JP6255988B2 - 車両のアンダーカバー構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車体構造に関し、特に、車両の空気抵抗を小さくすると共に、エンジン等から放散される騒音を遮断する車両のアンダーカバー構造に関する。
車両においては、車体に突出部、窪み、隙間等があると、当該部を流れてくる気流に乱れが生じて、車両の走行抵抗が大きくなり、車両の走行燃費に影響を与えることが知られている。
車両に発生する気流の乱れは、車両の床下にも同様に発生する。
即ち、車両の床下には、エンジン、トランスミッション、排気管等の車両を運転するための諸機器が配置されており、これらの機器に直接走行風が当たると、走行抵抗が増大する。
また、車両にはエンジンから放散される騒音を遮蔽するため、平滑面を有したアンダーカバーを装着することにより、走行時の空気抵抗を低減できることが知られている。
ところが、エンジン、トランスミッション、排気管等は発熱するため熱を放散させて冷却する必要がある。
アンダーカバーを装着することで、これら諸機器に走行風が直接当たらないので、これら諸機器の冷却効率が低下する不具合が生じていた。
この不具合を改善するための技術として特許文献1が開示されている。
特許文献1によると、冷却風取入口から取入れられてエンジン等の被冷却機器を冷却する冷却風を排出する排出口が形成され、車体の下面部に配設される車両用アンダーカバーにおいて、排出口の車体前方に配設され、車体前方を頂点として車体後方に向かい徐々に拡開する導風路を有し、排出口に配設されて車体前部の下面部から車体下方に突出する排気管に対して、車両の走行風を導風路を介して排出口に導き、冷却風を車体後方に導くガイド部を備えた技術が開示されている。
このようにすることで、車体内に導入された冷却風が排出される排出口に対して、車体前方から徐々に拡開する車両用アンダーカバーに形成された導風路を介して走行風を導くことにより、路面方向に噴出される冷却風を車体後方に導くことができる。
その結果、排出口から排出される冷却風による空気抵抗を低減できると共に、排出口に配設された排気管を効果的に冷却することができる技術である。
特開2011−189770号公報
特許文献1によると、導風路を介して取入れた走行風で、ラジエータを通過した高い温度の気流を車体後方に流すことにより、車両の走行抵抗低減と排気管を冷却する技術である。
従って、ラジエータを通過した温度の高い気流は、温度が特別高い排気管の冷却には効果を得ることができるが、トランスミッション及び他の電子素子等を使用している諸機器に対しては十分な冷却効果を得られない不具合を有している。
本発明はかかる技術的課題に鑑み、車両の諸機器に外気を直接当て冷却することで、諸機器の耐久性向上および、走行空気抵抗を低減させて走行燃費の低減を図った車両のアンダーカバー構造の提供を目的とする。
本発明は、かかる課題を解決するため、車両の床下に、前輪より前方側のフロントアンダーカバーと、該フロントアンダーカバーに連続して後輪側へ延在するリヤアンダーカバーとが夫々配設された車両のアンダーカバー構造であって、
前記フロントアンダーカバーは、該フロントアンダーカバーの前端部に外気を取入れる第1外気取入口を有し、
前記リヤアンダーカバーは、該リヤアンダーカバーの前端部に設けられた第2外気取入口と、前記第2外気取入口から取入れた外気を車両上方へ向けて流す傾斜面部とを有していることを特徴とする車両のアンダーカバー構造を提供できる。
かかる発明によれば、ラジエータを通過した空気とは別の外気をリヤアンダーカバーの第2外気取入口から導入するようにしたので、アンダーカバー内の空気の滞留を防止すると共に、第2外気取入口から取入れた外気によって、アンダーカバー内の空気温度を下げることにより、エンジン装着部品およびトランスミッション等の冷却を促進させ、それらの部品の耐久性向上を図る効果が得られる。
更に、車両上方へ傾斜した傾斜面部を備えたことにより、第2外気取入口から取入れた外気は、傾斜面部に沿って上方へ流れるので、傾斜面部の後方に位置するトランスミッション及び電子素子等を使用している諸機器に対しての冷却を効果的に行うことができ、これらの耐久性向上効果が得られる。
また本発明において好ましくは、前記傾斜面部は、前記車両に搭載されたエンジンの車両前後方向後部に位置している前記車両のシャシフレームを構成するクロスメンバ部分の後方近傍に配置されているとよい。
このような構成にすることにより、エンジン後部に位置したクロスメンバ部分の後方近傍部分に傾斜面部を配置することで、第2外気取入口から取入れた外気が、トランスミッションに向けて流れるようになる。
従って、トランスミッション及び電子素子等を使用している諸機器に対しての冷却効果が更に向上し、これらトランスミッション及び電子素子等を使用している諸機器の耐久性向上効果が得られる。
また本発明において好ましくは、前記リヤアンダーカバーには、前記クロスメンバ側へ上方に突出して、前記クロスメンバの下面に取付けられる取付座を備え、前記クロスメンバの下面と前記リヤアンダーカバーとの間に隙間部を設けるようにするとよい。
このような構成にすることにより、リヤアンダーカバーとクロスメンバの下面との間に隙間部を設けたことにより、第2外気取入口から取入れた外気が、クロスメンバとリヤアンダーカバーとの取付部で堰きとめられることを防止でき、リヤアンダーカバー内の気流の流れが改善される。
また本発明において好ましくは、前記クロスメンバの車両前後方向前端部には、前記第2外気取入口から取入れた外気を、車両後方側へ導くガイドフィンが配設されているとよい。
このような構成にすることにより、クロスメンバの前端部に車両後方側へ導くガイドフィンを配設することで、第2外気取入口から取入れた外気のアンダーカバー内における流動抵抗が低減され、第2外気取入口から取入れた外気による冷却効果が向上する。
また本発明において好ましくは、前記リヤアンダーカバーは、前記傾斜面部の後端に連続して整流面部を備え、該整流面部は、前記エンジンの後方に配置されるトランスミッションの下方を覆うように配置されているとよい。
このような構成にすることにより、リヤアンダーカバー内を流れてくる気流は、フィンと傾斜面部によってトランスミッション側に導かれ、気流を整流面部によって整流することで、気流の流動抵抗を下げ、トランスミッション及び電子素子等を使用している諸機器の冷却効果を向上させることができる。
また本発明において好ましくは、前記フロントアンダーカバーは板金製であり、前記リヤアンダーカバーは樹脂製であるとよい。
このような構成にすることにより、SUVが不整地に入る際、又は不整地走行中に、フロントオーバハング部に障害物が衝突しても、フロントアンダーカバーを板金製にすることで、フロントアンダーカバーが車両側の諸機器を保護し、例え変形しても修正が容易である。
また、リヤアンダーカバーは、エンジン及びトランスミッションの騒音の遮断と、トランスミッション及び電子素子等に外気を導く機能を要求しており、樹脂製とすることで成型性に優れ、重量軽減の効果が得られる。
かかる発明によれば、車両の諸機器に外気を直接当て冷却することで、諸機器の耐久性向上および、走行空気抵抗を低減させて走行燃費向上を図った車両のアンダーカバー構造を提供することができる。
本発明の実施形態における車両の概略部分説明図を示す。 本発明の実施形態における車体下部の概略構成図を示す。 (A)は図2のA−A断面、(B)は図2のB−B断面図を示す。 本発明の実施形態における車体下面視図を示す。 図3のA矢視図を示す。 図3のB−B断面図を示す。 図3の斜視図を示す。 本発明の実施形態における整流面部の長さに対するCD値の低減効果を表す説明グラフ図を示す。
以下、本発明に係る実施形態について図面を用いて説明する。
但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、その相対配置などはとくに特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1は本発明が実施される車両1の部分説明図を示す。
本実施形態においては、前輪および後輪が駆動されるSUV(Sport Utility Vehicle;スポーツ用多目的車)を例にして説明する。
SUVは、不整地走行を行うため、ランプブレークオーバーアングルが車両要求仕様の一つとなっている。
ランプブレークオーバーアングルとは、車体12の最下面で且つ前輪13と後輪14との中間位置CPと、前輪13の接地点FPとを結んだ傾斜線FLと、中間位置CPと後輪14の接地点RPとを結んだ傾斜線RLとの交点における交差角度αを呼称している。
従って、該交差角度αが大きいことは、車体12の最下面と路面との距離(高さ)が大きく、凹凸の大きい路面においても、路面の凸部に車体12の一部を衝突させることが少なくなる。
車体12の最下部には、アンダーカバー10が装着されている。
アンダーカバー10は、フロントアンダーカバー2(以後、FRカバー2と略称する)と、該FRカバー2に連続してリヤアンダーカバー3(以後、RRカバー3と略称する)とで構成されている。
本実施形態の場合、FRカバー2は板金製であり、RRカバー3は樹脂の射出成型に形成されている。
FRカバー2は板金製とすることで、不整地突入時、及び不整地走行時に車両側装置品の保護を行うと共に、変形時の修正容易化を図っている。
RRカバー3は樹脂の射出成型にすることで、重量軽減と生産性向上を図っている。
尚、FRカバー2とRRカバー3とは、一体的に形成されていても、別体に形成されていてもよい。
図2は、実施形態における車体下部の概略構成図を示す。
車体12の前部は、エンジンフード11と、該エンジンフード11の前端部の下部に配設されたフロントバンパ15と、該フロントバンパ15の後端に連続して配設されたFRカバー2と、該FRカバー2に連続したRRカバー3とでエンジンルームERを形成している。
エンジンルームERには、エンジン(E/G)21と、該エンジン71の後方にトランスミッション(T/M)72が連結した状態で配設されている。
エンジン71の前面には、フロントバンパ15のバンパ開口部15a及び、FRカバー2に設けられた第1外気取入口である外気取入口2aとからエンジンルームERに取入れられた外気との熱交換によって、エンジン71を冷却した冷却水を冷却するラジエータ73が配設されている。
これら、FRカバー2およびRRカバー3によってエンジン71およびトランスミッション(T/M)72の下方を覆うことにより、エンジン71から放散される騒音を遮断して、該騒音の拡散を防止している。
図3は(A)は、図2のA−A断面、(B)は図2のB−B断面図を示す。
トランスミッション72は、車両の走行によって内部の潤滑油が高温になり、潤滑油自体の粘性、潤滑性能等が劣化すると共に、オイルシール等の樹脂部材の劣化を招くため、トランスミッション72全体を冷却する必要がある。
そのため、トランスミッション72の本体外周部には、複数の放熱フィン22a、22b、22c、22d・・・が配設されている。
図4は車体前部の下方視図、図5は図4のA矢視図、図6は図4のB−B断面図および、図7は図4の下方斜視図を示す。
図4に示すように、SUVの床下には、シャシフレーム5が配設されている。
シャシフレーム5は、車幅方向に間隔を有して且つ、車両前後方向に延在した左右一対のサイドフレーム51、52と、サイドフレーム51、52間に車両前後方向に間隔を有して配設された複数のクロスメンバとによって、梯子状に構成されている。
そして、シャシフレーム5には、該シャシフレーム5の先端部に配設されるフロントバンパ15と、エンジン71の前端部下方に配設される第1クロスメンバ55と、エンジン後端部下方位置に第2クロスメンバであるフロントサスペンションクロスメンバ56(以後、フロントサスクロス56と略称する)と、トランスミッション(T/M)72の下部に配設された第3クロスメンバ57、更に後方に図示省略のクロスメンバが複数配設されている。
第1クロスメンバ55は、エンジン71および、ラジエータ73等の重量がシャシフレーム5に作用する部分における補強部材となっている。
また、フロントサスクロス56は、フロントサスペンションのロアアーム61、62、エンジン71および、エンジン71に連結されたトランスミッション72の重量がシャシフレーム5に作用する部分における補強部材となっている。
第3クロスメンバ57は、トランスミッション72の重量がシャシフレーム5に作用する部分における補強部材となっている。
従って、フロントサスクロス56は、エンジン71の後端近傍に位置するようになる。
FRカバー2及びRRカバー3は、これらのフロントバンパ15及び各クロスメンバに取付けられている。
また、シャシフレーム5には、車体12を載置するための車体取付マウント58、59が設けられている。
図4及び図5に示すように、FRカバー2は、前端部がフロントバンパ15に締結され、後端部が第1クロスメンバ55に締結されている。
更に、FRカバー2の車幅方向は、左右のサイドフレーム51、52の下面まで広がって配設されている。
FRカバー2の前端部は、後方で且つ重力方向下方(車両上下方向下方)へ傾斜した第1傾斜面部21に格子状に開口された第1外気取入口2aが配設されている。
FRカバー2には、第1外気取入口2aの開口下部からラジエータ73の下部近傍に延在したガイド板2bが配設されている。(図2参照)
ガイド板2bは、外気取入口2aから取入れた外気がラジエータ73に導かれるようにラジエータ73とFRカバー2との間を遮蔽するために配設されている。
ガイド板2bは、外気のラジエータ73側への流通を多くして、冷却水と外気との熱交換効量を向上させるためである。
更に、FRカバー2は、第1傾斜面部21に連続して且つ、路面に沿って後方へ延在するガード面部22と、該ガード面部22に連続して重力方向上方(車両上下方向上方)へ向け傾斜角度β(外角)を有して傾斜したガイド面部23を有している。
ガイド面部23は、車両前方からの気流が、該ガイド面部23の路面側の面に沿って上方へ流れるように形成したものである。
また、ガード面部22は、車両が不整地走行の際に路面の突起から車両走行用機器類を保護するために設けられている。
SUVが不整地に入る際、又は不整地走行中に、フロントオーバハング部に障害物が衝突しても、フロントアンダーカバーを板金製にすることで、フロントアンダーカバーが車両側の諸機器を保護し、たとえ変形しても修正が容易である。
従って、FRカバー2は板金で形成されている。
FRカバー2に連続してRRカバー3が配設されている。
具体的には下方からFRカバー2、RRカバー3、第1クロスメンバ55の順に締結されており、路面の突起などによって損傷しRRカバー3がめくれることがないように締結されている。
RRカバー3は、前端部が第1クロスメンバ55に締結され、後端部はRRカバー3から第3クロスメンバ57側の上下方向上方側に突出して車幅方向に間隔を有した左右一対の第2取付座36、36を介して、第3クロスメンバ57に締結されている。
更に、RRカバー3の中間部は、第2クロスメンバであるフロントサスクロス56に、RRカバー3からフロントサスクロス56側の上下方向上方側に突出して車幅方向に間隔を有した取付座である左右一対の第1取付座35、35を介して、フロントサスクロス56の下面に締結されている。
図6に図4のB−B断面を示すように、RRカバー3とフロントサスクロス56との隙間D1(第1取付座による隙間)が設けられている。
また同様に、RRカバー3と第3クロスメンバ57と隙間D2(第2取付座による隙間)が設けられている。(図示せず)
図4及び図5に示すように、RRカバー3は、基準面部31、該基準面部31に連続して車体側(重力方向上方)に傾斜した傾斜面部である第2傾斜面部32及び、該第2傾斜面部32に連続して基準面部31と略平行に配置された整流面部33を備えている。
基準面部31は、車両1の前後方向位置が左右のフロントサスペンションロアアーム61、62の中間部で且つ、車幅方向は左右のサイドフレーム51、52の下面を覆うように配設されている。
基準面部31の前側端部には、ガイド面部23によって重力方向上方にガイドされた気流をRRカバー3内(車体側)に導入する複数の第2外気取入口31aが設けられている。
第2外気取入口31aが設けられている面311は、前方から後方へ且つ、下方へ向けて傾斜角度γ(外角)を有して形成されている。
このようにすることで、ガイド面部23の路面側の面に沿って流れてきた気流(走行風)は、効率よく第2外気取入口31aからRRカバー3内に導入される。
本実施形態では、第2外気取入口31aが設けられている面311に角度を設けたが、車両の構造、使用形態によっては、γ=0度でもよい。
基準面部31は、エンジン71の下部を覆うと共に、RRカバー3の重力方向を説明する際の基準となる。
そして、基準面部31の後部には、左右一対の第1取付座35によって、RRカバー3とフロントサスクロス56との隙間部である隙間D1(図6参照)が形成されている。
また、フロントサスクロス56の前端部には、上下方向断面が略三角形状を成し、先端部が車両前方に位置したガイドフィン56a(図2参照)が配設されている。
ガイドフィン56aは、RRカバー3の車幅方向略全幅に相当する範囲に亘って配設されている。
ガイドフィン56aは、第2外気取入口31aから取入れた走行風がフロントサスクロス56によって、流れを阻害されないように、隙間D1側とフロントサスクロス56の上面側とに分流させて、気流の流れを増速させている。
増速された気流(走行風)は、第2傾斜面部32に沿ってトランスミッション72側に流れるようになっている。
走行風は、図3(A)および(B)に示すように、トランスミッション72の本体外周部に配設された複数の放熱フィン22a、22b、22c、22d・・・と熱交換してトランスミッション72および、他の機器類を冷却する。
既述の通り、フロントサスクロス56は、エンジン71の後部に位置するように配設されている。
基準面部31と第2傾斜面部32との接続部は、フロントサスクロス56の後部に位置し、第2傾斜面部32は、トランスミッション72方向に傾斜している。
従って、開口部31aから取入れた外気は、第2傾斜面部32の車体側面にガイドされてトランスミッション72方向に流れるようになる。
本実施形態において、第2傾斜面部32は、基準面部31の延長線と第2傾斜面部32とが成す角度θ(外角)で形成されている。
本実施形態においては、第2傾斜面部32の角度θは、目標CD値を得るための限界(最大)角度をθ=16°と判断した。
即ち、傾斜角度θ>16°になると、基準面部31の路面側を流れてきた気流は、第2傾斜面部32から剥離し、渦流を発生させた状態で流れるため、空気抵抗係数(CD値)が大きくなる。
また、角度θ<16°の場合には、第2傾斜面部32の車体側面を流れてきた気流は、第2傾斜面部32に沿って流れ、トランスミッション72側に向かって流れる。
従って、トランスミッション72及びその周辺機器類を効果的に冷却することができる。
更に、角度θ<10°にすると、第2傾斜面部32の車体側面を流れてきた気流は、トランスミッション72側に向かって流れる量が少なくなり、トランスミッション72の冷却効果が低下する。
一方、SUVの場合においては、基準面部31と略平行な整流面部33の地上高が低くなり、ランプブレークオーバーアングルα(図1参照)が小さくなる。
即ちホイールベース(WB)間における最低地上高が低くなり、不整地における走破性能が低下する。
従って、本実施形態では、車両1の不整地走破性能を確保するため、傾斜面角度θ(外角)は、10°≦θ≦16°の範囲が実用範囲として望ましいと判断した。
第2傾斜面部32の後端部に連続して整流面部33が配設されている。
整流面部33は、基準面部31に略平行で、且つ重力方向上方(車体側)へ高さHだけ移動した位置に配設されている。
更に、整流面部33は、ランプブレークオーバーアングルαを構成する傾斜線FL(CP−FP線)より重力方向上方に配設されている。
そして、整流面部33の後端部は第3クロスメンバ57側に突出した第2取付座36、36を介して締結されている。
従って、第3クロスメンバ57との間には、図示しない隙間D2が確保されている。
隙間D2は、開口部31aから流入した気流の一部が、第3クロスメンバ57の前端側で滞留しないようにして、RRカバー3内の気流の流れをよくするためである。
また、RRカバー3内の気流の流れをよくすることにより、トランスミッション72、車両側の諸機器を冷却する効果を有する。
RRカバー3には、基準面部31、第2傾斜面部32及び整流面部33に亘ると共に、車幅方向に複数のガイド溝部37、37(図6および図7参照)が配設されている。
複数のガイド溝部37、37は、RRカバー3の全体剛性の向上と、RRカバー3の表面を流れる気流の車幅方向への分流を抑制して、整流させることで気流の流れ抵抗を小さくする効果を有している。
図8は、傾斜面部及び整流面部を設けない直線的平面形状(従来技術;図1の太い破線)を基準にして、第2傾斜面部32の傾斜角度θ=16度を一定として、整流面部33の車両前後方向長さを変化させた場合(図1の太い実線)の車両空気抵抗係数(CD値)の減少量の変化を実験値に基づいて表したものである。
図8は、整流面部33の車両前後方向長さLを100mm〜560mmまで変化させた場合を示す。
実験結果によると、CD値は、従来技術に対して、整流面部33を有する全てのRRカバー3において下がったが、目標低下量が得られた範囲は、整流面部33の長さLが230〜560mmの範囲であることが判明した。
そのため、整流面部33の後端部の位置(整流面部33の長さ)がランプブレークオーバーアングルαを構成する傾斜線FLより上方に位置するように、整流面部33の長さLを調整することで、CD値を下げ、目標ランプブレークオーバーアングルαを確保することができる。
更に、整流面部33の後端部の位置を傾斜線FLより上方に位置させることで、リヤアンダーカバー3の破損を防止することができる。
尚、既述の通り、第2傾斜面部32の傾斜角度θ=16°を一定として実施した理由は、第2傾斜面部32の路面側の気流の剥離許容限界値付近である傾斜角度であり、該傾斜角度であれば、第2傾斜面部32の車体側の気流(第2外気取入口からの気流)は、トランスミッション72方向へ効果的に向かうことが確認できた。
従って、第2傾斜面部32の路面側の気流の剥離許容限界値付近である傾斜角度θ=16°一定にして試験を実施した。
このようにすることで、ラジエータ73を通過した空気とは別の外気を、ガイド面部23によってRRカバー3の第2外気取入口31aに導くようにしたので、RRカバー3内の空気の滞留を防止すると共に、第2外気取入口31aからの外気によって、アンダーカバー10内の空気の温度を下げることにより、当該部に配設されている車両走行用諸部品の冷却を促進させ、それらの部品の耐久性向上を図る効果が得られる。
更に、エンジン後部と対向する位置で、重力方向上方へ傾斜した第2傾斜面部32を備えたことにより、第2外気取入口31aから取入れた外気は、第2傾斜面部32に沿って上方へ流れるので、特に、第2傾斜面部32の後方に位置するトランスミッション72及び付属機器類の冷却を効果的に行うことができ、トランスミッション72の耐久性向上効果が得られる。
また、フロントサスクロス56の後部と対向する位置で、基準面部31に対し重力方向上方に傾斜した第2傾斜面部32と、該第2傾斜面部32に沿って流れた気流を整流する整流面部33を有することで、トランスミッション72ランプブレークオーバーアングルαを大きくすることができると共に、CD値を下げることができ、車両1の不整地走破性能及び、走行燃費の向上が図れる。
更に、FRカバー2及び、RRカバー3によってエンジン71の下部を覆うことにより、エンジン71から放散される騒音を遮断することで、車両1の外部に騒音が拡散されるのを防止できる。
車両の不整地走破性能及び、車体の空気抵抗を小さくするSUV用のアンダーカバー構造に適用できる。
1 車両
2 FRカバー(フロントアンダーカバー)
2a 第1外気取入口
3 RRカバー(リヤアンダーカバー)
5 シャシフレーム
10 アンダーカバー
11 エンジンフード
12 車体
21 第1傾斜面部
22 ガード面部
23 ガイド面部
31 基準面部
31a 第2外気取入口
32 第2傾斜面部(傾斜面部)
33 整流面部
34 第2外気取入口
35 第1取付座(取付座)
36 第2取付座(取付座)
37 ガイド溝
51 サイドフレーム
52 サイドフレーム
55 第1クロスメンバ
56 フロントサスクロス(フロントサスペンションクロスメンバ)
56a ガイドフィン
57 第3クロスメンバ
71 エンジン
72 トランスミッション
D1 隙間(隙間部)

Claims (4)

  1. 車両の床下に、前輪より前方側のフロントアンダーカバーと、該フロントアンダーカバーに連続して後輪側へ延在するリヤアンダーカバーとが夫々配設された車両のアンダーカバー構造であって、
    前記フロントアンダーカバーは、該フロントアンダーカバーの前端部に外気を取入れる第1外気取入口を有し、
    前記リヤアンダーカバーは、該リヤアンダーカバーの前端部に設けられた第2外気取入口と、前記第2外気取入口から取入れた外気を車両上方へ向けて流す傾斜面部とを有し
    前記傾斜面部は、前記車両に搭載されたエンジンの車両前後方向後部に位置している前記車両のシャシフレームを構成するクロスメンバ部分の後方近傍に配置され、
    前記リヤアンダーカバーには、前記クロスメンバ側へ上方に突出して、前記クロスメンバの下面に取付けられる取付座を備え、前記クロスメンバの下面と前記リヤアンダーカバーとの間に隙間部を設けるようにしたことを特徴とする車両のアンダーカバー構造。
  2. 前記クロスメンバの車両前後方向前端部には、前記第2外気取入口から取入れた外気を、車両後方側へ導くガイドフィンが配設されていることを特徴とする請求項に記載の車両のアンダーカバー構造。
  3. 前記リヤアンダーカバーは、前記傾斜面部の後端に連続して整流面部を備え、該整流面部は、前記エンジンの後方に配置されるトランスミッションの下方を覆うように配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両のアンダーカバー構造。
  4. 前記フロントアンダーカバーは板金製であり、前記リヤアンダーカバーは樹脂製であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の車両のアンダーカバー構造。
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