JP6258241B2 - 圧電アクチュエータ - Google Patents

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Description

本発明は、非対称なバイポーラ分極-電界ヒステリシス特性を有する強誘電体を備えた圧電アクチュエータに関する。
圧電アクチュエータは、他の方式のアクチュエータに比べて低消費電力で駆動回路が単純であるというメリットがあり、広く普及している。圧電体の中でも、BaTiO、PbTiZrO(以下、PZTと略記する)に代表される強誘電体は、高い圧電変位を持つが、抗電界を超える電界を印加すると分極が反転し、変位方向が逆転する。駆動IC(Integrated Circuit)としては正の電圧を出力するものが設計的にスタンダード化しているため、強誘電体を正方向に分極処理(ポーリング)し、正のユニポーラ電圧波形を駆動ICから出力して駆動することが一般的である。しかしながら、特に薄膜の形態を持つ圧電体の中には、分極方向によって圧電性能に優劣があるものが存在し、このような圧電体において優れた性能を引き出せる極性方向と駆動ICの駆動極性とは必ずしも一致しない。
例えば、スパッタリング法にて成膜されたNb添加PZT薄膜は、成膜直後から分極方向が揃い、マイナス極性に優先配向しているという特徴があり、かつ無添加の場合に比べて約2倍の圧電定数を有することが知られている。
スパッタリング法にて成膜されたNb添加PZT薄膜のように、マイナス極性に優先配向している強誘電体膜は、バイポーラ分極―電界曲線(以後、P−Eヒステリシスと略記する)が正電界側に偏った、すなわちy軸に対して非対称であり、2つの抗電界Ec、Ecの絶対値が異なる(|Ec|≠|Ec|)ものとなる。このようなP−Eヒステリシス特性を示す強誘電体は分極処理が不要であり、低電圧で高い変位量を得ることができるため、MEMS(メムス、Micro Electro Mechanical Systems)アクチュエータデバイスに適している(T.Fujii et.al., Solid State Communications 149 (2009) 1799_1802)。しかしながら、このような強誘電体膜は、マイナス駆動においては僅かなマイナス電圧の印加により非常に大きな変位を生じるが、スタンダードな駆動ICの極性であるプラス電圧では印加されたマイナス電圧と絶対値が等しいプラス電圧を印加しても大きな変位量は得られない。つまり、スタンダードな駆動ICではアクチュエータとしての性能を十分に引き出すことができない。
特許文献1には、成膜直後から分極がある一方向に揃っており、P−Eヒステリシスにおける2つの抗電界が、共に正または負側のどちらか一方に偏り率1/3以上の割合で偏った圧電体膜を備えた圧電素子が開示されている。特許文献1には、かかる圧電体膜の自発分極は、外部電界では反転し難く安定しており、ドメイン回転による変位量増加が発生しないために、変位量と電界強度との線形性が保たれ、且つ、低電界領域において充分な圧電特性を有することが記載されている。一方で、このような圧電体膜において、性能を十分に引き出すためには、Nb添加PZT薄膜と同様、自発分極と同極性の電圧で駆動する必要がある。
特許文献2には、下部電極材料にパターニングが容易な材料を用いることにより、下部電極をアドレス電極、上部電極をグランド電極として、マイナス極性に優先配向してなるPZT系強誘電体膜を備えた圧電素子をプラス極性の駆動ICにて駆動可能とすることが記載されている。通常、圧電素子は、下部電極と上部電極のうち、一方の電極を印加電圧が0Vに固定されるグランド電極とし、他方の電極を印加電圧が変動されるアドレス電極として駆動され、駆動しやすさ及び製造プロセスの容易性の観点において、通常は下部電極をグランド電極とし、上部電極をアドレス電極として、駆動が行われる。
また、特許文献3には、PZT系強誘電体膜において、鉛量を制御することにより圧電体膜のP−Eヒステリシスのプラス側への偏りをマイナス側へ寄せてプラス極性の駆動ICにて大きな圧電特性が得られることが開示されている。
特開2005−123421号公報 特開2008−252071号公報 特開2010−87144号公報 特開2004−180496号公報
特許文献2に記載の圧電素子の構成とすることで、非対称ヒステリシスを有する、すなわち分極がプラスまたはマイナス極性に優先配向している圧電体膜を、圧電特性の優れた極性方向で駆動させることが可能となるが、特許文献2に記載の圧電素子は、製造工程において下部電極のパターニング工程が必要となる点で製造プロセスが複雑である。
また、特許文献3では、PZT系強誘電体膜における鉛量を制御することにより、マイナス極性からプラス方向へ極性を移動させて、プラス駆動における圧電特性を高くすることに成功している。しかしながら、このような技術を用いて作製された膜は、分極の不安定性が増すため、高い圧電特性を得るために抗電界に近い電圧を含む電圧波形で駆動しようとすると、徐々に圧電体膜の分極が反転する現象を生じる可能性がある。
特許文献4には、駆動に伴い徐々に圧電体膜の分極が反転する現象を抑制するために、抗電界に0.4を乗じた値の電圧以下で駆動することで、圧電素子における変位量の長期安定性を確保する可能であることが記載されている。しかしながら、かかる電圧範囲での駆動では、アクチュエータとして高い変位量を得ることが難しく、デバイスの要求性能を満たすことが出来ない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、非対称なバイポーラ分極-電界ヒステリシス特性を有し、且つ、駆動波形の極性と逆向きの分極を有する強誘電体を備えた圧電アクチュエータにおいて、分極反転現象を抑制しつつ大きな電圧で駆動することが可能であり、その結果高い変位量を得ることができる圧電アクチュエータを提供することを目的とするものである。
本発明の圧電アクチュエータは、2つの抗電界点を有し、2つの抗電界の絶対値が異なる非対称なバイポーラ分極-電界ヒステリシス特性を有する強誘電体を備えた圧電部と、圧電部と電気的に直列接続されてなるコンデンサと、コンデンサと電気的に直列接続され、且つ強誘電体と電気的に並列に接続されてなる抵抗とを備えた圧電素子と、
圧電素子に強誘電体の分極と逆極性の直流オフセット成分を含む駆動波形を入力して圧電素子を駆動する駆動部とを備えてなり、
2つの抗電界のうち、絶対値が大きい方の抗電界Ecと、絶対値が小さい方の抗電界Ecの各値が下記式Iを満足し、
コンデンサのキャパシタンスCsと、強誘電体のキャパシタンスをCpzと、抵抗と強誘電体の有する抵抗との合成抵抗Rpと、駆動波形の基本角周波数ωとが、下記式II及びIIIを満足するものである。
本明細書において、「非対称なバイポーラ分極-電界ヒステリシス特性を有する」とは、バイポーラ分極―電界ヒステリシスが、分極値を示すy軸に対して非対称であることを意味する。
本発明の圧電アクチュエータは、強誘電体の2つの抗電界のうち、絶対値が大きい抗電界の極性が正である強誘電体である場合に好適である。
また、強誘電体が、基板上に成膜された薄膜である場合にも好適であり、強誘電体が、プラズマを用いるスパッタリング法により基板上に成膜された薄膜である場合、更に、成膜直後の状態で自発的に分極している薄膜である場合に好適である。
成膜直後の状態で自発的に分極している薄膜とは、成膜直後にある電界17kV/cmで駆動した時の変位が、34kV/cmで駆動した後に再び17kV/cmで駆動したときの変位に対して70%以上であるものを意味するものとする。
強誘電体は、下記一般式P1で表される1種又は2種以上のペロブスカイト型酸化物であることが好ましく、下記一般式P2で表される1種又は2種以上のペロブスカイト型酸化物であることがより好ましく、一般式P2においてMはNbを含み、NbのBサイト元素中のモル比Nb/(Zr+Ti+M)が0.06以上0.40以下であることが更に好ましい。
ABO ・・・一般式P1
(一般式P1において、AはPb,Ba,Sr,Bi,Li,Na,Ca,Cd,Mg,K,及びランタニド元素からなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を含むAサイト元素であり、BはTi,Zr,V,Nb,Ta,Sb, Cr,Mo,W,Mn,Mg,Sc,Co,Cu,In,Sn,Ga,Zn,Cd,Fe,Ni,Hf,及びAlからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を含むBサイトの元素である。)
A(Zr,Ti,M1−x−y)O・・・一般式P2
(一般式P2において、AはPbを主成分とするAサイト元素であり、Mは、V,Nb,Ta,Sb, Cr,Mo,W,Mn,Mg,Sc,Co,Cu,In,Sn,Ga,Zn,Cd,Fe,Ni,Hf,及びAlからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素を含むBサイトの元素であり、0<x<1、且つ、0<y<1である。)
本明細書において、「主成分」とは、含量80モル%以上の成分を意味するものとする。
一般式P1及びP2において、Aサイト元素とBサイト元素と酸素のモル比は1:1:3が標準であるが、ペロブスカイト構造を取り得る範囲内において、モル比は1:1:3からずれてもよい。
コンデンサは、強誘電体上に直接成膜された薄膜であることが好ましい。また、抵抗は、強誘電体上に成膜された薄膜であり、かつ半導体加工技術を用いて式II及び式IIIを満足する抵抗値になるようにパターニング形成されたものであることが好ましい。
強誘電体は、バイポーラ分極-電界ヒステリシスにおいて、抗電界Ecにおける傾き∂P/∂EE=Ec1と0V/cmにおける傾き∂P/∂EE=0が下記式IVを満足することが好ましい。Pはバイポーラ分極-電界ヒステリシスにおける分極値、EE=Ec1は、抗電界Ecにおける電界強度、EE=0は電界強度0V/cmにおける電界強度である。
本発明の圧電アクチュエータは、2つの抗電界点を有し、上記式Iを満足する2つの抗電界の絶対値が異なる非対称なバイポーラP−Eヒステリシス特性を有する強誘電体を備えた圧電部と、圧電部と直列接続されてなるコンデンサと、コンデンサと直列接続され、且つ、強誘電体と並列に接続されてなる抵抗とを備えてなる圧電素子と、圧電素子に強誘電体の分極と逆極性の直流オフセット成分を含む駆動波形を入力して圧電素子を駆動する駆動部とを備えている。かかる構成によれば、強誘電体の分極と逆極性の直流オフセット成分を含む駆動波形から、直流オフセット成分が除去されたバイポーラ電圧波形で圧電部を駆動することができるので、駆動波形の極性側の圧電特性と、強誘電体の分極極性側の優れた圧電特性とを合わせて利用して、高い変位量を得ることができる。また、強誘電体のインピーダンスは抗電界近傍において急激に減少するため、直列接続されたコンデンサにより、抗電界近傍では強誘電体にかかる駆動波形の分圧が自動的に減少する。従って、本発明の圧電アクチュエータは、抗電界近傍まで圧電体に電圧を印加しても、強誘電体の分極反転が抑制された状態で駆動することができる。本発明によれば、長期駆動時の脱分極による変位劣化が改善され、高い変位量と長期安定性とを両立した圧電アクチュエータを提供することができる。
また、本発明の圧電アクチュエータにおいて、コンデンサのキャパシタンスCsと強誘電体のキャパシタンスCpzと、並列抵抗と強誘電体の有する抵抗との合成抵抗Rpと、駆動波形の基本角周波数ωとが、上記式II及びIIIを満足する。かかる構成によれば、強誘電体にかかる電圧として駆動波形の電圧の6割以上を維持し、且つ、直流オフセット成分の除去を実用性の高い時間内で実施することができる。従って、本発明の圧電アクチュエータは、実用性の高い駆動電圧及び駆動に要する時間にて、上記した高い変位量と長期安定性とを両立することができる。
本発明にかかる一実施形態の圧電アクチュエータの構成を示す等価回路図 本発明の圧電アクチュエータの駆動電圧範囲と得られる変位の一例を示すバイポーラ変位―電圧ヒステリシスを示す図 非対称バイポーラ分極―電界ヒステリシスの一例を示す図 本発明の圧電アクチュエータを構成する圧電素子の一実施形態を示す上面図 図4Aに示される上面図のA−A断面概略構成図 図4A,Bで示される圧電素子の製造工程を示す図(強誘電体膜成膜工程) 図4A,Bで示される圧電素子の製造工程を示す図(強誘電体膜パターニング工程) 図4A,Bで示される圧電素子の製造工程を示す図(下部電極パターニング工程) 図4A,Bで示される圧電素子の製造工程を示す図(誘電体膜成膜工程) 図4A,Bで示される圧電素子の製造工程を示す図(誘電体膜パターニング工程) 図4A,Bで示される圧電素子の製造工程を示す図(上部電極、抵抗形成工程) 図4A,Bで示される圧電素子の製造工程を示す図(裏面エッチング工程) 実施例及び比較例で作製した片持ち梁の構成を示す概略断面図 強誘電体のキャパシタンスが140nF,駆動周波数が100Hzの時の式I及び式IIを満足する合成抵抗Rpとコンデンサのキャパシタンスの範囲を示す図 比較例の圧電アクチュエータの構成を示す等価回路図 プラス極性ユニポーラ正弦波で駆動した場合の駆動電圧と変位量との関係を示す図(実施例1及び比較例1) 比較例2で用いた駆動波形の概略図
「圧電アクチュエータ」
図面を参照して本発明にかかる一実施形態の圧電アクチュエータについて説明する。図1は、圧電アクチュエータの構成を示す等価回路図である。
図示されるように、圧電アクチュエータ1は、2つの抗電界点を有し、2つの抗電界の絶対値が異なる、下記式Iを満足する非対称なバイポーラP−Eヒステリシス特性を有する強誘電体11を備えた圧電部10と、圧電部10と電気的に直列接続されてなるコンデンサ20と、コンデンサ20と電気的に直列接続され、且つ強誘電体11と電気的に並列に接続されてなる抵抗30とを備えた圧電素子2と、
圧電素子2に強誘電体11の分極と逆極性の直流オフセット成分を含む駆動波形Vdを入力して圧電素子2を駆動する駆動部3とを備えてなる。
式Iにおいて、Ecは絶対値が大きい方の抗電界値、Ecは絶対値が小さい方の抗電界値である。
また、圧電アクチュエータ1において、コンデンサ20のキャパシタンスCsと、強誘電体11のキャパシタンスCpzと、抵抗30と強誘電体11の有する抵抗との合成抵抗値Rpと、駆動波形の基本角周波数ωとは、下記式II及びIIIを満足している。
図1において、圧電部10(強誘電体11)は、等価回路であるキャパシタンスCpzと抵抗値Rpzとが並列接続された回路で示してあり、Rpzと抵抗30の抵抗値Rexとの合成抵抗(Rpz・Rex)/(Rpz+Rex)が合成抵抗Rpである。
本発明者は、式Iを満足する非対称なバイポーラ分極-電界ヒステリシス特性を有し、且つ、駆動波形の極性と逆向きの分極を有する強誘電体を備えた圧電アクチュエータにおいて、抗電界付近の電圧まで分極反転現象を抑制して駆動することが可能であり、高い変位量を得るという課題を解決しうる構成について鋭意検討を行った。その結果、コンデンサの直流成分の電荷を溜め交流成分は流すという性質と、強誘電体の誘電率、すなわち、インピーダンスがP−Eヒステリシスの傾きに応じて変化するという性質を利用することにより、上記課題を解決しうることを見出し本発明を完成した。
式Iは、強誘電体11が、バイポーラP−Eヒステリシスにおける2つの抗電界が、共に正または負側のどちらか一方に偏り率1/3以上の割合で偏っているものであることを表している。圧電アクチュエータ1は、このように非対称なバイポーラP―Eヒステリシスを有する強誘電体を備えた圧電素子を、強誘電体の分極と逆極性の直流オフセット成分を含む駆動波形Vdにより駆動するものである。
図1に示される構成において、駆動波形Vdが入力されると、まず、コンデンサ20に入力された駆動波形Vdのうち直流成分は一旦抵抗30へ流れるが、その後コンデンサ20に電荷がチャージされ充電され、一定時間経過後に電位差を生じる。
一方、交流成分はコンデンサ20を充電しないため、充電時間tsを経過後は、直流成分が除去された、すなわち、図1に示されるように、駆動波形の極性側のバイアス成分が除去されたバイポーラ駆動波形が、コンデンサ20のキャパシタンスCsと、強誘電体11と並列抵抗30との合成インピーダンスとの比に応じた分圧で、コンデンサ20と強誘電体11(圧電部10)に印加される。
従って、圧電アクチュエータ1によれば、強誘電体11の分極と逆極性の直流オフセット成分を含む駆動波形Vdから、直流オフセット成分が除去されたバイポーラ電圧波形で圧電部10を駆動することができるので、駆動波形の極性側の圧電特性と、強誘電体11の分極極性側の優れた圧電特性とを合わせて利用して、高い変位量を得ることができる。
図2は、後記実施例1で用いた強誘電体膜のバイポーラ変位―電圧ヒステリシスにおいて、圧電アクチュエータ1の駆動電圧範囲と得られる変位の一例を示したものである。図2には、コンデンサ20と抵抗30とを備えていない、すなわち後記比較例の図5に示される従来の圧電アクチュエータでは、プラス極性の駆動波形にて駆動した場合、プラスの抗電界Vcぎりぎりまでの駆動をしても、印加電圧の範囲は0〜+Vcであり、得られる変位量Dは、−D(vc)となる。一方、圧電アクチュエータ1によれば、プラス極性の駆動波形を入力しても、強誘電体にかかる電圧波形は図1に示されるオフセットゼロのバイポーラ波形となるため、入力できる駆動電圧の範囲は0〜+2Vcの範囲であり、得られる変位量DはD(−vc)−D(vc)となり、従来の約2倍の変位が得られることが示されている。
また、既に述べたように、圧電アクチュエータ1では、駆動波形Vdの極性側のバイアス成分が除去されたバイポーラ駆動波形が、コンデンサ20のインピーダンスと強誘電体11のインピーダンスとの比に応じた分圧で、コンデンサ20と強誘電体11(圧電部10)に印加される。通常のコンデンサのインピーダンスは、電圧依存性を有さず電圧に対して略一定であるのに対し、強誘電体のインピーダンスは、強誘電体の誘電率に逆比例し、バイポーラP―Eヒステリシスの傾き∂P/∂Eが大きいほど小さくなる。図3は、後記実施例1で用いた強誘電体膜のバイポーラ分極―電界ヒステリシスを示したものであるが、抗電界Ec近傍においてP―Eヒステリシスの傾き∂P/∂Eは急激に増加することが示されている。従って、抗電界近傍においては、強誘電体のインピーダンスの減少は急激に大きくなるとともに、コンデンサ20の電圧降下が大きくなり、強誘電体11にかかる駆動波形の分圧が自動的に減少することになる。従って、圧電アクチュエータ1は、駆動時に抗電界近傍まで電圧を印加しても、強誘電体にかかる電圧が自動的に減少されるので、抗電界近傍において生じる強誘電体の分極反転が抑制された状態で駆動することができ、長期駆動時の脱分極による変位劣化が改善され、高い変位量と長期安定性とを両立する。
上記の脱分極による変位劣化の抑制効果は、バイポーラP−Eヒステリシスにおいて、抗電界Ecにおける∂P/∂EE=Ec1と0V/cmにおける傾き∂P/∂EE=0が下記式IVを満足するような、P−Eヒステリシスの角形性の高い強誘電体である場合には、抗電界から離れた電圧でのキャパシタンスが小さく、かつ抗電界付近でのキャパシタンスのみが大きくなるので、抗電界付近での脱分極抑制効果を大きくすることができる(後記実施例を参照)。
上記式IVを満足するような角形性の高い強誘電体は、後記するような、PZT系ペロブスカイト型酸化物膜において、Nbドープ量の高い組成とし、スパッタリング法により成膜することにより実現することができるが、その他にも、結晶構造を正方晶とし、さらにc軸を膜厚方向に配向させるように成膜することによっても、実現することができる(Sensors and Actuators A 163 (2010) 220-225)。また、MgO等を基板として単結晶のPZT薄膜をエピタキシャル成長させることによっても実現することができる(JOURNAL OF APPLIED PHYSICS 98, 094106 _2005_)。
また、圧電アクチュエータ1において、コンデンサ20のキャパシタンスCsと、強誘電体11のキャパシタンスをCpzと、抵抗30と強誘電体11の有する抵抗との合成抵抗値Rpと、駆動波形の基本角周波数ωとは、上記式II及びIIIを満足している。
式II及び式IIIは、実用性の高い駆動電圧及び駆動に要する時間にて、上記した高い変位量と長期安定性との両立するコンデンサ20のキャパシタンスCsと抵抗30の抵抗値Rexの範囲を規定したものである。
コンデンサ20のキャパシタンスCsは、大きいほどコンデンサ20のインピーダンスが小さくなるため、強誘電体11にかかる分圧を大きくすることができる。高効率な駆動の観点において、また、実用性の高い駆動波形を考慮すると、駆動波形の電圧に対する強誘電体にかかる電圧の割合は高い方が好ましく、従って、キャパシタンスCsは大きい方が好ましい。一方、キャパシタンスCsが大きすぎると、コンデンサ20への電荷のチャージに時間がかかる、すなわち直流成分の除去に時間がかかることになる。
駆動波形Vdの電圧に対する、強誘電体11にかかる電圧の割合をα、コンデンサ20にかかる電圧の割合を1−αとした時、強誘電体11にかかる電圧の割合をα以上とする場合の強誘電体11とコンデンサ20のインピーダンスの関係は、コンデンサ20のキャパシタンスCsと、強誘電体11のキャパシタンスCpzと、抵抗30と強誘電体11の有する抵抗との合成抵抗値Rpと、角周波数ωとにより下記式II-0で表すことができる。
また、コンデンサ20のキャパシタンスCsのうち半分の容量を充電するために要する時間をt以下とする場合は、コンデンサ20のキャパシタンスCs及び強誘電体11のキャパシタンスCpzと、抵抗30と強誘電体11の有する抵抗との合成抵抗値Rpとの関係は、下記式III-0で表すことができる。
本発明者らは、式II-0においてαを0.6、すなわち、駆動波形の電圧の60%以上が強誘電体11にかかり、また、tsを15秒、すなわち、コンデンサ20の充電時間を30秒以内とすることにより、実用性の高い駆動を維持しつつ上記した高い変位量と長期安定性とを両立しうるものと考えている。
上記式II-0においてα=0.6とした場合が式IIであり、式III-0においてts=15とした場合が式IIIである。
以上述べたように、圧電アクチュエータ1は、強誘電体11にかかる電圧として駆動波形の電圧の6割以上を維持し、且つ、直流オフセット成分の除去を実用的な時間内で実施することができる。従って、圧電アクチュエータ1は、実用性の高い駆動電圧及び駆動に要する時間にて、長期駆動時の脱分極による変位劣化が改善され、高い変位量と長期安定性とを両立することができる。
圧電アクチュエータ1の強誘電体11は、下記一般式P1で表される1種又は2種以上のペロブスカイト型酸化物であることが好ましく、下記一般式P2で表される1種又は2種以上のペロブスカイト型酸化物であることがより好ましく、一般式P2においてMはNbを含み、NbのBサイト元素中のモル比Nb/(Zr+Ti+M)が0.06以上0.40以下であることが更に好ましい。
また、強誘電体11は、基板上に成膜されてなる薄膜、好ましくはプラズマを用いたスパッタリング法により成膜されてなる薄膜であることが好ましい。
下記一般式P2で表される1種又は2種以上のペロブスカイト型酸化物、特に一般式P2においてMはNbを含み、NbのBサイト元素中のモル比Nb/(Zr+Ti+M)が0.06以上0.40以下であるペロブスカイト型酸化物であり、且つ、基板上に成膜されてなる薄膜、好ましくはプラズマを用いたスパッタリング法により成膜されてなる薄膜である強誘電体は、P−Eヒステリシスが正側に大きく偏っており、成膜直後において自発分極軸がマイナス極性を有して良好に配向してなるものとなるため、圧電アクチュエータ1の強誘電体として好適である(後記実施例を参照)。
ABO ・・・一般式P1
(一般式P1において、AはPb,Ba,Sr,Bi,Li,Na,Ca,Cd,Mg,K,及びランタニド元素からなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を含むAサイト元素であり、BはTi,Zr,V,Nb,Ta,Sb, Cr,Mo,W,Mn,Mg,Sc,Co,Cu,In,Sn,Ga,Zn,Cd,Fe,Ni,Hf,及びAlからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を含むBサイトの元素である。)
A(Zr,Ti,M1−x−y)O・・・一般式P2
(一般式P2において、AはPbを主成分とするAサイト元素であり、Mは、V,Nb,Ta,Sb, Cr,Mo,W,Mn,Mg,Sc,Co,Cu,In,Sn,Ga,Zn,Cd,Fe,Ni,Hf,及びAlからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素を含むBサイトの元素であり、0<x<1、且つ、0<y<1である。)
一般式P1及びP2において、Aサイト元素とBサイト元素と酸素のモル比は1:1:3が標準であるが、ペロブスカイト構造を取り得る範囲内において、モル比は1:1:3からずれてもよい。
上記一般式P1やP2で表されるようなペロブスカイト型酸化物は絶縁体であるため、結晶性にもよるが、一般的にRpzは10GΩ以上と高い。そのため、多くの場合は合成抵抗RpはほぼRexと等しくなる。
圧電アクチュエータ1では、上記したように、駆動波形の直流成分が除去されて強誘電体に電圧が印加されるため、強誘電体11に、直流バイアス電圧を印加できず分極処理が難しくなる。従って、上記のように、成膜直後から自発的に分極が揃っている強誘電体膜を用いることは、分極処理が必要ない点においても好適である。
強誘電体11が基板上に成膜されてなる強誘電体膜である場合は、コンデンサ20も、強誘電体上に直接成膜された薄膜であることが好ましい。また、抵抗は、強誘電体上に成膜された薄膜であり、かつ半導体加工技術を用いて式II及び式IIIを満足する抵抗値になるようにパターニング形成されたものであることが好ましい。かかる態様とすることにより、圧電アクチュエータ1の圧電素子2は、薄膜形成およびリソグラフィ技術により一括形成することができる。一括形成技術を用いることにより、外部電子部品を使う必要がなくなるため、大幅なサイズダウンを実現できる。以下に、薄膜形成およびリソグラフィ技術により一括形成されてなる圧電素子2について図面を参照して構成及び製造プロセスを説明する。
図4Aは、薄膜形成およびリソグラフィ技術により一括形成されてなる圧電素子2の上面図、図4Bは図4AのA−A断面概略構成図である。また、図5A〜Gは、図4A及びBに示される圧電素子2の製造工程の主な工程を示した断面図である(図4AにおけるA−A断面図)。図4A,B及び図5A〜Gにおいて、視認しやすくするため、構成要素の縮尺は実際のものとは適宜異ならせてある。
図4A及び図4Bに示されるように、圧電素子2は、基板B上に、下部電極40と、強誘電体膜11と、誘電体膜からなるコンデンサ20と上部電極50と、ミアンダ状にパターン形成されてなる抵抗30とを備えている。基板Bにおいて、強誘電体膜11の形成されてなる圧電部は、抵抗30が形成されてなる部分に固定された片持ち梁構造を有している。また、図4Aにおいて、下部電極40と上部電極50の、抵抗30が形成されてなる基板上に示される部分は、各電極のパッドである。
基板Bとしては特に制限されないが、シリコン,酸化シリコン,ステンレス(SUS),イットリウム安定化ジルコニア(YSZ),アルミナ,サファイヤ,SiC,及びSrTiO等の基板が挙げられる。基板Bとしては、シリコン基板上にSiO膜とSi活性層とが順次積層されたSOI基板等の積層基板を用いてもよい。また、図4Aの構成の場合、基板Bは絶縁体であるか、表面が絶縁膜で覆われている必要がある。これにより、配線30がショートせずに薄膜抵抗として機能する。
下部電極40の組成は特に制限なく、Au,Pt,Ir,IrO,RuO,LaNiO,及びSrRuO等の金属又は金属酸化物、及びこれらの組合せが挙げられる。上部電極50の組成は特に制限なく、下部電極20で例示した材料,Al,Ta,Cr,Cu等の一般的に半導体プロセスで用いられている電極材料、及びこれらの組合せが挙げられる。下部電極40と上部電極50の厚みは特に制限なく、50〜500nmであることが好ましい。下部電極40と上部電極50の成膜方法としては特に制限されないが、スパッタリング法等の気相成膜法が好ましい。
強誘電体膜11としては、図3に示されるような、2つの抗電界点を有し、かつ2つの抗電界の絶対値が異なる非対称なバイポーラ分極-電界ヒステリシス特性を有するものであれば特に制限されず、好適な組成や好適な成膜方法については既に述べた通りである。
コンデンサ20を構成する誘電体膜としては特に制限されないが、駆動電圧領域においてなるべく一定の誘電率を保つものが好ましい。かかる誘電体膜としては、SiO膜、HfO膜、ZnO膜、BaTiO膜等が好ましく例示される。誘電体膜の成膜法としては、特に制限されないが、スパッタリング法やCVD(Chemical Vapor Deposition)法などの気相成膜でもよいし、前駆体をスピンコート成膜後に焼成する方法でもよい。例えば、SiO膜をTEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate、テオス)CVDなどの方法で300℃程度の温度で成膜する方法が実用的である。
コンデンサ20のキャパシタンスCsは誘電体の誘電率、厚み、面積で決定されるので、所望のキャパシタンスを得るために材料種、面積および厚みを調整すればよい。
抵抗30としては、特に制限されず、抵抗30の抵抗値に応じて適宜選択することができる。抵抗30としては、Pt,Cuなどの金属が好ましいが、グラファイトなどの非金属を用いてもよい。
抵抗30は、図示したミアンダ状等に、金属等の薄膜を折りたたんだ構造となるようにパターン形成することで実現できる。抵抗値は、材料の抵抗率および断面積と長さで理論的に決定されるため、所望の抵抗値が得られるようにパターンの幅、長さ、厚みの寸法を調整すればよい。
次に、圧電素子2の製造プロセスについて説明する。まず、図5Aに示されるように、基板B上に下部電極40及び強誘電体膜11を成膜し、その後、図5Bに示されるように強誘電体膜11をパターニングし、続けて、図5Cに示されるように下部電極40をパターニングする。これらのパターニング方法は特に制限されないが、ウェットエッチングもしくはドライエッチングが好ましい。
次いで、誘電体膜20を図5Dに示されるように成膜し、続けて図5Eに示されるように誘電体膜20をパターニングする。誘電体薄膜をウェットエッチもしくはドライエッチングによってパターンエッチングする。パターニング方法については、上記の方法と同様の方法が例示される。
その後、図5Fに示されるように上部電極50及び抵抗30のパターンを形成する。これらのパターニング法としては、リフトオフ法やウェットエッチングが好ましく例示される。上部電極50と抵抗30とは同じ材料により形成してもよいし、異なる材料により別々にパターン形成してもよい。最後に、図5Gに示されるように、基板Bの裏面からウェットエッチングまたはボッシュプロセスなどの異方性ドライエッチングにより、アクチュエータ部を変位可能な状態にリリースし、圧電素子2を一括形成することができる。
(設計変更)
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、適宜設計変更可能である。例えば、上記実施形態では、コンデンサ20を駆動部3と圧電部10との間に接続した態様について説明したが、接地電位と圧電部10との間に挿入しても同じ効果を奏する。
(実施例1、比較例1)
厚み350μmのSi基板上に、スパッタ法で基板温度350℃にてTiを30nm、Ir電極を150nmの膜厚にて形成した。次に、Ir電極上に、RFスパッタ装置において、真空度0.3Pa、Ar/O混合雰囲気(O体積分率7%)、成膜温度550℃、投入電力3kW、の条件下で、NbドープPZT膜(Nb−PZT膜)を3μmの厚みで成膜を実施した。このとき、Bサイト中にNbを12モル%ドープしたモルフォトロピック相境界(Morphotropic phase boundary、MPB)組成(すなわち、Zr/Tiモル比率が52/48にほぼ等しい)のPZTターゲットを使用した。
次に、上記Nb−PZT膜上にIr上部電極を、スパッタリング法にて形成した後、リフトオフによりパターニングし、ダイシングプロセスによって図6に示される構成の片持ち梁構造の圧電部を作成した。片持ち梁の幅は2mm、長さは約25mmとした。
次に、圧電部に対してキャパシタンスCsのコンデンサを直列接続し、抵抗値Rexの抵抗を、コンデンサと直列接続され、且つ、圧電部と並列接続されるように挿入して本発明の圧電アクチュエータを作製した。圧電部のキャパシタンスCpzを測定したところ、140nFであった。また、同様に圧電部の抵抗値を測定したところ、20GΩ〜50GΩ程度であった。この値は外部挿入抵抗Rexに比べて1000倍以上大きいため、本実施例においては、合成抵抗Rp=Rexと近似できる。本発明の圧電アクチュエータでは、キャパシタンスCsと合成抵抗Rpは、図7の式Iを満足する曲線と式IIを満足する直線との間の値を選択する必要がある。図7は、強誘電体のキャパシタンスが140nF,駆動周波数が100Hzの時の式I及び式IIを満足する合成抵抗Rpとコンデンサのキャパシタンスの範囲を示す図である。実施例1では、Cs=1.0μF、Rp=9.0MΩとなるようにコンデンサと抵抗を選択した。この片持ち梁構造の圧電アクチュエータは、強誘電体(圧電体)の上-下部電極間に電圧を印加することによって上下に撓み変形する圧電薄膜ユニモルフアクチュエータとして機能する。また、コンデンサと抵抗を挿入せずに、等価回路を図8に示される態様とした圧電アクチュエータも同様に作製して比較例1とした。
このようにして作製した実施例1及び比較例1の圧電アクチュエータに、駆動周波数100Hzのプラス極性ユニポーラ正弦波を入力し、片持ち梁先端(図6点M,M)の変位速度をレーザードップラー振動計(以下、LDVと略記する)で測定した。変位速度と駆動周波数から、片持ち梁先端の変位量Dの最大値を算出した。
次いで、圧電アクチュエータのバイポーラP−Eヒステリシスを測定し、抗電界Ecにおける傾きP(Ec)=∂P/∂EE=Ec1と電界0V/km時の傾きP(0)=∂P/∂EE=0の比P(Ec)/P(0)を算出した。
得られた最大変位量と最大変位時の駆動電圧、変位量が安定するまでにかかった時間ts、上記傾きの比、長期駆動時の変位劣化率をそれぞれ表1に示す。なお、実施例及び比較例において、「最大変位量」は、強誘電体中における反転分極ドメインの量がある一定量に達したときの変位量とし、以下の方法で決定した値とした。分極反転による出力速度波形の歪みを、基本波に対する高調波成分の量をモニタすることで決定し、圧電アクチュエータの出力速度波形の2次高調波成分(本実施例では200Hz成分)が、基本波(100Hz成分)の7%以下である範囲内での最大変位量を、圧電アクチュエータの最大変位量とした。
また、変位量が安定するまでにかかった時間tsは、LDVの速度出力波形の強度Iと、t=∞経過した際の強度Is(=安定速度量)との差が、Isの10%以下の量となったときの経過時間とした。デバイスの種類にもよるが、一般的に変位量が安定化するまでの時間は15秒以内であることが望ましく、より好ましくは、10秒以内に安定することが望ましい。
長期駆動時の変位劣化率は、圧電アクチュエータの最大変位量が得られる電圧で10時間駆動した後の変位劣化率で評価した。一般的に、アクチュエータデバイスの変位量は変位センサによって常時モニタリングされており、オートゲインコントーロール(AGC)回路等によって変位が一定に保たれるように駆動電圧が調整される。しかしながら、変位の劣化量が一定以上大きくなると、回路側で補正可能な範囲を超え、変位を一定に保つことが難しくなったり、よりコストの高い補正回路が必要となり、好ましくない。このような観点で考えた時、長期駆動時の変位劣化率が10%より小さいことが好ましく、より好ましくは、5%よりも小さいことが望ましい。
プラス極性のユニポーラ正弦波で圧電アクチュエータを駆動した際の電圧と変位量の関係を図9に示す。図9に示されるように、比較例1では、印加電圧が8Vを超えた地点で急激に速度出力波形が歪み、変位量の低下が確認された。波形歪みおよび変位量の低下は、圧電体の分極反転が起こったことを意味する。一方で、Cs=1μF、Rp=9MΩとした実施例1では、電圧20.2V以下の振幅領域において分極反転による変位速度波形の歪みおよび変位量の低下は確認されなかったが、20.2Vを超える電圧で駆動すると、電圧が上昇するに従ってゆるやかに速度波形に歪みが増加し、変位量の伸びが鈍化した。
図9に示されるように、圧電部に対して直列にコンデンサを、また並列に抵抗を接続することにより、NbドープPZTの分極方向とは逆極性のユニポーラ電圧波形で駆動しても、比較例1に比して2倍以上の電圧振幅まで分極反転を防ぐことができ、大きなアクチュエータ変位を取り出すことができる。直列接続されてなるコンデンサに駆動波形の直流成分を充電可能とした本発明の圧電アクチュエータによれば、NbドープPZT膜にかかる電圧をオフセット電圧0のバイポーラ波形に変換し、駆動波形の極性と逆極性の分極を有する強誘電体を備えた圧電アクチュエータにおいて高い変位と長期安定性を両立することができることが確認できた。
(比較例2)
駆動波形として図10に示されるオフセットゼロのバイポーラ正弦波を入力した以外は比較例1と同様にして圧電アクチュエータの作製及びその評価を行った。その結果を表1に示す。バイポーラ正弦波による駆動という点では実施例1と同様であるので、最大変位量は実施例1と同等の変位が得られたが、長期駆動時の変位劣化率は、実施例1に比して10倍以上大きい22%であった。これは、比較例2では、圧電部と直列接続されてなるインピーダンス(実施例1ではコンデンサ)が存在しないため最大変位量を得るには、抗電界近傍の駆動電圧が印加されるために、抗電界近傍において分極反転が徐々に引き起こされたためと考えられる。比較例2の構成において、実施例1と同様にコンデンサと抵抗とを接続して本発明の圧電アクチュエータとすることにより、抗電界近傍において強誘電体にかかる電圧が抑制され脱分極抑制効果を得て長期駆動安定性を得ることができる。
(実施例2〜9、比較例3〜7)
コンデンサのキャパシタンスと合成抵抗の値を、図7に示される組み合わせとした以外は実施例1と同様にして実施例2〜9及び比較例3〜7の圧電アクチュエータの作製及びその評価を行った。各例の評価結果を表1に示す。
比較例3,5,7は式IIを満足しないキャパシタンスと合成抵抗値の組み合わせとなる。得られた結果からも、変位安定化までの時間が15秒より大きく、デバイス適性に劣るものであることが確認された。比較例4,6は式Iを満足しないキャパシタンスと合成抵抗値の組み合わせとなる。得られた結果からも、最大変位量を得るための駆動電圧が30Vを超える高い電圧を要することが確認された。
(実施例10,11、比較例8)
強誘電体膜の成膜に用いるターゲットの組成を変更した以外は実施例1と同様にして実施例10,11、比較例8の圧電アクチュエータの作製及びその評価を行った。具体的には、実施例10では、Bサイト中にNbを25モル%ドープしたMPB組成のPZTターゲット、実施例11ではBサイト中にNbを6モル%ドープしたMPB組成のPZTターゲット、比較例8ではNbをドープしていないMPB組成のPZTターゲットを使用した。各例の評価結果を表1に示す。
実施例10,11,比較例8より、Nbドープ量に応じてP−Eヒステリシスの抗電界における傾きと電界0V/kmにおける傾きとの比が変化することが確認された。かかる傾きが6.5である実施例10では、長期駆動時の変位劣化率が3.1と優れた安定性を示したが、傾きが2.2である比較例8では、最大変位量は7.5μmと小さく、長期駆動時変位劣化率も10%と比較的高いものであった。これらの結果から、角形性の高いP−Eヒステリシスを有する場合に、抗電界付近でのキャパシタンスが顕著に大きくなるので、抗電界付近での脱分極抑制効果を大きくすることができることが確認された。
以上より、本発明の圧電アクチュエータは、最大変位を得るための電圧が18〜20V程度と小さく、かつ変位量が安定するまでの時間も15秒以下と短いので、デバイス応用に対して好適な領域であることが確認された。
本発明の圧電アクチュエータは、インクジェット式記録ヘッド、磁気記録再生ヘッド、MEMS(Micro Electro-Mechanical Systems)デバイス、マイクロポンプ、超音波探触子、及び超音波モータ等に搭載される圧電素子/圧電型超音波振動子/圧電型発電素子等、あるいは強誘電体メモリ等の強誘電体素子に好ましく適用することができる。
1 圧電アクチュエータ
2 圧電素子
10 圧電部
11 強誘電体
20 コンデンサ
30 抵抗
40 下部電極
50 上部電極
B 基板
3 駆動部
Vd 駆動波形

Claims (11)

  1. 2つの抗電界点を有し、前記2つの抗電界の絶対値が異なる非対称なバイポーラ分極-電界ヒステリシス特性を有する強誘電体を備えた圧電部と、該圧電部と電気的に直列接続されてなるコンデンサと、該コンデンサと電気的に直列接続され、且つ、前記強誘電体と電気的に並列に接続されてなる抵抗とを備えた圧電素子と、
    該圧電素子に前記強誘電体の分極と逆極性の直流オフセット成分を含む駆動波形を入力して前記圧電素子を駆動する駆動部とを備えてなり、
    前記2つの抗電界のうち、絶対値が大きい方の抗電界Ecと、絶対値が小さい方の抗電界Ecの各値が下記式Iを満足し、
    前記コンデンサのキャパシタンスCsと、前記強誘電体のキャパシタンスをCpzと、前記抵抗と前記強誘電体の有する抵抗との合成抵抗Rpと、前記駆動波形の基本角周波数ωとが、下記式II及びIIIを満足する圧電アクチュエータ。
  2. 前記絶対値が大きい抗電界の極性が正であることを特徴とする請求項1記載の圧電アクチュエータ。
  3. 前記強誘電体が、基板上に成膜された薄膜である請求項1または2に記載の圧電アクチュエータ。
  4. 前記強誘電体が、プラズマを用いるスパッタリング法により前記基板上に成膜された薄膜である請求項3記載の圧電アクチュエータ。
  5. 前記強誘電体が、成膜直後の状態で自発的に分極している請求項1〜4いずれか1項記載の圧電アクチュエータ。
  6. 前記強誘電体は、下記一般式P1で表される1種又は2種以上のペロブスカイト型酸化物であり、前記一般式P1において、AはPb,Ba,Sr,Bi,Li,Na,Ca,Cd,Mg,K,及びランタニド元素からなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を含むAサイト元素であり、BはTi,Zr,V,Nb,Ta,Sb, Cr,Mo,W,Mn,Mg,Sc,Co,Cu,In,Sn,Ga,Zn,Cd,Fe,Ni,Hf,及びAlからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を含むBサイトの元素である請求項1〜5いずれか1項記載の圧電アクチュエータ。
    ABO・・・一般式P1
  7. 前記強誘電体は、下記一般式P2で表される1種又は2種以上のペロブスカイト型酸化物であり、前記一般式P2において、AはPbを主成分とするAサイト元素であり、Mは、V,Nb,Ta,Sb, Cr,Mo,W,Mn,Mg,Sc,Co,Cu,In,Sn,Ga,Zn,Cd,Fe,Ni,Hf,及びAlからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素を含むBサイトの元素であり、0<x<1、且つ、0<y<1である請求項6記載の圧電アクチュエータ。
    A(Zr,Ti,M1−x−y)O・・・一般式P2
  8. 前記一般式P2において、前記MはNbを含み、NbのBサイト元素中のモル比が0.06以上0.40以下である請求項7記載の圧電アクチュエータ。
  9. 前記コンデンサは、前記強誘電体上に成膜された薄膜である請求項1〜8いずか1項記載の圧電アクチュエータ。
  10. 前記抵抗は、前記強誘電体上に成膜された薄膜であり、かつ半導体加工技術を用いて式II及び式IIIを満足する抵抗値になるようにパターニング形成されたものであることを特徴とする請求項1〜9いずれか1項記載の圧電アクチュエータ。
  11. 前記強誘電体の前記バイポーラ分極-電界ヒステリシスにおいて、前記抗電界Ec1における傾き∂P/∂EE=Ec1と0V/cmにおける傾き∂P/∂EE=0が下記式IVを満足する請求項1〜10いずれか1項記載の圧電アクチュエータ。
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