JP2016055751A - 車両のアンダカバー構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】ラジエータを通過した空気を車体内から効率的に排出させる車両のアンダカバー構造を提供する。
【解決手段】車両1のエンジンルーム2の下部を覆い、フロントバンパ6の下部からエンジンルーム2内のラジエータ3よりも車両後方に延びたアンダカバー構造であって、車両1には、ラジエータ3の車両後方で車両下方に向けて開口し、エンジンルーム2と外部とを連通する開口部12が形成され、アンダカバー11は、車両上下方向に間隔をおいて配置された上板21と下板22とにより構成されるダクト部20を備え、ダクト部20の前端部に走行風を導入する導入口30が設けられるとともに、ダクト部20の後端部に開口部12の縁部で車両後方に向けて開口する排気口31が設けられ、ダクト部20内に導入口30から排気口31まで連通する空気通路が形成されている。
【選択図】図1
【解決手段】車両1のエンジンルーム2の下部を覆い、フロントバンパ6の下部からエンジンルーム2内のラジエータ3よりも車両後方に延びたアンダカバー構造であって、車両1には、ラジエータ3の車両後方で車両下方に向けて開口し、エンジンルーム2と外部とを連通する開口部12が形成され、アンダカバー11は、車両上下方向に間隔をおいて配置された上板21と下板22とにより構成されるダクト部20を備え、ダクト部20の前端部に走行風を導入する導入口30が設けられるとともに、ダクト部20の後端部に開口部12の縁部で車両後方に向けて開口する排気口31が設けられ、ダクト部20内に導入口30から排気口31まで連通する空気通路が形成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両の前部下面に設けられたアンダカバーの構造に関する。
乗用車等の車両の下部には、車両に搭載されたエンジン等の機器を保護するためにアンダカバーが設けられている。車両の前部にエンジンルームが設けられ、当該エンジンルームにラジエータやエンジン等の機器を搭載した車両においては、エンジンルームの下方に薄板状のフロントアンダカバーが設けられている。
また、フロントアンダカバーは、走行時に車両と地面との間を通過する空気を整流して、車両の空力係数を低下させる機能も有している。
また、フロントアンダカバーは、走行時に車両と地面との間を通過する空気を整流して、車両の空力係数を低下させる機能も有している。
更に、特許文献1には、エンジンの下方を覆う二重構造にしたフロントアンダカバーが提案されている。
しかしながら、エンジンルーム下部をフロントアンダカバーによって完全に覆ってしまうとラジエータを通過した空気がエンジンルーム内にこもり、ラジエータやエンジンの冷却性能が低下してしまう。特許文献1では、フロントアンダカバー内の空間を用いてエンジンルームから空気を排出するようにしているが、エンジンルームの前下部からフロントアンダカバー内の空間に空気を排出しているので、走行時に後方に移動するエンジンルーム内の空気をスムーズに排出することが困難である。
エンジンルームの後部に開口部が設けられていれば、エンジンルーム内の空気をある程度スムーズに排出できるが、特に走行中にラジエータを通過したエンジンルーム内の空気をより効率的に排出することが要求されている。
そこで、本発明の目的は、ラジエータを通過した空気を車体内から効率的に排出させる車両のアンダカバー構造を提供することにある。
そこで、本発明の目的は、ラジエータを通過した空気を車体内から効率的に排出させる車両のアンダカバー構造を提供することにある。
請求項1の発明は、車体の下部を覆い、前記車体の前部から前記車体内に収納されたラジエータよりも車両後方に延びた車両のアンダカバー構造であって、前記車両には、前記ラジエータの車両後方で車両下方に向けて開口し前記ラジエータを収納した前記車体内の空間と外部とを連通する開口部が形成され、前記アンダカバーは、車両上下方向に間隔をおいて配置された上板と下板とにより構成されるダクト部を備え、前記ダクト部の前端部に走行風を導入する導入口が設けられるとともに、前記ダクト部の後端部に前記開口部の縁部で車両後方に向けて開口する排気口が設けられ、前記ダクト部内に前記導入口から前記排気口まで連通する空気通路が形成されていることを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1において、前記排気口の開口面積は、前記導入口の開口面積より小さいことを特徴とする。
また、請求項3の発明は、前記下板は、前記導入口から前記排気口に向かって車両下方に傾斜していることを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項1から3のいずれか1項において、前記下板は前記上板より車両後方に伸びていることを特徴とする。
また、請求項3の発明は、前記下板は、前記導入口から前記排気口に向かって車両下方に傾斜していることを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項1から3のいずれか1項において、前記下板は前記上板より車両後方に伸びていることを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項1から4のいずれか1項において、前記上板及び前記下板とは、互いに車両上下方向に一定の間隔を持って緩やかに屈曲していることを特徴とする。
また、請求項6の発明は、請求項1から5のいずれか1項において、前記ダクト部の前端部は、前記車両のフロントバンパの下部に固定され、前記フロントバンパの車両下方に前記導入口が配置されることを特徴とする。
また、請求項6の発明は、請求項1から5のいずれか1項において、前記ダクト部の前端部は、前記車両のフロントバンパの下部に固定され、前記フロントバンパの車両下方に前記導入口が配置されることを特徴とする。
また、請求項7の発明は、請求項1から6のいずれか1項において、前記上板または前記下板の少なくとも何れか一方を他方に向かって円形に突出して前記上板と前記下板とを連結する連結部を備えたことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、車両走行時にダクト部の導入口に流入した走行風は、ダクト部内を通過して排気口から排出される。したがって、排気口の後方の開口部で周囲より流速の増加した領域が形成されて圧力が低下し、ベンチュリ効果により車体内から開口部に向けて空気が吸い出される。これにより、ラジエータを通過した空気の開口部からの排出が促進され、ラジエータにおける冷却効率を向上させることができる。
請求項2の発明によれば、ダクト部内に流入した走行風の流速を増速して排気口から排出される。これにより、ラジエータを通過した空気の開口部からの排出を更に促進させることができる。
請求項3の発明によれば、ダクト部内に侵入した水や小石等を車両停止時においても排気口から排出することができる。
請求項3の発明によれば、ダクト部内に侵入した水や小石等を車両停止時においても排気口から排出することができる。
請求項4の発明によれば、ダクト部内を通過して排気口から走行風が排出された際に、下板より車両上側に走行風が排出され、ダクト部の下方を通過する走行風の影響を受けにくくして、下板より車両上方で圧力が低下する領域を安定して形成することができる。
請求項5の発明によれば、上板及び下板は、互いに車両上下方向に一定の間隔を持って緩やかに屈曲しているので、ダクト部内を走行風が通過する際に、圧損を抑制することができる。これにより、排気口から排出される空気の流速をより上昇させて、開口部において効率的に圧力を低下させ、ラジエータを通過した空気の開口部からの排出をより促進させることができる。
請求項5の発明によれば、上板及び下板は、互いに車両上下方向に一定の間隔を持って緩やかに屈曲しているので、ダクト部内を走行風が通過する際に、圧損を抑制することができる。これにより、排気口から排出される空気の流速をより上昇させて、開口部において効率的に圧力を低下させ、ラジエータを通過した空気の開口部からの排出をより促進させることができる。
請求項6の発明によれば、ダクト部の前端部は、車両のフロントバンパの下部に固定され、フロントバンパの車両下方に導入口が配置されるので、フロントバンパの下部に当たった空気をダクト部内に誘導することができ、ダクト部内の空気の流速を更に高めることができる。
請求項7の発明によれば、中間連結部によって上板及び下板を連結するので、ダクト部の剛性を高めることができる。更に、中間連結部では、上板または下板の少なくとも一方が円形に突出しているので、ダクト部内を通過する空気がこの中間連結部の突出した部位に当たっても円弧状の側面に沿って後方にスムーズに通過し、ダクト部内での圧損を抑制することができる。
請求項7の発明によれば、中間連結部によって上板及び下板を連結するので、ダクト部の剛性を高めることができる。更に、中間連結部では、上板または下板の少なくとも一方が円形に突出しているので、ダクト部内を通過する空気がこの中間連結部の突出した部位に当たっても円弧状の側面に沿って後方にスムーズに通過し、ダクト部内での圧損を抑制することができる。
以下、本発明を図面に示す一実施形態に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るアンダカバー構造を採用した車両1の前部の概略構造を示す断面図である。図2は、本実施形態の車両1の前部の下面図である。図3は、本実施形態のアンダカバー11の縦断面図である。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係るアンダカバー構造を採用した車両1は、車両1の前部にエンジンルーム2を備え、当該エンジンルーム2にエンジン3を搭載した自動車である。
図1は、本発明の一実施形態に係るアンダカバー構造を採用した車両1の前部の概略構造を示す断面図である。図2は、本実施形態の車両1の前部の下面図である。図3は、本実施形態のアンダカバー11の縦断面図である。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係るアンダカバー構造を採用した車両1は、車両1の前部にエンジンルーム2を備え、当該エンジンルーム2にエンジン3を搭載した自動車である。
エンジン3は、車両1の車両幅方向(左右方向)に間隔をおいて配置され車両前後方向に延びる1対のサイドフレーム4の間に図示しないエンジンマウントを介して搭載されている。
サイドフレーム4は、左右方向に間隔を有し、且つ、車両前後方向に延在した左右一対で構成され、車両前後方向に間隔を有して配設された複数のクロスメンバによって、梯子状に構成されている。またサイドフレーム4は、その前端部において車両左右方向に延びて配設されるフロントクロスメンバ5により連結されている。フロントクロスメンバ5の前部には、車両左右方向に延びるフロントバンパ6が固定されている。
サイドフレーム4は、左右方向に間隔を有し、且つ、車両前後方向に延在した左右一対で構成され、車両前後方向に間隔を有して配設された複数のクロスメンバによって、梯子状に構成されている。またサイドフレーム4は、その前端部において車両左右方向に延びて配設されるフロントクロスメンバ5により連結されている。フロントクロスメンバ5の前部には、車両左右方向に延びるフロントバンパ6が固定されている。
エンジンルーム2の下部には、フロントサスクロスメンバ7が設けられている。フロントサスクロスメンバ7は、車両左右方向に延び、左右後方端部において左右のサイドフレーム4に支持される。また、フロントサスクロスメンバ7は、その左右前部において、車両の前輪8の図示しないサスペンション装置を支持している。
車両1の前部の車体内の空間であるエンジンルーム2内のエンジン3の前方には、エンジン3の冷却水を冷却するラジエータ9が搭載されている。
車両1の前部の車体内の空間であるエンジンルーム2内のエンジン3の前方には、エンジン3の冷却水を冷却するラジエータ9が搭載されている。
車両1の前面には、フロントバンパ6の上部にグリル10が設けられており、走行風が当該グリル10を通過してラジエータ9に向かって導入される。
車両1の下部には車体の下部を覆うアンダカバー11が設けられている。アンダカバー11は、走行時に車体の下方を流れる空気を整流するためのもので、金属あるいは樹脂で形成された薄板状であって、車両前部からエンジンルーム2の下部を覆っている。
車両1の下部には車体の下部を覆うアンダカバー11が設けられている。アンダカバー11は、走行時に車体の下方を流れる空気を整流するためのもので、金属あるいは樹脂で形成された薄板状であって、車両前部からエンジンルーム2の下部を覆っている。
本実施形態のアンダカバー11は、ラジエータ9よりも車両後方に延び、車両1の車体の下面には、アンダカバー11と、アンダカバー11の後端部と車両前後方向で対向し、アンダカバーの後方に位置する部材であるフロントサスクロスメンバ7との間に、エンジンルーム2と車両外部とを連通する開口部12が形成されている。
更に、アンダカバー11には、ダクト部20が形成されている。ダクト部20は、上板21と下板22とを上下方向(車両上下方向)に数cmの間隔をおいて配置して構成されている。
更に、アンダカバー11には、ダクト部20が形成されている。ダクト部20は、上板21と下板22とを上下方向(車両上下方向)に数cmの間隔をおいて配置して構成されている。
ダクト部20は、車両前側がフロントバンパ6の下部で開口され、車両後側が開口部12の前側縁部で車両後方に向けて開口するように形成されている。そしてダクト部20の後端部後方に隣接して開口部12が設けられている。
図2に示すように、ダクト部20の上板21と下板22とは、左右側方が閉塞されるように、左右側部23で連結されている。ダクト部20の左右側部23は、車両後方に向かって左右間隔が狭くなるように配置されている。
図2に示すように、ダクト部20の上板21と下板22とは、左右側方が閉塞されるように、左右側部23で連結されている。ダクト部20の左右側部23は、車両後方に向かって左右間隔が狭くなるように配置されている。
また、上板21と下板22とは、その中央部で略等間隔をおいて数箇所配置された中間連結部24(連結部)において締結部材(ボルト25)によって上下方向で連結されている。
図3に示すように、ダクト部20の上板21及び下板22は、フロントバンパ6の下部から下方に傾斜して後方に延び、前後方向中間部から後方では緩やかに下方に傾斜して延びている。また、ダクト部20の上板21及び下板22は、いずれも上下方向に滑らかに屈曲している。
図3に示すように、ダクト部20の上板21及び下板22は、フロントバンパ6の下部から下方に傾斜して後方に延び、前後方向中間部から後方では緩やかに下方に傾斜して延びている。また、ダクト部20の上板21及び下板22は、いずれも上下方向に滑らかに屈曲している。
更に、ダクト部20の上板21と下板22との上下方向の間隔は、車両後側よりも前側が大きくなっており、車両後方に向かって徐々に小さくなるように設定されている。なお、上板21と下板22との上下方向の間隔は、部分的に略一定にしてもよい。
また、ダクト部20の後端部では、下板22が上板21よりも後方に延びている。
中間連結部24は、上板21が円形状に下方に突出して下板22と接するように構成されており、当該上板21と下板22との接触部においてボルト25及びナット26によって締結されている。なお、中間連結部24における上板21は下方に向かって直径が徐々に小さくなるように断面が先細の台形状に突出している。
また、ダクト部20の後端部では、下板22が上板21よりも後方に延びている。
中間連結部24は、上板21が円形状に下方に突出して下板22と接するように構成されており、当該上板21と下板22との接触部においてボルト25及びナット26によって締結されている。なお、中間連結部24における上板21は下方に向かって直径が徐々に小さくなるように断面が先細の台形状に突出している。
なお、ダクト部20の導入口30及び排気口31は、ダクト部20の左右方向全域に亘って開口してもよいが部分的に開口してもよい。例えば、導入口30及び排気口31を、上下方向に延びるスリット状に開口するようにしてもよい。このとき、排気口31の開口面積を導入口30の開口面積よりも小さく設定する。
以上のような構造により、本実施形態の車両1は、図1に示すように、車両前面のグリル10を通過した走行風は、ラジエータ9を通過してラジエータ9内の冷却水を冷却し、その後エンジン3の周囲を通過して、下部の開口部12から下方に抜ける。
以上のような構造により、本実施形態の車両1は、図1に示すように、車両前面のグリル10を通過した走行風は、ラジエータ9を通過してラジエータ9内の冷却水を冷却し、その後エンジン3の周囲を通過して、下部の開口部12から下方に抜ける。
更に、本実施形態では、車両1のフロントバンパ6の下部の導入口30からダクト部20内に走行風が導入され、ダクト部20内の導入口30から排気口31まで連通する空気通路を後方に移動して、ダクト部20の排気口31から開口部12に向かって排出される。
つまり、本実施形態においてグリル10からエンジンルーム内を通過した走行風とダクト部20内を通過した走行風は、異なる導入箇所から導入され開口部12から車両下方へ排出されることとなる。
つまり、本実施形態においてグリル10からエンジンルーム内を通過した走行風とダクト部20内を通過した走行風は、異なる導入箇所から導入され開口部12から車両下方へ排出されることとなる。
ここで、ダクト部20の上板21と下板22とは後方に向かって上下方向に間隔が狭くなるように設けられており、またダクト部20の左右側部23も左右方向に間隔が狭くなるように設定されており、走行風が通過するダクト部20内の流路面積が後方に向かって狭くなっている。そして、導入口30の開口面積をよりも排気口31の開口面積が小さく設定されているので、ダクト部20内を通過する走行風は増速されて開口部12の前側縁部の排気口31から後方に向かって排出される。これにより、ベンチュリ効果により、開口部12付近の領域Bで圧力が低下するので、エンジンルーム2内の空気を開口部12に向かって吸い出し、開口部12から排出されることを促進させることができる。
本実施形態では、ダクト部20内で走行風を増速させるので、RV車のように最低地上高の高い、即ちアンダカバー11と地面との間隔が比較的大きく、当該アンダカバー11と地面との間で走行風の流速が高まりにくい車両であっても、開口部12付近の圧力を十分に低下させ、エンジンルーム2内の空気の排出を促すことができる。これにより、エンジンルーム2内のエンジン3の冷却を促進させるとともに、ラジエータ9の冷却効率を向上させることができる。
また、ダクト部20は、全体に亘って、後方に向かって下方に傾斜している。特に、下板22が後方に向かって下方に傾斜しているので、ダクト部20内に水や小石等が入った場合に排気口31から容易に排出することができる。
また、ダクト部20の後端部において、上板21より下板22が後方に長く突出しているので、排気口31から排出された走行風は、下板22より上側に排出され、下板22より上側で負圧の領域を生成することができる。これにより、アンダカバー11の下側を通過する走行風による影響を抑えて、開口部12の上側で安定して負圧領域を生成することができ、エンジンルーム2内から効率的に空気を排出することができる。
また、ダクト部20の後端部において、上板21より下板22が後方に長く突出しているので、排気口31から排出された走行風は、下板22より上側に排出され、下板22より上側で負圧の領域を生成することができる。これにより、アンダカバー11の下側を通過する走行風による影響を抑えて、開口部12の上側で安定して負圧領域を生成することができ、エンジンルーム2内から効率的に空気を排出することができる。
また、ダクト部20の後端は、フロントサスクロスメンバ7より前側に設けられ、このダクト部20の後端部とフロントサスクロスメンバ7との間に開口部12が設けられるので、フロントサスクロスメンバ7と略同一の高さにダクト部20を配置することができ、ダクト部20を設置することにより車両1の最低地上高が低くなることを抑制することができる。
また、ダクト部20の前端部は、フロントバンパ6の下面に固定されている。つまり上板21の前端部がフロントバンパ6の下面後端に取り付けられているので、フロントに当たった空気の多くをエンジンルーム2内に流入させずにダクト部20内に誘導することができ、ダクト部20内の空気の流速を更に高めることができる。更に、ダクト部20は、フロントバンパ6の下面から後方に向かって下方に斜めに延びているので、ダクト部20を設置することにより車両1のアプローチアングルが小さくなることを抑制することができる。
また、ダクト部20の上板21及び下板22は、滑らかに屈曲しており、その上下間隔も略一定にあるいは少しずつ減少するように設定されているので、ダクト部20内の流路面積の急激な変化がないので、ダクト部20内での圧損が抑えられ、流速の効率的な上昇を図ることができる。
また、上板21と下板22とを左右側部23と数箇所の中間連結部24で連結しているので、ダクト部20の剛性を確保することができる。そして、中間連結部24では、上板21が円形に下方に突出しているので、ダクト部20内を通過する空気がこの中間連結部24の上板21の突出部に当たっても円弧状の側面に沿って後方にスムーズに通過し、ダクト部20内での圧損を抑制することができる。
また、上板21と下板22とを左右側部23と数箇所の中間連結部24で連結しているので、ダクト部20の剛性を確保することができる。そして、中間連結部24では、上板21が円形に下方に突出しているので、ダクト部20内を通過する空気がこの中間連結部24の上板21の突出部に当たっても円弧状の側面に沿って後方にスムーズに通過し、ダクト部20内での圧損を抑制することができる。
なお、本発明は、上述した一実施形態に限定されるものではない。例えば、ダクト部20の詳細な構造を各種変更してもよい。例えば図4に示すように、上板21と下板22との間に整流板35を設け、当該整流板35によって上板21と下板22とを連結して剛性を確保するとともに、ダクト部20の内部を後方に向かって左右方向にも狭くして、更に走行風を増速させるようにしてもよい。また、排気口31が導入口30より開口面積が小さければ、ダクト部20の左右側部23の左右方向の間隔、あるいは上板21と下板22の上下方向間隔を車両前後方向で一定にしてもよい。またこのとき、中間連結部24を後方に向かって左右方向にも狭くなる導入口30から排気口31に亘る空気流路上に設けず、整流板に囲まれる範囲に設けることが空気流路内の流速や空気抵抗の面で望ましい。
なお、中間連結部24については、下板22を上側に突出して連結してもよいし、円形以外の形状で突出させて連結してもよい。あるいは、板状の部材等で上板21と下板22とを連結してもよい。中間連結部24の個数や配置についても適宜設定すればよいし、中間連結部24をなくしてもよい。
また、上記実施形態では、アンダカバー11がエンジンルーム2の後部まで車両後方に延び、エンジン3よりも車両後方に開口部12が位置し、ダクト部20の後端部が開口部12まで延びていることで、ダクト部20を通過した走行風によってエンジン3の周囲を通過した空気の排出を促進させるが、ダクト部20の後端部を少なくともラジエータ9の後方まで延ばせばよい。これにより、ラジエータ9を通過した空気の排出を促進させることができ、ラジエータ9での冷却効率を向上させることができる。
また、上記実施形態では、アンダカバー11がエンジンルーム2の後部まで車両後方に延び、エンジン3よりも車両後方に開口部12が位置し、ダクト部20の後端部が開口部12まで延びていることで、ダクト部20を通過した走行風によってエンジン3の周囲を通過した空気の排出を促進させるが、ダクト部20の後端部を少なくともラジエータ9の後方まで延ばせばよい。これにより、ラジエータ9を通過した空気の排出を促進させることができ、ラジエータ9での冷却効率を向上させることができる。
また、上記実施形態では、アンダカバー11とフロントサスクロスメンバ7との間に開口部12が設けられているが、アンダカバー11の車両後方にフロントサスクロスメンバ以外の骨格部材やその他の構成部材が配置されており、当該部材とアンダカバー11との間に開口部12が設けられている車両の場合でも本発明を適用できる。例えば、上記実施形態とは異なり、アンダカバー11がフロントサスクロスメンバ7の下方を覆う、またはフロントサスクロスメンバ7よりも更に後方まで延びるような形状であっても、アンダカバー11の一部分に設けられたダクト部20の後端部後方にてアンダカバー11に開口部12を開けるようにしてもよい。
また、上記実施形態の車両1は、サイドフレーム4等のフレームを有するフレーム車であるが、その他のモノコックボディ車などでも本発明を適用できる。
本発明は、走行風によって冷却するラジエータを搭載し、当該ラジエータの下部を覆うアンダカバーを有する車両に広く適用することができる。
本発明は、走行風によって冷却するラジエータを搭載し、当該ラジエータの下部を覆うアンダカバーを有する車両に広く適用することができる。
1 車両
6 フロントバンパ
7 フロントサスクロスメンバ
9 ラジエータ
11 アンダカバー
12 開口部
20 ダクト部
21 上板
22 下板
24 中間連結部(連結部)
30 導入口
31 排気口
6 フロントバンパ
7 フロントサスクロスメンバ
9 ラジエータ
11 アンダカバー
12 開口部
20 ダクト部
21 上板
22 下板
24 中間連結部(連結部)
30 導入口
31 排気口
Claims (7)
- 車体の下部を覆い、前記車体の前部から前記車体内に収納されたラジエータよりも車両後方に延びた車両のアンダカバー構造であって、
前記車両には、前記ラジエータの車両後方で車両下方に向けて開口し前記ラジエータを収納した前記車体内の空間と外部とを連通する開口部が形成され、
前記アンダカバーは、車両上下方向に間隔をおいて配置された上板と下板とにより構成されるダクト部を備え、
前記ダクト部の前端部に走行風を導入する導入口が設けられるとともに、
前記ダクト部の後端部に前記開口部の縁部で車両後方に向けて開口する排気口が設けられ、
前記ダクト部内に前記導入口から前記排気口まで連通する空気通路が形成されていることを特徴とする車両のアンダカバー構造。 - 前記排気口の開口面積は、前記導入口の開口面積より小さいことを特徴とする請求項1に記載の車両のアンダカバー構造。
- 前記下板は、前記導入口から前記排気口に向かって車両下方に傾斜していることを特徴とする請求項1または2に記載の車両のアンダカバー構造。
- 前記下板は前記上板より車両後方に延びていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の車両のアンダカバー構造。
- 前記上板及び前記下板とは、互いに車両上下方向に一定の間隔を持って緩やかに屈曲していることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の車両のアンダカバー構造。
- 前記ダクト部の前端部は、前記車両のフロントバンパの下部に固定され、前記フロントバンパの車両下方に前記導入口が配置されることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の車両のアンダカバー構造。
- 前記上板または前記下板の少なくとも何れか一方を他方に向かって円形に突出して前記上板と前記下板とを連結する連結部を備えたことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の車両のアンダカバー構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014183399A JP2016055751A (ja) | 2014-09-09 | 2014-09-09 | 車両のアンダカバー構造 |
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JP2014183399A JP2016055751A (ja) | 2014-09-09 | 2014-09-09 | 車両のアンダカバー構造 |
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JP2016055751A true JP2016055751A (ja) | 2016-04-21 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018002078A (ja) * | 2016-07-07 | 2018-01-11 | マツダ株式会社 | エンジンルームの走行風排出装置 |
CN107856619A (zh) * | 2016-09-21 | 2018-03-30 | 铃木株式会社 | 车辆用车身底罩结构 |
-
2014
- 2014-09-09 JP JP2014183399A patent/JP2016055751A/ja active Pending
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