JP2003089032A - 切削屑除去エア吹出装置 - Google Patents

切削屑除去エア吹出装置

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JP2003089032A
JP2003089032A JP2001280880A JP2001280880A JP2003089032A JP 2003089032 A JP2003089032 A JP 2003089032A JP 2001280880 A JP2001280880 A JP 2001280880A JP 2001280880 A JP2001280880 A JP 2001280880A JP 2003089032 A JP2003089032 A JP 2003089032A
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air
filter
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cutting
flow rate
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JP2001280880A
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Taku Moriya
卓 森谷
Naoki Fujii
直樹 藤井
Shigeo Imazeki
繁雄 今関
Hisami Nakagawa
久美 中川
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Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セミドライ加工やドライ加工において、加
工部位からの切削屑の排除のために消費電力の大きな大
量の圧縮エアを用いずに済み、また細かいメッシュのフ
ィルターの交換頻度を低減して上記加工のランニングコ
ストと環境負荷の低減に寄与し、機外へ排出される加工
排出エアを減少させる切削屑除去エア吹出装置を提供す
る。 【解決手段】 加工部位を囲うカバー部と、ミストエ
ア、冷却ドライエア、不活性気体、などを吹き出す吹出
管と、加工排出エアを吸い込む吸引口と、吸引口から吸
い込んだ加工排出エアを通す少なくとも一つのフィルタ
を備えたフィルタ部と、加工排出エアをフィルタ部を通
過するように導く流路部と、加工排出エアを吸引する吸
引力発生部と、フィルタ部を通過後の加工排出エアを加
工部位に切削屑除去エアとして吹き出す還流吹出口部と
を有する構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、切削加工を行う工
作機械において、切削屑を除去するエア流を吹き出す切
削屑除去エア吹出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】マシニングセンタや数値制御旋盤等の工
作機械においては、自動加工中における安全の確保、加
工中に発生した切削屑の機外への飛散防止、クーラント
の機外への飛散防止および工具がワークを加工する際に
発生する油煙の機外流出防止のため、工作機械の周囲全
体を覆うカバーを設けるのが一般的である。
【0003】ワークを加工することによって生じた切削
屑は、通常、工具によってワークの加工が行われる加工
室の下方に設けられた切削屑回収部に、クーラントとと
もに落下する。そして、クーラントと分離された後、チ
ップコンベア等によって機外に排出される。切削屑の一
部は、工具またはワークの回転による遠心力によって周
囲に飛散するが、加工室の周囲には前記したカバーが設
けられているため、切削屑はこのカバーによって機外へ
の飛散が阻止される。また、切削屑とともにクーラント
も飛散するため、前記カバーはクーラントによって内側
から常に洗浄されている状態にあり、前記カバーに衝突
した切削屑はクーラントとともに速やかに洗い落とさ
れ、切削屑回収部に回収される。
【0004】そこで、前記加工部位に大量の液体クーラ
ントを供給することによって、ワークおよび工具の放熱
を行うとともに、切削屑の飛散を液体クーラントによっ
て抑制し、飛散した切削屑を液体クーラントによって洗
い流すことで、上記した問題の発生を防止している。ま
た、前記加工部位に大量の液体クーラントを供給するこ
とで、前記加工部位からの油煙の発生を抑制している。
【0005】しかしながら、近年では、環境重視のため
に、液体クーラントの使用量を減少させる傾向にあり、
工具刃先の潤滑および冷却、切削屑の飛散防止、洗い流
しおよび油煙発生の抑制のために、大量の液体クーラン
トを前記加工部位に供給しながらワークの加工を行うこ
とを減少させる方向にある。また、最近では、液体クー
ラントをほとんど用いず、微量の液体クーラントを含む
圧縮エアを吹き付けるセミドライ加工や、液体クーラン
トを用いず、冷却エアまたは窒素ガス等の不活性ガスを
前記加工部位に吹き付けたり、加工室内のそれらの気体
濃度を制御して加工を行う、いわゆるドライ加工も出現
するに至っている。このようなセミドライ加工やドライ
加工では液体クーラントによる洗い流し作用が存在しな
いことから切削屑の排出が困難である。
【0006】そこで、セミドライ加工やドライ加工を行
う場合には、切削屑を大量の圧縮エアを用いて一方向に
吹き飛ばしながら排出することが行われている。 ま
た、加工部位から発生する粉塵や、加工部位に微量の液
体クーラントを吹きかけるために発生するミスト状の加
工排出エアをそのまま機外へ排出することは環境対応型
の加工では好ましくないので、一般的には、機内加工排
出エアを何らかのエア清浄装置を介して機外に排出して
いる。
【0007】しかしながら、上記のように大量の圧縮エ
アを用いるとこれに係る消費電力が大きく、またエア清
浄装置にはフィルターを用いるため、特にメッシュの細
かいフィルタを比較的に頻繁に交換する必要がある。そ
のため、電力コスト、メッシュの細かいフィルタの交換
コストが高く、地球環境負荷的にも好ましくない。ま
た、ドライおよびセミドライ加工に用いる気体や液体の
使用量を低減させたり、加工排出エアの機外への排出量
を低減させなければならないという問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点に
かんがみてなされたもので、微量の液体クーラントを含
む圧縮エアを用いるセミドライ加工や全く液体クーラン
トを用いないドライ加工において、加工部位からの切削
屑の排除のために大量の圧縮エアを用いずに、ミストを
含む加工排出エアをエア浄化部で一定のレベルに浄化し
た後、一定量を還流して加工部位近傍に切削屑除去エア
として吹き付けて切削屑の排除を行い、残りをよりメッ
シュの細かいフィルタに通して機外に排出する。このこ
とにより消費電力および細かいメッシュのフィルタの交
換頻度を低減し、ドライおよびセミドライ加工に用いる
気体や液体の使用量と機外への排出量を低減させて上記
加工のランニングコストと環境負荷の低減に寄与する切
削屑除去エア吹出装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、ミスト発生器により生成されたミストエア、冷
却エア発生器により生成された冷却ドライエア、気体発
生器により生成された不活性気体、などを加工物や工具
などの加工部位に吹き付けたり、加工室全体の前記ミス
トエア、前記冷却ドライエア、前記不活性気体、などの
雰囲気濃度や温度を制御して加工を行う工作機械の切削
屑除去エア吹出装置において、加工部位を囲うカバー部
と、前記ミストエア、前記冷却ドライエア、前記不活性
気体、などを吹き出す吹出管と、加工排出エアを吸い込
む吸引口部と、前記吸引口部から吸い込んだ前記加工排
出エアを通す少なくとも一つ以上のフィルタを備えたフ
ィルタ部と、前記加工排出エアを前記フィルタ部を通過
するように導く流路部と、前記加工排出エアを吸引する
吸引力発生部と、前記フィルタ部を通過後の前記加工排
出エアを前記加工部位に切削屑除去エアとして吹き出す
還流吹出口部とを有し、加工排出エアの流れを還流させ
る構成としてある。
【0010】この構成によれば、フィルタ部を通過後の
一定レベルに清浄化された加工排出エアは、還流吹出口
部より切削屑除去エアとして加工部位近傍に吹き付けら
れる。 この還流される切削屑除去エア流により、大量
の圧縮エアを用いることなく加工部位近傍からの切削屑
を排除することが可能になる。また、加工排出エアを切
削屑除去エアとして還流するため、ドライおよびセミド
ライ加工に用いる気体や液体の使用量と機外への排出量
を低減させることができる。
【0011】また、前記フィルタ部を通過後の前記加工
排出エアの一部を大気中に放出する放出口部と、前記放
出口部より放出する前記加工排出エアの流量と前記還流
吹出口部より吹き出す前記切削屑除去エアの流量との少
なくとも一方の流量調整を行う流量調整部とを有する構
成としてある。この構成によれば、フィルタ部を通過後
の一定レベルに清浄化された加工排出エアは、流量調節
部により放出口部から機外へ流される流量と還流吹出口
部より吹き出される切削屑除去エア流量とに調節され
る。この調節は、加工部位近傍からの切削屑の排除、機
内ミストおよび気体濃度、機内温度等を勘案して適切な
流量に設定することができるので、より適切な流量の切
削屑除去エア流により大量の圧縮エアを用いることなく
加工部位からの切削屑の排出が可能になる。また、加工
排出エアを切削屑除去エアとして一定の割合で還流する
のでドライおよびセミドライ加工に用いる気体や液体の
使用量と機外への排出量を低減させることができる。
【0012】また、前記フィルタ部にエアの流れ方向に
沿って直列に第1のフィルタと第2のフィルタとを備え
て、第1のフィルタと第2のフィルタとの間に前記吸引
力発生部を配置して、前記吸引力発生部の後方より第2
のフィルタを通さずに前記加工部位に対して前記切削屑
除去エアを還流するように吹き付ける前記還流吹出口部
と、前記還流吹出口部より吹き出す前記切削屑除去エア
の流量と前記第2のフィルタを通る前記加工排出エアの
流量との少なくとも一方の流量調整を行う流量調整部と
を有する構成としてある。このように構成することによ
り、第1のフィルタを通過後の一定レべルに清浄化され
た加工排出エアは、流量調節部により第2のフィルタへ
流される流量と還流吹出口部より切削屑除去エアとして
吹き出される流量とに調節される。この調節は、加工部
位近傍からの切削屑の排除、機内ミストおよび気体濃
度、機内温度等を勘案して適切な流量に設定することが
できるので、より適切な還流エア流により大量の圧縮エ
アを用いることなく加工部位からの切削屑の排出が可能
になる。また、加工排出エアを切削屑除去エアとして還
流吹出口部に一定量を調節して還流するので、第2のフ
ィルタへ流れる流量が減少し、メッシュの細かい第2の
フィルタの目つまりを緩和して第2のフィルタの交換頻
度を低減することによりランニングコストと環境負荷の
低減を可能にすることができる。また、加工排出エアを
切削屑除去エアとして一定の割合で還流するので、ドラ
イおよびセミドライ加工に用いる気体や液体の使用量と
機外への排出量を低減させることができる。
【0013】また、前記第1のフィルタと前記第2のフ
ィルタの一方または両方が複数のフィルタを有する構成
としてある。このように構成することにより、第1のフ
ィルタを複数にした場合は、還流吹出口部へ吹き出す切
削屑除去エアの清浄化レベルを向上し、また第2のフィ
ルタを複数にした場合は、機外へ排出される加工排出エ
アの清浄化レベルを向上することができる。
【0014】また、前記フィルタ部に備えた少なくとも
1つが前記流路部のエア流れ方向を軸として回転する回
転フィルタであることを特徴とする構成としてある。こ
のように構成することにより、更にミストを含む加工排
出エア流を回転フィルタに強制衝突させ、ミストを液滴
化して気体と分離して捕捉することにより大部分のミス
トを除去することができる。このため、セミドライ加工
に用いるミストの機外への排出量を低減させることがで
きる。また、回転フィルタより後段にあるメッシュの細
かいフィルタの目つまりを緩和して、フィルタの交換頻
度を低減することによりランニングコストおよび環境負
荷の低減を可能にすることができる。
【0015】また、前記回転フィルタが、多数の小径貫
通孔または多数の細長い貫通スリットなどを有する平板
で構成されている。このように回転フィルタが平板であ
る構成することにより、回転ファンのプレートに細いワ
イヤを多数植毛固定している従来の回転フィルタに比較
し、加工が非常に容易になり、製作コストが安価にな
る。また、平板であることにより、定期メンテナンスで
の清掃作業や交換が非常に容易になる。
【0016】また、前記流路部、前記フィルタ部および
前記吸引力発生部で構成されたエア浄化部を加工部位か
ら離れた位置に配置して、前記吸引口部と前記流路部と
の間をエアが流れるように連結する吸引延長ダクトと、
前記エア浄化部と前記還流吹出口部との間をエアが流れ
るように連結する還流延長ダクトとを有する構成として
ある。このような構成にすることにより、更に吸引口部
および還流吹出口部を延長してエア清浄部を加工部位か
ら離して設置することができるようにしたもので、機外
にまで延長することによりエア浄化部を機外に設置して
使用することもできる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の切削屑除去エア装
置の好適な実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明
する。図1は、本発明の切削屑除去エア装置が適用され
る工作機械の一例にかかり、加工部位を囲うカバー部の
斜視図で、ワーク加工時の状態を示している。図2は、
本発明の第一の実施形態にかかる切削屑除去エア装置の
内部を上面から見た説明図である。
【0018】まず、図1を参照しながら、本発明の切削
屑除去エア装置が適用される工作機械の構成を説明す
る。なお、図1では、説明の便宜のために、工作機械の
全体を覆うカバー、切削屑除去エア装置のエア浄化部、
および圧縮エア供給用コンプレッサ等は図示を省略して
ある。この形態における工作機械は、主軸のチャック
(図示せず)に把持されて回転しているワークWを、設
定された位置に配置された工具Tで加工する数値制御旋
盤であり、この加工に際してミスト発生器、冷却エア発
生器、気体発生器(いずれも図示せず)により発生させ
たミストエア、冷却ドライエア、不活性気体、などを吹
出管Mの先端からワークWおよび工具Tの加工部位に吹
き付けたり、加工室全体のそれらの雰囲気濃度や温度を
センサSで検知し、雰囲気濃度や温度を制御する制御装
置(図示せず)にて適量に制御されたミストエア、冷却
ドライエア、不活性気体、などを吹出管Mより吹き出し
て加工を行うセミドライ加工またはドライ加工用の数値
制御旋盤である。
【0019】(第1の実施形態)次に、図1および図2
を参照しながら、本発明の第1の実施形態にかかる切削
屑除去エア装置の構成を説明する。カバー部10は、上
面と側面がプラスチック等の部材で加工部位を囲うよう
に形成されて工作機械に取り付けられており、またその
底面は加工部位から発生する切削屑を工作機械の加工室
の下方に設けられた切削屑回収部へ落下させるように開
いている。カバー部10の側面には吸引口部20、上面
には還流吹出口部30およびセミドライまたはドライ加
工用のミストおよび気体の吹出管Mが挿入され固定され
ている。
【0020】吸引口部20は、カバー部10内の加工排
出エアを切削屑除去エア装置の流路部70内の第1のフ
ィルタ61へ導入するように配置されている。このとき
カバー部10内の吸引口部20の先端は、加工排出エア
は吸引するが切削屑を吸引しないように、下方に開いた
斜め切り口形状とするとよい。
【0021】流路部70の中には、加工排出エアを清浄
化するメッシュの粗い第1のフィルタ61およびメッシ
ュの細かい第2のフィルタ62と、その中間にファン8
1およびファン駆動モータ82により構成される吸引力
発生部80が有り、エア浄化部40を構成している。流
路部70は、加工排出エアを第1のフィルタ61と第2
のフィルタ62とを通過するように導く。
【0022】第2のフィルタ62を通過した加工排出エ
アは、流路部70の後方から還流吹出口部30によりカ
バー部10へ導かれ、カバー部10の上面側より切削屑
除去エアとして吹き出し、切削屑をカバー部10の下面
開口部から工作機械の切削屑回収部へ強制的に落下させ
る。この構成によれば、第1のフィルタ61および第2
のフィルタ62を通過後の一定レベルに清浄化された加
工排出エアは、還流吹出口部30より切削屑除去エアと
して加工部位近傍に吹き付けられる。この還流される切
削屑除去エア流により加工部位近傍からの切削屑の排除
が大量の圧縮エアを用いることなく可能になる。また、
加工排出エアを切削屑除去エアとして還流するため、ド
ライおよびセミドライ加工に用いる気体や液体の使用量
と機外への排出量を低減させることができる。
【0023】(第2の実施形態)次に本発明の第2の実
施形態を図3を参照しながら説明する。なお、第1の実
施形態と同一の部位、同一の部材には同一の符号を付
し、詳しい説明は省略する。この実施形態では、第2の
フィルタ62を通過後の清浄化された加工排出エアの一
部を大気中に放出する放出口部50を流路部70の後方
に形成し、またその放出口部50の開口部を開口率可変
に調節する引き戸状の流量調節部90を形成している。
このように構成することにより、第2のフィルタ62通
過後の一定レベルに清浄化された加工排出エアを還流吹
出口部30へ切削屑除去エアとして吹き出す流量と、放
出口部50へ放出する流量とに調節することができる。
この調節機能により、加工部位からの切削屑の排除、機
内ミスト濃度、機内温度等を勘案して適切な流量に設定
することができるので、大量の圧縮エアを用いることな
く加工部位からの切削屑の排出が可能になる。また、加
工排出エアを切削屑除去エアとして一定の割合で還流す
るので、ドライおよびセミドライ加工に用いる気体や液
体の使用量と機外への排出量を低減させることができ
る。
【0024】(第3の実施形態)次に本発明の第3の実
施形態を図4を参照しながら説明する。なお、第2の実
施形態と同一の部位、同一の部材には同一の符号を付
し、詳しい説明は省略する。この実施形態では、第1の
フィルタ61と第2のフィルタ62との間に吸引力発生
部80を配置して、吸引力発生部80と第2のフィルタ
62との間に流路部70から加工排出エアを還流するよ
うに導く還流吹出口部30を形成する。更に、第2のフ
ィルタ62を通過後の清浄化された加工排出エアを大気
中に放出する放出口部50を流路部70の後方に形成
し、また流路部70と還流吹出口部30との取り付け位
置の開口部を開口率可変に調節する引き戸状の流量調節
部90を形成する。このように構成することにより、加
工排出エアを還流吹出口部30へ切削屑除去エアとして
吹き出す流量と第2のフィルタ62を経て放出口部50
へ放出する流量とに調節することができる。この調節機
能により、加工部位からの切削屑の排除、機内ミスト濃
度、機内温度等を勘案して適切な流量に設定することが
できるので、大量の圧縮エアを用いることなく加工部位
から切削屑を排出することが可能になる。また、第1の
フィルタ61と第2のフィルタ62の間から加工排出エ
アを切削屑除去エアとして還流吹出口部30に調節され
た一定量を還流するので、メッシュの細かい第2のフィ
ルタ62の目つまりを緩和してフィルタの交換頻度を低
減することによりランニングコストと環境負荷の低減を
可能にすることができる。更に、加工排出エアを切削屑
除去エアとして一定の割合で還流するので、ドライおよ
びセミドライ加工に用いる気体や液体の使用量と機外へ
の排出量を低減させることができる。
【0025】(第4の実施形態)次に本発明の第4の実
施形態を図5を参照しながら説明する。なお、第2の実
施形態と同一の部位、同一の部材には同一の符号を付
し、詳しい説明は省略する。この実施形態では、第1の
フィルタ61は一つとし、第2のフィルタ62を複数に
構成した場合を示している。このように構成することに
より、機外に排出される加工排出エアをより清浄化する
ことができる。
【0026】(第5の実施形態)次に本発明の第5の実
施形態を図6を参照しながら説明する。なお、第1の実
施形態と同一の部位、同一の部材には同一の符号を付
し、詳しい説明は省略する。この実施形態では、ファン
駆動モータ82の回転軸の先端にファン81と同軸に固
定された回転フィルタ63を形成している。ミストを含
む加工排出エアは、回転中の回転フィルタ63に強制衝
突させられ、ミストが液滴化して気体と分離して捕捉さ
れると同時に遠心力で流路部70の側壁に飛ばされる。
このように構成することにより、第1の実施形態に記載
の発明に対して更に大部分のミストを回転フィルタ63
で清浄化することにより、セミドライ加工に用いるミス
トの機外への排出量を低減させることができる。また、
より後段のメッシュの細かい第2のフィルタ62の目つ
まりを緩和してフィルタの交換頻度を低減することによ
りランニングコストおよび環境負荷の低減を可能にする
ことができる。
【0027】(第6の実施形態)次に本発明の第6の実
施形態を図7を参照しながら説明する。なお、第1の実
施形態と同一の部位、同一の部材には同一の符号を付
し、詳しい説明は省略する。図7(a)および(b)に
示すように回転フィルタ63は、円形の金属板等で形成
され、多数の小さな孔やスリットが開いた形状をしてい
る。このように回転フィルタ63が平板である構成にす
ることにより、回転ファンのプレートに細いワイヤを多
数植毛固定している従来の回転フィルタに比較し、加工
が非常に容易になり、製作コストが安価になる。また、
平板であることにより、定期メンテナンスでの清掃作業
や交換が非常に容易になる。
【0028】(第7の実施形態)次に本発明の第7の実
施形態を図8を参照しながら説明する。なお、第1の実
施形態と同一の部位、同一の部材には同一の符号を付
し、詳しい説明は省略する。この実施の形態では、吸引
口部20および還流吹出口部30を工作機械の外まで延
長した吸引延長ダクト21と還流延長ダクト31とを有
する。このような構成にすることにより、第1の実施形
態から第6の実施形態に記載の発明に対して、更に吸引
口部20および還流吹出口部30とを延長してエア浄化
部40を加工部位から離して設置することができるよう
にしたもので、機外にまで延長することによりエア浄化
部40を機外に設置して使用することもできる。
【0029】本発明の好適な実施形態について説明して
きたが、本発明は上記の説明により何ら限定されるもの
ではない。例えば、上記の説明では、加工部位を囲うカ
バー部10は、加工部位の近傍を覆うカバーとしてきた
が、このカバー部が工作機械全体の周囲を覆うカバーで
あっても良い。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、加工部位からの切削屑
除去用エア流として吸引力発生部通過後の流速の速い加
工排出エアを還流して用いるので、必要最低限の圧縮エ
アを用いるセミドライ加工やドライ加工において、加工
部位からの切削屑の排除のために消費電力の大きな大量
の圧縮エアを用いずに済すむ。更に、圧縮エアを用いな
いセミドライ加工やドライ加工においては、加工部位か
らの切削屑の排除にも圧縮エアを用いずに済み、全く圧
縮エアの無い工場でも加工を行うことができる。また細
かいメッシュのフィルタの交換頻度を低減し、更に、ド
ライおよびセミドライ加工に用いる気体や液体の使用量
と機外への排出量を低減させることができ、上記加工の
ランニングコストと環境負荷の低減に寄与する切削屑除
去エア吹出装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される工作機械の一例にかかり、
加工部位を囲うカバー部の斜視図で、ワーク加工時の状
態を示している。
【図2】本発明の第1の実施形態にかかる切削屑除去エ
ア吹出装置の内部を上側から見た説明図である。
【図3】本発明の第2の実施形態にかかる切削屑除去エ
ア吹出装置の内部を上側から見た説明図である。
【図4】本発明の第3の実施形態にかかる切削屑除去エ
ア吹出装置の内部を上側から見た説明図である。
【図5】本発明の第4の実施形態にかかる切削屑除去エ
ア吹出装置の内部を上側から見た説明図である。
【図6】本発明の第5の実施形態にかかる切削屑除去エ
ア吹出装置の内部を上側から見た説明図である。
【図7】本発明の第6の実施形態に用いる回転フィルタ
63の形状例を示す平面図で(a)は多数の小径貫通孔
を有する円盤、(b)は多数の細長い貫通スリットを有
する円盤を示している。
【図8】本発明の第7の実施形態にかかる切削屑除去エ
ア吹出装置の内部を上側から見た説明図である。
【符号の説明】
10 カバー部 20 吸引口部 21 吸引延長ダクト 30 還流吹出口部 31 還流延長ダクト 40 エア浄化部 50 放出口部 60 フィルタ部 61 第1のフィルタ 62 第2のフィルタ 63 回転フィルタ 70 流路部 80 吸引力発生部 81 ファン 82 ファン駆動モータ 90 流量調節部 M 吹き出し管 T 工具 W ワーク S センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 久美 東京都西東京市田無町六丁目1番12号 シ チズン時計株式会社内 Fターム(参考) 3C011 BB02 BB06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ミスト発生器により生成されたミストエ
    ア、冷却エア発生器により生成された冷却ドライエア、
    気体発生器により生成された不活性気体、などを加工物
    や工具などの加工部位に吹き付けたり、加工室全体の前
    記ミストエア、前記冷却ドライエア、前記不活性気体、
    などの雰囲気濃度や温度などを制御して加工を行う工作
    機械の切削屑除去エア吹出装置において、 加工部位を囲うカバー部と、前記ミストエア、前記冷却
    ドライエア、前記不活性気体、などを吹き出す吹出管
    と、加工排出エアを吸い込む吸引口部と、前記吸引口部
    から吸い込んだ前記加工排出エアを通す少なくとも一つ
    のフィルタを備えたフィルタ部と、前記加工排出エアを
    前記フィルタ部を通過するように導く流路部と、前記加
    工排出エアを吸引する吸引力発生部と、前記フィルタ部
    を通過後の前記加工排出エアを前記加工部位に切削屑除
    去エアとして吹き出す還流吹出口部とを有し、加工排出
    エアの流れを還流させることを特徴とする切削屑除去エ
    ア吹出装置。
  2. 【請求項2】前記フィルタ部を通過後の前記加工排出エ
    アの一部を大気中に放出する放出口部と、前記放出口部
    より放出する前記加工排出エアの流量と前記還流吹出口
    部より吹き出す前記切削屑除去エアの流量との少なくと
    も一方の流量調整を行う流量調整部とを有することを特
    徴とする請求項1に記載の切削屑除去エア吹出装置。
  3. 【請求項3】前記フィルタ部にエアの流れ方向に沿って
    直列に第1のフィルタと第2のフィルタとを備えて、第
    1のフィルタと第2のフィルタとの間に前記吸引力発生
    部を配置して、 前記吸引力発生部の後方より第2のフィルタを通さずに
    前記加工部位に対して前記切削屑除去エアを還流するよ
    うに吹き付ける前記還流吹出口部と、前記還流吹出口部
    より吹き出す前記切削屑除去エアの流量と前記第2のフ
    ィルタを通る前記加工排出エアの流量との少なくとも一
    方の流量調整を行う流量調整部とを有することを特徴と
    する請求項2に記載の切削屑除去エア吹出装置。
  4. 【請求項4】前記第1のフィルタと前記第2のフィルタ
    の一方または両方が複数のフィルタを有することを特徴
    とする請求項3に記載の切削屑除去エア吹出装置。
  5. 【請求項5】前記フィルタ部に備えた少なくとも1つが
    前記流路部のエア流れ方向を軸として回転する回転フィ
    ルタであることを特徴とする請求項1から請求項4のい
    ずれかに記載の切削屑除去エア吹出装置。
  6. 【請求項6】前記回転フィルタが、多数の小径貫通孔ま
    たは多数の細長い貫通スリットなどを有する平板で構成
    されていることを特徴とする請求項5に記載の切削屑除
    去エア吹出装置。
  7. 【請求項7】前記流路部、前記フィルタ部および前記吸
    引力発生部で構成されたエア浄化部を加工部位から離れ
    た位置に配置して、 前記吸引口部と前記流路部との間をエアが流れるように
    連結する吸引延長ダクトと、前記エア浄化部と前記還流
    吹出口部との間をエアが流れるように連結する還流延長
    ダクトとを有することを特徴とする請求項1から請求項
    6のいずれかに記載の切削屑除去エア吹出装置。
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