。水素分離膜21を透過した第1透過ガス及び第3透過ガスは、高純度の水素として水素回収ラインL7を通過して回収される。
続いて、本実施形態に係る精製システム5の作用・効果について説明する。
まず、混合ガス供給源100における混合ガス(例えばFCCオフガス)に対するオレフィン分離膜モジュール10A、及び水素分離膜モジュール20Aの動作は、第4実施形態に係る精製システム4と同様である。
オレフィン分離膜モジュール10Aのオレフィン分離膜11を透過しなかった第2非透過ガスは、非透過ガス排出口14、ラインL3及び流入口22を通過し、後段の水素分離膜モジュール20Bに供給される。第2非透過ガスは、オレフィン分離膜モジュール10Aでオレフィンが分離されたことにより、第1非透過ガスに比べて水素の濃度が高くなっている。また、ラインL3における第2非透過ガスの全圧は、ラインL2における第1非透過ガスと比べて大きな圧力低下はない。従って、ラインL3における第2非透過ガスでは、ラインL2における第1非透過ガスと比較して、オレフィンの分圧が低下している一方、水素の分圧が増大している。
このように、第2非透過ガスが水素分離膜モジュール20Bに供給されると、第2非透過ガス中の水素の少なくとも一部は、水素分離膜21を透過し、水素の濃度の高い第3透過ガスとして回収室RC2を介して水素回収ラインL7から回収される。ラインL3における第2非透過ガスでは水素の分圧が増大しているため、水素分離膜モジュール20Bにおいて水素が水素分離膜21を透過し易くなっている。従って、オレフィン分離膜モジュール10Aを水素分離膜モジュール20Bの前段に配置しない場合に比べて水素の回収率が向上する。水素分離膜21を透過しなかった第3非透過ガスは、ラインL5を通過し、オフガスとして回収される。
このように、精製システム5では、前段(第一段目)に水素分離膜モジュール20Aを配置し、その後段(第二段目)にオレフィン分離膜モジュール10Aを配置し、その後段(第三段目)に水素分離膜モジュール20Bを配置することで、混合ガスから有用なガスとして水素及びオレフィンを精製するとともに、オレフィン及び水素の両方を高い回収率で回収することができる。精製システム5は、前段(第一段目)に水素分離膜モジュール20Aを配置しているため、混合ガス中の水素の濃度が高い場合、及び水素分離膜21の分離係数が高い場合に好適である。
[第6実施形態]
図6は、本発明の第6実施形態に係る水素及びオレフィンの精製システム6の構成を示す概略図である。図6に示すように、第6実施形態に係る精製システム6は、第5実施形態に係る精製システム5と比較して、水素分離膜モジュール20Bの後段に、オレフィン分離膜モジュール10Bを有する点で相違している。
オレフィン分離膜モジュール10Bは、オレフィンを選択的に分離するオレフィン分離膜11を備え、オレフィン分離膜モジュール10Aと同様の構造・機能を有している。精製システム6は、混合ガスの流れに対して、上流から下流へ向かって前段(第一段目)に水素分離膜モジュール20A、その後段(第二段目)にオレフィン分離膜モジュール10A、その後段(第三段目)に水素分離膜モジュール20B、その後段(第四段目)にオレフィン分離膜モジュール10Bを配置している。
水素分離膜モジュール20Aの流入口22は、混合ガス供給源100からの混合ガスが通過するラインL1と接続されている。オレフィン分離膜モジュール10Aの流入口12は、水素分離膜モジュール20Aの非透過ガス排出口24からの第1非透過ガスが通過するラインL2と接続されている。水素分離膜モジュール20Bの流入口22は、オレフィン分離膜モジュール10Aの非透過ガス排出口14からの第2非透過ガスが通過するラインL3と接続されている。オレフィン分離膜モジュール10Bの流入口12は、水素分離膜モジュール20Bの非透過ガス排出口24からの第3非透過ガスが通過するラインL4と接続されている。
オレフィン分離膜モジュール10Bの非透過ガス排出口14は、ラインL5と接続されており、第4非透過ガスは、当該ラインL5を通過してオフガスとして所定の用途に利用される。
オレフィン分離膜モジュール10A,10Bの透過ガス排出口13は、オレフィン回収ラインL6と接続されている。オレフィン分離膜11を透過した第2透過ガス及び第4透過ガスは、高純度のオレフィンとしてオレフィン回収ラインL6を通過して回収される。水素分離膜モジュール20A,20Bの透過ガス排出口23は、水素回収ラインL7と接続されている。水素分離膜21を透過した第1透過ガス及び第3透過ガスは、高純度の水素として水素回収ラインL7を通過して回収される。
続いて、本実施形態に係る精製システム6の作用・効果について説明する。
まず、混合ガス供給源100における混合ガス(例えばFCCオフガス)に対するオレフィン分離膜モジュール10A、及び水素分離膜モジュール20A,20Bの動作は、第5実施形態に係る精製システム5と同様である。
水素分離膜モジュール20Bの水素分離膜21を透過しなかった第3非透過ガスは、非透過ガス排出口24、ラインL4及び流入口12を通過し、後段のオレフィン分離膜モジュール10Bに供給される。第3非透過ガスは、水素分離膜モジュール20Bで水素が分離されたことにより、第2非透過ガスに比べてオレフィンの濃度が高くなっている。また、ラインL4における第3非透過ガスの全圧は、ラインL3における第2非透過ガスと比べて大きな圧力低下はない。従って、ラインL4における第3非透過ガスでは、ラインL3における第2非透過ガスと比較して、水素の分圧が低下している一方、オレフィンの分圧が増大している。
このように、第3非透過ガスがオレフィン分離膜モジュール10Bに供給されると、第3非透過ガス中のオレフィンの少なくとも一部は、オレフィン分離膜11を透過し、オレフィンの濃度の高い第4透過ガスとして回収室RC1を介してオレフィン回収ラインL6から回収される。ラインL4における第3非透過ガスではオレフィンの分圧が増大しているため、オレフィン分離膜モジュール10Bにおいてオレフィンがオレフィン分離膜11を透過し易くなっている。従って、水素分離膜モジュール20Bをオレフィン分離膜モジュール10Bの前段に配置しない場合に比べてオレフィンの回収率が向上する。オレフィン分離膜11を透過しなかった第4非透過ガスは、ラインL5を通過し、オフガスとして回収される。
このように、第6実施形態に係る精製システム6では、前段(第一段目)に水素分離膜モジュール20Aを配置し、その後段(第二段目)にオレフィン分離膜モジュール10Aを配置し、その後段(第三段目)に水素分離膜モジュール20Bを配置し、その後段(第四段目)にオレフィン分離膜モジュール10Bを配置することで、混合ガスから有用なガスとして水素及びオレフィンを精製するとともに、オレフィン及び水素の両方を高い回収率で回収することができる。また、分離膜モジュールを交互かつ多段に配置することで、オレフィン及び水素を更に高い回収率で回収することができる。精製システム6は、前段(第一段目)に水素分離膜モジュール20Bを配置しているため、混合ガス中の水素の濃度が高い場合、及び水素分離膜21の分離係数が高い場合に好適である。
なお、上述の実施形態では、オレフィン分離膜モジュールと、水素分離膜モジュールとが1つずつ交互に入れ替わりながら配置されているものを例示した。ただし、請求項における「水素分離部」とは、連続して配置された複数の水素分離膜モジュールの組も含まれるものとする。また、請求項における「オレフィン分離部」とは、連続して配置された複数のオレフィン分離膜モジュールの組も含まれるものとする。例えば、前段に1つのオレフィン分離膜モジュールが配置され、後段に2つ以上の水素分離膜モジュールが配置されている形態や、前段に2つ以上のオレフィン分離膜モジュールが配置され、後段に1つの水素分離膜モジュールが配置されている形態であっても、「水素及びオレフィンを含む混合ガスからオレフィンを選択的に分離するオレフィン分離膜を有するオレフィン分離部と、オレフィン分離部のオレフィン分離膜を透過しない非透過ガスから水素を選択的に分離する水素分離膜を有する水素分離部と、を備える」状態に含まれる。また、例えば、前段に1つの水素分離膜モジュールが配置され、後段に2つ以上のオレフィン分離膜モジュールが配置されている形態や、前段に2つ以上の水素分離膜モジュールが配置され、後段に1つのオレフィン分離膜モジュールが配置されている形態であっても、「水素及びオレフィンを含む混合ガスから水素を選択的に分離する水素分離膜を有する水素分離部と、水素分離部の水素分離膜を透過しない非透過ガスからオレフィンを選択的に分離するオレフィン分離膜を有するオレフィン分離部と、を備える」状態に含まれる。
[実施例]
続いて、実施例により本発明を更に詳細に説明する。本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。以下の実施例1〜8は、水素及びオレフィンの精製システムにおいて、オレフィン分離膜11の分離係数、水素分離膜21の分離係数、及び混合ガスの圧力(全圧)を変えてシミュレーションを行ったものである。オレフィン分離膜11の分離係数は、プロパンに対するプロピレンの分離係数である。水素分離膜21の分離係数は、メタンに対する水素の分離係数である。なお、混合ガスは、FCCオフガスを想定した組成とした。すなわち、混合ガスは、水素20.7vol%を含み、オレフィンとして、エチレン14.5vol%、プロピレン5.2vol%を含む。また、混合ガスは、他にメタン25.9vol%、エタン10.4vol%、プロパン3.1vol%、一酸化炭素2.1vol%、二酸化炭素2.1vol%、窒素15.5vol%、酸素0.5vol%を含む。
実施例1〜5では、図1に示す精製システム1の構成を採用した。実施例1では、オレフィン分離膜11の分離係数を15とし、水素分離膜21の分離係数を250とした。実施例2では、オレフィン分離膜11の分離係数を30とし、水素分離膜21の分離係数を250とした。実施例3では、オレフィン分離膜11の分離係数を60とし、水素分離膜21の分離係数を250とした。実施例4では、オレフィン分離膜11の分離係数を90とし、水素分離膜21の分離係数を250とした。実施例5では、オレフィン分離膜11の分離係数を90とし、水素分離膜21の分離係数を100とした。
実施例6,7は、図4に示す精製システム4の構成を採用した。実施例6では、オレフィン分離膜11の分離係数を15とし、水素分離膜21の分離係数を250とした。実施例7では、オレフィン分離膜11の分離係数を30とし、水素分離膜21の分離係数を250とした。
実施例8は、図5に示す精製システム5の構成を採用した。実施例8では、オレフィン分離膜11の分離係数を30とし、水素分離膜21の分離係数を250とした。
各実施例において、混合ガスの圧力は1MPaG、1.5MPaG、2MPaGとした。また、使用温度は40℃に設定した。上記の各圧力条件において、回収水素濃度(vol%)、水素回収率(vol%)、回収オレフィン濃度(vol%)、オレフィン回収率(vol%)を算出した。実施例1〜8についての結果を、それぞれ表1〜8に示す。
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実施例1,6において、回収オレフィン濃度及びオレフィン回収率を比較する。実施例1では、混合ガスから、オレフィン分離膜モジュール10Aにおいて、オレフィンを分離した。一方で、実施例6では、前段の水素分離膜モジュール20Aにおいて、水素分離膜21を透過しなかった非透過ガスから、オレフィン分離膜モジュール10Aにおいて、オレフィンを分離した。その結果、実施例1に対して実施例6では、混合ガスの全圧力条件において、オレフィン回収濃度及びオレフィン回収率が高まった。実施例2,7において回収オレフィン濃度及びオレフィン回収率を比較する。実施例2に対して実施例7では、混合ガスの全圧力条件において、回収オレフィン濃度及びオレフィン回収率が高まった。また、実施例1,2では、オレフィン回収率が50vol%以上となるのは、混合ガスの圧力が2MPaGの条件であった。一方で、実施例7,8では、混合ガスの圧力が1.5MPaGの条件において、オレフィン回収率が50vol%以上となった。このことは、所定のオレフィン回収率を得るために、前段に水素分離膜モジュール20Aを配置することにより、混合ガスの圧力を低減できることを示唆している。
実施例1,6において、水素回収率及びオレフィン回収率を比較する。ここで、混合ガスのオレフィン濃度19.7vol%(エチレン濃度とプロピレン濃度を足し合わせた値)に対して水素濃度20.7vol%の方が高い。実施例6では、混合ガスから、濃度が相対的に高い水素を、前段に位置する水素分離膜モジュール20Aにおいて分離した。その結果、実施例1に対して実施例6では水素回収率をあまり低下させることなく、オレフィン回収率をより高めることができた。
実施例2,7において、水素回収率及びオレフィン回収率を比較する。ここで、混合ガスのオレフィン濃度19.7vol%(エチレン濃度とプロピレン濃度を足し合わせた値)にオレフィン分離膜11の分離係数を掛け合わせた値に対して水素濃度20.7vol%に水素分離膜21の分離係数を掛け合わせた値の方が高い。実施例7では、混合ガスから、水素分離膜モジュール20Aにおいて、濃度と分離係数を掛け合わせた値が相対的に高い水素を分離した。その結果、実施例2に対して実施例7では、水素回収率をあまり低下させることなく、オレフィン回収率を高めることができた。実施例1,6において、水素回収率及びオレフィン回収率を比較する。実施例1に対して実施例6では、水素回収率をあまり低下させることなく、オレフィン回収率を高めることができた。ここで、実施例2に対する実施例7の水素回収率低下量に対して、実施例1に対する実施例6の水素回収率低下量は小さかった。つまり、実施例7に対して実施例6では、前段に水素分離膜モジュール20Aを配置させた効果が大きかった。実施例2,7の、混合ガスの水素濃度と水素分離膜21の分離係数とを掛け合わせた値とオレフィンの濃度とオレフィン分離膜11の分離係数とを掛け合わせた値との差異に対して、実施例1,6の、混合ガスの水素濃度と水素分離膜21の分離係数とを掛け合わせた値とオレフィンの濃度とオレフィン分離膜11の分離係数とを掛け合わせた値との差異が大きかったため、前段に水素分離膜21を配置させた効果が顕著に現れたと考えられる。
実施例1〜5において、回収オレフィン濃度を比較する。実施例1〜3に対して実施例4では、混合ガスの全圧力条件において、回収オレフィン濃度が90vol%以上と、高い状態を維持した。さらに、実施例5では、水素分離膜21の分離係数を100と減少させても、混合ガスの全圧力条件において、回収水素濃度が90vol%以上と、高い状態を維持した。以上により、オレフィン分離膜11の分離係数を90まで高めることにより、混合ガスの圧力が比較的高い2MPaGの条件においても、回収オレフィン濃度及び回収水素濃度を90vol%以上と、高い状態を維持することができるという効果が確認できた。
実施例1〜7において、混合ガスの圧力が1.5MPaG以上の条件では、オレフィン回収率及び水素回収率がほぼ50vol%以上に高まった。
実施例7,8において、水素回収率を比較する。実施例7に対して実施例8では、水素回収率が大幅に高まった。実施例7では、水素回収率62vol%を得るための混合ガスの圧力が2MPaGであったのに対して、実施例8では、混合ガスの圧力が1MPaGであった。このことは、所定の水素回収率を得るために、分離膜モジュールを交互かつ多段に配置することにより、混合ガスの圧力を大幅に低減できることを示唆している。
1〜6…水素及びオレフィンの精製システム、10A,10B…オレフィン分離膜モジュール(オレフィン分離部)、11…オレフィン分離膜、20A,20B…水素分離膜モジュール(水素分離部)、21…水素分離膜。

Claims (7)

  1. 水素及びオレフィンを含む混合ガスから水素を選択的に分離する水素分離膜を有する水素分離部と、
    前記水素分離部の前記水素分離膜を透過しない非透過ガスからオレフィンを選択的に分離するオレフィン分離膜を有するオレフィン分離部と、
    を備え
    前記混合ガスは、オレフィン濃度より水素濃度の方が高い、水素及びオレフィンの精製システム。
  2. 水素及びオレフィンを含む混合ガスから水素を選択的に分離する水素分離膜を有する水素分離部と、
    前記水素分離部の前記水素分離膜を透過しない非透過ガスからオレフィンを選択的に分離するオレフィン分離膜を有するオレフィン分離部と、
    を備え、
    前記混合ガスにおける水素濃度と前記水素分離膜のメタンに対する水素の分離係数とを掛け合わせた値は、前記混合ガスにおけるオレフィン濃度と前記オレフィン分離膜のプロパンに対するプロピレンの分離係数とを掛け合わせた値より大きい、水素及びオレフィンの精製システム。
  3. 水素及びオレフィンを含む混合ガスからオレフィンを選択的に分離するオレフィン分離膜を有するオレフィン分離部と、
    前記オレフィン分離部の前記オレフィン分離膜を透過しない非透過ガスから水素を選択的に分離する水素分離膜を有する水素分離部と、
    を備える、水素及びオレフィンの精製システム。
  4. 前記混合ガスは、水素濃度よりオレフィン濃度の方が高い、請求項に記載の水素及びオレフィンの精製システム。
  5. 前記混合ガスにおけるオレフィン濃度と前記オレフィン分離膜のプロパンに対するプロピレンの分離係数とを掛け合わせた値は、前記混合ガスにおける水素濃度と前記水素分離膜のメタンに対する水素の分離係数とを掛け合わせた値より大きい、請求項に記載の水素及びオレフィンの精製システム。
  6. 前記オレフィン分離膜のプロパンに対するプロピレンの分離係数が90以上である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の水素及びオレフィンの精製システム。
  7. 前記混合ガスの圧力は1.5MPaG以上である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の水素及びオレフィンの精製システム。
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