JP6257453B2 - 電力需給システム - Google Patents
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Description
前記自己接続線は、前記自立インバータ装置と前記蓄電装置とを接続するための第1自己接続線と、前記自立インバータ装置と前記交流母線とを接続するための第2自己接続線とで構成され、
前記自立インバータ装置に対して、前記第2自己接続線側から前記第1自己接続線側への充電又は前記第1自己接続線側から前記第2自己接続線側への放電を行いながら、当該自立インバータ装置が前記第2自己接続線を介して接続される前記交流母線の自立インバータ接続部位での電力の電圧を目標電圧とし及び周波数を前記蓄電装置の蓄電量に応じて決定される目標周波数とする電力品質制御を行わせる制御装置を備える電力需給システムであって、
前記制御装置は、
前記蓄電装置の蓄電量の増加率が上限増加率よりも大きいとき又は前記自立インバータ装置が前記第2自己接続線側から前記第1自己接続線側へ充電する有効電力測定値が所定の充電側閾値よりも大きいとき、前記自立インバータ装置に対して、前記目標電圧を低下側に変更させる電圧低下処理を実行させ、並びに、
前記蓄電装置の蓄電量の減少率が上限減少率よりも大きいとき又は前記自立インバータ装置が前記第1自己接続線側から前記第2自己接続線側へ放電する有効電力測定値が所定の放電側閾値よりも大きいとき、前記自立インバータ装置に対して、前記目標電圧を増大側に変更させる電圧上昇処理を実行させる点にある。
複数個の前記自己システムが電気的に直列接続されるように、一つの前記自己システムが有する前記蓄電装置と他の一つの前記自己システムが有する前記交流母線との間を相互接続線を用いて接続する融通インバータ装置を前記自己システム同士の間に備え、
前記自己接続線は、前記自立インバータ装置と前記蓄電装置とを接続するための第1自己接続線と、前記自立インバータ装置と前記交流母線とを接続するための第2自己接続線とで構成され、
前記相互接続線は、前記融通インバータ装置と前記蓄電装置とを接続するための第1相互接続線と、前記融通インバータ装置と前記交流母線とを接続するための第2相互接続線とで構成され、
前記自立インバータ装置に対して電力品質制御を行わせ、並びに、前記融通インバータ装置に対して電力融通制御を行わせる制御装置を備え、
前記制御装置は、前記電力品質制御として、前記自立インバータ装置に対して、前記第2自己接続線側から前記第1自己接続線側への充電又は前記第1自己接続線側から前記第2自己接続線側への放電を行いながら、当該自立インバータ装置が前記第2自己接続線を介して接続される前記交流母線の自立インバータ接続部位での電力の電圧を目標電圧とし及び周波数を前記蓄電装置の蓄電量に応じて決定される目標周波数とする制御を行わせ、並びに、前記電力融通制御として、一つの前記自己システムと他の前記自己システムとの間で前記相互接続線を用いて電力を融通するとき、当該相互接続線を構成する前記第1相互接続線と前記第2相互接続線との間に設けられる前記融通インバータ装置に対して、当該一つの自己システム及び当該他の自己システムのそれぞれにおける前記交流母線での前記目標周波数に基づいて、前記蓄電装置の蓄電量が相対的に大きい自己システムから、前記蓄電装置の蓄電量が相対的に小さい自己システムへと電力を融通させる制御を行わせる電力需給システムであって、
前記制御装置は、
特定の前記自己システムの前記蓄電装置の蓄電量の増加率が上限増加率よりも大きいとき又は前記特定の自己システムの前記自立インバータ装置が前記第2自己接続線側から前記第1自己接続線側へ充電する有効電力測定値が所定の充電側閾値よりも大きいとき、前記特定の自己システムの前記自立インバータ装置に対して、前記目標電圧を低下側に変更させる電圧低下処理を実行させ、並びに、
前記特定の自己システムの前記蓄電装置の蓄電量の減少率が上限減少率よりも大きいとき又は前記特定の自己システムの前記自立インバータ装置が前記第1自己接続線側から前記第2自己接続線側へ放電する有効電力測定値が所定の放電側閾値よりも大きいとき、前記特定の自己システムの前記自立インバータ装置に対して、前記目標電圧を増大側に変更させる電圧上昇処理を実行させる点にある。
従って、発電装置が接続されている交流母線での電力の電圧を所定の範囲内に維持できる電力需給システムを提供できる。
ところが本特徴構成では、交流母線の電圧の大幅な増減が発生しても(例えば、上述したように蓄電装置の蓄電量の増加率及び減少率が大きくなっても)、上述したような電圧低下処理及び電圧上昇処理が行われる。それにより、自己システムの交流母線での電力の電圧の調整を行うことができる。
図1(a)は、電力需給システムの構成を示す図である。電力需給システムは、交流母線1と、蓄電装置4と、蓄電装置4と交流母線1との間を自己接続線2を用いて接続する自立インバータ装置5とを有する自己システムを備える。加えて、電力需給システムは、自立インバータ装置5に対して後述する電力品質制御を行わせる制御装置Cを備える。自己接続線2は、自立インバータ装置5と蓄電装置4とを接続するための第1自己接続線2aと、自立インバータ装置5と交流母線1とを接続するための第2自己接続線2bとで構成される。図1(a)に示す例では、自立インバータ装置5に対して送配電線8が接続されているが、本実施形態では、自立インバータ装置5は、送配電線8の電力を交流母線1又は蓄電装置4へと供給するような動作や、交流母線1又は蓄電装置4の電力を送配電線8に供給するような動作を行うことはない。
発電装置7は、発電した電力を外部に供給する装置であり、その発電電力の供給先としては交流母線1や同じ電力需要者D内の電力消費装置6がある。発電装置7としては、太陽光や風力や地熱などの再生可能エネルギー(自然エネルギー)を利用して発電する装置、燃料を利用して発電する燃料電池などの様々な装置を利用できる。特に、発電装置7が再生可能エネルギー(自然エネルギー)を利用して発電する装置の場合、複数の発電装置7のそれぞれの発電電力の増減は、太陽光や風力や地熱などの再生可能エネルギーの増減に合わせて同時期に現れることになる。そのため、複数の発電装置7の発電電力の増減に合わせて、交流母線1の電圧の大幅な増減が現れやすくなる。
本実施形態では、自立インバータ装置5は、交流母線1での電力の周波数が蓄電装置4の蓄電量が大きくなるにつれて高くなる関係で決定される目標周波数となるように制御する。この関係式の例としては、蓄電装置4の蓄電量の関数で決定する周波数変動値(例えば蓄電量が大きいほど周波数変動値が大きくなる関係など)を交流母線1の基準周波数(例えば60Hz)に対して加算して得られる値を目標周波数とするようなものがある。この場合、目標周波数:fと、基準周波数:f0と、周波数変動値:Δfとの関係は以下の(数式1)で表すことができる。また、周波数変動分:Δfは、蓄電量(State Of Charge):〔SOC〕と定数A、Bを用いて以下の(数式2)で表すことができる。
Δf=A×〔SOC〕+B ・・・・・(数式2)
これに対して、図1(c)に示した例では、細実線で示すように、接続部位p1〜p4の電圧は目標電圧Vt1よりも低くなっている。また、図示は省略するが、制御装置Cは、蓄電装置4の蓄電量の減少率が上限減少率よりも大きい(又は自己システム10の自立インバータ装置5が第1自己接続線2a側から第2自己接続線2b側へ放電する有効電力測定値が所定の放電側閾値よりも大きい)と判定したとする。このとき、制御装置Cは、目標電圧をVt3(>Vt1)へと増加変更させる。その結果、太実線で示すように、交流母線1の電圧を全体的に上昇させることができる。
第2実施形態の電力需給システムは、複数の自己システム10が接続された状態で備える点で上記実施形態と異なっている。以下に第2実施形態の電力需給システムについて説明するが、上記実施形態と同様の構成については説明を省略する。
図2は、第2実施形態の電力需給システムの構成を示す図である。本実施形態の電力需給システムは、自己システム10を複数個備え、複数個の自己システム10が電気的に直列接続されるように、一つの自己システム10が有する蓄電装置4と他の一つの自己システム10が有する交流母線1との間を相互接続線3を用いて接続する接続する融通インバータ装置9を自己システム10同士の間に備える。制御装置Cは、自立インバータ装置5に対して電力品質制御を行わせ、並びに、融通インバータ装置9に対して電力融通制御を行わせる。各自己システム10の構成は、第1実施形態で示したのと同様である。相互接続線3は、融通インバータ装置9と蓄電装置4とを接続するための第1相互接続線3aと、融通インバータ装置9と交流母線1とを接続するための第2相互接続線3bとで構成される。そして、制御装置Cは、電力融通制御として、一つの自己システム10と他の自己システム10との間で相互接続線3を用いて電力を融通するとき、その相互接続線3を構成する第1相互接続線3aと第2相互接続線3bとの間に設けられる融通インバータ装置9に対して、一つの自己システム10及び他の自己システム10のそれぞれにおける交流母線1での目標周波数に基づいて、蓄電装置4の蓄電量が相対的に大きい自己システム10から、蓄電装置4の蓄電量が相対的に小さい自己システム10へと電力を融通させる制御を行う。
<1>
上記実施形態において、一つの自己システム10の交流母線1に接続される電力需要者D及び発電装置7の数は図示した例に限定されない。また、電力需要者Dが備える電力消費装置6及び発電装置7の数や組み合わせは図示した例に限定されない。また、交流母線1に接続される発電装置7が再生可能エネルギーを利用した装置である例を説明したが、発電装置7の一部又は全部が再生可能エネルギーを利用した装置でない場合にも本発明を適用できる。
上記実施形態において、電力需給システムが備える自己システムの数は適宜変更可能である。例えば、自己システムの数は、2個、数十個、数百個など、適宜設定可能である。
上記実施形態において、交流母線1の端部に自立インバータ装置5が接続されている例を示したが、交流母線1の中間部分に(即ち、複数の発電装置7の接続部位p同士の間などに)自立インバータ装置5が接続されていてもよい。
上記実施形態において、許容電圧範囲を95V〜107Vの範囲(101V±6Vの範囲)に設定している例を説明したが、許容電圧範囲の数値は適宜設定可能である。また、自立インバータ装置5が実行する電力品質制御での目標電圧Vtの値も、許容電圧範囲内で適宜設定可能である。
2 自己接続線
2a 第1自己接続線
2b 第2自己接続線
3 相互接続線
3a 第1相互接続線
3b 第2相互接続線
4 蓄電装置
5 自立インバータ装置
6 電力消費装置
7 発電装置
8 送配電線
9 融通インバータ装置
10 自己システム
C 制御装置
D 電力需要者
p(p1〜p4) 接続部位
Pc(Pc1〜Pc3) 接続候補部位
Pi 自立インバータ接続部位
Claims (4)
- 複数の発電装置及び複数の電力消費装置が接続されている交流母線と、蓄電装置と、前記蓄電装置と前記交流母線との間を自己接続線を用いて接続する自立インバータ装置とを有する自己システムを備え、
前記自己接続線は、前記自立インバータ装置と前記蓄電装置とを接続するための第1自己接続線と、前記自立インバータ装置と前記交流母線とを接続するための第2自己接続線とで構成され、
前記自立インバータ装置に対して、前記第2自己接続線側から前記第1自己接続線側への充電又は前記第1自己接続線側から前記第2自己接続線側への放電を行いながら、当該自立インバータ装置が前記第2自己接続線を介して接続される前記交流母線の自立インバータ接続部位での電力の電圧を目標電圧とし及び周波数を前記蓄電装置の蓄電量に応じて決定される目標周波数とする電力品質制御を行わせる制御装置を備える電力需給システムであって、
前記制御装置は、
前記蓄電装置の蓄電量の増加率が上限増加率よりも大きいとき又は前記自立インバータ装置が前記第2自己接続線側から前記第1自己接続線側へ充電する有効電力測定値が所定の充電側閾値よりも大きいとき、前記自立インバータ装置に対して、前記目標電圧を低下側に変更させる電圧低下処理を実行させ、並びに、
前記蓄電装置の蓄電量の減少率が上限減少率よりも大きいとき又は前記自立インバータ装置が前記第1自己接続線側から前記第2自己接続線側へ放電する有効電力測定値が所定の放電側閾値よりも大きいとき、前記自立インバータ装置に対して、前記目標電圧を増大側に変更させる電圧上昇処理を実行させる電力需給システム。 - 複数の発電装置及び複数の電力消費装置が接続されている交流母線と、蓄電装置と、前記蓄電装置と前記交流母線との間を自己接続線を用いて接続する自立インバータ装置とを有する自己システムを複数個備え、
複数個の前記自己システムが電気的に直列接続されるように、一つの前記自己システムが有する前記蓄電装置と他の一つの前記自己システムが有する前記交流母線との間を相互接続線を用いて接続する融通インバータ装置を前記自己システム同士の間に備え、
前記自己接続線は、前記自立インバータ装置と前記蓄電装置とを接続するための第1自己接続線と、前記自立インバータ装置と前記交流母線とを接続するための第2自己接続線とで構成され、
前記相互接続線は、前記融通インバータ装置と前記蓄電装置とを接続するための第1相互接続線と、前記融通インバータ装置と前記交流母線とを接続するための第2相互接続線とで構成され、
前記自立インバータ装置に対して電力品質制御を行わせ、並びに、前記融通インバータ装置に対して電力融通制御を行わせる制御装置を備え、
前記制御装置は、前記電力品質制御として、前記自立インバータ装置に対して、前記第2自己接続線側から前記第1自己接続線側への充電又は前記第1自己接続線側から前記第2自己接続線側への放電を行いながら、当該自立インバータ装置が前記第2自己接続線を介して接続される前記交流母線の自立インバータ接続部位での電力の電圧を目標電圧とし及び周波数を前記蓄電装置の蓄電量に応じて決定される目標周波数とする制御を行わせ、並びに、前記電力融通制御として、一つの前記自己システムと他の前記自己システムとの間で前記相互接続線を用いて電力を融通するとき、当該相互接続線を構成する前記第1相互接続線と前記第2相互接続線との間に設けられる前記融通インバータ装置に対して、当該一つの自己システム及び当該他の自己システムのそれぞれにおける前記交流母線での前記目標周波数に基づいて、前記蓄電装置の蓄電量が相対的に大きい自己システムから、前記蓄電装置の蓄電量が相対的に小さい自己システムへと電力を融通させる制御を行わせる電力需給システムであって、
前記制御装置は、
特定の前記自己システムの前記蓄電装置の蓄電量の増加率が上限増加率よりも大きいとき又は前記特定の自己システムの前記自立インバータ装置が前記第2自己接続線側から前記第1自己接続線側へ充電する有効電力測定値が所定の充電側閾値よりも大きいとき、前記特定の自己システムの前記自立インバータ装置に対して、前記目標電圧を低下側に変更させる電圧低下処理を実行させ、並びに、
前記特定の自己システムの前記蓄電装置の蓄電量の減少率が上限減少率よりも大きいとき又は前記特定の自己システムの前記自立インバータ装置が前記第1自己接続線側から前記第2自己接続線側へ放電する有効電力測定値が所定の放電側閾値よりも大きいとき、前記特定の自己システムの前記自立インバータ装置に対して、前記目標電圧を増大側に変更させる電圧上昇処理を実行させる電力需給システム。 - 前記制御装置は、
前記特定の自己システムの前記蓄電装置の蓄電量の増加率が上限増加率よりも大きいとき又は前記特定の自己システムの前記自立インバータ装置が前記第2自己接続線側から前記第1自己接続線側へ充電する有効電力測定値が所定の充電側閾値よりも大きいとき、前記特定の自己システムの前記交流母線に対して接続されている前記融通インバータ装置に対して、前記特定の自己システムの前記交流母線での電力の電圧が低下するように当該交流母線に供給する無効電力を変化させ、並びに、
前記特定の自己システムの前記蓄電装置の蓄電量の減少率が上限減少率よりも大きいとき又は前記特定の自己システムの前記自立インバータ装置が前記第1自己接続線側から前記第2自己接続線側へ放電する有効電力測定値が所定の放電側閾値よりも大きいとき、前記特定の自己システムの前記交流母線に対して接続されている前記融通インバータ装置に対して、前記特定の自己システムの前記交流母線での電力の電圧が上昇するように当該交流母線に供給する無効電力を変化させる請求項2に記載の電力需給システム。 - 前記発電装置は、再生可能エネルギーを利用して発電する装置であり、前記複数の発電装置のそれぞれの発電電力は、再生可能エネルギーの増減に応じて同時期に増減する請求項1〜3の何れか一項に記載の電力需給システム。
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