JP6259348B2 - 加工工具冷却装置及び加工方法 - Google Patents

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本発明は、切削加工時に、ドリル等の加工工具を冷却するのに好適な加工工具冷却装置、及び、その加工工具冷却装置を用いた加工方法に関する。
従来、ドリル等の加工工具を用いて加工対象物を切削加工する際には、水性又は油性のクーラント液を加工対象物の加工部位に供給することが行われている。クーラント液の供給により、加工対象物の加工部位が潤滑になるとともに、加工工具が冷却されるため、加工能率の向上及び加工工具の長寿命化を図れる。また、微量のクーラント液を含む圧縮エアを加工対象物や加工工具などの加工部位に吹き付けるセミドライ加工や、クーラント液を用いず、冷却エア又は窒素ガス等の不活性ガスを吹き付けるドライ加工も出現している。
例えば、一度加工部位に吹き付けた圧縮エア(加工排出エア)を吸い込み、フィルタを通して一定レベルに清浄化した加工排出エアを環流させて加工部位に再度吹き付ける技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−89032号公報
ところで、蓄電手段として注目されているフライホイール蓄電システムの主要な部材であるフライホイール(回転体)には、比強度(材料強度を密度で割った値)の高いものが求められる。そのため、フライホイールには、例えば繊維強化プラスチック(FRP:Fiber Reinforced Plastics)が用いられる。FRPには、強化材にガラス繊維を用いたGFRP(Glass Fiber Reinforced Plastics)や炭素繊維を用いたCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastic)などがある。このような繊維強化プラスチックから構成される加工対象物を加工する場合、油性のクーラント液では、プラスチックがクーラント液を吸ってしまうため、水溶性のクーラント液が用いられる。しかし、水溶性のクーラント液を用いた場合には、排出クーラント液に加工屑として繊維が混入し、これを除去するためのフィルタがすぐに目詰まりしてしまうという問題がある。
一方で、繊維強化プラスチックは、破断伸度が小さく、加工中に加工部位の表面が剥がれ落ちやすい。これに対し、繊維強化プラスチックから構成される加工対象物を、クーラント液を用いず、時間をかけて加工工具によって加工することで、加工中に加工部位の表面が離れることを抑えることができる。しかしながら、時間をかけて加工することで加工工具の温度が上昇し、加工工具が短命化してしまう。したがって、従来のクーラント液に代わる、冷却能力の高い何らかの冷却手段が求められる。ただし、工作機械が配置される環境は、一般に雑然としている工場内が多いため、小型かつ取り扱いが容易な冷却手段が望ましい。
上記の状況から、加工工具の長寿命化を図りつつ、小型かつ取り扱いが容易な加工工具の冷却手段が要望されていた。
本発明の一態様は、加工工具を用いて加工対象物を加工する際に、加工工具冷却装置が備える、常温で気化し加工工具を冷却するための冷却物質を格納するため、上部の開放部分が蓋部で塞がれた格納容器の内部に、蓋部を貫通するよう蓋部に接合された一端部と、格納容器の外部から気体を格納容器の内部に送り込むための他端部とを備えた第1の管状部材を通じて、気体を送り込む。気体の送り込みに伴い格納容器の内部の冷却物質を気化させる。そして、蓋部を貫通するように蓋部に接合された一端部と、格納容器内で気化した冷却物質を加工工具に吹き付けるための他端部とを備えた第2の管状部材を通じて、気化した冷却物質を加工工具に吹きつける。
本発明の一態様によれば、冷却物質を格納した格納容器内に気体を送り込んで冷却物質を気化させ、気化した冷却物質を加工工具に吹きつけるという簡素な構成で、加工工具を冷却することができる。
本発明によれば、加工工具の長寿命化を図りつつ、小型かつ取り扱いが容易な加工工具の冷却手段を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係る加工工具冷却装置の全体構成図である。 本発明の一実施の形態に係る減圧機構の一例を示した概略断面図である。 本発明の一実施の形態に係る減圧機構の他の例を示した概略断面図である。 本発明の一実施の形態に係る減圧機構のさらに他の例を示した概略断面図である。
以下、本発明を実施するための形態の例について、添付図面を参照しながら説明する。なお、各図において共通の構成要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
[加工工具冷却装置の構成]
図1は、本発明の一実施の形態に係る加工工具冷却装置の全体構成図である。
図1に示すように、加工工具冷却装置10は、加工機械の治具3に取り付けられた加工工具2が加工対象物1の加工部位を加工している時に、加工工具2の冷却を行う。
上述したようにフライホイールには、強度に優れ、軽量であるFRPが用いられるが、とりわけCFRPが用いられることが多い。例えば超電導フライホイール蓄電システムに用いられるフライホイールの形状は、中空の円筒体である。本発明では、加工対象物1としてFRPのような破断伸度の小さい部材を想定しているが、他の素材からなる加工対象物に適用することも可能である。
加工工具2は、例えば円筒又は円板を有し、その円筒の外周又は円板の端面に切刃が形成されている。加工工具2として、例えばフライス工具が用いられる。加工工具2を用いて、CFRP等で構成された円柱部材の中央部を穿設し、円筒体を形成する。
加工工具冷却装置10は主に、格納容器11と、蓋部13と、押さえ部材15,16と、供給側ホース17と、排出側ホース19と、ノズル20とを備える。
格納容器11は、上部が開放された有底の円筒形状である。格納容器11の上部には、上部の開口部を塞ぐための蓋部13が配置されている。格納容器11と蓋部13との間には、密封用部材14が介在している。密封用部材14としては、例えば断面がO形(丸形)又は扁平な環状のゴム部材を用いられる。格納容器11の内部には、加工対象物1を冷却するための冷却物質12として、常温で気化する物質が格納されている。本実施の形態では、冷却物質12として、ドライアイス(固体の二酸化炭素)を用いている。格納容器11は、床面4に置かれた台座5に配置される。台座5として、気泡を含ませた合成樹脂(例えば発泡スチロール)を用いることにより、格納容器11の転倒を防止するとともに、冷却物質12を保温する。なお、格納容器11は、上記の円筒形状に限らず、多角形状でもよい。
蓋部13は、格納容器11の上部(開口部)を覆う形状に形成された板状部材である。格納容器11の外面には、一端部が軸部15a及び16bによってそれぞれ回動可能に支持された、湾曲形状の押さえ部材15及び16が設けられている。押さえ部材15及び16は、格納容器11の中心軸を挟んで対向するように配置されている。押さえ部材15,16の端部が、図1に示すように、蓋部13の上面の縁部近傍に当接することにより、蓋部13は、格納容器11から脱落しないように適度な力で押さえられている。このようにして、格納容器11と蓋部13によって密閉容器が形成される。
供給側ホース17は、第1の管状部材の一例であり、内部に気体の流路が形成されている。供給側ホース17の一端部は、接続部材21を介して蓋部13を貫通するように蓋部13に接合され、他端部は不図示の空気ポンプと接続されている。空気ポンプにより供給側ホース17の他端部に供給された空気(圧縮エア)は、一端部から格納容器11の内部に流れる。供給側ホース17の一部にはバルブ又はコック等の開閉部18が設けられ、開閉部18を操作することで流路を開閉できる。格納容器11に空気が送られると、格納容器11の内部では、冷却物質であるドライアイスが空気に触れて昇華し、気体の二酸化炭素が生じる。
なお、格納容器11に空気を供給するようにしたが、何らかの不活性ガスを供給すればよい。また、接続部材21には、ホースニップル等の継手や切り離し可能な流体継手を用いることができる。図1に示すように、接続部材21に流体継手(プラグ21pとソケット21s)を用いた場合、格納容器11に固定されたプラグ21pから、供給側ホース17の一端部に取り付けられたソケット21sを切り離すことができる。空気ポンプと接続された供給側ホース17を加工工具冷却装置10から取り外すことで、格納容器11を含む加工工具冷却装置10を他の工作機械の近くなど、任意の場所に持ち運ぶことができる。
排出側ホース19は、第2の管状部材の一例であり、内部に気体の流路が形成されている。排出側ホース19の一端部は、格納容器11に固定された接続部材22(ホースニップル等の継手)を介して蓋部13を貫通するように蓋部13に接合され、他端部はノズル20が接続されている。格納容器11の内部に生じた冷却気体は、排出側ホース19の一端部から他端部へ流れ、他端部に設けられたノズル20から排出されて加工工具2へ吹きつけられる。なお、ノズル20は、不図示の固定具により、当該ノズル20から排出された冷却気体が加工工具2の刃先へ吹きつけられる位置に固定されている。なお、供給側ホース17及び排出側ホース19には、取り回しを考えて可撓性のある材質がよい。特に、排出側ホース19の材質又は構造は、格納容器11から排気される低温の気体に耐えられるものが望ましい。例えば、排出側ホース19として、ゴム状のものよりも蛇腹状のステンレスのものがよい。
このように構成された加工工具冷却装置10は、工作機械の加工工具2が加工対象物1を加工している時に、常温で気化する冷却物質を格納した格納容器11の内部に供給側ホース17を通じて空気を送り込む。この送り込まれた空気によって格納容器11の内部の冷却物質12が気化する。そして、冷却物質12が気化して生じた冷却気体と空気とが混合した冷たい気体(以下、「混合気体」と称する)を、排出側ホース19を通じて加工工具2に吹きつける。冷却物質12にドライアイスを用いた場合、昇華直後の気体の二酸化炭素の温度は−70℃程度であるが、供給側ホース17を通じて供給された空気と気体の二酸化炭素との混合気体の温度は−40℃程度になる。この温度は、冷却するには十分な温度である。なお、以下の説明において、ノズル20から排出される冷却気体と空気(圧縮エア)の混合気体を、単に「冷却気体」と記すことがある。
[冷却実験]
加工工具冷却装置10を用いて加工工具2を冷却し、加工工具2の刃先の温度を測定する実験を行った。実験は、加工工具2としてドリルを用い、加工対象物1としてアルミニウム材を用いて行った。そして、ボール盤のドリルでアルミニウム材に穴を開け(穴加工)、穴が開いた直後に刃先先端の温度を測定した。データは、穴を開けるとき、格納容器11内のドライアイスが昇華して生じた気体状の二酸化炭素と空気との混合気体を、ドリルに接近させたノズル20の先端(吹き出し口)から排出してドリルに吹きつけたときと、混合気体を吹きつけないときの両方のデータを取った。表1は混合気体を吹きつけないときの測定結果、表2は混合気体を吹きつけたときの測定結果を示している。実験に使用したドリルは直径10mm、回転数は475rpm、アルミニウム材の厚み20mm、格納容器11の容量は約20Lである。表1及び表2では、n個目の穴を開けたことを、“n穴加工”と表記している。一の穴加工から次の穴加工までの間は、段取り替え(アルミニウム材の位置を移動)を通じて、ドリルの刃先温度が所定温度に下がるまで時間を空けている。
Figure 0006259348
Figure 0006259348
表1に示すように、ドリルに冷却気体を吹きつけないときでは、穴加工を実施した後の刃先温度は、いずれの穴加工後も40℃以上であった。加工時間が長いほど刃先温度が高くなる。
表2に示すように、ドリルに冷却気体を吹きつけたときは、3穴加工及び4穴加工を実施後の刃先温度は、20℃台まで下がっている。加工工具冷却装置10によるドリルの刃先温度の冷却効果が確認できた。なお、1穴加工及び2穴加工を実施後の刃先温度も測定したが、ドリルに対するノズル20の吹き出し口の位置(吹き出し位置)の調整不足によって刃先温度が下がらず、3穴加工目でノズル20の吹き出し口をドリルにかなり接近させて適切な位置に調整することで、冷却効果を発揮できた。このことから、吹き出し位置を適切に調整することは、冷却効果を得る上で重要である。
なお、穴加工を開始する前に格納容器11の内部に空気を送り込んだときに、ノズル20の吹き出し口から出る気体を確認したところ、すぐに冷気は出て来なかった。排出側ホース19が冷えないと、排出側ホース19を通ってノズル20の吹き出し口から出てくる冷却気体と空気の混合気体は冷えない。排出側ホース19が長すぎると、排出側ホース19を冷すのに時間がかかってしまうため、排出側ホース19は適切な長さがよい。一方で、空気ポンプから供給側ホース17に圧縮エアを送ることで、長い排出側ホース19であっても格納容器11の内部の冷却気体が加工工具2まで到達する。格納容器11の内部に圧縮エアを送り込んだ場合には、冷却気体が排出側ホース19を通過するのにかかる時間が短いため、ノズル20の吹き出し口から出てくる冷却気体の温度が低温に維持されやすい。
そして、表2に示すように、排出側ホース19及びノズル20が冷えた後は、ノズル20からよく冷えた冷却気体が噴出し、刃先温度が20℃半ばで安定したと考えられる。なお、格納容器11にドライアイスを格納した場合、格納容器11内の温度が安定するまで冷却気体は少し排気されるが、温度が安定すると排気されなくなった。したがって、ドライアイスの昇華を促進し、加工工具2に冷却気体を吹きつけるためには、供給側ホース17を通じて格納容器11の内部に空気を送り込むことが重要である。
本実施の形態に係る加工工具冷却装置10は、常温で気化する冷却物質12を格納した格納容器11内に気体を送り込み、冷却物質12が気化した冷却気体と送り込んだ気体との混合気体を加工工具2に吹き付けるという簡素な構成である。それゆえ、加工工具冷却装置10は、小型かつ取り扱いが容易である。そして、このような加工工具冷却装置10を利用して加工工具2を冷却することで、加工工具2の長寿命化が図られる。
[第1の変形例]
以下、本発明の一実施の形態に係る第1の変形例について説明する。
格納容器11を蓋部13で覆って密封すると、格納容器11の内部にある冷却物質が昇華した際に格納容器11の内部の圧力が上昇する。格納容器11の内部の圧力が高くなり過ぎると格納容器11が破損する恐れがある。そこで、加工工具冷却装置10は、格納容器11の内部の圧力が高くなり過ぎたときに内部の気体を外部に排気して、内部の圧力を下げる減圧機構を備えることが望ましい。
図2は、一実施の形態の第1の変形例に係る減圧機構を示した概略断面図である。
図2に示す加工工具冷却装置10Aは、蓋部13Aに形成された略円形の孔部32と、孔部32を覆うように配置され、格納容器11の内部の気圧に応じて上下方向に動く可動部33との組み合わせで構成される可動機構31を有する。
蓋部13Aは、蓋部13と同様に、格納容器11の開口部を覆う形状に形成された板状部材である。可動部33は、孔部32を貫通する軸部33aと、孔部32の直径より大きな形状であって該軸部33aと軸方向に垂直に接合した栓部33bとから構成される。軸部33aの直径は、孔部32の直径より小さい。可動部33の軸部33aの軸を通る平面で切ったときの可動部33の断面形状は、一例としてT字である。
可動部33の栓部33bには、重力と大気圧による圧力が加わるとともに、孔部32を通じて格納容器11の内部に存在する気体の圧力が加わる。格納容器11の内部の気圧が所定の圧力以下であれば、孔部32は栓部33bによって塞がれた状態である。格納容器11の内部の気圧が所定の圧力より上昇すると、可動部33が上方に持ち上げられて孔部32が開放される。これにより、格納容器11の内部の気体が外部に排出され、格納容器11の内部の気圧が減圧される。
上述した可動機構31は、平常時には動作せず、何らかの理由により格納容器11の内部の気圧が所定の圧力より上昇したときに動作するように調整することが望ましい。格納容器11の内部の気圧は、空気ポンプから送られる空気(圧縮エア)による圧力が支配的である。したがって、格納容器11の内部の気圧が上昇する理由として、例えばノズル20又は排出側ホース19が詰まった状態で空気ポンプから空気を送り込むことが考えられる。空気ポンプから空気を送り出しているとき、ノズル20又は排出側ホース19が詰まっていると、格納容器11の内部の気圧が上昇し、空気ポンプから送り出された直後の圧縮エアの圧力に近づいていく。格納容器11の内部の気圧が圧縮エアの圧力に近くなると、格納容器11の構造に負荷がかかってしまう。このような場合には、即座に可動機構31が動作して、格納容器11の内部の気圧を減圧する必要がある。
したがって、可動機構31は、通常の圧力では動作せず、格納容器11の内部の気圧が所定の圧力、例えば空気ポンプから送り出された圧縮エアの圧力より僅かに小さい圧力を超えた場合に、動作するように調整しておくとよい。なお、図2の例では、可動部33の重量を変える、又は孔部32の径を変える(径が小さい程、孔部32から排気される気体の圧力が高まる)ことにより、可動機構31の動作圧力を調整できる。
[第2の変形例]
次に、第2の変形例として、減圧機構の他の例を説明する。第2の変形例は、図1に示した押さえ部材15,16の端部が、蓋部13の上面の縁部近傍に載置されているだけであり、可動機構31が存在しない構成とする。ただし、押さえ部材15,16の端部が蓋部13の上面に当接した状態で、蓋部13が僅かに上下方向に移動可能である構成とする。この構成の場合、押さえ部材15,16によって、蓋部13が格納容器11から脱落することはない。そして、格納容器11の内部の気圧が所定の圧力より上昇したときに蓋部13が上方へ動き(浮いて)、格納容器11と蓋部13との間に間隙が生じることにより、内部の気圧が減圧される。
第2の変形例と同様に、通常の圧力では蓋部13が動かずに、格納容器11の内部の気圧が所定の圧力、例えば空気ポンプから送り出された圧縮エアの圧力より僅かに小さい圧力となった場合に、動作するように調整しておく。
第2の変形例によれば、第1の変形例と比較して、より簡素な構成で格納容器11の内部の気圧を減圧することができる。
[第3の変形例]
図3は、一実施の形態の第3の変形例に係る減圧機構を示した概略断面図である。
図3に示す加工工具冷却装置10Bは、図1の加工工具冷却装置10から押さえ部材15,16を撤去した構成である。図3では、供給側ホース17と排出側ホース19の図示を省略している。加工工具冷却装置10Bでは、蓋部13Bの自重により格納容器11を密封している。そして、格納容器11の内部の気圧が所定の圧力より上昇したときに蓋部13が上方へ動き(浮いて)、格納容器11と蓋部13との間に間隙が生じることにより、内部の気圧が減圧される。
第3の変形例によれば、第2の変形例と比較して、さらに簡素な構成で格納容器11の内部の気圧を減圧することができる。
なお、本発明は上記の実施の形態例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、他の変形例、応用例を含む。
例えば、上記した実施の形態例は本発明をわかりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施の形態例の構成の一部を他の実施の形態例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施の形態例の構成に他の実施の形態例の構成を加えることも可能である。また、各実施の形態例の構成の一部について、他の構成の追加・置換、削除をすることが可能である。
例えば、図2において減圧機構の例として可動機構31を設けた例を説明した。この可動機構31の可動部33に代えて、予め下方向に付勢する可動機構を用いてもよい。例えば、図4に示した加工工具冷却装置10Cのように、蓋部13Aの上面かつ孔部32の上に、弾性部材として板バネ35を用いた可動機構31Cを設ける。板バネ35は、固定部材35aにより一端が蓋部13Aに固定されている。板バネ35は、平常時には下方向に付勢している。そして、格納容器11の内部の気圧が所定の圧力より僅かに小さい圧力となった場合に、板バネ35が固定部材35aで固定された一端を固定端として上方へ撓み、孔部32を開放する。これにより、格納容器11の内部の気体が外部に排出され、格納容器11の内部の気圧が減圧される。
また、図2の可動部33を有する可動機構31に弾性機構を導入し、平常時に可動部33が蓋部13Aに対して下方向に付勢されている機構としてもよい。そして、格納容器11の内部の気圧が所定の圧力より僅かに小さい圧力となった場合に、可動部33が付勢力に抗して上方へ動き(浮いて)、孔部32を開放するようにする。
また、図3において、蓋部13Bの上に重しを乗せておくようにしてもよい。この重しの重さは、格納容器11の内部の気圧が所定の圧力より上昇したときに蓋部13が上方へ動き(浮いて)、格納容器11と蓋部13との間に間隙が生じるような重さにしておく。
また、上述した実施の形態において、冷却物質12として取扱いが比較的容易なドライアイスを例示したが、液体窒素などの常温で気化する物質を用いることができる。
1…加工対象物、 2…加工工具、 10,10A,10B,10C…加工工具冷却装置、11…格納容器、 12…冷却物質、 13,13A,13B…蓋部、 14…密封用部材、 15,16…押さえ部材、 17…供給側ホース、 19…排出側ホース、 31,31C…可動機構、 32…孔部、 33…可動部

Claims (7)

  1. 加工工具を冷却するための加工工具冷却装置であって、
    常温で気化し加工工具を冷却するための冷却物質を格納するため、上部が開放された格納容器と、
    前記格納容器の上部を塞ぐために設けられた蓋部と、
    前記蓋部を貫通するように前記蓋部に接合された一端部と、前記格納容器の外部から気体を前記格納容器の内部に送り込むための他端部とを備えた、第1の管状部材と、
    前記蓋部を貫通するように前記蓋部に接合された一端部と、前記格納容器内で気化した前記冷却物質を前記加工工具に吹き付けるための他端部とを備えた、第2の管状部材と、
    を具備する
    加工工具冷却装置。
  2. 前記格納容器の内部の気圧が前記第1の管状部材に送り込まれる気体の圧力より僅かに小さい圧力となった場合に動作して当該気圧を減圧する減圧機構、を更に備える
    請求項1に記載の加工工具冷却装置。
  3. 前記減圧機構として、前記蓋部に形成された孔部と、当該孔部を覆うように配置され前記格納容器の内部の気圧に応じて上下方向に動く可動部とを有し、
    前記格納容器の内部の気圧が前記第1の管状部材に送り込まれる気体の圧力より僅かに小さい圧力となった場合に前記可動部が上方に動き、前記孔部を開放する
    請求項2に記載の加工工具冷却装置。
  4. 前記減圧機構として、前記格納容器の内部の気圧が前記第1の管状部材に送り込まれる気体の圧力より僅かに小さい圧力となった場合に前記蓋部が上方へ動き、前記格納容器と前記蓋部との間に間隙が生じる機構を有する
    請求項2に記載の加工工具冷却装置。
  5. 前記冷却物質は、固体の二酸化炭素である
    請求項1乃至4のいずれかに記載の加工工具冷却装置。
  6. 前記加工工具の加工対象物は、繊維強化プラスチックを含む材料で構成されている
    請求項1乃至5のいずれかに記載の加工工具冷却装置。
  7. 加工工具を冷却するための加工工具冷却装置を用いた加工方法であって、
    前記加工工具を用いて加工対象物を加工する際に、前記加工工具冷却装置が備える、常温で気化し前記加工工具を冷却するための冷却物質を格納するため、上部の開放部分が蓋部で塞がれた格納容器の内部に、前記蓋部を貫通するように前記蓋部に接合された一端部と、前記格納容器の外部から気体を前記格納容器の内部に送り込むための他端部とを備えた第1の管状部材を通じて、前記気体を送り込み、
    前記気体の送り込みに伴い前記格納容器の内部の前記冷却物質を気化させ、
    前記蓋部を貫通するように前記蓋部に接合された一端部と、前記格納容器内で気化した前記冷却物質を前記加工工具に吹き付けるための他端部とを備えた第2の管状部材を通じて、気化した前記冷却物質を前記加工工具に吹きつける
    加工方法。
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