JP6257334B2 - 携帯端末装置 - Google Patents

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Description

この発明は、複数のアンテナを備えた携帯端末装置に関する。
携帯端末装置の通信品質を高めるためにアンテナの放射パターンを変化させる技術が知られている。たとえば、特開2010−199859号公報(特許文献1)に記載の携帯端末装置は、単一又は複数のアンテナエレメントと、このアンテナエレメントと併設され、イメージ電流が流れる単一又は複数の接地導体部とを備える。単一の接地導体部に流れるイメージ電流、又は複数の接地導体部から選択された接地導体部に流れるイメージ電流により放射パターンが切り替えられる。
特開2010−199859号公報 特開平05−335855号公報 特開平06−232771号公報
近年、SV−LTE(Simultaneous voice and LTE(登録商標))またはキャリアアグリゲーションなど、複数の通信方式または複数のバンド(周波数帯域)を同時に使用するシステムの運用が開始されている。この場合、バンドの組み合わせによっては、一方の送信波の高調波が他方の受信波の妨害波となったり、複数の送信波の相互変調波がいずれかの受信波の妨害波となったりすることがあり得る。
しかしながら、前述の特許文献には、単独のアンテナの放射パターンを切替えて通信品質を高めることしか開示されておらず、複数のアンテナが関係する上記の問題に対応できる技術は開示されていない。
この発明の目的は、複数の通信方式/バンドを同時に使用する場合に、バンドの組み合わせによって生じ得る受信信号の品質劣化を抑制することが可能な携帯端末装置を提供することである。
一実施の形態による携帯端末装置は、複数のアンテナと、アンテナ切替え装置と、制御部とを備える。アンテナ切替え装置は、複数のアンテナの各々を使用状態または非使用状態に切替え可能であるとともに、使用状態の各アンテナの放射パターンを切替え可能である。制御部は、複数のアンテナのうち2以上のアンテナを使用状態にして2以上の周波数帯域を用いて通信を行うとき、通信に用いる周波数帯域の組合せによって妨害波が発生する可能性がある場合には、妨害波が発生する可能性がない場合に比べて各使用状態のアンテナの放射パターンが異なるようにアンテナ切替え装置を制御する。
上記の実施の形態によれば、複数の通信方式/バンドを同時に使用する場合に、バンドの組み合わせによって生じ得る受信信号の品質劣化を抑制することができる。
実施の形態1による携帯端末装置100の構成を概略的に示すブロック図である。 SV−LTEによって生じる妨害波について説明するための図である。 キャリアアグリゲーションによって生じる妨害波について説明するための図である。 放射パターン切替え部41の構成を模式的に示す図である。 アンテナANTによって生じる放射パターンを説明するための図である(スイッチ素子SW2がオンの場合)。 アンテナANTによって生じる放射パターンを説明するための図である(スイッチ素子SW3がオンの場合)。 放射パターン切替え部41の等価回路を示す図である(スイッチ素子SW2がオンの場合)。 放射パターン切替え部41の等価回路を示す図である(スイッチ素子SW3がオンの場合)。 図1の携帯端末装置に設けられたアンテナANT1〜ANT3の放射パターンの例を示す図である。 図9のアンテナ配置においてアンテナANT1,ANT3を同時使用する場合の放射パターンについて説明するための図である。 図1の制御部30によるアンテナ放射パターンの制御手順を示すフローチャートである。 放射パターン切替えテーブルの一例を示す図である。 実施の形態2による携帯端末装置101の構成を概略的に示すブロック図である。 図13の制御部30による、使用アンテナおよび放射パターンの切替え手順を示すフローチャートである。 アンテナ・放射パターン切替えテーブルの具体的な一例を示す図である。 アンテナ・放射パターン切替えテーブルの他の具体例を示す図である。 実施の形態3による携帯端末装置102の構成を概略的に示すブロック図である。 図17の制御部30によるアンテナ放射パターンの切替え手順を示すフローチャートである。 実施の形態4による携帯端末装置の構成の一部を概略的に示すブロック図である。 図19の可変整合回路71〜73の一例を示す回路図である。 図19のメモリ31に記憶されるアンテナ整合テーブル34の一例を示す図である。 図19の制御部30による、使用アンテナおよび放射パターンの切替え手順を示すフローチャートである。 実施の形態5による携帯端末装置104の構成を概略的に示すブロック図である。 図23の制御部30によるアンテナ切替え動作を示すフローチャートである。
以下、各実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して、その説明を繰返さない場合がある。
<実施の形態1>
[携帯端末装置の全体構成]
図1は、実施の形態1による携帯端末装置100の構成を概略的に示すブロック図である。図1を参照して、携帯端末装置100は、トランシーバ11,21と、電力増幅器(PA:Power Amplifier)12,22と、デュプレクサ13,23と、アンテナ切替え装置40と、アンテナANT1〜ANT3と、制御部30と、メモリ31とを含む。
トランシーバ11,21は、制御部30から受けた送信ベースバンド信号を無線周波数帯の信号にアップコンバートする。トランシーバ11,21によってアップコンバートされた信号が電力増幅器12,22によってそれぞれ増幅されることによって送信信号Tx(1),Tx(2)が生成される。トランシーバ11,21は、さらに、アンテナANT1〜ANT3を介して受信した受信信号Rx(1),Rx(2)をそれぞれダウンコンバートすることによって受信ベースバンド信号を生成する。この明細書では、トランシーバ11,21を総称して信号生成部10と称する場合がある。
デュプレクサ13,23は、送信信号Txと受信信号Rxとで1つのアンテナを共用するために用いられる部品である。デュプレクサ13,23の各々には、送信信号Txを通過させ、受信信号Rxを遮断するフィルタと、受信信号Rxを通過させ、送信信号Txを遮断するフィルタとが設けられている。
アンテナ切替え装置40は、制御部30の指令に従って、デュプレクサ13,23のアンテナ側のノードとアンテナANT1〜ANT3の各給電点との間の接続を切り替えるスイッチ群である。アンテナANT1〜ANT3の各々は、デュプレクサ13,23のアンテナ側のノードのいずれかに接続されることによって使用状態になる。なお、以下では、アンテナANT1〜ANT3について総称する場合または不特定のものを示す場合にはアンテナANTと記載する。
アンテナ切替え装置40は、さらに、放射パターン切替え部41を含む。図4〜図8で説明するように、放射パターン切替え部41は複数の接地導体部を含む。制御部30の指令に従って、各アンテナ素子の給電点と各接地導体部との接続が切替わることによって、接地導体に流れるイメージ電流の流れる方向が変化する。この結果、アンテナ放射パターンが切り替わる。
制御部30は、携帯端末装置100全体の動作を制御する中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)とモデムとを含む。モデムは、基地局と通信する際に用いられる信号形式に、デジタル信号を変調することによって送信ベースバンド信号を生成する。モデムは、さらに、トランシーバで生成された受信ベースバンド信号を復調する。
CPUは、通信に使用する通信方式/バンドで動作可能なようにトランシーバ11,21の局所発振器の周波数などを設定する。さらに、CPUは、アンテナ切替え装置40を制御信号によって制御することによって、通信に使用する通信方式/バンドに応じて各アンテナを使用状態または非使用状態に設定する。 さらに、CPUは、放射パターン切替え部41を制御することによって、通信に使用するアンテナの放射パターンを切替える。
携帯端末装置100は、設定された周波数帯域(バンド)で基地局と通信を行い、基地局から当該周波数帯域内で使用するチャネルを指定される。基地局から使用するチャネルを指定された後は、CPUは、そのチャネルを利用して通信を行うようにトランシーバ11,21を制御する。
メモリ31は、プログラム、送受信データ、アプリケーション用のデータ、および放射パターン切替えテーブル32等を格納する。放射パターン切替えテーブル32は、アンテナの放射パターンを切替える際に制御部30のCPUによって参照される。放射パターン切替えテーブル32の詳細は、図11および図12で説明する。
[複数アンテナ使用時の妨害波の発生について]
以下、複数のアンテナを同時に使用する場合における妨害波の発生について説明する。
図2は、SV−LTEによって生じる妨害波について説明するための図である。図2では、SV−LTEによって、LTE(登録商標)のバンド13とCDMA2000(登録商標)のバンドクラス0のサブクラス1とを同時使用する場合に生じる妨害波について説明している。
一般に、LTE(登録商標)(Long Term Evolution)では音声をやり取りするための回線交換の仕組みは定義されていない。このため、LTE(登録商標)を提供する事業者が音声サービスを提供する際の1つの方法として、SV−LTEと呼ぶ方法が用いられる。SV−LTEは、LTE(登録商標)のデータ通信とCDMA(Code Division Multiple Access)の音声通信とを同時に提供するものである。
図2を参照して、CDMA2000(登録商標)バンドクラス0のサブクラス1に含まれる送信信号Txの周波数をf1とし、LTE(登録商標)のバンド13に含まれる送信信号Txの周波数をf2とする。そうすると、3次相互変調歪み信号の周波数は、2×f1−f2、2×f2−f1で表される。
具体的な数値を当てはめると、バンドクラス0のサブクラス1に含まれる送信信号Tx(f1=824−849MHz)と、バンド13に含まれる送信信号Tx(f2=776−786MHz)とによって、2×f1−f2=862−922MHzの3次相互変調信号が生成される。この3次相互変調信号は、CDMA2000(登録商標)のバンドクラス0のサブクラス1に含まれる受信信号Rx(869−894MHz)と周波数が一致する妨害波となり得る。同様に、2×f2−f1=703−748MHzの3次相互変調信号も生成される。この3次相互変調信号は、LTE(登録商標)のバンド13の受信信号Rx(746−756MHz)と周波数が一致する妨害波になり得る。
図3は、キャリアアグリゲーションによって生じる妨害波について説明するための図である。図3では、キャリアアグリゲーションによってLTE(登録商標)のバンド4とバンド17とを同時使用する場合に生じる妨害波について説明している。なお、送信信号Txをアップリンク(UL:Uplink)信号とも称し、受信信号Rxをダウンリンク(DL:Downlink)信号とも称する。
一般に、キャリアアグリゲーションとは、LTE−Advancedによって規定された通信方式で、複数のキャリアを同時に用いて通信を行うことで20MHzを超える広帯域通信を可能とするものである。キャリアグリゲーションとマルチアンテナ送信を用いることにより、最大下り1Gbit/s、上り500Mbit/sの伝送速度が実現される。
図3を参照して、バンド4とバンド17とを両方を使用する場合には、バンド17の送信波の3倍高調波がバンド4の受信波の妨害波となり得る。具体的には、バンド17に含まれる送信信号Tx(704−716MHz)の2倍高調波(2H)の周波数は1408−1432MHzとなり、3倍高調波(3H)の周波数は2112−2148MHzとなる。この3倍高調波の周波数は、バンド4の受信信号Rxの周波数(2110−2155MHz)と重なるため妨害波になり得る。
上述のように、2つのバンドを同時に使用する場合には、一方のバンドの送信波の高調波が他方のバンドの受信波の妨害波となったり、双方のバンドの送信波の相互変調波が一方または両方のバンドの受信波の妨害波となったりする場合がある。この実施の形態の携帯端末装置100では、複数のアンテナを同時使用するときに妨害波が生じる可能性のある場合には、通信に使用する各アンテナの放射パターンを切替えることによって、アンテナ相互間のアイソレーションを大きくする。これによって、妨害波による受信信号の品質劣化を抑制する。
[アンテナ放射パターンの切替え方法について]
次に、図1の放射パターン切替え部41によるアンテナ放射パターンの切替え方法について説明する。
図4は、放射パターン切替え部41の構成を模式的に示す図である。図4を参照して、放射パターン切替え部41は、メイングランドとしての接地導体部GND1と、接地導体部GNDの周辺に設けられるサブグランドとしての接地導体部GND2,GND3と、スイッチ素子SW2,SW3と、チョークコイル61,62とを含む。図4では、アンテナANTは給電部60に接続されるL字型のモノポールアンテナの例が示されているが、このアンテナANTの形態および形状に限定されるものでない。
接地導体部GND2は、矩形状の接地導体部GND1の辺64に沿って設けられる。接地導体部GND3は、接地導体部GND1の辺64に隣接する辺65に沿って設けられる。接地導体部GND2,GND3の電気長は、アンテナANTが使用する周波数に対応する波長の4分の1(λ/4)またはその近傍値に設定されている。
接地導体部GND2の一端はスイッチ素子SW2を介してアンテナANTの給電部60と接続され、接地導体部GND2の他端はチョークコイル61を介してアンテナ導体部GND1と接続される。同様に、接地導体部GND3の一端はスイッチ素子SW3を介してアンテナANTの給電部60と接続され、接地導体部GND3の他端はチョークコイル62を介してアンテナ導体部GND1と接続される。チョークコイル61,62は、高周波電流を阻止するインピーダンス素子として用いられている。
図5は、アンテナANTによって生じる放射パターンを説明するための図である(スイッチ素子SW2がオンの場合)。図5を参照して、スイッチ素子SW2がオンで、スイッチ素子SW3がオフの場合には、イメージ電流Iiはスイッチ素子SW2を介して接地導体部GND2を流れる。図5において、イメージ電流Iiが流れる部分にハッチングを付している。イメージ電流Iiは図5のY方向に流れる。放射パターン66A,66Bは、イメージ電流Iiを中心に、イメージ電流Iiと直交する方向に生成される。接地導体部GND1〜GND3が設けられている面内では、放射パターン66A,66BはX方向に生成される。
図6は、アンテナANTによって生じる放射パターンを説明するための図である(スイッチ素子SW3がオンの場合)。図6を参照して、スイッチ素子SW3がオンで、スイッチ素子SW2がオフの場合には、イメージ電流Iiはスイッチ素子SW3を介して接地導体部GND3を流れる。図6において、イメージ電流Iiが流れる部分にハッチングを付している。イメージ電流Iiは図6のX方向に流れる。放射パターン67A,67Bは、イメージ電流Iiを中心に、イメージ電流Iiと直交する方向に生成される。接地導体部GND1〜GND3が設けられている面内では、放射パターン67A,67BはY方向に生成される。
図7は、放射パターン切替え部41の等価回路を示す図である(スイッチ素子SW2がオンの場合)。図7では、スイッチ素子SW2,SW3の一例としてPINダイオードが示されている。スイッチ素子SW2としてのPINダイオード(以下、PINダイオードSW2と記載する)のアノードは接地導体部GND2に接続され、PINダイオードSW2のカソードは給電部60に接続される。同様に、PINダイオードSW3のアノードは給電部60に接続され、PINダイオードSW3のカソードは接地導体部GND3に接続される。
図7に示すように、給電部60には、さらに、図1の制御部30から出力された制御信号を受ける制御端子63が接続されている。制御信号として接地導体部GND1に対する負電圧が制御部30から制御端子63に供給されているときには、PINダイオードSW2がオン状態となり、PINダイオードSW3がオフ状態となる。これによって、イメージ電流Iiは接地導体部GND2を流れる(図7において、イメージ電流Iiが流れる部分にハッチングを付している)。このイメージ電流Iiに対して垂直方向に放射パターン66A,66Bが生成される。
図8は、放射パターン切替え部41の等価回路を示す図である(スイッチ素子SW3がオンの場合)。図8を参照して、制御信号として接地導体部GND1に対する正電圧が制御部30から制御端子63に供給されているときには、PINダイオードSW3がオン状態となり、PINダイオードSW2がオフ状態となる。これによって、イメージ電流Iiは接地導体部GND3を流れる(図8において、イメージ電流Iiが流れる部分にハッチングを付している)。このイメージ電流Iiに対して垂直方向に放射パターン67A,67Bが生成される。
以上のように、制御部30からの制御信号によってスイッチ素子SW2,SW3のオンおよびオフを切替えることによって接地導体部GND2,GND3のいずれか一方を選択することができる。これによって、選択した接地導体部GNDにイメージ電流Iiが流れ、この結果、アンテナANTの放射パターンが切替えられる。
[携帯端末装置におけるアンテナ放射パターンの例]
上記の図4〜図8で説明した放射パターン切替え部41は、図1のアンテナANT1,ANT2,ANT3の各々に設けられている。ただし、メイングランドとしての接地導体部GND1は、各アンテナで共通化することができる。
図9は、図1の携帯端末装置に設けられたアンテナANT1〜ANT3の放射パターンの例を示す図である。
図9では、携帯端末装置がスマートフォンの場合を例としてアンテナANT1〜ANT3の配置が示されている。スマートフォンの筺体50の長手方向をY方向とし、短手方向をX方向とし、厚み方向をZ方向とする。筺体50の主面上にタッチスクリーン51が設けられ、主面上でタッチスクリーン51の下部に操作キー52が設けられている。タッチスクリーン51は、ディスプレイとタッチパネルとが一体的に形成されたものである。操作キー52は、たとえば、ホーム画面を表示させるためのホームキーとして機能する。
アンテナANT1〜ANT3は筺体50の内部に設けられる。具体的に、アンテナANT1は筺体50の長手方向(Y方向)の一端に近接して(すなわち、操作キー52の近傍に)設けられる。アンテナANT3は筺体50の長手方向(Y方向)の他端に近接して(すなわち、操作キー52の反対側に)設けられる。アンテナANT2は筺体50の短手方向(X方向)の一端に近接して設けられる。
図9では、アンテナANT1〜ANT3の各々を単独使用した場合の放射パターンの一例が示されている。アンテナANT1の場合、筺体50の短手方向(X方向)にイメージ電流が流れるように図1の放射パターン切替え部41を制御することによって、筺体50の長手方向(Y方向)に放射パターン53A,53Bが生成される。なお、放射パターンはイメージ電流の方向に垂直に生成されるので、筺体50の厚み方向(Z方向)にもアンテナANT1の放射パターンが生成されている。しかしながら、筺体50の短手方向(X方向)の放射パターンは生成されない。
同様に、アンテナANT2の場合、筺体50の長手方向(Y方向)にイメージ電流が流れるように放射パターン切替え部41を制御することによって、筺体50の短手方向(X方向)の放射パターン54A,54Bが生成される(筺体50の長手方向(Y方向)には放射パターンは生成されない)。
アンテナANT3の場合、筺体50の短手方向(X方向)にイメージ電流が流れるように放射パターン切替え部41を制御することによって、筺体50の長手方向(Y方向)の放射パターン55A,55Bが生成される(筺体50の短手方向(X方向)には放射パターンは生成されない)。
図10は、図9のアンテナ配置においてアンテナANT1,ANT3を同時使用する場合の放射パターンについて説明するための図である。
図10を参照して、アンテナANT1,ANT3を同時使用する場合において、一方の受信帯域に妨害波が生じるようなバンドの組み合わせを使用する場合には、アンテナANT1,ANT3間のアイソレーションをできるだけ大きくするのが望ましい。このため、アンテナANT1,ANT3の放射パターンが図9の場合から変更される。
具体的に、アンテナANT1の場合、筺体50の長手方向(Y方向)にイメージ電流が流れるように放射パターン切替え部41を制御することによって、筺体50の短手方向(X方向)の放射パターン56A,56Bが生成される。アンテナANT3の場合にも、筺体50の長手方向(Y方向)にイメージ電流が流れるように放射パターン切替え部41を制御することによって、筺体50の短手方向(X方向)の放射パターン57A,57Bが生成される。アンテナANT1,ANT3のいずれの場合にも、筺体50の長手方向(Y方向)、すなわち相手のアンテナ方向への放射パターンは生成されないので、アンテナANT1およびANT3の相互間のアイソレーションをより大きくすることができる。
[通信開始時の制御手順について]
次に、携帯端末装置によって通信が開始されるときに、図1の制御部30によって実施されるアンテナ放射パターンの制御手順について説明する。なお、以下では、LTE(登録商標)のバンド4および/またはバンド17を使用して通信を行う場合を具体例として挙げながら説明する。
図11は、図1の制御部30によるアンテナ放射パターンの制御手順を示すフローチャートである。図1、図11を参照して、制御部30は、通信を開始するための処理要求をユーザから受付けると(ステップS100でYES)、使用する通信方式およびバンドに応じてアンテナを選択する(ステップS110)。実施の形態1の場合、アンテナの選択は使用する通信方式およびバンドに応じて一意的に定められる。
たとえば、LTE(登録商標)のバンド4(周波数帯1700/2100MHz)を使用する場合にはアンテナANT3が選択され、バンド17(周波数帯700)を使用する場合にはアンテナANT1が選択されるものとする。アンテナANT3およびアンテナANT1の特性(たとえば、共振周波数)は、それぞれバンド4およびバンド17での使用に適した設計となっている。
次に、制御部30は、図1の放射パターン切替えテーブル32を参照して、ステップS110で選択されたアンテナの放射パターンを選択する(ステップS135,S140)。この場合、複数の通信方式またはバンドを同時に利用するか否かに応じて(ステップS120)、さらには、受信帯域に妨害波が発生する可能性があるか否かに応じて(ステップS125)、選択する放射パターンが異なる。
図12は、放射パターン切替えテーブルの一例を示す図である。図12を参照して、LTE(登録商標)のバンド4を単独使用する場合(設定1)には、アンテナANT3の放射パターンとして、図9に示すように筺体50の長手方向(Y方向)の放射パターン55A,55Bが選択される。LTE(登録商標)のバンド17を単独使用する場合(設定2)には、アンテナANT1の放射パターンとして、図9に示すように筺体50の長手方向(Y方向)の放射パターン53A,53Bが選択される。
キャリアアグリゲーションによってLTE(登録商標)のバンド4とバンド17とを同時に使用する場合(設定3)には、図3で説明したようにバンド4の受信帯域に妨害波が発生する可能性がある。この場合、制御部30は、バンド4用のアンテナANT3の放射パターンとして、図10に示すように筺体50の短手方向(X方向)の放射パターン57A,57Bを選択し、バンド17用のアンテナANT1の放射パターンとして、筺体50の短手方向(X方向)の放射パターン56A,56Bを選択する。これらの放射パターンの選択によって、使用するアンテナANT1とANT3との間のアイソレーションをより大きくすることができる。
再び図1、図11を参照して、次に制御部30は、選択したアンテナおよび放射パターンとなるように、アンテナ切替え装置40および放射パターン切替え部41に制御信号を出力する(ステップS150)。これによって、使用するアンテナおよびその放射パターンが切り替えられる。
以上のステップS110〜S150は、ユーザから通信終了要求を受付けるまで(すなわち、ステップS160でYESとなるまで)繰り返される。
[効果]
上記のとおり、実施の形態1による携帯端末装置では、複数のバンドを同時に利用して通信するときに、送信波の高調波または送信波の相互変調波等が受信波の妨害波となるために受信感度が著しく劣化する場合の解決策が示される。具体的には、受信特性が劣化し得るバンドの組み合わせの場合には、使用するアンテナ間のアイソレーションができるだけ良くなるようにアンテナ放射パターンが切り替えられる。これによって、妨害波による受信信号の品質低下を抑制することができる。
さらに、実施の形態1の携帯端末装置では、無線回路の実装面積を従来よりも削減できるというメリットがある。具体的に、従来の無線回路では、高調波および相互変調波等の妨害波の影響を抑制するために、たとえば、図1のデュプレクサ13,23の各々とアンテナ切替え装置40との間にノッチフィルタおよびローパスフィルタが設けられ、デュプレクサ13,23の各々と対応する電力増幅器12,22との間にアイソレータが設けられていた。本実施の形態の携帯端末装置の場合には、これらのローパスフィルタ、ノッチフィルタおよびアイソレータ等の部品を設ける必要がない。このため、無線回路の実装面積を従来よりも削減でき、さらに部品コストを低減することができる。
<実施の形態2>
一般に、アンテナ間の距離が短くなるにつれてアンテナ相互のアイソレーションが悪化する。たとえば、図9、図10の例では、アンテナANT1,ANT2から離れた位置にアンテナANT3が設けられている。このため、アンテナANT1,ANT2の各々に対するアンテナANT3のアイソレーションは、アンテナANT1,ANT2間のアイソレーションに比べて良好である。
2つのバンドを使用して通信する場合には、使用するバンドに応じてアンテナANT1〜ANT3のうちのいずれか2つが選択される。ここで、2つのバンドを使用する場合には、一方のバンドの送信波の高調波が他方のバンドの受信波の妨害波となったり、双方のバンドの送信波の相互変調波が一方または両方のバンドの受信波の妨害波となったりする場合があることに注意する必要がある。したがって、アンテナ特性だけを考慮するとアンテナANT1,ANT2を利用したほうがよい場合でも、妨害波まで考慮した場合には、アンテナANT1,ANT2の一方に代えて、アンテナANT3が使用したほうがよい場合がある。
実施の形態2の携帯端末装置では、複数の通信方式またはバンドを同時に利用するか否かに応じて、さらには、受信帯域に妨害波が発生する可能性があるか否かに応じて、使用するアンテナとその放射パターンとの両方が切り替えられる。以下、図13〜図16を参照して具体的に説明する。
[携帯端末装置の構成と動作]
図13は、実施の形態2による携帯端末装置101の構成を概略的に示すブロック図である。図13を参照して、携帯端末装置101は、放射パターン切替えテーブル32に代えてアンテナ・放射パターン切替えテーブル33をメモリ31に格納している点で図1の携帯端末装置100と異なる。アンテナ・放射パターン切替えテーブル33には、使用する通信方式およびバンドに対して、使用するアンテナおよび放射パターンが対応付けられている。複数のアンテナを同時に使用する場合において妨害波が発生する可能性がある場合には、単一のアンテナを使用する場合に比べてもしくは妨害波が発生する可能性がない場合に比べて、使用するアンテナの組合せおよび放射パターンが変更される。
制御部30のCPUは、アンテナ・放射パターン切替えテーブル33を参照して、使用するアンテナおよび放射パターンを選択するための制御信号をアンテナ切替え装置40および放射パターン切替え部41に出力する。この制御信号に応じて、アンテナ切替え装置40は使用するアンテナを切替え、放射パターン切替え部41は使用アンテナの放射パターンを切替える。
図13のその他の点は図1の場合と同様であるので、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
なお、以下の説明では、図13のアンテナANT1は700および800MHzの周波数帯で最適な特性(放射効率が高く、リターンロスが小さい特性)が得られるように設計されているものとする。アンテナANT2は、1700/2100MHzの周波数帯で最適な特性が得られるように設計されているものとする。アンテナANT3は、700/800/1700/2100MHzのいずれの周波数帯でも使用可能なように、すなわち、複数の共振周波数を有し及び/又は広帯域に設計されているものとする。ただし、このためにアンテナANT3の各周波数帯での特性はアンテナANT1,ANT2に比べて劣る。
図14は、図13の制御部30による、使用アンテナおよび放射パターンの切替え手順を示すフローチャートである。図14のフローチャートは、ステップS110が設けられていない点、ならびにステップS135,S140に代えてステップS135A,140Aが設けられている点で図11のフローチャートと異なる。
制御部30は、図13のアンテナ・放射パターン切替えテーブル33を参照して、通信に使用するアンテナおよびその放射パターンの両方を選択する(ステップS135A,S140A)。この場合、複数の通信方式またはバンドを同時に利用するか否かに応じて(ステップS120)、さらには、受信帯域に妨害波が発生する可能性があるか否かに応じて(ステップS125)、選択するアンテナおよび放射パターンが異なる。
図14のその他の点は図11の場合と同じであるので、同一または相当するステップには同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。以下、アンテナ・放射パターン切替えテーブル33の具体例について説明する。
[アンテナ制御の具体例]
図15は、アンテナ・放射パターン切替えテーブルの具体的な一例を示す図である。図15に示す例では、LTE(登録商標)のバンド13を単独で使用する場合(設定1)、CDMA2000(登録商標)のバンドクラス0のサブクラス1を単独で使用する場合(設定2)、およびこれらをSV−LTEとして同時に使用する場合(設定3)が示されている。
具体的に、LTE(登録商標)のバンド13を単独使用する場合(設定1)には、通信に使用するアンテナとしてアンテナANT1が選択され、アンテナANT1の放射パターンとして図9に示すように筺体50の長手方向(Y方向)の放射パターン53A,53Bが選択される。CDMA2000(登録商標)のバンドクラス0のサブクラス1を単独で使用する場合(設定2)には、通信に使用するアンテナとしてアンテナANT1が選択され、アンテナANT1の放射パターンとして図9に示すように筺体50の長手方向(Y方向)の放射パターン53A,53Bが選択される。
SV−LTEによってLTE(登録商標)のバンド13とCDMA2000(登録商標)のバンドクラス0のサブクラス1とを同時使用する場合(設定3)には、図2で説明したように、LTE(登録商標)のバンド13およびCDMA2000(登録商標)のバンドクラス0のサブクラス1のいずれの受信帯域にも妨害波が発生する可能性がある。この場合、制御部30は、LTE(登録商標)のバンド13用としてアンテナANT1を選択し、CDMA2000(登録商標)のバンドクラス0のサブクラス1用としてアンテナANT3を選択する。すなわち、アイソレーションを良くするために、互いの距離ができるだけ離れたアンテナが選択される。さらに、制御部30は、図10に示すようにアンテナANT1の放射パターンとして筺体50の短手方向(X方向)の放射パターン56A,56Bを選択し、アンテナANT3の放射パターンとして筺体50の短手方向(X方向)の放射パターン57A,57Bを選択する。これらの放射パターンの選択によって、使用するアンテナANT1とANT3との間のアイソレーションをより大きくすることができる。
図16は、アンテナ・放射パターン切替えテーブルの他の具体例を示す図である。図16に示す例では、LTE(登録商標)のバンド4を単独使用する場合(設定1)、LTE(登録商標)のバンド17を単独使用する場合(設定2)、およびこれらをキャリアアグリゲーションとして同時使用する場合(設定3)が示されている。
具体的に、LTE(登録商標)のバンド4を単独使用する場合(設定1)には、通信に使用するアンテナとしてアンテナANT2が選択され、アンテナANT2の放射パターンとして図9に示すように筺体50の短手方向(X方向)の放射パターン54A,54Bが選択される。LTE(登録商標)のバンド17を単独使用する場合(設定2)には、通信に使用するアンテナとしてアンテナANT1が選択され、アンテナANT1の放射パターンとして図9に示すように筺体50の長手方向(Y方向)の放射パターン53A,53Bが選択される。
キャリアアグリゲーションとしてLTE(登録商標)のバンド4およびバンド17を同時使用する場合(設定3)には、図3で説明したように、バンド17の送信波の3倍高調波がバンド4の受信波の妨害波となり得る。この場合、制御部30は、LTE(登録商標)のバンド4用としてアンテナANT3を選択し、LTE(登録商標)のバンド17用としてアンテナANT1を選択する。すなわち、アイソレーションを良くするために、互いの距離ができるだけ離れたアンテナが選択される。さらに、制御部30は、図10に示すようにアンテナANT1の放射パターンとして筺体50の短手方向(X方向)の放射パターン56A,56Bを選択し、アンテナANT3の放射パターンとして筺体50の短手方向(X方向)の放射パターン57A,57Bを選択する。これらの放射パターンの選択によって、使用するアンテナANT1とANT3との間のアイソレーションをより大きくすることができる。
[実施の形態2の効果]
上記のように、実施の形態2による携帯端末装置では、複数のバンドを同時使用して通信するときに、送信波の高調波または送信波の相互変調波等が受信波の妨害波となるために受信感度が著しく劣化する場合の解決策が示される。具体的には、受信特性が劣化し得るバンドの組み合わせの場合には、使用するアンテナ間の距離ができるだけ大きくなるようにアンテナを選択するとともに、使用するアンテナ放射パターンが切り替えられる。これによって、使用する複数のアンテナ間のアイソレーションがより良好になり、結果として、妨害波による受信信号の品質低下を抑制することができる。
上記では携帯端末装置101に設けられたアンテナの総数が3個の場合について説明したが、アンテナ・放射パターン切替えテーブル33の設定内容を変更することによって、2個の場合または4個以上の場合にも上記の技術を容易に適用することができる。
<実施の形態3>
図17は、実施の形態3による携帯端末装置102の構成を概略的に示すブロック図である。図17を参照して、携帯端末装置102は、妨害波の存在によって実際に受信信号の劣化が生じているか否かを検出する妨害検出回路90をさらに含む点で図1の携帯端末装置100と異なる。
実施の形態1の携帯端末装置100では、SV−LTEまたはキャリアアグリゲーションなどで複数のバンドを同時使用する場合において、受信帯域に妨害波が生じる可能性があるバンドの組み合わせの場合に、妨害波の影響を抑制するためにアンテナ放射パターンが変更された。しかしながら、妨害波が生じるバンドの組み合わせであっても、使用するチャネルによっては妨害波が実際に生じないこともあり得る。
そこで、実施の形態3の携帯端末装置102では、妨害検出回路90によって妨害波の実際に存在するか否かが検出される。制御部30のCPUは、受信帯域に妨害波が生じる可能性のあるバンドの組み合わせであっても、妨害検出回路90によって妨害波の発生が検出されなかった場合には、妨害波が発生する可能性がない場合からアンテナ放射パターンを変更しないように制御する。
妨害波が存在するか否かを検出する方法として、様々な方法が提案されている。たとえば、特開平05−335855号公報(特許文献2)に記載の技術では、受信信号の減衰量を変更した際のSメータの出力の変化を調べることによって、相互変調妨害が存在するか否かが判定される。特開平06−232771号公報(特許文献3)に記載の技術では、相互変調妨害を検出するために、受信信号を補助信号で振幅変調し、この際に有効周波数範囲の外側に位置する側波帯を発生させ、振幅変調により生ずる少なくとも1つの側波帯の振幅と、中間周波信号中の受信された搬送波の振幅とが比較される。補助信号による振幅変調の際の変調度により定められる比の値から偏差が生じたか否かによって、相互変調妨害の存在が検出される。
図17のその他の点は図1の場合と同じであるので、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
図18は、図17の制御部30によるアンテナ放射パターンの切替え手順を示すフローチャートである。図18のフローチャートは、ステップS125とステップS140との間にステップS130をさらに含む点で図11のフローチャートと異なる。
図17、図18を参照して、制御部30のCPUは、複数の通信方式またはバンドを同時に利用し(ステップS120でYES)、かつ、受信帯域に妨害波が発生する可能性がある(ステップS125でYES)場合に、妨害検出回路90によって妨害波が実際に存在しているか否かを検出する。この結果、制御部30のCPUは、妨害波の存在が検出されなかった場合には(ステップS130でNO)、放射パターン切替えテーブル32の中で、アンテナの単独使用の場合または妨害波の発生の可能性がない場合を参照して放射パターンを選択する。一方、CPUは、妨害波の存在が検出された場合には(ステップS130でYES)、放射パターン切替えテーブル32の中で、妨害波の発生の可能性がある場合を参照して放射パターンを選択する。
なお、妨害検出回路90は、実施の形態2の携帯端末装置101にも設けることができる。制御部30のCPUは、受信帯域に妨害波が生じる可能性のあるバンドの組み合わせを同時に使用するときに、妨害波が実際に存在した場合には、使用するアンテナを変更するとともにアンテナ放射パターンを変更する。
<実施の形態4>
[携帯端末装置の全体構成]
図19は、実施の形態4による携帯端末装置の構成の一部を概略的に示すブロック図である。図19を参照して、携帯端末装置は、アンテナANT1〜ANT3とアンテナ切替え装置40との間に接続されたアンテナ整合調整部70をさらに含む点で図13の携帯端末装置101と異なる。
各アンテナANT1〜ANT3の周波数特性が広帯域に設計されている場合、通信に使用する通信規格および/またはバンドに応じて、通信に使用するアンテナの周波数特性を補償する必要がある。アンテナ整合調整部70は、制御部30の制御に従って、通信に使用するアンテナの整合状態および周波数帯域を調整する。
具体的に図19の場合、アンテナ整合調整部70は、アンテナANT1,ANT2,ANT3にそれぞれ対応する可変整合回路71,72,73を含む。可変整合回路71〜73の各々は、可変容量素子を含み、可変容量素子の容量値を変化させることによって対応するアンテナのインピーダンス整合を行うとともに、対応するアンテナの共振周波数を変化させることができる。
制御部30のCPUは、通信に使用する通信規格/バンドに応じて、アンテナ整合調整部70にアンテナチューニング情報(すなわち、可変整合回路71〜73の可変容量素子の設定値に関する情報)を出力する。アンテナ整合調整部70は、CPUから受信したアンテナチューニング情報に従って、可変整合回路71〜73の可変容量素子の設定値を変更する。
送受信する信号の周波数帯域(バンド)/通信規格と可変整合回路71〜73の可変容量素子の設定値との対応関係は、アンテナ整合テーブル34としてメモリ31に記憶されている。制御部30は、アンテナ整合テーブル34を参照することによって可変整合回路71〜73に含まれる可変容量素子の設定値(アンテナチューニング情報)を決定する。
図19のその他の点は図1と同様であるので、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
[可変整合回路の構成例]
図20は、図19の可変整合回路71〜73の一例を示す回路図である。図20を参照して、可変整合回路71〜73の各々は、インダクタ素子84,45と、可変容量素子86とを含む。インダクタ素子84,45のインダクタンス値をそれぞれL1(nH)、L2(nH)とし、可変容量素子86の容量値をC1(pF)とする。
図20に示す例では、インダクタ素子84は入出力ノード82と83との間に接続され、インダクタ素子85は入出力ノード82と接地ノードGNDとの間に接続され、可変容量素子86は入出力ノード83と接地ノードGNDとの間に接続される。入出力ノード82,83の一方はアンテナANTに接続される。入出力ノード82,83の他方はアンテナ切替え装置40に接続され、アンテナ切替え装置40を介してデュプレクサ13,23と接続される。
可変容量素子86として、たとえば、可変容量ダイオード(バリキャップまたはバラクタとも称する)を用いることができる。もしくは、スイッチによって並列に接続されるコンデンサの個数を切り替えることによって容量値を変化させるタイプの可変容量素子を用いることもできる。もしくは、MEMS(Micro Electro Mechanical System)を利用してコンデンサの電極間距離を変化させるタイプの可変容量素子を用いることもできる。
なお、図20の構成と異なり、容量素子は一定の容量値を有し、インダクタ素子のインダクタンスが可変となるようにしてもよいし、容量素子の容量値およびインダクタ素子のインダクタンスの両方を可変としてもよい。
[アンテナ整合テーブルの例]
図21は、図19のメモリ31に記憶されるアンテナ整合テーブル34の一例を示す図である。図21に示すように、アンテナANTで使用される通信規格/バンドに応じて図20の可変容量素子86の容量値C1(pF)の設定値が定められている。インダクタ素子84,45のインダクタンス値L1,L2(nH)は固定値である。
[アンテナ切替え動作の具体例]
図22は、図19の制御部30による、使用アンテナおよび放射パターンの切替え手順を示すフローチャートである。図19、図22を参照して、図22のフローチャートは、ステップS135AまたはS140Aの後に実行されるステップS145をさらに含む点で図14のフローチャートと異なる。
実施の形態4の場合、ステップS135AまたはS140Aにおいて通信に使用するアンテナを選択した場合には、制御部30は、メモリ31に格納されているアンテナ整合テーブル34に従って、通信に使用するアンテナの整合状態を調整する(ステップS145)。具体的に、制御部30はアンテナ整合調整部70に制御信号を出力し、この制御信号に従って対応する可変整合回路の設定値が変更される。
たとえば、SV−LTEによってLTE(登録商標)のバンド13とCDMA2000(登録商標)のバンドクラス0のサブクラス1とを同時使用する場合には、制御部30は、図15に示すアンテナ・放射パターン切替えテーブルに従って、CDMA2000(登録商標)の通信用としてアンテナANT3を選択し、LTE(登録商標)のバンド13の通信用としてアンテナANT1を選択する。さらに、制御部30は、図21に示すアンテナ整合テーブルに従って、アンテナANT3に対応する可変整合回路73の可変容量素子の容量値C1をA3(pF)に設定し、アンテナANT1に対応する可変整合回路71の可変量素子の容量値C1をA2(pF)に設定する。
キャリアアグリゲーションによってLTE(登録商標)のバンド4とバンド17とを同時使用する場合には、制御部30は、図16に示すアンテナ・放射パターン切替えテーブルに従って、バンド4の通信用としてアンテナANT3を選択し、バンド17の通信用としてアンテナANT1を選択する。さらに、制御部30は、図21に示すアンテナ整合テーブル34に従って、アンテナANT3に対応する可変整合回路73の可変容量素子の容量値C1をA1(pF)に設定し、アンテナANT1に対応する可変整合回路71の可変量素子の容量値C1をA2(pF)に設定する。
[まとめと効果]
上記のとおり、実施の形態4による携帯端末装置は、実施の形態2の携帯端末装置101の構成に加えてアンテナ整合調整部70をさらに含む。したがって、携帯端末装置は実施の形態2で説明した効果を奏するとともに、各アンテナの特性を向上させることができる。なお、上記のアンテナ整合調整部70は、実施の形態1の携帯端末装置100にも設けることができる。
<実施の形態5>
図23は、実施の形態5による携帯端末装置104の構成を概略的に示すブロック図である。図23の携帯端末装置104は、デュプレクサ13,23の各々と対応の電力増幅器(PA)12,22との間に減衰器14,24がそれぞれ設けられている点で図13の携帯端末装置101と異なる。その他の点は図13の携帯端末装置101と同様であるので、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して説明を繰り返さない場合がある。
図23を参照して、減衰器14,24は、制御部30のCPUの制御に従って、対応の電力増幅器12,22から出力された送信信号Tx(1),Tx(2)の強度を規格で許容される下限までの範囲で減衰させる。これによって、2つのバンドを同時に利用する場合において、送信波の高調波または相互変調波等が受信波の妨害波となり得る場合でも、妨害波による受信信号の品質劣化をより一層低減することができる。
図24は、図23の制御部30によるアンテナ切替え動作を示すフローチャートである。図24のフローチャートは、ステップS150の後にステップS155が追加されている点で図14のフローチャートと異なる。ステップS155では、既に説明したように、減衰器14,24は、制御部30のCPUの制御に従って、対応の電力増幅器12,22から出力された送信信号Tx(1),Tx(2)の強度を規格で許容される下限までの範囲で減衰させる。なお、上記の減衰器14,24は、図1に示す実施の形態1の携帯端末装置100にも設けることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものでないと考えられるべきである。たとえば、実施の形態3〜5の各特徴は相互に組み合わせることができるし、相互に組み合わせた構成を実施の形態1の形態端末装置100および実施の形態2の形態端末装置101のいずれにも適用することができる。この発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 信号生成部、11,21 トランシーバ、12,22 電力増幅器、13,23 デュプレクサ、14,24 減衰器、30 制御部、31 メモリ、32 放射パターン切替えテーブル、33 アンテナ・放射パターン切替えテーブル、34 アンテナ整合テーブル、40 アンテナ切替え装置、41 放射パターン切替え部、50 筺体、51 タッチスクリーン、52 操作キー、60 給電部、61,62 チョークコイル、63 制御端子、70 アンテナ整合調整部、71〜73 可変整合回路、86 可変容量素子、90 妨害検出回路、100,101,102,104 携帯端末装置、ANT1〜ANT3 アンテナ。

Claims (5)

  1. 複数のアンテナと、
    前記複数のアンテナの各々を使用状態または非使用状態に切替え可能であるとともに、使用状態の各アンテナの放射パターンを切替え可能なアンテナ切替え装置と、
    前記複数のアンテナのうち2以上のアンテナを使用状態にして2以上の周波数帯域を用いて通信を行うとき、通信に用いる周波数帯域の組合せによって妨害波が発生する可能性がある場合には、妨害波が発生する可能性がない場合に比べて各使用状態のアンテナの放射パターンが異なるように前記アンテナ切替え装置を制御する制御部とを備える、携帯端末装置。
  2. 前記制御部は、2以上の周波数帯域を用いて通信を行うとき妨害波が発生する可能性がある場合には、妨害波が発生する可能性がない場合に比べて使用状態にするアンテナの組合せが異なるように前記アンテナ切替え装置を制御する、請求項1に記載の携帯端末装置。
  3. 前記携帯端末装置は、2以上の周波数帯域を用いて通信を行なうとき妨害波が発生する可能性がある場合に、各周波数帯域の受信帯域に妨害波が発生しているか否かを検出する妨害検出回路をさらに備え、
    前記制御部は、前記妨害検出回路によって妨害波の発生が検出されなかった場合には、妨害波が発生する可能性がない場合と比べて各使用状態のアンテナの放射パターンが異ならないように前記アンテナ切替え装置を制御する、請求項1に記載の携帯端末装置。
  4. 前記複数のアンテナと接続され、前記制御部の制御に従って前記複数のアンテナの整合状態を変化可能なアンテナ整合調整部をさらに備え、
    前記制御部は、使用状態のアンテナから送受信する信号の周波数帯域に応じて、前記使用状態のアンテナの整合状態を前記アンテナ整合調整部によって調整する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の携帯端末装置。
  5. 使用状態のアンテナに供給するための送信信号を生成する信号生成部と、
    前記制御部の制御に従って前記信号生成部で生成された送信信号を許容範囲内で減衰させ、減衰後の送信信号を前記使用状態のアンテナに供給する減衰器とをさらに備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載の携帯端末装置。
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