JP2008236989A - 高分子トランスデューサ、これを用いたトルク装置及び鍵盤楽器 - Google Patents

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Abstract

【課題】揺動運動や回転運動の出力を可能にし、鍵盤楽器への適用を容易にした高分子トランスデューサを提供するとともに、これを用いたトルク装置及び鍵盤楽器を提供する。
【解決手段】伸縮自在な高分子膜の両面に電極が配置された帯板状の伸縮素子4を強度部材5の少なくとも片面に積層した状態で渦巻き状に成形してなる渦巻きバネ2と、前記伸縮素子4の電極間に電圧を印加する制御手段3とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、高分子トランスデューサ、これを用いたトルク装置及び鍵盤楽器に関する。
小型機器に使用されるアクチュエータ等のトランスデューサとして、電気活性ポリマーを用いた高分子トランスデューサが知られている。この高分子トランスデューサは、シリコンゴムやアクリル樹脂等の絶縁性高分子膜の両側に導電性伸縮材からなる電極を配置してなる伸縮素子を利用したものであり、その伸縮素子は、両電極間に電圧を印加すると、これら電極間の静電引力によって電極の対向方向に引き合い、その結果高分子膜が厚さ方向に収縮し、面方向に伸張する性質を有している。
この伸縮素子から力を取り出せるようにしたトランスデューサとして、特許文献1では、伸縮素子における両電極間の対向方向に沿う金属薄膜を片面に貼り合わせたユニモルフ構造のトランスデューサが提案されており、両電極間に電圧を印加することにより、金属薄膜を撓ませるように屈曲動作させることができるようになっている。
一方、電子鍵盤楽器において、自動演奏の際に、楽音を発生するのみならず、これと同期して、該当する鍵を駆動することが提案されており、特許文献2記載の電子鍵盤楽器では、ソレノイドを用いて鍵を駆動する構成とされている。このソレノイドでは、設置スペースが大きく、また、楽器全体が重くなるため、その駆動部分として、電圧によって発生力を調整できる前記高分子トランスデューサの適用が検討されている。
特開2006−204099号公報 特開2005−141246号公報
しかしながら、特許文献1記載の高分子トランスデューサでは、金属薄膜を撓ませる方向の屈曲動作しか行わせることができないため、揺動運動となる鍵盤楽器の鍵の駆動には適用することが難しい。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、揺動運動や回転運動の出力を可能にし、鍵盤楽器への適用を容易にした高分子トランスデューサを提供するとともに、これを用いたトルク装置及び鍵盤楽器の提供を目的とする。
この発明の高分子トランスデューサは、伸縮自在な高分子膜の両面に電極が配置された帯板状の伸縮素子を強度部材の少なくとも片面に積層した状態で渦巻き状に成形してなる渦巻きバネと、前記伸縮素子の電極間に電圧を印加する制御手段とを備える高分子トランスデューサである。
このような構成とすることにより、電極間の静電引力によって伸縮素子が面方向に伸縮すると、渦巻きバネは、その渦巻きの大きさを変化させながら渦巻きの長さを伸縮させることができる。このとき、渦巻きバネの形状としたことにより、伸縮素子の伸縮が渦巻きの方向に生じ、その渦巻きの長さが全体の大きさに比べて十分に大きくなるから、伸縮長さが大きくなり、その結果、渦巻きバネとして大きな角度変位とすることができる。そして、この渦巻きの長さ、巻き数、バネ定数、印加電圧等を適宜の値に設定することにより、所望のバネ特性のものに調整することができる。
なお、強度部材としては、渦巻きバネの渦巻き形状を保持できる程度に、伸縮素子よりも弾性率の高い材料が選択される。
この高分子トランスデューサにおいて、前記伸縮素子を強度部材の一方の面に配置した構成とすることが好ましい。
この伸縮素子を渦巻きバネの外側面に配置した構成とすると、電圧を印加して伸縮素子を伸張させることにより、渦巻きの内周端には、渦巻きを小さくする方向にトルクが発生し、逆に、伸縮素子を渦巻きバネの内側面に配置した構成とすると、電圧を印加して伸縮素子を伸張させることにより、渦巻きの内周端には、渦巻きを大きくする方向にトルクが発生することになる。
また、前記高分子トランスデューサにおいて、前記強度部材には、長さ方向に沿って溝が形成され、該溝の中に前記伸縮素子が保持されている構成としてもよい。
このように伸縮素子を溝の中に収納した状態に構成すると、溝の内側面によって伸縮素子の幅方向の伸張が拘束され、長さ方向に効果的に伸張させることができる。
また、前記伸縮素子として、前記高分子膜が電極を介して複数積層されてなる構成とするようにしてもよく、複数積層した分、バネ定数を大きくすることができる。
そして、このような高分子トランスデューサを用いたトルク装置は、前記高分子トランスデューサと、該高分子トランスデューサの渦巻きバネを収納するとともに該渦巻きバネの外周端を固定するハウジングと、該ハウジングに回転自在に支持されるとともに前記渦巻きバネの内周端に固定された出力軸とを備えることを特徴とする。
また、鍵盤楽器は、フレームに揺動可能に支持された鍵と、前記トルク装置とを備えた鍵盤楽器であって、該トルク装置の前記出力軸の回転と前記鍵の揺動とを連動させたことを特徴とする。
これらトルク装置及び鍵盤楽器は、高分子トランスデューサの渦巻きバネが大きな角度変位を発生させることができるので、小型化が可能であるとともに、そのバネ特性を調整しておくことで、内周端の出力軸に任意の出力を得ることができる。
本発明の高分子トランスデューサによれば、渦巻きバネの内周端が大きな角度変位を発生させることができるとともに、その渦巻きの長さ、巻き数、バネ定数、印加電圧等を適宜の値に設定することにより、所望のバネ特性のものに調整することができる。
そして、この高分子トランスデューサを用いたトルク装置によれば、渦巻きバネにより小型、省スペース化、軽量化することが可能であるとともに、これを鍵盤楽器の鍵の駆動機構や鍵操作時の反力機構として適用可能であり、その場合も、鍵盤楽器を大型化することなく、各鍵の配列の中に容易に組み込むことができる。
以下、本発明の高分子トランスデューサ、トルク装置及び鍵盤楽器の実施形態について、図面に基づいて説明する。
図1及び図2は本実施形態の高分子トランスデューサを用いたトルク装置を示している。
このトルク装置11において、高分子トランスデューサ1は、渦巻きバネ2と、該渦巻きバネ2を伸縮させるための制御手段3とからなり、その渦巻きバネ2は、帯板状の伸縮素子4と、該伸縮素子4の片面に積層された強度部材5とが伸縮素子4を外側に配置した状態で渦巻き状に成形された構成とされている。
前記伸縮素子4は、伸縮自在な複数層の高分子膜6と層状の電極7とが交互に積層されるとともに、最外層に電極7の層が配置された構成とされている。図3に前記渦巻きバネ2を直線状に展開した帯板Aの状態を示しているが、この図3においては伸縮素子4の高分子膜6は1層のみ、電極7はその両側に一対のみを示している。
前記高分子膜6は、誘電性を有して弾性変形可能な高分子材料として、例えば、シリコーン樹脂やアクリル系ポリマー等の高分子材料をスピンコータにより例えば5μm〜50μm程度の厚さに成形したものから構成されている。
また、電極7は、例えば、炭素粒子を含む溶剤を高分子膜6の両面に例えば5μm〜15μmの厚さにそれぞれ吹きつけて構成されており、伸縮素子4の伸縮変形に追従し得る伸縮性を有している。
一方、前記強度部材5は、例えばポリエチレン樹脂等の比較的軟質で変形容易な材料ではあるが、前記伸縮素子4よりは弾性率が高い材料から構成され、渦巻きバネ2の渦巻き形状を保持している。図1から図4に示した例では、強度部材5は渦巻きバネ2の帯板Aの幅と同じ幅の角形横断面を有している。
そして、渦巻きバネ2は、帯板Aを丸めるように湾曲させながら渦巻き状に成形することにより構成されている。
前記制御手段3は、伸縮素子4の各電極7に接続され、高分子膜6を介在させて対向する一対の電極7間に電圧を印加するためのものであり、可変電源8とスイッチ9とから構成されている。
そして、このように構成した高分子トランスデューサ1を用いたトルク装置11は、その渦巻きバネ2を収納するとともに該渦巻きバネ2の外周端を固定するハウジング12と、該ハウジング12に回転自在に支持されるとともに渦巻きバネ2の内周端に固定された出力軸13とを備える構成とされている。
前記ハウジング12は、渦巻きバネ2より大径の筒状外枠14と、該筒状外枠14の両側方を覆う側板15とから構成されており、渦巻きバネ2の外周端が筒状外枠14の内周面のブラケット16に固定されている。また、両側版15の中心部には前記出力軸13が回転自在に貫通しており、この出力軸13に渦巻きバネ2の内周端が固定されている。
このように構成したトルク装置11において、渦巻きバネ2における伸縮素子4の各高分子膜6を介して対をなしている電極7間に制御手段3によってそれぞれ電圧を印加すると、これら電極7間に静電引力が作用して、その間の高分子膜6が厚さ方向に収縮しながら面方向に伸張する。この場合、伸縮素子4が帯板状で渦巻き状に成形されているため、主として帯板の長さ方向、言い換えれば渦巻き方向に伸張して、渦巻きバネ2の全体の長さを大きくする方向に伸張することになる。このとき、渦巻きバネ2は、その外周端がハウジング12に固定されているから、内周方向に伸張するが、渦巻きバネ2の内側面に裏打ちされている強度部材5には電圧印加による伸びは生じないから、伸縮素子4は、全体として渦巻きバネ2をより巻き込むようにしながら渦巻き長を大きくすることになる。
そして、このトルク装置11における高分子トランスデューサ1は、伸縮素子4を渦巻きバネ2としたことにより、その全体の大きさ(外形)に比べて帯板の渦巻き方向の長さを大きくすることができ、その長い帯板に生じる伸縮長が大きいことから、その内周端における変位も大きくすることができる。また、この渦巻きバネ2のバネ特性は、伸縮素子4や強度部材5の材料、諸寸法を変化することにより調整できるのはもちろん、印加電圧を制御することによって調整することができ、これらを適宜の値に設定することにより、所望のバネ特性のものを得ることができるものである。
このような高分子トランスデューサ1のバネ特性は、次のようにして決められる。
この高分子トランスデューサ1において、渦巻きバネ2として成形する前の図3に示す帯板Aの状態の場合、両電極7間に電圧Vを印加したときにかかる静電引力Fは、帯板Aの幅をb、長さをL、高分子膜6の厚さをd、強度部材5の厚さをhとすると、次の(1)式となる。
Figure 2008236989
ここで、Cは静電容量であり、ε0は真空の誘電率(=8.85×10−12F/m)、εrは高分子膜6の比誘電率(例えばεr=3)である。なお、Sは帯板Aの面積(L×b)を示す。
そして、電圧を印加したときに強度部材5にかかる応力をσとすると、この応力σは、静電引力Fを帯板Aの面積で割った次の(2)式により求められる。
Figure 2008236989
次いで、この帯板Aを図1に示すように伸縮素子6を外周側に配置した状態として渦巻きバネ2に成形する。
この渦巻きバネ2の状態で高分子膜6にかかる静電引力Fにより渦巻きバネ2の内周端(出力軸)に発生するトルクをMとすると、応力σとトルクMとの関係は次の(3)式で表される。
Figure 2008236989
また、そのときの渦巻きバネ2の内周端(出力軸)の角変位φ(rad)は、その縦弾性係数(ヤング率)をEとすると、次の(4)式によって表される。
Figure 2008236989
一方、前記(2)式、(3)式から次の(5)式が導かれる。
Figure 2008236989
つまり、高分子トランスデューサ1の渦巻きバネ2に電圧Vを印加すると、その内周端の出力軸には、(5)式に示されるトルクが発生し、そのときの角変位φは(4)式で示されるものとなるのである。
次に、このように構成されたトルク装置11を鍵盤楽器に適用した実施形態について図4及び図5により説明する。
この鍵盤楽器21は、例えば電子ピアノであり、そのフレーム22に横一列に並べて複数の鍵23が配置されている。これら鍵23は、その長手方向の後端側を支点軸F1によりフレーム22に対して上下に揺動できるように支持されている。
そして、各鍵23に、これを駆動するための鍵駆動装置24が各鍵23に対応して一つずつ設けられている。この鍵駆動装置24は、鍵23の下方位置に、該鍵23と連動させられる棒状の揺動レバー25がフレーム22に対して揺動可能に支持されており、この揺動レバー25の支点軸F2に前記トルク装置11が設けられた構成とされている。
前記揺動レバー25は、その長手方向が鍵23の前後方向と一致するように配置されており、その中途部を支点軸F2により揺動できるようにフレーム22に支持されている。一方、鍵23の前端部には下方に延びるブラケット26が一体に設けられており、このブラケット26の下端部と揺動レバー25の前端の係合部27とが係合状態に連結されていることにより、鍵23と揺動レバー25とが相互に連動して支点軸F1あるいは支点軸F2を中心にそれぞれ揺動するようになっている。
また、揺動レバー25の後端部25aは、折り返されて重量が増すように設定されており、このため、揺動レバー25の重心が前記支点軸F2よりも後端部25a側にずれた状態とされている。したがって、揺動レバー25は、その自重によって揺動方向の一方(図4のY方向)に付勢され、これにより、揺動レバー25は鍵23の押圧操作に対して錘としての役割を果たしており、アコースティックピアノに似た打鍵感覚を鍵23に持たせることができるものである。
そして、前記トルク装置11は、そのハウジング12がフレーム22に固定されるとともに、出力軸13が揺動レバー25の支点軸F2とされ、該支点軸F2を介して揺動レバー25に必要なトルクを付与して鍵23を駆動することができるようになっている。
このように鍵盤楽器21において、図4に示す初期位置から図5に示すように鍵23を指で押下操作すると、揺動レバー25が揺動してその後端部25aが持ち上げられ、その慣性による操作反力が指に伝えられることにより、アコースティックピアノのような打鍵感覚が付与されることになる。このとき、トルク装置11の伸縮素子4(図1参照)に適宜の電圧を印加しておくことにより、揺動レバー25の慣性による反力と渦巻きバネ2の弾性による反力との両方が指に作用することになる。そして、この鍵盤楽器21では、トルク装置11の印加電圧を適宜に設定することにより、押圧操作時の反力を任意の大きさに調整することができるものである。
つまり、図6に(イ)(ロ)(ハ)で示す種々のバネ特性のものを表したように、鍵23を押圧操作する際の押し初めの力(図中Bで示すストロークが0の初期位置の渦巻きバネの付勢力)を任意に設定することができるとともに、鍵23を押し切るまでのストローク範囲内での押圧力の変化(図の傾き)も任意に設定し得て、種々の操作感のものを得ることができるものである。
一方、自動演奏時に図4に示す初期位置から鍵23を駆動する場合には、トルク装置11に電圧を印加して出力軸13を回転駆動することにより、図5に示すように鍵23を押下げることができる。
この場合、この鍵23の揺動に前記トルク装置11を用いたことにより、該トルク装置11の渦巻きバネ2が支点軸F2に鍵23を駆動するための十分なトルクを発生させることができるものである。
また、図7は本発明の他の実施形態の高分子トランスデューサ31を用いたトルク装置32を示している。この高分子トランスデューサ31は、その渦巻きバネ33における強度部材34が、伸縮素子4の幅よりも大きく形成され、強度部材34の外周部に形成した溝35の中に伸縮素子4を保持した構成とされている。その他の構成は前記一実施形態のものと同様であり、同一符号を付して説明を省略する。
前記伸縮素子4は、電極7に電圧を印加すると面方向に伸張するのであり、前述したように主として帯板の長さ方向に伸長するが、若干は幅方向にも伸張することになる。
したがって、図7の実施形態のように構成した高分子トランスデューサ31は、渦巻きバネ33における伸縮素子4が強度部材34の溝35の中に保持されていることから、伸縮素子4の幅方向の伸張が溝35の内側面によって拘束され、長さ方向の伸張を有効に行わせることができるものである。
以上のような構成の高分子トランスデューサにおける渦巻きバネのバネ特性の具体例について説明する。
渦巻きバネとしては図1から図3に示す一実施形態の形状を採用する。そして、その伸縮素子にポリエチレン樹脂からなる強度部材を裏打ちした。伸縮素子のヤング率EはE=7.6×10N/mであり、帯板の幅bがb=10mm=10−2m、長さLがL=100mm=10−1m、高分子膜の層の厚さdがd=10μm=1×10−5m、強度部材の厚さhがh=2mm=2×10−3mとした。電極の厚さは10μmである。ε0=8.85×10−12、εr=3とすると、(4)式、(5)式より、
φ=2.07(rad)=118(°)
M=3.5×10−3(N・m)
の回転駆動アクチュエータとなる。
これを鍵盤楽器に適用する場合、一つの鍵の駆動には約0.05(N・m)のトルクが必要であるので、0.05/(3.5×10−3)≒15、つまり伸縮素子として高分子膜を15層積層したものを使用することにより、鍵の駆動が可能になる。前記角度変位は鍵の駆動に十分である。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、前記実施形態では、渦巻きバネの外周側に伸縮素子を配置し、内周側に強度部材を配置したが、逆に、渦巻きバネの外周側に強度部材を配置し、内周側に伸縮素子を配置したものとしてもよい。その場合は、電圧を印加したときの回転方向が逆になる。
また、伸縮素子の片面に強度部材を積層したもの(ユニモルフ型)のみを示したが、伸縮素子を強度部材の両面に積層したもの(バイモルフ型)のいずれの構成も含むものとする。
本発明の高分子トランスデューサを有するトルク装置の一実施形態を示す縦断面である。 図1のX−X線に沿う半分の矢視断面図である。 図1の渦巻きバネを展開して帯板としたもので、(a)が正面図、(b)が平面図である。 図1のトルク装置を適用した鍵盤楽器の実施形態を示す縦断面図である。 図4の鍵盤楽器において鍵を駆動した状態を示す縦断面図である。 本発明の高分子トランスデューサに関して種々のバネ特性のものを示したグラフである。 本発明の高分子トランスデューサの他の実施形態を示す縦断面図である。
符号の説明
1…高分子トランスデューサ、2…渦巻きバネ、3…制御手段、4…伸縮素子、5…強度部材、6…高分子膜、7…電極、8…可変電源、9…スイッチ、11…トルク装置、12…ハウジング、13…出力軸、14…筒状外枠、15…側板、16…ブラケット、21…鍵盤楽器、22…フレーム、23…鍵、24…鍵駆動装置、25…揺動レバー、31…高分子トランスデューサ、32…トルク装置、33…渦巻きバネ、34…強度部材、35…溝

Claims (6)

  1. 伸縮自在な高分子膜の両面に電極が配置された帯板状の伸縮素子を強度部材の少なくとも片面に積層した状態で渦巻き状に成形してなる渦巻きバネと、前記伸縮素子の電極間に電圧を印加する制御手段とを備える高分子トランスデューサ。
  2. 前記伸縮素子は、強度部材の一方の面に設けられていることを特徴とする請求項1記載の高分子トランスデューサ。
  3. 前記強度部材には、長さ方向に沿って溝が形成され、該溝の中に前記伸縮素子が保持されていることを特徴とする請求項1又は2のいずれか一項に記載の高分子トランスデューサ。
  4. 前記伸縮素子は、前記高分子膜が電極を介して複数積層されてなることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の高分子トランスデューサ。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の高分子トランスデューサと、該高分子トランスデューサの渦巻きバネを収納するとともに該渦巻きバネの外周端を固定するハウジングと、該ハウジングに回転自在に支持されるとともに前記渦巻きバネの内周端に固定された出力軸とを備えることを特徴とするトルク装置。
  6. フレームに揺動可能に支持された鍵と、請求項5記載のトルク装置とを備えた鍵盤楽器であって、該トルク装置の前記出力軸の回転と前記鍵の揺動とを連動させたことを特徴とする鍵盤楽器。
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