JP3644630B2 - 炭化水素の膜分離方法 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、炭化水素を含む混合物から特定炭化水素を分離する方法に関する。さらに詳しくは、石油精製工業や石油化学工業等にて発生する炭化水素を含む混合物から不飽和炭化水素、芳香族炭化水素等を分離、濃縮する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
石油精製工業や石油化学工業にて、膜を利用して炭化水素を含む混合物から特定炭化水素を分離する方法は、科学的及び経済的観点から永年研究されており、これまでにいくらかの検討例が報告されている。例えば、米国特許第2958656号明細書は、炭化水素混合物、即ち、ナフサを非ポーラス型セルロースエーテル膜に供給し、その一部を膜透過させ、洗浄ガス又は洗浄液を使用して膜の透過側から透過物を除去することにより、不飽和化合物と飽和化合物と芳香族化合物を分離する方法を開示している。米国特許第2930754号明細書は、ガソリンの沸点範囲の温度で留出してくる混合物の一部を非ポーラス型セルロースエーテル膜に選択的に透過させ、その透過物を洗浄ガス又は洗浄液を使用して膜の透過側から除去することにより、不飽和炭化水素や芳香族化合物等の炭化水素を分離する方法を開示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来提案の膜による炭化水素の分離方法は、分離膜の多くが芳香族炭化水素、不飽和炭化水素、飽和炭化水素等に対する耐性、あるいは特定炭化水素に対する分離能が未だ十分ではなく、あるいは、膜透過した炭化水素を除去または回収するための洗浄ガスまたは洗浄液が必要であり、装置が複雑となる上、経済的にも問題がある。そのため、炭化水素を含む混合物からの特定炭化水素の膜分離法は、性能面、作業性、コスト面の問題から広く工業的規模で普及していないのが現状である。
【0004】
本発明はこれらの問題点を解決するためになされたものであって、炭化水素に対して高い耐性を有し、炭化水素を含む混合物中の特定の不飽和炭化水素、芳香族炭化水素等に対して高い分離能を有し、性能面、コスト面共に実用的に満足できる炭化水素を含む混合物からの特定炭化水素の膜分離方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明の炭化水素の選択的分離方法は、特定炭化水素を含む炭化水素混合物を、25℃における凝集エネルギー密度が510J/cm3以上690J/cm3以下の範囲にあり、且つポリマーの繰り返し分子単位構造内に-C1基、-SO2-結合及び-CONH-結合から選ばれる少なくとも一つの結合を含むフッ素含有ポリイミド樹脂を主成分とする膜の一方の面に接触させ、この膜を通して、前記特定炭化水素を選択的に透過させ分離する方法であり、前記フッ素含有ポリイミド樹脂は、下記式(化6)で表される繰り返し単位を主成分とすることを特徴とする。
【0006】
【化6】
【0007】
(但しA 1 とA 2 は下記式(化7)で表される4価の有機基を示し、R 1 とR 2 は2価の芳香族、脂肪族、もしくは脂肪族炭化水素基、またはこれらの炭化水素基が2価の有機結合基で結合された2価の有機基を示し、R 1 、R 2 の内少なくとも一つは、下記式(化8)または(化9)で表される2価の有機基を示し、m,nは正の自然数で重合度を示す。)
【0008】
【化7】
【0009】
【化8】
【0010】
【化9】
【0011】
また前記方法においては、フッ素含有ポリイミド樹脂が、下記式(化10)で表される繰り返し単位を主成分とすることが好ましい。
【0012】
【化10】
【0013】
(但し、mは正の自然数で重合度を示す。)
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、炭化水素を含む混合物を、フッ素含有ポリイミド樹脂から成る膜の一方の面に接触させ、この膜を通して、特定炭化水素を選択的に透過させ高度に分離する方法を見いだし、本発明に至ったものである。フッ素含有ポリイミドの多くは、耐熱性、気体分離性等に優れた膜分離材料として知られている。例えば、特開平5−7749号公報、米国特許第3822202号、米国特許第3899309号、米国特許第4532041号、米国特許第4645824号、米国特許第4705540号、米国特許第4717393号、米国特許第4717394号、米国特許第4838900号、米国特許第4897092号、米国特許第4932982号、米国特許第4929405号、米国特許第4981497号、米国特許第5042992号各明細書等には含フッ素系の芳香族ポリイミドが開示されている。
【0015】
本発明に用いる膜を構成する樹脂は、不飽和炭化水素、芳香族炭化水素等の特定炭化水素の分離性能に寄与する樹脂であって、その25℃における凝集エネルギー密度が510〜690J/cm3の範囲にあり、且つ繰り返し分子単位構造内に-C1基、-S02-結合,-CONH-結合のいずれかを少なくとも一つ有し、前記式(化6)で表される繰り返し単位を主成分とするフッ素含有ポリイミド樹脂を主成分とすることを特徴とする。ここで主成分とは、70モル%以上をいう。また好ましい重量平均分子量は20,000〜800,000の範囲である。
【0016】
均質ポリマーへの気体の透過性は、気体のポリマーへの溶解過程とポリマー中での拡散過程により決定され、具体的には、ポリマーへの溶解度係数とポリマー中における気体の拡散係数の積で表されることがよく知られている。このため、混合気体を溶解性あるいは拡散性の差を利用して、個別成分に分離することが可能となる。炭素数C3以上の炭化水素を透過させる場合は、一般的に膜素材高分子が透過成分により可塑化され、その結果、高分子の自由体積が増大し、拡散性の向上がみられる。この際、ポリイミドなどのガラス状高分子の場合、過度に可塑化されると、自由体積の増大率が大きくなり、その結果、特定透過成分を分子サイズの違いを利用して篩い分けるといった分離機能が低下する。このような過度の可塑化はポリイミドの凝集性に強く関係している。本発明者らは、この点に着眼し、鋭意検討した結果、25℃における凝集エネルギー密度が510〜690J/cm3の範囲にあり、且つ繰り返し分子単位構造内に-CI基、-SO2-結合,-CONH-結合のいずれかを少なくとも一つ有し、前記式(化6)で表される繰り返し単位を主成分とするフッ素含有ポリイミドを主成分とする樹脂を膜素材として用いた場合に、炭化水素による極端な可塑化を抑えることができ、特定炭化水素に対して高い分離能を有する分離膜が得られることを見いだした。ここで、フッ素含有ポリイミド樹脂の25℃における凝集エネルギー密度(CED)は、原子団寄与法に基づき次式(1)から求めた。
CED=(ΣEcoh)/V298 (1)
Ecohはフッ素含有ポリイミド樹脂の単位構造内の各原子団の凝集エネルギーで、ヴァン クレヴェレンら(D.W.Van.Krevelen and P.J.Hoftyzer Properties ofpolymers,2nd.ed.,Elsevier Science Pub1ishing Company,1976,Chp.7,pp.129-155.)およびポーターら(D.Porter,Group interaction modelling of polymer properties, Marcel Dekker,Inc.,1995,Chap.1.4,pp.72-84.)が提案した値である。V298は25℃におけるフッ素含有ポリイミド樹脂のモル体積で、フッ素含有ポリイミド樹脂の単位構造の分子量を25℃におけるポリイミド樹脂の密度で除することにより求められる。
【0017】
上述のフッ素含有ポリイミド樹脂に25℃における凝集エネルギー密度が510J/cm3未満のものを用いると、フッ素含有ポリイミドの凝集性が低下し、炭化水素により可塑化しやすくなり、分離機能が低下する恐れがあるため好ましくない。また、690J/cm3を越えるものを用いると、フッ素含有ポリイミドの凝集性が過度に増大し、その結果炭化水素の透過性が過小となる恐れがあるため好ましくない。
【0018】
また、繰り返し分子単位構造内に-C1基、-SO2-結合、-CONH-結合のいずれかを少なくとも一つ導入することは、フッ素含有ポリイミドの分子間静電相互作用を強め、分離機能の低下を導く炭化水素によるフッ素含有ポリイミドの過度な可塑化を抑える効果があるため好ましい。また、本発明においては、ポリイミド樹脂を構成する繰り返し分子構造単位中に少なくとも一つの-CF3基を有することが好ましい。
【0019】
R1あるいはR2の2価の有機基は特に限定されないが、フェニレンを主鎖に含む構造が好ましく用いられる。具体的には、下記式(化11)〜(化16)で表される2価の有機基等が好ましく用いられる。
【0020】
【化11】
【0021】
【化12】
【0022】
【化13】
【0023】
【化14】
【0024】
【化15】
【0025】
【化16】
【0026】
前記、R1あるいはR2の内、-C1基、-SO2-結合、-CONH-結合のいずれかを少なくとも一つ含む2価の有機基は特に限定されないが、例えば、下記式(化17)〜(化20)で表される2価の有機基等が好ましく用いられる。
【0027】
【化17】
【0028】
【化18】
【0029】
【化19】
【0030】
【化20】
【0031】
本発明に用いられるフッ素合有ポリイミド樹脂は50モル%以下であればフッ素合有ポリイミド樹脂以外のポリスルホン、ポリエーテルスルホンなどのポリマーとの共重合体、もしくは混合物であってもよい。
【0032】
本発明で用いられるフッ素合有ポリイミド樹脂は、テトラカルボン酸二無水物とジアミン成分を用いて、例えば、米国特許第3959350号明細書に記載されているような公知の重合方法で得られる。例えば、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物をほぼ等モル量を用い、極性溶媒中、約80℃以下の温度、好ましくは、0〜60℃で攪拌し、ポリアミック酸を重合する。ここで用いられる極性溶媒は特に限定されないが、N−メチルピロリドン、ピリジン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、フェノール、クレゾールなどが好適に用いられる。
【0033】
得られたポリアミック酸の極性溶媒溶液にトリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン等の第3級アミン化合物、無水酢酸、塩化チオニル、カルボジイミドなどのイミド化促進剤を添加し、5〜150℃の温度で攪拌し、イミド化する。イミド化反応を行う際、イミド化促進剤を添加することなく、上記ポリアミック酸溶液を100〜400℃、好ましくは、120〜300℃で加熱してイミド化してもよい。
【0034】
イミド化反応後、重合時の極性溶媒やイミド化促進剤を除去するために、多量のアセトン、アルコールまたは水等の溶液に滴下し精製することにより、膜材料として好適なポリイミド樹脂を得ることができる。
【0035】
また、イミド化促進剤を添加することなく、イミド化反応を行う場合は、ポリアミック酸溶液を多量のアセトン、またはアルコール等の溶液に滴下して得られたポリアミック酸粉末やポリアミック酸溶液から溶媒を蒸発させて得られたポリアミック酸の固体(蒸発の際、沈殿剤等を加えてポリアミック酸粉末を形成させ、濾別してもよい)を100〜400℃に加熱してイミド化することにより、膜材料として好適なポリイミド樹脂を得ることができる。
【0036】
本発明で用いられる膜の製膜法は、特に限定されないが、例えば、上述のフッ素含有ポリイミド樹脂を適正な溶媒に溶解して製膜液を調製し、製膜液をガラス、金属、プラスチック等の平滑な表面を有する平板や管、あるいは、不織布等の多孔質支持体上に一定の厚さで流延し、次いで、加熱処理することにより得る方法(乾式製膜法)、および、上記製膜液をガラス,金属,プラスチック等の平板や管,あるいは織布,不織布等の多孔質支持体上に一定の厚さで流延し,凝固液(製膜液中のフッ素含有ポリイミド樹脂は溶解しないが,製膜液中の有機溶媒と相溶性のある溶媒)に浸漬するか,または,製膜液を同心円状の多重構造のノズルから押し出し,上記凝固液に浸漬して中空糸状非対称膜を調製し,その後,膜を乾燥する方法(湿式製膜法)をとることができる。
【0037】
フッ素含有ポリイミド樹脂の溶媒としては、特に限定されないが、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコールジメチルエーテル、1,2−ジメトキシメタン等が挙げられる。
【0038】
製膜液のポリイミド溶液濃度は3〜40重量%、好ましくは10〜30重量%である。また、製膜液を調整する場合に必要に応じて、膨潤剤、分散剤、増粘剤等を加えてもよい。製膜液を流延する手段としては、例えば、ドクターナイフ、ドクタープレート、アプリケーター等を利用することができる。
【0039】
製膜液流延後の加熱処理は、製膜液中の溶媒を十分に除去できる温度で、且つポリイミド樹脂のガラス転移点以下であることが望ましい。
【0040】
上記湿式製膜法において、上記有機溶媒を浸漬し除去する際に用いられる凝固液は用いるフッ素含有ポリイミド樹脂を溶解しないが,製膜液中の溶媒と相溶性を有する溶媒であれば,とくに限定されないが,水やエタノール,メタノール,イソプロピルアルコール等のアルコール類およびこららの混合液が用いられ,特に水が好適に用いられる。製膜液中の有機溶媒を浸漬除去する際の凝固液の温度は特に限定されないが,好ましくは0〜50℃の温度で行われる。
【0041】
また、本発明における膜の形状は特に限定されないが、チューブ状(中空糸状を含む)、平膜状のものが好適に用いられる。
【0042】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
【0043】
(実施例)
5,5’-2,2’-トリフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エチリデン-ビス-1,3-イソベンゾフランジオン(6FDA)0.0761molと、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン(44BAPS)0.0761molおよび溶媒としてN-メチル-2-ピロリドン(NMP)を加え、窒素雰囲気下室温で攪拌し、ポリアミック酸溶液を調製した。この際、ポリアミック酸溶液は、ポリアミック酸10wt%以内とした。次いで、このポリアミック酸溶液に無水酢酸0.305molを少量のピリジンとともに添加し、窒素雰囲気下室温で撹拌し、イミド化反応を行った。反応終了後,室温まで冷却し、重合液を過剰量の水中に高速撹拌下、滴下し沈澱精製させた。さらにメタノールで精製し、下記式(化21)で表される繰り返し分子構造単位から成るフッ素含有ポリイミド樹脂を得た。
【0044】
【化21】
【0045】
(但し、mは正の自然数で重量平均分子量120,000)
次に、前記式(化21)で表される繰り返し分子構造単位から成るフッ素合有ポリイミド18重量部を希釈し,有機溶媒としてNMPを82重量部を加え、100℃で6時間攪拌し溶解した。その後、濾過し、静置して十分に脱泡し、製膜液を調製した。製膜液をアプリケータを用いガラス板上に,幅20cm,厚さ300μmで流延し,110℃で1時間,150℃で3時間,200℃で3時間,さらに真空下にて200℃で72時間加熱処理を施し,厚さ20−40μmのフッ素合有ポリイミド樹脂より成る均質膜を得た。このフッ素含有ポリイミド樹脂は繰り返し単位構造内に-S0 2 - 結合を有するものであり、25℃における凝集エネルギー密度を(1)式に準じて求めたところ、589J/cm 3 であった。したがって、上記フッ素含有ポリイミド樹脂は、本発明の条件を満足するものであった。次に、得られた均質膜について、25℃、供給圧力2atmにて、プロピレン/プロパン50/50mol%混合ガスを供給した時の定常状態における分離性能、透過性能評価結果を後にまとめて表1に示す。
【0046】
(比較例)
実施例において、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン(44BAPS)のかわりに、2,3,5,6−テトラメチル−1,4−フェニレンジアミン(TMPPD)を用いた以外は同様にして(化22)で表される繰り返し分子構造単位から成るフッ素含有ポリイミド樹脂よりなる均質膜を得た。
【0047】
【化22】
【0048】
(但し、mは正の自然数で重量平均分子量150,000)
このフッ素含有ポリイミド樹脂は繰り返し分子単位構造内に-C1基、-SO2-結合、-CONH-結合のいずれも存在せず、また25℃における凝集エネルギー密度を前記(1)式に準じて求めたところ、487J/cm3であったため、本発明の条件を満足するものではなかった。次に、この均質膜について、実施例1と同様にして、25℃、供給圧力2atmにて、プロピレン/プロパン50/50mol%混合ガスを供給した時の定常状態における分離性能、透過性能評価結果を後にまとめて表1に示す。
【0049】
(備考)
PC3H6:25℃、2atmにて、プロパン/プロピレン50/50 mol%混合ガスを供給した場合のプロピレンの透過係数[cm3(STP)cm/cm2 s cmHg]
α(PC3H6/PC3H8):25℃、2atmにて、プロパン/プロピレン50/50 mol%混合ガスを供給した場合のプロピレンとプロパンの分離係数[−]
【0050】
表1に示した通り、本発明の実施例品は、比較例品と比べて、プロピレンに対する分離係数が高く、特定炭化水素に対する分離性能が高いことが確認された。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明は、25℃における凝集エネルギー密度が所定範囲内にあり、繰り返し分子単位構造内に特定の有機基を含むフッ素含有ポリイミド樹脂から膜を調製することで、炭化水素混合物中の特定炭化水素に対して高度な分離能を有する膜が得られ、この膜を用いて、性能面、コスト面においても実用的に満足しうる炭化水素を含む混合物からの特定炭化水素の分離方法を提供することができる。
Claims (4)
- 特定炭化水素を含む炭化水素混合物を、25℃における凝集エネルギー密度が510J/cm3以上690J/cm3以下の範囲にあり、且つポリマーの繰り返し分子単位構造内に-C1基、-SO2-結合及び-CONH-結合から選ばれる少なくとも一つの結合を含むフッ素含有ポリイミド樹脂を主成分とする膜の一方の面に接触させ、この膜を通して、前記特定炭化水素を選択的に透過させ分離する方法であり、前記フッ素含有ポリイミド樹脂は、下記式(化1)で表される繰り返し単位を主成分とする方法。
- 請求項1に記載の方法に使用する膜であって、25℃における凝集エネルギー密度が 510J/cm 3 以上 690J/cm 3 以下の範囲にあり、且つポリマーの繰り返し分子単位構造内に -C1 基、 -SO 2 - 結合及び -CONH- 結合から選ばれる少なくとも一つの結合を含むフッ素含有ポリイミド樹脂を主成分とし、前記フッ素含有ポリイミド樹脂は、前記式(化1)で表される繰り返し単位を主成分とする膜。
- 請求項2に記載の方法に使用する膜であって、25℃における凝集エネルギー密度が 510J/cm 3 以上 690J/cm 3 以下の範囲にあり、且つポリマーの繰り返し分子単位構造内に -C1 基、 -SO 2 - 結合及び -CONH- 結合から選ばれる少なくとも一つの結合を含むフッ素含有ポリイミド樹脂を主成分とし、前記フッ素含有ポリイミド樹脂は、前記式(化5)で表される繰り返し単位を主成分とする膜。
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