JP6255811B2 - 駆動装置及び時計 - Google Patents

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Description

本発明は、駆動装置及び時計に関するものである。
従来、圧電素子や電歪素子のように電圧を印加することで伸縮する素子を利用した駆動装置(駆動装置)が知られている。
例えば、圧電素子の圧電効果を利用した駆動装置としては、複数の圧電素子を積層し、電圧を印加したときの伸縮を駆動源とする積層型の駆動装置や、2枚の板状の圧電素子を貼り合わせて、一方の圧電素子には伸長方向に電圧を印加し、他方の圧電素子には短縮方向に電圧を印可することにより圧電素子の延在方向に対して垂直方向(すなわち、圧電素子の貼り合せ面に対して垂直方向)の反りを生じさせるバイモルフ型の駆動装置や、金属板の一方の面に板状の圧電素子を貼り合せて、この圧電素子に電圧を印加して伸縮させることにより反りを生じさせるユニモルフ型の駆動装置等が提案されている。
こうした圧電素子を用いた駆動装置は、比較的小型・軽量であり、特に、腕時計等の小型の電子機器のように、組み込み先の収容スペースが小さいものに実装する場合に優れている。
しかし、積層型の駆動装置は力が強く高応答性があるが、駆動させるためには高電圧と高周波が必要であり、省電力化が難しい。ユニモルフ型やバイモルフ型等、圧電素子を積層せず単板として用いる単板型の駆動装置は、省電力化はしやすいが力が弱く、応答性に劣る。このため、駆動装置としては使用するためには確実性を高める工夫が必要である。
この点、例えば、特許文献1には、電圧を印加することで超音波振動する超音波振動子(圧電体振動子)を備える超音波モータが開示されている。特許文献1に記載の超音波モータでは、2つの超音波振動子(圧電体振動子)を直交配置した駆動子と、ロータと、駆動子をロータの外周面に押し付ける予圧手段と、2つの超音波振動子に位相の異なる交流信号を与える交流電源とを備え、超音波振動子に電圧を印加して駆動子を超音波振動させてその先端をロータの外周面に接触させることにより、ロータを回転させる。
特開2000−152671号公報
しかしながら、特許文献1に記載の駆動装置は、2つの超音波振動子(圧電体振動子)を備える駆動子をロータの周りに複数配置するため、装置全体が複雑化・大型化してしまうという問題がある。
本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、構成が比較的単純で、小型化・軽量化を実現できるとともに、安定してロータを回転させることのできる駆動装置及びこれを備える時計を提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために、本発明に係る駆動装置は、
回転自在に設けられたロータと、
前記ロータの外周面に当接するように配置された作用部と、電圧を印加することにより伸縮する伸縮駆動部を有し前記作用部を前記ロータの回転方向に沿って摺動させる動作部と、を備える複数の振動部材と、
前記伸縮駆動部に電圧を印加する駆動回路と、
前記複数の振動部材として、前記作用部と前記動作部とが直交するL字状に形成された一対の振動部材と、
を備え、
前記複数の振動部材を、各振動部材の前記作用部によって前記ロータを挟み込むように配置し
前記振動部材は、前記作用部同士及び前記動作部同士がそれぞれ互いに対向するように
配置され、
前記作用部の対向する内面が前記ロータの外周面に押し当てられ、前記ロータの外周面に当接した状態を維持していることを特徴とする。
本発明によれば、構成が比較的単純で、小型化・軽量化を実現できるとともに、安定してロータを回転させることができるという効果を奏する。
第1の実施形態における駆動装置の斜視図である。 第1の実施形態における駆動装置の側面図である。 第1の実施形態における駆動装置の分解斜視図である。 第1の実施形態における駆動装置の上面図であり、(a)は、圧電素子に電圧を印加しない状態を示し、(b)は、圧電素子に電圧を印加した状態を示している。 第1の実施形態における駆動装置の要部ブロック図である。 図5に示す駆動回路から圧電素子に印加される電圧波形の一例を示す図である。 第1の実施形態における駆動装置を時計に組み込んだ状態を示す平面図である。 第2の実施形態における駆動装置の斜視図である。 第2の実施形態における駆動装置の側面図である。 第2の実施形態における駆動装置の分解斜視図である。 第2の実施形態における駆動装置の上面図であり、(a)は、圧電素子に電圧を印加しない状態を示し、(b)は、圧電素子に電圧を印加した状態を示している。 駆動回路から圧電素子に印加される電圧波形の一変形例を示す図である。 駆動装置の一変形例を示す上面図である。
[第1の実施形態]
以下、図1から図7を参照しつつ、本発明に係る駆動装置及びこれを備える時計の第1の実施形態について説明する。
本実施形態に係る駆動装置は、例えば腕時計の日付機構等を構成するディスク針(例えば図7に示すディスク針510)を回転駆動させたり指針を動作させる運針機構を動作させるために適用されるものであるが、本発明に係る駆動装置を適用可能な実施形態はこれに限定されるものではない。
図1は、本実施形態における駆動装置の斜視図であり、図2は、図1に示す駆動装置の側面図であり、図3は、図1に示す駆動装置の分解斜視図である。また、図4は、本実施形態における駆動装置の要部ブロック図である。
駆動装置100は、回転自在に設けられたロータ(Rotor;回転子)1と、伸縮駆動部である圧電素子23を有する複数の振動部材2(本実施形態では第1の振動部材2a,第2の振動部材2b)と、圧電素子23に電圧を印加する駆動回路10とを備えている。
また、本実施形態の駆動装置100は、図1から図3に示すように、ロータ1を保持する保持ブロック体3、及び駆動装置100の蓋部として機能するカバー部材4を備えている。
ロータ1は、円筒状に形成された回転体11と、回転体11の径方向の中央部に設けられたロータ回転軸12とを備えている。ロータ1は、保持ブロック体3に保持された状態でロータ回転軸12の軸中心を回転中心として回転自在となっている。
ロータ1を保持する保持ブロック体3は、例えば樹脂等によりほぼ直方体形状に形成された部材である。なお、保持ブロック体3を構成する材料は樹脂に限定されない。
保持ブロック体3における長手方向のほぼ中央部は、長手方向の両端部よりも低くなるように切りかかれたロータ保持部31となっている。
ロータ保持部31のほぼ中央部には、ロータ回転軸12を受容する軸受け孔32が形成されている。
ロータ保持部31は、軸受け孔32にロータ1のロータ回転軸12が挿入され、ロータ保持部31内にロータ1の回転体11が収容された状態において、回転体11の上面と保持ブロック体3の上面とがほぼ面一となる深さとなっている。
また、保持ブロック体3における長手方向の両端部の上面には、後述するカバー部材4の係合孔43に嵌め込まれる係合突起33が設けられている。
振動部材2(本実施形態では第1の振動部材2a,第2の振動部材2b。なお、単に「振動部材2」としたときは、第1の振動部材2a及び第2の振動部材2bを含むものとする。)は、ロータ1の外周面に当接するように配置された作用部21と、電圧を印加することにより伸縮する伸縮駆動部である圧電素子23を有し作用部21をロータ1の回転方向に沿って摺動させる動作部22と、を備えている。
図4(a)及び図4(b)は、本実施形態における駆動装置100を上側(図2、図3における上側)から見た平面図である。なお、図4(a)及び図4(b)においては、内部構成を図示するため、後述するカバー部材4の天板41の図示を省略している。
図4(a)及び図4(b)に示すように、本実施形態では、作用部21と動作部22とが直交するL字状に形成された一対の振動部材2(すなわち、第1の振動部材2a,第2の振動部材2b)を備えている。
本実施形態の振動部材2において、動作部22の基端側(作用部21が設けられている側とは反対側)には、保持ブロック体3に固定される支持部24が設けられている。なお、振動部材2は、例えば薄い金属板に折り曲げ加工等を施すことで一体的に形成されている。
一対の振動部材2(第1の振動部材2a,第2の振動部材2b)は、支持部24が保持ブロック体3に固定された状態において、作用部21同士及び動作部22同士がそれぞれ互いに対向するよう配置されている。この状態において、各作用部21は、保持ブロック体3のロータ保持部31内にロータ1を挟み込むように配置される。作用部21は、ロータ1側に押し当てられており、回転体11の外周面に当接した状態を維持できるようになっている。
動作部22は、弾性を有する薄板状の部であり、動作部22の表面(本実施形態では外側の面)には、伸縮駆動部としての圧電素子23が貼着されている。動作部22は、その基端側が固定された状態において、圧電素子23の伸縮に伴って撓み、動作部22の自由端側(作用部21が設けられている側)が、保持ブロック体3に近接する位置と保持ブロック体3から離間する位置との間で揺動するようになっている。
ここで、第1の振動部材2aの動作部22に貼着されている圧電素子23を第1の圧電素子23aとし、第2の振動部材2bの動作部22に貼着されている圧電素子23を第2の圧電素子23bとする。なお、単に「圧電素子23」としたときは、第1の圧電素子23a及び第2の圧電素子23bを含むものとする。
図5に示すように、各圧電素子23(第1の圧電素子23a及び第2の圧電素子23b)には、駆動回路10が接続されており、駆動回路10から第1の圧電素子23a及び第2の圧電素子23bに所定の波形パターンで電圧が印加されるようになっている。
本実施形態において、圧電素子23は、電圧が印加されていない状態では伸長状態となる。これにより、圧電素子23に電圧が印加されていない状態では、図4(a)に示すように、一対の振動部材2の動作部22が互いに保持ブロック体3の長手方向に沿ってほぼ平行に対峙している。
これに対して、電圧が印加されると圧電素子23は収縮状態となる。これにより、圧電素子23に電圧が印加された状態では、図4(b)に示すように、一対の振動部材2の各動作部22の自由端側が保持ブロック体3から遠ざかる方向に撓む(反る)。これに伴って、図4(b)に矢印で示すように、作用部21が、ロータ1の回転体11の外周面に当接したままロータ保持部31の外側方向に摺動する。これにより、ロータ1が、図4(b)に回転矢印で示すように、正転方向(本実施形態では、反時計回り)に回転するようになっている。
圧電素子23に対する電圧の印加が停止されると圧電素子23は元の伸長状態に戻り、各動作部22も互いに平行して対峙する元の状態まで復帰する。
図6は、本実施形態において駆動回路10から第1の圧電素子23a及び第2の圧電素子23bに印加される電圧の波形パターンを示したものである。図6では、第1の圧電素子23aに印加される電圧の波形パターンを実線で示し、第2の圧電素子23bに印加される電圧の波形パターンを破線で示している。
本実施形態では、駆動回路10は、ロータ1の正転方向に作用部21を摺動させる際よりもロータ1の逆転方向に作用部21を摺動させる際の方が摺動速度が速くなるように圧電素子23に電圧を印加する。
また、駆動回路10は、複数の振動部材2(本実施形態では第1の振動部材2a,第2の振動部材2b)ごとに異なる波形パターンで電圧を印加するようになっている。
すなわち、本実施形態において、駆動回路10は、図6に示すように、第1の圧電素子23a及び第2の圧電素子23bに対して同じタイミングで低い電圧から徐々に高い電圧となるように電圧を印加していく(図6に示す正転区間における電圧印加)。そして、第1の圧電素子23aに対しては、印加される電圧が最大となったタイミングで電圧の印加を停止させる。これにより第1の圧電素子23aに対する印加電圧は0となる。これに対して、第2の圧電素子23bに対しては、印加される電圧が最大となった後、所定時間が経過してから電圧の印加を停止させる(すなわち、第2の圧電素子23bに対する印加電圧を0とする)ようになっており、電圧の印加を停止させるタイミングを第1の圧電素子23aと第2の圧電素子23bとでずらしている。
図6に示すように、駆動回路10から第1の圧電素子23a及び第2の圧電素子23bに対して、それぞれ異なる波形パターンで電圧を印加することにより、各作用部21は、ほぼ同じタイミングでロータ1を正転方向(反時計回り)に回転させる方向(すなわち保持ブロック体3の外側に向かう方向)にゆっくりと摺動し、その後、第1の振動部材2aの作用部21のみが、ロータ1を逆回り(すなわち、時計回り)に回転させる方向(すなわち保持ブロック体3の内側に向かう方向)に急速に摺動する。そして、その所定時間後に第2の振動部材2b作用部21が、ロータ1を逆回り(すなわち、時計回り)に回転させる方向(すなわち保持ブロック体3の内側に向かう方向)に急速に摺動する。
第1の圧電素子23aに対して電圧の印加を停止させてから第2の圧電素子23bに対する電圧の印加を停止させるまでの「所定時間」は、例えば、正転区間5に対して1程度である。なお、この「所定時間」(すなわち、時間のずれ)をどの程度とするかは、駆動装置100の大きさ、ロータ1の大きさや重量、ロータ1のロータ回転軸12に接続される回転対象(例えば、図7に示す歯車512等)の大きさや重量等を考慮して適宜設定される。
ロータ1の外周面に摺接している作用部21がゆっくりと動く場合には、ロータ1は、摩擦のために作用部21の動きに伴って作用部21の移動する方向と同じ方向に回転する。これに対して、作用部21が急速に動く場合には、ロータ1は、慣性のために作用部21と接している摩擦部分が滑り、作用部21の動きに追従せず、既に回転している場合には当該回転方向に回転し続ける。
また、ロータ1を挟んでいる2つの作用部21がほぼ同時に動く場合には、ロータ1は、その動きに伴って作用部21の移動する方向と同じ方向に回転する。これに対して、2つの作用部21の動くタイミングがずれている場合には、動いていない方の作用部21との接触が摩擦抵抗となり、ロータ1は、回転しにくくなる。
上記のように、ロータ1は、作用部21の移動速度に差を設けるだけでも一方向に回転し、また、2つの作用部21を同じタイミングで移動させた後、元の状態に復帰させるタイミングをずらすだけでも一方向に回転する。
本実施形態では、この2つの原理を組み合わせ、2つの作用部21を、ロータ1を正転方向(本実施形態では反時計回り)に回転させる方向(すなわち保持ブロック体3の外側に向かう方向)にゆっくりと摺動させた後、2つの作用部21をタイミングをずらして逆方向に素早く摺動させる。これにより、一層確実にロータ1を反時計回りに回転させることができる。
カバー部材4は、矩形の天板41と、天板41の長手方向において対向する2辺の端部であって点対称位置に垂設された一対の端子板44と、この各端子板44と対向する位置に垂設された支持部45とを備えている。
カバー部材4は、例えば薄い金属板に折り曲げ加工等を施すことで一体的に形成されている。なお、カバー部材4の形状、構成等は、図示例に限定されない。
天板41は、駆動装置100の上部を覆う蓋部として機能するものである。
天板41のほぼ中央には、ロータ回転軸12が挿通される軸挿通孔42が形成されている。
また、天板41における軸挿通孔42の両側であって、保持ブロック体3の係合突起33に対応する位置には、組み立て状態において係合突起33が嵌め込まれる係合孔43が設けられている。
カバー部材4は、保持ブロック体3の係合突起33が係合孔43に嵌め込まれることにより保持ブロック体3に固定される。
各端子板44は、動作部22の基端側において圧電素子23と電気的に接続されている。端子板44は、駆動回路10と接続されており、圧電素子23は、端子板44を介して駆動回路10と電気的に接続される。
支持部45は、例えば駆動装置100を時計ケース501(図7参照)の内部等に実装する場合に、図示しない地板や基板上等に固定される部分である。
支持部45の自由端側はL字状に屈曲しており、駆動装置100を地板や基板上等に実装する場合には、支持部45を地板や基板にビス止め等により固定する。
なお、支持部45の設けられる位置や形状等は図示例に限定されない。
図7は、駆動装置100を指針502等を備えた時計500(例えば腕時計)の時計ケース501の内部等に実装した状態を示す図である。
図7では、日付窓503から数字を露出させることで日付表示を行うディスク針510を本実施形態の駆動装置100によって回転駆動させる場合を例示している。
図7に示すように、駆動装置100のロータ1のロータ回転軸12には、第1の歯車512が取り付けられており、この第1の歯車512は、ディスク針510の回転軸511に設けられている図示しないかな(小歯車)と噛み合っている。
ディスク針510には、その周縁に沿って日付を表す数字(1から31までの数字)が順に書かれている。駆動装置100のロータ1が回転することにより、第1の歯車512を介してディスク針510が回転軸511を軸中心として回転すると、日付窓503から露出される数字が切り替えられ、これによって、適宜日付が表示できるようになっている。
なお、駆動装置100によってディスク針510を回転させる構成は、ここに例示したものに限定されない。駆動装置100とディスク針510との間にさらに多くの歯車を介してもよいし、駆動装置100のロータ1のロータ回転軸12に直接ディスク針510を取り付けてもよい。
また、駆動装置100によって回転駆動させる対象はディスク針510に限定されない。例えば指針502を回転駆動させるための駆動源として本実施形態の駆動装置100を用いてもよい。
次に、本実施形態における駆動装置100及びこれを備える時計500の作用について説明する。
本実施形態において、駆動装置100を組み立てる際には、図3に示すように、保持ブロック体3のロータ保持部31にロータ1を配置する。
さらに、保持ブロック体3の両側に、一対の振動部材2を互いの作用部21同士、動作部22同士が対向するように配置する。このとき、振動部材2a,2bの作用部21は、ともに保持ブロック体3のロータ保持部31内に位置して、ロータ1の回転体11を2つの作用部21で挟み込むようにする。
最後に上部からカバー部材4を配置して、ロータ回転軸12の上端部を軸挿通孔42に挿通させるとともに、保持ブロック体3の係合突起33を係合孔43に嵌め込む。この状態において、カバー部材4の端子板44は、それぞれ振動部材2a,2bの動作部22に設けられた圧電素子23(第1の圧電素子23a,第2の圧電素子23b)の基端側に接触する。これにより、駆動装置100の組み立てが完了する。
駆動装置100を時計500に組み込む際には、カバー部材4の支持部45をビス等により時計ケース501内の地板や基板上等に固定する。そして、ロータ回転軸12に回転対象である歯車等を取り付ける。
駆動装置100を動作させる際には、駆動回路10から、第1の圧電素子23a及び第2の圧電素子23bにそれぞれ波形パターンの異なる電圧を印加する。
すなわち、図6に示すように、第1の圧電素子23aに対しては、徐々に電圧をかけていき、最大電圧となったところで電圧の印加を停止させる(すなわち、印加電圧を0にする)。第2の圧電素子23bに対しては、第1の圧電素子23aと同じタイミングで徐々に電圧をかけていき、最大電圧となったところで所定時間当該電圧を維持し、第1の圧電素子23aに対する電圧の印加が停止されてから所定時間経過後に電圧の印加を停止させる(すなわち、印加電圧を0にする)。
第1の圧電素子23a及び第2の圧電素子23bにこのような波形パターンの電圧を印加することにより、まず、電圧の印加に伴って一対の振動部材2の各圧電素子23がほぼ同時に徐々に収縮して、図4(b)に示すように、動作部22が外側に向かって撓み、一対の作用部21がロータ1の回転体11の外周面に摺接しながら、それぞれゆっくりと外側(図4(b)において矢印で示す方向)に摺動する。ロータ1は、作用部21の動きに伴って、正転方向(図4(b)において回転矢印で示す反時計回りの方向)に回転する。
その後、印加電圧が最大となると、駆動回路10が、まず、一方の振動部材2aの第1の圧電素子23aに対する電圧の印加を停止させる。このように印加電圧を一気に下げることにより、第1の圧電素子23aが急速に元の状態まで伸長し、振動部材2aの作用部21は、直ちに元の位置(図4(a)に示す位置)に復帰する。このとき、振動部材2aの作用部21とロータ1の回転体11との間には、正転方向とは逆方向の摩擦が加わるが、作用部21の動きが速いため、摩擦部分は滑ってロータ1は慣性により正転方向(反時計回り)に回転し続ける。また、このとき、他方の振動部材2bの動作部22は外側に撓んだ状態のまま作用部21の姿勢を維持しているため、この振動部材2bの作用部21との接触が摩擦抵抗となってロータ1の逆方向(すなわち、本実施形態では時計回り。図4(b)において回転矢印で示すのと反対の方向)への回転は阻害される。さらに、駆動回路10は、第1の圧電素子23aに対する電圧の印加を停止させてから所定時間経過後に、他方の振動部材2bの第2の圧電素子23bに対する電圧の印加を停止させる。この場合にも印加電圧を一気に下げることにより、第2の圧電素子23bが急速に元の状態まで伸長し、振動部材2bの作用部21は、直ちに元の位置(図4(a)に示す位置)に復帰する。そしてこの場合にも、振動部材2bの作用部21とロータ1の回転体11との間には、正転方向とは逆方向の摩擦が加わるが、作用部21の動きが速いため、摩擦部分は滑ってロータ1は慣性により正転方向(反時計回り)に回転し続ける。また、このとき、他方の振動部材2aの動作部22は元の位置に戻ったまま作用部21の姿勢を維持しているため、この振動部材2aの作用部21との接触が摩擦抵抗となってロータ1の逆方向(すなわち、本実施形態では時計回り。図4(b)において回転矢印で示すのと反対の方向)への回転は阻害される。
このような波形パターンによる電圧の印加を繰り返すことによって、ロータ1は正転方向(図4(b)において回転矢印で示す反時計回りの方向)に回転し続ける。
以上のように、本実施形態によれば、複数の振動部材2(本実施形態では一対の振動部材2a,2b)を、各振動部材2の作用部21によってロータ1を挟み込むように配置し、圧電素子23に電圧を印加することで圧電素子23を収縮させて動作部22を撓ませ、動作部22に連設されている作用部21をロータ1の正転方向に沿って摺動させるようになっている。これにより、比較的単純な構成により、安定してロータ1を回転させることができ、駆動装置100を組み込んだ時計500等の小型化・軽量化を実現することができる。また、複数の作用部21によってロータ1を挟み込むため、片持ち的にロータ1を支持する場合よりも回転軸のぶれ等を生じにくく、より安定してロータ1を回転させることができる。
また、本実施形態では、作用部21と動作部22とが直交するL字状に形成された振動部材2を一対設け、振動部材2を、作用部21同士及び動作部22同士がそれぞれ互いに対向するように配置している。このため、2つの作用部21によって対向する位置からロータ1を挟み込むことができ、ロータ1に偏った応力がかからないため、ロータ1を安定的かつ確実に回転させることができる。
また、駆動回路10は、ロータ1の正転方向(本実施形態では反時計回り)に作用部21を摺動させる際よりもロータ1の逆転方向(本実施形態では時計回り)に作用部21を摺動させる際の方が摺動速度が速くなるように圧電素子23に電圧を印加する。これにより、作用部21とロータ1との間にゆっくりと摩擦力を与えてロータ1に正転方向の回転力を与え、一旦ロータ1が正転方向に回転し始めた後は、既に生じている回転が慣性によって維持される。このため、作用部21を元の位置に戻す際にも、ロータ1を正転方向に回転させ続けることができる。
また、駆動回路10は、複数の振動部材2の圧電素子(第1の圧電素子23a及び第2の圧電素子23b)ごとに異なる波形パターンで電圧を印加する。すなわち、本実施形態では、第1の圧電素子23aに対する電圧の印加を停止させた後、所定時間後に第2の圧電素子23bに対する電圧の印加を停止させる。このように、印加電圧を停止させる(又は電圧を下げる)タイミングをずらすことにより、一方の振動部材2の作用部21を元の位置に戻す際には、他方の振動部材2の作用部21が摩擦抵抗となり、ロータ1が逆転方向(本実施形態では時計回り)に回転する(又は逆回転しようとすることでロータ1の回転が停止する)のを防止することができる。
また、本実施形態の駆動装置100は、振動部材2の振動により、極僅かずつロータ1を回転させるものである。このため、例えばステッピングモータを用いる場合等と比較して、モータの回転速度を減速させるための歯車(ギア)を設ける数が少なくて済み、回転対象の回転数によっては、歯車を介在させずに駆動装置100によって直接回転対象を回転させることができる。このため、部品点数を少なくし、時計500等の装置全体の小型化・軽量化を図ることができる。
[第2の実施形態]
次に、図8から図11(a)及び図11(b)を参照しつつ、本発明に係る駆動装置及びこれを備える時計の第2の実施形態について説明する。なお、本実施形態は、天板及び端子板の構成のみが第1の実施形態と異なるものであるため、以下においては、特に第1の実施形態と異なる点について説明する。
図8、本実施形態における駆動装置の斜視図であり、図9は、図8に示す駆動装置の側面図であり、図10は、図8に示す駆動装置の分解斜視図である。
図8から図10に示すように、駆動装置200は、第1の実施形態と同様のロータ1、一対の振動部材2を備えている。
本実施形態において、ロータ1を保持する保持ブロック体5は、第1の実施形態と同様に長手方向のほぼ中央部にロータ保持部51を有しており、このロータ保持部51のほぼ中央部には、ロータ回転軸12を受ける軸受け孔52が形成されている。
また、駆動装置200は底板部材6を備えている。底板部材6は、駆動装置200の底板となる矩形の底面板61と、底面板61の長手方向において対向する2辺の端部であって点対称位置に立設された一対の端子板63とを備えている。
底面板61のほぼ中央部であって保持ブロック体5の軸受け孔52に対応する位置には、ロータ回転軸12を受ける孔部62が形成されている。
底板部材6は、例えば薄い金属板に折り曲げ加工等を施すことで一体的に形成されている。なお、底板部材6の形状、構成等は、図示例に限定されない。
また、駆動装置200は、駆動装置200の上部を被覆する蓋部として機能する矩形の天板7を備えている。天板7のほぼ中央部には、ロータ回転軸12の上端部が挿通される軸挿通孔71が形成されている。
なお、その他の構成は、第1の実施形態で説明したものと同様であることから、同一部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
次に、本実施形態における駆動装置200及びこれを備える時計500の作用について説明する。
本実施形態において、駆動装置200を組み立てる際には、図10に示すように、底板部材6の底面板61上に保持ブロック体5を配置し、保持ブロック体5のロータ保持部51にロータ1を配置する。このとき、ロータ回転軸12を保持ブロック体5の軸受け孔52及び底板部材6の孔部62に挿通させる。
次に、保持ブロック体5の両側に、一対の振動部材2を互いの作用部21同士、動作部22同士が対向するように配置する。このとき、振動部材2a,2bの作用部21は、ともに保持ブロック体5のロータ保持部51内に位置して、ロータ1の回転体11を2つの作用部21で挟み込むようにする。この状態において、底板部材6の端子板63は、それぞれ振動部材2a,2bの動作部22に設けられた圧電素子23(第1の圧電素子23a,第2の圧電素子23b)の基端側に接触する。
最後に上部から天板7を載置し、天板7の軸挿通孔71にロータ回転軸12の上端部を挿通させる。これにより、駆動装置200の組み立てが完了する。
なお、時計500の組み立て手順等は第1の実施形態で説明したものと同様であることから、その説明を省略する。
また、駆動装置100を動作させる場合には、第1の実施形態と同様に、駆動回路10は、圧電素子23に電圧を印加することにより動作部22を動作させ、ロータ1の正転方向(本実施形態では反時計回り)に作用部21を摺動させる。これにより、図11(a)及び図11(b)に示すように、ロータ1が正転方向(本実施形態では反時計回り)に回転する。また、駆動回路10は、圧電素子23に電圧を印加する際には徐々に電圧を上げていくのに対して、印加電圧が最大に達した際には、電圧の印加を停止させる(すなわち、印加電圧を0とする。)。このように、ロータ1の正転方向(本実施形態では反時計回り)に作用部21を摺動させる際よりもロータ1の逆転方向(本実施形態では時計回り)に作用部21を摺動させる際の方が摺動速度が速くなるように圧電素子23に電圧を印加することにより、作用部21とロータ1との間にゆっくりと摩擦力を与えてロータ1に正転方向の回転力を与えた後は、作用部21を元の位置に戻す際にも慣性によってロータ1に既に生じている回転が維持され、ロータ1を正転方向に回転させ続けることができる。
また、駆動回路10は、複数の振動部材2の圧電素子(第1の圧電素子23a及び第2の圧電素子23b)ごとに異なる波形パターンで電圧を印加する。すなわち、本実施形態では、第1の圧電素子23aに対する電圧の印加を停止させた後、所定時間後に第2の圧電素子23bに対する電圧の印加を停止させる。このように、印加電圧を停止させる(又は電圧を下げる)タイミングをずらすことにより、一方の振動部材2の作用部21を元の位置に戻す際には、他方の振動部材2の作用部21が摩擦抵抗となり、ロータ1が逆転方向(本実施形態では時計回り)に回転する(又は逆回転しようとすることでロータ1の回転が停止する)のを防止することができる。
なお、その他の点については第1の実施形態で説明したものと同様であることから、その説明を省略する。
以上のように、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得られる他、以下の効果を得ることができる。
すなわち、本実施形態では、駆動装置200は、天板7と底板部材6とで保持ブロック体5等を上下から挟み込んで固定しているため、比較的簡易・軽量に駆動装置200を構成することができる。
なお、以上本発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、上記各実施形態では、第1の圧電素子23a及び第2の圧電素子23bにそれぞれ異なる波形パターンで電圧を印加する場合を例示したが、第1の圧電素子23a及び第2の圧電素子23bに印加する電圧の波形パターンはこれに限定されない。
例えば、図12に示すように、同じ波形パターンの電圧を、印加するタイミングのみずらして第1の圧電素子23a及び第2の圧電素子23bに印加してもよい。
この場合、第1の圧電素子23aに電圧が印加されている区間と第2の圧電素子23bに電圧が印加されている区間とがずれている部分では、一方の振動部材2の作用部21がロータ1の回転体11に摺接してロータ1を回転させようとしても、他方の振動部材2の作用部21の接触が摩擦抵抗となって、ロータ1の回転が阻害される。このため、第1の圧電素子23aに電圧が印加されている区間と第2の圧電素子23bに電圧が印加されている区間とが一致している区間(図12における「正転区間」)においてのみロータ1に正転方向の回転力が加えられる。そして、一旦ロータ1が回転し始めると、作用部21が元の位置に戻る場合(すなわち、ロータ1の正転方向とは逆方向に摺動する場合)でも、ロータ1は慣性によって既に生じている回転の方向に回転し続ける。
なお、このように、同じ波形パターンの電圧を、印加するタイミングのみずらして第1の圧電素子23a及び第2の圧電素子23bに印加する場合には、作用部21が元の位置に戻るのに必要な時間分だけ電圧を印加するタイミングをずらすことが好ましい。例えば、10分の9の時間徐々に印加電圧を上げていき、10分の1の時間で一気に印加電圧を下げる場合であれば、第1の圧電素子23a及び第2の圧電素子23bに電圧を印加するタイミングを波長の周期の10分の1だけずらすようにする。これにより、ロータ1を安定して回転させることのできる正転区間を最大限確保しつつ、作用部21が元の位置に戻る際には他方の作用部21による接触を摩擦抵抗として利用して、ロータ1が逆方向に回転するのを防止することができる。
このように電圧を印加するタイミングのみをずらす場合には、駆動回路10から印加する電圧の波形パターンを複数用意する必要がないため、駆動回路10の負担を軽減することができる。
また、上記各実施形態では、作用部21を、ロータ1を正転方向(本実施形態では反時計回り)に回転させる方向(すなわち保持ブロック体3の外側に向かう方向)に摺動させる場合にはゆっくりと摺動させ、作用部21を逆方向に摺動させる場合には素早く摺動させるというように、作用部21の移動速度に差を設け、かつ、2つの作用部21を、ロータ1の正転方向とは逆方向に摺動させる際には摺動させるタイミングをずらす例を示している。
しかし、ロータ1は、作用部21の移動速度に差を設けるだけでも一方向に回転し、また、2つの作用部21を同じタイミングで移動させた後、元の状態に復帰させるタイミングをずらすだけでも一方向に回転するため、上記の2つの手法のうちいずれか一方のみによってロータ1を回転させる構成としてもよい。
例えば、ロータ1の回転軸に取り付けられる回転対象がある程度重いものである場合には、作用部21を、ロータ1を正転方向(本実施形態では反時計回り)に回転させる方向(すなわち保持ブロック体3の外側に向かう方向)に摺動させる場合にはゆっくりと摺動させ、作用部21を逆方向に摺動させる場合には素早く摺動させるという手法だけでも、慣性によってロータ1を正転方向に回転させ続けることが可能である。
また、上記各実施形態では、伸縮駆動部が圧電素子23である場合を例示したが、伸縮駆動部は、電圧を印加することで伸縮するものであればよく、圧電素子に限定されない。
例えば、複数の電極層の間に電解質層を挟み込み、薄い板状とした導電性高分子アクチュエータ等でもよい。導電性高分子アクチュエータは、電圧を印加することにより、電解質層内でイオンの移動が生じ、電極付近の分子が膨らむことで物理的に変形し、板状部に反りを生ずるため、これを動作部22に貼着することで、電圧の印加に伴い動作部22を撓ませることができる。
また、上記各実施形態では、反時計回りの回転方向をロータ1の正転方向としたが、ロータ1の正転方向は反時計回りに限定されず、時計回りであってもよい。この場合には、例えば、作用部21を保持ブロック体3の内側に向かって移動させる際にゆっくりと摺動させ、作用部21を保持ブロック体3の外側に向かって移動させる際には素早く摺動させることで、ロータ1を時計回りに回転させることができる。また、2つの作用部21の移動タイミングをずらす場合には、作用部21を元の状態(この場合には作用部21が保持ブロック体3から離れた状態)に戻す際に、その移動タイミングをずらすようにする。
また、制御信号を切り替えることで正逆回転可能に構成してもよい。
また、上記各実施形態では、振動部材2を2つ備える場合を例示したが、振動部材2の数は2つに限定されない。
例えば、図13に示すように、底板部材8の上に、3つの振動部材2(2a,2b,2c)を配置して、各振動部材2a,2b,2cの作用部21をほぼ等間隔でロータ1の回転体11の外周面に当接させる。また、各振動部材2a,2b,2cの動作部22に設けられた圧電素子23(23a,23b,23c)にはそれぞれ端子板9を接続させて、駆動回路10と電気的に接続する。
この場合、各圧電素子23a,23b,23cに対してそれぞれ異なる波形パターンの電圧を印加してもよいし、同じ波形パターンの電圧をタイミングをずらして印加するようにしてもよい。波形パターンの変え方や、電圧の印加タイミングのずらし方は、本実施形態で述べた振動部材2が2つである場合と同様である。
なお、振動部材2の数は3つに限定されず、さらに多く(例えば4つ以上)の振動部材2を設けてもよい。
このように、振動部材2の数を多くした場合には、ロータ1を回転させる回転力をより多く得ることができ、駆動装置の駆動力を高めることができる。
また、上記各実施形態では、駆動装置100を時計500に組み込む場合を例示したが、駆動装置100を適用する対象は時計500に限定されない。
例えば、歩数計や心拍数計、高度計、気圧計等の端末装置に駆動装置100を適用してもよい。
以上本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
回転自在に設けられたロータと、
前記ロータの外周面に当接するように配置された作用部と、電圧を印加することにより伸縮する伸縮駆動部を有し前記作用部を前記ロータの回転方向に沿って摺動させる動作部と、を備える複数の振動部材と、
前記伸縮駆動部に電圧を印加する駆動回路と、
を備え、
前記複数の振動部材を、各振動部材の前記作用部によって前記ロータを挟み込むように配置したことを特徴とする駆動装置。
<請求項2>
前記複数の振動部材として、前記作用部と前記動作部とが直交するL字状に形成された一対の振動部材を備え、
前記振動部材は、前記作用部同士及び前記動作部同士がそれぞれ互いに対向するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
<請求項3>
前記駆動回路は、前記ロータの正転方向に前記作用部を摺動させる際よりも前記ロータの逆転方向に前記作用部を摺動させる際の方が摺動速度が速くなるように前記伸縮駆動部に電圧を印加することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の駆動装置。
<請求項4>
前記駆動回路は、前記複数の振動部材ごとに異なる波形パターンで電圧を印加することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の駆動装置。
<請求項5>
前記駆動回路は、前記複数の振動部材ごとにタイミングをずらして電圧を印加することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の駆動装置。
<請求項6>
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の駆動装置と、
時計ケースと、
を備える時計。
1 ロータ
2 振動部材
3 保持ブロック体
4 カバー部材
10 駆動回路
11 回転体
11 ロータ回転軸
21 作用部
22 動作部
23 圧電素子
31 ロータ保持部
44 端子板
100 駆動装置
500 時計
501 時計ケース
510 ディスク針

Claims (5)

  1. 回転自在に設けられたロータと、
    前記ロータの外周面に当接するように配置された作用部と、電圧を印加することにより
    伸縮する伸縮駆動部を有し前記作用部を前記ロータの回転方向に沿って摺動させる動作部
    と、を備える複数の振動部材と、
    前記伸縮駆動部に電圧を印加する駆動回路と、
    前記複数の振動部材として、前記作用部と前記動作部とが直交するL字状に形成された一対の振動部材と、
    を備え、
    前記複数の振動部材を、各振動部材の前記作用部によって前記ロータを挟み込むように配置し
    前記振動部材は、前記作用部同士及び前記動作部同士がそれぞれ互いに対向するように
    配置され、
    前記作用部の対向する内面が前記ロータの外周面に押し当てられ、前記ロータの外周面に当接した状態を維持していることを特徴とする駆動装置。
  2. 前記駆動回路は、前記ロータの正転方向に前記作用部を摺動させる際よりも前記ロータ
    の逆転方向に前記作用部を摺動させる際の方が摺動速度が速くなるように前記伸縮駆動部
    に電圧を印加することを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  3. 前記駆動回路は、前記複数の振動部材ごとに異なる波形パターンで電圧を印加すること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の駆動装置。
  4. 前記駆動回路は、前記複数の振動部材ごとにタイミングをずらして電圧を印加すること
    を特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の駆動装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の駆動装置と、
    時計ケースと、
    を備える時計。
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