JP2015041791A - 携帯端末装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の通信方式/バンドを同時に使用する場合に、バンドの組み合わせによって生じ得る受信信号の品質劣化を極力抑制する。【解決手段】携帯端末装置100は、第1〜第3のアンテナを含む。第3のアンテナANT3は、第1および第2のアンテナANT1,ANT2の各々に対するアイソレーションが、第1および第2のアンテナ間のアイソレーションに比べて良好である。制御部21は、複数の周波数帯域を個別に通信に使用する場合には、通信に使用する周波数帯域に応じて第1および第2のアンテナの一方を使用状態にし、複数の周波数帯域のうちいずれか2個の周波数帯域を同時に通信に使用する場合には、通信に使用する2個の周波数帯域の組み合わせに応じて、第1および第2のアンテナが使用状態になる場合と、第1および第2のアンテナの一方と第3のアンテナとが使用状態になる場合とに切り替える。【選択図】図1

Description

この発明は、複数のアンテナを備えた携帯端末装置に関する。
複数のアンテナを備えた携帯通信端末では、通話中およびデータ通信中(以下、通話およびデータ通信を総称して通信と称する)の受信信号の品質劣化を極力低減するために通信に用いられるアンテナが切り替えられる場合がある。たとえば、特開2012−105124号公報(特許文献1)に記載された技術では、本来の無線機能用のアンテナでの電界強度が閾値より小さく、他の無線機能用のアンテナでの電界強度が閾値より大きい場合、あるいは複数のアンテナでの合計電界強度が大きい場合に、アンテナの切替えが実行される。
特開2012−105124号公報
近年、SV−LTE(Simultaneous voice and LTE(登録商標))またはキャリアアグリゲーションなど、複数の通信方式または複数のバンド(周波数帯域)を同時に使用するシステムの運用が開始されている。この場合、バンドの組み合わせによっては、一方の送信波の高調波が他方の受信波の妨害波となったり、複数の送信波の相互変調波がいずれかの受信波の妨害波となったりすることがあり得る。しかしながら、前述の特許文献には、電界強度に応じて通信に用いるアンテナを切り替えることしか記載されておらず、上記の問題に十分に対応できる技術は開示されていない。
この発明の目的は、複数の通信方式/バンドを同時に使用する場合に、バンドの組み合わせによって生じ得る受信信号の品質劣化を極力抑制することが可能な携帯端末装置を提供することである。
一実施の形態の携帯端末装置は、第1〜第3のアンテナと、アンテナ切替え装置と、制御部とを含む。第3のアンテナは、第1および第2のアンテナの各々に対するアイソレーションが、第1および第2のアンテナ間のアイソレーションに比べて良好である。アンテナ切替え装置は、第1〜第3のアンテナの各々を使用状態または非使用状態に切替える。制御部は、複数の周波数帯域の各々を個別に通信に使用する場合には、通信に使用する周波数帯域に応じて第1および第2のアンテナの一方が使用状態になり、複数の周波数帯域のうちいずれか2個の周波数帯域を同時に通信に使用する場合には、通信に使用する2個の周波数帯域の組み合わせに応じて、第1および第2のアンテナが使用状態になる場合と、第1および第2のアンテナの一方と第3のアンテナとが使用状態になる場合とが切り替わるように、アンテナ切替え装置を制御する。
上記の実施の形態によれば、複数の通信方式/バンドを同時に使用する場合に、バンドの組み合わせによって生じ得る受信信号の品質劣化を極力抑制することができる。
実施の形態1による携帯端末装置100の構成を概略的に示すブロック図である。 図1のアンテナANT1〜ANT3の配置を示す平面図である。 図1の制御部30によるアンテナ切替え動作を示すフローチャートである。 単一の通信方式で単一のバンドを使用する場合において、アンテナ切替えテーブルの一例を示す図である。 SV−LTEによって2つのバンドを同時使用する場合おいて、アンテナ切替えテーブルの一例を示す図である。 LTE(登録商標)のバンド13とCDMA2000(登録商標)のバンドクラス0のサブクラス1とを使用する場合に生じる妨害波について説明するための図である。 キャリアアグリゲーションによって2つのバンドを同時使用する場合において、アンテナ切替えテーブルの一例を示す図である。 LTE(登録商標)のバンド4とバンド17とを両方を使用する場合に生じる妨害波について説明するための図である。 実施の形態2による携帯端末装置101の構成を概略的に示すブロック図である。 図9の制御部30によるアンテナ切替え動作を示すフローチャートである。 実施の形態3による携帯端末装置102の構成を概略的に示すブロック図である。 図11の可変整合回路41の一例を示す回路図である。 図11のメモリ31に記憶されるアンテナ整合テーブル33の一例を示す図である。 図11の制御部30によるアンテナ切替え動作を示すフローチャートである。 単一の通信方式で単一のバンドを使用する場合のアンテナ切替えテーブルの一例を示す図である(実施の形態4の場合)。 アンテナ整合テーブルの一例を示す図である(実施の形態4の場合)。
以下、各実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して、その説明を繰返さない場合がある。
<実施の形態1>
[携帯端末装置の全体構成]
図1は、実施の形態1による携帯端末装置100の構成を概略的に示すブロック図である。図1を参照して、携帯端末装置100は、トランシーバ11,21と、電力増幅器(PA:Power Amplifier)12,22と、デュプレクサ13,23と、アンテナ切替え装置20と、アンテナANT1〜ANT3と、制御部30と、メモリ31とを含む。
トランシーバ11,21は、制御部30から受けた送信ベースバンド信号を無線周波数帯の信号にアップコンバートする。トランシーバ11,21によってアップコンバートされた信号が電力増幅器12,22によってそれぞれ増幅されることによって送信信号Tx(1),Tx(2)が生成される。トランシーバ11,21は、さらに、アンテナANT1〜ANT3を介して受信した受信信号Rx(1),Rx(2)をそれぞれダウンコンバートすることによって受信ベースバンド信号を生成する。この明細書では、トランシーバ11,21を総称して信号生成部10と称する場合がある。
デュプレクサ13,23は、送信信号Txと受信信号Rxとで1つのアンテナを共用するために用いられる部品である。デュプレクサ13,23の各々には、送信信号Txを通過させ、受信信号Rxを遮断するフィルタと、受信信号Rxを通過させ、送信信号Txを遮断するフィルタとが設けられている。
アンテナ切替え装置20は、制御部30の指令に従って、デュプレクサ13,23のアンテナ側のノードとアンテナANT1〜ANT3の各給電点との間の接続を切り替えるスイッチ群である。アンテナANT1〜ANT3の各々は、デュプレクサ13,23のアンテナ側のノードのいずれかに接続されることによって使用状態になる。
制御部30は、携帯端末装置100全体の動作を制御する中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)とモデムとを含む。モデムは、基地局と通信する際に用いられる信号形式に、デジタル信号を変調することによって送信ベースバンド信号を生成する。モデムは、さらに、トランシーバで生成された受信ベースバンド信号を復調する。
CPUは、通信に使用する通信方式/バンドで動作可能なようにトランシーバ11,21の局所発振器の周波数などを設定する。さらに、CPUは、アンテナ切替え装置20を制御信号によって制御することによって、通信に使用する通信方式/バンドに応じて各アンテナを使用状態または非使用状態に設定する。
携帯端末装置100は、設定された周波数帯域(バンド)で基地局と通信を行い、基地局から当該周波数帯域内で使用するチャネルを指定される。基地局から使用するチャネルを指定された後は、CPUは、そのチャネルを利用して通信を行うようにトランシーバ11,21を制御する。
メモリ31は、プログラム、送受信データ、およびアプリケーション用のデータ等を含む。後述する図4、図5および図7に示されるアンテナ切替えテーブル32もこのメモリ31内に記憶される。
[アンテナの配置]
図2は、図1のアンテナANT1〜ANT3の配置を示す平面図である。図2を参照して、各アンテナANT1〜ANT3は、携帯端末装置100の筺体50の内部または表面上に設けられる。
この実施の形態の場合、アンテナANT1は700および800MHzの周波数帯で最適な特性(放射効率が高く、リターンロスが小さい特性)が得られるように設計されている。アンテナANT2は、1700/2100MHzの周波数帯で最適な特性が得られるように設計されている。アンテナANT3は、700/800/1700/2100MHzのいずれの周波数帯でも使用可能なように、すなわち、複数の共振周波数を有し及び/又は広帯域に設計されているが、このために各周波数帯での特性(放射効率およびリターンロス)はアンテナANT1,ANT2に比べて劣る。
一般に、アンテナ間の距離が短くなるにつれてアンテナ相互のアイソレーションが悪化する。図2の場合には、アンテナANT1,ANT2から離れた位置にアンテナANT3が設けられている。このため、アンテナANT1,ANT2の各々に対するアンテナANT3のアイソレーションは、アンテナANT1,ANT2間のアイソレーションに比べて良好である。
2つのバンドを使用して通信する場合には、使用するバンドに応じてアンテナANT1〜ANT3のうちのいずれか2つが選択される。ここで、2つのバンドを使用する場合には、一方のバンドの送信波の高調波が他方のバンドの受信波の妨害波となったり、双方のバンドの送信波の相互変調波が一方または両方のバンドの受信波の妨害波となったりする場合があることに注意する必要がある。したがって、アンテナ特性だけを考慮するとアンテナANT1,ANT2を利用したほうがよい場合でも、妨害波まで考慮した場合には、アンテナANT1,ANT2の一方に代えて、アンテナANT3が使用したほうがよい場合がある。以下、アンテナ切替え動作の詳細について説明する。
[アンテナ切替え動作について]
図3は、図1の制御部30によるアンテナ切替え動作を示すフローチャートである。図1、図3を参照して、CPUは、基地局との通信中に(ステップS100でNO)、通信に使用する通信規格/バンドに応じて使用するアンテナを選択する(ステップS110,S115)。具体的にどのアンテナを使用するかは、メモリ31内のアンテナ切替えテーブル32に記憶されている。CPUは、このテーブルを参照して使用するアンテナを選択し(ステップS110,S115)、選択結果を制御信号としてアンテナ切替え装置20に出力する。アンテナ切替え装置20は、CPUからの制御信号に従ってアンテナANT1〜ANT3とデュプレクサ13,23との接続を切替えることによって、各アンテナを使用状態または非使用状態に切替える(ステップS120)。
図4は、単一の通信方式で単一のバンドを使用する場合において、アンテナ切替えテーブルの一例を示す図である。単一の通信方式で単一のバンドを使用する場合には(図3のステップS105でNO)、使用するバンドに最も適した特性を有するアンテナが選択される(ステップS110)。
本実施の形態の場合、図4に示すように、LTE(登録商標)のバンド4(周波数帯1700/2100MHz)ではアンテナANT2が用いられ、バンド13(周波数帯700MHz)ではアンテナANT1が用いられ、バンド17(周波数帯700MHz)ではアンテナANT1が用いられる。CDMA2000(登録商標)のバンドクラス0のサブクラス1(周波数帯800MHz)ではアンテナANT1が用いられる。なお、送信信号Txをアップリンク(UL:Uplink)信号とも称し、受信信号Rxをダウンリンク(DL:Downlink)信号とも称する。
図5は、SV−LTEによって2つのバンドを同時使用する場合おいて、アンテナ切替えテーブルの一例を示す図である。図5のテーブルは、SV−LTEによってデータ通信および音声通信の両方を行う場合に(図3のステップS105でYES)、CPUによって参照される(ステップS115)。
一般に、LTE(登録商標)(Long Term Evolution)では音声をやり取りするための回線交換の仕組みは定義されていない。このため、LTE(登録商標)を提供する事業者が音声サービスを提供する際の1つの方法として、SV−LTEと呼ぶ方法が用いられる。SV−LTEは、LTE(登録商標)のデータ通信とCDMA(Code Division Multiple Access)の音声通信とを同時に提供するものである。
図5を参照して、本実施の形態の場合には、LTE(登録商標)のバンド4とCDMA2000(登録商標)のバンドクラス0のサブクラス1とを使用する場合には、妨害波が生じないのでアンテナANT1,ANT2が利用される。LTE(登録商標)のバンド13とCDMA2000(登録商標)のバンドクラス0のサブクラス1とを使用する場合には、次図6で説明するように妨害波が生じるのでアンテナANT1,ANT3が利用される。
図6は、LTE(登録商標)のバンド13とCDMA2000(登録商標)のバンドクラス0のサブクラス1とを使用する場合に生じる妨害波について説明するための図である。
図6を参照して、CDMA2000(登録商標)バンドクラス0のサブクラス1に含まれる送信信号Txの周波数をf1とし、LTE(登録商標)のバンド13に含まれる送信信号Txの周波数をf2とする。そうすると、3次相互変調歪み信号の周波数は、2×f1−f2、2×f2−f1で表される。
具体的な数値を当てはめると、バンドクラス0のサブクラス1に含まれる送信信号Tx(f1=824−849MHz)と、バンド13に含まれる送信信号Tx(f2=776−786MHz)とによって、2×f1−f2=862−922MHzの3次相互変調信号が生成される。この3次相互変調信号は、CDMA2000(登録商標)のバンドクラス0のサブクラス1に含まれる受信信号Rx(869−894MHz)と周波数が一致する妨害波となり得る。同様に、2×f2−f1=703−748MHzの3次相互変調信号も生成される。この3次相互変調信号は、LTE(登録商標)のバンド13の受信信号Rx(746−756MHz)と周波数が一致する妨害波になり得る。
上記のように、受信帯域が妨害波の影響を受け得るような通信方式またはバンドの組み合わせかどうかは、使用する送信帯域から推定できる。そこで、受信帯域が妨害を受け得るような通信方式またはバンドの組み合わせの場合には、最もアイソレーション特性が良くなるような複数のアンテナを使用するように、アンテナ切替えテーブルが作成されている。
図7は、キャリアアグリゲーションによって2つのバンドを同時使用する場合において、アンテナ切替えテーブルの一例を示す図である。図7のテーブルは、キャリアアグリゲーションによってデータ通信を行う場合に(図3のステップS105でYES)、CPUによって参照される(ステップS115)。
一般に、キャリアアグリゲーションとは、LTE−Advancedによって規定された通信方式で、複数のキャリアを同時に用いて通信を行うことで20MHzを超える広帯域通信を可能とするものである。キャリアグリゲーションとマルチアンテナ送信を用いることにより、最大下り1Gbit/s、上り500Mbit/sの伝送速度が実現される。
図7を参照して、本実施の形態の場合には、バンド4,13を同時に利用する場合には次図8で説明するように妨害波が生じないのでアンテナANT1,ANT2が利用される。バンド4,17を同時に利用する場合には妨害波が生じ得るのでアンテナANT1,ANT3が利用される。
図8は、LTE(登録商標)のバンド4とバンド17とを両方を使用する場合に生じる妨害波について説明するための図である。
図8を参照して、バンド17に含まれる送信信号Tx(704−716MHz)の2倍高調波(2H)の周波数は1408−1432MHzとなり、3倍高調波(3H)の周波数は2112−2148MHzとなる。この3倍高調波の周波数は、バンド4の受信信号Rxの周波数(2110−2155MHz)と重なるため妨害波になり得る。そこで、バンド4,17を組み合わせる場合には、最もアイソレーション特性が良くなるアンテナANT1,ANT3を使用するように、アンテナ切替えテーブルが作成されている。
[まとめと効果]
上記のとおり、実施の形態1では、2個のバンドを利用して通信するときに、送信波の高調波または送信波の相互変調波等が受信波の妨害波となるために受信感度が著しく劣化する場合の解決策が示される。具体的には、受信特性が劣化し得るバンドの組み合わせの場合には、使用する2本のアンテナ間の距離ができるだけ大きくなるような最適なアンテナの組み合わせが選択される。これにより、アンテナ間のアイソレーションをできるだけ良くして妨害波による受信信号の品質低下を低減させる。なお、アンテナを単独で使用する場合には、使用するバンドに応じて最も特性の良いアンテナが選択される。
さらに、実施の形態1の携帯端末装置では、無線回路の実装面積を従来よりも削減できるというメリットがある。具体的に、従来の無線回路では、高調波および相互変調波等の妨害波の影響を抑制するために、たとえば、図1のデュプレクサ13,23の各々とアンテナ切替え装置20との間にノッチフィルタおよびローパスフィルタが設けられ、デュプレクサ13,23の各々と対応する電力増幅器12,22との間にアイソレータが設けられていた。本実施の形態の携帯端末装置の場合には、これらのローパスフィルタ、ノッチフィルタおよびアイソレータ等の部品を設ける必要がない。このため、無線回路の実装面積を従来よりも削減でき、さらに部品コストを低減することができる。
<実施の形態2>
図9は、実施の形態2による携帯端末装置101の構成を概略的に示すブロック図である。図9の携帯端末装置101は、デュプレクサ13,23の各々と対応の電力増幅器(PA)12,22との間に減衰器14,24がそれぞれ設けられている点で図1の携帯端末装置100と異なる。その他の点は図1の携帯端末装置100と同様であるので、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して説明を繰り返さない場合がある。
図9を参照して、減衰器14,24は、制御部30のCPUの制御に従って、対応の電力増幅器12,22から出力された送信信号Tx(1),Tx(2)の強度を規格で許容される下限までの範囲で減衰させる。これによって、2つのバンドを同時に利用する場合において、送信波の高調波または相互変調波等が受信波の妨害波となり得る場合でも、妨害波による受信信号の品質劣化をより一層低減することができる。
図10は、図9の制御部30によるアンテナ切替え動作を示すフローチャートである。図10のフローチャートは、ステップS120の後にステップS125が追加されている点で図3のフローチャートと異なる。ステップS125では、既に説明したように、減衰器14,24は、制御部30のCPUの制御に従って、対応の電力増幅器12,22から出力された送信信号Tx(1),Tx(2)の強度を規格で許容される下限までの範囲で減衰させる。
<実施の形態3>
[携帯端末装置の全体構成]
図11は、実施の形態3による携帯端末装置102の構成を概略的に示すブロック図である。図11を参照して、携帯端末装置102は、アンテナANT3に接続されたアンテナ特性調整部40をさらに含む点で図1の携帯端末装置100と異なる。アンテナ特性調整部40は、制御部30の制御に従ってアンテナANT3の共振周波数および整合状態を変化させるものである。
実施の形態1で説明したように、アンテナANT3は700/800/1700/2100MHzのいずれの周波数帯でも使用可能なように設計されている。このため、周波数特性は比較的広帯域に設計されており、アンテナ特性(放射効率、リターンロス)は最適なものとは言えない。実施の形態3の携帯端末装置102では、アンテナ切替え装置20によってアンテナANT3を使用状態にするときには、通信に使用される周波数帯域(バンド)/通信規格に応じてアンテナANT3の整合状態および共振周波数を変化させる。これによって、より良好なアンテナ特性が得られるようにする。
具体的に図11の場合、アンテナ特性調整部40は可変整合回路41を含む。可変整合回路41は、可変容量素子を含み、可変容量素子の容量値を変化させることによってアンテナANT3のインピーダンス整合を行うとともに、アンテナANT3の共振周波数を変化させることができる。制御部30は、アンテナANT3を使用状態にするとき、アンテナ特性調整部40に制御信号を出力することによって、送受信する信号の周波数帯域(バンド)/通信規格に応じて可変整合回路41の設定値を変更する。これによって、アンテナANT3の共振周波数および整合状態が最適になるように調整する。
ここで、送受信する信号の周波数帯域(バンド)/通信規格と可変整合回路41の可変容量素子の設定値との対応関係は、アンテナ整合テーブル33として予めメモリ31に記憶されている。制御部30は、アンテナ整合テーブル33を参照することによって可変整合回路41に含まれる可変容量素子の容量値を決定する。
図11のその他の点は図1と同様であるので、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。なお、図11において、アンテナ特性調整部40は、アンテナATN3の共振周波数および整合状態のいずれか一方のみ変化させるように構成されていてもよい。たとえば、アンテナANT3の共振周波数は所望の値になっているが、リターンロスが比較的大きい場合には、制御部30は、アンテナ特性調整部40によってアンテナATN3の整合状態を改善することによってリターンロスを低減させる。
[可変整合回路の構成例]
図12は、図11の可変整合回路41の一例を示す回路図である。図12を参照して、可変整合回路41は、インダクタ素子44,45と、可変容量素子46とを含む。インダクタ素子44,45のインダクタンス値をそれぞれL1(nH)、L2(nH)とし、可変容量素子46の容量値をC1(pF)とする。
図12に示す例では、インダクタ素子44は入出力ノード42と43との間に接続され、インダクタ素子45は入出力ノード42と接地ノードGNDとの間に接続され、可変容量素子46は入出力ノード43と接地ノードとの間に接続される。入出力ノード42,43の一方はアンテナANT3に接続される。入出力ノード42,43の他方はアンテナ切替え装置20に接続されることによって、アンテナANT3を使用状態にするときにデュプレクサ13,23の一方と接続される。
可変容量素子46として、たとえば、可変容量ダイオード(バリキャップまたはバラクタとも称する)を用いることができる。もしくは、スイッチによって並列に接続されるコンデンサの個数を切り替えることによって容量値を変化させるタイプの可変容量素子を用いることもできるし、MEMS(Micro Electro Mechanical System)を利用してコンデンサの電極間距離を変化させるタイプの可変容量素子を用いることもできる。
なお、図12の構成と異なり、容量素子は一定の容量値を有し、インダクタ素子のインダクタンスが可変となるようにしてもよいし、容量素子の容量値およびインダクタ素子のインダクタンスの両方を可変としてもよい。
[アンテナ整合テーブルの例]
図13は、図11のメモリ31に記憶されるアンテナ整合テーブル33の一例を示す図である。図13に示すように、アンテナANT3で使用される通信規格/バンドに応じて図12の可変容量素子46の容量値C1(pF)の設定値が定められている。インダクタ素子44,45のインダクタンス値L1,L2(nH)は固定値である。
[アンテナ切替え動作の具体例]
図14は、図11の制御部30によるアンテナ切替え動作を示すフローチャートである。
図11、図14を参照して、図14のフローチャートは、ステップS120の後にステップS130がさらに設けられている点で図3のフローチャートと異なる。実施の形態3の場合、アンテナ切替え装置20の接続切替え(ステップS120)によってアンテナANT3を使用状態にするときには、制御部30は、メモリ31に記憶されているアンテナ整合テーブル33に従って可変整合回路41の設定値を変更する(ステップS130)。具体的に、制御部30はアンテナ特性調整部40に制御信号を出力し、この制御信号に従って可変整合回路41の設定値が変更されることによって、アンテナANT3の共振周波数および整合状態が調整される。
たとえば、SV−LTEによってLTE(登録商標)のバンド13とCDMA2000(登録商標)のバンドクラス0のサブクラス1とを同時使用する場合には、制御部30は、図5に示すアンテナ切替えテーブルに従って、CDMA2000(登録商標)の通信用としてアンテナANT3を選択する。さらに、制御部30は、図13に示すアンテナ整合テーブルに従って、可変容量素子の容量値C1をA3(pF)に設定する。
キャリアアグリゲーションによってLTE(登録商標)のバンド4とバンド17とを同時使用する場合には、制御部30は、図7に示すアンテナ切替えテーブルに従って、バンド4の通信用としてアンテナANT3を選択する。さらに、制御部30は、図13に示すアンテナ整合テーブルに従って、可変容量素子の容量値C1をA1(pF)に設定する。
[まとめと効果]
上記のとおり、実施の形態3による携帯端末装置102は、実施の形態1の携帯端末装置100の構成に加えてアンテナ特性調整部40をさらに含む。したがって、携帯端末装置102は実施の形態1で説明した効果を奏するとともに、さらに、SV−LTEまたはキャリアアグリゲーションのためにアンテナANT3を使用する場合に、アンテナANT3の特性を向上させることができる。
<実施の形態4>
実施の形態4は、実施の形態3を変形させたものであり、アンテナANT3の設計が異なる。実施の形態4では、アンテナANT3はLTE(登録商標)のバンド11用に設計されたものである。
図15は、単一の通信方式で単一のバンドを使用する場合のアンテナ切替えテーブルの一例を示す図である(実施の形態4の場合)。図15のアンテナ切替えテーブルでは、図4のアンテナ切替えテーブルに比べてLTE(登録商標)のバンド11の場合が追加されている。バンド11によって通信する場合には、アンテナANT3が通信用として選択される。
一方、SV−LTEまたはキャリアアグリゲーションのためにアンテナANT3をLTE(登録商標)のバンド11以外の通信方式/バンドの通信用に使用する場合には、アンテナ特性調整部40によって共振周波数をシフトさせる。これによって、通信で用いるバンドにおいてアンテナANT3を使用可能にする。この場合、実施の形態3の場合と同様に、制御部30は、図11のメモリ31に記憶されたアンテナ整合テーブル33に従って、アンテナ特性調整部40の可変整合回路41の設定値を変更する。
図16は、アンテナ整合テーブルの一例を示す図である(実施の形態4の場合)。以下、図11、図15、および図16を参照して、アンテナ整合テーブルを用いた可変整合回路41の制御例について説明する。
LTE(登録商標)のバンド11のみを用いて通信を行う場合には、制御部30は、図15に示すアンテナ切替えテーブルに従ってアンテナANT3を選択する。さらに、制御部30は、図16に示すアンテナ整合テーブルに従って、可変容量素子の容量値C1をA0(pF)に設定する。
SV−LTEによってLTE(登録商標)のバンド13とCDMA2000(登録商標)のバンドクラス0のサブクラス1とを同時使用する場合には、制御部30は、図5に示すアンテナ切替えテーブルに従って、CDMA2000(登録商標)の通信用としてアンテナANT3を選択する。さらに、制御部30は、図16に示すアンテナ整合テーブルに従って、可変容量素子の容量値C1をA3(pF)に設定する。
キャリアアグリゲーションによってLTE(登録商標)のバンド4とバンド17とを同時使用する場合には、制御部30は、図7に示すアンテナ切替えテーブルに従って、バンド4の通信用としてアンテナANT3を選択する。さらに、制御部30は、図16に示すアンテナ整合テーブルに従って、可変容量素子の容量値C1をA1(pF)に設定する。
<変形例>
図1、図9、および図11では、トランシーバ、電力増幅器、およびデュプレクサの組み合わせが2セット示されているが、3セット以上設けられていてもよい。このセット数に応じてアンテナの数も増大する。アンテナ切替えテーブルによって使用アンテナを設定することにより、携帯端末装置に内蔵されているアンテナ個数によらず、アンテナを適切に選択することができる。
実施の形態3,4の携帯端末装置は、実施の形態2の携帯端末装置と組み合わせることができる。この場合、図11において、デュプレクサ13と電力増幅器12との間に図9の減衰器14が設けられ、デュプレクサ23と電力増幅器22との間に図9の減衰器24が設けられる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものでないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 信号生成部、11,21 トランシーバ、12,22 電力増幅器(PA)、13,23 デュプレクサ、14,24 減衰器、20 アンテナ切替え装置、30 制御部(CPU/モデム)、31 メモリ、32 アンテナ切替えテーブル、33 アンテナ整合テーブル、40 アンテナ特性調整部、41 可変整合回路、ANT1〜ANT3 アンテナ。

Claims (5)

  1. 第1および第2のアンテナと、
    前記第1および第2のアンテナの各々に対するアイソレーションが、前記第1および第2のアンテナ間のアイソレーションに比べて良好な第3のアンテナと、
    前記第1〜第3のアンテナの各々を使用状態または非使用状態に切替えるアンテナ切替え装置と、
    複数の周波数帯域の各々を個別に通信に使用する場合には、通信に使用する周波数帯域に応じて前記第1および第2のアンテナの一方が使用状態になり、前記複数の周波数帯域のうちいずれか2個の周波数帯域を同時に通信に使用する場合には、通信に使用する2個の周波数帯域の組み合わせに応じて、前記第1および第2のアンテナが使用状態になる場合と、前記第1および第2のアンテナの一方と前記第3のアンテナとが使用状態になる場合とが切り替わるように、前記アンテナ切替え装置を制御する制御部とを備える、携帯端末装置。
  2. 前記複数の周波数帯域のうちいずれか2個の周波数帯域を同時に通信に使用する場合において、一方の周波数帯域に含まれる送信信号の高調波の周波数が他方の周波数帯域に含まれる受信信号の周波数に一致する場合には、前記制御部は、前記第1および第2のアンテナの一方と前記第3のアンテナとが使用状態になるように前記アンテナ切替え装置を制御する、請求項1に記載の携帯端末装置。
  3. 前記複数の周波数帯域のうちいずれか2個の周波数帯域を同時に通信に使用する場合において、両方の周波数帯域にそれぞれ含まれる送信信号の3次相互変調歪みの周波数が、少なくとも一方の周波数帯域に含まれる受信信号の周波数に一致する場合には、前記制御部は、前記第1および第2のアンテナの一方と前記第3のアンテナとが使用状態になるように前記アンテナ切替え装置を制御する、請求項1または2に記載の携帯端末装置。
  4. 使用状態のアンテナに供給するための送信信号を生成する信号生成部と、
    前記制御部の制御に従って前記信号生成部で生成された送信信号を許容範囲内で減衰させ、減衰後の送信信号を使用状態のアンテナに供給する減衰器とをさらに備える、請求項1〜3のいずれか1項に記載の携帯端末装置。
  5. 前記第3のアンテナと接続され、前記制御部の制御に従って前記第3のアンテナの共振周波数および整合状態の少なくとも一方を変化させるアンテナ特性調整部をさらに備え、
    前記制御部は、前記アンテナ切替え装置によって前記第3のアンテナを使用状態にするとき、前記第3のアンテナを用いて送受信する信号の周波数帯域に応じて前記第3のアンテナの共振周波数および整合状態の少なくとも一方を前記アンテナ特性調整部によって変化させる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の携帯端末装置。
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