JP6253859B1 - バナジウム電解液の製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、高濃度のバナジウム電解液を製造でき、且つ電解槽が備える炭化水素系のイオン交換膜の劣化を防止できるバナジウム電解液の製造方法を提供することを課題とし、該課題は、イオン交換膜13を介して設けられた陰極室11及び陽極室12を備える電解槽1の該陰極室11と、バナジウム水溶液を貯留する貯留タンク2との間で、該バナジウム水溶液を循環しながら電解還元して全バナジウムイオン濃度が2.0M以上であるバナジウム電解液を製造する際に、イオン交換膜13として炭化水素系イオン交換膜を用い、電解還元を行いながら、バナジウム水溶液に硫酸濃度が50%以上である硫酸水溶液を分割して添加するバナジウム電解液の製造方法によって解決される。

Description

本発明は、バナジウム電解液の製造方法に関し、より詳しくは、高濃度のバナジウム電解液を製造でき、且つ電解槽が備える炭化水素系のイオン交換膜の劣化を防止できるバナジウム電解液の製造方法に関する。
バナジウム電解液は、バナジウムレドックス電池の活物質液等として利用されている(特許文献1、2)。
特開昭62−186473号公報 特開平4−286871号公報
バナジウムレドックス電池のエネルギー密度の向上や、活物質液タンクの小型化等の観点から、活物質液として用いられるバナジウム電解液は、全バナジウムイオン濃度が高いことが望ましい。
バナジウム電解液は、例えば硫酸バナジルを含有するバナジウム水溶液を電解槽に供し、バナジウムイオンの価数が所望の値となるように電解還元することによって製造することができる。
電解還元を行いながら、バナジウム水溶液に硫酸水溶液を添加することによって、バナジウム水溶液に高濃度で含有されるバナジウムイオンが安定化される。
ところが、硫酸水溶液に含まれる水によってバナジウム水溶液が希釈されると、これに対応して、全バナジウムイオン濃度が低下することになる。
バナジウム濃度の低下を抑制して、高濃度のバナジウム電解液を製造する観点では、硫酸濃度50%以上の硫酸水溶液を用いることが重要であることがわかった。
一方で、本発明者は、上述した電解槽に用いるイオン交換膜についても検討した。
このようなイオン交換膜として、フッ素樹脂系の膜と、炭化水素系の膜が挙げられる。
フッ素樹脂系の膜は、炭化水素系の膜に比べて薄いため、膜抵抗を抑えることができるが、破れやすい。またその価格は、炭化水素系の膜の10倍以上と高額である。
炭化水素系の膜は、低価格で入手でき、バナジウムの電解還元の用途において充分な性能を有することがわかった。また、炭化水素系の膜は比較的破れにくいため、本来的に長期使用に適していると考えられた。
しかし、本発明者の実験により、高濃度のバナジウム電解液を製造するために、硫酸濃度50%以上の硫酸水溶液を単純に用いると、炭化水素系の膜は劣化を生じ、本来の長期使用適性を発揮できないことがわかった。
そこで本発明の課題は、高濃度のバナジウム電解液を製造でき、且つ電解槽が備える炭化水素系のイオン交換膜の劣化を防止できるバナジウム電解液の製造方法を提供することにある。
また本発明の他の課題は、以下の記載によって明らかとなる。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
上記課題を解決する請求項1記載の発明は、イオン交換膜を介して設けられた陰極室及び陽極室を備える電解槽の該陰極室と、バナジウム水溶液を貯留する貯留タンクとの間で、該バナジウム水溶液を循環しながら電解還元して全バナジウムイオン濃度が2.0M以上であるバナジウム電解液を製造する際に、前記イオン交換膜として炭化水素系イオン交換膜を用い、前記電解還元を行いながら、前記バナジウム水溶液に硫酸濃度が50%以上である硫酸水溶液を分割して添加するに際して、添加予定の硫酸水溶液を所望の容量に分割し、分割された各水溶液を時間的に異なるタイミングで添加することを特徴とする。
上記課題を解決する請求項2記載の発明は、請求項1記載のバナジウム電解液の製造方法において、前記貯留タンク内の前記バナジウム水溶液に対して、前記硫酸水溶液を分割して添加することを特徴とする。
上記課題を解決する請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のバナジウム電解液の製造方法において、前記硫酸水溶液を分割して添加した直後に測定した前記バナジウム水溶液の液温が60℃以下に保持されていることを特徴とする。
本発明によれば、高濃度のバナジウム電解液を製造でき、且つ電解槽が備える炭化水素系のイオン交換膜の劣化を防止できるバナジウム電解液の製造方法を提供することができる。
本発明のバナジウム電解液の製造方法を実施するための製造装置の一例を説明する図 実施例及び比較例の結果を示す図
以下に、本発明を実施するための形態について詳しく説明する。
図1は、バナジウム電解液の製造方法を実施するための製造装置の一例を説明する図である。
図1において、1は電解槽、2はバナジウム水溶液貯留タンク、3は陽極液貯留タンクである。
電解槽1は、陰極室11と陽極室12とを備えている。陰極室11には陰極11aが設けられ、陽極室12には陽極12aが設けられている。
陰極室11と陽極室12との間には炭化水素系イオン交換膜13が設けられている。
炭化水素系イオン交換膜13としては、例えば、ポリオレフィン樹脂あるいはポリ塩化ビニル樹脂等により構成されたイオン交換膜を用いることができ、例えば、アストム社製「AMX」等を例示できる。
バナジウム水溶液貯留タンク2には、電解還元に供されるバナジウム水溶液が貯留されている。バナジウム水溶液の全バナジウムイオン濃度は、2.25M以上であることが好ましい。
製造装置は、バナジウム水溶液貯留タンク2と電解槽1の陰極室11との間でバナジウム水溶液を循環可能に構成されている。
バナジウム水溶液の循環系において、バナジウム水溶液は、バナジウム水溶液貯留タンク2からバナジウム水溶液供給ライン21を介して陰極室11に供給される。陰極室11において電解還元が施された後のバナジウム水溶液は、バナジウム水溶液返送ライン22を介してバナジウム水溶液貯留タンク2に返送される。バナジウム水溶液供給ライン21には、循環ポンプ23が設けられている。
陽極液貯留タンク3には、電解酸化に供される陽極液が貯留されている。陽極液は格別限定されず、例えば硫酸水溶液等を用いることができる。
製造装置は、陽極液貯留タンク3と電解槽1の陽極室12との間で陽極液を循環可能に構成されている。
陽極液の循環系において、陽極液は、陽極液貯留タンク3から陽極液供給ライン31を介して陽極室12に供給される。陽極室12において電解酸化が施された後の陽極液は、陽極液返送ライン32を介して陽極液貯留タンク3に返送される。陽極液供給ライン31には、循環ポンプ33が設けられている。
製造装置は、バナジウム水溶液及び陽極液をそれぞれ循環しながら電解可能に構成されている。バナジウム水溶液の電解によって、バナジウムイオンの価数が所定値に調整されたバナジウム電解液が得られる。
電解は、定電流により行われてもよいし、定電圧により行われてもよい。また、電解を行う期間の中で、一部の期間で定電流により電解し、他の一部の期間で定電圧により電解してもよい。
本実施形態では、硫酸水溶液貯留タンク4からの硫酸水溶液をバナジウム水溶液貯留タンク2内のバナジウム水溶液に分割して添加する硫酸水溶液添加装置5が設けられている。これにより、バナジウム水溶液の電解を行いながら、バナジウム水溶液に硫酸水溶液を分割して添加している。
硫酸水溶液としては、硫酸濃度50%以上のものが用いられ、好ましくは硫酸濃度70%以上のものが用いられ、最も好ましくは90%以上のものが用いられる。
かかる高濃度の硫酸水溶液を用いることによって、硫酸水溶液に含まれる水によるバナジウム水溶液の希釈が抑制され、全バナジウムイオン濃度を高濃度に保持できる。そのため、得られるバナジウム電解液の全バナジウムイオン濃度を2.0M以上という高濃度にすることができ、好ましくは2.5M以上とすることができる。
そして、電解還元を行いながら、バナジウム水溶液に硫酸水溶液を分割して添加することによって、電解槽1が備える炭化水素系イオン交換膜13の劣化が防止される。
この理由として、炭化水素系イオン交換膜13の劣化に、該膜に接触するバナジウム水溶液の液温が影響していることが考えられる。本発明では、硫酸水溶液を分割して添加することによって、硫酸の希釈熱の発生が時間的に分散され、バナジウム水溶液の昇温が防止されると共に、急激な温度変化も防止され、炭化水素系イオン交換膜13の劣化が防止されるものと推定される。これにより、耐熱性が低い炭化水素系イオン交換膜13であっても、長期にわたって安定に使用できる。
本明細書において、硫酸水溶液の分割添加とは、添加予定の硫酸水溶液を所望の容量に分割し、分割された各水溶液を時間的に異なるタイミングで添加することを意味する。
(第1態様)
第1態様としては、添加予定の硫酸水溶液の総添加量を所望の大きさの液滴に分割し、該液滴を視覚的不連続に添加する態様があり、点滴添加とも言う。
硫酸水溶液は、必ずしも添加装置から放出された時点で液滴である必要はなく、添加装置からバナジウム水溶液の液面に到達する過程で、例えば表面張力の作用等によって、液滴化されたものであってもよい。
液滴の形状は限定されず、例えば球状や柱状であってもよい。液滴は、何れの形状であっても、添加装置からバナジウム水溶液の液面に到達する過程で、添加装置内の硫酸水溶液と、バナジウム水溶液の液面との何れに対しても液的に接続されていない状態(液的に孤立した状態)を経ることが好ましい。
液滴の径は、添加する硫酸水溶液の濃度や添加されるバナジウム水溶液の容積などによって適宜決定されるものであって、格別限定されるものではない。液滴の径は、液滴の形状が球状の場合にはその直径を言い、液滴の形状が柱状である場合には、長辺と短辺の平均値を言うことができる。
液滴の容量は、液滴の径によって変動するものであって、格別限定されるものではない。例えば、所定時間において、バナジウム水溶液量に対して1〜10%、好ましくは1〜5%とすることができる。
バナジウム水溶液に添加される硫酸水溶液の総添加量は、得られるバナジウム電解液における硫酸濃度が所定の濃度、好ましくは1M以上4M以下の濃度となるように、適宜調整できる。一例として、バナジウム水溶液100重量部に対して、添加される硫酸水溶液の総添加量は、その濃度に応じて5重量部以上30重量部以下の範囲とすることができる。
視覚的不連続な添加速度は格別限定されず、一定であってもよいし、任意のタイミングで添加速度を変動させてもよい。
(第2態様)
第2態様としては、添加予定の硫酸水溶液の総添加量を所望の容量に分割し、分割された硫酸水溶液をそれぞれ時間的に異なるタイミングで添加する態様であってもよい。
例えば、添加予定の硫酸水溶液の総添加量1000mLだとすると、10等分された100mLの硫酸水溶液をそれぞれ時間的に異なるタイミングで添加することができる。
添加のタイミングは格別限定されない。例えば、電解還元の時間を10等分して添加のタイミングを決定し、各タイミングに100mLに分割された硫酸水溶液を添加していくことができる。
分割する容量は、格別限定されるものではなく、硫酸水溶液の濃度やバナジウム水溶液の容量などを鑑みて、適宜決定することができる。分割する容量は等分である必要はなく、それぞれ異なっていてもよい。
(第3態様)
上述の第1態様と第2態様とを組み合わせて硫酸水溶液を分割して添加することもでき、その組み合わせ方は限定されない。例えば、第1態様/第2態様の順番で組みあせる場合、添加予定の硫酸水溶液の総添加量1000mLだとすると、500mLを第1態様で添加し、残りの500mLを10等分して第2態様で添加することができる。第1態様と第2態様の順番は限定されない。また、第1態様と第2態様との組み合わせ回数もまた限定されず、態様が複数回組み合わされてもよいので、例えば、第1態様/第2態様/第1態様のような組み合わせも可能である。
上述した第1態様〜第3態様のいずれかの態様で硫酸水溶液を添加した際に、添加した直後に測定したバナジウム水溶液の液温が、好ましくは60℃以下、更に好ましくは50℃以下、最も好ましくは40℃以下に保持されていることが好ましい。これにより、炭化水素系イオン交換膜13の劣化を更に防止できる。
液温の測定点は、バナジウム水溶液の循環系内に設定することができ、例えば、バナジウム水溶液貯留タンク2内、バナジウム水溶液供給ライン21内、陰極室11内、バナジウム水溶液返送ライン22内に設定することができる。即ち、本発明において、硫酸水溶液を分割して添加した直後とは、循環系内の何処で測定してもよい。
硫酸水溶液を分割して添加する前後に、バナジウム水溶液を冷却してもよい。バナジウム水溶液を冷却することによって、硫酸水溶液の添加によるバナジウム水溶液の液温上昇をさらに抑制することができるため、炭化水素系イオン交換膜13の劣化を更に防止できる。
バナジウム水溶液の冷却手段は、格別限定されず、例えば、バナジウム水溶液中に、氷を入れた容器を投入することなどを例示することができる。
バナジウム水溶液としては、例えば硫酸バナジル(酸化硫酸バナジウムともいう)(バナジウムイオンの価数=4価)水溶液等を好ましく用いることができる。
電解によりバナジウム水溶液中のバナジウムイオンの平均価数を4価から所望の価数まで還元することができ、例えば3.5価に還元することができる。
硫酸水溶液の分割添加は、電解還元の全期間にわたって行ってもよいし、一部期間で行ってもよい。
また、添加の量(単位時間あたりの添加量)は一定である必要はなく、変動させてもよい。
以上の説明では、陰極室11にてバナジウム電解液を製造する方法として、バナジウム水溶液に硫酸水溶液を分割して添加することについて記載したが、陽極室12でも硫酸水溶液を添加したバナジウム水溶液を用いる場合は、陽極液貯留タンク3をバナジウム水溶液貯蔵タンク2同様に構成し、陽極液についてもバナジウム水溶液に硫酸水溶液を分割して添加してもよい。
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明はかかる実施例により限定されない。
(実施例1)
まず、純水849ccを溶解用容器に入れた。
該溶解用容器に、硫酸バナジル940gを混合して攪拌し、硫酸バナジルを完全に溶解させ、バナジウム水溶液を1.6L調製した。
バナジウム水溶液を、図1に示したものと同様の構成を備える製造装置を用いて電解し、バナジウムイオンの価数平均が3.5価になるように、20℃において電流密度30mA/cmを維持する定電流電解還元した。
電解槽のイオン交換膜には、炭化水素系イオン交換膜(アストム社製「AMX」)を用いた。
陽極液には、1Mの硫酸を用いた。
バナジウム液貯蔵タンク2内にバナジウム水溶液の液温を測定する温度計を設けた。
電解開始から終了までの全期間にわたって、バナジウム水溶液貯留タンクに設けた硫酸水溶液を視覚的不連続に分割して添加する装置を用いて、バナジウム水溶液に硫酸水溶液(硫酸濃度96%)を視覚的不連続に分割して添加した。硫酸水溶液の総添加量は、最終的に得られるバナジウム電解液の硫酸濃度が4Mになるように設定した。
電解時におけるバナジウム水溶液の液温の経時変化を図2に示す。
(比較例1)
実施例1において、硫酸水溶液の添加方法を視覚的不連続に分割して添加する手法から、硫酸水溶液の添加開始から添加終了まで継続して視覚的に連続するように、分割せず一括添加する手法(ただし、総添加量は実施例1と同量にした)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして電解を行った。
電解時におけるバナジウム水溶液の液温の経時変化を図2に示す。
<評価>
図2より、実施例1は、比較例1との対比で、電解時におけるバナジウム水溶液の液温の上昇が防止され、且つ急激な温度変化も防止されていることがわかる。具体的には、比較例1では液温が最高で85℃に達したのに対して、実施例1では液温が最高でも34.6℃までに抑制された。
試験後にイオン交換膜を回収して、イオン交換容量と電気抵抗を測定したところ、実施例1では劣化が観察されなかったが、比較例1では劣化が観察された。
1:電解槽
11:陰極室
12:陽極室
13:イオン交換膜
2:バナジウム水溶液貯留タンク
3:陽極液貯留タンク
4:硫酸水溶液貯留タンク
5:硫酸水溶液添加装置

Claims (3)

  1. イオン交換膜を介して設けられた陰極室及び陽極室を備える電解槽の該陰極室と、バナジウム水溶液を貯留する貯留タンクとの間で、該バナジウム水溶液を循環しながら電解還元して全バナジウムイオン濃度が2.0M以上であるバナジウム電解液を製造する際に、前記イオン交換膜として炭化水素系イオン交換膜を用い、前記電解還元を行いながら、前記バナジウム水溶液に硫酸濃度が50%以上である硫酸水溶液を分割して添加するに際して、添加予定の硫酸水溶液を所望の容量に分割し、分割された各水溶液を時間的に異なるタイミングで添加することを特徴とするバナジウム電解液の製造方法。
  2. 前記貯留タンク内の前記バナジウム水溶液に対して、前記硫酸水溶液を分割して添加することを特徴とする請求項1記載のバナジウム電解液の製造方法。
  3. 前記硫酸水溶液を分割して添加した直後に測定した前記バナジウム水溶液の液温が60℃以下に保持されていることを特徴とする請求項1又は2記載のバナジウム電解液の製造方法。
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